JP5582318B2 - サスペンション装置 - Google Patents

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Description

本発明は、サスペンション装置に関するものである。
減衰力を発生する弁体にパイロット圧を作用させるパイロット室を設け、このパイロット室内の圧力を調整するために、比例ソレノイドにより押圧されるリリーフ弁を設けた減衰力調整式油圧緩衝器は従来から知られている(特許文献1参照)。
特開平06−330977号公報
しかしながら、特許文献1に係る減衰力調整式油圧緩衝器では、パイロット室の圧力が、比例ソレノイドにより作用される力以下の場合、常にリリーフ弁が閉じる構成となっているため、比例ソレノイドの電流を低くした減衰力がソフトの状態でも、路面からの突然の入力に対し、リリーフ弁の開弁の遅れなどから減衰力が高くなってしまう虞があった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、簡易な構成で、突然の入力に対しても減衰力が高くなりすぎることを防ぐサスペンション装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための手段として、本発明は、車両の車体と車軸との間に設けられ減衰力調整バルブを有する減衰力調整式緩衝器と、前記車両に設けられ車両の運動状態に関する信号を出力する検出装置と、前記車両の通常走行中に前記信号に基づき減衰力目標値に対応した0でない最低制御電流と最大制御電流との間の制御電流を前記減衰力調整バルブに出力する制御装置とからなるサスペンション装置において、前記減衰力調整バルブは、減衰力を発生するメインバルブと、前記メインバルブを閉じる方向にパイロット圧を作用させるパイロット室と、前記パイロット室にパイロット圧を導く導入路と、前記パイロット室のパイロット圧を排出する排出路と、該排出路に設けられた圧力制御弁とからなり、該圧力制御弁は、前記排出路に設けた弁座と、前記弁座に離着座する弁体と、前記制御電流に対応して前記弁体を前記弁座に押付ける荷重を発生し、前記パイロット室の圧力に抗して前記弁体を押圧するアクチュエータと、前記弁体を前記弁座から離間させる方向に作用するばね装置とからなり、前記ばね装置のばね定数を、前記弁体が前記弁座に近い位置範囲(L0〜L1)では大きくし、前記弁体が前記弁座に近い位置範囲(L0〜L1)より前記弁座から離れた位置範囲(L1〜Lmax)では前記弁体が前記弁座に近い位置範囲より小さくし、前記最低制御電流を、前記弁体が前記弁座に近い位置範囲(L0〜L1)の間で、かつ前記弁座から離間する位置で前記弁体と前記ばね装置とが釣り合う電流値とし、通常走行中に最も低い減衰力を発生させることを特徴とする。
本発明のサスペンション装置によれば、簡易な構成で、所望の減衰力特性を得ることができる。
図1は、本発明の実施の形態に係るサスペンション装置を示すブロック図である。 図2は、本発明の実施の形態に係るサスペンション装置に用いられる減衰力調整式油圧緩衝器の減衰力調整バルブを拡大して示す断面図である。 図3は、図2の減衰力調整バルブに採用される第1実施形態に係るディスクスプリングの平面図である。 図4は、図2の減衰力調整バルブに採用される第2実施形態に係るディスクスプリングの平面図である。 図5は、図2の減衰力調整バルブに採用される第3実施形態に係るディスクスプリングの平面図である。 図6は、本発明の実施の形態に係るサスペンション装置に用いられる減衰力調整式油圧緩衝器の断面図である。 図7は、図2の減衰力調整バルブのA部拡大図である。 図8は、本発明の実施の形態に係るサスペンション装置のパイロットバルブ位置−荷重線図である。
1 減衰力調整式油圧緩衝器(減衰力調整式緩衝器),2 シリンダ,3 外筒,5 ピストン,6 ピストンロッド,25 減衰力調整バルブ,27 メインバルブ,28 パイロットバルブ,32 ディスクバルブ,35 ソレノイドケース,38 コイル(ソレノイド),55 第1連通部材,64 ばね要素,70a〜70c ディスクスプリング,71 コイルスプリング,86 第2連通部材,91 第3連通部材,97 パイロット室
以下、本発明を実施するための形態を図1〜図8に基づいて詳細に説明する。
まず、図1に本発明に係るサスペンション装置の1輪のみの制御回路を示したブロック図を示し説明する。
センサSは、車両に設けられ、車両の運動状態に関する信号を出力する検出装置としての一つまたは複数のセンサである。センサSの例としては、車体の上下加速度を検出するバネ上上下加速度センサ、車体の前後加速度を検出する前後加速度センサ、車体の左右加速度を検出する左右加速度センサ、車輪の上下加速度を検出するバネ下上下加速度センサ、車高を検出する車高センサ、車速を検出する車速センサ等の直接車両の運動を検出するセンサや、ハンドルの角度や角速度を検出するステアリングセンサ、ブレーキセンサやアクセルセンサ等のその後の車両の運動の原因となる運転者の操作量を測定するセンサや、ナビゲーション等からの情報に基づくセンサ等がある。
