JPH06297864A - 昇華型熱転写記録方法及び熱転写記録シート - Google Patents

昇華型熱転写記録方法及び熱転写記録シート

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JPH06297864A
JPH06297864A JP5108945A JP10894593A JPH06297864A JP H06297864 A JPH06297864 A JP H06297864A JP 5108945 A JP5108945 A JP 5108945A JP 10894593 A JP10894593 A JP 10894593A JP H06297864 A JPH06297864 A JP H06297864A
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JP
Japan
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dye
heat
recording sheet
layer
thermal transfer
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JP5108945A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Kamimura
浩之 上村
Chiharu Nogawa
千春 野川
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 昇華型熱転写記録方法において、記録シート
の昇華性染料を含むインク層と被記録シートの昇華性染
料を受容する染料受容層との間の熱融着や、それに伴う
スティキング等の走行不良を防ぎ、等速モード法のみな
らず速度差モード法にも適応できる転写記録方法及びそ
れに用いられる熱転写記録シートを提供すること。 【構成】 昇華型熱転写記録方法において、熱転写記録
前に被記録シートの染料受容層面を補助シートとして介
在させ間接的に加熱処理する転写記録方法。また、熱転
写記録前に染料受容層を間接的に加熱処理する際に、記
録シート上のインク層の間に面順次に設けた耐熱性薄膜
部分からなる記録前処理領域が補助シートの機能を果た
し、また記録前処理領域上に離型剤を含有し被記録シー
トの染料受容層に熱転写が可能な層を有する熱転写記録
シート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は複写機、プリンタ等に用
いる昇華型熱転写記録方法に関し、特に昇華性染料受容
層を予備加熱処理する方法及びそのための熱転写記録シ
ートに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、プリンタの受容が年々増加してい
る。このプリンタの記録方式として電子写真法、インク
ジェット法及び感熱転写記録法があるが、これらの方法
を採用したプリンタ装置の保守の容易性、騒音がない等
の利点により感熱転写記録法が多く用いられている。こ
の感熱転写記録法は基体上に、熱溶融物質中に着色剤を
分散したインク層、または樹脂結着剤中に昇華染料を分
散したインク層を設けてなる熱転写記録シート(いわゆ
るカラーインクシート)のインク層面に、被記録シート
のインク受容層面を重ね、記録シート側からレーザーや
サーマルヘッド等の電気信号により制御された熱エネル
ギーを印加してその部分のインクを被記録シートのイン
ク受容層上に熱溶融転写または昇華移行させて画像を形
成する記録方法である。そして、この感熱転写記録法は
使用される記録媒体の種類によって熱溶融型と昇華転写
型とに大別されるが、特に後者は原理的にサーマルヘッ
ド等からの熱エネルギーにより染料が単分子状でインク
受容層に転写するため容易に中間調が得られるという特
徴を有し、フルカラープリンタに最も適した方式と考え
られる。
【0003】この昇華型熱転写記録法は、1枚のフルカ
ラー画像を造るのに、イエロー(Y)、マゼンタ
(M)、シアン(C)、さらに必要に応じブラック
(B)のインクシートを各1枚使用して各インクシート
毎に選択的な熱転写を行い、その後、未使用部が残って
いても破棄するためランニングコストが高いという欠点
がある。そこで、この欠点を改善するために本発明者ら
は、特開平2−000586号公報において、積層構造
