JP5239708B2 - 熱転写受像シート - Google Patents

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Description

本発明は、熱転写受像シートに関する。
熱転写を利用した画像の形成方法として、記録材としての熱拡散型染料(昇華型染料)をプラスチックフィルム等の基材シート上に担持させた熱転写シートと、紙やプラスチックフィルム等の別の基材シート上に該染料受容層を設けた熱転写受像シートとを互いに重ね合わせてフルカラー画像を形成する熱拡散型転写方式(昇華型熱転写方式)が知られている。
熱拡散型転写方式における画像形成は、インクジェットプリンタ等の記録装置を用いて行われる。このような記録装置として、例えば、記録用紙に画像を記録する記録部と、該記録部に該記録用紙を送る紙送りローラとを備えた装置が挙げられる。
このような紙送りローラを備えた装置を用いた画像形成では、記録用紙と記録装置内部との接触により、該記録用紙に搬送方向と逆方向にバックテンションがかかるため、搬送ムラが生じることがある。このような搬送ムラは、スリップ、重ね送り、給紙不良等を引き起こし、その結果、記録用紙の紙送り量やインクの付着位置にズレが生じ、画像に乱れが生じてしまう。
搬送性に優れた熱転写受像シートとして、例えば、
(1)特定の反応性水酸基を有する熱可塑性樹脂とキレート化合物との反応物を主成分とする組成物で構成された染料非受容層(裏面層ともいう)を設けたシート(例えば、特許文献1)、
(2)ポリウレタン、スチレンブタジエンゴム、ポリイソプレン及びポリブタジエンよりなる群から選択される1種の樹脂と、アルミナ等の無機粒子及び該無機粒子の結着剤を含有する裏面層を設けたシート(例えば、特許文献2)
が提案されている。
ところで、昇華型熱転写方式による画像形成は、近年、デジタルカメラ等のデジタルデータからカラー画像を作成する用途に用いられており、その需要は年々高まっている。このことから、熱転写受像シートとして、該用途に適した特徴、例えば、銀塩カラーペーパーと同等の高い表面光沢とコシとを有すること、糊接着性が良いこと、価格が低いことが求められている。更に、該用途では、特に高速でプリントできるよう、耐熱性が良く、感度に優れた熱転写受像シートが求められている。
価格が低く染料受容層側の光沢性を損なわない熱転写受像シートの裏面側の処方として、特定の弾性率を示す裏面樹脂シートと、無機化合物又は有機化合物からなる微粒子とバインダー樹脂とを含有するバックコート層を有する熱転写受像シート(例えば、特許文献3)が提案されている。しかしながら、この熱転写受像シートは、搬送性が充分でなく、摩擦や引っかき等により樹脂膜の剥がれ、筆記性に劣るといった問題もあった。
特開平7−89246号公報 特開2007−107141号公報 特開2000−185476号公報
本発明の目的は、上記現状に鑑み、耐引っかき性及び搬送性に優れ、かつ、糊接着性が向上した熱転写受像シートを提供することにある。
本発明は、基材シートの一方の面に染料受容層を有し、上記基材シートの染料受容層と反対側の面に裏面層を有する熱転写受像シートであって、上記裏面層は、JIS K6253(2006年)「加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−硬さの求め方」に準拠したタイプEデュロメータ硬さ試験にて測定した硬度がE75〜E95であり、かつ、ガラス転移温度が10〜30℃である変性スチレンブタジエンゴム系ラテックスをバインダー樹脂として含有することを特徴とする熱転写受像シートである。
上記裏面層は、更にポリエチレンワックス及び/又はアニオン系ポリスチレン樹脂を含有することが好ましい。
上記ポリエチレンワックスの含有量は、バインダー樹脂100質量部に対して10〜400質量部であることが好ましい。
上記アニオン系ポリスチレン樹脂の含有量は、バインダー樹脂100質量部に対して10〜200質量部であることが好ましい。
本発明の熱転写受像シートは、基材シートと裏面層との間に、更に中間層を有することが好ましい。
