JP2015174235A - 保護層付き熱転写シート - Google Patents

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Abstract

【課題】耐アルコール性や耐光性が良好で、更に、転写感度が高く、バリやブロッキングの不具合が生じない保護層付き熱転写シートを提供する。【解決手段】基材1の一方の面に耐熱滑性層2が、もう一方の面にイエロー(Y)3、マゼンタ(M)4、シアン(C)5の3色の熱転写性インク層6と熱転写性保護層9を長手方向へ面順次に設けた保護層付き熱転写シートにおいて、前記熱転写性保護層が剥離層7、接着層8を基材側からこの順に積層して形成され、前記接着層は、軟化点が異なる2種類のエポキシ樹脂と紫外線吸収剤からなり、且つ前記エポキシ樹脂の一方の軟化点が100℃未満であり、もう一方の軟化点が100℃以上である。【選択図】図1

Description

本発明は、熱転写シート、特に、被転写媒体に記録されている転写画像を覆うように転写させ、転写画像等を保護できるようにするための熱転写性保護層をその一部に具備してなる保護層付き熱転写シートに関する。
一般に、熱転写シートは、サーマルリボンとも呼ばれ、熱転写方式のプリンタに使用されるインクリボンのことであり、基材の一方の面に熱転写層、その基材の他方の面に耐熱滑性層(バックコート層)を設けたものである。ここで熱転写層は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)のインクを含有する熱転写層と、保護層から構成されるものであって、プリンタのサーマルヘッドに発生する熱によって、そのインクを昇華(昇華転写方式)あるいは溶融(溶融転写方式)させ、被転写体側に転写するものである。
現在、熱転写方式の中でも昇華転写方式は、プリンタの高機能化と併せて各種画像を簡便にフルカラー形成できるため、デジタルカメラのセルフプリント、身分証明書などのカード類、アミューズメント用出力物等、広く利用されており、用途の多様化と共に、小型化、高速化、低コスト化が求められている。また、昇華転写方式で形成された印画物は、これらの染料が本質的に保存性に乏しく、その画像も保存性に乏しいという欠点があることから、得られる印画物への耐久性も求められている。耐久性の具体的な内容としては、アルコール成分による染料の劣化を防ぐ耐アルコール性や、日光による退色を防ぐ耐光性等が挙げられる。
これらの問題を解決するために、近年、基材の同じ側に、重ならないように設けられた複数の熱転写層と、印画物への耐久性を付与する保護層をもつ保護層付き熱転写シートがいくつか提案されている。例えば、特許文献1では、基材上に透明樹脂層を剥離可能に設け、更にその表面に硬化型樹脂からなる耐薬品性付与層、紫外線の透過を防止する透明な無機の微粒子を含む紫外線遮断層及びセキュリティ層がこの記載の順に設けられた保護層転写フィルムが提案されている。
また、特許文献2では、基材上に保護層、接着層の順に積層した保護層転写シートにおいて、前記保護層が、Tg80〜95℃の低Tgのアクリル樹脂とTg100〜105℃の高Tgのアクリル樹脂からなり、低Tgのアクリル樹脂と高Tgのアクリル樹脂とのTgの差が10℃以上あり、且つ、前記接着層がTg10〜55℃のアクリル樹脂からなる保護層転写シートが提案されている。
特許第3440103号公報 特許第4900917号公報
しかしながら、特許文献1の保護層転写フィルムは、耐薬品性付与層や紫外線遮断層が追加されるために、原材料の費用がかかる、製造工程で耐薬品性付与層や紫外線遮断層形成のための工程が必要となる等、安価に作製することが出来ない。また、特許文献2の保護層転写シートは、保護層の樹脂成分としてアクリル樹脂を使用しているために、耐アルコール性が低く、また、接着層はTg10〜55℃のアクリル樹脂を使用しているために、ブロッキングの発生が懸念される。
そこで、本発明は、上記の問題点に鑑み、耐アルコール性や耐光性が良好で、更に、転写感度が高く、バリやブロッキングの不具合が生じない保護層付き熱転写シートを提供することを目的としたものである。
前記の課題を達成するために、本発明は以下の構成を採用した。
[1]基材の一方の面に耐熱滑性層が、もう一方の面にイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の3色の熱転写性インク層と熱転写性保護層を長手方向へ面順次に設けた保護層付き熱転写シートにおいて、前記熱転写性保護層が、少なくとも剥離層、接着層を基材側からこの順に積層して形成され、前記接着層は、軟化点が異なる2種類のエポキシ樹脂と紫外線吸収剤からなり、且つ前記エポキシ樹脂の一方の軟化点が100℃未満であり、もう一方の軟化点が100℃以上であることを特徴とする保護層付き熱転写シート。