の昇華型感熱転写体を提案し、染料供給層と染料転写寄
与層を有する昇華型感熱型転写体において、染料供給層
と染料転写寄与層の染料放出能力に関し、染料共有層>
染料転写寄与層とすることにより多数回記録でも濃度低
下を来たさないようにして、記録シートのマルチ転写能
力を高める方法を提案した。
【0004】また、同一インクシートを繰返し使用して
多数回転写記録をする方法として、記録シート側ばかり
でなく、インク記録シートとの接触方法の面からも検討
されており、具体的にはインクを受容する被記録シート
の送り速度をインク記録シートの送り速度のn倍(n>
1)にして両シートを走行させて繰返し転写する速度差
モード法が提案されている。この速度差モード法は、イ
ンク層の前の回の使用部分と後の使用部分との重なりを
少しづつずらしながら送る相対速度方法により多数回転
写を行うものである。なお、速度差モード法ではn値が
大きいほど、コスト的に有利であることは勿論である。
このような速度差モード法による多数回記録法は転写の
都度、インク層の未使用部分の1部が必ず供給されるた
め、使用部分の単なる繰返し使用にすぎない等速モード
法による多数回記録法に比べて記録履歴による残存イン
ク量のバラツキを小さく出来るという利点がある(電子
情報通信学会論文C Vol.J70−C,No.1
1,1537〜1544頁,1987年11月)。
【0005】一方、等速モード法においても、記録時に
加熱を受けるためインク層界面及び受容層界面に耐熱性
及び滑性がないと両界面の熱融着によるスティキングが
発生しがちであるが、特に速度差モード法においては、
記録層と非記録層とが相対速度をもつためこの欠点が拡
大される。そこで、従来、前記の欠点を防ぐ方法とし
て、被記録シートの受容層中にシリコーンオイル労の離
型剤を含有させ、その離型剤を熱転写時に表面に移行さ
せることにより融着を防いでいるが、離型剤の移行量が
充分でなかったり、保存中に離型剤が受容層の裏面から
基体に吸い取られたりする場合があり、受容層中にシリ
コーンオイル等の離型剤が存在していても実質的な効果
が発現しないことが多かった。この問題に関して、特開
昭64−87390号公報では剥離可能な受容層を有す
る記録シートを用いて、まず被記録シート離型剤の入っ
た受容層を転写して、その後受容層上に画像を形成する
方法が提案されているが、受容層全部を転写する必要が
あるために、被記録シートに転写後の受容層の基体に対
する接着力が弱く、また転写が必ずしも均一に行われな
いという問題がある。即ち、接着力が弱いと融着の原因
となり、均一性が低いと画像ムラとなって現れる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、昇華型熱転
写記録方法において、記録シートの昇華性染料を含むイ
ンク層と被記録シートの昇華性染料を受容する染料受容
層間の熱融着や、それに伴うスティキング等の走行不良
を防ぎ、等速モード法のみならず、速度差モード法にも
適応できる転写記録方法及びそれに用いられる熱転写記
録シートを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、昇華性
染料を含有するインク層を保持する記録シートと、該イ
ンク層中の昇華性染料を受容する染料受容層を有する被
記録シートを用いて熱エネルギーにより画像を形成する
昇華型熱転写記録方法において、熱転写記録前に該被記
録シートの染料受容層面を直接的に加熱処理することを
特徴とする昇華型熱転写記録方法を提供される。
【0008】また、昇華性染料を含有するインク層を保
持する記録シートと、該インク層中の昇華性染料を受容
する染料受容層を有する被記録シートを用いて熱エネル
ギーにより画像を形成する昇華型熱転写記録方法におい
て、熱転写記録前に熱エネルギー供給装置と染料受容層
面の間に耐熱性薄膜フィルム(表面に耐熱性樹脂薄膜を
設けたフィルムも含む)を補助シートとして介在させ、
該被記録シートの染料受容層を間接的に加熱処理するこ
とを特徴とする昇華型熱転写記録方法が提供される。
【0009】また、本発明によれば、昇華型熱転写記録
方法において、前記補助シートが耐熱性薄膜フィルムの
基体上に、昇華性染料を含有する少なくとも1色以上の
インク層を面順次に設けてなる熱転写記録シートのイン
ク層の間または複数のインク層からなるインク層領域の
