JP2009083298A - 熱転写受像シート - Google Patents
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Abstract
【解決手段】基材シートの一方の面に染料受容層を備えており、上記基材シートの染料受容層と反対側の面に、ガラス転移温度が50〜90℃であるスチレンブタジエンゴム〔SBR〕と、ポリエチレン〔PE〕ワックスと、アニオン系ポリスチレン樹脂とを含有する裏面層を備えていることを特徴とする熱転写受像シート。
【選択図】図1
Description
このような紙送りローラを備えた装置を用いた画像形成では、記録用紙と記録装置内部との接触により、該記録用紙に搬送方向と逆方向にバックテンションがかかるため、搬送ムラが生じることがある。このような搬送ムラは、スリップ、重ね送り、給紙不良等を引き起こし、その結果、記録用紙の紙送り量やインクの付着位置にズレが生じ、画像に乱れが生じてしまう。
(1)特定の反応性水酸基を有する熱可塑性樹脂とキレート化合物との反応物を主成分とする組成物で構成された染料非受容層(裏面層ともいう)を設けたシート(例えば、特許文献1)、
(2)ポリウレタン、スチレンブタジエンゴム、ポリイソプレン及びポリブタジエンよりなる群から選択される1種の樹脂と、アルミナ等の無機粒子及び該無機粒子の結着剤を含有する裏面層を設けたシート(例えば、特許文献2)
が提案されている。
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明の熱転写受像シートは、上述のように優れた効果を奏するSBR、PEワックス及びアニオン系ポリスチレン樹脂を裏面層において併用することにより、相乗的な効果として搬送性及び糊接着性を向上させた点に特徴がある。更に、これらの構成成分は、低コストで得ることができる。このことより、上記熱転写受像シートは、高速印刷にも適しており、デジタルデータからの画像形成に適している。
図1に示すように、基材シート(1)は、その一方の面に染料受容層(2)が積層されており、染料受容層(2)と反対側の面に、基材シート(1)側から順に中間層(3)と裏面層(4)とが積層されている。なお、中間層(3)は、必要に応じて積層させるものである。
以下、本発明の熱転写受像シートを各層ごとに詳述する。
本発明における基材シートは、一般に、紙類又はプラスチックフィルムから構成される。
上記紙類は、紙単体であってもよいし、加工紙であってもよく、例えば、上質紙、コート紙、アート紙、キャストコート紙、板紙、樹脂エマルジョンや合成ゴムラテックス等の含浸紙、合成樹脂内添紙が挙げられる。上記紙類は、各種プラスチックフィルムのラミネート紙であってもよいし、ポリスチレン系合成紙やポリオレフィン系合成紙等の合成紙であってもよい。
上記プラスチックフィルムは、透明なフィルムであってもよいし、白色顔料や充填剤等を加えて成膜した白色不透明フィルムや、発泡フィルムであってもよい。
上記プラスチックフィルムは、単独で使用してもよいし、上述のように紙類や互いに異なるプラスチックフィルムと組み合わせた積層体として使用してもよい。
本発明において、染料受容層は、バインダー樹脂を主な構成成分とするものである。
上記染料受容層におけるバインダー樹脂としては、従来公知の熱転写受像シートに使用されている公知のものであれば特に限定されず、例えば、以下の合成樹脂を使用することができる。
ポリエステル樹脂、ポリアクリル酸エステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、スチレンアクリレート樹脂、ビニルトルエンアクリレート樹脂等。
(ロ) ウレタン結合を有する樹脂
ポリウレタン樹脂等。
ポリアミド樹脂等。
(二) 尿素結合を有する樹脂
尿素樹脂等。
(ホ) その他極性の高い結合を有する樹脂
