JP5568921B2 - 熱転写媒体の製造方法及び熱転写媒体 - Google Patents

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本発明は、熱転写媒体の製造方法に関し、特に、グラビア印刷により広い粘度範囲のインキを基材フィルム上に長時間塗布する場合に、インキミストによる汚れの無い良好な塗布が可能な熱転写媒体の製造方法及び熱転写媒体に関する。
従来から、熱転写媒体の製造過程において、グラビア印刷により基材上に塗膜を形成する方法が広く用いられてきた。具体的には、基材フィルム上にイエロー層、マゼンタ層、シアン層等の熱転写層を形成する場合、グラビア版を用いて、基材上に各色のインキを面順次に転移させ、イエロー、マゼンタ、シアンのベタパターンを形成する。一般的に、グラビア版による転移方法は、グラビア版の表面にインキを接触させ、グラビア版の表面に凹部(セル)にインキを充填させた後、ドクターブレードにより余分なインキを除去し、搬送される基材フィルムをインプレッションロールにより裏側からグラビア版に押し付け、セルに保持されたインキを基材に転移させる。
インキの転移率については、印刷条件、版の表面形状などによって異なるが、35〜65%といわれており、セルに充填されたインキが全て基材上に転移することはほとんどない。これにより、インキが基材に付着した直後、基材上に転移したインキとセル内に残留したインキとが完全に分離しないまま基材フィルムが搬送された場合、インキが転移部分と残留部分との間で延糸され、これが分離切断される際にミスト状のインキが飛散する。このインキミストが他の色の熱転写層に付着した場合、熱転写して形成した画像にも付着したインキミストが転写され、印刷汚れとして品質を低下させるという問題が生じる。
このような問題を解決するために、いくつかの方法が提案されている。例えば、特許文献1では、色別にベタ印刷されたパターンの終端部の0.5〜5mm巾のインキ転移量が正規の部分の量と比べて、90〜5%の範囲で減少するように印刷することで、インキミストの発生を軽減し、汚れを防止することを提案している。
特開平7−117369号公報
しかしながら、特許文献1に提案されている方法で長時間の塗工を行うと、正規の転写層の印刷部分の容積と比べて小さい容積のセルに、インキの半乾燥物に起因すると思われるいわゆる版詰まりの現象が起こり、印刷の終端部において版目が見えてしまうという問題があった。また、セルのインキ詰まりやそれによって生じる版目は、高粘度のインキを用いるとひどくなる傾向があり、高粘度インキを塗布する場合、上記方法は不向きであることがわかった。
本発明は上記の問題点に鑑み、グラビア印刷に適用可能な低粘度のインキから高粘度のインキまで、様々な粘度のインキを長時間塗布しても、インキミストによる印刷汚れを防止しつつ、熱転写層の版詰まりや印刷物の版目が見えてしまうことなく、基材フィルム上に熱転写層を設けることを目的とするものである。
本発明者は、熱転写層のベタパターンの形状を特定することで上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、請求項1に記載の発明は、連続して走行する基材フィルムの一方の面に、走行方向に沿って、イエロー、マゼンタ、シアンの順に繰り返して、グラビア印刷により熱転写層用塗液を塗布、乾燥して、熱転写層を配置してなる熱転写媒体の製造方法において、全ての熱転写層は、走行方向から順に、2つの領域a及び領域bからなり、前記領域aと前記領域bとの間に、走行方向に0.5〜2mmの間隔を設け、前記領域bの走行方向の長さを1〜7mmとし、 前記領域bの単位面積あたりの塗布量が、前記領域aの単位面積あたりの塗布量に対して、5〜150%となるように熱転写層用塗液を塗布、乾燥し、前記領域aと隣接し、走行方向で前の順に配置されている他の領域bとの間に、走行方向に3mm以上の間隔を設ける、ことを特徴とする熱転写媒体の製造方法である。
後述する実施例及び比較例から理解できるように、前記領域aと隣接し、走行方向で前の順に配置されている他の領域bとの間隔が3mm以上の場合、次の条件1〜3を満足するとき、長時間の塗工にも拘らず、インキミストも版目も発生せず、良好な熱転写媒体が得られる。
条件1;領域bの走行方向の長さを1〜7mmとする.
条件2;領域aと前記領域bとの間隔を0.5〜2mmとする.
条件3;領域bの単位面積あたりの塗布量を、前記領域aの単位面積あたりの塗布量に対して、5〜150%とする。
そして、請求項1に記載の発明は、これら条件1〜3を満足するから、長時間の塗工にも拘らず、インキミストも版目も発生せず、良好な熱転写媒体が得られるのである。
次に、請求項2に記載の発明は、連続して走行する基材フィルムの一方の面に、走行方向に沿って、イエロー、マゼンタ、シアンの順に繰り返して、グラビア印刷により熱転写層用塗液を塗布、乾燥して、熱転写層を配置してなる熱転写媒体の製造方法において、全ての熱転写層は、走行方向から順に、2つの領域a及び領域bからなり、前記領域aと前記領域bとの間に、走行方向に0.5〜2mmの間隔を設け、前記領域bの走行方向の長さを5〜7mmとし、前記領域bの単位面積あたりの塗布量が、前記領域aの単位面積あたりの塗布量に対して、5〜80%となるように熱転写層用塗液を塗布、乾燥し、前記領域aと隣接し、走行方向で前の順に配置されている他の領域bとの間に、走行方向に1.0mm以上の間隔を設ける、ことを特徴とする熱転写媒体の製造方法である。
これも後述する実施例及び比較例から理解できるように、前記領域aと隣接し、走行方向で前の順に配置されている他の領域bとの間隔が1.0mm以上の場合、次の条件4〜6を満足するとき、長時間の塗工にも拘らず、インキミストも版目も発生せず、良好な熱転写媒体が得られる。
条件4;領域bの走行方向の長さを5〜7mmとする.
条件5;領域aと前記領域bとの間隔を0.5〜2mmとする.