これらのうち一つまたは複数のセンサSで検出された信号は、制御装置としてのECU内の目標減衰力値を演算する減衰力演算装置Cに入力される。減衰力演算装置Cには、例えば、スカイフック制御やH∞制御などの制御理論に基づく、車体の振動制御のプログラムが登録されており、センサSからの信号を処理して各車輪毎の目標減衰力値Dを演算し、出力する。この目標減衰力値Dは、制御周期毎、例えば1/100秒毎に出力され、電流変換回路Eに入力される。なお、本発明において、減衰力演算装置Cに用いられる制御理論及びプログラムは、どのようなものであってもよい。
電流変換回路Eは、減衰力調整式油圧緩衝器1の電流と発生する減衰力の関係に基づいたマップが格納されており、目標減衰力値Dに相当する電流Iを各車輪に設けられた減衰力調整式油圧緩衝器1の後述の減衰力調整バルブ25に出力する。本実施の形態では、最も低い減衰力が必要な場合は、0.5Aを出力し、最も大きな減衰力が必要な場合は、2.0Aを出力する。この電流値は、これに限ることはなく、減衰力調整バルブ25の仕様によって定まる。また、前記マップはDとIの対応表の形でもよく、演算式であってもよい。また、出力される電流Iは、直流の電流であってもよく、PWM電流であってもよい。PWM電流を用いる場合は、以下の説明における電流は、平均電流となる。
減衰力演算装置Cには、例えば、何らかの制御エラーが発生した場合や、所定時間以上停車しているときなどに、制御電流を切る電流切断制御が格納されており、この電流切断制御で電流切断が必要と判断されたときは、目標減衰力値Dは出力せず、Gのラインから0Aの信号を出力する。この結果、減衰力調整バルブ25へは、電流が供給されない。
なお、電流切断制御では電流0Aとしたが、実質的に後述のパイロットバルブ28が移動しない程度の微弱電流を流してもよい。
次に、本発明の実施の形態に係る車両の前後左右の4箇所の車体と車軸の間に設けられる減衰力調整式緩衝器としての減衰力調整式油圧緩衝器1について説明する。
本発明の実施の形態に係る減衰力調整式油圧緩衝器1は、図6に示すように、油液が満たされたシリンダ2の外側に外筒3を設けた二重筒構造となっており、シリンダ2と外筒3との間に空気や窒素等のガスと油液が内部に入れられたリザーバ4が形成されている。
シリンダ2内には、ピストン5が摺動可能に嵌装されており、このピストン5によってシリンダ2内をシリンダ上室2A(一端側の室)とシリンダ下室2B(他端側の室)との2室に画成されている。ピストン5には、ピストンロッド6の一端がナット7によって連結されており、ピストンロッド6の他端側は、シリンダ上室2Aを通り、シリンダ2及び外筒3の上端部に装着されたロッドガイド8およびオイルシール9に挿通されて、シリンダ2の外部へ延出されている。シリンダ2の下端部には、シリンダ下室2Bとリザーバ4とを区画するベースバルブ10が設けられている。
なお、ピストンロッド6の中間部には、リバウンドストッパ6Aが設けられている。
ピストン5には、シリンダ上下室2A、2B間を連通させる縮み側ピストン油路11、伸び側ピストン油路12が設けられている。そして、縮み側ピストン油路11には、シリンダ下室2B側からシリンダ上室2A側への油液の流通のみを許容する減衰力を殆ど発生しない逆止弁13が設けられ、また、伸び側ピストン油路12には、シリンダ上室2A側の油液の圧力が所定高圧力(例えば、ピストン速度が1.5m/s以上で発生する圧力)に達したとき開弁して、これをシリンダ下室2B側へリリーフするディスクバルブ14が設けられている。なお、逆止弁13で減衰力を発生させてもよく、またディスクバルブ14は設けなくてもよく、これら逆止弁13及びディスクバルブ14は、所望の特性に応じて適宜設計される。
ベースバルブ10には、シリンダ下室2Bとリザーバ4とを連通させる伸び側ベース油路15、縮み側ベース油路16が設けられている。そして、伸び側ベース油路15には、リザーバ4側からシリンダ下室2B側への油液の流通のみを許容する減衰力を殆ど発生しない逆止弁17が設けられ、また、縮み側ベース油路16には、シリンダ下室2B側の油液の圧力が所定圧力(例えば、ピストン速度が1.5m/s以上で発生する圧力)に達したとき開弁して、これをリザーバ4側へリリーフするディスクバルブ18が設けられている。なお、逆止弁17で減衰力を発生させてもよく、またディスクバルブ18は設けなくてもよく、これら逆止弁17及びディスクバルブ18は、所望の特性に応じて適宜設計される。