[2]前記接着層の、軟化点が100℃未満のエポキシ樹脂と100℃以上のエポキシ樹脂の混合質量比率が、3:7〜7:3の範囲にある、[1]に記載の保護層付き熱転写シート。
[3]前記接着層で使用されるエポキシ樹脂が、ビスフェノールA骨格を含む、[1]または[2]に記載の保護層付き熱転写シート。
[4]前記接着層に離型剤、滑り剤、光安定剤、酸化防止剤、蛍光増白剤、帯電防止剤のいずれかを含む、[1]〜[3]のいずれかに記載の保護層付き熱転写シート。
[5]前記接着層の乾燥後の塗布量が、0.5g/m以上1.5g/m以下である、[1]〜[4]のいずれかに記載の保護層付き熱転写シート。
[6]前記剥離層が、少なくともアクリル系樹脂及びポリエステル樹脂からなり、前記ポリエステル樹脂のガラス転移温度が40℃以上70℃以下であり、且つポリエステル樹脂の質量比率が樹脂全体の0.3以上2.0以下である、[1]〜[5]のいずれかに記載の保護層付き熱転写シート。
[7]前記紫外線吸収剤がベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、トリアジン系、サリチレート系のいずれかである、[1]〜[6]のいずれかに記載の保護層付き熱転写シート。
[8]前記紫外線吸収剤の量が樹脂100質量部に対し、3質量部以上100質量部以下である、[1]〜[7]のいずれかに記載の保護層付き熱転写シート。
本発明の保護層付き熱転写シートによれば、熱転写性保護層を形成する接着層は、軟化点が異なる2種類のエポキシ樹脂と紫外線吸収剤からなり、且つ前記エポキシ樹脂の一方の軟化点が100℃未満であり、もう一方の軟化点が100℃以上であることによって、耐アルコール性や転写感度、耐光性が良好で、バリやブロッキングの不具合が生じない保護層付き熱転写シートを提供することが可能になる。
本発明に基づく実施形態に係る保護層付き熱転写シートの側断面図である。
本発明の一実施例の保護層付き熱転写シートは、図1に示すように、基材(1)の一方の面にイエロー(3)、マゼンタ(4)、シアン(5)の3色の熱転写層(6)と、剥離層(7)、接着層(8)からなる保護層(9)を長手方向へ面順次に、基材(1)の他方の面に耐熱滑性層(2)を設けた構造を有するものである。
基材(1)としては、熱転写における熱圧で軟化変形しない耐熱性と強度が要求されるので、例えば、ポリエステル、ポリプロピレン、セロファン、ポリカーボネイト、酢酸セルロース、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ナイロン、ポリイミド、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、フッ素樹脂、塩化ゴム、アイオノマー等の合成樹脂フィルム、およびコンデンサー紙、パラフィン紙などの紙類等を単独で又は組み合わされた複合体として使用可能である。中でも、物性面、加工性、コスト面などを考慮するとポリエチレンテレフタレートフィルムが好ましい。また、その厚さは、操作性、加工性を考慮し、2μm以上50μm以下の範囲のものが使用可能であるが、転写適性や加工性等のハンドリング性を考慮すると、2μm以上9μm以下程度のものが好ましい。
また、基材(1)においては、片面または/および両面に接着処理を施すことも可能である。接着処理としては、コロナ処理、火炎処理、オゾン処理、紫外線処理、放射線処理、粗面化処理、プラズマ処理、プライマー処理等の公知の技術を適用することができ、それらの処理を二種以上併用することもできる。
次に、耐熱滑性層(2)は、従来公知のもので対応でき、例えば、バインダーとなる樹脂、離型性や滑り性を付与する機能性添加剤、充填剤、硬化剤、溶剤などを配合して耐熱滑性層形成用の塗布液を調製し、塗布、乾燥して形成することができる。この耐熱滑性層(2)の乾燥後の塗布量は、0.1g/m以上2.0g/m以下程度が適当である。ここで、耐熱滑性層(2)の乾燥後の塗布量とは、耐熱滑性層形成用の塗布液を塗布、乾燥した後に残った固形分量のことをいい、後述する熱転写層(6)の乾燥後の塗布量および剥離層(7)、接着層(8)の乾燥後の塗布量も、同様に、塗布液を塗布、乾燥した後に残った固形分量のことを指す。
次に、熱転写層(6)は、従来公知のもので対応でき、例えば、熱移行性染料、バインダー、溶剤などを配合して熱転写層形成用の塗布液を調製し、塗布、乾燥することで形成される。なお、熱転写層(6)は、1色の単一層で構成したり、色相の異なる染料を含む複数の熱転写層を、同一基材の同一面に面順次に、繰り返し形成したりすることもできる。熱移行性染料は熱により、溶融、拡散もしくは昇華移行する染料である。例えば、イエロー成分としては、ソルベントイエロー56,16,30,93,33、ディスパースイエロー201,231,33等を挙げることができる。マゼンタ成分としては、C.I.ディスパースバイオレット31、C.I.ディスパースレッド60、C.I.ディスパースバイオレット26、C.I.ソルベントレッド27、あるいはC.I.ソルベントレッド19等を挙げることができる。シアン成分としては、C.I.ディスパースブルー354、C.I.ソルベントブルー63、C.I.ソルベントブルー36、C.I.ソルベントブルー266、C.I.ディスパースブルー257、あるいはC.I.ディスパースブルー24等を挙げることができる。