ポリカプロラクトン樹脂、スチレン−無水マレイン酸樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニリデン等のハロゲン化ポリマー、ポリ酢酸ビニル等。
上記離型剤は、上述のバインダー樹脂100質量部に対して、0.5〜30質量部の範囲内となるように添加されることが好ましい。0.5質量部より少ない場合、離型効果が不充分となり、30質量部を超えると、染料受容性が低下し、印画濃度が不充分となることがある。
上記染料受容層塗工液は、一般に、乾燥状態で1.5〜15.0g/m2程度、好ましくは1.5〜6.0g/m2である。
本発明において、裏面層は、スチレンブタジエンゴム〔SBR〕と、ポリエチレン〔PE〕ワックスと、アニオン系ポリスチレン樹脂とを含有する。
上記SBRは、数平均分子量(Mn)が5000〜10万であることが好ましい。
なお、本明細書において、各樹脂の数平均分子量とは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー〔GPC〕により測定した値である。
なお、上記ガラス転移温度は、セイコー電子工業(株)社製「DSC220」を用いて、昇温速度5℃/min、−120℃〜150℃の範囲で測定したデータから求めた。
上記PEワックスは、平均粒径が一般に2〜10μm、好ましくは5〜10μmである。なお、本明細書において、上記平均粒径は、コールター・カウンター法により測定した値である。
上記PEワックスは、低分子量のものが好ましい。
上記PEワックスは、硬度が一般に0〜3.0、好ましくは0〜1.0である。なお、上記硬度はJIS K 2207で規定される針入度法硬度である。
上記PEワックスは、軟化点が一般に100〜150℃、好ましくは125〜140℃である。
このようなPEワックスとして、例えば、ケミパールW100、ケミパールW310、ケミパールW308(いずれも、製品名、三井化学(株)製)等の市販品を用いてもよい。
上記PEワックスは、SBR100質量部あたり50質量部未満であると、裏面層の離型性が不充分となったり搬送性に欠くことがあり、400質量部を超えると、糊接着性が劣ることがある。
上記PEワックスは、SBR100質量部あたり、より好ましい下限が100質量部であり、より好ましい上限が300質量部である。上記PEワックスの含有量がより好ましい範囲内にあると、間違って裏面側に転写された場合でも熱転写シートが融着しないシートを得ることができる。
上記アニオン系ポリスチレン樹脂としては、例えば、スルホン酸基含有スチレン樹脂等が挙げられる。
上記アニオン系ポリスチレン樹脂は、1種のみ用いてもよいし、2種以上用いてもよい。
上記数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー〔GPC〕により測定した値である。
上記アニオン系ポリスチレン樹脂が、SBR100質量部あたり10質量部未満であると、帯電防止性に優れたシートが得られないことがあり、200質量部を超えると、搬送性を阻害することがある。
上記アニオン系ポリスチレン樹脂は、SBR100質量部あたり、より好ましい下限が50質量部であり、より好ましい上限が100質量部である。
上記裏面層のコーティング方式は、特に限定されず、グラビアコート法、ロールコート法、ブレードコート法、ナイフコート法、スプレーコート法等、公知のコーティング方式の中から自由に選定できる。
上記塗工液の塗布量は、乾燥状態で一般に0.2〜10.0g/m2、好ましくは0.2〜1.0g/m2である。
上記熱転写受像シートは、好ましくは接着性樹脂を含有する中間層を基材シートと裏面層との間に備えている。
本発明の熱転写受像シートは、上記中間層を設けることにより、例えば、断熱性、クッション性、層間接着性、帯電防止性等に優れたものとすることができる。
本発明において、上記中間層を形成する樹脂は、ポリウレタン樹脂であることが好ましい。