シリンダ2には、上下両端部にシール部材19を介してセパレータチューブ20が外嵌されており、シリンダ2とセパレータチューブ20との間に環状油路21が形成されている。環状油路21は、シリンダ2の上端部付近の側壁に設けられた油路22によってシリンダ上室2Aに連通されている。セパレータチューブ20の側壁には、小径の開口23が設けられ、また、外筒3の側壁には、開口23と略同心に大径の開口24が設けられており、セパレータチューブ20の開口23及び外筒3の開口24に減衰力調整バルブ25が取付けられている。
減衰力調整バルブ25について、図2を参照して説明する。円筒状のケース26の一端部が外筒3に設けた開口24に溶接によって固定されている。ケース26内には、メインバルブ27及びパイロットバルブ28が一体化されたバルブユニット30が挿入されている。
バルブユニット30は、ナット31によってケース26に固定されるソレノイドケース35を備えている。該ソレノイドケース35は円筒状に形成されており、該ソレノイドケース35内には、その内周面に当接する第1段付き円筒体36と、該第1段付き円筒体36の内周面に当接し該第1段付き円筒体36の一端から突出される第2段付き円筒体37とが収容される。
また、ソレノイドケース35の第1段付き円筒体36側にはコイル38(ソレノイド)が収容されると共に、有底円筒状のガイド部材39を介してコア40が嵌合されて、コア40がソレノイドケース35にカシメによって固定されることで、コイル38がソレノイドケース35に固定される。コイル38には、通電用のリード線41が接続されて外部へ延出されている。
ソレノイドケース35の一端部(コア40側と反対側)とケース26との間に環状室44が形成され、該環状室44は外筒3に設けた開口24に連通しリザーバ4に連通する。また、第2段付き円筒体37の大径部には凹部45が形成され、該凹部45に臨み径方向に延びる径方向油路46が複数形成される。この第2段付き円筒体37の凹部45の外周が非通電時にパイロットバルブ28の大径部66が当接される段部47となる。さらに、ソレノイドケース35の一端部の周壁には、第2段付き円筒体37に設けた各径方向油路46と対向するように径方向に延びる油路48が形成され、該各油路48には、環状室44側に油路50を有する調整コマ51がそれぞれねじ込まれる。
ソレノイドケース35の一端開口には第1連通部材55が取り付けられる。すなわち、該第1連通部材55は、内部に第1凹部56が形成された小径部57と、内部に第1凹部56に連通する軸方向油路58が形成された中間径部59と、内部に軸方向油路58と連通する第2凹部60が形成された大径部61とからなる。そして、ソレノイドケース35の一端開口の内周面に第1連通部材55の小径部57がねじ込まれ、該第1凹部56内が弁室62として機能する。
該弁室62には、小径部65及び大径部66を有する略凸形状のパイロットバルブ28(弁体)が軸方向に移動自在に収容されている。該パイロットバルブ28内には、プランジャ67に取り付けられた中空のロッド68の先端部が軸方向に挿入されている。該パイロットバルブ28の小径部65の先端部には、第1連通部材55の第1凹部56の底部で軸方向油路58の開口周辺のシート面69(弁座)に離着座する環状のシート部80が形成される。また、パイロッドバルブ28の大径部66と第1凹部56の底部との間には、ばね特性が非線形特性を有するばね装置としてのばね要素64が配置される。詳しくは、ばね要素64はディスクスプリング70a(ばね定数K1)及びコイルスプリング71(ばね定数K2)を組み合せて構成され、大径部66側からディスクスプリング70a、コイルスプリング71の順で配置される。ここで、ばね定数K1がばね定数K2よりも大きく設定することが望ましいが、ばね定数K1+K2がK2より大きければよい。
ディスクスプリング70aの外周縁は、図2、図3及び図7に示すように、第1凹部56の内周面の段部73に当接している。なお、ディスクスプリング70aが撓わまない状態でのパイロットバルブ28の先端の環状のシート部80がシート面69(弁座)から離間する距離は、図8に示す最大変位L1と同じ又はそれ以上とすることが望ましく、適宜設定される。
ここで、通常走行中の制御とは、停止状態も含み各種センサSからの信号に応じて前記コントローラCから目標減衰力値Dが出力される通常制御状態をいい、この場合、0.5A〜2.0Aが出力される。なお、この通常制御状態以外としては、車両のイグニッションキーがオフのときや、断線等で物理的に電流が流れない状態や、前述の長時間停車やフェール状態での電流遮断制御により電流が0Aとなる状態等の非通電状態がある。