熱転写層(6)に含まれるバインダーは、従来公知のバインダーがいずれも使用でき、特に限定されるものではないが、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、エチルヒドロキシセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、酢酸セルロース等のセルロース系樹脂やポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアセタール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド等のビニル系樹脂やポリエステル樹脂、スチレン−アクリロニトリル共重合樹脂、フェノキシ樹脂等を挙げることができる。
ここで、熱転写層(6)の染料とバインダーとの配合比率は、質量基準で、(染料)/(バインダー)=10/100〜300/100が好ましい。これは、(染料)/(バインダー)の比率が、10/100を下回ると、染料が少な過ぎて発色感度が不十分となり良好な熱転写画像が得られず、また、この比率が300/100を越えると、バインダーに対する染料の溶解性が極端に低下するために、熱転写記録媒体となった際に、保存安定性が悪くなって、染料が析出し易くなってしまうためである。また、熱転写層には、性能を損なわない範囲で、イソシアネート化合物、シランカップリング剤、分散剤、粘度調整剤、安定化剤等の公知の添加剤が含まれていてもよい。
保護層(9)は熱転写層により被転写体上に形成された画像への耐可塑剤性等の耐久性が要求されると同時に、熱転写法というプロセスにより被転写体上に形成される必要があるため、一般的には被転写体への接着性を兼ね備える接着層(8)、その下層に基材から熱転写時に容易に剥離するための剥離層(7)の複数の層の積層体から形成される。
剥離層(7)を構成するバインダーとしては、耐摩耗性等の耐久性や透明性の観点から、ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリル酸エチル等のアクリル系樹脂が好適であるが、性能を損なわない範囲で、ポリスチレン、ポリα−メチルスチレン等のスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール等のビニル系樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、石油樹脂、アイオノマー、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体等の合成樹脂、ニトロセルロース、エチルセルロース、セルロースアセテートプロピオネート等のセルロース誘導体、ロジン、ロジン変性マレイン酸樹脂、エステルガム、ポリイソブチレンゴム、ブチルゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ブタジエン−アクリロニトリルゴム、ポリ塩素化オレフィン等の天然樹脂や合成ゴムの誘導体、カルナバワックス、パラフィンワックス等のワックス類を使用することもできる。中でも、基材であるポリエチレンテレフタレートフィルムと同じポリエステル樹脂は、アクリル系樹脂と共に使用することによって、剥離層の非転写時の基材との密着性を高めることができるので好適である。
使用するポリエステル樹脂のガラス転移温度は40℃以上70℃以下が好ましく、ガラス転移温度が40℃未満の場合、ポリエステル樹脂を添加しても非転写時における剥離層の基材に対する密着性を高めることができない。一方、ガラス転移温度が70℃より高いと、熱時剥離が可能でも、冷時剥離の際に剥離層が基材から剥離しない。
更に、ポリエステル樹脂の質量比率は樹脂全体の0.3以上2.0以下が好ましい。ポリエステル樹脂の比率が0.3未満の場合、ポリエステル樹脂の添加量が少ないために、剥離層が基材に密着しない。一方、ポリエステル樹脂の比率が2.0より多いと、冷時剥離が難しく、また、ポリエステル樹脂の比率が増加するため、耐久性の一つである耐可塑剤性が劣る。
剥離層(7)の乾燥後の塗布量は一概に限定されるものではないが、0.5g/m以上1.5g/m以下であることが好ましい。