条件6;領域bの単位面積あたりの塗布量を、前記領域aの単位面積あたりの塗布量に対して、5〜80%とする。
そして、請求項2に記載の発明は、これら条件4〜6を満足するもので、従って、長時間の塗工にも拘らず、インキミストも版目も発生せず、良好な熱転写媒体が得られるのである。
次に、請求項3及び4に記載の発明は請求項1,2の製造方法で得られた熱転写媒体に関するもので、請求項3に記載の発明は、巻取り状の基材フィルムの一方の面に、その走行方向に沿って2種類以上の熱転写層を設けてなる熱転写媒体において、前記熱転写層のうち全ての熱転写層は、走行方向から順に、2つの領域a及び領域bからなり、前記領域aと前記領域bとの間に、走行方向に0.5〜2mmの間隔を有し、前記領域bの走行方向の長さが1〜7mmであり、前記領域bの単位面積あたりの塗布量が、前記領域aの単位面積あたりの塗布量に対して、5〜150%であり、前記領域aと隣接し、走行方向で前の順に配置されている他の領域bとの間に、走行方向に3mm以上の間隔を設ける、ことを特徴とする熱転写媒体である。
また、請求項4に記載の発明は、巻取り状の基材フィルムの一方の面に、その走行方向に沿って2種類以上の熱転写層を設けてなる熱転写媒体において、前記熱転写層のうち全ての熱転写層は、走行方向から順に、2つの領域a及び領域bからなり、前記領域aと前記領域bとの間に、走行方向に0.5〜2mmの間隔を有し、前記領域bの走行方向の長さが5〜7mmであり、前記領域bの単位面積あたりの塗布量が、前記領域aの単位面積あたりの塗布量に対して、5〜80%であり、前記領域aと隣接し、走行方向で前の順に配置されている他の領域bとの間に、走行方向に1.0mm以上の間隔を設ける、ことを特徴とする熱転写媒体である。
次に、請求項5及び6に記載の発明は前記熱転写層を限定したもので、請求項5に記載の発明は、前記熱転写層が熱昇華性染料を含む染料層であることを特徴とする請求項3又は4に記載の熱転写媒体であり、他方、請求項6に記載の発明は、前記熱転写層が着色顔料を含み、熱溶融性を有する溶融転写層であることを特徴とする請求項3又は4に記載の熱転写媒体である。
請求項1〜6に係る発明によれば、グラビア印刷に適用可能な低粘度のインキから高粘度のインキまで、様々な粘度のインキを長時間塗布しても、インキミストも版目も発生せず、良好な熱転写媒体が得られるから、印画後の画面上にインキミストによる印刷汚れを防止しつつ印刷物の版目を生じさせない高品質の画像を得ることができるという効果を奏する。
本発明の熱転写媒体の製造装置の側面模式図である。 本発明の熱転写媒体の一実施形態の上面模式図である。 本発明の熱転写媒体の一実施形態の上面模式図である。
以下、本発明についてさらに詳細に説明する。図1は、本発明の熱転写媒体の製造装置の一例である。インキパン6に満たした熱転写層用塗液をグラビア版5に接触させ、グラビア版表面のセルに熱転写層用塗液を充填させる。その後、搬送される基材フィルム3をインプレッションロール4により裏側からグラビア版5に押し付け、セルに保持された塗液を基材に転移させることで、熱転写層のベタパターンを形成する。本発明では、図2のように、熱転写層用塗液を塗布し、領域2aと領域2bとからなる熱転写層2を形成する必要がある。
図2は本発明の熱転写媒体の一例である。本発明の熱転写媒体は、少なくとも、基材フィルム5と熱転写層2で構成されている。さらに、熱転写層2は領域a及び領域bで構成されている。そして、本発明の熱転写媒体においては、走行方向に沿って測った領域2bから領域2aまでの間隔の長さに応じて、領域2bの長さ、走行方向に沿って測った領域2aから領域bまでの間隔の長さ、及び領域2bの単位面積あたりの塗布量が、前記領域2aの単位面積あたりの塗布量の割合が、次の条件を充足する必要がある。
(1)領域と前記領域2aとの間隔が3mm以上の場合
条件1;領域2bの走行方向の長さを1〜7mmとする.
条件2;領域2aと前記領域2bとの間隔を0.5〜2mmとする.
条件3;領域2bの単位面積あたりの塗布量を、前記領域aの単位面積あたりの塗布量
に対して、5〜150%とする。
(2)領域と前記領域2aとの間隔が1.0mm以上の場合
条件4;領域2bの走行方向の長さを5〜7mmとする.
条件5;領域2aと前記領域2bとの間隔を0.5〜2mmとする.
条件6;領域2bの単位面積あたりの塗布量を、前記領域2aの単位面積あたりの塗布
量に対して、5〜80%とする。
なお、図2では、幅方向が同一のベタパターンを示したが、必ずしも幅方向が同一である必要はなく、上記範囲でベタパターンを形成すれば、幅方向で同一でなくてもよい。
次に、図3は、巻き取り状の基材フィルム上に、面順次に複数種類の熱転写層を設けた場合の熱転写媒体の一例である。図3の熱転写層は、イエロー層7、マゼンタ層8、シアン層9の3種類であり、各層が本発明のベタパターンを構成している。すなわち、イエロー層7は領域7a及び領域7bで構成され、マゼンタ層8は領域8a及び領域8bで構成されている。また、シアン層9は領域9a及び領域9bで構成されている。そして、これら各色の熱転写層は、基材フィルム上に、その走行方向に沿って、イエロー層7、マゼンタ層8、シアン層9の順序で、繰り返して配置されている。
なお、図3の熱転写媒体は、各層が同じベタパターンを形成しているが、基材フィルム上に設けた熱転写層全てが同じ形状を有する必要はなく、異なるベタパターンを形成してもよい。
このように、基材フィルム上に複数種類の熱転写層を設ける場合には、前記条件は、次のように言い換えることができる。
(1)領域7bと前記領域8aとの間隔が3mm以上の場合
条件1(7);領域7bの走行方向の長さを1〜7mmとする.