間に設けた、インク層を有さない耐熱性薄膜フィルム部
分からなる記録前処理領域であることを特徴とする昇華
型熱転写記録方法を提供される。また、本発明によれ
ば、前記の補助シートまたは熱転写記録シートの記録前
処理領域上に、離型剤及び/又は耐熱性微細多孔質組織
中に含有された離型剤を有し、かつ、被記録シートの染
料受容層に該離型剤を熱転写することが可能な転写層を
設けたことを特徴とする昇華型熱転写記録方法を提供さ
れる。更に、本発明によれば、前述の昇華型熱転写記録
方法が、速度差モード法であることを特徴とする昇華型
熱転写記録方法を提供され、更には、耐熱性薄膜フィル
ムの基体上に昇華性染料を含有する少なくとも1色以上
のインク層を面順次に設けてなる熱転写記録シートにお
いて、インク層の間または複数のインク層からなるイン
ク層領域の間にインク層を有さない耐熱性薄膜フィルム
部分からなる記録前処理領域を設けた個とを特徴とする
熱転写記録シートを提供される。また本発明によれば、
前記の記録前処理領域が、記録シートの染料受容層に転
写可能な離型剤層を有することを特徴とする熱転写記録
シートを提供され、またさらに本発明によれば、前記の
離型層が耐熱性微細多孔質組織中に離型剤を含有した離
型剤層であることを特徴とする熱転写記録シートを提供
される。
【0010】本発明の記録工程は、大別して、転写記録
前の染料受容層表面の加熱処理工程と染料転写記録工程
の2つに分けられる。受容層表面の加熱処理工程は、例
えば熱ローラ、ホットスタンプ、アイロン、赤外線ラン
プ、熱風等の加熱部材で受容層を直接加熱するか、また
は加熱部材と染料受容層面の間に転写記録前処理用の補
助シートを介在させて間接的に加熱する工程である。染
料転写工程は、サーマルケッドとプラテンローラ間に記
録シートと被記録シートを重ね合わせ、サーマルヘッド
の熱エネルギーにより記録シート側から被記録シートへ
染料が移行する工程である。
【0011】本発明方法においては、染料受容層表面の
加熱処理工程により、染料受容層中のシリコーンオイル
等の離型剤が予め染料受容層表面にブリードするので、
その後の染料転写工程中で記録シートと被記録シートが
融着するのを防ぐことができる。特に、転写記録前処理
用の耐熱性薄膜フィルムを補助シートとして介在させて
間接的に加熱する方法によると、受容層中のシリコーン
オイル等の離型剤を均一に効率よく染料受容層表面にブ
リードでき、また受容層表面の平滑化処理も同じに行う
ことができるので、高光沢なフルカラー画像を得ること
ができる。
【0012】受容層表面の転写記録前の加熱処理工程
で、染料転写工程と同じ加熱手段、即ち、サーマルヘッ
ドを用いて耐熱薄膜フィルムを介在させて加熱する方法
を採れば特別な装置を必要としないので好適であるが、
必ずしも同一である必要はなく、前述の熱ロール、ホッ
トスタンプ、アイロン、赤外線ランプ、熱風津の常用の
加熱手段でもよい。本発明の染料受容層表面の加熱処理
工程による授与層中のシリコーンオイル等の離型剤を表
面にブリードさせて、その後の染料転写記録工程中で記
録シートと被記録シートが融着することを抑える方法
は、いわゆる、ワンタイム法においても効果があるが、
特に速度差モード法においてよりその効果が大きい。上
記速度差モード法では、ワンタイム法に比し記録シート
のインク層を被記録シートの染料受容層間の界面でより
大きな摩擦力が生じ、より滑性が必要となるため、本発
明方法を採用したことによる効果が著しい。さらにま
た、本発明の受容層表面の加熱処理工程に上記速度差モ
ード法を用いて加熱処理を行うと、染料受容層表面をよ
り高光沢化することができ更に好ましい結果が得られ
る。
【0013】本発明において、前記の加熱部材と染料受
容層面の間に使用する転写記録前処理用の耐熱性薄膜フ
ィルムの機能を、耐熱性薄膜フィルムを基体とした記録
シート面上のインク層の間またはインク層領域の間に設
置することができる。即ち、本発明では、耐熱性薄膜フ
ィルムの基体上に少なくとも1色以上のインク層と前記
熱エネルギー供給装置と染料受容層面の間に介在させる
加熱処理用の耐熱性薄膜フィルム部分からなる記録前処
理領域を面順次で有する記録シートが好ましく用いられ
る。
【0014】図1は、熱転写記録前に染料受容層を間接
的に加熱処理する際に用いる耐熱性薄膜フィルムの機能
をインク層を保持する記録シート上に面順次的に設けた
記録シートを示す図で、記録シート1はイエロー(Y)