剥離層(7)には、性能を損なわない範囲で、シリコーンオイル、リン酸エステル系に代表される離型剤、ワックスに代表される滑り剤、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、蛍光増白剤、帯電防止剤等の公知の添加剤を使用することができる。
接着層(8)を構成するバインダーとして、ポリスチレン、ポリα−メチルスチレン等のスチレン系樹脂、ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリル酸エチル等のアクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール等のビニル系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、石油樹脂、アイオノマー、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体等の合成樹脂、ニトロセルロース、エチルセルロース、セルロースアセテートプロピオネート等のセルロース誘導体、ロジン、ロジン変性マレイン酸樹脂、エステルガム、ポリイソブチレンゴム、ブチルゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ブタジエン−アクリロニトリルゴム、ポリ塩素化オレフィン等の天然樹脂や合成ゴムの誘導体、カルナバワックス、パラフィンワックス等のワックス類が挙げられるが、耐アルコール性が良好で、更に、転写感度が高い保護層を形成するには、エポキシ樹脂が必須であり、更には軟化点が異なる2種のエポキシ樹脂を組み合わせたものが必須である。
軟化点が異なる2種類のエポキシ樹脂としては、一方の軟化点が100℃未満であり、もう一方の軟化点が100℃以上であることが好ましい。軟化点が100℃未満のエポキシ樹脂単体の場合、保護層付き熱転写シートをロール状にして高温保管した際に、保護層のブロッキングが発生しやすくなる。一方、軟化点が100℃以上のエポキシ樹脂単体の場合、熱感度が低下するので、低エネルギーでの転写ができなくなる他、保護層の膜強度が強すぎて熱転写時のキレ性が劣化する。キレ性とは、保護層にサーマルヘッドにより熱圧を加えたときにその部分が基材から容易に剥離され、余分な部分が熱転写されず、かつ熱圧が加えられた部位の保護層が完全に熱転写されることをいう。
更には、軟化点が100℃未満のエポキシ樹脂と100℃以上エポキシ樹脂の混合質量比率が、3:7〜7:3の範囲にあることが好ましい。軟化点が100℃未満のエポキシ樹脂がこの範囲を上回ると、ロール状にして高温保管した際に、保護層のブロッキングが発生しやすくなり、軟化点が100℃以上のエポキシ樹脂がこの範囲を上回ると熱感度が低下するので、低エネルギーでの転写ができなくなる他、保護層の膜強度が強すぎて熱転写時のキレ性が劣化する。
エポキシ樹脂として、具体的に、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、ノボラック型、臭素化型、脂環式型エポキシ樹脂等が挙げられるが、中でも、ビスフェノールA骨格を含むものは、画像の保護の点からも、熱安定性、耐アルコール性に特に優れ、材料として好適である。また、経時的な樹脂自体の黄変も防ぐことができる。樹脂に対する可染性も小さく、製造工程中の巻き替えによって耐熱滑性層に移った熱転写層が更に保護層に移る、いわゆる裏々移りが起こりにくいという観点からも、材料として好適である。
接着層(8)の乾燥後の塗布量は一概に限定されるものではないが、0.5g/m以上1.5g/m以下であることが好ましい。0.5μmより薄い場合、印画物において画像形成時の熱によって生じる受像層表面の凹凸が目立ち、外観が損なわれる不安がある。一方、1.5μmより厚い場合、印画の際に、高エネルギーが必要となり、特殊なプリンタでしか印画できない可能性がある。
また、耐光性を付与するために、接着層(8)に紫外線吸収剤を含有させることが必須である。具体的には、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、トリアジン系、サリチレート系のものや写真その他画像記録材料における画像耐光性を改善する公知の化合物を挙げることができる。
その一つのベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としては、2−(2H−ベンゾトリアゾ
ール−2−イル)−p−クレゾール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4
−6−ビス(1−メチル−1−フェニルエチル)フェノール、2−[5−クロロ(2H)
−ベンゾトリアゾール−2−イル]−4−メチル−6−(tert−ブチル)フェノール
、2−(2H−ベンゾトリアゾール−イル)−4,6−ジ−tert−ペンチルフェノー