ディスクスプリング70aは、第1実施形態として、図3に示すように、第1凹部56の内周面に設けられた段部73の内径よりも若干大径の大径湾曲部75aと、段部73の内径よりも若干小径の小径湾曲部76aとを周方向に交互に3箇所ずつ設け、小径湾曲部76aの周方向長さを大径湾曲部75aの周方向長さの3倍程度に設定した形状に形成される。図7に示すように、ディスクスプリング70aはその各大径湾曲部75aが段部73に当接されるように全体が若干湾曲された状態で配置され、段部73と各小径湾曲部76aとの間の隙間に油液の流れを許容する油路63が形成される。
また、図4に示すように、第2実施形態として、ディスクスプリング70bは、第1凹部56の内周面に設けられた段部73の内径よりも若干大径の外径を有する一対の大径湾曲部75b、75bと、大径湾曲部75bの直径よりも短い間隔で平行に延びる一対の直線部76b、76bとを有する形状に形成される。第1実施形態と同様に、ディスクスプリング70bはその各大径湾曲部75bが段部73に当接されるように全体が若干湾曲された状態で配置され、段部73と各直線部76bとの間の隙間に油液の流れを許容する油路63が形成される。
さらに、図5に示すように、第3実施形態として、ディスクスプリング70cは、第1凹部56の内周面に設けられた段部73の内径よりも若干大径の大径湾曲部75cと、段部73の内径よりも若干小径の小径湾曲部76cとを周方向に交互に5箇所ずつ設け、小径湾曲部76cの周方向長さを大径湾曲部75cの周方向長さの1.5倍程度に設定した形状に形成される。第1及び第2実施形態と同様に、ディスクスプリング70cはその各大径湾曲部75cが段部73に当接されるように全体が若干湾曲された状態で配置され、段部73と各小径湾曲部76cとの間の隙間に油液の流れを許容する油路63が形成される。
ロッド68は、プランジャ67を貫通して該プランジャ67に固定される。ロッド68は、プランジャ67の一端部を案内する有底円筒状のガイド部材39の底部に形成されたガイド穴77及び第2段付き円筒体37内に摺動可能に挿入され、その先端部が第1連通部材55の第1凹部56内に収容されるパイロットバルブ28に軸方向に挿入される。なお、ガイド穴77の先端部分及び第2段付き円筒体37内で凹部45に近接する部分とロッド68との間はシール部材98、99によりシールされており、ガイド穴77の最先端の開口部分に弁体背圧室78が形成される。弁体背圧室78は、中空のロッド68内の連通路79を介して、パイロットバルブ28の環状のシート部80の内側に連通している。
ロッド68の他端側に形成された段部には止め輪82が固定されており、止め輪82と、パイロットバルブ28の大径部66の一端面外周部から環状に突設させた当接部83(図7参照)との間に環状のシート部材84(図7も参照)及び板バネ85(図7も参照)が介装されている。該シート部材84及び板バネ85は、外周部がパイロットバルブ28の大径部66の当接部83に当接し、内周部が止め輪82に当接している。
これにより、パイロットバルブ28の閉弁時、すなわち、パイロットバルブ28のシート部80が、第1連通部材55の第1凹部56の底部で軸方向油路58の開口周辺のシート面69に着座した状態において、弁体背圧室78は、ロッド68の連通路79を介して軸方向油路58に連通するので、軸方向油路58に対するパイロットバルブ28の受圧面積は、シート部80の内側の面積からロッド68の断面積を差引いた面積となり、パイロットバルブ28は、シート部80の径だけでなく、ロッド68の径によって軸方向油路58に対する受圧面積を調整することができるので、パイロットバルブ28の開弁特性の設定自由度、ひいては、減衰力調整バルブ25の減衰力特性の設定自由度を高めることができる。また、プランジャ67には、その両端に形成された室を互いに連通させる絞り通路81が設けられており、その移動に適度な減衰力を作用させるようになっている。
第1連通部材55の大径部61の第2凹部60に、第2連通部材86の一端がねじ込まれて一体に結合される。一方、第2連通部材86の他端はセパレータチューブ20の開口23に嵌合されて、第2連通部材86に設けた軸方向に延びる主油路87がセパレータチューブ20内の環状油路21に連通される。
第2連通部材86には、主油路87の内周面から周方向に間隔を置いて形成され斜め方向に延びる複数の分岐斜方向油路88と、主油路87から軸方向に連続して延びる分岐軸方向油路89とが形成される。また、第2連通部材86の一端面の径方向中央と、第1連通部材55の第2凹部60の底部の径方向中央とに、第2連通部材86の分岐軸方向油路89と第1連通部材55の軸方向油路58とを連通する主連通路90を有する第3連通部材91が嵌合される。該第3連通部材91は、径方向突設部92と軸方向突設部93とからなる断面十字状に形成される。該第3連通部材91の主連通路90には、油路50aを有する調整コマ51aがねじ込まれる。なお、第3連通部材91の径方向突設部92には、主連通路90とパイロット室97とを連通する径方向油路101が形成される。