以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明は、基材シートの一方の面に染料受容層を有し、上記基材シートの染料受容層と反対側の面に裏面層を有する熱転写受像シートであって、上記裏面層は、JIS K6253(2006年)「加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−硬さの求め方」に準拠したタイプEデュロメータ硬さ試験にて測定した硬度がE65〜E95であり、かつ、ガラス転移温度が0〜40℃である変性スチレンブタジエンゴム(変性SBR)系ラテックスをバインダー樹脂として含有することを特徴とする熱転写受像シートである。このため、本発明の熱転写受像シートは、耐引っかき性及び搬送性に優れ、かつ、糊接着性が向上したものである。また、本発明によれば、筆記性も実用上問題ない熱転写受像シートとすることができる。
本発明の熱転写受像シートの一例を、模式的断面構成図として図1に示す。
図1に示すように、基材シート1は、その一方の面に染料受容層2が積層されており、染料受容層2と反対側の面に、基材シート1側から順に中間層3と裏面層4とが積層されている。なお、中間層3は、必要に応じて積層させるものである。
以下、本発明の熱転写受像シートを各層ごとに詳述する。
(裏面層)
本発明の熱転写受像シートにおける裏面層は、熱転写受像シートの搬送性の向上やカール防止等のために設けられる層である。
上記裏面層は、JIS K6253(2006年)「加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−硬さの求め方」に準拠したタイプEデュロメータ硬さ試験にて測定した硬度がE65〜E95であり、かつ、ガラス転移温度が0〜40℃である変性スチレンブタジエンゴム(変性SBR)系ラテックスをバインダー樹脂として含有する。このような特定の硬度及びガラス転移温度を有するバインダー樹脂を含有する裏面層を有することで、耐引っかき性及び搬送性に優れ、糊接着性が向上した熱転写受像シートとすることができる。
上記裏面層のバインダー樹脂の硬度がE65未満であると、べとつきが発生しやすくなり、所望の耐引っかき性や搬送性が得られない。E95を超えると、樹脂膜が硬く脆くなり、基材シートとの接着性が弱くなり、所望の耐引っかき性が得られない。更には、剥離した樹脂片が濃度ムラや印画カスレ等の印画不良の原因となる。
上記硬度は、下限がE75であることが好ましく、上限がE93であることが好ましい。
上記裏面層のバインダー樹脂は、ガラス転移温度(Tg)が0〜40℃である。上記ガラス転移温度が0℃未満であると、熱転写受像シートを重ねておいた場合やロール状態で保管する際にブロッキングする。上記ガラス転移温度が40℃を超えると、短時間での製膜が困難となり、耐引っかき性が低下する。上記ガラス転移温度の好ましい下限は10℃であり、好ましい上限は30℃である。
なお、上記ガラス転移温度は、セイコー電子工業社製「DSC220」を用いて、昇温速度5℃/min、−120℃〜150℃の範囲で測定したデータから求めることができる。
上記裏面層のバインダー樹脂は、変性スチレンブタジエンゴム(変性SBR)系ラテックスである。
上記変性スチレンブタジエンゴム系ラテックスは、スチレンに由来する共重合単位の比率が80〜95%であり、ブタジエンに由来する共重合単位の比率が5〜20%であることが好ましい。なお、上記共重合単位の比率は質量部を表す。
上記変性としては、上述の好ましい共重合組成からなるスチレンブタジエンゴムをカルボキシル基変性したものであることが好ましい。
上記裏面層のバインダー樹脂として使用することができる変性スチレンブタジエンゴム系ラテックスの市販品としては、例えば、NipolPDT7676、NipolPDT7678(商品名、日本ゼオン社製)、LX407G51、LX415A、LX438C、LX407F8B、LX430(商品名、日本ゼオン社製)、JSR0602(商品名、JSR社製)等を挙げることができる。
上記裏面層は、ポリエチレンワックスを含有することが好ましい。
ポリエチレンワックスを含むことにより、離型性を向上させ、各シート間の摩擦を低減し、シートの搬送性を良好にすることができる。