条件2(7);領域7aと前記領域7bとの間隔を0.5〜2mmとする.
条件3(7);領域7bの単位面積あたりの塗布量を、前記領域7aの単位面積あたりの塗布量に対して、5〜150%とする。
(2)領域7bと前記領域8aとの間隔が1.0mm以上の場合
条件4(7);領域7bの走行方向の長さを5〜7mmとする.
条件5(7);領域7aと前記領域7bとの間隔を0.5〜2mmとする.
条件6(7);領域7bの単位面積あたりの塗布量を、前記領域7aの単位面積あたりの塗布量に対して、5〜80%とする。
(3)領域8bと前記領域9aとの間隔が3mm以上の場合
条件1(8);領域8bの走行方向の長さを1〜7mmとする.
条件2(8);領域8aと前記領域8bとの間隔を0.5〜2mmとする.
条件3(8);領域8bの単位面積あたりの塗布量を、前記領域8aの単位面積あたりの塗布量に対して、5〜150%とする。
(4)領域8bと前記領域9aとの間隔が1.0mm以上の場合
条件4(8);領域8bの走行方向の長さを5〜7mmとする.
条件5(8);領域8aと前記領域8bとの間隔を0.5〜2mmとする。
条件6(8);領域8bの単位面積あたりの塗布量を、前記領域8aの単位面積あたりの塗布量に対して、5〜80%とする。
(5)領域9bと前記領域10aとの間隔が3mm以上の場合
条件1(9);領域9bの走行方向の長さを1〜7mmとする.
条件2(9);領域9aと前記領域9bとの間隔を0.5〜2mmとする.
条件3(9);領域9bの単位面積あたりの塗布量を、前記領域9aの単位面積あたり
の塗布量に対して、5〜150%とする。
(6)領域9bと前記領域10aとの間隔が1.0mm以上の場合
条件4(9);領域9bの走行方向の長さを5〜7mmとする.
条件5(9);領域9aと前記領域9bとの間隔を0.5〜2mmとする.
条件6(9);領域9bの単位面積あたりの塗布量を、前記領域9aの単位面積あたり
の塗布量に対して、5〜80%とする。
<熱転写媒体の構造の説明>
本発明の熱転写媒体は、この熱転写媒体を被熱転写体上に重ね、サーマルヘッドによって部分的に加熱することにより、この加熱部位の熱転写層又はこの熱転写層中の熱昇華性染料を転写して、被熱転写体上に文字や画像を記録するものである。
このような熱転写媒体は、少なくとも基材フィルム3と熱転写層2とで構成する必要がある。なお、転写記録の際のサーマルヘッドの熱による基材フィルム3の熱収縮やサーマルヘッドとの摩擦による基材の破断を防止するために、基材フィルム3の熱転写層を設けた面の反対側の面に、耐熱滑性層を設けてもよい。また、基材フィルムと耐熱滑性層との間の密着性を向上させるために、基材フィルム3に易接着層を設けることもできる。
なお、熱転写層として熱昇華性染料を含む染料層を使用することができる。この場合には、サーマルヘッドによる加熱により、染料が昇華し被熱転写体上に転写されて文字や画像を記録する。この場合には、被熱転写体上に転移するのは熱昇華性染料だけで、染料層は基材フィルム3上に残存する必要があることから、基材フィルム3と染料層との間に前記易接着層を設けることもできる。また、基材フィルム3側への染料の拡散を抑える染料拡散防止層を染料層の下に設けてもよい。
また、熱転写層として、着色顔料を含み、熱溶融性を有する溶融転写層を使用することができる。この場合には、熱転写層そのものが被熱転写体上に転写されて文字や画像を記録する。また、この場合、基材フィルム3と溶融転写層との剥離性を向上させるため、両者の間に離型層や剥離層を設けることもできる。離型層は、サーマルヘッドによる加熱によっても被熱転写体に転移することなく、基材フィルム3側に残存する層である。剥離層はサーマルヘッドによる加熱によって被熱転写体に転移する層である。
また、熱転写層として、紫外線吸収剤や酸化防止剤等の機能性添加剤を含む保護層を使
用することもできる。この場合には、被熱転写体上に形成した文字や画像に重ねて転写される。保護層に熱溶融性がない場合には、この保護層の上に接着層を設けることができる。接着層はサーマルヘッドによる加熱により活性化して被熱転写体に接着する役割を有するものである。なお、必要に応じて、基材フィルム3と保護層との間に前記離型層や前記剥離層を設けることもできる。
<基材フィルム3の説明>
本発明においては、グラビア印刷により基材フィルム3上に熱転写層用塗液を印刷することから、基材フィルム3は巻き取り状のものである必要がある。その材質としては、従来公知の熱転写シートの基材フィルムとして使用されているものと同等なものを使用することができ、機械的強度、耐熱性などを有することが好ましい。例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、ポリスルホン、脂肪族ポリアミド、芳香族ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド等の合成樹脂フィルムが挙げられる。特に、物性や加工性で適しているポリエチレンテレフタレートフィルムが好ましい。これらの基材フィルムは単独で使用することも、又は組み合わされた複合体として使用することも可能である。基材フィルムの厚さは、操作性、加工性を考慮し、2〜50μmの範囲のものが使用できるが、転写適性や加工性等のハンドリング性を考慮すると、2〜10μm程度のものが好ましい。なお、この基材フィルム3の上に設けられる各種の層との密着性や剥離性を調整するため、その表面粗さを調整することもできる。
<耐熱滑性層の説明>
耐熱滑性層は、サーマルヘッドの熱による基材フィルムの熱収縮やサーマルヘッドとの摩擦による基材フィルムの破断を防止するために、基材フィルムのサーマルヘッドと接触する側の面、すなわち、熱転写層を設けた面の反対側の面に設けられるものである。耐熱滑性層に用いられるバインダーとしては、セルロース系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ビニル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、アセタール系樹脂等が挙げられる。耐熱滑性層の厚みは0.1〜2.5μmが好ましく、さらに0.5〜1.5μmがより好ましい。耐熱滑性層の厚みが0.1μmより小さい場合、サーマルヘッドからの耐熱性が劣り、印画時に支持体の熱収縮が生じやすくなる。一方、2.5μmより大きい場合、サーマルヘッドからの熱が熱転写層に十分伝わらず、所望の濃度の印画物を得ることができない。なおバインダーのガラス転移点は40℃以上が好ましい。ガラス転移点が40℃以上の場合、印画時のリボン強度がさらに強くなり、耳切れ(リボンの両サイドの非印画部が熱収縮に負けて切れる現象)、ちぎれ、裂け(印画部終点が切れる現象)のような印画不良が起こりにくくなる。
