JP2017185723A - 熱転写シート - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、上記のような点に着目したもので、バリの発生を抑制できるとともに、製造コストを低減可能な熱転写シートを提供することを目的とする。
図1に示すように、本実施形態の熱転写記録シートは、基材シート1の一方の面に耐熱滑性層2が形成され、他方の面に熱転写性保護層3が形成されている。なお、図1の例では、その一方の面に、イエロー、マゼンタ、シアンの各色相を呈する熱転写性インク層4、5、6と熱転写性保護層3とが基材シートの長手方向に面順次に形成されている。
また、基材シート1には、片面または両面に接着処理を施してもよい。接着処理としては、例えば、コロナ処理、火炎処理、オゾン処理、紫外線処理、放射線処理、粗面化処理、プラズマ処理、プライマー処理等の公知の技術を適用できる。また、これらの処理を二種以上併用してもよい。
また、バインダとなる樹脂としては、例えば、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルアセトアセタール樹脂、ポリエステル系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリエーテル樹脂、ポリブタジエン樹脂、アクリルポリオール、ポリウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、ポリエーテルアクリレート、エポキシアクリレート、ニトロセルロース樹脂、酢酸セルロース樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアクリル樹脂及びこれらの変性体等を使用できる。
また、熱転写性保護層3は、ポリエステル系樹脂を固形分重量比で3%以上50%以下含むことが好ましい。3%未満の場合、十分な効果が得られず、バリが発生する可能性がある。一方、50%を越えた場合、基材シート1との接着性が過剰となり、印画開始部の熱転写性保護層3が印画物へ転写されない、所謂「頭欠け」が発生する可能性がある。
さらに、ポリエステル系樹脂の重量平均分子量(Mw)は、10000以上20000以下であることが好ましい。10000未満の場合、巻取り後の熱転写シートを高温下で保管すると、熱転写性保護層3が接触する裏面側との間でブロッキングが発生する可能性がある。20000を超えた場合、基材シート1と熱転写性保護層3との間の接着性が低下し、熱転写性保護層3に箔切れ性の不良を生じて、バリが発生する可能性がある。
本実施形態に係る発明は、以下の効果を奏する。
(1)本実施形態に係る熱転写シートは、基材シート1の一方の面に熱転写性保護層3が形成される。そして、基材シート1及び熱転写性保護層のそれぞれは、ポリエステル系樹脂を含み、基材シート1と熱転写性保護層3とのJIS K 6854−2に基づく180°剥離力が7gf/25mm以上である。
このような構成によれば、基材シート1と熱転写性保護層3との剥離力が大きいため、被転写体から熱転写シートを剥がす際に、熱転写性保護層3の箔切れ性が良く、熱転写性保護層3の基材シート1から剥離される部分と被転写体に転写される部分との界面のバリの発生を抑制できる。また、基材シート1及び熱転写性保護層3のそれぞれにポリエステル系樹脂を含ませることで、基材シート1と熱転写性保護層3との間の剥離力の向上を実現したため、剥離力を調整するための非熱転写層(離型層)を形成する必要がなく、製造コストを低減できる。
このような構成によれば、巻取り後の熱転写シートを高温下で保管すると、熱転写性保護層3が接触する裏面側とのブロッキングの発生を抑制できる。また、低温下で印画を行うと、転写性低下を抑制できる。さらに、基材シート1と熱転写性保護層3との間の接着性の低下を抑制でき、箔切れ性不良によるバリ発生を抑制できる。それゆえ、より適切な熱転写シートを提供できる。
実施例1では、耐熱滑性層2付き基材シート1の易接着処理面に、下記組成の第1熱転写性保護層形成用インクを、グラビアコーティング法により、乾燥後の膜厚が0.7g/m2になるように塗布し、90℃10秒乾燥することで、熱転写シートを作製した。
<第1熱転写性保護層形成用インク>
アクリル樹脂 95.0部
表面処理シリカナノ粒子 2.0部
非晶性ポリエステル系樹脂
(重量平均分子量:15000)
(ガラス転移点:60℃) 3.0部
実施例2では、第1熱転写性保護層形成用インクに替えて、下記組成の第2熱転写性保護層形成用インクを使用した。それ以外は実施例1と同様の構成とした。
<第2熱転写性保護層形成用インク>
アクリル樹脂 93.0部
表面処理シリカナノ粒子 2.0部
非晶性ポリエステル系樹脂
(重量平均分子量:15000)