インク層2、マゼンタ(M)インク層3、シアン(C)
インク層4の各インク層領域、及び耐熱性薄膜フィルム
部分からなる記録前処理領域5から構成される。
【0015】本発明で用いる記録シートの記録前処理領
域は、転写に先立ち受容層を加熱することで被記録シー
トの染料受容層中の離型剤を表面にブリードさせる働き
と、不足している離型剤を染料受容層表面に供与する機
能を有する。さらに、本発明方法においては本来被記録
シートの受容層がもっている離型性及び滑性をより一層
高めるために、耐熱性薄膜フィルムまたは記録シート上
の記録前処理領域に、被記録シートの染料受容層に熱転
写可能な離型剤を含む層を設けて、これを被記録シート
の染料受容層に転写し、染料受容層の離型能力を向上さ
せる手段を用いてもよい。さらにまた、耐熱性薄膜フィ
ルムまたは記録シート上の記録前処理領域に耐熱性微細
多孔質組織中に離型剤を含有させた転写層を設けた耐熱
性薄膜フィルムまたは記録シートを用いることも可能で
ある。前記の離型性を向上させるために被記録シートの
染料受容層を熱処理する際の補助シートまたは熱転写記
録シートは、記録シートのインク層と同じように被記録
シートの受容層と対向して重ね合わせ、熱ローラ、サー
マルヘッド等により熱を印加することで機能を発現す
る。本発明で用いられる記録シートのインク層は、一般
に用いられる昇華型染料が用いられ、必要に応じて有機
結着剤である硬化剤、滑剤及び中間層等が添加、付加さ
れる。
【0016】また、多数回使用するためには、特開平2
−000586号公報に記載されているように、インク
層が染料転写層と染料供給層の二層に機能分離された積
層型や特開平1−157891号公報のように、粒子状
染料を分散した一層型が好ましく用いられる。記録シー
トの基体としては一般に公知の合成紙、ポリエステルフ
ィルム等が使用される。これらの基体上に染着性を有す
るポリエステル樹脂等に離型剤、滑剤、硬化剤及び中間
層等が添加、付加された材料からなるインク受容層を設
けて記録シートが形成される。被記録シートの染料受容
層を加熱して染料受容層中の離型剤を表面にブリードさ
せるには耐熱性補助シートもしくは補助シート上に耐熱
性樹脂層を設けた耐熱性シートが好ましく使用される。
耐熱性補助シートとしては、ポリエチレンフタレートフ
ィルム、ポリアミドフィルム、ポリイミドフィルム等が
使用される。耐熱性樹脂層としてはアクリル樹脂、ポリ
カーボネート、ポリ塩かビニル、ポリウレタン、シリコ
ーン樹脂等がある。不足している離型剤を染料受容層表
面に供与する機能をもたせるためには、基体フィルム上
に離型剤だけを積層するか、または離型剤と耐熱性樹脂
からなる層を形成し、離型剤だけを転写記録前に染料受
容層に転写すればよい。
【0017】離型剤は一般のシリコーン系の化合物、フ
ッ素系化合物、ワックス、界面活性剤等が用いられる
が、中でも液体のシリコーンオイルが好ましい。離型剤
と耐熱性樹脂からなる層を形成し離型剤だけを転写する
には、樹脂の多孔質マトリックス内に液体の離型剤を含
有させる方法がある。この構成にすると離型剤が基体フ
ィルム裏面に付着するといった保存中に生じる問題も防
止できる。樹脂からなる多孔質構造の形成方法として
は、従来公知の方法たとえば、樹脂と非相溶性である不
揮発性溶剤とをトルエン、メチルエチルケトン等の揮発
速度の異なる揮発性溶剤との混合物に充分混合し、基材
上に塗布、乾燥後、そのまま必要ならば樹脂を溶かさな
い溶剤で、前記不揮発性溶剤を溶出させること等の方法
が採られる。
【0018】また、その他にP,P−オキシ−ビス(ベ
ンゼンスルホニルヒドラジド)、N’N−ジメチル−
N,N’−ジニトロソテレフタル酸アミド、ジアゾアミ
ノベンゼン、ジニトロソペンタメチレンテトラミン等の
発泡剤を用いて前記合成樹脂を基体上で発泡せしめる
か、あるいは食塩等の無機粉末もしくは澱粉等の有機粉
末を前記樹脂に混入せしめ、ついで基体上で硬化または
固化させた後、水等の溶出溶剤で前記無機または有機粉
末を溶出させて得られる微細多孔質網状組織を形成させ
る等の方法が挙げられるが、これに限定されるものでは
ない。前記不揮発性溶剤としては、綿実油、菜種油、鯨
油、ラノリン等の動植物油、あるいはモーターオイル、
スピンドル油、ダイナモ油等の鉱物油等が用いられる。
【0019】
〔接着剤の処方〕