上記ポリエチレンワックスは、平均粒径が一般に2〜10μmであることが好ましく、5〜10μmであることがより好ましい。
なお上記平均粒径は、コールターカウンター法により測定した値である。
上記ポリエチレンワックスは、低分子量のものが好ましい。高分子量のポリエチレンワックスでは軟化点が高くなり、また、本発明の熱転写受像シートを積層した場合、シート間摩擦を下げる効果が低下することがある。
上記ポリエチレンワックスは、硬度が一般に0〜3.0であることが好ましく、0〜1.0であることがより好ましい。なお、上記硬度は、JIS K 2207で規定される針入度法硬度である。
上記ポリエチレンワックスは、軟化点が一般に100〜150℃であることが好ましく、125〜140℃であることがより好ましい。
上記ポリエチレンワックスの市販品としては、例えば、ケミパールW100、ケミパールW310、ケミパールW308(いずれも、製品名、三井化学社製)等を挙げることができる。
上記ポリエチレンワックスの含有量は、上記バインダー樹脂100質量部に対して、10〜400質量部(固形分)であることが好ましい。10質量部未満であると、裏面層の離型性が不十分となったり、搬送性に欠くおそれがある。400質量部をこえると、基材シートとの接着性が劣るおそれがある。上記含有量は、下限が20質量部であることがより好ましく、上限が200質量部であることがより好ましい。
上記裏面層は、アニオン系ポリスチレン樹脂を含むことが好ましい。
アニオン系ポリスチレン樹脂を含むことにより、熱転写受像シートに帯電防止性能を付与することができる。
上記アニオン系ポリスチレン樹脂は、アニオン性の官能基を有するものであり、例えば、スルホン酸基含有スチレン樹脂等を挙げることができる。
上記アニオン系ポリスチレン樹脂は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
上記アニオン系ポリスチレン樹脂は、数平均分子量が好ましくは5000〜5万である。
なお、上記数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定した値である。
上記アニオン系ポリスチレン樹脂の市販品としては、例えば、ケミスタット6120(商品名、三洋化成工業社製)等を挙げることができる。
上記アニオン系ポリスチレン樹脂の含有量は、上記バインダー樹脂100質量部に対して10〜200質量部(固形分)であることが好ましい。10質量部未満であると、帯電防止性に優れたシートが得られないおそれがある。200質量部を超えると、搬送性を阻害するおそれがある。上記含有量は、下限が40質量部であることがより好ましく、上限が100質量部であることがより好ましい。
上記裏面層は、本発明の特徴を損なわない範囲であれば、更に、その他の成分を含有していてもよい。
上記その他の成分としては、二酸化珪素や金属酸化物等の無機フィラー;アクリル系フィラー、ポリアミド系フィラー、フッ素系フィラー等の有機フィラー;シリコーンオイル、リン酸エステル系化合物、フッ素系化合物等の離型剤;等の、従来公知の添加剤を挙げることができる。
上記裏面層を成形する方法としては、特に限定されないが、例えば、上記バインダー樹脂、ポリエチレンワックス、アニオン系ポリスチレン樹脂、及び、必要に応じてその他の成分を含有する裏面層用塗工液を調製する工程と、基材シート又は後述の中間層の面上に該塗工液を塗工し、乾燥する工程とからなる方法が挙げられる。
上記裏面層用塗工液は、従来公知の方法で調製することができる。
上記裏面層用塗工液の塗工方法は、特に限定されず、グラビアコート法、ロールコート法、ブレードコート法、ナイフコート法、スプレーコート法等、公知のコーティング方式の中から自由に選定できる。
上記裏面層用塗工液の塗工量は、乾燥状態で一般に0.2〜10.0g/mであることが好ましく、0.2〜1.0g/mであることがより好ましい。
上記乾燥は、一般に50〜150℃の温度で行うことができる。
(基材シート)
本発明の熱転写受像シートにおける基材シートは、一般に、紙類又はプラスチックフィルムから構成される。