また、耐熱滑性層は滑り性を向上させる目的で滑剤を含有してもよい。例えば、動物系ワックス、植物系ワックス等の天然ワックス、合成炭化水素系ワックス、脂肪族アルコールと酸系ワックス、脂肪酸エステルとグリセライト系ワックス、合成ケトン系ワックス、アミン及びアマイド系ワックス、塩素化炭化水素系ワックス、アルファーオレフィン系ワックス等の合成ワックス、ステアリン酸ブチル、オレイン酸エチル等の高級脂肪酸エステル、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸カリウム、ステアリン酸マグネシウム等の高級脂肪酸金属塩、長鎖アルキルリン酸エステル、ポリオキシアルキレンアルキルアリールエーテルリン酸エステル又は、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸エステル等のリン酸エステル等の界面活性剤などが挙げられる。滑剤を含有させることで、耐熱滑性層とサーマルヘッドとの間の動摩擦係数を小さくすることができるので、サーマルヘッドからの力による基材の変形を防止できる。
また、耐熱性を向上させる目的で架橋剤を併用してもよい。架橋剤を含有させることで耐熱滑性層の耐熱性が向上し、印画時のサーマルヘッドからの熱に起因する基材の変形を
防止できる。架橋剤としてはポリイソシアネートが挙げられ、アクリル系、ウレタン系、ポリエステル系のポリオール樹脂やセルロース系樹脂、アセタール樹脂等の組合せで用いられる。
さらに、耐熱滑性層は粒子を含有してもよい。粒子を含有させることで耐熱滑性層の表面に凹凸が形成されサーマルヘッドとの接触面積が小さくなるので、印画時のサーマルヘッドに対する離型性が向上する。該粒子は有機系粒子又は無機系粒子どちらでもよいが、サーマルヘッドからの熱により変形しないものが好ましい。具体的には、シリカ粒子、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、タルク、カオリン、クレー、シリコーン粒子、ポリエチレン粒子、ポリプロピレン粒子、ポリスチレン粒子、ポリメチルメタクリレート樹脂粒子、ポリウレタン樹脂粒子などを挙げることができる。また、該粒子は1種又は2種以上を混ぜ合わせて使用してもよい。
<易接着層の説明>
易接着層は基材フィルムと耐熱滑性層との間の密着性を向上させるために、これらの間に設けられるものである。また、熱転写層が熱昇華性染料を含む染料層で構成される場合には、この熱転写層と基材フィルムと間に設けて、これらの密着性を向上させることもできる。
易接着層に用いられる材料としては、基材フィルムと耐熱滑性層又は熱転写層の両方と親和性があるものが適当であり、具体的には、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸等の不飽和カルボン酸樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂等が挙げられる。易接着層の厚みはサーマルヘッドからの熱転写層への熱の移動を妨げない程度の厚みがよく、0.01〜1μm、より好ましくは0.05〜0.5μmである。易接着層は基材フィルム上に公知の塗布方法で塗液を塗布することで形成することができる。また、基材フィルムがプラスチックフィルムの場合、このプラスチックフィルムを成膜する過程で同時に形成してもよい。
<熱昇華性染料を含む染料層の説明>
熱昇華性染料を含む染料層は、熱昇華性染料、バインダーを含有するものである。染料としては、従来公知の染料層に使用されている染料を用いることができる。例えば、ジアリールメタン系、トリアリールメタン系、チアゾール系、メチン系、アゾメタン系、キサンテン系、アキサジン系、チアジン系、アジン系、アクリジン系、アゾ系、スピロジピラン系、イソドリノスピロピラン系、フルオラン系、ローダミンダクタム系、アントラキノン系等が挙げられる。具体的には、イエロー染料としては、C.I.ソルベントイエロー14、16、29、30、33、56、93等、C.I.ディスパースイエロー7、33、60、141、201、231等、マゼンタ染料としては、C.I.ソルベントレッド18、19、27、143、182、C.I.ディスパースレッド60、73、135、167、C.I.ディスパースバイオレット13、26、31、56等、シアン染料としては、C.I.ソルベントブルー11、36、63、105、C.I.ディスパースブルー24、72、154、354等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、該染料を1種又は2種以上を混ぜ合わせて使用してもよい。
染料層に用いるバインダーとしては、従来公知のものが使用でき、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアセタール、ポリビニルブチラール等のビニル系樹脂、エチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、酢酸セルロース、酢酪酸セルロース、酢酸プロピオン酸セルロース等のセルロース系樹脂、ポリエステル樹脂、フェノキシ樹脂、スチレン−アクリルニトリル共重合体樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアクリルアミド樹脂等の耐熱性、染料移行性等に優れた樹脂が使用できる。
また、染料層のバインダーのガラス転位点は、好ましくは60℃以上、より好ましくは90℃以上であることがよい。ガラス転位点が低い場合、印画不良を起こす可能性が高くなる。また、染料とバインダーとの重量比(染料/バインダー)は、0.1〜3.0が好ましく、0.5〜1.5がより好ましい。0.1より小さい場合、染料の濃度が小さくなるため、発色濃度が不十分となり良好な熱転写画像が得られない。一方、3.0より大きい場合、バインダーに対する染料の溶解性が極端に低下するため、染料層の保存安定性が低下し染料が析出し易くなるため好ましくない。
