JP5579610B2 - 半液体金属の加工・検出装置、並びに該装置を用いた加工・検出方法 - Google Patents

半液体金属の加工・検出装置、並びに該装置を用いた加工・検出方法 Download PDF

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Description

本特許出願は、2007年10月12日に出願された米国仮特許出願第60/979,511号に基づく優先権を主張するものであり、その仮出願で開示された全ての事項がここで参照されて援用される。
本発明は、概して言えば、溶融および/または半溶融金属を加工する装置および方法に関する。詳しく言えば、溶融および/または半溶融材料の加熱、冷却および/または撹拌を少なくとも部分的に監視および/または制御する装置および方法に関する。より詳しく言えば、溶融および/または半溶融材料の加熱、冷却および/または撹拌を少なくとも部分的に監視および/または制御して、該溶融および/または半溶融材料の状態を検出する装置および方法に関する。さらに詳しく言えば、溶融および/または半溶融材料の加熱、冷却および/または撹拌を少なくとも部分的に監視および/または制御し、該溶融および/または半溶融材料の状態を検出し、成形機に溶融および/または半溶融材料を輸送する構成を提供する装置および方法に関する。
金属の成形加工は重要な工業的方法である。完全に液体ではない溶融状態にある金属から金属製品を成形・鋳造することが望ましいとされる場合がしばしばある。また、粘度のような所定の材料特性を制御することが望ましいとされている。材料特性を制御する公知のプロセスの1つには、撹拌装置を用いて溶融合金を剪断する工程と、さらに、前記合金が半固体状態となる温度範囲(つまり、液相線温度と固相線温度の間の温度範囲)の間に前記金属を冷却する工程とからなるプロセスがあるが、そのプロセスにおいて、前記材料の固相率(fs)は変化するものの、一貫して液体よりもむしろ固体状態にある。液相線温度は、混合物(金属合金のような)の全ての成分が液体状態にある最低温度である。液相線温度未満では、前記混合物の一部あるいは全部が固体になる。固相線温度は、混合物(金属合金のような)の全ての成分が固体状態にある最高温度である。固相線温度を超えると、混合物の一部または全部が液体状態になる。
この種の金属加工では、混合物の溶融温度が液相線温度未満まで低下すると、混合物中で核生成が始まるので、通常生じるデンドライト(つまり、材料中の針状の結晶構造)の形成が妨げられる。この種の金属加工において、半固体状態の材料が特定の固相率になると、この多成分の合金材料は、固形で楕円形状の「α粒子」(つまり、高融点の主成分を有する固体粒子)からなる構造を持つ。該α粒子は、共晶融液(つまり、低融点成分を含む液体)で囲まれている。したがって、前記混合物の加工中に、前記混合物、つまり、以下「SSM」と呼ぶ半固体材料は、前記混合物を半剛性の塊として扱える粘性を持つ。このような混合物の半剛性の塊は、従来の完全溶融合金成形と注入プロセスにおいて特徴的な乱流でなく、層流条件の下で鋳型に注入され得る。
層流条件下でSSMを鋳型に注入することにより、ダイカスト鋳造法、金型鋳造法および他の鋳造法に適した従来の溶融金属プロセスに共通する欠点の多くを排除できる。これらの欠点には、収縮細孔欠陥、酸化物の形成およびガス欠陥が含まれる。これらの各欠点は、成形される混合物の強度のような機械的特性を低下させ、疲労寿命を短縮させ、および/または、十分に熱処理されて鋳造される能力、これは、一般に鋳造製品の強度と伸張度を最適化するために利用されるが、この能力を低下させる原因となる。
溶融合金の剪断工程を含むプロセスには、前記SSMを加工した後に前記材料が完全に凝固されてもよいことと、その後の再加熱時に、半固体状態となる温度範囲で、前記材料が楕円形状の「α粒子」のSSM構造を維持するという別の利点もある。この後者の再加熱プロセスは、大型の棒状地金の鋳造を経て、SSM構造を有する金属を生成できるので、多用されてきた。前記棒状地金は、直ちに製造設備に輸送され、所定の大きさに切断され、その後、成形または鋳造の準備がされている間に、半固体状態まで再加熱される。しかしながら、このプロセスは、前記SSMの再加熱と加工された鉄桿の鋳造に使用される設備にかかる費用のため高価であり、その上、加工された材料と廃材を、SSM構造を維持した状態で回収できない。
標準的な金属ストック原料からSSM材料を現場で溶融、冷却および加工するプロセスは、再加熱プロセスと比べて設備と材料回収の双方で経済的である。多くの場合、高価な再加熱設備が不要だからである。また、中間材料は、加熱および成形プロセスが中断すると使用できなくなる可能性があるが、材料の多くが、この中間材料の状態に保持されないからである。この標準的な金属生産プロセスは、標準的な炉と溶融金属輸送設備を用いて実施される。廃金属は、必要に応じて容易に回収され、現場でSSM状態に再処理される。現場処理ユニットに関する費用が発生するが、この費用は一般に、再加熱プロセスを必要とする特殊な設備全てにかかる総費用よりも遥かに少ない。
再加熱処理と従来の製造プロセスはいずれも、仕上げ金属に所定の微細構造を生成することを目的としている。SSM加工をし、その後に材料を仕上げ製品に成形すれば、粘性を有するSSM材料を、層流形式で鋳型に流入できるという大きな利点がある。それにより欠陥の発生は最少になる。
このプロセスの利点には、酸化物、ガス欠陥および収縮細孔欠陥を最小にすることによって、機械的特性と疲労寿命が改善されることが含まれる。安全性が重視されて、圧力に敏感な部品がこれらのSSM成形プロセスの主な加工対象である。
従来は、熱電対を用いて溶融金属装入物の温度を測定することによって、所望のSSM状態を確認していた。該熱電対は、材料内に浸漬されるか、材料を収容する容器中に埋め込まれる。この代わりに、材料試料を回収して、前記材料をヘラで切断あるいは練ることによって、粘性の「感触」を得る方法も行われていた。しかしながら、この代替方法は、不正確かつ破壊的であり、必須の溶融および鋳造プロセスと「調和」しない独立したプロセスステップを含んでいる。熱電対は事実上犠牲となっており、使用中に分解され、腐食され、あるいは材料を汚染する可能性があるので、熱電対の使用は制限される。
プロセス制御の他の方法は、時間基準に基づいて実施され、熱電対が検出する初期の溶融金属温度と金属合金の公知の熱特性だけを考慮するアルゴリズムを使ってプログラムされる。この制御方法は、容器の温度や周囲温度のような全ての変数を考慮しないので、信頼できない。既存の方法も、成形工程の装入、加工、運搬あるいは輸送ステップの間に、SSM材料の状態を連続的に監視できない。
以下において「SLM」と呼ぶ半液体材料も、液相線温度と固相線温度の間の温度範囲にあるが、一貫して固体よりもむしろ液体の状態にある。SLMも、成形および鋳造に利用される。既存のSLM方法も制限を受ける。このような方法は、下流の機械の休止、操作者による休止、あるいは短期間のメンテナンスによる休止によって不規則に生ずるサイクル時間を考慮していない。標準的な冷却サイクルが遅延あるいは中断されれば、そのSLM装入物は廃棄しなければならず、機械の休止が回復したときに別の金属装入物を加工しなければならない。このことによって、材料の浪費と費用の増加が生じる。また、既存のSLM方法では、金属装入物ごとのSLM装入物の温度と粘度条件が、常に確実に同一になるようにSLMプロセスを制御することができない。
現行の技術を鑑みれば、SSM/SLM加工に関連する従来の欠点を克服する装置および方法が必要である。特に、金属装入物ごとのSSM/SLM装入物の温度および/または粘度条件が常に確実に同一になるように、SSM/SLMプロセスを制御する装置および方法が必要であり、該装置および方法によって、成形プロセスの装入、加工、および運搬または輸送ステップの間に、SSM/SLM材料の状態を連続的に監視できる。
本発明は、SSM/SLMの加工に関する従来の欠点を克服する半液体金属(SLM)および/または半固体金属(SSM)の加工・検出装置に関する。本明細書で使用されるように、SSMとSLMという用語は互換可能に使用され、何れも、金属あるいは金属合金の液相線温度および固相線温度の間の温度範囲にある金属あるいは金属合金を示している。
以下に本発明とその好ましい態様をまとめて記載する。
1.少なくとも1つの誘導コイルによって形成される磁界に曝される材料の少なくとも1つの特性を決定、監視、制御およびそれらを組み合わせて処理する装置であって、
前記装置は、少なくとも1つの電気パラメータを直接的、間接的およびそれらを組み合わせて検出する検出装置を含み、
前記少なくとも1つの電気パラメータが使用されて、少なくとも一部が前記誘導コイルによって囲まれた領域内部の負荷抵抗、前記材料の抵抗率、前記材料の温度、前記材料の固相率、前記材料の液相率およびこれらの組み合わせを少なくとも部分的に決定する、
ことを特徴とする。
2.前記装置は坩堝を含み、
前記坩堝は、前記金属を収容するように設計された空洞を有し、
前記少なくとも1つの誘導コイルは、少なくとも部分的に前記坩堝の前記空洞の周囲に配置される、
ことを特徴とする上記1に記載の装置。
3.前記装置は、前記検出される少なくとも1つの電気パラメータに基づいて、前記少なくとも1つの誘導コイルに対する電力レベルを少なくとも部分的に制御する制御装置を含む、
ことを特徴とする上記1に記載の装置。
4.前記装置は、前記検出される少なくとも1つの電気パラメータに基づいて、前記少なくとも1つの誘導コイルに対する電力レベルを少なくとも部分的に制御する制御装置を含む、
ことを特徴とする上記2に記載の装置。
5.前記制御装置は、前記材料の液相線温度から前記材料の固相線温度よりも高い温度まで、溶融金属温度の低減を少なくとも部分的に制御し、
前記材料は、前記坩堝から流出あるいは排出される直前まで特定の固相率と液相率を有する、
ことを特徴とする上記4に記載の装置。
6.前記少なくとも1つの電気パラメータは、前記少なくとも1つの誘導コイルからのフィードバックから検出される、
ことを特徴とする上記1に記載の装置。
7.前記少なくとも1つの電気パラメータは、少なくとも部分的には、前記少なくとも1つの誘導コイルからのフィードバック信号から検出される、
ことを特徴とする上記2乃至5に記載の装置。
8.前記少なくとも1つの電気パラメータは、少なくとも部分的には、前記少なくとも1つの誘導コイルに近接するソレノイドコイルから検出される、
ことを特徴とする上記1に記載の装置。
9.前記少なくとも1つの電気パラメータは、少なくとも部分的には、前記少なくとも1つの誘導コイルに近接するソレノイドコイルから検出される、
ことを特徴とする上記2乃至7に記載の装置。
10.前記検出される少なくとも1つの電気パラメータの時間に対する導関数は、少なくとも部分的に使用され、前記材料の経時的な温度動向を決定する、
ことを特徴とする上記1に記載の装置。
11.前記検出される少なくとも1つの電気パラメータの時間に対する導関数は、少なくとも部分的に使用され、前記材料の経時的な温度動向を決定する、
ことを特徴とする上記2乃至9に記載の装置。
12.前記少なくとも1つの誘導コイルは、前記材料の加熱装置、冷却装置およびそれらを組み合わせた装置として機能する、
ことを特徴とする上記1に記載の装置。
13.前記少なくとも1つの誘導コイルは、前記材料の加熱装置、冷却装置およびそれらを組み合わせた装置として機能する、
ことを特徴とする上記2乃至11に記載の装置。
14.前記材料は、アルミニウムあるいはアルミニウム合金である、
ことを特徴とする上記1に記載の装置。
15.前記材料は、アルミニウムあるいはアルミニウム合金である、
ことを特徴とする上記2乃至13に記載の装置。
16.前記少なくとも1つの電気パラメータは連続的に検出される、
ことを特徴とする上記1に記載の装置。
17.前記少なくとも1つの電気パラメータは連続的に検出される、
ことを特徴とする上記2乃至15に記載の装置。
18.少なくとも1つの誘導コイルによって形成される磁界に曝される材料の少なくとも1つの特性を決定、監視、制御およびそれらを組み合わせて処理する方法であって、
前記方法は、
前記材料を材料容器の少なくとも1つの誘導コイルによって少なくとも一部が囲まれている空洞に導入し、
少なくとも1つの誘導コイルに電力を印加し、
前記電力が前記少なくとも1つの誘導コイルに印加されるときに、少なくとも1つの電気パラメータを直接的、間接的およびそれらを組み合わせて検出し、
少なくとも一部が前記検出される少なくとも1つの電気パラメータに基づいて、前記誘導コイルによって少なくとも一部が囲まれた領域内部の負荷抵抗、前記材料の抵抗率、前記材料の温度、前記材料の固相率、前記材料の液相率およびそれらの組み合わせを決定する、
ことを特徴とする。
19.前記材料容器内の前記材料温度、前記材料の前記固相率、前記材料の前記液相率およびそれらの組み合わせを少なくとも部分的に制御する前記検出される少なくとも1つの電気パラメータを使用するステップを含む、
ことを特徴とする上記18に記載の方法。
20.前記材料は金属あるいは金属合金であり、
前記金属あるいは金属合金は、前記金属あるいは金属合金の固相線温度より高い温度で前記材料容器に導入される、
ことを特徴とする上記18に記載の方法。
21.前記材料は金属あるいは金属合金であり、
前記金属あるいは金属合金は、前記金属あるいは金属合金の固相線温度より高い温度で前記材料容器に導入される、
ことを特徴とする上記19に記載の方法。
22.前記材料容器は坩堝である、
ことを特徴とする上記18に記載の方法。
23.前記材料容器は坩堝である、
ことを特徴とする上記19乃至21に記載の方法。
24.前記材料はアルミニウムあるいはアルミニウム合金である、
ことを特徴とする上記18に記載の方法。
25.前記材料はアルミニウムあるいはアルミニウム合金である、
ことを特徴とする上記19乃至23に記載の方法。
26.前記材料は、前記少なくとも1つの誘導コイルによって生じる磁界によって前記材料容器内で少なくとも一部が撹拌される、
ことを特徴とする上記18に記載の方法。
27.前記材料は、前記少なくとも1つの誘導コイルによって生じる磁界によって前記材料容器内で少なくとも一部が撹拌される、
ことを特徴とする上記19乃至25に記載の方法。
28.前記検出された少なくとも1つの電気パラメータを用いて、前記少なくとも1つの誘導コイルに対して電力レベルを少なくとも部分的に制御する、
ことを特徴とする上記18に記載の方法。
29.前記検出された少なくとも1つの電気パラメータを用いて、前記少なくとも1つの誘導コイルに対して電力レベルを少なくとも部分的に制御する、
ことを特徴とする上記19乃至27に記載の方法。