ル、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチ
ルブチル)フェノール等やこれらの混合物、変性物、重合物、誘導体を例示でき、これら
を単独でまたは複数を混合して使用できる。
また、トリアジン系紫外線吸収剤としては、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−
トリアジン−2−イル)−5−[(ヘキシル)オキシ]−フェノール、2−[4−[(2
−ヒドロキシ−3−ドデシルオキシプロピル)オキシ]−2−ヒドロキシフェニル]−4
,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[4−[(2
−ヒドロキシ−3−トリデシルオキシプロピル)オキシ]−2−ヒドロキシフェニル]−
4,6−ビス(2,4ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(2
,4−ジメチルフェニル)−6−(2−ヒドロキシ−4−イソ−オクチルオキシフェニル
)−s−トリアジンなどやこれらの混合物、変性物、重合物、誘導体が挙げられる。
紫外線吸収剤の量としては、その紫外線吸収剤の紫外線吸収能や樹脂との相溶性にもよるが、樹脂100質量部に対し、3質量部以上100質量部以下程度で添加させることが好ましい。添加量が3質量部未満の場合、熱転写性保護層中において十分な紫外線吸収能を発揮することができない場合がある。また、100質量部を超えると、層中の凝集力にも影響を及ぼし、樹脂層の靭性が低下したり、ブリードが多くなり、透明性に欠けたり、ブロッキングしたりする場合もある。好ましくは、10質量部以上80質量部以下程度である。
接着層(8)には、性能を損なわない範囲で、リン酸エステル系に代表される離型剤、ワックスに代表される滑り剤、光安定剤、酸化防止剤、蛍光増白剤、帯電防止剤等を添加することができる。
また、保護層(9)と基材(1)の剥離の重さを適当な範囲内に調整し、基材(1)からの安定的な剥離性を確保するために、基材(1)と保護層(9)の間に離型層を形成してもよい。
離型層に用いられるバインダーとしては、特に限定されるものではないが、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、デンプン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム等の水溶性高分子、塩化ゴム、環化ゴム等の天然ゴム誘導体、天然ワックス、合成ワックス等のワックス類、ニトロセルロース、セルロース、セルロースアセテートプロピオネート等の繊維素誘導体、アクリル系、ポリウレタン系、ポリアミド系、ポリイミド系、ポリアセタール系、塩素化ポリオレフィン系、塩化ビニル‐酢酸ビニル共重合体系等の熱可塑性樹脂、メラミン系、エポキシ系、ポリウレタン系、シリコーン系等の熱硬化性樹脂等を挙げることができる。
また、熱転写後の最表層の撥水性を向上させるために、離型層に微粒子等を含有させ、凹凸を形成させてもよい。
なお、耐熱滑性層(2)、熱転写層(6)、保護層(9)は、いずれも従来公知の塗布方法にて塗布し、乾燥することで形成可能である。塗布方法の一例を挙げると、グラビアコーティング法、スクリーン印刷法、スプレーコーティング法、リバースロールコート法を挙げることができる。
以下に、本発明の各実施例および各比較例に用いた材料を示す。なお、文中で「部」とあるのは、特に断りのない限り質量基準である。
<耐熱滑性層付き基材の作製>
基材として、4.5μmの片面易接着処理付きポリエチレンテレフタレートフィルムを使用し、その非易接着処理面に、下記組成の耐熱滑性層塗布液−1を、グラビアコーティング法により、乾燥後の塗布量が0.5g/mになるように塗布し、100℃1分乾燥することで、耐熱滑性層付き基材を得た。
<耐熱滑性層塗布液−1>
シリコンアクリレート (東亜合成株式会社製、US−350) 50.0部
MEK 50.0部
(実施例1)
耐熱滑性層付き基材の易接着処理面に、下記組成の熱転写層形成用イエローインク、熱転写層形成用マゼンタインク、熱転写層形成用シアンインクを、グラビアコーティング法により、乾燥後の塗布量が0.7g/mになるように面順次に塗布し、80℃1分乾燥することで、熱転写層を形成した。更に、下記組成の剥離層塗布液−1を、グラビアコーティング法により、乾燥後の塗布量が0.6g/mになるように面順次に塗布し、100℃1分乾燥することで、剥離層を形成した。引き続き、その剥離層の上に、下記組成の接着層塗布液−1を、グラビアコーティング法により、乾燥後の塗布量が0.5g/mになるように塗布し、100℃1分乾燥することで、接着層を形成し、本発明の保護層付き熱転写シートを作製した。
<熱転写層形成用イエローインク>
C.I.ソルベントイエロー93 7.5部
C.I.ソルベントイエロー16 2.5部