また、第2連通部材86の主油路87の内周面からそれぞれ延びる分岐斜方向油路88の先端開口は、第2連通部材86の一端面の外周部に弁座94を突設させて設けた環状室95に臨む。第2連通部材86の一端面と第3連通部材91の径方向突設部92との間で軸方向突設部93の周りには、メインバルブ27の複数枚積層されたディスクバルブ32の内周部がクランプされており、ディスクバルブ32の外周部が環状の弁座94に着座している。
さらに、ディスクバルブ32の背面には、環状のシール部材96が固着されており、シール部材96は第1連通部材55の第2凹部60の小径内周面に液密的かつ摺動可能に嵌合されて、第1連通部材55の第2凹部60内にパイロット室97が形成される。
なお、第1連通部材55の第2凹部60の周壁で、ディスクバルブ32の外周端から径方向に延長する位置に、環状室95と、ケース26との間の環状室44とを連通させる開口部100が形成される。
そして、ディスクバルブ32は、第2連通部材86に設けた分岐斜方向油路88からの油液の圧力を受けて撓んで弁座94から離座(開弁)して、第2連通部材86の環状室95が前記環状室44に連通される。このように、ディスクバルブ32とパイロット室97とでパイロット型(背圧型)の減衰弁を形成しており、パイロット室97の内圧がディスクバルブ32の閉弁方向に作用するようになっている。
また、上記コイル38、プランジャ67、第2段付き円筒体37等でシート面69(弁座)へパイロットバルブ28(弁体)を押し付ける荷重を発生するアクチュエータを構成している。
さらに、軸方向油路58、第1凹部56、段部47、油路50、環状室44等で、パイロット室97の圧力をリザーバ4に排出する排出路を構成している。
また、この排出路の途中には、シート面69(弁座)が設けられ、このシート面69(弁座)に離着座するパイロットバルブ28(弁体)と、パイロットバルブ28(弁体)を押圧する前記アクチュエータとから圧力制御弁が構成されている。第1連通部材55の側面には、弁室62と環状室44とを連通するリリーフ通路104が設けられ、このリリーフ通路104には、弁室62から環状室44への流れのみを許すボールとコイルスプリングとからなるリリーフ弁103が設けられている。このリリーフ弁103は、コイル38が断線等して制御が不能となった際のディスクバルブ32で発生する減衰力特性を決めるものである。
なお、リリーフ弁103の形式は、ボール弁に限らず、弁室62から環状室44への油液の流れに対し、抵抗力を発生させるものであれば、ディスクバルブ等であってもよい。
次に、以上のように構成した本発明の実施形態に係る減衰力調整式油圧緩衝器1の作用を説明する。
減衰力調整式油圧緩衝器1は、自動車等の車両のサスペンション装置に対して、シリンダ2側がバネ下側に連結され、ピストンロッド6側がバネ上側に連結され、また、コイル38のリード線41がECUに接続される。
ピストンロッド6の伸び行程時には、シリンダ2内のピストン5の移動によって、ピストン5の逆止弁13が閉じ、ディスクバルブ14の開弁前には、シリンダ上室2A側の油液が加圧されて、油路22及び環状油路21を通り、セパレータチューブ20の開口23から減衰力調整バルブ25の第2連通部材86の主油路87へ流れる。
そして、減衰力調整バルブ25のディスクバルブ32の開弁前においては、油液は、第2連通部材86の分岐軸方向油流路89、第3連通部材91の主連通路90内の調整コマ51aの油路50a及び第1連通部材55の軸方向油路58を通り、パイロットバルブ28を開弁させて弁室62へ流れ、更に、第2段付き円筒体37の各径方向油路46、ソレノイドケース35の各油路48内の調整コマ51の油路50を通って環状室44からリザーバ4へ流れる。また、第3連通部材91の主連通路90を流れる油液の一部は第3連通部材91の径方向油路101を通ってパイロット室97へ流れる。ここで、調整コマ51aの油路50aは、本発明の導入路を構成している。そして、第2連通部材86の環状室95内の圧力がディスクバルブ32の開弁圧力に達すると、ディスクバルブ32が開弁して、油液が第連通部材55の各開口部100から環状室44を通ってリザーバ室4へ流れる。
このとき、ピストン5が移動した分の油液がリザーバ4からベースバルブ10の逆止弁17を開いてシリンダ下室2Bへ流入する。なお、シリンダ上室2Aの圧力がピストン5のディスクバルブ14の開弁圧力に達すると、ディスクバルブ14が開いて、シリンダ上室2Aの圧力をシリンダ下室2Bへリリーフすることにより、シリンダ上室2Aの過度の圧力の上昇を防止する。