30.前記電力レベルを制御する前記ステップが使用されて、前記材料の前記温度の低下を前記材料の固相線温度よりも高い温度に制御し、
前記材料は、前記材料容器から流出あるいは排出される直前まで特定の固相率および液相率を有する、
ことを特徴とする上記28に記載の方法。
31.前記電力レベルを制御する前記ステップが使用されて、前記材料の前記温度の低下を前記材料の固相線温度よりも高い温度に制御し、
前記材料は、前記材料容器から流出あるいは排出される直前まで特定の固相率および液相率を有する、
ことを特徴とする上記29に記載の方法。
32.前記少なくとも1つの電気パラメータを検出する前記ステップは、前記少なくとも1つの誘導コイルからのフィードバックから部分的に得られる、
ことを特徴とする上記18に記載の方法。
33.前記少なくとも1つの電気パラメータを検出する前記ステップは、前記少なくとも1つの誘導コイルからのフィードバックから部分的に得られる、
ことを特徴とする上記19乃至31に記載の方法。
34.前記少なくとも1つの電気パラメータを検出する前記ステップは、前記少なくとも1つの誘導コイルに近接する少なくとも1つのソレノイドコイルからのフィードバックから部分的に得られる、
ことを特徴とする上記18に記載の方法。
35.前記少なくとも1つの電気パラメータを検出する前記ステップは、前記少なくとも1つの誘導コイルに近接する少なくとも1つのソレノイドコイルからのフィードバックから部分的に得られる、
ことを特徴とする上記19乃至33に記載の方法。
36.前記材料が前記材料容器内に存在して、前記材料容器内の前記材料の温度動向を追跡するときに、前記検出された少なくとも1つの電気パラメータを連続的あるいは周期的に監視するステップを含む、
ことを特徴とする上記18に記載の方法。
37.前記材料が前記材料容器内に存在して、前記材料容器内の前記材料の温度動向を追跡するときに、前記検出された少なくとも1つの電気パラメータを連続的あるいは周期的に監視するステップを含む、
ことを特徴とする上記19乃至35に記載の方法。
38.前記検出された少なくとも1つの電気パラメータの時間に関連する導関数を求め、
前記導関数を用いて、前記材料容器内の前記材料の経時的な温度動向を少なくとも部分的に決定するステップを含む、
ことを特徴とする上記18に記載の方法。
39.前記検出された少なくとも1つの電気パラメータの時間に関連する導関数を求め、
前記導関数を用いて、前記材料容器内の前記材料の経時的な温度動向を少なくとも部分的に決定するステップを含む、
ことを特徴とする上記19乃至37に記載の方法。
40.目標となる電気パラメータを設定し、
前記検出された少なくとも1つの電気パラメータが前記目標となる電気パラメータと等しくなることに起因して、前記材料の前記温度が特定の温度となるように、前記少なくとも1つの誘導コイルに対する前記電力レベルを制御するステップを含む、
ことを特徴とする上記18に記載の方法。
41.目標となる電気パラメータを設定し、
前記検出された少なくとも1つの電気パラメータが前記目標となる電気パラメータと等しくなることに起因して、前記材料の前記温度が特定の温度となるように、前記少なくとも1つの誘導コイルに対する前記電力レベルを制御するステップを含む、
ことを特徴とする上記19乃至39に記載の方法。
42.目標となるサイクル時間を設定し、
前記目標となるサイクル時間と等しい期間中に前記材料容器内の前記材料の前記温度が特定の温度となるように、前記少なくとも1つの誘導コイルに対する前記電力レベルを制御するステップを含む、
ことを特徴とする上記18に記載の方法。
43.目標となるサイクル時間を設定し、
前記目標となるサイクル時間と等しい期間中に前記材料容器内の前記材料の前記温度が特定の温度となるように、前記少なくとも1つの誘導コイルに対する前記電力レベルを制御するステップを含む、
ことを特徴とする上記19乃至41に記載の方法。
44.前記目標となるサイクル時間は、前記材料が前記材料容器内に存在する間に、延長あるいは短縮される、
ことを特徴とする上記42に記載の方法。
45.前記目標となるサイクル時間は、前記材料が前記材料容器内に存在する間に、延長あるいは短縮される、
ことを特徴とする上記43に記載の方法。
46.前記少なくとも1つの誘導コイルは、前記材料の加熱装置、冷却装置およびそれらを組み合わせた装置として機能する、
ことを特徴とする上記18に記載の方法。
47.前記少なくとも1つの誘導コイルは、前記材料の加熱装置、冷却装置およびそれらを組み合わせた装置として機能する、
ことを特徴とする上記19乃至45に記載の方法。
48.前記材料容器内の前記材料が所望の温度、fsおよびそれらの組み合わせに達した後に、前記材料を成形あるいは鋳造機に投入するステップを含む、
ことを特徴とする上記18に記載の方法。
49.前記材料容器内の前記材料が所望の温度、fsおよびそれらの組み合わせに達した後に、前記材料を成形あるいは鋳造機に投入するステップを含む、
ことを特徴とする上記19乃至47に記載の方法。
本発明が物理的形状、特定の部品および部品の構成において取り得る可能性のある種々の実施形態を示す図面がここで参照される。
本発明に係る半液体金属加工・検出装置を含む非限定的な金属鋳造機構の概念図である。 図1に図示される非限定的な半液体金属加工・検出装置の斜視図として示される概念図である。 図1の非限定的な半液体金属加工・検出装置で加工される金属あるいは金属合金についての非限定的な熱容量−時間曲線と温度−時間曲線を例示する図である。 図1の半液体金属加工・検出装置で加工される金属あるいは金属合金についての従来の抵抗率−熱容量曲線を例示する図である。 半液体金属加工・検出装置での溶融金属あるいは金属合金のトロイダル状の流れを示す、図2の半液体金属加工・検出装置に類似する概念図である。 約7%の珪素を有するA365等級のアルミニウム合金を含む金属装入物についての従来の粘度−温度曲線を例示する図である。 A365等級のアルミニウム合金を含む金属合金装入物についての従来の温度−固相率曲線を例示する図である。 異なる固相率を有するA365等級のアルミニウム合金についての従来の粘度−剪断速度曲線群を例示する図である。 温度に対する抵抗率データと温度に対する誘導コイル内の総抵抗の間の関係を示すグラフである。 特定の時間枠での温度と実負荷との間の関係を示すグラフである。 本発明に係る非限定的なプロセス配置の1つを示すプロセスフロー図である。 本発明に係る金属装入物を加工するための非限定的な簡単なプロセスを示す図である。
本発明の非限定的実施形態の1つでは、少なくとも1つの誘導コイルによって、少なくとも一部が囲まれる坩堝または容器システムを含む加工・検出装置が提供される。坩堝または容器システム内の金属または金属合金の半溶液状態は、少なくとも1つの誘導コイルから得られた電気フィードバック信号の実時間あるいは非実時間分析を介して、誘導電源によって検出および/または能動的に制御するように設計できる。この実施形態の非限定的な態様の1つでは、1または複数の誘導加熱コイルは、水冷式のソレノイド誘導コイルであってもよい。もっとも、これは必須ではない。この実施形態の別のおよび/または代替の非限定的な態様では、1または複数の誘導コイルは、可変電力および/または可変周波数磁界を発生するように設計でき、該可変電力および/または可変周波数磁界は、坩堝または容器システム内の溶融金属装入物の冷却を、所定の熱容量、抵抗率および/または粘度に対応する液状金属溶融温度から液相線温度の間で調整するように設計できる。この実施形態のさらに別のおよび/または代替の非限定的な態様では、1または複数の誘導コイルが、坩堝あるいは容器システムに内の金属装入物にトロイダル状の撹拌を誘発する磁界を生成するように設計できる。この実施形態のさらに別のおよび/または代替の非限定的な態様では、1または複数の誘導コイルが坩堝あるいは容器システム内で、単一の加熱および/または撹拌区域を生成するように設計でき、複数の誘導コイルが、坩堝あるいは容器システム内で、複数の加熱および/または撹拌区域を生成するように使用できる。金属および金属合金の液相線温度と固相線温度の間で金属および金属合金を加工するために、本発明において利用される可能性がある従来技術の装置および方法の構成のいくつかが、米国特許番号7216690、米国特許番号7169350、米国特許番号7132077、米国特許番号6991970、米国特許番号6932938、米国特許番号6796362、米国特許番号6637927、米国特許番号6443216、米国特許番号6432160、米国特許番号6402367、米国特許番号6399017、米国特許番号5219018、米国特許番号4434837、および米国特許出願公開第2007/0187060号に開示されている。これらの全ては、参照されて、本願に完全に包含される。例えば、米国特許番号7169350、米国特許番号6991970および米国特許番号6432160は、鋳造プロセスで使用するために「要求に応じて」半固体材料を加工する装置および方法を開示している。前記装置には、プロセスの一部に使用できる必須の部品および構成を有する種々のステーションが含まれる。前記装置および方法には、電磁撹拌、種々の温度制御および冷却制御技術および比較的短いサイクル時間で半固体材料を容易に製造するために使用される装置が含まれる。前記装置および方法には、鋳造機のショットスリーブ内に半固定材料を直接注入するために用いられる構成と技術が含まれる。米国特許番号7169350、米国特許番号6991970および米国特許番号6432160に開示される前記装置および方法は、本特発明において全てまたは一部が使用できる。米国特許番号6991970、米国特許番号6932938、米国特許番号6796362、米国特許番号6443216および米国特許番号6399017は、金属あるいは金属合金の液相線温度と固相線温度の間で金属あるいは金属合金を収容するための坩堝あるいは容器システムを開示している。前記坩堝あるいは容器システムには、製造された金属あるいは金属合金を坩堝あるいは容器システムから排出する機械的あるいは電磁気的な排出システムが含まれる。前記坩堝あるいは容器システムには、冷却装置および/または絶縁装置が含まれる。米国特許番号7132077、米国特許番号6932938、米国特許番号6796362、米国特許番号6443216および米国特許番号6399017に開示される坩堝あるいは容器システムは、本発明において全てまたは一部が使用できる。米国特許番号7169350、米国特許番号6991970、米国特許番号6637927、米国特許番号6432160、米国特許番号6402367、米国特許番号5219018および米国特許番号4434837は、坩堝あるいは容器システム内に収容される金属あるいは金属合金の液相線温度および固相線温度の間で、金属あるいは金属合金を機械的あるいは電磁気的に撹拌する装置および方法を開示している。米国特許番号7169350、米国特許番号6991970、米国特許番号6637927、米国特許番号6432160、米国特許番号6402367、米国特許番号5219018および米国特許番号4434837で開示される前記撹拌装置は、本発明において全てまたは一部が使用できる。
本発明の別のおよび/または代替の非限定的な実施形態では、少なくとも1つの誘導コイルによって少なくとも一部が囲まれた坩堝あるいは容器システムを使用することを含む加工・検出装置が提供され、坩堝内の金属あるいは金属合金の温度は、少なくとも1つの誘導コイルから得られた電気フィードバック信号の実時間あるいは非実時間解析を介して決定できる。このような装置では、従来の熱電対は使用しなくてもよい。上述したように、従来の熱電対とは、坩堝あるいは容器システム内やその周囲に位置する接触型の熱電対のことである。このような従来の熱電対は、経時的に腐食する傾向があったので、坩堝あるいは容器システム内で温度が不適切になって読み取りが不正確になっていた。加えて、これらの従来の熱電対のメンテナンスは難しく、時間の浪費であり、高額であった。
本発明の別のおよび/または代替の非限定的な実施形態では、少なくとも一部が少なくとも1つの誘導コイルによって囲まれた坩堝あるいは容器システムを使用することを含む加工・検出装置が提供され、前記誘導コイルは、少なくとも1つの誘導コイルから得られた電気フィードバック信号の実時間あるいは非実時間解析を介して、誘導電源によって検出され、能動的に制御されるように設計できる。したがって、所定の時間基準に基づいて、金属または金属合金を加熱し、冷却し、および/または坩堝あるいは容器システムから金属あるいは金属合金を排出するプロセスを制御する従来の方法、および/または、金属あるいは金属合金が前記坩堝あるいは容器システム内に最初に配置されるときの金属あるいは金属合金の初期温度だけを考慮する予めプログラムされたアルゴリズムは、本発明のプロセスによって排除される。このような従来のプロセスは、坩堝あるいは容器システム内の金属あるいは金属合金に関連する全ての変数(例えば、容器温度、周囲温度など)を考慮しておらず、また、考慮できないので、従来の制御プロセスは信頼できない。本発明に係る制御システムは、坩堝あるいは容器システム内の金属および金属合金の温度を連続的あるいは周期的に監視できるので、金属あるいは金属合金の装入、加工および運搬/輸送段階の間に、実時間あるいは準実時間で坩堝あるいは容器システム内の金属あるいは金属合金の温度を制御する。従来の制御システムでは、下流の機械の休止、操作者による休止あるいは短期間のメンテナンスによる休止に起因する不規則なサイクル時間に対処する手立てがない。したがって、標準的な冷却サイクルが遅延あるいは休止されれば、坩堝あるいは容器システム内の金属あるいは金属合金は、廃棄せざるを得ないことがありがちである。そして、機械が鋳造を再開する準備ができたら、別の装入物が加工される。本発明に係る制御システムは、このような休止期間に坩堝あるいは容器システム内の金属あるいは金属合金の温度を監視し、維持できるので、金属あるいは金属合金は、廃棄される必要がなく、金属あるいは金属合金は、所望の温度で鋳型および/またはショットスリーブまで輸送される。従来の制御システムでは、坩堝あるいは容器システムから排出される金属あるいは金属合金の状態/濃度/粘度が、同一の物理特性(例えば、温度、粘度など)を示すように、坩堝あるいは容器システム内の金属あるいは金属合金の温度を十分に制御する手立てがなかった。本発明に係る制御システムは、金属あるいは金属合金が坩堝あるいは容器システムから排出される度に、金属および金属合金の物理特性を監視して、維持できる。このように、本発明に係る制御システムによれば、従来の制御システムの多くの欠点を克服し、現在鋳造産業で実施されているよりも経済的で、反復して実施でき、かつ頑丈な制御システムが提供される。