ポリビニルアセタール樹脂 10.0部
シリコーン変性樹脂 0.2部
メチルエチルケトン 53.2部
トルエン 26.6部
<熱転写層形成用マゼンタインク>
C.I.ディスパースレッド60 5.0部
C.I.ディスパースバイオレット26 5.0部
ポリビニルアセタール樹脂 10.0部
シリコーン変性樹脂 0.2部
メチルエチルケトン 53.2部
トルエン 26.6部
<熱転写層形成用シアンインク>
C.I.ソルベントブルー63 5.0部
C.I.ソルベントブルー36 5.0部
ポリビニルアセタール樹脂 10.0部
シリコーン変性樹脂 0.2部
メチルエチルケトン 53.2部
トルエン 26.6部
<剥離層塗布液−1>
アクリル樹脂(三菱レイヨン株式会社製、BR85) 20.0部
トルエン 40.0部
メチルエチルケトン 40.0部
<接着層塗布液−1>
エポキシ樹脂A
(三菱化学株式会社製、4004P 軟化点85℃) 3.6部
エポキシ樹脂B
(三菱化学株式会社製、4007P 軟化点108℃) 14.4部
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤 7.0部
メチルエチルケトン 75.0部
(実施例2)
実施例1で作製した保護層付き熱転写シートにおいて、接着層を下記組成の接着層塗布液−2にした以外は実施例1と同様にして、実施例2の保護層付き熱転写シートを得た。
<接着層塗布液−2>
エポキシ樹脂A(ビスフェノールF型)
(三菱化学株式会社製、4004P 軟化点85℃) 14.4部
エポキシ樹脂B(ビスフェノールF型)
(三菱化学株式会社製、4007P 軟化点108℃) 3.6部
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤 7.0部
メチルエチルケトン 75.0部
(実施例3)
実施例2で作製した保護層付き熱転写シートにおいて、接着層を乾燥後の塗布量が1.1g/mになるように塗布、乾燥すること以外は、実施例2と同様にして、実施例3の保護層付き熱転写シートを得た。
(実施例4)
実施例3で作製した保護層付き熱転写シートにおいて、接着層を下記組成の接着層塗布液−3にした以外は実施例3と同様にして、実施例4の保護層付き熱転写シートを得た。
<接着層塗布液−3>
エポキシ樹脂A(ビスフェノールF型)
(三菱化学株式会社製、4004P 軟化点85℃) 10.8部
エポキシ樹脂B(ビスフェノールF型)
(三菱化学株式会社製、4007P 軟化点108℃) 7.2部
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤 7.0部
メチルエチルケトン 75.0部
(実施例5)
実施例4で作製した保護層付き熱転写シートにおいて、接着層を下記組成の接着層塗布液−4にした以外は実施例4と同様にして、実施例5の保護層付き熱転写シートを得た。
<接着層塗布液−4>
エポキシ樹脂C(ビスフェノールA型)
(三菱化学株式会社製、1004 軟化点97℃) 10.8部
エポキシ樹脂D(ビスフェノールA型)
(三菱化学株式会社製、1007 軟化点128℃) 7.2部
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤 7.0部
メチルエチルケトン 75.0部
(実施例6)
実施例5で作製した保護層付き熱転写シートにおいて、接着層を乾燥後の塗布量が0.9g/mになるように塗布、乾燥すること以外は、実施例5と同様にして、実施例6の保護層付き熱転写シートを得た。
(実施例7)
実施例6で作製した保護層付き熱転写シートにおいて、剥離層を下記組成の剥離層塗布液−2にした以外は実施例6と同様にして、実施例7の保護層付き熱転写シートを得た。
<剥離層塗布液−2>
アクリル樹脂(三菱レイヨン株式会社製、BR85) 19.9部
ポリエステル樹脂
(東洋紡株式会社製、バイロン240 ガラス転移温度 60℃)
0.1部
トルエン 40.0部
メチルエチルケトン 40.0部
(比較例1)
実施例7で作製した保護層付き熱転写シートにおいて、接着層を下記組成の接着層塗布液−5にした以外は実施例7と同様にして、比較例1の保護層付き熱転写シートを得た。
<接着層塗布液−5>
エポキシ樹脂D(ビスフェノールA型)
(三菱化学株式会社製、1007 軟化点128℃) 18.0部
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤 7.0部
メチルエチルケトン 75.0部
(比較例2)
実施例7で作製した保護層付き熱転写シートにおいて、接着層を下記組成の接着層塗布液−6にした以外は実施例7と同様にして、比較例2の保護層付き熱転写シートを得た。
<接着層塗布液−6>
エポキシ樹脂C(ビスフェノールA型)