ピストンロッド6の縮み行程時には、シリンダ2内のピストン5の移動によって、ピストン5の逆止弁13が開き、ベースバルブ10の伸び側ベース油路15の逆止弁17が閉じて、ディスクバルブ18の開弁前には、ピストン下室2Bの油液がシリンダ上室2Aへ流入し、ピストンロッド6がシリンダ2内に侵入した分の油液がシリンダ上室2Aから、上記伸び行程時と同様の経路を通って減衰力調整バルブ25を介してリザーバ4へ流れる。なお、シリンダ下室2B内の圧力がベースバルブ10のディスクバルブ18の開弁圧力に達すると、ディスクバルブ18が開いて、シリンダ下室2Bの圧力をリザーバ4へリリーフすることにより、シリンダ下室2Bの過度の圧力の上昇を防止する。
これにより、ピストンロッド6の伸縮行程時共に、ディスクバルブ32の開弁前(ピストン速度が0.1m/S以下程度の微低速域)においては、パイロットバルブ28によって減衰力が発生し、ディスクバルブ32の開弁後(ピストン速度通常速度域)においては、その開度に応じて減衰力が発生する。そして、コイル38への通電電流によってプランジャの推力を変化させ、パイロットバルブ28の開弁圧力を調整することにより、ピストン速度にかかわらず、減衰力を直接制御することができる(但し、現実的には、同じ通電電流でもピストン速度に応じて若干減衰力は増加する)。このとき、パイロットバルブ28の開弁圧力によってパイロット室97の内圧が調整されるので、ディスクバルブ32の開弁圧力を同時に調整することができ、これにより、減衰力特性の調整範囲を広くすることができる。
そして、コイル38への通電電流によってパイロットバルブ28の開弁圧力を調整する通常制御状態では、ばね要素64の内、ばね定数K1を有するディスクスプリング70a(70b、70c)の付勢力とばね定数K2を有するコイルスプリング71の付勢力の合力が作用して、コイル38からの推力と、コイルスプリング71及びディスクスプリング70a(70b、70c)による付勢力との合力「合力=コイル38による推力−(ディスクスプリング70aの付勢力+コイルスプリング71の付勢力)」が、パイロットバルブ28の開弁圧力として作用する。
一方、電流切断制御中である非通電状態では、パイロットバルブ28の閉方向への推力が失われ、ディスクスプリング70a(70b、70c)が第1連通部材55の第1凹部56に設けた段部73から逸脱してその付勢力を失い、ばね定数K2を有するコイルスプリング71の付勢力によってパイロットバルブ28が後退して、第2段付き円筒体37の段部47に当接して、弁室62と、第2段付き円筒体37の各径方向油路46及びソレノイドケース35の各油路48とがオリフィス102(図7参照)によって連通される。なお、ピストン速度の上昇等によって弁室62の圧力が上昇してリリーフ弁103の開弁圧に達すると、リリーフ弁103が開弁してその圧力を環状室44へリリーフする。
このリリーフ弁103が開弁する際の減衰力は、本発明のサスペンション装置が設けられる車両において、パッシブな油圧緩衝器を用いる場合に設定される減衰力と同程度の減衰力が望ましく、これは、最低制御電流のときの発生する減衰力よりも大きな値となる。
次に、ばね要素64とアクチュエータの推力(コイル38による推力)の設定について、図8を用いて説明する。
本発明の実施形態に係る減衰力調整式油圧緩衝器1において図8には、パイロットバルブ28の位置Lに対する各荷重Fの関係を線図に示す。なお、図中Y軸は、パイロットバルブ28(弁体)がシート面69(弁座)に押し付けられる方向を正で表し、離間方向を負で表す。図中一点鎖線は、ばね要素64が作用するばね力を示す。パイロットバルブ28の閉弁位置L0から通常制御状態で想定される最大のパイロットバルブ28の開弁位置L1までにおいては、パイロットバルブ28にはその開方向に向かって並列に配置されたディスクスプリング70a(70b、70c)とコイルスプリング71の合力B2が付勢力として作用するために、ばね定数(傾き)が大きくなっている。パイロットバルブ28がL1より離れた位置に変位すると、コイルスプリング71のみの力B1となるので、ばね定数(傾き)が小さくなる。ここで、パイロットバルブ28の最大変位可能位置Lmaxにおいても、コイルスプリング71がF1だけ作用するように設計されているので、非通電状態では、パイロットバルブ28が最大変位可能位置Lmaxに押し付けられた状態となる。
次に細い実線SSは、通常制御状態で最も低い減衰力(ソフト特性)を得るためコイル38に流す最低制御電流である0.5Aを供給したときのコイル38による推力を示す。また、細い実線SHは、通常制御状態で最も大きな減衰力(ハード特性)を得るためコイル38に2.0A(最大制御電流)供給したときのコイル38の推力を示す。
太い実線DSは、コイル38に0.5A供給したときのパイロットバルブ28の荷重を示すもので、コイル38による推力とばね要素64が作用するばね力B2を足し合わせたものである。ここで、通常の圧力制御弁であれば、軸方向油路58の圧力が低い場合(ピストン速度が低い状態)は、パイロットバルブ28はシート面69(弁座)に着座した状態となるので、ソフト状態の荷重DSのL0の値は、DS>0となるが、本発明においては、DS<0となっている。よって、パイロットバルブ28は、コイル38による推力とばね要素64が作用するばね力B2が釣合う位置LSに位置する。