上記中間層は、更に、層間接着性の点で、キシリレンジイソシアネート〔XDI〕等のポリイソシアネート化合物を含有することが好ましい。
上記中間層を塗工液から形成する場合、該塗工液の塗布量は、乾燥状態で一般に0.2〜2.0g/m2、好ましくは0.8〜1.2g/m2である。
本発明の熱転写受像シートは、上述の各層に加え、プライマー層、帯電防止層等のその他の層を本発明の特徴を損なわない範囲で積層していてもよい。
例えば、基材シートと染料受容層との間や、裏面層と中間層との間等、上述の各層の間にプライマー層を積層させると、層間接着性が向上する結果、感度を向上させることができる。上記帯電防止層は、染料受容層面もしくは裏面、または両面の最表面に設けることができる。
本発明の熱転写受像シートは、熱移行性染料とバインダーとを含有する熱転写シートとを重ね、上記熱移行性染料を熱移行させることにより画像を形成することができる。
上記熱転写シートは、必要に応じ、耐熱滑性層を設けたものであってもよい。
上記樹脂バインダーとしては、例えば、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、酢酸セルロース、酪酸セルロース等のセルロース系樹脂;ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド等のビニル系樹脂;ポリエステル系樹脂;フェノキシ樹脂;等が好ましい。
上記熱転写シートにおける基材シートとしては、特に限定されず、例えば、ポリエステルフィルム等の樹脂フィルムが挙げられる。
なお、文中、部又は%とあるのは特に断りのない限り、質量基準である。
基材シートとして、厚さ150μmの合成紙
ユポFPG#150(王子油化合成紙製)を用い、その一方の面に下記組成の染料受容層用塗布液をワイヤーバーコーティング方式で塗布量5.0g/m2(固形分)となるように塗布し、110℃の温度下で乾燥した。更に、もう一方の面に下記組成の裏面層用塗布液(1)をワイヤーバーコーティング方式で塗布量0.2g/m2(固形分)となるように塗布、100℃の温度下で乾燥して実施例1の熱転写受像シートを得た。
塩化ビニル・酢酸ビニル共重合樹脂〔ソルバインC、日信化学工業(株)製〕 100部
エポキシ変性シリコーンオイル〔X−22−3000T 信越化学工業(株)製〕 1部
主鎖両末端アルコール変性シリコーンオイル〔X−22−160AS 信越化学工業(株)製〕 0.1部
主鎖片末端アルコール変性シリコーンオイル〔X−22−176DX 信越化学工業(株)製〕 0.1部
XDIヴュレット体〔タケネートA−14 三井化学ポリウレタン(株)製〕 0.5部
溶剤(メチルエチルケトン/トルエン 質量比1:1) 17部
スチレンブタジエンゴム〔SBR〕〔V1004 日本ゼオン(株)製、Tg:85℃、スチレン共重合比率80%、ブタジエン共重合比率20%〕 100部
ポリエチレンワックス〔ケミパールW308 三井化学(株)製、硬度:1.0、軟化点:132℃〕 300部
アニオン系ポリスチレン樹脂〔ケミスタット6120 三洋化成(株)製〕 100部
溶剤(イソプロピルアルコール/水 質量比1:1) 20%wtとなる質量部
裏面層用塗布液を、塗布量が0.5g/m2(固形分、実施例2)及び1.0g/m2(固形分、実施例3)となるようにそれぞれ塗布した以外は、実施例1と同様にして熱転写受像シートを得た。
下記組成の裏面層用塗布液(2)を用い、塗布量を1.0g/m2(固形分)とした以外は、実施例1と同様にして熱転写受像シートを得た。
(裏面層用塗布液(2)の組成)
スチレンブタジエンゴム〔SBR〕〔V1004 日本ゼオン(株)製、Tg:85℃、スチレン共重合比率80%、ブタジエン共重合比率20%〕 100部
ポリエチレンワックス〔ケミパールW308 三井化学(株)製、硬度:1.0、軟化点:132℃〕 100部