(三菱化学株式会社製、1004 軟化点97℃) 18.0部
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤 7.0部
メチルエチルケトン 75.0部
(比較例3)
実施例7で作製した保護層付き熱転写シートにおいて、接着層を下記組成の接着層塗布液−7にした以外は実施例7と同様にして、比較例3の保護層付き熱転写シートを得た。
<接着層塗布液−7>
エポキシ樹脂C(ビスフェノールA型)
(三菱化学株式会社製、1004 軟化点97℃) 15.0部
エポキシ樹脂D(ビスフェノールA型)
(三菱化学株式会社製、1007 軟化点128℃) 10.0部
メチルエチルケトン 75.0部
(比較例4)
実施例7で作製した保護層付き熱転写シートにおいて、接着層を下記組成の接着層塗布液−8にした以外は実施例7と同様にして、比較例4の保護層付き熱転写シートを得た。
<接着層塗布液−8>
アクリル樹脂
(三菱レイヨン株式会社製、BR75) 18.0部
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤 7.0部
メチルエチルケトン 75.0部
<被転写体の作製>
基材として、188μmの発泡ポリエステルフィルムを使用し、一方の面に、下記組成の熱転写用受像層塗布液を、グラビアコート法により、乾燥後の塗布量が5.0g/mになるように塗布、乾燥した後に、40℃環境下で1週間エージングすることで、熱転写用の被転写体を作製した。
<熱転写用受像層塗布液>
塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体 19.5部
アミノ変性シリコーンオイル 0.5部
トルエン 40.0部
メチルエチルケトン 40.0部
<耐アルコール性>
実施例1〜7、比較例1〜4の保護層付き熱転写シートに関して、常温にて保存された保護層付き熱転写シートを使用し、サーマルシミュレーターにて、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、保護層を被転写体に順次ベタ印画し、黒ベタ印画物を得た。印画条件は以下の通りである。
印画環境:23℃50%RH
印加電圧:15V
ライン周期:0.7msec
印画密度:主走査300dpi 副走査300dpi
200gの荷重をかけた95% エチルアルコール含浸綿布で、得られた黒ベタ印画物の表面を100往復擦過した時の綿布及び黒ベタ印画物の状態を観察した。なお、評価は以下の基準にて行った。◎および○が実用上問題ないレベルである。
◎:変化なし
○:わずかに綿布が黒くなった
×:綿布が真っ黒になり、黒ベタ印画物の色が落ちた
<バリ>
実施例1〜7、比較例1〜4の保護層付き熱転写シートに関して、常温にて保存された保護層付き熱転写シートを使用し、サーマルシミュレーターにて、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、保護層を被転写体に順次ベタ印画し、転写領域端部のバリの長さを測定した。
<転写感度>
実施例1〜7、比較例1〜4の保護層付き熱転写シートに関して、常温にて保存された保護層付き熱転写シートを使用し、サーマルシミュレーターにて、保護層のみ、被転写体に転写感度画像を印画し、転写感度評価用印画物を得た。ここでいう転写感度画像とは、0から255階調までの熱エネルギーを5分割ずつした画像で、どの階調(どの熱エネルギー)から、きれいに転写されるか数値化することができる。すなわち、数値が低いほど、低エネルギーで転写することが可能で、転写感度が高いと判断できる。
<ブロッキング>
実施例1〜7、比較例1〜4の保護層付き熱転写シートに関して、40℃90%RH雰囲気下で96時間以上放置し、保護層面と耐熱滑性層面との間でブロッキングの発生を確認した。なお、評価は以下の基準にて行った。◎および○が実用上問題ないレベルである。
◎:ブロッキング発生せず
○:巻き芯部でわずかにブロッキング発生
×:ブロッキングが発生
<耐光性>
実施例1〜7、比較例1〜4の保護層付き熱転写シートに関して、常温にて保存された保護層付き熱転写シートを使用し、サーマルシミュレーターにて、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、保護層を被転写体に順次ベタ印画し、反射濃度が1.0の黒ベタ印画物を得た。得られた印画物を耐光性試験機に入れて促進評価を行い、評価前後の反射濃度差から保持率を算出した。耐光性試験の条件は以下の通りである。
照度:100klux
キセノンランプフィルタ:(内側)ボロシリケート (外側)ソーダライム
ブラックパネル温度:40℃
試験槽内温湿度:20℃ 50%
試験時間:216時間
保持率(%)=((試験前の反射濃度―試験後の反射濃度)/試験前の濃度)×100
<冷時密着性>