コイル38に供給する電流を増加させていくと、パイロットバルブ28は次第にシート面69(弁座)に近づき、その後着座する。さらに、電流を増加させるとパイロットバルブ28の開弁圧が高まり、最大荷重DHまで増加する。
このような、各電流条件において、軸方向油路58の圧力が高まると、パイロットバルブ28がシート面69(弁座)から離間していく。そして、油路50aの通路面積とパイロットバルブ28の開弁の面積とが近くなると、軸方向油路58の圧力が上昇しなくなりパイロットバルブ28は、それ以上変位しなくなる。
ここで、仮に、ディスクスプリング70a(70b、70c)を無くしてコイルスプリング71のみとし、ソフト状態のパイロットバルブ28の初期位置をLSにするように設定した場合、ソフト状態の荷重は、DS’となる。この場合は、ソフト状態の電流は0.5Aより低い値となる。しかし、ソフト状態の荷重は、DS’のように傾きが小さくなると、コイル38による推力やコイルスプリング71、ディスクスプリング70aのばね荷重のばらつきに対するパイロットバルブ28の位置変化の割合が大きく、製品によって減衰力が大きく異なってしまい、一製品毎に細かな調整が必要となり、安定した製品を供給するための管理工数が大きくなるという課題があった。しかし、荷重DSの傾きを大きくするとソフト状態のパイロットバルブ28の釣り合い位置を安定させることができ、ひいては、所望のソフト時減衰力特性を安定して得られる。また、ばね定数のばらつきや組付時の荷重のばらつきも小さくすることができ、精度の高い減衰力特性が得られる。しかも、ばね定数が高いディスクスプリング70a(70b、70c)の付勢力が作用するので、パイロットバルブ28のチャタリング振動も低減することができる。
一方、L0からLmaxまで全域でばね定数をB2’のように大きくした場合は、ソフト状態の荷重DSは、上記実施の形態と同様の傾きの特性が得られる。このときのソフト状態の最低制御電流は0.5Aより大きい値となる。そして、上記実施の形態と同様のコイル38を用いたときは、最大制御電流2.0Aを流したときの最大荷重は、DH’となり、上記実施形態のハード状態の荷重DHより小さい値となる。よって、減衰力の可変幅が上記実施形態Wに比べ、W’のように狭くなり、減衰力の可変幅という性能が低下する。また、ソフト状態等の電流が大きくなるので、消費電力が大きくなってしまう。
このように、上記実施形態のようにばね要素64をL0近傍では、ばね定数を大きくし、最大のパイロットバルブ28の開弁位置L1以上ではばね定数小さくすることにより、消費電力を小さくし、また、ばね要素64、ソレノイド等のばらつきに対する製品毎の減衰特性の個体差を小さくすることが可能である。
また、減衰力可変幅の拡大によりセミアクティブサスペンションによる制御性能を向上させることができる。
このように、本発明の実施形態に係る減衰力調整式油圧緩衝器1では、特に、パイロットバルブ28の大径部66と、第1連通部材55の第1凹部56の底部との間に、ばね要素64として、ばね定数K1を有するディスクスプリング70a(70b、70c)及びばね定数K2を有するコイルスプリング71を配置するので、減衰力ソフト時における安定した減衰力特性を得ると共に、所望の減衰力可変幅を得ることができる。
また、上記実施の形態では、コイルスプリングよりばね定数の高いディスクスプリングを弁体が弁座に着座する位置で作用させる構成とした。ここで、ディスクスプリングは水平に動作するので、シート部に対し水平に着座することができるというメリットをもつ反面、長いストロークに対応させるのは難しいというデメリットをもつ。これに対し、コイルスプリングは、長いストロークをとることができるというメリットをもつ反面、偏加重がかかり、水平に着座させるのが難しいというデメリットをもつ。本発明の実施の形態に係る減衰力調整式油圧緩衝器1では、これらのメリット、デメリットを考慮し、コイルスプリングよりばね定数の高いディスクスプリングを用いこのディスクスプリングを弁体が弁座に着座する位置で作用させる構成としたので、着座する瞬間には、ディスクスプリングの影響度が高くなり水平着座を可能とする。これに対し、パイロットバルブ28が段部47に当接するときは、非通電状態であり、コイルスプリングの偏加重によりパイロットバルブ28と段部47との間に多少隙間が生じ、減衰力特性に多少影響が出てもさほど問題は生じない。よって、L0近傍では、ディスクスプリング70aの付勢力が作用するようにし、非通電状態では、コイルスプリング71の付勢力が作用するようにしたことにより、それぞれのスプリングがもつ機能を発揮することができる。