本発明の非限定的な特定の装置では、発生機(つまり、加工機)を含む制御システムが提供され、該制御システムは、1)金属あるいは金属合金が発生機に導入されるときから金属あるいは金属合金が発生機から流出されるときまで、あるいは発生機から成形機の容器(つまり、ショットスリーブ、スプルー、ファンネルなど)へ排出されるときまで、発生機内の金属あるいは金属合金の状態を周期的あるいは連続的に検出し、2)成形機に運搬される金属あるいは金属合金が、ショットとショットの間で、反復可能に処理され、一定温度を保ち、微細構造を有し、粘性状態にあることを確実にするために、発生機内の金属あるいは金属合金の冷却、加熱および/または撹拌(熱を均一にするため)を制御し、および/または、3)(例えば、溶融金属あるいは溶融合金が発生機に導入された後)発生機から成形機まで材料を輸送する連続的な方法を提供するように設計される。発生機は、溶融金属源および/または成形機の容器のいずれにも連結されなくてもよい。もっとも、これは必須ではない。もっとも、発生機は、溶融金属源および/または成形機の容器に物理的に接続されることもできる。非限定的な設計の1つでは、発生機は、初めに発生機内に注入あるいは発生機内に投入される溶融金属(例えば、溶融アルミニウム、溶融アルミニウム合金など)を収容する略円筒形のチャンバあるいは坩堝(例えば、グラファイト、セラミック/耐火物、金属およびグラファイトおよび/またはセラミックの組み合わせなど)を含む。略円筒形のチャンバあるいは坩堝は、略円筒形のチャンバあるいは坩堝の外表面の約0.01〜1インチの範囲で、ソレノイド誘導コイルによって少なくとも一部が外側で囲まれていてもよい。このコイルは、一般に、略円筒形のチャンバあるいは坩堝を誘導コイルの中央に確実に配置するために、耐火性スペーサを用いて、略円筒形のチャンバあるいは坩堝の外表面から略一定の距離で固定される。もっとも、これは必須ではない。巻コイルは、一般に、略円筒形のチャンバあるいは坩堝の全体を囲むのに十分な高さを有し、略円筒形のチャンバあるいは坩堝の頂部および/または底部で、略円筒形のチャンバあるいは坩堝の長さの3分の1以下の範囲で坩堝の長さを超えるように伸張できる(例えば、6インチの高さの坩堝では、誘導コイルの全長は約10インチ以下の長さになる)。この誘導コイルの過伸展を利用すれば、1)略円筒形のチャンバあるいは坩堝の頂部および底部で円筒形のチャンバあるいは坩堝を更に加熱すること、および/または、2)略円筒形のチャンバあるいは坩堝の内側で、誘導コイルによって発生される誘導磁界の電磁力によって金属あるいは金属合金を適切に撹拌することが容易になる。誘導コイルと略円筒形のチャンバあるいは坩堝の間の環状空間は、打設/凝縮された乾式の耐火性材料、集成マイカあるいは誘導コイル内に配置される耐火性セメントを用いた鋳造物のいずれかで少なくとも一部が満たされてもよい。もっとも、これは必須ではない。打設/凝縮された乾式の耐火性材料、集成マイカあるいは耐火性セメントの鋳造物を使用する場合は、誘導コイルと略円筒形のチャンバあるいは坩堝に密着させることを目的としている。このように密着されると、略円筒形のチャンバあるいは坩堝から水冷式の誘導コイルに熱を伝導排出することが可能になり、同時に、略円筒形のチャンバあるいは坩堝内の金属あるいは金属合金を誘導コイルで加熱できる。誘導コイルの冷却能力および誘導コイルの加熱能力の総合効果によって、略円筒形のチャンバあるいは坩堝内の金属あるいは金属合金の温度、粘度および/または固相率(f)含有量を制御する高速応答法が提供される。略円筒形のチャンバあるいは坩堝内の金属あるいは金属合金の冷却速度および温度を制御できるので、サイクル遅延や生産休止の場合であっても、金属あるいは金属合金装入物を、反復して成形機まで運搬できる。前記装置の安全性と保護の観点から、非導電性の保護ハウジングの内部に、坩堝およびコイル機構の全てが含まれてもよい。もっとも、これは必須ではない。誘導コイルは、一般に可変周波数電源によって給電される(例えば、10〜10000Hzなど)。この電源は、トロイダル状の撹拌を強めて均一化するために、および/または、加熱/冷却プロセスをより好適に制御するために、単一の周波数範囲内で、あるいは、複数の周波数のモードを同時に使用して(in a simultaneous,multiple frequency mode)運転されるように設計できる。発生機の制御システムは、1)発生機内の溶融/半固体/液体金属あるいは金属合金装入物の状態を検出する、および/または、2)誘導コイルからの制御信号に基づいて、発生機内の加熱および/または冷却速度を制御するように設計できる。非限定的な装置の1つでは、フィードバックあるいは制御信号が、加熱および冷却を行う誘導コイルから得られる。さらにあるいは代わりに、この信号が、発生機内の金属あるいは金属合金装入物に近接する第2の給電されないソレノイドコイルから得られてもよい。したがって、フィードバックあるいは制御信号は、誘導コイルとの直接接触から、あるいは誘導コイルから間接的に(つまり、非接触源から)得られてもよい。例えば、誘導電源装置の制御ボードには、誘導コイルにおける負荷を(例えば、連続的または周期的に)監視する信号処理が備えられてもよい。この負荷は、誘導コイルおよび誘導コイル内部の導電材料で生じる。導電性材料には、発生機内の金属あるいは金属合金が該当し、発生機の素材が導電性を有する場合(例えば、グラファイト、金属など)、発生機自体が導電性材料に該当する。電気的に検出される負荷の変化は、金属あるいは金属合金が冷却あるいは加熱されるときの発生機内の金属あるいは金属合金の温度変化および材質変化に起因する。検出される可能性がある電気パラメータの変化の1つは、発生機内の金属あるいは金属合金装入物の抵抗率変化であり、該抵抗率変化によって、誘導コイル電圧は変化する。自明なことであるが、他のあるいは追加の電気パラメータが発生機の操作を監視および/または制御するために検出されてもよい。これらに限定される訳ではないが、これらの1または複数の検出される電気パラメータは、誘導コイルによって少なくとも一部が囲まれた領域内部の負荷抵抗、金属装入物の抵抗率、金属装入物の温度、金属装入物の固相率および/または金属装入物の液相率を少なくとも部分的に決定、監視および/または制御するために使用されてもよい。自明なことであるが、金属装入物の他の特性が、1または複数の電気パラメータを検出することによって監視、測定、および/または制御されてもよい。この電圧変化は、発生機内の金属あるいは金属合金装入物に対する加熱および冷却プロセスを制御するフィードバック信号として用いられてもよい。前記誘導制御システムの種々の信号処理の特性を用いれば、この発生機内の金属または金属合金装入物の状態を反映する電圧信号および/または他の利用可能な信号が、発生機内の金属あるいは金属合金装入物を冷却し、加熱し、および/またはその温度を保持するような物理的なプロセスを調整および制御するために使用できる。電力出力を調整している場合でも、前記誘導制御システムが信号を発生し、これを追跡するように設計できる。したがって、発生機内の金属あるいは金属合金装入物の加熱・冷却プロセスの制御は、1)連続的に、2)非接触で(つまり、溶融金属あるいは金属合金内あるいは坩堝壁内に熱電対を要さずに)、3)所望の運転点に調整可能であり、および/または、4)発生機内の金属あるいは金属合金装入物を成形機まで輸送できる。発生機内の金属あるいは金属合金装入物に対する加熱・冷却制御システムは、他のSSM/SLM加工方法の1つと組み合わされて使用されてもよい。例えば、他の何らかの制御システムが、金属あるいは金属合金の核生成プロセスを開始するために使用されてもよく、その上、プロセス制御が、金属あるいは金属合金の温度を確実に均一にするために、発生機内の金属あるいは金属合金の加熱および冷却を制御するように使用されてもよい。制御システムは、発生機内の金属あるいは金属合金を、該金属あるいは金属合金が輸送される成形ステーションの位置に対応する所望の温度にして、その後、必要に応じてその温度を保持するように使用されてもよい。成形機とその装入物容器の設計によれば、発生機は、垂直あるいは水平方向に配置されたショットスリーブに装入物を注入するために、傾くように設計できる。発生機および高周波電源の接続リード線は、多軸(例えば、典型的には3軸あるいは4軸以上)のロボット/機械アームに接合されてもよい。もっとも、これは必須ではない。このロボットアームを使用するならば、発生機を、(例えば、レードル、金属ポンプ、給湯炉などから)溶融金属を受け入れる位置まで十分に動作させることができる。前記ロボットアームは、SLM構造を生成する別体の核生成装置が位置する中間位置まで、または、成形ステーションの輸送地点までの輸送中に発生機内部でSLM構造が生成される中間位置まで、前記発生機と前記高周波数電源の接続リード線を動かすように設計できる。さらに、前記ロボットアームは、発生機と高周波数電源の接続リード線を成形ステーションまで動かすように設計できる。該成形ステーションでは、発生機は、金属あるいは金属合金装入物を注入あるいは滑り込ませるために傾けられたり、プランジャ/ピストンを介して、金属あるいは金属合金装入物を成形機の成形または注入チャンバに能動的に注入する。前記誘導電源は、輸送ユニットの必須の要素であってもよいし、ロボットアームおよびプロセス領域から分離独立して配置されてもよい。自明のことであるが、発生機は、完全一体型装置の一部であってもよい。このような構成では、発生機は、加熱される輸送管であり、給湯炉あるいは溶融金属ポンプから計量された装入物を直接受け入れる。溶融金属は発生機を通り、該発生機内で前記装入物は冷却撹拌される。誘導コイルは、発生機を通る金属の動きを高めるために、単相周波数発生器によって給電される単一のソレノイドコイルあるいは三相周波数誘導発生器によって給電される三重巻きの独立したコイルであってもよい。前記装入物は、制御された状態で発生機領域に保持されてもよい。前記サイクルが注入用の金属を要求する場合、新たな量の溶融金属を発生機に導入するために、金属供給装置(ポンプあるいは給湯装置)が動作され、発生機が、加熱される導管に沿って装入物を成形/注入チャンバに移動させ始める。制御シムテムの非限定的な特徴のいくつかは、以下に示すものである。
・加工装置および方法は、金属装入物と物理的に接触せずに、加工中の材料容積中に存在する半固体/液体材料の割合を連続的あるいは間欠的に検出するように設計できる。
・収容装置あるいは坩堝は、グラファイトから形成されてもよい。
・収容装置あるいは坩堝は、ステンレス鋼合金から形成され、窒化シリコンおよび/または他の耐火性セラミック材料で裏打ちされてもよい。
・収容装置あるいは坩堝は、セラミック耐火物であってもよい。
・収容装置あるいは坩堝は、乾式の耐火性材料で満たされたソレノイド加熱/冷却コイル内に取り付けられてもよい。
・収容装置あるいは坩堝は、耐火性セメントの鋳造物を用いてソレノイド加熱/冷却コイル内に取り付けられてもよい。
・坩堝を囲むソレノイド誘導コイルは、冷却装置として使用されてもよい。
・坩堝を囲むソレノイド誘導コイルは、加熱装置として使用されてもよい。
・坩堝を囲むソレノイド誘導コイルは、検出装置として使用されてもよい。
・本発明は、非鉄合金を加工するのに使用されてもよい。
・アルミニウム合金は、発生機にとって好適な装入物材料である。
・本発明は、鉄合金を加工するために利用されてもよい。
・加工制御信号は、高周波電源への誘導加熱/冷却コイルのフィードバックによって検出されてもよい。
・加工制御信号は、装入物に近接する独立したソレノイドコイルによって検出されてもよい。
・装置および方法は、前記材料を製造し維持するために使用されるプロセスを、半固体材料の装入物が所望の固相率で成形機に輸送されるように、サイクル間で反復可能に制御できる。
・発生機は、装入物を汚染する何らかの中間材料が移されることを避けるために、多軸のロボットアームに取り付けられてもよい。
・装置は、溶融金属供給機および/または金属成形機に直接接続されてもよい。
・装置は、金属源および成形機に対して分離モードで利用されてもよい。
・発生機内の金属あるいは金属合金は、金属装入物の固相率および/または液相率を連続的に監視するために使用されてもよい。
・発生機の制御システムは、金属装入物の金属学的状態を、所定の状態に反復して連続的に制御するように設計できる。
・発生機内の金属装入物は、トロイダル状に混合されてもよい。
・分離された発生機は、頂部が開口して囲まれてもよく、酸化物の発生を抑制あるいは避けるために、不活性ガスが金属装入物の上方に導入されてもよい。
本発明の非限定的な目的の1つは、1または複数の検出される電気パラメータ(例えば、少なくとも一部が坩堝あるいは容器システムの近傍に配置された少なくとも1つの誘導コイルから得られる電気フィードバック信号など)を解析することによって、坩堝あるいは容器システム内の金属あるいは金属合金の1または複数の物理特性を決定、監視および/または制御できる装置および方法を提供することである。
本発明の別のおよび/または代替の非限定的な目的は、少なくとも一部が坩堝あるいは容器システムの近傍に配置された少なくとも1つの誘導コイルから得られる電気フィードバック信号を解析することによって、坩堝あるいは容器システム内の金属あるいは金属合金の温度、固相率および/または液相率を決定できる装置および方法を提供することである。
本発明のさらに別のおよび/または代替の非限定的な目的は、少なくとも一部が坩堝あるいは容器システムの近傍に配置される少なくとも1つの誘導コイルから得られる電気フィードバック信号を解析することによって、坩堝あるいは容器システム内の金属あるいは金属合金の温度を決定および/または制御できる装置および方法を提供することである。
本発明のさらに別のおよび/または代替の非限定的な目的は、金属あるいは金属合金が坩堝あるいは容器システム内に投入されるときから金属あるいは金属合金が坩堝あるいは容器システムから流出あるいは排出されるときまで、金属あるいは金属合金の加工を制御できる装置および方法を提供することであり、このような加工を制御するための情報の少なくとも一部は、少なくとも一部が坩堝あるいは容器システムの近傍に配置される少なくとも1つの誘導コイルから得られる電気フィードバック信号を解析することから得られる。
本発明のさらに別のおよび/または代替の非限定的な目的は、熱電対を用いずに坩堝あるいは容器システム内の金属あるいは金属合金の温度を決定できる装置および方法を提供することである。
本発明の別のおよび/または代替の非限定的な目的は、熱電対を用いずに坩堝あるいは容器システム内の金属あるいは金属合金の温度を決定および制御できる装置および方法を提供することである。
