JP5794058B2 - 熱転写シート - Google Patents
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Description
そこで、本発明は、上記課題を解決しようとするものであり、高速印画時における転写感度が高く、印画における異常転写を防止できる熱転写シートを提供することを目的とするものである。
第2のバインダ100質量部に対して、変性シリコーンオイルが0.5質量部未満の場合には、離型剤の移行が起こりにくく、その結果、異常転写が発生する。また、変性シリコーンオイルが10質量部より大きい場合には、離型剤の移行が過度の起こり、その結果、いわゆる地汚れが発生する。
なお、上記した「昇華性熱転写性インク層」は、以下、単に「熱転写性インク層」とも表記する。
この耐熱滑性層2の乾燥後の膜厚は、一概に限定されるものではないが、0.1〜2.0μm程度が適当である。0.1μm未満では、耐熱性が著しく劣り、印画の際の熱や圧力等によりシワが発生する可能性がある。また2.0μm以上では、熱転写シート10自体の感度低下に影響し、高速印画時における転写濃度が不足する可能性がある。
硬化剤としては、トリレンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、テトラメチルキシレンジイソシアネート等のイソシアネート類、およびその誘導体を挙げることができるが、前記は全て特に限定されるわけではない。
熱転写性インク層3〜5に含まれる熱移行性染料は、熱により、溶融、拡散もしくは昇華移行する染料であれば、特に限定されるものではない。例えば、前記染料のイエロー成分としては、ソルベントイエロー56,16,30,93,33、ディスパースイエロー201,231,33等を挙げることができる。また、前記染料のマゼンタ成分としては、C.I.ディスパースレッド60、C.I.ディスパースバイオレット26、C.I.ソルベントレッド27、あるいはC.I.ソルベントレッド19等を挙げることができる。また、前記染料のシアン成分としては、C.I.ディスパースブルー354、C.I.ソルベントブルー63、C.I.ソルベントブルー36、あるいはC.I.ディスパースブルー24等を挙げることができる。
なお、本願の「第1のバインダ」は、上述した「熱転写性インク層3〜5に含まれるバインダ」を指すものである。
ここで、熱転写性インク層3〜5に含まれる熱移行性染料とバインダとの配合比率は、質量基準で、(染料)/(バインダ)=10/100〜300/100が好ましい。これは、(染料)/(バインダ)の比率が、10/100を下回ると、染料が少な過ぎて発色感度が不十分となり良好な熱転写画像が得られず、また、この比率が300/100を越えると、バインダに対する染料の溶解性が極端に低下するために、熱転写シート12となった際に、保存安定性が悪くなって、染料が析出し易くなってしまうためである。
なお、本願の「第2のバインダ」は、上述した「離型性付与層6に含まれるバインダ」を指すものである。
本発明の実施形態における熱転写性保護層7に使用するベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としては、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−p−クレゾール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−6−ビス(1−メチル−1−フェニルエチル)フェノール、2−[5−クロロ(2H)−ベンゾトリアゾール−2−イル]−4−メチル−6−(tert−ブチル)フェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−イル)−4,6−ジ−tert−ペンチルフェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノールなどやこれらの混合物、変性物、重合物、誘導体を例示でき、これらを単独で又は複数を混合して使用できる。
また、熱転写性保護層7には、添加剤としてトリアジン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤の他に、ヒンダードアミン系光安定剤が添加されることが好ましい。
酸化防止剤としては、フェノール系、イオウ系、リン系の酸化防止剤が用いられる。組み合わせは任意の組み合わせが可能であるが、多量添加による表面へのブリードアウトや着色、紫外線吸収剤や光安定剤との相乗・拮抗作用には留意する必要がある。
離型層8は、熱転写性保護層7を基材シート1からの剥離の重さを適当な範囲内に調整し、基材シート1からの安定的な剥離性を確保するために熱転写性保護層7の下層に設けられるものであり、上記の条件さえ満たしていれば必ずしも必要ではない。
以上のように、上記実施形態に係る熱転写シート10であれば、熱転写性インク層の画像形成の熱転写の前に離型性付与層6の離型剤を付与する熱転写工程を加えることで、熱転写時に離型性付与層6に含まれる離型剤を受容層に移行させることが可能で、受容層側の離型性を向上させることができる。よって、高速印画時における転写感度が高く、印画における異常転写を防止できる。
<実施例1>
<耐熱滑性層付基材シートの作製>