また、染料層は粒子を含有してもよい。粒子を含有させることで染料層の表面に凹凸が形成され受容層との接触面積が小さくなるので、保存時の貼り付きを防止し、印画時の離型性を向上させることができる。粒子は有機系粒子又は無機系粒子どちらでもよいが、サーマルヘッドからの熱により変形しないものが好ましい。具体的には、シリカ粒子、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、タルク、カオリン、クレー、シリコーン粒子、ポリエチレン粒子、ポリプロピレン粒子、ポリスチレン粒子、ポリメチルメタクリレート樹脂粒子、ポリウレタン樹脂粒子などを挙げることができる。また、該粒子は1種又は2種以上を混ぜ合わせて使用してもよい。
また、染料層は滑剤を含有してもよい。滑剤を含有させることで、印画時の染料層と受容層との間の貼り付きが防止できる。滑剤としては、例えば、シリコーン系、フッ素系、リン酸エステル系、といった各種オイルや界面活性剤が挙げられるが、特に、シリコーン系又はフッ素系のオイルや界面活性剤が好ましい。具体的には、シリコーン系として、ジメチルシリコーン、メチルフェニルシリコーン等のストレートシリコーンオイル、アミノ変性、エポキシ変性、カルビノール変性、メルカプト変性、カルボキシル変性、メタクリル変性、ポリエーテル変性、フェノール変性、片末端反応性・異種官能基変性等の反応性変性シリコーンオイル、ポリエーテル変性、アラルキル変性、フロロアルキル変性、長鎖アルキル変性、高級脂肪酸エステル変性、フェニル変性等の非反応性変性シリコーンオイル等が挙げられる。また、フッ素系としては、フルオロアルキル基またはパーフルオロアルキル基を含有する界面活性剤が挙げられる。
さらに、染料層は耐熱性を向上させる目的で架橋剤を併用してもよい。架橋剤を含有させることで耐熱性が向上し、サーマルヘッドからの加熱に起因する熱転写媒体の変形を防止できる。架橋剤としてはポリイソシアネートが挙げられ、アクリル系、ウレタン系、ポリエステル系のポリオール樹脂やセルロース系樹脂、アセタール樹脂等の組合せで用いられる。
<着色顔料を含む熱溶融性を有する溶融転写層の説明>
熱溶融転写層は、一般的に、着色剤、熱溶融性のバインダー、ワックスを含有する。そして、サーマルヘッドの熱によりバインダーが溶融して被熱転写体に接着して転移する。
熱溶融転写層は、基材フィルムから剥離しやすいものであることが望ましい。仮に剥離性に劣る場合には、基材フィルムと熱溶融転写層との間に離型層や剥離層を設けることができる。
着色剤としては、公知の有機顔料あるいは無機顔料を用いることができる。有機顔料の例としては、フタルイミド系イエロー、べンズイミダゾロンオレンジ、スルホアミドイエロー、べンズイミダゾロンイエロー等のアゾ顔料、フタロシアニン顔料、ジケトピロロピロール、キノフタロン、イソインドリノン、ジアミノジアントラキノン等が挙げられる。
熱溶融性のバインダーとしては、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリアミド樹脂、ロ
ジン系誘導体、アクリル樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。
また、ワックスとしては、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、カルナバワックス、モンタンワックス、ポリエチレンワックス、エステルワックス、酸化ワックス等が用いられる。
<離型層の説明>
離型層は、基材フィルムからの熱溶融転写層や保護層の剥離の程度を適当な範囲内に調整し、基材フィルムからの安定的な剥離性を確保するために設けられるもので、サーマルヘッドによる加熱によっても被熱転写体に転移することなく、基材フィルム3側に残存する層である。熱溶融転写層や保護層の剥離の程度が適当な範囲であれば必ずしも必要ではない。離型層の材質としては、特に制限されるものではないが、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、デンプン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム等の水溶性高分子、塩化ゴム、環化ゴム等の天然ゴム誘導体、天然ワックス、合成ワックス等のワックス類、ニトロセルロース、セルロース、セルロースアセテートプロピオネート等のセルロース誘導体、アクリル系、ポリウレタン系、ポリアミド系、ポリイミド系、ポリアセタール系、塩素化ポリオレフィン系、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体系等の熱可塑性樹脂、メラミン系、エポキシ系、ポリウレタン系、シリコーン系等の熱硬化性樹脂等が挙げられる。
<剥離層の説明>
剥離層も基材フィルムからの熱溶融転写層や保護層の剥離の程度を適当な範囲内に調整し、基材フィルムからの安定的な剥離性を確保するために設けられるものである。剥離層はサーマルヘッドによる加熱によっても被熱転写体に転移することから、転写された画像を保護する役割を担うことができる。
剥離層は、例えば、バインダー、紫外線吸収剤や離型性や滑り性等を付与する機能性添加剤によって構成され、剥離層の厚みは、0.3〜3μm程度が好ましい。剥離層を構成するバインダーとしては、例えば、ポリスチレン、ポリα−メチルスチレン等のスチレン系樹脂、ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリル酸エチル等のアクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール等のビニル系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、石油樹脂、アイオノマー、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体等の合成樹脂、ニトロセルロース、エチルセルロース、セルロースアセテートプロピオネート等のセルロース誘導体、ロジン、ロジン変性マレイン酸樹脂、エステルガム、ポリイソブチレンゴム、ブチルゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ブタジエン−アクリロニトリルゴム、ポリ塩素化オレフィン等の天然樹脂や合成ゴムの誘導体、カルナバワックス、パラフィンワックス等のワックス類が挙げられる。特に、アクリル系樹脂、ポリエステル樹脂、セルロース誘導体、エポキシ樹脂が好ましい。