上記紙類は、紙単体であってもよいし、加工紙であってもよく、例えば、上質紙、コート紙、アート紙、キャストコート紙、板紙、樹脂エマルジョンや合成ゴムラテックス等の含浸紙、合成樹脂内添紙が挙げられる。上記紙類は、各種プラスチックフィルムのラミネート紙であってもよいし、ポリスチレン系合成紙やポリオレフィン系合成紙等の合成紙であってもよい。
上記プラスチックフィルムとしては、ポリオレフィン系樹脂フィルム、硬質ポリ塩化ビニルフィルム、ポリエステル系樹脂フィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリアクリロニトリルフィルム、ポリメタクリレートフィルム等が挙げられる。
上記プラスチックフィルムは、透明なフィルムであってもよいし、白色顔料や充填剤等を加えて成膜した白色不透明フィルムや、発泡フィルムであってもよい。
上記プラスチックフィルムは、単独で使用してもよいし、上述のように紙類や互いに異なるプラスチックフィルムと組み合わせた積層体として使用してもよい。
上記基材シートは、上記裏面層や後述する染料受容層を形成する際、必要に応じてコロナ放電処理を行ったり、プライマー層や中間層を該基材シート上に設けたりすることができる。
基材シートの厚さは、一般に10μm〜400μmであることが好ましく、100μm〜300μmであることがより好ましい。上記厚みが10μm未満であると、コシが不充分となることがあり、400μmを超えると紙詰まりの原因となることがある。
(染料受容層)
本発明の熱転写受像シートにおける染料受容層は、バインダー樹脂を主な構成成分とするものである。
上記染料受容層におけるバインダー樹脂としては、従来公知の熱転写受像シートに使用されている公知のものであれば特に限定されず、例えば、以下の合成樹脂を使用することができる。
(イ) エステル結合を有する樹脂
ポリエステル樹脂、ポリアクリル酸エステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、スチレンアクリレート樹脂、ビニルトルエンアクリレート樹脂等。
(ロ) ウレタン結合を有する樹脂
ポリウレタン樹脂等。
(ハ) アミド結合を有する樹脂
ポリアミド樹脂等。
(ニ) 尿素結合を有する樹脂
尿素樹脂等。
(ホ) その他極性の高い結合を有する樹脂
ポリカプロラクトン樹脂、スチレン−無水マレイン酸樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニリデン等のハロゲン化ポリマー、ポリ酢酸ビニル等。
上記合成樹脂は、共重合体であってもよく、2種以上併用することもできる。
上記染料受容層は、転写の際に重ね合わせる熱転写シートとの離型性を確保する点で、上述のバインダー樹脂に加え、離型剤を含有させることが好ましい。
上記離型剤としては特に限定されず、例えば、シリコーンオイル、リン酸エステル系化合物、フッ素系化合物等公知のものが挙げられるが、特に、シリコーンオイルが好ましい。
上記シリコーンオイルとしては、エポキシ変性シリコーンオイル、アルキル変性シリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイル、フェニル変性シリコーンオイル、エポキシ・ポリエーテル変性シリコーンオイル、ビニル変性シリコーンオイル、ハイドロジェン変性シリコーンオイル等の変性シリコーンオイルが好ましい。
上記離型剤は、上述のバインダー樹脂100質量部に対して、0.5〜30質量部の範囲内となるように添加されることが好ましい。0.5質量部より少ない場合、離型効果が不充分となるおそれがあり、30質量部を超えると、染料受容性が低下し、印画濃度が不充分となるおそれがある。
上記染料受容層は、本発明の効果を損なわない範囲で、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、フィラー、顔料、帯電防止剤、可塑剤、熱溶融性物質等、公知の添加剤を適宜配合してなるものであってもよい。
上記染料受容層を形成する方法としては、上述のバインダー樹脂、必要に応じ離型剤や添加剤を溶剤に添加し、混練することにより染料受容層用塗工液を製造する工程と、該染料受容層用塗工液を上述の基材シートの上に塗工し、乾燥する工程とを含む方法が挙げられる。