ポリビニルブチラール樹脂(BX−1、積水化学社製) 10部 ジイソシアネート(コロネートL、日本ポリウレタン社製) 5部 トルエン 95部 メチルエチルケトン 95部 〔染料供給層の処方〕 ポリビニルブチラール樹脂(BX−1、積水化学社製) 10部 昇華性染料(カヤマセットブルー714、日本化薬社製) 30部 ジイソシアネート(コロネートL、日本ポリウレタン社製) 3部 トルエン 95部 メチルエチルケトン 95部 〔染料転写寄与層の処方〕 ポリビニルブチラール樹脂(BX−1、積水化学社製) 10部 昇華性染料(カヤマセットブルー714、日本化薬社製) 10部 ジイソシアネート(コロネートL、日本ポリウレタン社製) 3部 エポキシ変性シリコーンオイル(SF8411、ト−レシリコン社製) 3部 トルエン 95部 メチルエチルケトン 95部 上記処方の組成物をボールミルで分散後、表面に1μm
のシリコーン樹脂系耐熱層を有する厚さ6μmの方向族
ポリアミドフィルム上にワイヤーバーを用い、接着剤層
1μm、染料供給層を膜厚4.5μmになるよに塗布
し、さらにその上に染料転写寄与層を膜厚1.0μmに
なるように塗布してインク層を形成し、60℃24時間
熱硬化させて昇華性インク層を有する記録シートを作成
した。
【0020】また、被記録シートの染料受容層として下
記組成の混合物を充分混合分散させ、染料受容層塗布液
〔a〕を調製した。 〔a〕液 塩化ビニル/酢酸ビニル/ビニルアルコール共重合体(VACH;ユニオンカ ーバイド社製) 10部 ジイソシアネート(コロネートL、日本ポリウレタン社製) 5部 エポキシ変性シリコーンオイル(SF8411、ト−レシリコン社製) 0.5部 トルエン 40部 メチルエチルケトン 40部 次に〔a〕液をワイヤーバーを用いて、厚さ約150μ
mの合成紙(ユポFPG−150;王子油化合成紙社
製)上に塗布し、乾燥温度75℃で1分間乾燥して、厚
さ5μmの染料受容層を形成させた後、さらに80℃で
3時間保存して硬化させ、本発明で用いる受容層をもつ
被記録シートを作成した。次に転写記録前の被記録シー
トに染料受容層面を熱ローラを用いて100℃で、8m
m/secで加熱処理した後、サーマルヘッドを用いて
印加エネルギー0.64mj/ドット、印加電力0.1
6W/ドットの条件で、速度差n(被記録シートの速度
/記録シートの速度)=1〜20までの記録を行った。
【0021】実施例2 実施例1の熱ローラの代りに、記録シートのインク層を
設けない部分を用いてサーマルヘッドで転写と同じ条件
で等速モードの加熱を行った以外は実施例1と同様にし
て記録を行った。
【0022】実施例3 実施例2において、加熱処理を速度差n=5とした以外
は、実施例2と同様にして記録を行った。
【0023】比較例1 実施例1において、加熱処理を行わなかった以外は、実
施例1と同様にして記録を行った。以上実施例1〜3、
比較例1について、記録を行った結果を表1に示す。
【0024】
【表1】 (注)光沢度は地肌部(非転写部)の60°鏡面光沢度
【0025】実施例4 〔シアン色染料供給層の処方〕 ポリビニルブチラール樹脂(BX−1、積水化学社製) 10部 昇華性染料(カヤセットブルー714、日本化薬社製) 20部 ジイソシアネート(コロネートL、日本ポリウレタン社製) 3部 トルエン 95部 メチルエチルケトン 95部 〔シアン色染料転写寄与層の処方〕 ポリビニルブチラール樹脂(BX−1、積水化学社製) 10部 昇華性染料(カヤセットブルー714、日本化薬社製) 10部 ジイソシアネート(コロネートL、日本ポリウレタン社製) 3部 エポキシ変性シリコーンオイル(SF8411、ト−レシリコン社製) 3部 トルエン 95部 メチルエチルケトン 95部 上記処方の組成物をボールミルで分散して、シアン色染
料供給層およびシアン色染料転写寄与相塗布液を用意し
た。イエローではシアン色における染料カヤセットブル
ー714をForon Brilliant Yell
ow S−BGLに代えた他はシアン色と全て同一と
し、またマゼンタでは、シアン色における染料カヤセッ
トブルー714をMs−Magenta Vpに代えた
他はシアン色と全て同一として、イエロー及びマゼンタ
の染料供給層および染料転写寄与層塗布液を用意した。
【0026】表面に1μmのシリコーン樹脂系耐熱層を
有する厚さ6μmの芳香族ポリアミドフィルム上にワイ
ヤーバーを用い、染料供給層を膜厚4.5μmになるよ
うに塗布し、さらにその上に染料転写寄与層を膜厚1.