剥離層に含有する紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、ベンゾエート系、トリアジン系等が挙げられる。具体的には、例としてベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としては、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−p−クレゾール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−6−ビス(1−メチル−1−フェニルエチル)フェノール、2−[5−クロロ(2H)−ベンゾトリアゾール−2−イル]−4−メチル−6−(tert−ブチル)フェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−イル)−4,6−ジ−tert−ペンチルフェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール等やこれらの混合物、変性物、重合物、誘導体等が挙げられる。これらは単独で使用してもよく、また、複数を混合して使用してもよい。また、例としてトリアジン系紫外線吸収剤としては、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−[(ヘキシル)オキシ]−フェノール、2−[4−[(2−ヒドロキシ−3−ドデシルオキシプロピル)オキシ]−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[4−[(2−ヒドロキシ−3−トリデシルオキシプロピル)オキシ]−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−6−(2−ヒドロキシ−4−イソ−オクチルオキシフェニル)−s−トリアジン等やこれらの混合物、変性物、重合物、誘導体等が挙げられる。これらは単独で使用してもよく、また、複数を混合して使用してもよい。上記紫外線吸収剤は、バインダー100重量部に対し、1〜20重量部添加されることが好ましい。添加量が1重量部未満の場合、十分な紫外線吸収能を発揮することができない場合がある。一方、20重量部以上添加すると、印画物表面へのブリードアウトが生じ、得られる被転写体自体の問題を伴う可能性が高くなる。
また、剥離層に含有する機能性添加剤としては、ストレートシリコーン、変性シリコーン等のシリコーンオイル、フルオロアルキル基またはパーフルオロアルキル基を持つ界面活性剤、リン酸エステル系に代表される離型剤、カルナバワックス、パラフィンワックス、ポリエチレンワックス、ライスワックス等のワックス類、有機又は無機フィラーに代表される滑り剤等が挙げられる。その他必要に応じて、ヒンダードアミン系、Niキレート系等の光安定剤、ヒンダードフェノール系、硫黄系、肥土レジン系等の熱安定剤、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシシウム等の難燃剤、フェノール系、イオウ系、リン系等の酸化防止剤、ブロッキング防止剤、触媒促進剤、透明性を維持する範囲での着色剤、半透明化のための光散乱剤、艶調整剤、蛍光増白剤、帯電防止剤等を添加してもよい。
<保護層の説明>
保護層は、紫外線吸収剤や酸化防止剤等の機能性添加剤を含む層であり、被熱転写体上に形成された画像に重ねて転写することにより、これら画像を磨耗等から保護するものである。保護層は、基材フィルムから剥離しやすいものであることが望ましい。仮に剥離性に劣る場合には、基材フィルムと保護層との間に離型層や剥離層を設けることもできる。離型層は、サーマルヘッドによる加熱によっても被熱転写体に転移することなく、基材フィルム3側に残存する層である。剥離層はサーマルヘッドによる加熱によって被熱転写体に転移する層である。
保護層の組成としては、前記剥離層と同様のものが使用できる。
<接着層の説明>
接着層について、熱溶融性以外特に限定されるものではないが、例として、ポリスチレン、ポリα−メチルスチレン等のスチレン系樹脂、ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリル酸エチル等のアクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール等のビニル系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、石油樹脂、アイオノマー、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体等の合成樹脂、ニトロセルロース、エチルセルロース、セルロースアセテートプロピオネート等のセルロース誘導体、ロジン、ロジン変性マレイン酸樹脂、エステルガム、ポリイソブチレンゴム、ブチルゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ブタジエン−アクリロニトリルゴム、ポリ塩素化オレフィン等の天然樹脂や合成ゴムの誘導体、カルナバワックス、パラフィンワックス等のワックス類が挙げられる。特に、アクリル系樹脂、セルロース誘導体が好ましい。また、必要に応じて、シリコーンオイル、界面活性剤、離型剤、ワックス類、有機又は無機フィラーに代表される滑り剤、紫外線吸収剤、光安定剤、熱安定剤、難燃剤、酸化防止剤、ブロッキング防止剤、触媒促進剤、着色剤、光散乱剤、艶調整剤、蛍光増白剤、帯電防止剤等を添加することができる。
以下に、本発明の各実施例および各比較例に用いた材料を示す。なお、文中で「部」とあるのは、特に断りのない限り質量基準である。
<基材フィルム>
ポリエステルフィルム:厚さ4.5μm
<耐熱滑性層用塗液>
アクリルポリオール樹脂 15.0部
ステアリン酸亜鉛 1.5部
ポリオキシアルキレンアルキルエーテル 1.5部
タルク 1.0部
2,6−トリレンジイソシアネート 5.0部
トルエン 50.0部
メチルエチルケトン 20.0部
酢酸エチル 6.0部
<熱転写層用イエロー塗液>
C.I.ソルベントイエロー93 3.0部
C.I.ソルベントイエロー16 1.0部
ポリビニルブチラール樹脂 4.2部
シリコーン変性樹脂 0.6部
2,6−トリレンジイソシアネート 0.2部
テトラヒドロフラン 60.0部
メチルエチルケトン 31.0部
<熱転写層用マゼンタ塗液>
C.I.ディスパースレッド60 1.5部
C.I.ディスパースバイオレット26 1.5部