アニオン系ポリスチレン樹脂〔ケミスタット6120 三洋化成(株)製〕 100部
溶剤(イソプロピルアルコール/水 質量比1:1) 20%wtとなる質量部
下記組成の裏面層用塗布液(3)を用い、塗布量を1.0g/m2(固形分)とした以外は、実施例1と同様にして熱転写受像シートを得た。
(裏面層用塗布液(3)の組成)
スチレンブタジエンゴム〔SBR〕〔V1004 日本ゼオン(株)製、Tg:85℃、スチレン共重合比率80%、ブタジエン共重合比率20%〕 100部
ポリエチレンワックス〔ケミパールW308 三井化学(株)製、硬度:1.0、軟化点:132℃〕 300部
アニオン系ポリスチレン樹脂〔ケミスタット6120 三洋化成(株)製〕 1000部
溶剤(イソプロピルアルコール/水 質量比1:1) 20%wtとなる質量部
下記組成の裏面層用塗布液(4)を用い、塗布量を1.0g/m2(固形分)とした以外は、実施例1と同様にして熱転写受像シートを得た。
(裏面層用塗布液(4)の組成)
スチレンブタジエンゴム〔SBR〕〔V1004 日本ゼオン(株)製、Tg:85℃、スチレン共重合比率80%、ブタジエン共重合比率20%〕 100部
ポリエチレンワックス〔ケミパールW308 三井化学(株)製、硬度:1.0、軟化点:132℃〕 1000部
アニオン系ポリスチレン樹脂〔ケミスタット6120 三洋化成(株)製〕 100部
溶剤(イソプロピルアルコール/水 質量比1:1) 20%wtとなる質量部
下記組成の裏面層用塗布液(5)を用い、塗布量を1.0g/m2(固形分)とした以外は、実施例1と同様にして熱転写受像シートを得た。
(裏面層用塗布液(5)の組成)
スチレンブタジエンゴム〔SBR〕〔LX416 日本ゼオン(株)製、Tg:50℃、スチレン共重合比率86%、ブタジエン共重合比率14%〕 100部
ポリエチレンワックス〔ケミパールW308 三井化学(株)製、硬度:1.0、軟化点:132℃〕 300部
アニオン系ポリスチレン樹脂〔ケミスタット6120 三洋化成(株)製〕 100部
溶剤(イソプロピルアルコール/水 質量比1:1) 20%wtとなる質量部
下記組成の裏面層用塗布液(6)を用い、塗布量を1.0g/m2(固形分)とした以外は、実施例1と同様にして熱転写受像シートを得た。
(裏面層用塗布液(6)の組成)
スチレンブタジエンゴム〔SBR〕〔V1004 日本ゼオン(株)製、Tg:85℃、スチレン共重合比率80%、ブタジエン共重合比率20%〕 100部
溶剤(イソプロピルアルコール/水 質量比1:1) 20%wtとなる質量部
下記組成の裏面層用塗布液(7)を用い、塗布量を1.0g/m2(固形分)とした以外は、実施例1と同様にして熱転写受像シートを得た。
(裏面層用塗布液(7)の組成)
スチレンブタジエンゴム〔SBR〕〔V1004 日本ゼオン(株)製、Tg:85℃、スチレン共重合比率80%、ブタジエン共重合比率20%〕 100部
アニオン系ポリスチレン樹脂〔ケミスタット6120 三洋化成(株)製〕 100部
溶剤(イソプロピルアルコール/水 質量比1:1) 20%wtとなる質量部
下記組成の裏面層用塗布液(8)を用い、塗布量を1.0g/m2(固形分)とした以外は、実施例1と同様にして熱転写受像シートを得た。
(裏面層用塗布液(8)の組成)
スチレンブタジエンゴム〔SBR〕〔V1004 日本ゼオン(株)製、Tg:85℃、スチレン共重合比率80%、ブタジエン共重合比率20%〕 100部
ポリエチレンワックス〔ケミパールW308 三井化学(株)製、硬度:1.0、軟化点:132℃〕 300部
溶剤(イソプロピルアルコール/水 質量比1:1) 20%wtとなる質量部
下記組成の裏面層用塗布液(9)を用い、塗布量を1.0g/m2(固形分)とした以外は、実施例1と同様にして熱転写受像シートを得た。
(裏面層用塗布液(9)の組成)
スチレンブタジエンゴム〔SBR〕〔LX407F8B 日本ゼオン(株)製、Tg:4℃、スチレン共重合比率91%、ブタジエン共重合比率9%〕 100部