0μmになるように塗布し、5cm×30cmの面積で
のイエロー、マゼンタ、シアン、無色の転写前処理領域
を置いて、再度イエロー、マゼンタ、及びシアンを塗布
し、この操作を面順次に繰り返して無色の転写前処理領
域とインク層を連続的に設けたフィルムを形成し、60
℃24時間熱硬化させて記録シートを作成した。
【0027】また、被記録シートの受容層として下記組
成の混合物を充分混合分散させ、染料受容層塗布液
〔b〕を調製した。 〔b〕液 塩化ビニル/酢酸ビニル/ビニルアルコール共重合体(VACH;ユニオンカ ーバイド社製) 10部 ジイソシアネート(コロネートL、日本ポリウレタン社製) 5部 アミノ変性シリコーンオイル(SF8417、ト−レシリコン社製)0.5部 エポキシ変性シリコーンオイル(SF8411、ト−レシリコン社製) 0.5部 トルエン 40部 メチルエチルケトン 40部
【0028】次に〔b〕液をワイヤーバーを用いて、厚
さ約150μmの合成紙(ユポFPG−150;王子油
化合成紙社製)上に塗布し、乾燥温度75℃で1分間乾
燥して、厚さ5μmの染料受容層を形成させた後、さら
に80℃で3時間保存して硬化させ、本発明で用いる被
記録シートを作成した。また、転写条件を下記の如く設
定し、記録時の速度差n(被記録シートの送り速度/記
録シートの送り速度)=1〜20の条件で、記録前処理
領域(無色領域)、イエローインク層領域(Y)、マゼ
ンタインク層領域(M)、シアンインク層領域(C)の
順序で記録した。 〔転写条件〕 サーマルヘッド解像度 12ドット/mm 印加エネルギー 0.64mj/ドット 印加電力 0.16V/ドット
【0029】実施例5 実施例4の無色の記録前処理領域にシリコーンオイル
(SF8417、東レシリコーン社製)を0.5μm厚
になるように形成した以外は実施例4と同様にして記録
を行った。
【0030】実施例6 〔c〕液 ラノリン脂肪酸オイル 10部 シリコーンオイル(SF8417、ト−レシリコン社製) 10部 メチルエチルケトン 40部 トルエン 40部 上記混合液を充分混合分散させ、次いで 〔d〕液 セルロースアセトブチレート 10部 メチルエチルケトン 40部 トルエン 30部 シリカ 2部 を充分混合した〔d〕液を〔c〕液に加え、混合分散さ
せた。実施例4の無色の記録前処理領域に上記塗布液を
用いて、4μmの記録前処理領域を形成した以外は実施
例4と同様にして記録を行った。
【0031】実施例7 実施例6の被記録シートの染料受容層用塗布液からアミ
ノ変性シリコーンとエポキシ変性シリコーンを除いた以
外は実施例6と同様にして記録を行った。
【0032】比較例2 実施例4において、無色の記録前処理領域を作らないで
熱転写記録前の加熱処理を行わなかった以外は実施例4
と同様にして記録を行った。
【0033】比較例3 実施例7において、熱転写記録
前の加熱処理を行なわなかった以外は実施例7と同様に
して記録を行なった。以上実施例4〜7、比較例2〜3
について、記録を行なった結果を表2に示す。
【0034】
【表2】
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、昇華性染料インク層を
有する記録シートと、インク層中の昇華性染料を受容す
る染料受容層を有する被記録シートを用いて熱エネルギ
ーにより画像を形成する昇華型熱転写記録方法におい
て、熱転写記録前に被記録シートの染料受容層面を直接
的、または熱エネルギー供給装置と染料受容層面の間に
耐熱性薄膜フィルムを補助シートとして介在させて間接
的に加熱処理することにより、記録シートのインク層と
被記録シートのインク受容層間の熱融着や、それに伴う
スティキング等の走行不良を防ぐことができる。またこ
の方法は等速モード法のみならず、特に速度差モード法
に効果的に適応できる。また、本発明方法はインク層を
保持する記録シート上に、熱転写記録前に染料受容層を
間接的に加熱処理する際に用いる耐熱性薄膜フィルムの
機能を果たすインク層のない耐熱性薄膜フィルムのみの
転写前処理領域を、インク層に続いて面順次的に設ける
ことにより、転写記録シートをコスト的に安価に作成で
きる。また、必要に応じ、耐熱性薄膜フィルム上または
記録紙上の転写前処理領域に離型剤を含有させ、かつ、
被記録シートの染料受容層に熱転写が可能な転写層を設
け、この転写層を熱転写記録前に被転写記録シートの染
料受容層上に転写させることにより、さらに効果的に記
録シートのインク層と被記録シートのインク受容層間の