本発明のさらに別のおよび/または代替の非限定的な目的は、少なくとも1つの電気パラメータを、検出装置を用いることによって直接的および/または間接的に検出するために、少なくとも1つの誘導コイルによって形成される磁界に曝される発生機内の少なくとも1つの金属装入物の特性を決定、監視および/または制御できる装置および方法を提供することであり、少なくとも1つの電気パラメータは、少なくとも1つの誘導コイルによって少なくとも一部が囲まれる領域内部の負荷抵抗、金属装入物の抵抗率、金属装入物の温度、金属装入物の固相率および/または金属装入物の液相率の少なくとも一部を決定するために使用されてもよい。
本発明のさらに別のおよび/または代替の非限定的な目的は、少なくとも1つの検出された電気パラメータに基づいて、少なくとも1つの誘導コイルに対する電力レベルを少なくとも部分的に制御する制御装置の使用を含む装置および方法を提供することである。
本発明のさらに別のおよび/または代替の非限定的な目的は、金属装入物の液相線温度から金属装入物の固相線温度より高い温度までの金属装入物の温度の低下を少なくとも部分的に制御する制御装置の使用を含む装置および方法を提供することであり、金属装入物が発生機から流出あるいは排出される直前に、該金属装入物は特定の固相率と液相率を有する。
本発明のさらに別のおよび/または代替の非限定的な目的は、少なくとも1つの誘導コイルからのフィードバックから少なくとも1つの電気パラメータを検出する装置および方法を提供することである。
本発明の別のおよび/または代替の非限定的な目的は、少なくとも1つの誘導コイルに近接するソレノイドコイルから少なくとも1つの電気パラメータを検出する装置および方法を提供することである。
本発明のさらに別のおよび/または代替の非限定的な目的は、1または複数の金属装入物の物理特性(例えば、金属装入物の経時温度、金属装入物の経時抵抗率、誘導コイルによってもたらされる経時負荷抵抗、誘導コイルへの給電に対する金属装入物の抵抗率、金属装入物の温度に対する金属装入物の抵抗率など)の動向を決定するために、少なくとも一部が使用されるように、少なくとも1つの検出された電気パラメータを数学的に処理する(例えば、パラメータの導関数を取ること、データを相関させること、カーブフィッティングすることなど)装置および方法を提供することである。
これら、および他の目的と利点は、当業者が添付の図面を参照しながら、この記述と後の記述を読めば、明らかになるであろう。
以下で参照する図面は、発明を限定するためではなく、単に発明の種々の実施形態を示すために提示される図面であるが、これらの図面に詳細に示すように、本発明は、金属成形あるいは鋳造操作で使用するSML/SSMを製造するSML/SSM加工・検出装置に関する。以下、該装置は「発生機」と呼ばれることがある。一般に、本プロセスには、金属装入物を発生機に導入した後、該金属装入物を、金属装入物の液体(溶融)金属温度まで冷却することが含まれる。そしてさらに、デンドライト結晶構造の形成を最小化するため、および/または、金属装入物内の楕円形状のα粒子構造の形成あるいは核形成を容易にするために、制御された状態で、電磁撹拌および/または他のタイプの撹拌を用いて、金属装入物を冷却することが含まれる。冷却速度および液相線温度未満の溶融金属装入物の状態の少なくとも一部は、溶融金属装入物の熱容量を測定することによって決定されてもよい。本発明の非限定的な態様の1つにおいては、溶融金属装入物および/またはSLM/SSMの状態と温度が発生機内で変化するときに、加熱/冷却コイルのフィードバックに反映される電圧、電流、抵抗および/または電力の変化を測定して発生機内の溶融金属装入物および/またはSML/SSMの抵抗率を決定することによって、発生機内の溶融金属および/またはSLM/SSMの熱容量の少なくとも一部を間接的に決定できる。本発明の別の非限定的な態様においては、発生機内の溶融金属装入物および/またはSML/SSMは、溶融金属装入物および/またはSML/SSMを別の磁界に曝すことにより撹拌されてもよい。本発明のさらに別の非限定的な態様においては、発生機内のSML/SSMは、所望の温度範囲内に保持され、および/または、成形あるいは鋳造機に輸送する位置まで、SML/SSMは所望の物理特性を有するように保持されてもよい。
図1を参照すると、本発明に係る発生機10が例示されている。発生機10は、溶融金属を供給する公知の炉14(例えば、給湯炉)を含む金属鋳造装置12の一部である。図1に図示されるように、溶融金属は、ロボットアーム機構16を使用して発生機10に供給される。自明のことであり、またこれらに限定される訳ではないが、溶融金属は、自動給湯装置、SLM/SSM装入物が流出するように発生機10を傾ける装置、および/またはSLM/SSMを受け入れる公知の成形あるいは鋳造機のような他のあるいは代替的な手段によって発生機に供給されてもよい。金属装入物を溶融する炉を使用すること、及び炉の型式は、周知技術であるので、ここでは詳細に説明しない。同様に、成形あるいは鋳造機内の金属装入物の形態は、周知技術であるので、ここでは詳細に説明しない。本発明で使用され得る炉および成形あるいは鋳造機を使用する加工装置の非限定的な型式は、米国特許番号7169350、6991970および6432160に開示されており、それらの全ては、参照され援用される。
図2を参照すると、これらに限定される訳ではないが、発生機10は、アルニウムあるいはアルニウム合金のような溶融金属および/またはSML/SSM金属装入物22を収容するのに適した頂部が開口した坩堝を含むことが示されている。坩堝は、略円形の断面形状を有する空洞を有するが、他の断面形状を使用できることは理解されるであろう。坩堝の外形も略円形の断面形状を有するが、他の断面形状を使用できることは理解されるであろう。坩堝の空洞および/または外形の断面積は、一定であっても変化してもよい。図2に例示されるように、坩堝の空洞および外形の断面積はテーパ状に形成されるので、坩堝の長さ全体に渡って変化している。坩堝の空洞をテーパ状にすることにより、空洞を容易に洗浄でき、かつ、空洞内の金属装入物を容易に除去できるという利点が生じる。坩堝の外形をテーパ状にすることにより、発生機内の坩堝をより簡単に交換できるという利点が生じる。自明のことであるが、坩堝は他の形状を有してもよい。ここでは、本発明の一例として、アルミニウム合金装入物について説明する。もっとも、これらに限定される訳ではないが、本発明は、鉄および非鉄合金、貴金属等のような他の溶融材料を加工するのにも適している。
坩堝20は、一般に、適度な強度、適度な耐久性、坩堝20が曝される温度および金属装入物塊に対する適度な熱特性を有する材料から製造される。これらに限定される訳ではないが、適度な材料には、グラファイト、公知のセラミックまたは耐火性材料、あるいは金属とグラファイトまたはセラミック材料の組み合わせが含まれる。坩堝20の開放端は、環状の耐火性キャップ34を通って坩堝20まで続く環状の上部フランジ32によって囲まれてもよいが、これは必須ではない。環状の上部フランジには、SLM/SSM材料内での酸化物の形成を抑制あるいは低減するために、不活性ガス(つまり、窒素および/またはアルゴンなど)を導入するために、坩堝の開放端を閉じる手段が備えてられてもよいが、これは必須ではない。
坩堝20の周囲に配置されているのは、周知のソレノイド誘導コイル24である。自明のことであるが、複数のコイルが、少なくとも部分的に坩堝の周囲に配置されてもよい。非限定的な実施形態の1つでは、これに限られる訳ではないが、誘導コイル24は、水のような冷却剤を用いて内部で冷却される。自明のことであるが、誘導コイル24は、内部で流動する冷却剤によって冷却されないように設計できる。自明のことであるが、1または複数の冷却コイルが、1または複数の区域で坩堝を冷却するために坩堝の近傍に配置されてもよく、および/または、1または複数の区域で坩堝を加熱するために、1または複数の加熱コイルが坩堝の近傍に配置されてもよい。もっとも、これは必須ではない。誘導コイル24は、一対の冷却液導管44,46を含んでもよい。非限定的な実施形態の1つでは、冷却液導管44,46は、溶接機に使用されるような銅線ケーブルを内包する頑丈なホースあるいはチューブで構成されてもよい。もっとも、冷却液導管44,46が他の方法でも形成されることは理解されるであろう。冷却液導管44,46が使用される場合、前記チューブは銅線チューブから構成されてもよいが、これは必須ではない。冷却液は、水Wあるいは他の何らかの冷却液であってもよい。図1に例示されるように、冷却液導管44,46を通って流れる冷却液を所望量に維持するために、冷却液貯蔵器48が使用されてもよい。チューブ49は、誘導コイルおよび冷却液導管44,46を通る冷却液循環を所望量に維持するために、冷却液を冷却液貯蔵器48から冷却液導管44,46あるいは坩堝の近傍の誘導コイルまで供給するように使用されてもよい。冷却液導管44,46を使用する場合、コイル24に電流を供給できるように、冷却液導管44,46が電源42に結合あるいは接続されてもよい。もっとも、これは必須ではない。導管44,46および誘導コイル24を通る電源電流は、磁界を発生するために、1または複数の所望の周波数で交流となっている。典型的には、交流電流は高周波数(例えば、少なくとも10Hz)であると好ましい。もっとも、これは必須ではない。交流電流によって生成される磁界は、坩堝20内の金属装入物22を加熱する効果を有する。交流磁界が金属装入物22を加熱する間、コイル24を所定の温度に維持するために、冷却剤が誘導コイル24を通って循環するように使用されてもよい。もっとも、これは必須ではない。
別の非限定的な実施形態では、誘導コイル24は、坩堝20から間隔を空けて配置されている。誘導加熱コイルが坩堝20から間隔を空けて配置される場合、その間隔は略一定である。もっとも、これは必須ではない。さらに、誘導加熱コイルが坩堝20から間隔を空けて配置される場合、その間隔は一般に少なくとも約0.01インチであり、典型的には少なくとも約0.02インチであり、より典型的には約10インチ未満であり、さらにより典型的には0.05〜5インチであり、さらにより典型的には0.1〜1インチである。誘導コイル24は、耐火性スペーサを用いて坩堝の外周から一定の間隔で配置されてもよく、これにより、坩堝20をコイル24の内部の中心に配置することが容易になる。もっとも、これは必須ではない。
別の非限定的な実施形態では、誘導コイル24の高さは、坩堝20の全体を囲む高さ、坩堝の少なくとも一部を囲む高さ、および/または坩堝20の頂部または/底部を超えて伸びるような高さが選ばれる。典型的には、誘導コイル24の高さは、坩堝20の全体を囲むように選ばれるので、金属装入物は均一に加熱される。誘導コイル24の高さは、坩堝20の全体を囲むだけでなく、坩堝の頂部の上方および/または底部の下方に伸びる高さが選ばれてもよい。もっとも、これは必須ではない。誘導コイル24の高さが坩堝の頂部の上方および/または底部の下方に伸びる場合、坩堝の頂部および/または底部を超える頂部および底部の伸張部分の一方あるいは双方の高さを、坩堝高さの3分の1まで伸ばしてもよい。例えば、坩堝高さが6インチの場合、誘導コイル24は、坩堝の頂部の上方で2インチまで、および/または坩堝の底部の下方で2インチまで伸張できる。もっとも、誘導コイルは、坩堝の上方および/または下方で坩堝高さの3分の1以上であってもよいことは理解されるであろう。坩堝の頂部の上方および/または底部の下方の誘導コイルの伸張部分によって、金属装入物22は、坩堝20の頂部と底部の双方で、容易に加熱および/または撹拌されるようになる。
誘導コイル24は、少なくとも一部が結合材26内で包まれてもよい。結合材26は坩堝20の外周に接触している。図2に例示されるように、結合材26は、坩堝20の底部に接触してもよいが、これは必須ではない。結合材を使用する場合、該結合材は、打設あるいは凝縮された乾式の耐火性材料、集積マイカ、耐火性セメントの鋳造物あるいは坩堝20と誘導コイル24を熱的に結合するのに適した他の何らかの耐火性材料で構成できる。自明のことであるが、他のあるいは付加的な材料を結合材26に使用することもできる。結合材26がもたらす熱的な結合によって、坩堝20から水冷式の誘導コイル24、および/または、他の冷却コイルを使用する場合には該冷却コイルまで熱を移動させることができる。また、誘導コイル24が発生する誘導磁界によって、坩堝20と溶融金属装入物22を同時に加熱できる。したがって、コイル24および/または他の冷却コイル、結合材26および坩堝20を熱的に結合することによって、誘導コイル24および/または他の冷却コイルを流れる冷却材は、坩堝20と金属装入物22を冷却するために使用できる。構成の一例では、ソレノイド誘導コイル24は、冷却と加熱の双方に使用されるので、ソレノイド誘導コイル24によって、坩堝20内の金属装入物22の温度、粘度および固相率(fs)を迅速に制御する手段がもたらされる。
坩堝20および誘導コイル24は、非導電的な保護外殻28を含むハウジング内で少なくとも一部が囲まれてもよい。該ハウジングを使用する場合は、該ハウジングをフェノール系のスペーサおよび構造板からなる中間材料30で構成してもよい。もっとも、これは必須ではない。坩堝20の閉鎖端あるいは底部に沿って、絶縁層36が結合材26に備えられてもよい。また、端部キャップ38は、外殻28に接触して閉鎖端を超えて伸びるように構成されてもよい。もっとも、これは必須ではない。
再度図1および2を参照すると、これに限定される訳ではないが、誘導コイル24は、150キロワット、480ボルトが入力される三相交流入力電源のような可変周波数電源42に電気的に結合あるいは接続される。非限定的な実施形態の1つでは、交流入力電源の使用可能な出力周波数の範囲は、10〜10,000Hzである。電源は、均一な撹拌および/または混合を促進するために、および/または、より好適に加熱および冷却プロセスを制御するために、所定の周波数で、あるいは複数の周波数モードを同時に使用して(in a simultaneous,multiple−frequency mode)運転するのに適合するものであってもよい。例えば、前記材料の冷却速度が第1のパラメータとなり、所定の均一状態にするための前記材料の撹拌が第2のパラメータとなるように、特定の周波数が選ばれてもよい。自明のことであるが、他のあるいは付加的なパラメータは、交流入力電源で発生する1または複数の周波数を選択するように使用されてもよい。
誘導コイル24における交流電流は、金属装入物22内に循環電流を生成する電磁場をもたらす。コイル内での交流電流の流れによって、伝導性の金属装入物内に逆電流の流れが発生あるいは誘発されるとともに、前記金属装入物の抵抗率に依存して、前記金属装入物は高速または低速で加熱される。一例として、20ポンドのアルミニウムを含む金属装入物の場合、電力が約25kWであれば、アルミニウムを溶融状態に維持するのに十分であろう。非限定的な構成の一例では、三相交流入力電力は、直流電圧に変換され、その後に所定の周波数の単相交流電力に変換されるが、これは必須ではない。可変周波数の誘導電源を選ぶことにより、周波数を負荷と容易に一致させることができる。周波数を低くすれば、高い起電反発力が坩堝内の金属装入物に及ぶ。