溶剤(イソプロピルアルコール/水 質量比1:1) 20%wtとなる質量部
下記組成の裏面層用塗布液(10)を用いた以外は、実施例1と同様にして熱転写受像シートを得た。
(裏面層用塗布液(10)の組成)
スチレンブタジエンゴム〔SBR〕〔LX407F8B 日本ゼオン(株)製、Tg:4℃、スチレン共重合比率91%、ブタジエン共重合比率9%〕 100部
ポリエチレンワックス〔ケミパールW308 三井化学(株)製、硬度:1.0、軟化点:132℃〕 300部
アニオン系ポリスチレン樹脂〔ケミスタット6120 三洋化成(株)製〕 100部
溶剤(イソプロピルアルコール/水 質量比1:1) 20%wtとなる質量部
裏面層用塗布液を、塗布量が0.5g/m2(固形分、比較例6)及び1.0g/m2(固形分、比較例7)となるようにそれぞれ塗布した以外は、比較例5と同様にして熱転写受像シートを得た。
下記組成の裏面層用塗布液(11)を用い、塗布量を1.0g/m2(固形分)とした以外は、実施例1と同様にして熱転写受像シートを得た。
(裏面層用塗布液(11)の組成)
スチレンブタジエンゴム〔SBR〕〔LX407F8B 日本ゼオン(株)製、Tg:4℃、スチレン共重合比率91%、ブタジエン共重合比率9%〕 100部
ポリエチレンワックス〔ケミパールW308 三井化学(株)製、硬度:1.0、軟化点:132℃〕 100部
アニオン系ポリスチレン樹脂〔ケミスタット6120 三洋化成(株)製〕 100部
溶剤(イソプロピルアルコール/水 質量比1:1) 20%wtとなる質量部
下記組成の裏面層用塗布液(12)を用い、塗布量を1.0g/m2(固形分)とした以外は、実施例1と同様にして熱転写受像シートを得た。
(裏面層用塗布液(12)の組成)
スチレンブタジエンゴム〔SBR〕〔LX407F8B 日本ゼオン(株)製、Tg:4℃、スチレン共重合比率91%、ブタジエン共重合比率9%〕 100部
ポリエチレンワックス〔ケミパールW308 三井化学(株)製、硬度:1.0、軟化点:132℃〕 300部
アニオン系ポリスチレン樹脂〔ケミスタット6120 三洋化成(株)製〕 1000部
溶剤(イソプロピルアルコール/水 質量比1:1) 20%wtとなる質量部
下記組成の裏面層用塗布液(13)を用い、塗布量を1.0g/m2(固形分)とした以外は、実施例1と同様にして熱転写受像シートを得た。
(裏面層用塗布液(13)の組成)
スチレンブタジエンゴム〔SBR〕〔LX407F8B 日本ゼオン(株)製、Tg:4℃、スチレン共重合比率91%、ブタジエン共重合比率9%〕 100部
ポリエチレンワックス〔ケミパールW308 三井化学(株)製、硬度:1.0、軟化点:132℃〕 1000部
アニオン系ポリスチレン樹脂〔ケミスタット6120 三洋化成(株)製〕 100部
溶剤(イソプロピルアルコール/水 質量比1:1) 20%wtとなる質量部
下記組成の裏面層用塗布液(14)を用い、塗布量を1.0g/m2(固形分)とした以外は、実施例1と同様にして熱転写受像シートを得た。
(裏面層用塗布液(14)の組成)
スチレンブタジエンゴム〔SBR〕〔LX407F47 日本ゼオン(株)製、Tg:0℃、スチレン共重合比率94%、ブタジエン共重合比率6%〕 100部
溶剤(イソプロピルアルコール/水 質量比1:1) 20%wtとなる質量部
下記組成の裏面層用塗布液(15)を用い、塗布量を0.7g/m2(固形分)とした以外は、実施例1と同様にして熱転写受像シートを得た。
(裏面層用塗布液(15)の組成)
ポリビニルブチラール〔PVB〕〔#3000−1 電気化学工業(株)製〕 100部
ナイロン12フィラー〔MW−330 神東塗料(株)製〕 20部
キレート剤〔オルガチックスTC−100 マツモトファインケミカル(株)製〕10部
触媒硬化型シリコーン〔X−62−1212 信越化学工業(株)製〕 1部