ポリビニルブチラール樹脂 4.0部
シリコーン変性樹脂 0.8部
2,6−トリレンジイソシアネート 0.2部
テトラヒドロフラン 60.0部
メチルエチルケトン 31.0部
<熱転写層用シアン塗液>
C.I.ソルベントブルー63 1.5部
C.I.ソルベントブルー36 1.5部
ポリビニルブチラール樹脂 3.8部
シリコーン変性樹脂 1.0部
2,6−トリレンジイソシアネート 0.2部
テトラヒドロフラン 60.0部
メチルエチルケトン 31.0部
<被転写基材>
発泡ポリエステルフィルム:厚さ188μm
<熱転写用受像層形成塗液>
塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体 19.5部
アミノ変性シリコーンオイル 0.5部
トルエン 40.0部
メチルエチルケトン 40.0部
<熱転写媒体の耐熱滑性層付き基材フィルムの作製>
グラビアコート法により、基材シートの一方の面に、耐熱滑性層用塗液を用いて、耐熱滑性層を乾燥厚0.9μmで形成し、その後40℃で5日間エージングすることで、耐熱
滑性層付き基材フィルムを作製した。
<被転写体の作製>
グラビアコート法により、被転写基材の一方の面に、熱熱転写用受像層形成塗液を用いて、熱転写用受像層を乾燥厚5.0μmで形成することで、熱転写用の被転写体を作製した。
<熱転写層形成用グラビアシリンダー>
イエロー、マゼンタ、シアンからなる3種の熱転写層を形成するために、表1に示すA〜Iのグラビアシリンダーを作製した。
Figure 0005568921
<実施例1>
耐熱滑性層付き基材フィルムの耐熱滑性層非塗工面に、シリンダーAを用いてグラビア印刷法により、熱転写層用イエロー塗液、熱転写層用マゼンタ塗液、熱転写層用シアン塗液を、100m/minにて、各層乾燥厚1.0μmとなるよう12000m塗工、乾燥し、熱昇華性染料を含む3種類の染料層を、走行方向に沿って面順次に配置した熱転写媒体を作製した。
<実施例2>
シリンダーAの代わりにシリンダーBを用いること以外は実施例1と同様にして、実施例2の熱転写媒体を作製した。
<実施例3>
シリンダーAの代わりにシリンダーCを用いること以外は実施例1と同様にして、実施例3の熱転写媒体を作製した。
<実施例4>
シリンダーAの代わりにシリンダーDを用いること以外は実施例1と同様にして、実施例4の熱転写媒体を作製した。
<実施例5>
シリンダーAの代わりにシリンダーEを用いること以外は実施例1と同様にして、実施例5の熱転写媒体を作製した。
<実施例6>
シリンダーAの代わりにシリンダーFを用いること以外は実施例1と同様にして、実施例6の熱転写媒体を作製した。
<比較例1>
シリンダーAの代わりにシリンダーGを用いること以外は実施例1と同様にして、比較例1の熱転写媒体を作製した。
<比較例2>
シリンダーAの代わりにシリンダーHを用いること以外は実施例1と同様にして、比較例2の熱転写媒体を作製した。
<比較例3>
シリンダーAの代わりにシリンダーIを用いること以外は実施例1と同様にして、比較例3の熱転写媒体を作製した。
<比較例4>
シリンダーAの代わりにシリンダーJを用いること以外は実施例1と同様にして、比較例4の熱転写媒体を作製した。
<比較例5>
シリンダーAの代わりにシリンダーKを用いること以外は実施例1と同様にして、比較例5の熱転写媒体を作製した。
<比較例6>
シリンダーAの代わりにシリンダーLを用いること以外は実施例1と同様にして、比較例6の熱転写媒体を作製した。
<比較例7>
シリンダーAの代わりにシリンダーMを用いること以外は実施例1と同様にして、比較例7の熱転写媒体を作製した。
<比較例8>
シリンダーAの代わりにシリンダーNを用いること以外は実施例1と同様にして、比較例8の熱転写媒体を作製した。
<塗工面評価>
実施例1〜6、比較例1〜8の熱転写媒体に関して、塗工開始から1000m、5000m、10000m塗工時点の熱転写媒体のインキミストおよび、印刷物の版目の発生状況を目視により観察した結果を表2に示す。なお、考察の便宜のため、表1のグラビアシリンダーの仕様を、併せて表2に再掲する。
Figure 0005568921
<考察>
1.まず、領域bと前記領域aとの間隔が3mmの場合について考察する。該当する実験例は、実施例1〜5及び比較例1〜6である。
(1)領域bの長さが10mmの場合(比較例2)、5000mの時点で版目が発生している。この結果から、領域bの長さは10mm未満の必要があることが分かる。なお、その他の例では7mm(実施例2)又はこれ以下であり、7mm(実施例2)では、10000m時点においてもインキミストや版目の発生がなく、良好な結果を示していることから、7mm以下であれば十分であることが理解できる。
(2)領域bの長さが7mm以下であっても、領域aと領域bとの間隔が0mmの場合(比較例3)、10000mmの時点でインキミストが発生しており、長時間の塗工は無理である。また、領域aと領域bとの間隔が2.3mmの場合(比較例4)、5000mの時点で版目が発生している。これらの結果から、領域aと領域bとの間隔は、0mmより大きく、2.3mmより小さい必要があることが分かる。そして、実施例1では0.5mm、実施例2では2mmでインキミストや版目の発生がなく、良好な結果を示していることから、0.5〜2mmであれば十分であることが理解できる。
(3)領域bの長さが7mm以下であり、かつ、領域aと領域bとの間隔が0.5〜2mmであっても、領域bの単位面積あたりの塗布量が、領域aの単位面積あたりの塗布量に対して、4%である場合(比較例6)、5000mの時点で版目が発生している。また、155%である場合(比較例5)、5000mの時点でインキミストが発生している。
これらの結果から、領域bの単位面積あたりの塗布量が、領域aの単位面積あたりの塗布量に対して、4%より大きく、155%より小さい必要があることが分かる。そして、実施例3では10%、実施例5では100%でインキミストや版目の発生がなく、良好な結果を示していることから、5〜150%であれば十分であることが推察できる。
(4)以上の考察をまとめると、領域bと前記領域aとの間隔が3mmの場合、次の3つの条件を満足するとき、長時間の塗工にも拘らず、インキミストも版目も発生せず、良好な熱転写媒体が得られることが理解できる。
条件1;領域bの走行方向の長さを1〜7mmとする.
条件2;領域aと前記領域bとの間隔を0.5〜2mmとする.