誘導電源42は、公知の電圧、電力位相および/または電流のフィードバックに基づいた閉回路フィードバックシステムを含む制御装置40で制御できる。もっとも、これは必須ではない。閉回路フィードバックシステムを使用する場合は、該閉回路フィードバックシステムは、プロセス中に金属装入物22を所定の熱定数fsおよび/または粘度あるいは所定の冷却速度に維持するために使用できる。非限定的な一実施形態では、前記システムは、誘導コイルからの電圧および電流の位相角度の変化に基づいて制御され得る。位相角度は電流および電圧の大きさから独立しているので、加熱および/または冷却経路または勾配に一致するように電力を増減調整していても、信頼できる信号を発信できる。
誘導コイル24には、1または複数のセンサ(図示せず)が取り付けられてもよい。通常は、これらの1または複数のセンサは、誘導電源に接続されていない。1または複数のセンサは、これに限定される訳ではないが、電流、電圧、消費電力および/または周波数のような1または複数の電気パラメータを監視するように設計できる。1または複数のセンサ、特に、電圧、電流のセンサ出力から、数学的関係に基づいて、誘導コイルに関する真の電力負荷抵抗および/または金属装入物の抵抗率を決定することもできる。これらの計算は、PLCあるいは他の種類の装置にプログラムされた式によって実行されてもよく、この式は加熱および冷却プロセス全体を制御するために使用される。誘導コイルから検出されるフィードバックから溶融金属の状態を検出できるので、従来技術のほとんどの金属加工および鋳造プロセスを制御するために使用される一般に犠牲的な熱電対は必要ない。
以下の表1は、市場で入手可能な所定のアルミニウム合金の等級とその成分を示している。表1に示されるように、アルミニウムの割合を含む成分の割合は、等級間あるいは所定の等級内で変えることができる。液相線温度、固相線温度、所定の温度での粘度、所定の温度での抵抗率、所定の温度での固相率、および所定の温度での熱容量を含む、これらの変化は、SLM/SSMの特性に影響を及ぼす。
Figure 0005579610
発生機10は、少なくとも液相線温度まで加熱された金属装入物22を、溶融金属装入物が所定のSLM/SSM状態に達するまで冷却制御するように設計でき、さらに所望の製品を製造する成形機まで搬送されてもよい。金属装入物の冷却の少なくとも一部は、金属装入物の抵抗率の挙動を監視することによって制御されてもよい。この種の制御は、a)金属装入物の抵抗率は金属装入物の熱容量および/または温度によって変化する、b)金属装入物の熱容量および/または温度は、金属装入物の固相率を制御する、c)金属装入物の固相率は、金属装入物の粘度に相関するという原理に基づく。究極的には、所定の成形操作に対して所定の粘度を有するSLM/SSM装入物を製造すると好ましい。所定の粘度は、所定の金属装入物に対する抵抗率、熱容量、固相率および/または粘度の相互関係の結果として生じる金属装入物の抵抗率の挙動によって確かめることができる。
図3は、一定の入力電力および周波数で加熱される金属装入物についての典型的な時間−熱容量曲線50と典型的な時間−温度曲線52を示している。温度曲線52は、一般に第1の温度値60まで急勾配な直線、つまり装入物の固相線と、第1の温度値60と第2の温度値64の間の平坦部、つまり装入物の共融温度によって特徴付けられ、また、第3の温度値68までの緩やかな増加、つまり装入物の液相線温度によって特徴付けられ、その後一般に、合金が溶融形態にあることを示す急勾配な直線となる。それぞれ参照番号54,56,58で表されるような時間t、tおよびtは、金属あるいは金属合金が特定量のエネルギーに曝される場合に、金属あるいは金属合金が固相線温度、共融温度および液相線温度にそれぞれ達する時間に相当する。曲線の平坦部は、一般にSLM/SSM状態の金属装入物を示している。例えば、約7%の珪素を含むA365等級のアルミニウム合金は、約365℃の液相線温度および約260cal/gmの熱容量と(つまり、時間tのときの温度値68と熱容量70)、約557℃の固相線温度および約130cal/gmの熱容量と(tのときの温度値60と熱容量62)、約572℃の共融温度および約225cal/gmの熱容量(時間tのときの温度値64と熱容量66)を有する。熱容量および温度は、所定の形態を有する発生機10内の所定の材料の所定の金属装入物塊と相関する。
図4は、所定の形態を有する発生機内10の所定の材料の所定の金属装入物塊に対する典型的な熱容量−抵抗率曲線80を示している。
図6は、約7%の珪素を有するA365等級のアルミニウム合金を含む金属装入物に対する典型的な温度−粘度曲線82を示している。本発明に係るSLM/SSM加工に対する典型的な粘度範囲84は、612℃の液相線温度を超える初期温度(ほぼ630℃)に相当し、約590℃のSLM/SSM温度で終了する。これは約4センチポイズの最終粘度に相当する。
図7は、A365等級のアルミニウム合金を含む装入物に対する典型的な固相率−温度曲線86を示している。
図8は、約70%の固相率(曲線88)、約60%の固相率(曲線90)および約50%の固相率(曲線92)を有するA365等級のアルミニウム合金の剪断速度−粘度曲線群を示している。図8は、固相率の全てについて、剪断速度の増加に伴う粘度の減少を示している。
図5を参照すると、交流電流は装入物22を加熱するだけでなく、坩堝20内の金属装入物22の撹拌や混合を誘発できる。前記混合は、坩堝20内で垂直軸に対して、円周方向や環状には生じない。むしろ、混合挙動は、流れベクトル110で示されるようにトロイダル状である。このトロイダル状の動きに起因して、装入物の中央平面から坩堝壁の内側に沿って垂直上方および下方に向かう金属装入物22の循環が生じ、金属装入物の軸中心を通って戻る。坩堝の内表面にある溶融物を坩堝の垂直軸にある溶融物の中心部まで均一に混合する場合、このトロイダル状の混合は、坩堝の端部から中心部まで材料を循環せずに、坩堝の中心軸周りの層内のみで材料を循環する円周方向混合よりも有効である。
再度図1を参照すると、発生機10と誘導電源の接続リード線44,46は、多軸(一般に3軸あるいは4軸以上)のロボットあるいは機械アーム機構16に取り付けられる。自明のことであるが、発生機10は、いかなる型のロボットあるいは機械アーム機構にも接続される必要はない。例えば、発生機は、ダイカスト機/射出成形機の受け部(ショットスリーブあるいは溝部を備える)の極近くに置かれた固定スタンドに取り付けられてもよい。SLM/SSM装入物をショットスリーブに注入する準備が整うと、発生機10が装入物をショットスリーブに注入するために傾けられるので、ロボット装置は不要になる。もっとも、これは必須ではない。これに限定される訳ではないが、図1に例示されるアーム機構16を使用する場合、アーム機構16は、給湯炉、金属ポンプあるいはレードルのような供給源14から溶融金属装入物を受け入れる位置まで発生機10を移動させてもよい。この発生機10の位置は、位置「A」として図1中に示される。金属装入物が発生機に注入されると、装入物22は、金属装入物の液相線温度となる温度あるいは該液相線温度を超える温度まで予熱されることが期待される。発生機が金属装入物を受け入れた後、SLM/SSMが生成されるまでの間に、腕部16が発生機10を成形ステーションの輸送位置まで移動するように設計されてもよい。もっとも、これは必須ではない。金属装入物22を成形機18まで輸送するために、アーム機構16が、成形ステーションで発生機10を傾けるように設計されてもよく、あるいは、発生機10が、プランジャやピストンを用いて、成形機18に金属装入物22を注入するように変形されてもよい。この発生機10の位置は、位置「B」として図1中に示される。誘導電源42は、アーム機構16の一体部分であってもよいし、分離して配置されてもよい。いずれの構成でも、金属装入物22は、金属装入物の温度および粘度、固相率および/または層流状態が所定の値に確実に保持されて、連続的に加工されてもよい。発生機内の金属装入物は、a)負荷システムの抵抗および/または金属装入物および/または発生機の抵抗率を監視し、b)誘導コイルの電力および/または周波数を調整し、および/または、c)金属装入物22が、抵抗および/または抵抗率によって表されるような所定の温度および粘度に達するまで、誘導コイル24および/または金属装入物22を冷却する冷却コイルを通る冷却剤の流量を、高度に制御して調整することによって連続的に加工できる。本発明のSLM/SSM加工および検出装置によって、発生機内の金属装入物の冷却および/または加熱速度を正確に制御でき、金属装入物が所定の温度および/または粘度に達したときを、所定の範囲内で的確に決定できる。表1に例示されるように、金属装入物の成分は変化し、また、発生機10の構成は運転上および構造上の観点から変形されるので、抵抗率、金属装入物温度および粘度の間の関係は、一般に実験により決定される。この関係の一部は、例えば、図3および7に示されるような熱容量と固相率の間の実験的な関係に基づく。金属装入物の固相率と粘度の間との関係は、例えば、図6および7に示されるように、金属試料、および所定の金属装入物の組成の実験データを解析して得てもよい。
上記で簡潔に議論されたように、発生機10内の金属装入物22の温度および粘度は、抵抗率および/または抵抗測定を比べることによって実験的に決定できる。ここで、この実験的な関係を、より詳細に議論する。発生機内の金属装入物22の温度に対する誘導コイルの負荷抵抗(RL)の関係は、実験的手法を用いて計算された情報に基づいて求めることができる。この方法は、発生機周りの電動誘導コイルのフィードバック応答に反映されるような金属装入物(例えば、発生機内のアルミニウム合金)の抵抗の変化に基づく。発生機周りに位置する電動誘導コイルは、ある既知の交流周波数(例えば、10〜10,000Hz、500〜5000Hzなど)で動作される。導電性コイル巻線の交流電流に起因して、負荷材料(例えば、発生機が導電性材料から形成されている場合、金属装入物22と発生機)内で逆電流を誘導する該コイルの近傍に、交流磁界が発生する。この負荷材料内に誘導される高速で変動する電流によって、熱の他に、負荷に作用する物理的な力が生じる。この場合、該物理的な力によって、発生機内の溶融金属装入物にトロイダル撹拌効果がもたらされる。例えば、ローレンツ力が発生機内の金属装入物に作用し、この力は、式F=(Jx,yXB)から導かれる。この力は、磁界の磁束密度Bを生成する印加電流と溶融金属装入物内の誘導電流Jの間の反発力を表している。
本発明に使用される誘導コイルは、発生機内の金属装入物を加熱するとともに、発生機内の金属装入物の冷却を調整するように設計されるので、多機能である。前記発生機と、誘導コイルを発生機内の金属装入物および/または坩堝から電気的に絶縁させるために使用される何らかの中間材を介して、コイル内部の冷却水に熱を伝導することによって金属装入物は冷却される。上述したように、誘導コイルは、交流磁界を生成して金属装入物内に過電流を直接生成するので、金属装入物に対する熱源としても用いられる。これには、一般的な誘導技術が用いられている。加熱と冷却を同時に行うことによって、発生機内の金属装入物の加熱および/または冷却速度を正確かつ瞬時に制御できる効果がもたらされる。
誘導システムは、電力供給源、負荷整合/調整手段および伝導負荷に作用するコイルからなる。一般的な低周波から中波の誘導電源(PS)は、まず入力される三相線電力を整流してDC電力を発生して、その後、インバータを使用して単相の交流電力を生成する。この交流電源で電力を高効率で使用するためには、共振効果が得られるように負荷と一致させるか、該負荷に調整しなければならない。調整回路の共振では、周波数f、静電容量CおよびインダクタンスLの間に、以下の関係が成立する。該共振では、f=1/(2p)・(L・C)1/2)が成立する。適切に調整した場合、PSは固定周波数で出力する。これにより、検出および制御に対する周波数の変化の影響は低減される。誘導システムにおける周波数によって、誘導電流が浸透する有効深さも形成される。その関係は、以下の式に基づく。つまり、浸透深さ/基準深は、δ=3160(ρ/μf)1/2インチである。ここで、ρは金属装入物の抵抗率であり、μは金属装入物の比透磁率であり、fは交流電源の周波数である。セラミックおよび非鉄金属のような非磁性材料の場合、μは1となる。導電材料から形成される場合、実際の磁場は金属装入物の中心まで浸透するにもかかわらず、誘導電流密度は、金属装入物あるいは発生機の表面で最大になり、基準深が金属装入物内で発生する熱の大部分を占めるように、指数関数的に低下する。
PSから誘導コイルまでの電圧出力の大きさに応じて、コイル巻線の電流量が決定される。交流磁界を生成するのは、この交流電流である。コイルでの実際の出力(キロワット)は、電圧、電流および負荷回路の力率によって決定される。電力は、以下の式、P=I・V・cosθによって表される。ここで、θは、交流電流と電圧の間の位相角度である。力率あるいは位相角度は、調整部品、PS周波数、誘導コイルと負荷材料の結合(例えば、誘導コイルの幾何学的関係および材料特性)の動的相互作用による。実際の並列LCR回路での準共振では、負荷インピーダンスは、第1に、伝送線路、誘導コイル、金属装入物および、導電材料で形成される場合の発生機内の抵抗によって決定されるので、回路のコンデンサ部分は、純抵抗成分を一切有しない。したがって、Xと抵抗Rには、対象となるインピーダンス関係が成立する。この場合、対象となる回路の一部は、前記回路の誘導分岐部であり、この誘導分岐部で負荷の応答が測定されてもよい。この関係は、以下の式、I=V/R、P=I・Rと、前式から導かれるR=P/Iによって決定される。自明のことであるが、周波数が固定値を取る場合、変化する可能性がある唯一の変数は、温度と形態によって影響を受ける部品の抵抗、つまり、負荷システム(例えば、金属装入物の坩堝および誘導コイル)である。
電圧、電流および電力の全ては、負荷システム(金属装入物、坩堝および誘導コイル)の材料特性の変化に応じて変化する。これらの変化は、一般的に、加熱あるいは冷却を実行する負荷システムに関連する温度である。温度によって影響を受ける負荷システムの特定の材料特性は、同時に、抵抗率ρである負荷システムの電気特性に影響を及ぼし、次に、負荷システムの抵抗Rに反映される。この関係は、以下の式R=ρ・(l/A)で表される。ここで、lは負荷材料の長さであり、Aは長さlに沿った材料の断面積である。したがって、Aは、A=δ・hLで表される伝導路の断面積である。ここで、δは基準深である。前記発生機内の金属装入物の量と形態は、前記負荷システムへの誘導コイルの結合形態に関係するので、電圧、電流および電力は、発生機における金属装入物の量と形態の影響も受けやすい。したがって、前記回路の電圧、電流および電力の応答は、Rおよび/またはρを解くことによって、前記負荷システム内で温度変化が生じたことを決定するために使用できる。