白金触媒〔PL−50T 信越化学工業(株)製〕 0.6部
溶剤(酢酸エチル/イソプロピルアルコール 質量比1:1) 50部
実施例及び比較例で得られた熱転写受像シートについて、以下の評価を行った。各評価の結果を表1に示す。
熱転写受像シートの裏面層と染料受容層とを重ね合わせ、A6サイズに20kg荷重をかけて60℃100時間保存した後、HEIDON SURFACE PROPERTY TESTER TYPE:14DRにて、引張速度500mm/分、荷重1.5kgの条件で摩擦係数を測定した。評価基準は、以下のとおり。
○:摩擦係数0.2未満。
△:摩擦係数0.2〜0.3。
×:摩擦係数0.3以上。
熱転写受像シートの裏面層にテストプリンターにて熱転写シートのイエロー、マゼンタ、シアンを順次ベタ印画し、熱転写シートに接した状態の熱転写受像シートをHEIDON SURFACE PROPERTY TESTER
TYPE:14DRにて、引張速度200mm/分の条件で剥離させ、熱転写シートの熱転写受像シートの裏面層に対する剥離性を評価した。評価基準は、以下のとおり。
○:熱融着が全くなく、剥離も軽い。
△:熱融着は殆どないが、剥離が重い。
×:熱融着を起こし、裏面層と熱転写シートとが剥がれない部分がある。
熱転写受像シートの裏面層に、液状のり(アラビックヤマト ヤマト(株)製)、スティックのり(PIT (株)トンボ鉛筆)及び澱粉のり(フエキ糊 不易糊工業(株))を塗り、コピー用紙に貼り付け、24時間以上乾燥した後、該コピー用紙から剥がして紙剥けの有無を確認した。評価基準は、以下のとおり。
○:容易に剥がれず、紙剥けする。
△:容易に剥がれないが、紙剥けはない。
×:容易に剥がれる。
熱転写受像シートを40℃、90%環境下に2週間保存後、同環境下でCanon SELPHY CP710にて黒ベタ印画を行い、排出されるかを確認した。評価基準は、以下のとおり。
○:排出され、印画面に不良部がない。
△:排出されるが、印画面に不良部あり。
×:排出されない。
Hiresta IP MCP−HT250(三菱油化)を用いて、下記条件で熱転写受像シートの裏面層の電気抵抗値(Ω/□)を測定した。
PROBE TYPE:HR
SUPPLY VOLTAGE:500V
TIMER:10sec
MEASURE:AUTO RNG
熱転写受像シートの裏面層に、ATLAS Ci4000 Xenon Weather−Ometer(株式会社東洋精機製作所製)を用いて耐光性試験(200kJ、400kJ)を実施後、MINOLTA DATA PROCESSOR DP−300にて色相変化を測定した。評価基準は、以下のとおり。
○:黄色味を感じない(400kJでΔab値が2.0未満)。
△:黄色味を感じる(400kJでΔab値が2.0以上2.4未満)。
×:黄色味を強く感じる(400kJでΔab値が2.4以上)。
2.染料受容層
3.中間層
4.裏面層
Claims (4)
- 基材シートの一方の面に染料受容層を備えており、前記基材シートの染料受容層と反対側の面に、ガラス転移温度が50〜90℃であるスチレンブタジエンゴム〔SBR〕と、ポリエチレン〔PE〕ワックスと、アニオン系ポリスチレン樹脂とを含有する裏面層を備えていることを特徴とする熱転写受像シート。
- PEワックスは、SBR100質量部あたり50〜400質量部である請求項1記載の熱転写受像シート。
- アニオン系ポリスチレン樹脂は、SBR100質量部あたり10〜200質量部である請求項1又は2記載の熱転写受像シート。
- 接着性樹脂を含有する中間層を基材シートと裏面層との間に備えている請求項1、2又は3記載の熱転写受像シート。
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Cited By (3)
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