上記染料受容層用塗工液は、固形分濃度が、一般に5質量%以上である。該固形分濃度の上限は、高濃度になりすぎると保存安定性が低下し、粘度が上昇する場合があるので、一般に50質量%以下である。
上記溶剤としては、従来公知のものが使用でき、例えば、エタノール、プロパノール等のアルコール類;メチルセロソルブ、エチルセロソルブ等のセロソルブ類;トルエン、キシレン、クロルベンゼン等の芳香族類;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;クロロホルム、トリクロルエチレン等の塩素系溶剤;ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン等の含窒素系溶剤;ジメチルスルホキシド;メチルエチルケトン、トルエン、これらの混合物等の有機溶剤が挙げられる。
上記染料受容層用塗工液の塗工は、例えば、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、グラビア版を用いたリバースロールコーティング法等の従来公知の方法で行うことができる。
上記染料受容層用塗工液の塗工量は、一般に、乾燥状態で1.5〜15.0g/m程度であることが好ましく、1.5〜6.0g/mであることがより好ましい。
上記染料受容層用塗工液の乾燥は、一般に50〜150℃の温度で行うとよい。
(中間層)
本発明の熱転写受像シートは、上記基材シートと上記裏面層との間に、中間層を備えていることが好ましい。中間層を設けることにより、例えば、断熱性、クッション性、層間接着性、帯電防止性等に優れたものとすることができる。
上記中間層を形成する樹脂としては、接着性樹脂を含むことが好ましい。
上記接着性樹脂としては、例えば、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸エステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、ロジン変性フェノール樹脂、テルペンフェノール樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリオレフィン系樹脂、セルロース系樹脂等を挙げることができる。
本発明の熱転写受像シートにおいて、上記接着性樹脂としては、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂であることが好ましい。
上記中間層に、導電性無機フィラー、有機性導電剤の導電性物質を添加すると、帯電防止性を向上させることができる。
上記中間層は、更に、層間接着性の点で、キシリレンジイソシアネート(XDI)等のポリイソシアネート化合物を含有することが好ましい。
上記中間層の形成は、使用する樹脂の種類に応じて、従来公知の方法により行うことができる。
上記中間層を塗工液から形成する場合、該塗工液の塗工量は、乾燥状態で一般に0.2〜2.0g/mであり、好ましくは0.8〜1.2g/mである。
(その他)
本発明の熱転写受像シートは、上述の各層に加え、プライマー層、帯電防止層等のその他の層を本発明の特徴を損なわない範囲で積層していてもよい。
例えば、基材シートと染料受容層との間や、裏面層と中間層との間等、上述の各層の間にプライマー層を積層させると、層間接着性が向上する結果、感度を向上させることができる。上記帯電防止層は、染料受容層面もしくは裏面、または両面の最表面に設けることができる。
これらのその他の層について、組成や調製法としては特に限定されず、従来公知のものであればよい。
(画像形成)
本発明の熱転写受像シートは、熱移行性染料とバインダーとを含有する熱転写シートとを重ね、上記熱移行性染料を熱移行させることにより画像を形成することができる。
上記熱転写シートは、染料層を基材シート上に設けたものであり、従来公知のものを用いることができる。
上記熱転写シートは、必要に応じ、耐熱滑性層を設けたものであってもよい。