誘導コイルは、一般に銅から形成され、水冷式である。したがって、誘導コイル内の温度変化は僅かであるので、その抵抗率は比較的安定していて、一定として扱われてもよく、それによって電気パラメータに及ぼされる影響は小さい。発生機の誘導コイルと坩堝との間で使用される可能性があるグラウトあるいは絶縁材料は、一般にセラミック混合物であり、このような材料の抵抗率の値は、非導電性と考えてよいほど高い値であるので、重要ではない。坩堝がセラミック材料から形成される場合、同じ原理を発生機の坩堝に適用できる。もっとも、坩堝が導電性のグラファイト材料である場合、坩堝の抵抗値は、得られた温度の影響に伴って変化する。発生機内の金属装入物は、誘導コイルおよび発生機から伝導される温度による影響を受けるだけでなく、それ自身が内部誘導熱を発生する。金属装入物によって発生する熱は、金属装入物の運転温度の範囲と交流磁界の周波数による。グラファイト製の坩堝で発生する熱の増加は、1200Hzの一定周波数および550〜650℃の温度範囲でおよそ0.7%である。同様に、アルミニウム合金A365では、同一の電気的、熱的および物理的状態の場合、同じ温度範囲で発生する熱は39%増加する。したがって、グラファイト製の坩堝の抵抗の寄与は、上記で引用された対象となる温度範囲で一定と考えられてもよい。温度に起因する発生機内の金属装入物の特性(抵抗率)の変化は、負荷コイルで測定される電気フィードバック信号に反映される。金属および金属合金の場合、金属および金属合金を固体から液体状態まで加熱する間に相転移が生じる。これは、冷却モードでは逆になる。固体の融点(固相線温度)および液体の融点(液相線温度)によって、金属あるいは金属合金の融解温度範囲の下限および上限温度がそれぞれ明らかになる。多層の非鉄合金におけるこの範囲では、これらの温度は、多くの場合、正確に測定することが難しく、金属あるいは金属合金の溶融の程度や固相率(fs)を検出するのに用いることは難しい。加えて、これらの測定法の多くは、溶融金属に直接接触するセンサ次第であり、熱電対のように経時的に損傷や劣化が生じ易い。もっとも、他のいくつかの材料の特性は、金属あるいは金属合金に対する温度の値に換算/相関され得るこの範囲で、より標準的に、あるいはほぼ直線的に変化する。これらの材料の特性のいくつかは、金属あるいは金属合金のfs、比熱容量(エンタルピー)および抵抗率である。温度−熱容量、温度−fsおよび温度−抵抗率の間の関係は、発生機内の金属装入物のいくつかの特性を監視および/または決定するために使用されてもよい。誘導コイルの電気フィードバックから抵抗(RTOT)および/または抵抗率を検出することによって、種々のパラメータが、発生機内の金属装入物について推定されてもよい。例えば、種々の誘導原理が、間接的な方法で(スラリー)プロセスを検出して、その結果制御するように使用できる。したがって、加熱/冷却コイルから独立して、1または複数の巻線型の誘導コイルが、電気的に反応する負荷の応答を検出するように使用できる。独立した巻線型コイルは、一般的な細い絶縁ワイヤからなる冷却または非冷却用のコイルであり、主要な加熱/冷却コイルによって、前記負荷の内部に誘導される磁界の影響を受けるように、負荷容器に近接して配置できる。もっとも、これは必須ではない。この構成は「過電流」検出と呼ばれる。検出コイルは、独立して給電されたり、あるいは給電されなくてもよく、発生したフィードバック信号は、負荷材料の状態を決定するために、上述した結合される場合の構成と同様に使用されてもよい。
ここで、本発明に係る特定の非限定的なプロセス制御システムを説明する。該プロセス制御システムは、アジャックス トッコ マグネサーミック(Ajax TOCCO Magnethermic)の「コイル監視(Coil Monitor)」ユニット、電流変換器および電圧を測定する計器用変圧器(PT)の使用することを含むことができる。電流変換器(CT)は、単相の高周波電力を誘導コイルに供給するリード線の1つに接続されてもよい。PTからのリード線は、誘導コイルに直接接続されてもよく、該リード線の1セットは誘導コイル巻線の全てと交差し、他のセットは誘導コイル巻線の下半分で交差する。CTと第1のPTからの信号は、入力信号としてコイル監視ユニットに接続される。自明のことであるが、本発明によれば、他の形態が使用されてもよい。
発生機の坩堝に導入される金属装入物は、溶融/収容炉に保持される。溶融/収容炉は、温度設定点から所定の範囲内で的確な温度(±3.0℃)を維持するように設計できる。金属装入物が坩堝に導入される場合、発生機の周囲の誘導コイルの電力レベル(P初期)は、坩堝内の金属装入物が即座には冷却を開始しないようになっており、また、誘導コイルの電力レベルは、坩堝内の金属装入物にトロイダル撹拌動作をもたらすために、溶融金属装入物内に各種の力を誘発するようになっている。撹拌動作は、坩堝の端部から溶融装入物塊の中心部まで均一な溶融物を生成する場合、重要であると思われる。
負荷システムの冷却能力が誘導システムの加熱能力を上回るように、PSからの電力の設定が誘導コイルに対して低減されると(P冷却)、坩堝内の金属装入物は冷却を開始するようになる。電力が誘導コイルによって金属装入物に印加され続けるので、金属装入物は冷却プロセス中に撹拌され続ける。冷却プロセス中に、金属装入物は、溶融相から半液体/固体相まで急冷され始めるので、金属装入物の液相線温度を通過する。液相線温度は、完全な液体/溶融金属装入物の状態と金属装入物が凝固を開始する状態の間の相転移状態に相当するので、高融点成分の固体粒子は、核形成を開始し、撹拌によって均一となった塊中に分散される。前記金属装入物を撹拌するときの急速な冷却速度に起因して、この塊状粒子の核生成が生じる。一般に、溶融金属合金システムでは、溶融金属槽で撹拌が生じない場合、合金が冷却された固定表面に接触すると、デンドライト状結晶が成長する。デンドライト構造が形成されると、このような温度およびfsレベルでは、材料の流動能力は低下し、鋳造部品を形成する鋳型に材料を移動するのに要する力が増加する。対照的に、本発明のプロセスによって形成されるスラリー系では、無拘束に動くとともに、それぞれが部分的に丸みを帯びた粒子が生成され、該粒子によって、デンドライト材料よりも低い粘度を示す塊が形成され、材料を鋳型に移動するのに要する力が小さくなるので、半固体スラリー材料の流動にとって有益である。
発生機の監視は、誘導コイルからの単相かつ高周波のAC電流および電圧のフィードバックを監視し、CTおよびPTユニットによって該フィードバックを0〜5VのAC信号に変換することによって実現されてもよい。そして、これらの信号は、アジャックス トッコ マグネサーミックの「コイル監視」ユニットに入力されてもよい。該ユニットでは、該信号が真の電力信号をもたらすために掛け合わされ、相関系を決定して、コイル電流(I)、電圧(V)および真の電力(P)に対して、0〜10Vdcに縮尺された信号として出力するために皮相電力と比べられる。この関係は、以下の2式、P=(I・V)・cosθおよびPapp=(I・V)によって明らかになる。ここで、θは、高周波AC電圧と電流ベクトルの間の位相角度であり、IとVは誘導コイルでの電圧および電流のスカラー値である。アジャックス トッコ マグネサーミックの「コイル監視」ユニットからの出力信号は、システムプログラマブルロジックコントローラ(PLC)に対してアナログ入力として接続できる。制御プログラムにおいて、誘導コイルで確認される真の電力測定値(P)は、誘導コイル電流の測定値の二乗(I )で除される。この値によって、Rの値(RTOT=P/I )がもたらされる。負荷の等価抵抗は、以下の式Reql=Rtot−Rc−Rcr−Rbによって算出される。ここで、Rcはコイルの抵抗であり、Rcrは坩堝の抵抗であり、Rbはコイルバス(coil buss)の抵抗である。システムの実負荷抵抗は、以下の式RLoad=Reql/Nで算出される。ここで、Nは誘導コイルのコイル巻数である。前記システムの前記負荷の抵抗率は、以下の式ρl=[(Reql・hl・3160)/(2・π・rl・N)]・1/fで算出される。ここで、hlは負荷の長さであり、πはPiの数値であり、fは誘導コイルに対する電流振動数である。(RTOT)の値は、抵抗率の値ρ(負荷)と良好に相関することが分かった。この相関関係は、図9に示される。
図9に示されるように、下方の線で示されるRTOTデータは、上方の線によって同様な曲線で表されるρlデータと類似しており、RTOTデータによって、ρlデータがもたらされる。実際に測定結果は、計算値と良好に相関する。測定値R(RTOT)の算出結果が、抵抗フィードバック信号であり、該抵抗フィードバック信号は、サイクル間で反復して使用でき、発生機内の金属装入物の加熱および冷却用の制御パラメータとして用いられる。
図10は、金属装入物の液相線関係を示している。特に、図10はRTOTとこれに対応する温度について示している。発生機内の金属装入物が液相から半固体領域まで冷却されるときに測定されるRTOT値の挙動は、液体合金温度に対応する高温の液体の値からの変化率であって、僅かに負となる一定の変化率として示される。金属装入物材料が冷却されると、金属装入物材料は、固体粒子の核生成が起こり始める液相線温度に達する。さらに液相線温度では、RTOT値は、僅かな勾配から明白な負の勾配の値まで変化する。この理由は、金属装入物の負荷が、温度変化ごとの抵抗率変化が小さい領域から温度変化ごとの抵抗率変化がより顕著となる領域まで冷却されるからである。前記システムでは、金属装入物の負荷が大幅に変化している唯一の項目であるので、プロセスシステムの他の要素は、一定となるか一般に直線的に僅かに変化するかのいずれかである。したがって、測定される変化は、主として金属装入物の温度とその結果として生じる抵抗変化に起因する。
この制御信号「R負荷」あるいは「RTOT」は、PLCで使用される。算出された「R負荷」あるいは「RTOT」信号は、時間に関する一次導関数として追跡できる。液体金属装入物が発生機の坩堝に注入され始めると、誘導コイルに対する電力の値は、坩堝内の金属装入物の冷却を開始する所定の値まで低減される。信号を安定化するため、およびd(R)/dt値を設定して、この値を監視するために、数秒の時間が考慮される。金属装入物が液相線温度まで冷却されて、材料が半固体になるにつれ、温度の変化率は低減する。抵抗信号の変化も同様である。もっとも、抵抗はd(R)/dtが減少するように変化する。液相線温度での抵抗の変化は、該制御方式において、半固体状態の程度、fsおよび制御要求を決定する初期の判断基準として使用されてもよい。もっとも、これは必須ではない。
抵抗変化が生じるとき、PLCは、信号の反復時間と振幅のゲートチェックを実行するようにプログラムできる。このチェックは、確認される変化が実際に使用されるものであって、不規則な信号ノイズ(変化)に対して応答するものでないことを検証するように機能できる。検証される「R負荷」あるいは「RTOT」信号は、プリセットΔR=(RLIQ−R)が得られるまで測定でき、この値は低減し続ける。その後の成形操作に対して、プリセットのR値が、金属装入物の所望の固相率を代表するものとして選ばれてもよい。自明のことであるが、抵抗フィードバックの値は、温度/fsを反映しており、金属装入物の冷却中に、ある程度変化する。
発生機内で金属装入物を冷却するサイクル時間内に得られる変化によって、前記成形プロセスの下流に変化が生じる。その結果、部品品質に関係する潜在的な問題が生じ、成形機内で欠陥が形成される。修正プロセスをPLCで実行してもよい。PLCは、フィードバック信号dR/dtを測定し、真に見積もられるサイクル時間を算出し、さらにこの値を目標とするサイクル時間と比較する。この見積もられた時間に基づいて、新たな冷却電力レベルを決定でき、該冷却電力レベルを高周波電源に入力できる。この修正の結果、R値がプリセットRTARGETに達するときに、目標とするサイクル時間に到達する冷却速度を、前記発生機から前記成形機までの運搬を妨げないように得ることができる。
反復可能なサイクル時間の実現を補助するために、PLCプログラムの「保持(ホールド)」セグメントのような付加的な能動的制御を使用できる。サイクル時間の枠が完結する前にRTARGET値が得られる場合、前記プログラムは、設定値となる目標値(RTARGET)に対して内部型PID制御を実行するように設計できる。サイクル時間が完結するまで、目標となるR値は、前記制御によって維持される。RTARGETとサイクル時間の条件が満たされると、注入信号がプロセスシステムに付与され、傾斜機構が、前記発生機の内容物を、成形機の容器あるいはショットスリーブに直接注入する。成形機は、ダイカストマシン(水平あるいは垂直ユニットのいずれでも)、重力式の半永久鋳型機械、砂鋳型あるいは他の構成であってもよい。スラリー状の装入物を制御でき、サイクル時間が短いという利点があり、生産性の向上に繋がるので、一般にダイカストマシンが使用される。生産性が向上するのと同時に、fsが高いスラリー材料の構成によって、製品品質も改善される。