このディスクスプリング70aとコイルスプリング71の組み合わせについては、最低制御電流であっても、弁体が弁座に接触するような通電制御を行うサスペンション装置に用いても効果を得ることが可能である。
なお、本発明の実施形態に係る減衰力調整式油圧緩衝器1では、ばね特性が非線形特性を有するばね要素64を、ディスクスプリング70a(70b、70c)とコイルスプリング71との組み合わせで構成したが、コイルスプリング71のみに非線形特性のばね特性を持たせることで、上述した作用効果を奏することは言うまでもない。
なお、本発明の実施の形態では、作動流体として油を用いたものを示したが、それに限らず、水などの液体、空気やガスなどの気体でもよいのはもちろんである。
さらに、上記実施の形態では、シリンダ上室とリザーバとの間に減衰力調整バルブを1つ設ける構造を示したが、これに限らず、シリンダ下室とリザーバとの間にも減衰力調整バルブを設けることで、伸び側と縮み側の減衰力を独立に制御することも可能である。この場合、ピストン部には、伸縮共にリリーフバルブを設けることが望ましい。また、ピストン部に減衰力調整バルブを設けてもよい。
さらに、上記実施形態では、パイロット式メインバルブとして環状のシール部材96が設けられたディスクバルブ32を用いた例を示したが、これに限らず、上下にリフトする実質的に撓まない環状ディスクと、この環状ディスクを閉弁方向に付勢するコイルばねにより構成してもよい。また、径方向油路101を広げて、パイロット室97と軸方向油路58とを1つの油室として構成してもよい。
上記実施形態においては、4輪車の4輪に減衰力調整式油圧緩衝器1を設け、本発明を適用した例を示したが、例えば、後2輪のみまたは前2輪のみに本発明を適用してもよい。また、2輪車、3輪車、4輪以上の車両に本発明を適用してもよい。

Claims (5)

  1. 車両の車体と車軸との間に設けられ減衰力調整バルブを有する減衰力調整式緩衝器と、
    前記車両に設けられ車両の運動状態に関する信号を出力する検出装置と、
    前記車両の通常走行中に前記信号に基づき減衰力目標値に対応した0でない最低制御電流と最大制御電流との間の制御電流を前記減衰力調整バルブに出力する制御装置とからなるサスペンション装置において、
    前記減衰力調整バルブは、
    減衰力を発生するメインバルブと、
    前記メインバルブを閉じる方向にパイロット圧を作用させるパイロット室と、
    前記パイロット室にパイロット圧を導く導入路と、
    前記パイロット室のパイロット圧を排出する排出路と、
    該排出路に設けられた圧力制御弁とからなり、
    該圧力制御弁は、
    前記排出路に設けた弁座と、
    前記弁座に離着座する弁体と、
    前記制御電流に対応して前記弁体を前記弁座に押付ける荷重を発生し、前記パイロット室の圧力に抗して前記弁体を押圧するアクチュエータと、
    前記弁体を前記弁座から離間させる方向に作用するばね装置とからなり、
    前記ばね装置のばね定数を、前記弁体が前記弁座に近い位置範囲(L0〜L1)では大きくし、前記弁体が前記弁座に近い位置範囲(L0〜L1)より前記弁座から離れた位置範囲(L1〜Lmax)では前記弁体が前記弁座に近い位置範囲より小さくし、
    前記最低制御電流を、前記弁体が前記弁座に近い位置範囲(L0〜L1)の間で、かつ前記弁座から離間する位置で前記弁体と前記ばね装置とが釣り合う電流値とし、通常走行中に最も低い減衰力を発生させることを特徴とするサスペンション装置。
  2. 前記制御装置は、通常走行中の制御とは別に、電流を出力しない電流遮断制御を有し、前記減衰力調整バルブは、前記弁体が前記弁座から最も離間した際に前記最も低い減衰力より高い減衰力を発生することを特徴とする請求項1に記載のサスペンション装置。
  3. 前記ばね装置は、前記弁体に常に作用するコイルスプリングと前記弁体が前記弁座から前記近い側の位置でのみ作用するディスクスプリングとから構成されることを特徴とする請求項に記載のサスペンション装置。
  4. 前記最低制御電流は、前記ディスクスプリングが作用する制御電流であることを特徴とする請求項に記載のサスペンション装置。
  5. 前記減衰力調整式緩衝器は、油液が封入されたシリンダと、該シリンダ内に摺動可能に嵌装されたピストンと、一端が前記ピストンに連結され他端が前記シリンダの一端から外部に延出されたピストンロッドと、前記シリンダに接続されたリザーバとからなり、
    前記メインバルブは、前記シリンダ内の前記一端の室と前記リザーバの間に設けられたことを特徴とする請求項1に記載のサスペンション装置。
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