熱融着や、それに伴うスティキング等の走行不良を防ぐ
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 熱転写記録前に染料受容層を間接的に加熱処
理する際に用いる耐熱性薄膜フィルムのみの記録前処理
領域をインク層に続いて面順次的に設けた記録シートを
示す図である。
【符号の説明】
1 記録シート 2 イエローインク層(Y) 3 マゼンタ(M)インク層(M) 4 シアンインク層(C) 5 記録前処理領域

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 昇華性染料を含有するインク層を保持す
    る記録シートと、該インク層中の昇華性染料を受容する
    染料受容層を有する被記録シートを用いて熱エネルギー
    により画像を形成する昇華型熱転写記録方法において、
    熱転写記録前に該被記録シートの染料受容層面を直接的
    に加熱処理することを特徴とする昇華型熱転写記録方
    法。
  2. 【請求項2】 昇華性染料を含有するインク層を保持す
    る記録シートと、該インク層中の昇華性染料を受容する
    染料受容層を有する被記録シートを用いて熱エネルギー
    により画像を形成する昇華型熱転写記録方法において、
    熱転写記録前に熱エネルギー供給装置と染料受容層面の
    間に耐熱性薄膜フィルム(表面に耐熱性樹脂薄膜を設け
    たフィルムも含む)を補助シートとして介在させ、該被
    記録シートの染料受容層を間接的に加熱処理することを
    特徴とする昇華型熱転写記録方法。
  3. 【請求項3】 補助シートが耐熱性薄膜フィルムの基体
    上に、昇華性染料を含有する少なくとも1色以上のイン
    ク層を面順次に設けて成る熱転写記録シートのインク層
    の間または複数のインク層からなるインク層領域の間に
    設けた、インク層を有さない耐熱性薄膜フィルム部分か
    らなる記録前処理領域であることを特徴とする請求項2
    の昇華型熱転写記録方法。
  4. 【請求項4】 補助シートまたは熱転写記録シートの記
    録前処理領域上に、離型剤/及びまたは耐熱性微細多孔
    質組織中にに含有された離型剤を有し、かつ、被記録シ
    ートの染料受容層に該離型剤を熱転写することが可能な
    転写層を設けたことを特徴とする請求項1又は2の昇華
    型熱転写記録方法。
  5. 【請求項5】 昇華型熱転写記録方法が、速度差モード
    法であることを特徴とする請求項1乃至4記載の何れか
    の昇華型熱転写記録方法。
  6. 【請求項6】 耐熱性薄膜フィルムの基体上に昇華性染
    料を含有する少なくとも1色以上のインク層を面順次に
    設けてなる熱転写記録シートにおいて、インク層の間ま
    たは複数のインク層からなるインク層領域の間にインク
    層を有さない耐熱性薄膜フィルム部分からなる記録前処
    理領域を設けたことを特徴とする熱転写記録シート。
  7. 【請求項7】 記録前処理領域が、記録シートの染料受
    容層に転写可能な離型剤層を有することを特徴とする請
    求項6の熱転写記録シート。
  8. 【請求項8】 離型剤層が耐熱性微細多孔質組織中に離
    型剤を含有したものであることを特徴とする請求項6の
    熱転写記録シート。
JP5108945A 1993-04-12 1993-04-12 昇華型熱転写記録方法及び熱転写記録シート Pending JPH06297864A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013059888A (ja) * 2011-09-12 2013-04-04 Toppan Printing Co Ltd 熱転写シート
JP2014159138A (ja) * 2013-02-20 2014-09-04 Dainippon Printing Co Ltd 熱転写シートと熱転写受像シートの組合せ、及び画像形成方法
JP2016104528A (ja) * 2014-12-01 2016-06-09 凸版印刷株式会社 昇華性熱転写記録媒体
JP2021037729A (ja) * 2019-09-05 2021-03-11 大日本印刷株式会社 熱転写シート、該熱転写シートを用いて製造した印画物及び印画物の製造方法

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