ここで、図11を参照すると、本発明に係る非限定的なプロセス配置の1つを示すプロセスフロー図が示されている。制御プロセスの第1ステップは、プロセスサイクルを開始することである。次のステップは、誘導コイルの冷却電力レベルを設定することである。次のステップは、溶融金属装入物で発生機の坩堝を満たすことである。坩堝が炉からの溶融金属装入物で満たされているとき、誘導コイルに対する電力レベルは、溶融金属装入物の温度が金属装入物の液相線温度を下回ることを防ぐのに十分なレベルになっている。もっとも、これは必須ではない。一般に、誘導コイルの電力レベルは、溶融金属装入物が炉から発生機内の坩堝に運搬されるときに、溶融金属装入物の温度低下が極めて小さくなるように、初めに設定されている。坩堝が所望のレベルまで溶融金属装入物で満たされると、図11に示される次のステップは、坩堝内の金属装入物を金属装入物の液相線温度まで冷却することである。金属装入物を構成する各種の金属あるいは金属合金には、このような装入物に対して特定の液相線温度が存在する。液相線温度での金属装入物の抵抗率は、フロー図中でRliqとして表示される。金属装入物を液相線温度まで冷却するプロセスの間、誘導コイル(例えば、坩堝が導電性材料から形成される場合、金属装入物に加えて坩堝)内部の負荷抵抗(R)が検出され、記録されてもよい。検出された抵抗(R)の時間に関する一次導関数が監視される。合金が完全に溶融相の場合、この一次導関数の傾きは僅かに正となっている。合金の液相点に達すると、Rが反映されて一次導関数の傾きは負となる。導関数の変化は、あらゆる信号ノイズを凌駕して、液相線点に達したことを決定する何らかのゲート条件をPLCにプログラミングすることによって確かめられる。坩堝内の金属装入物が液相線温度に達したことが確認されると、プロセスの第2段階が開始する。この段階では、金属装入物は、液相線温度より低いが、固相線温度より高くまで冷却される。新たな負荷抵抗の設定値Rtargetが制御システムで算出される。前記Rtargetを決定するために、ΔRのプリセット値がRliqとともに使用される。Rtargetは、検出されたRliq値と相関する。この新たな負荷抵抗の設定値Rtargetは、金属装入物に対して一定の温度を表す。該温度では、金属装入物は、鋳造あるいは成形機への運搬にとって好適な一定の固相率と液相率を有する。誘導コイルに対する電力レベルは、金属装入物の冷却の第2段階の間に、PLCによって調整したり読み出したりできるので、金属装入物が鋳造機または成形機に運搬されるとき、金属装入物は所望の温度にあり、前記固相率と液相率を示している。したがって、誘導コイルに対する電力レベルは、1)坩堝内の金属装入物の冷却速度を増加するように、さらに減少され、および/または、2)坩堝内の金属装入物の冷却速度を遅くするように、増加されなければならない場合がある。自明のことであるが、誘導コイルに対する電力レベルは、金属装入物の冷却の第2段階の間に、金属装入物が鋳造機または成形機に輸送される目標時間に一致するように、1回または複数回だけ調整されてもよい。第2の冷却段階の間に、誘導コイルの抵抗(R)を検出し、記録できる。その後、検出された抵抗は、第2の抵抗目標値Rtargetと比べられる。検出された抵抗RがRtargetと等しい場合、金属装入物は、所望の温度にあり、所望の液相および固相率を有すると判断されるので、鋳造機または成形機に注入あるいは投入できる。鋳造あるいは成形機が金属装入物を受け入れる準備が整っていない場合、本発明のプロセスシステムは、鋳造あるいは成形機が金属装入物を受け入れることができるまでの間、坩堝内の金属装入物をRTARGETに維持するように設計できる。検出された誘導コイルの抵抗が、設定値がRTARGETとなる抵抗と等しくない場合、誘導コイルに対する電力レベルは、検出される抵抗RをRTARGETに近付けるように減少、増加あるいは維持される。検出された抵抗RがRTARGETに近付いていく速度を決定するとともに、検出された抵抗RのRTARGETに対する経時的な動向が正確であるか、あるいは誘導コイルに対して電力レベルを変更して調整する必要があるかを決定するために、種々の数学的手法が使用されてもよい。プロセスフロー図に示されるように、検出された抵抗Rは、2つの値が同一になるまでRTARGETと比べられる。このプログラムに対する制御を理想的にプログラミングする方法によって、材料のRTARGET条件は成形機の所望のサイクル時間と同時に達成される。金属装入物が鋳造または成形機に注入あるいは投入されると、制御プロセスが完了して、新たなプロセスを開始できる。
ここで、図12を参照すると、本発明に係る金属装入物を加工する非限定的な概略図が示されている。第1図は、溶融金属装入物を発生機の坩堝に注入している状態を示している。ここでの前記金属装入物の温度は、液相線温度より高い。前記金属装入物が炉から坩堝に運搬される方法は限定されない。前記金属装入物を溶融するのに使用される炉の種類も限定されない。前記金属装入物が坩堝に投入されると、前記金属装入物の液相線温度に達するまで、前記金属装入物は撹拌されながら冷却される。このプロセスステップは、先に図11に示すプロセスフロー図で説明したような第1の冷却段階と同一あるいは類似している。前記金属装入物が坩堝に投入されたときから前記金属装入物が坩堝から移動されるまで、プロセス制御システムは、坩堝内の前記金属装入物の冷却速度、坩堝内の前記金属装入物の温度、および坩堝内の前記金属装入物の固相率と液相率を制御するために使用される。使用される可能性があるプロセス制御システムの非限定的な例の1つが図11に示される。このプロセス制御システムは、能動的なプロセス制御(Active Process Control)として図12に示される。非限定的な構成の1つでは、能動的なプロセス制御には、誘導コイルに対する高周波電源の3つのプリセット値、つまり、1)前記金属装入物が前記坩堝に注入されるときのプリセット値、2)前記坩堝内の前記金属装入物の冷却サイクルに対するプリセット値、および、3)前記金属装入物が前記坩堝から移動されるときの前記金属装入物に対するプリリセット値を用いることが含まれる。能動的なプロセス制御は、いくつかの操作モードを含んでもよい。1つの操作モードは、前記金属装入物がその液相線温度まで冷却された後に、その冷却速度(dR/dt)を特定するために使用されるサイクル時間目標モードである。RTARGETが前記サイクル時間目標と同じ時間で得られることを可能にするために、前記サイクル時間目標モードは、誘導コイルに対する冷却電力を変化するように設計される。別の操作モードは保持モードである。サイクル時間目標に達するまで、前記保持モードは、PID制御ループに基づいたPLCによって誘導コイルに対する冷却電力を変化させて、RTARGETを一定に保持するように設計される。別のモードは、装入物レベル検出1モードである。この装入物レベル検出1モードは、前記坩堝に注入された後の前記坩堝内の金属装入物の量を決定できるように設計される。前記金属装入物が液相で冷却されている間、「RLoad」や「RTOT」は変動せずにほぼ一定であるので、「RLoad」や「RTOT」の信号レベルが坩堝内の金属装入物の量を反映できるように、前記坩堝内の金属装入物の量に応じて、前記金属装入物の形態が変えられる。金属装入物が、高品質な成形操作を反復して行うには多過ぎたり、あるいは少な過ぎたりする場合、PLCは、「RLoad」あるは「RTOT」レベルに基づいて、前記金属装入物をプロセスの限度内で受け入れることができ、あるいは前記サイクルを中断することもできる。別のモードは、装入物レベル検出2モードである。前記装入物レベル検出2モードは、金属装入物レベルに対して、装入物レベル検出1モードと同じ検出論理を利用するように設計される。所定の電力レベルおよび溶融温度での容積に対するdR/dtの実験データに基づいて、装入物レベル検出2モードは、RLIQに対して妥当な目標時間が生じるか、全サイクル時間目標を要するかを予想して、誘導レベルの冷却電力の増減を決定するように設計される。別のモードは、溶融温度補償モードである。前記溶融温度補償モードは、液体金属装入物の受入温度に基づいて、初期の冷却電力レベルを決定するように設計される。液体金属装入物が設定値よりも冷却されている場合、電力を相対的に増加して調節することによって、RLIQを好適な時間枠で生じさせ、全サイクル時間が適切な時間枠で生じるように設定できる。このモードによって、他の制御モードの全ては、各モードの補償動作に対して電力を大きく変化できなくなる。これらのモードの1または複数が、本発明の能動的なプロセス制御に使用できる。自明なことであるが、他のあるいは付加的な制御モードが本発明で使用できる。前記坩堝内の前記金属装入物がRTARGETおよびfsTARGET状態になると、前記金属装入物は、ショットスリーブあるいは図12に示されるダイカストまたは成形機の他の容器内にある前記坩堝から流出あるいは排出されてもよい。その後、前記金属装入物はダイカスト部品に成形される。前記坩堝内は、炉から投入される新たな溶融金属で再度満たされてもよく、能動的なプロセス制御を、該新たな金属装入物に繰り返すことができる。
前述したように、発生機10は、以下の機能の1または複数を実行するように設計できる。
・溶融金属装入物22を発生機10に導入することから開始し、成形機、つまり、ショットスリーブ、スプルー、ファンネルなどに、加工されたSLM/SSMを輸送して終了するまでの間、SLM/SLMの状態を連続的あるいは周期的に検出すること。
・前記成形機に運搬される材料が、反復可能に処理され、一定温度を保ち、微細構造を有し、粘性状態にあることを確実にするために、SLM/SSMの冷却、加熱および/または撹拌を制御すること。
・介在容器や輸送ステップを用いずに、発生機10から前記成形機に金属装入物22を直接輸送すること。発生機10は、溶融金属源および/または前記成形機のいずれかから機械的に分離されていてもよい。もっとも、これは必須ではない。
発生機10の非限定的な特徴は、非接触式の検出装置、つまり、誘導コイル24からのフィードバック信号に基づいて、SLM/SSM装入物の状態を遠隔検出でき、および/または、加熱および/または冷却プロセスを制御できることである。これに加えて、あるいはこれに代えて、溶融金属装入物22に近接する第2の給電されない(unpowered)コイル(図示せず)からフィードバック信号が得られてもよい。図1に示されるように、誘導電力ユニットは、制御装置40を含んでいてもよい。制御装置40は、誘導コイルおよび/または給電されない(unpowered)コイルの負荷を、連続的あるいは周期的に監視するように設計された、信号処理用の電子装置を用いるように変形される。多くの場合、負荷は、誘導コイル24とコイル24によって監視される導電性材料含んでいる。導電性材料は、坩堝内にSLM/SSM装入物22を含んでいてもよく、これに加えて、坩堝の材料が導電性、例えば、グラファイトや金属の場合、坩堝20自体を含んでもよい。別のおよび/または代替の非限定的な実施形態では、発生機10は、その長さに沿った所望の位置で「タップを付けた(tapped)」誘導コイルを用いて構成されてもよい。もっとも、これは必須ではない。この構成によって、ある程度の付加的な制御を発生機10にもたらすために、コイルの所望の部分が選択的に通電される。特に、通電されるコイルの部分は、金属装入物の大きさに基づいて選ばれてもよいので、坩堝内の金属装入物が少量の場合、長さの短いコイルを用いて通電される。さらに別のおよび/または代替の実施形態では、異なるコイル長を有する異なる発生機10を、異なる塊状の金属装入物に対して使用できる。もっとも、これは必須ではない。
電気的に検出される負荷の変化は、冷却または加熱のいずれの場合でも、溶融金属装入物の温度変化と金属学的変化に起因する。変化の1つは、誘導コイル電圧に変化をもたらす金属装入物の抵抗率変化である。この電圧は、坩堝内の金属装入物の加熱/冷却プロセスを制御するために、フィードバック信号として使用できる。誘導制御システムの信号処理の特性を用いれば、この金属装入物の状態を反映する電圧および/または他の利用可能な信号が、発生機内の金属装入物を冷却、加熱し、および/または、その状態を維持するような物理的なプロセスを調整および制御するために使用できる。誘導制御システムの多くでは、出力電力を調整している場合でも、新たな信号を発生して、これを追跡できる。したがって、SLM/SSMプロセスの制御は、連続的かつ非接触式の制御システム(つまり、金属装入物および/または坩堝壁に熱電対を要さない)として、および/または、成形ステーションに金属装入物を運搬中に、該金属装入物を所望の運転点に調整できるように設計できる。
前記装置とそれを用いる別の非限定的な実施形態は、他のSSM/SLM製造方法とともに、発生機10を使用することである。例えば、発生機10を、核を生成するプロセスを開始できる装置に操作可能に連結できる。発生機10は、均一な溶融温度を維持するために使用されてもよい。核が生成されると、核が生成したSLM/SSM混合物は、さらに冷却され、発生機10によって輸送状態に制御されてもよい。
発生機10は、綿密に制御された状態で、成形ステーション18まで金属装入物22を運搬するように設計できる。金属装入物を、ダイカスト機や低圧の永久鋳型成形機で汎用される垂直あるいは水平の何れかに配置されたショットスリーブに注入するために、成形機とその装入物容器の設計に応じて、発生機10は傾けられてもよい。前記金属装入物に、SSM状態のビレットと同じような高粘性を要求する成形プロセスの場合、前記金属装入物は発生機10で加工されることができ、前記発生機は、前記金属装入物を、より高粘性のSLM/SSM状態のビレット(例えば、円筒形状のビレットなど)を受け入れるのに適した専用スリーブに運搬できる。発生機10は、底部が封止された耐火材や物理的なプランジャとして機能できる金属ピストンを用いて、金属装入物22を坩堝20から排出するように変形されてもよく、射出軸とプランジャの先端を一体成型したものとして機能する油圧シリンダに結合されてもよい。もっとも、これは必須ではない。
発生機10は誘導電力型であるので、坩堝20内で生じる予期しない冷却物あるいは冷凍物を完全に溶かすことができる。発生機10の加熱能力は、坩堝20内で凝固する酸化被膜やスカルの蓄積を防ぐために利用されてもよい。発生機10は、別体の物理的な接触装置を用いずに「自浄」できるので、極めて都合がよい。
発生機10の代替の非限定的な実施形態は、完全結合されたユニットの一部であってもよい。結合された発生機は、加熱された輸送管であり、直に給湯炉あるいは溶融金属ポンプから計量された金属装入物を受け入れるのに適していてもよい。溶融金属装入物が、上述の発生機のように金属装入物が冷却および撹拌される発生機を通るように設計されてもよい。発生機部分を通る金属の動きを高めるために、誘導コイルを、単相の周波数発生装置から給電される単一のソレノイドコイルあるいは三相の周波数誘導発生装置から給電される三重巻の独立コイルとしてもよい。金属装入物は、制御された状態で、発生機部分に保持されてもよい。プロセスサイクルがSLM/SSMの注入を要求する場合、金属供給装置(例えば、ポンプあるいは給湯ユニット)が作動され、新たな量の溶融金属が発生機部分に導入されると同時に、発生機部分によって、金属装入物が加熱された導管を進んで、成形あるいは注入チャンバに入る。この方法は、専らSLM/SSM部品を製造する専用の成形ステーションに適している。
本発明の半液体金属加工・検出装置は、冷却速度および終了条件によって発生機内の金属装入物の冷却および/または加熱プロセスを正確に制御できる。これにより、サイクル遅延や製造の中断が生じた場合でも、SLM/SSM装入物を成形機まで反復して運搬できる。この構成は、現状では、従来のSLM/SSM装置から得ることができない発生機10の唯一の特徴である。
発生機10は、比較的簡単に操作され、特別な訓練を必要とせず、および/または反復可能に一貫して金属装入物を成形ステーションに輸送できるように設計できる。非接触の検出および制御は、発生機内の金属装入物の温度挙動を完全に制御できるとともに、高効率かつ効果的な製造プロセスを可能にする。発生機10は、製造ラインに組み込むことが容易であり、単にロボットアーム上の発生機を交換することによって、簡単に維持されるように設計できる。