上記染料層における熱移行性染料は、従来公知のものであれば特に限定されず、例えば、ジアリールメタン系色素;トリアリールメタン系色素;チアゾール系色素;メロシアニン系色素;ピラゾロンメチン等のメチン系色素;インドアニリン系色素;アセトフェノンアゾメチン、ピラゾロアゾメチン、イミダゾルアゾメチン、イミダゾアゾメチン、ピリドンアゾメチン等のアゾメチン系色素;キサンテン系色素;オキサジン系色素;ジシアノスチレン、トリシアノスチレン等のシアノメチレン系色素;チアジン系色素;アジン系色素;アクリジン系色素;ベンゼンアゾ系色素;ピリドンアゾ、チオフェンアゾ、イソチアゾールアゾ、ピロールアゾ、ピラールアゾ、イミダゾールアゾ、チアジアゾールアゾ、トリアゾールアゾ、ジズアゾ等のアゾ系色素;スピロピラン系色素;インドリノスピロピラン系色素;フルオラン系色素;ローダミンラクタム系色素;ナフトキノン系色素;アントラキノン系色素;キノフタロン系色素等が挙げられる。
上記染料層におけるバインダーとしては、特に限定されず、従来公知の樹脂バインダーを使用することができる。
上記樹脂バインダーとしては、例えば、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、酢酸セルロース、酪酸セルロース等のセルロース系樹脂;ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド等のビニル系樹脂;ポリエステル系樹脂;フェノキシ樹脂;等が好ましい。
上記染料層は、イエロー、マゼンタ、シアンの何れか1色又は2色の染料の層のみであってもよいし、各色の層を全て備えたものであってもよいし、必要に応じブラックの層を追加したものであってもよい。
上記熱転写シートにおける基材シートとしては、特に限定されず、例えば、ポリエステルフィルム等の樹脂フィルムが挙げられる。
上記画像形成は、上記範囲内の温度下で行うものであれば、特に限定されず、公知の熱拡散型転写方式(昇華型熱転写方式)にて行うことができる。
上記画像形成は、上述の本発明の熱転写受像シートを被転写体とするものなので、最高到達濃度が高い画像を形成できることに加え、濃度ムラ等の欠陥がない印画物を得ることができる。
本発明の熱転写受像シートは、上記構成よりなるので、耐引っかき性及び搬送性に優れ、かつ糊接着性が向上したものである。このため、本発明の熱転写受像シートは、デジタルデータからの画像形成等の高速印刷にも好適に使用することができる。
以下に実施例及び比較例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例及び比較例のみに限定されるものではない。
なお、文中、部又は%とあるのは特に断りのない限り、質量基準である。
実施例1
基材シートとして、厚さ150μmの合成紙 ユポFPG#150(王子油化合成紙製)を用い、その一方の面に下記組成の染料受容層用塗工液をワイヤーバーコーティング方式で塗工量5.0g/m(固形分)となるように塗工し、110℃の温度下で乾燥した。更に、もう一方の面に下記組成の裏面層用塗工液(1)をワイヤーバーコーティング方式で塗工量0.2g/m(固形分)となるように塗工し、100℃の温度下で乾燥して実施例1の熱転写受像シートを得た。
(染料受容層用塗工液の組成)
塩化ビニル・酢酸ビニル共重合樹脂(ソルバインC、日信化学工業社製) 100部
エポキシ変性シリコーンオイル(X−22−3000T 信越化学工業社製) 1部
主鎖両末端アルコール変性シリコーンオイル(X−22−160AS 信越化学工業社製) 0.1部
主鎖片末端アルコール変性シリコーンオイル(X−22−176DX 信越化学工業社製) 0.1部
XDIヴュレット体(タケネートA−14 三井化学ポリウレタン社製) 0.5部
溶剤(メチルエチルケトン/トルエン 質量比1:1) 17部
(裏面層用塗工液(1)の組成)
変性スチレンブタジエンゴム(変性SBR)系ラテックス(NipolPDT7676、日本ゼオン社製、ゴム硬度:E84.5、Tg:12℃、固形分48%) 2.08部
ポリエチレンワックス(ケミパールW308 三井化学社製、硬度:1.0、軟化点:132℃、固形分40%) 1.25部
アニオン系ポリスチレン樹脂(ケミスタット6120、三洋化成工業社製、固形分30.4%、ポリスチレンスルホン酸のアルカリ塩を主成分とする) 1.32部