(ガラス転移点:60℃) 5.0部
実施例3では、第1熱転写性保護層形成用インクに替えて、下記組成の第3熱転写性保護層形成用インクを使用した。それ以外は実施例1と同様の構成とした。
<第3熱転写性保護層形成用インク>
アクリル樹脂 48.0部
表面処理シリカナノ粒子 2.0部
非晶性ポリエステル系樹脂
(重量平均分子量:15000)
(ガラス転移点:60℃) 50.0部
実施例4では、第1熱転写性保護層形成用インクに替えて、下記組成の第4熱転写性保護層形成用インクを使用した。それ以外は実施例1と同様の構成とした。
<第4熱転写性保護層形成用インク>
アクリル樹脂 93.0部
表面処理シリカナノ粒子 2.0部
非晶性ポリエステル系樹脂
(重量平均分子量:16000)
(ガラス転移点:47℃) 5.0部
実施例5では、第1熱転写性保護層形成用インクに替えて、下記組成の第5熱転写性保護層形成用インクを使用した。それ以外は実施例1と同様の構成とした。
<第5熱転写性保護層形成用インク>
アクリル樹脂 93.0部
表面処理シリカナノ粒子 2.0部
非晶性ポリエステル系樹脂
(重量平均分子量:18000)
(ガラス転移点:84℃) 5.0部
実施例6では、第1熱転写性保護層形成用インクに替えて、下記組成の第6熱転写性保護層形成用インクを使用した。それ以外は実施例1と同様の構成とした。
<第6熱転写性保護層形成用インク>
アクリル樹脂 93.0部
表面処理シリカナノ粒子 2.0部
非晶性ポリエステル系樹脂
(重量平均分子量:8000)
(ガラス転移点:65℃) 5.0部
実施例7では、第1熱転写性保護層形成用インクに替えて、下記組成の第7熱転写性保護層形成用インクを使用した。それ以外は実施例1と同様の構成とした。
<第7熱転写性保護層形成用インク>
アクリル樹脂 93.0部
表面処理シリカナノ粒子 2.0部
非晶性ポリエステル系樹脂
(重量平均分子量:23000)
(ガラス転移点:67℃) 5.0部
比較例1では、第1熱転写性保護層形成用インクに替えて、下記組成の第8熱転写性保護層形成用インクを使用した。それ以外は実施例1と同様の構成とした。
<第8熱転写性保護層形成用インク>
アクリル樹脂 98.0部
表面処理シリカナノ粒子 2.0部
非晶性ポリエステル系樹脂
(重量平均分子量:15000)
(ガラス転移点:60℃) 0.0部
比較例2では、第1熱転写性保護層形成用インクに替えて、下記組成の第9熱転写性保護層形成用インクを使用した。それ以外は実施例1と同様の構成とした。
<第9熱転写性保護層形成用インク>
アクリル樹脂 96.0部
表面処理シリカナノ粒子 2.0部
非晶性ポリエステル系樹脂
(重量平均分子量:15000)
(ガラス転移点:60℃) 2.0部
実施例1〜7、比較例1、2の熱転写シートを用い、被転写体の受像層上にサーマルシミュレーターにより、表1に示す条件で熱転写を行って、熱転写サンプルを得た。
上述のようにして得られた各サンプルから、幅を25mmとし、熱転写性保護層3と被転写体とが密着している部分の長さが少なくとも120mmとなるようにしてテストサンプルを切り出し、切り出したテストサンプルに対して25℃環境下でJIS K 6854−2に基づいて被転写体と熱転写シートの剥離接着強さ試験を行った。その際、つかみ移動速度は、毎分100mmとした。結果を表2に示す。ここで、冷時剥離強度とは、JIS K 6854−2で定義されている最初の25mmを除いた少なくとも100mmの長さの剥離長さにわたって、力−つかみ移動距離曲線で測定される力を指している。
上記各テストサンプルにおいて、熱転写シートを被転写体側から剥離し、被熱転写体上の熱転写性保護層3のエッジ部分におけるバリ発生の評価を以下の基準にて行った。その結果を表2に示す。なお、△以上が実用上問題ないレベルである。
〇:印画物端部に発生した保護層の全長が80μm未満
△:印画物端部に発生した保護層の全長が80μm以上100μm未満
×:印画物端部に発生した保護層の全長が100μm以上
2…耐熱滑性層
3…熱転写性保護層
4、5、6…熱転写性インク層
Claims (2)
- 基材シートの一方の面に熱転写性保護層が形成された熱転写シートであって、
前記基材シート及び前記熱転写性保護層のそれぞれは、ポリエステル系樹脂を含み、
前記基材シートと前記熱転写性保護層とのJIS K 6854−2に基づく180°剥離力が7gf/25mm以上であることを特徴とする熱転写シート。 - 前記熱転写性保護層に含まれるポリエステル系樹脂は、ガラス転移点が50℃以上80℃以下、重量平均分子量が10000以上20000以下であることを特徴とする、請求項1に記載の熱転写シート。
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