従って、本発明は、これまでの記載から明らかな目的に含まれる、既に記載した目的を効果的に達成することが分かるはずである。上記の構成に対して幾つかの変更例が、本発明の精神および範囲を逸脱することなく可能であるので、この説明に含まれ、また添付の図面に示された全ては、例示的なものとして解釈されるべきであり、限定的な意味で解釈されるべきではない。本発明は、好適なあるいは代替の実施形態を参照して説明されている。修正と変更は、当業者が、ここで提供される発明の詳細な議論を読んで理解すれば明らかになるであろう。この発明は、本発明の範囲内にある限り、係る修正と変更の全てを包含することを意図している。更に、以下の請求の範囲は、ここに説明された本発明の一般的、具体的特徴を網羅するものであり、また本発明の範囲に関する全ての言明をも網羅することを意図している。前記発明は、好適な実施形態を参照して説明されている。本発明の他の実施形態と同様に好適な実施形態のこれらおよび他の修正は、ここでの開示から明らかになるであろう。それによって、先述の記載事項は本発明の単なる例示として解釈され、限定されたものとして解釈されない。添付の請求の範囲の範囲内にある限り、全てのそのような修正と変更を含むことを意図している。

Claims (29)

  1. 少なくとも1つの誘導コイルによって形成される磁界に曝される溶融あるいは半溶融金属材料の少なくとも1つの特性を決定、監視、制御またはそれらを組み合わせて処理する装置において、
    前記装置は、
    前記材料を収容するように設計された空洞を有する坩堝と、
    少なくとも1つの電気パラメータを検出する検出装置と、
    前記誘導コイルに印加する電力量を制御することによって、前記坩堝の前記空洞内の前記材料の温度を上昇させ、前記坩堝の前記空洞内の前記材料の温度を降下させ、前記坩堝の前記空洞内の前記材料の温度を維持し、およびそれらを組み合わせる、電力量制御手段と、
    磁界を用いて前記坩堝の前記空洞内の前記材料を撹拌する撹拌手段と、
    前記誘導コイルへの電力周波数を変化させることおよび制御することによって、前記坩堝の前記空洞内の前記材料を制御可能に冷却する周波数制御手段と、
    前記撹拌および前記冷却された前記材料を前記坩堝の前記空洞内から受け部へ投入する投入手段と、を含み、
    前記少なくとも1つの誘導コイルは、前記坩堝の前記空洞周りに少なくとも一部が配置され、
    前記少なくとも1つの電気パラメータは、前記少なくとも1つの誘導コイルと非接触のソレノイドコイルからの情報から検出され、
    前記少なくとも1つの電気パラメータは、前記誘導コイルによって少なくとも一部が囲まれた領域内部の負荷抵抗、前記材料の抵抗率、前記材料の温度、前記材料の固相率、前記材料の液相率またはそれらの組み合わせを少なくとも部分的に決定するために使用される、
    ことを特徴とする装置。
  2. 前記検出された少なくとも1つの電気パラメータに基づいて、前記少なくとも1つの誘導コイルに対する電力レベルを、少なくとも部分的に制御する制御装置を含む、
    ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
  3. 前記制御装置は、前記材料の液相線温度から前記材料の固相線温度よりも高い温度まで溶融金属の温度の減少を少なくとも部分的に制御し、
    前記材料は、前記材料が前記坩堝から流出あるいは排出される直前まで特定の固相率と液相率を有する、
    ことを特徴とする請求項2に記載の装置。
  4. 前記検出された少なくとも1つの電気パラメータの時間に対する導関数が少なくとも部分的に使用されて、前記材料の経時的な温度動向を決定する、
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の装置。
  5. 前記少なくとも1つの誘導コイルは、加熱装置および/または冷却装置として機能する、
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の装置。
  6. 前記材料は、純アルミニウムあるいはアルミニウム合金であり、
    前記アルミニウム合金は、少なくとも77.55重量パーセントのアルミニウムと、銅、鉄、マグネシウム、マンガン、ニッケル、珪素、スズ、チタン、および亜鉛からなる群から選ばれる少なくとも2種類の金属を含む、
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の装置。
  7. 前記少なくとも1つの電気パラメータは連続的に検出される、
    ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の装置。
  8. 少なくとも1つの誘導コイルによって形成される磁界に曝される溶融あるいは半溶融金属材料の少なくとも1つの特性を決定、監視、制御またはそれらを組み合わせて処理する方法であって、
    前記方法は、
    前記材料を材料容器の前記少なくとも1つの誘導コイルによって少なくとも一部が囲まれた空洞に導入するステップと、
    電力を、前記材料の加熱装置および/または冷却装置として機能する前記少なくとも1つの誘導コイルに印加するステップと、
    前記電力が前記少なくとも1つの誘導コイルに印加されるときに、少なくとも1つの電気パラメータを検出し、前記少なくとも1つの電気パラメータが、前記少なくとも1つの誘導コイルと非接触のソレノイドコイルからの情報から検出されるステップと、
    少なくとも一部が前記検出される少なくとも1つの電気パラメータに基づいて、前記誘導コイルによって少なくとも一部が囲まれた領域内の負荷抵抗、前記材料の抵抗率、前記材料の温度、前記材料の固相率、前記材料の液相率またはそれらの組み合わせを決定するステップと、
    前記誘導コイルに印加される電力量を制御することによって、前記材料容器の前記空洞内の前記材料の温度を上昇させ、降下させ、維持し、およびそれらを組み合わせるステップと、
    磁界を用いて前記材料容器の前記空洞内の前記材料を撹拌するステップと、
    前記誘導コイルへの電力周波数を変化させることおよび制御することによって、前記材料容器の前記空洞内の前記材料を制御可能に冷却するステップと、
    前記撹拌および前記冷却された前記材料を前記材料容器の前記空洞内から受け部へ投入するステップと、を含む、
    ことを特徴とする方法。
  9. 前記検出された少なくとも1つの電気パラメータを用いて、前記材料容器内で、前記材料の温度、前記材料の固相率、前記材料の液相率またはそれらの組み合わせを少なくとも部分的に制御するステップを含む、
    ことを特徴とする請求項8に記載の方法。
  10. 前記材料は、前記材料の固相線温度よりも高い温度で前記材料容器に導入される、
    ことを特徴とする請求項8または9に記載の方法。
  11. 前記材料は純アルミニウムあるいはアルミニウム合金であり、
    前記アルミニウム合金は、少なくとも77.55重量パーセントのアルミニウムと、銅、鉄、マグネシウム、マンガン、ニッケル、珪素、スズ、チタンおよび亜鉛からなる群から選ばれる少なくとも2種類の金属を含む、
    ことを特徴とする請求項8乃至10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 前記材料は、前記少なくとも1つの誘導コイルによって発生される磁界によって、前記材料容器内で少なくとも一部が前記撹拌される、
    ことを特徴とする請求項8乃至11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 前記検出された少なくとも1つの電気パラメータを用いて、前記少なくとも1つの誘導コイルに対する電力レベルを少なくとも部分的に制御する第1の電力レベル制御ステップを含む、
    ことを特徴とする請求項8乃至12のいずれか1項に記載の方法。
  14. 前記第1の電力レベル制御ステップが使用されて、前記材料の固相線温度よりも高い温度までの前記材料の温度の減少を制御し、
    前記材料は、前記材料が前記材料容器から流出あるいは排出される直前まで特定の固相率および液相率を有する、
    ことを特徴とする請求項13に記載の方法。
  15. 前記材料が前記材料容器に存在して、前記材料容器内の前記材料の温度動向を追跡するときに、前記検出された少なくとも1つの電気パラメータを連続的あるいは周期的に監視するステップを含む、
    ことを特徴とする請求項8乃至14のいずれか1項に記載の方法。
  16. 前記検出された少なくとも1つの電気パラメータの時間に関連する導関数を求め、前記導関数を用いて、前記材料容器内の前記材料の経時的な温度動向を少なくとも部分的に決定するステップを含む、
    ことを特徴とする請求項8乃至15のいずれか1項に記載の方法。
  17. 目標となる電気パラメータを設定し、
    前記検出された少なくとも1つの電気パラメータが前記目標となる電気パラメータと等しくなることに起因して、前記材料の温度が特定の温度となるように、前記少なくとも1つの誘導コイルに対する電力レベルを制御する第2の電力レベル制御ステップを含む、
    ことを特徴とする請求項8乃至16のいずれか1項に記載の方法。
  18. 目標となるサイクル時間を設定し、
    前記目標となるサイクル時間と等しい期間中に前記材料容器内の前記材料の温度が特定の温度と等しくなるように、前記少なくとも1つの誘導コイルに対する電力レベルを制御する第3の電力レベル制御ステップを含む、
    ことを特徴とする請求項8乃至17のいずれか1項に記載の方法。
  19. 前記材料容器内の前記材料が所望の温度、固相率およびそれらの組み合わせに達した後に、前記材料を成形あるいは鋳造機に投入するステップを含む、
    ことを特徴とする請求項8乃至18のいずれか1項に記載の方法。
  20. 前記材料の温度は、熱電対によって測定されない、
    ことを特徴とする請求項8乃至19のいずれか1項に記載の方法。
  21. 前記材料の温度および粘度は、前記材料が前記材料容器に投入されるときから前記材料が前記材料容器から排出されるまで連続的に監視される、
    ことを特徴とする請求項8乃至20のいずれか1項に記載の方法。
  22. 前記材料の温度は、前記材料が前記材料容器に投入されるときから前記材料が前記材料容器から排出されるまで連続的に監視および制御される、
    ことを特徴とする請求項8乃至21のいずれか1項に記載の方法。
  23. 前記少なくとも1つの誘導コイルが、
    (a)少なくとも、部分的に、前記坩堝内の前記材料の一定温度を維持し、
    (b)少なくとも、部分的に、前記坩堝内の前記材料の温度を上げ、
    (c)少なくとも、部分的に、前記坩堝内の前記材料の温度を下げ、または(a)、(b)および(c)の組み合わせのいずれかをする、
    ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の装置。
  24. 前記少なくとも1つの誘導コイルが、
    ある期間、少なくとも、部分的に、前記坩堝内の前記材料の一定温度を維持し、
    ある期間、少なくとも、部分的に、前記坩堝内の前記材料の温度を上げ、
    ある期間、少なくとも、部分的に、前記坩堝内の前記材料の温度を下げ、および
    ある期間、少なくとも、部分的に、前記坩堝内の前記材料を前記撹拌させる、
    ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の装置。
  25. 前記少なくとも1つの誘導コイルが、
    (a)少なくとも、部分的に、前記材料容器内の前記材料の一定温度を維持し、
    (b)少なくとも、部分的に、前記材料容器内の前記材料の温度を上げ、
    (c)少なくとも、部分的に、前記材料容器内の前記材料の温度を下げ、または(a)、(b)および(c)の組み合わせのいずれかをする、
    ことを特徴とする請求項8乃至22のいずれか1項に記載の方法。
  26. 前記少なくとも1つの誘導コイルが、
    ある期間、少なくとも、部分的に、前記材料容器内の前記材料の一定温度を維持すること、
    ある期間、少なくとも、部分的に、前記材料容器内の前記材料の温度を上げること、
    ある期間、少なくとも、部分的に、前記材料容器内の前記材料の温度を下げること、および
    ある期間、少なくとも、部分的に、前記材料容器内の前記材料を前記撹拌させること、
    を特徴とする請求項8乃至22のいずれか1項に記載の方法。
  27. 金属合金を加工する方法であって、
    a.溶融あるいは半溶融金属合金材料を収容する空洞を有する材料容器を提供するステップと、
    b.前記材料容器の前記空洞の少なくとも一部を囲む少なくとも1つの誘導コイルを提供するステップと、
    c.電力が前記少なくとも1つの誘導コイルに印加されるときに、少なくとも1つの電気パラメータを直接的、間接的およびそれらの組み合わせで検出し、前記少なくとも1つの電気パラメータが、前記少なくとも1つの誘導コイルとは非接触のソレノイドコイルからの情報から検出されるステップと、
    d.少なくとも一部が前記検出される少なくとも1つの電気パラメータに基づいて、前記誘導コイルによって少なくとも一部が囲まれた領域内部の負荷抵抗、前記材料の抵抗率、前記材料の温度、前記材料の固相率、前記材料の液相率およびそれらの組み合わせを決定するステップと、
    .前記誘導コイルに印加される電力量を制御することによって、前記材料容器の前記空洞内の前記材料の温度を上昇させ、前記材料容器の前記空洞内の前記材料の温度を降下させ、前記材料容器の前記空洞内の前記材料の温度を維持し、およびそれらを組み合わせるステップと、
    .磁界を用いて前記材料容器の前記空洞内の前記材料を撹拌するステップと、
    .前記誘導コイルへの電力周波数を変化させることおよび制御することによって、前記材料容器の前記空洞内の前記材料を制御可能に冷却するステップと、
    .前記撹拌および前記冷却された前記材料を前記材料容器の前記空洞内から受け部へ投入するステップと、
    を備えることを特徴とする方法。
  28. 前記材料容器の前記空洞内の前記材料の温度を上昇させるステップを有する、
    ことを特徴とする請求項27に記載の方法。
  29. 前記材料が所望の温度に達した後に前記材料容器の前記空洞内の前記材料の温度を維持するステップを有し、
    前記所望の温度は、前記材料容器の前記空洞内に最初に配置されるときの前記材料の温度より低い、
    ことを特徴とする請求項27または28に記載の方法。
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