基材シートとして、厚さ4.5μmの片面易接着付きポリエチレンテレフタレートフィルムを用いた。これに耐熱滑性層として、ポリビニルアセタール樹脂(25質量部)とイソシアネート硬化剤(1.1質量部)と滑剤(1質量部)とを、メチルエチルケトン(36質量部)とトルエン(36質量部)とからなる混合溶剤に溶解させて、塗工液を作製した。作製した塗工液を基材シートの非易接着面の側にダイレクトグラビアコートにより乾燥膜厚1.0μmになるように形成し、耐熱滑性層付基材シートを得た。
C.I.ソルベントイエロー93(3.0質量部)とC.I.ソルベントイエロー16(1.0質量部)とポリビニルアセタール樹脂(5.0質量部)とアミノ変性シリコーンオイル(0.2質量部)とを、メチルエチルケトン(45質量部)とトルエン(45質量部)とからなる混合溶剤に溶解させて、熱転写性インク層(イエロー)の塗工液を作製した。
ポリビニルアセタール樹脂(5.0質量部)とアミノ変性シリコーンオイル(0.5質量部)とを、メチルエチルケトン(46質量部)とトルエン(46質量部)とからなる混合溶剤に溶解させて、離型性付与層の塗工液を作製した。
<離型層の塗工液の作製>
ポリビニルアルコール(20質量部)を、イソプロピルアルコール(20質量部)と蒸留水(60質量部)との混合液に溶解させて、離型層の塗工液を作製した。
アクリル樹脂(30質量部)とトリアジン系紫外線吸収剤(3質量部)とヒンダードアミン系光安定剤(0.1質量部)とを、メチルエチルケトン(50質量部)とトルエン(50質量部)とからなる混合溶剤に溶解させて、熱転写性保護層の塗工液を作製した。
上記のように作製された塗工液をダイレクトグラビアコート法により基材シートの易接着面の側に、熱転写性インク層(イエロー)を乾燥膜厚1.0μm、離型性付与層(イエロー−マゼンタ間)を乾燥膜厚0.5μm、熱転写性インク層(マゼンタ)を乾燥膜厚1.0μm、離型性付与層(マゼンタ−シアン間)を乾燥膜厚0.5μm、熱転写性インク層(シアン)を乾燥膜厚1.0μm、離型層を乾燥膜厚0.5μmで順次形成した後、離型層上に、熱転写性保護層を乾燥膜厚1.5μmで積層して、実施例1の熱転写シートを作製した。
離型性付与層のアミノ変性シリコーンオイルの添加量を0.25質量部にした以外は、実施例1と同様にして、実施例2の熱転写シートを作製した。
<実施例3>
離型性付与層のアミノ変性シリコーンオイルの添加量を0.05質量部にした以外は、実施例1と同様にして、実施例3の熱転写シートを作製した。
<実施例4>
離型性付与層のアミノ変性シリコーンオイルの替わりにポリエーテル変性シリコーンオイルにした以外は、実施例1と同様にして、実施例4の熱転写シートを作製した。
離型性付与層のアミノ変性シリコーンオイルの添加量を0.04質量部にした以外は、実施例1と同様にして、実施例5の熱転写シートを作製した。
<比較例1>
離型性付与層にアミノ変性シリコーンオイルを添加しない以外は、実施例1と同様にして、比較例1の熱転写シートを作製した。
<比較例2>
離型性付与層のアミノ変性シリコーンオイルの替わりにパーフルオロアルキル基含有オリゴマーにした以外は、実施例1と同様にして、比較例2の熱転写シートを作製した。
異常転写評価のために画像形成テストを行った。昇華型熱転写プリンターを用い、受容層を備えた感熱転写受容シートと、上記実施例1〜5の熱転写シート及び比較例1、2の熱転写シートを用いて行った。印画プログラムは、熱転写性インク層各色(イエロー、マゼンタ、シアンの3色)に加え離型性付与層(イエロー−マゼンタ間、マゼンタ−シアン間の2色)に連続で熱エネルギーがかかるように5色印画のプログラムを用い、35℃85%RHの環境下で画像形成を行った。
異常転写の評価は、以下の基準にて行った。なお、許容値は、△以上である。
○:被転写体への異常転写は、認められない
△:被転写体への異常転写は、ごく僅かに認められる
×:被転写体への異常転写は、認められる
1a…基材シートの非易接着面
1b…基材シートの易接着面
2…耐熱滑性層
3…熱転写性インク層(イエロー)
4…熱転写性インク層(マゼンタ)
5…熱転写性インク層(シアン)
6…離型性付与層
7…熱転写性保護層
8…離型層
10…熱転写シート
Claims (2)
- 一方向に長い基材シートの一方の面に形成された耐熱滑性層と、
前記基材シートの他方の面に形成された昇華性熱転写性インク層と熱転写性保護層と熱移行性の離型性付与層と、
を備え、
前記昇華性熱転写性インク層は、熱昇華性染料と第1のバインダとを含み、且つ、少なくとも、イエロー、マゼンタ、シアンの各色相を呈し所定の並び順で配置された複数種の昇華性熱転写性インク層を有し、
前記離型性付与層は、少なくとも変性シリコーンオイルと第2のバインダとを含み、
前記熱転写性保護層は、離型層に積層され、前記複数種の昇華性熱転写性インク層の末尾の昇華性熱転写性インク層に続いてその隣に配置され、
前記所定の並び順で配置された複数種の昇華性熱転写性インク層の先頭から末尾までの昇華性熱転写性インク層どうしの間全てに前記離型性付与層のみが配置されることを特徴とする熱転写シート。 - 前記離型性付与層の前記変性シリコーンオイルは、前記第2のバインダ100質量部に対して、0.5質量部以上、10質量部以下の範囲内にあることを特徴とする請求項1に記載の熱転写シート。
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