実施例1〜7、比較例1〜4の保護層付き熱転写シートに関して、常温にて保存された保護層付き熱転写シートの保護層の上に、幅18mm、長さ150mmのセロハンテープを貼り、その後すぐに剥がした時の、セロハンテープ側への保護層の付着の有無を調べることにより評価した。なお、評価は以下の基準にて行った。◎および○が実用上問題ないレベルである。
◎:保護層の付着が、全く認められない
○:保護層の付着が、ごく僅かに認められる
×:保護層の付着が、全面で認められる
表1に示す結果より、実施例1〜7の保護層付き熱転写シートは、耐アルコール性、転写感度及び耐光性が良好で、ブロッキングやバリ、冷時密着性が実用上問題ないレベルであった。一方、軟化点が100℃以上のエポキシ樹脂のみの比較例1の保護層付き熱転写シートは、転写感度が悪く、最高エネルギーである255階調のエネルギーをかけても保護層がきれいに転写されなかった。更に、保護層の膜強度が強すぎる為に、熱転写時のキレ性が劣化し、バリがひどかった。また、軟化点が100℃未満のエポキシ樹脂のみの比較例2の保護層付き熱転写シートは、保護層面と耐熱滑性層面との間でブロッキングが発生した。また、紫外吸収剤が添加されていない比較例3の保護層付き熱転写シートは、耐光性が悪かった。また、接着層のメインバインダーがアクリル樹脂である比較例4の保護層付き熱転写シートは、耐アルコール性が悪かった。
本発明により得られる保護層付き熱転写シートは、昇華転写方式のプリンタに使用することができ、プリンタの高速・高機能化と併せて、各種画像を簡便にフルカラー形成できるため、デジタルカメラのセルフプリント、身分証明書などのカード類、アミューズメント用出力物等に広く利用できる。
1:基材
2:耐熱滑性層
3:イエロー層
4:マゼンタ層
5:シアン層
6:熱転写層
7:剥離層
8:接着層
9:保護層

Claims (8)

  1. 基材の一方の面に耐熱滑性層が、もう一方の面にイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の3色の熱転写性インク層と熱転写性保護層を長手方向へ面順次に設けた保護層付き熱転写シートにおいて、前記熱転写性保護層が、少なくとも剥離層、接着層を基材側からこの順に積層して形成され、前記接着層は、軟化点が異なる2種類のエポキシ樹脂と紫外線吸収剤からなり、且つ前記エポキシ樹脂の一方の軟化点が100℃未満であり、もう一方の軟化点が100℃以上であることを特徴とする保護層付き熱転写シート。
  2. 前記接着層の、軟化点が100℃未満のエポキシ樹脂と100℃以上のエポキシ樹脂の混合質量比率が、3:7〜7:3の範囲にあることを特徴とする請求項1に記載の保護層付き熱転写シート。
  3. 前記接着層で使用されるエポキシ樹脂が、ビスフェノールA骨格を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の保護層付き熱転写シート。
  4. 前記接着層に離型剤、滑り剤、光安定剤、酸化防止剤、蛍光増白剤、帯電防止剤のいずれかを含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の熱転写シート。
  5. 前記接着層の乾燥後の塗布量が、0.5g/m以上1.5g/m以下であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の保護層付き熱転写シート。
  6. 前記剥離層が、少なくともアクリル系樹脂及びポリエステル樹脂からなり、前記ポリエステル樹脂のガラス転移温度が40℃以上70℃以下であり、且つポリエステル樹脂の質量比率が樹脂全体の0.3以上2.0以下であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の保護層付き熱転写シート。
  7. 前記紫外線吸収剤がベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、トリアジン系、サリチレート系のいずれかであることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の保護層付き熱転写シート。
  8. 前記紫外線吸収剤の量が樹脂100質量部に対し、3質量部以上100質量部以下であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の保護層付き熱転写シート。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20190041017A (ko) * 2016-09-30 2019-04-19 다이니폰 인사츠 가부시키가이샤 열전사 시트

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