条件3;領域bの単位面積あたりの塗布量を、前記領域aの単位面積あたりの塗布量に対して、5〜150%とする。
なお、次に考察するように、領域bと前記領域aとの間隔を3mmより短くした場合これらの条件より厳しい条件が要求されることから、その反対に、3mmより長い場合には、これら3条件を充足すれば十分であることが推察できる。
2.領域bと前記領域aとの間隔が1.5mmの場合について考察する。該当する実験例は、実施例6及び比較例7〜8である。
(1)前述の条件1〜3を充足しているにも拘らず、領域bの長さが1mmの場合(比較例7)、5000mの時点でインキミストが発生している。この結果から、領域bと前記領域aとの間隔が1.5mmの場合には、前述の条件1〜3では足らず、領域bの長さを1mmより大きくする必要があることが分かる。実施例6は5mmでインキミストや版目の発生がなく、良好な結果を示していることから、5mm以上であれば十分である。
(2)前述の条件1〜3を充足しているにも拘らず、領域bの単位面積あたりの塗布量が、前記領域aの単位面積あたりの塗布量に対して、100%の場合(比較例8)、5000mの時点でインキミストが発生している。この結果から、領域bと前記領域aとの間隔が1.5mmの場合には、前述の条件1〜3では足らず、100%より小さくする必要があることが分かる。実施例6は70%で、インキミストや版目の発生がなく、良好な結果を示していることから、80%以下であれば十分であることが推察できる。
(3)以上をまとめると、領域bと前記領域aとの間隔が1.5mmの場合、次の条件4〜6を満足するとき、長時間の塗工にも拘らず、インキミストも版目も発生せず、良好な熱転写媒体が得られる。なお、この結論を拡張して、領域bと前記領域aとの間隔がこれよりわずかに小さい場合、例えば1.0mm以上の場合においても、同様の条件でインキミストも版目も発生せず、良好な熱転写媒体が得られると推測できる。
条件4;領域bの走行方向の長さを5〜7mmとする.
条件5;領域aと前記領域bとの間隔を0.5〜2mmとする.
条件6;領域bの単位面積あたりの塗布量を、前記領域aの単位面積あたりの塗布量に対して、5〜80%とする。
本発明により得られる熱転写媒体は、熱転写方式のプリンタに使用されるインクリボンのことであり、プリンタの高機能化と併せて各種画像を簡便にフルカラー形成できるため、デジタルカメラのセルフプリント、身分証明書などのカード類、アミューズメント用出力物等、広く利用できる。
1 熱転写媒体
2 熱転写層
2a 領域a
2b 領域b
3 基材フィルム
4 インプレッションロール
5 グラビア版
6 インキパン
7 イエロー層
7a イエロー層の領域a
7b イエロー層の領域b
8 マゼンタ層
8a マゼンタ層の領域a
8b マゼンタ層の領域b
9 シアン層
9a シアン層の領域a
9b シアン層の領域b

Claims (6)

  1. 連続して走行する基材フィルムの一方の面に、走行方向に沿って、イエロー、マゼンタ、シアンの順に繰り返して、グラビア印刷により熱転写層用塗液を塗布、乾燥して、熱転写層を配置してなる熱転写媒体の製造方法において、
    全ての熱転写層は、走行方向から順に、2つの領域a及び領域bからなり、
    前記領域aと前記領域bとの間に、走行方向に0.5〜2mmの間隔を設け、
    前記領域bの走行方向の長さを1〜7mmとし、
    前記領域bの単位面積あたりの塗布量が、前記領域aの単位面積あたりの塗布量に対して、5〜150%となるように熱転写層用塗液を塗布、乾燥し、
    前記領域aと隣接し、走行方向で前の順に配置されている他の領域bとの間に、走行方向に3mm以上の間隔を設ける、
    ことを特徴とする熱転写媒体の製造方法。
  2. 連続して走行する基材フィルムの一方の面に、走行方向に沿って、イエロー、マゼンタ、シアンの順に繰り返して、グラビア印刷により熱転写層用塗液を塗布、乾燥して、熱転写層を配置してなる熱転写媒体の製造方法において、
    全ての熱転写層は、走行方向から順に、2つの領域a及び領域bからなり、
    前記領域aと前記領域bとの間に、走行方向に0.5〜2mmの間隔を設け、
    前記領域bの走行方向の長さを5〜7mmとし、
    前記領域bの単位面積あたりの塗布量が、前記領域aの単位面積あたりの塗布量に対して、5〜80%となるように熱転写層用塗液を塗布、乾燥し、
    前記領域aと隣接し、走行方向で前の順に配置されている他の領域bとの間に、走行方向に1.0mm以上の間隔を設ける、
    ことを特徴とする熱転写媒体の製造方法。
  3. 巻取り状の基材フィルムの一方の面に、その走行方向に沿って2種類以上の熱転写層を設けてなる熱転写媒体において、
    前記熱転写層のうち全ての熱転写層は、走行方向から順に、2つの領域a及び領域bからなり、
    前記領域aと前記領域bとの間に、走行方向に0.5〜2mmの間隔を有し、
    前記領域bの走行方向の長さが1〜7mmであり、
    前記領域bの単位面積あたりの塗布量が、前記領域aの単位面積あたりの塗布量に対して、5〜150%であり、
    前記領域aと隣接し、走行方向で前の順に配置されている他の領域bとの間に、走行方向に3mm以上の間隔を設ける、
    ことを特徴とする熱転写媒体。
  4. 巻取り状の基材フィルムの一方の面に、その走行方向に沿って2種類以上の熱転写層を設けてなる熱転写媒体において、
    前記熱転写層のうち全ての熱転写層は、走行方向から順に、2つの領域a及び領域bからなり、
    前記領域aと前記領域bとの間に、走行方向に0.5〜2mmの間隔を有し、
    前記領域bの走行方向の長さが5〜7mmであり、
    前記領域bの単位面積あたりの塗布量が、前記領域aの単位面積あたりの塗布量に対して、5〜80%であり、
    前記領域aと隣接し、走行方向で前の順に配置されている他の領域bとの間に、走行方向に1.0mm以上の間隔を設ける、
    ことを特徴とする熱転写媒体。
  5. 前記熱転写層が熱昇華性染料を含む染料層であることを特徴とする請求項3又は4に記載の熱転写媒体。
  6. 前記熱転写層が着色顔料を含み、熱溶融性を有する溶融転写層であることを特徴とする請求項3又は4に記載の熱転写媒体。
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