溶剤(イソプロピルアルコール/水 質量比1:1) 11.18部
なお、バインダー樹脂の硬度については、JIS K 6253(2006年)「加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−硬さの求め方」に準拠したタイプEデュロメータ硬さ試験にて求めた。
すなわち、まず、上記変性スチレンブタジエンゴムのバインダー樹脂を直径40mmのアルミ製カップに移し、80℃で24時間乾燥させた。
次に、この方法により硬化させて得られたフィルム(直径40mm、厚み10mm以上)について、スポンジ・ゴム・プラスチック用硬度計 ハードマチック HH−300 シリーズ CODE No.811−330(デュロメータ タイプE)(Mitsutoyo社製)を用いて押下15秒後に測定し、ゴム硬度を測定した。
実施例2
上記裏面層用塗工液(1)の代わりに、下記組成からなる裏面層用塗工液(2)を使用して裏面層を形成した以外は、実施例1と同様にして熱転写受像シートを製造した。
(裏面層用塗工液(2)の組成)
変性スチレンブタジエンゴム(変性SBR)系ラテックス(NipolPDT7678、日本ゼオン社製、ゴム硬度:E93.0、Tg:25℃、固形分46.3%)2.16部
ポリエチレンワックス(ケミパールW308、三井化学社製、硬度:1.0、軟化点:132℃、固形分40%) 1.25部
アニオン系ポリスチレン樹脂(ケミスタット6120、三洋化成工業社製、固形分30.4%、ポリスチレンスルホン酸のアルカリ塩を主成分とする) 1.32部
溶剤(イソプロピルアルコール/水 質量比1:1) 11.18部
実施例3
上記裏面層用塗工液(1)の代わりに、下記組成からなる裏面層用塗工液(3)を使用して裏面層を形成した以外は、実施例1と同様にして熱転写受像シートを製造した。
(裏面層用塗工液(3)の組成)
変性スチレンブタジエンゴム(変性SBR)系ラテックス(LX407G51、日本ゼオン社製、ゴム硬度:E77.5、Tg:28℃、固形分48%) 2.07部
ポリエチレンワックス(ケミパールW308、三井化学社製、硬度:1.0、軟化点:132℃、固形分40%) 0.50部
アニオン系ポリスチレン樹脂(ケミスタット6120、三洋化成工業社製、固形分30.4%、ポリスチレンスルホン酸のアルカリ塩を主成分とする) 1.32部
溶剤(イソプロピルアルコール/水 質量比1:1) 9.45部
実施例4
上記裏面層用塗工液(1)の代わりに、下記組成からなる裏面層用塗工液(4)を使用して裏面層を形成した以外は、実施例1と同様にして熱転写受像シートを製造した。
(裏面層用塗工液(4)の組成)
変性スチレンブタジエンゴム(変性SBR)系ラテックス(LX415A、日本ゼオン社製、ゴム硬度:E88.0、Tg:27℃、固形分48%) 2.33部
ポリエチレンワックス(ケミパールW308、三井化学社製、硬度:1.0、軟化点:132℃、固形分40%) 0.50部
アニオン系ポリスチレン樹脂(ケミスタット6120、三洋化成工業社製、固形分30.4%、ポリスチレンスルホン酸のアルカリ塩を主成分とする) 1.32部
溶剤(イソプロピルアルコール/水 質量比1:1) 9.45部
参考例1
上記裏面層用塗工液(1)の代わりに、下記組成からなる裏面層用塗工液(5)を使用して裏面層を形成した以外は、実施例1と同様にして熱転写受像シートを製造した。
(裏面層用塗工液(5)の組成)
変性スチレンブタジエンゴム(変性SBR)系ラテックス(LX438C、日本ゼオン社製、ゴム硬度:E71.5、Tg:1℃、固形分45%) 2.22部
ポリエチレンワックス(ケミパールW308、三井化学社製、硬度:1.0、軟化点:132℃、固形分40%) 0.50部
アニオン系ポリスチレン樹脂(ケミスタット6120、三洋化成工業社製、固形分30.4%、ポリスチレンスルホン酸のアルカリ塩を主成分とする) 1.32部
溶剤(イソプロピルアルコール/水 質量比1:1) 9.45部
参考例2
上記裏面層用塗工液(1)の代わりに、下記組成からなる裏面層用塗工液(6)を使用して裏面層を形成した以外は、実施例1と同様にして熱転写受像シートを製造した。
(裏面層用塗工液(6)の組成)
変性スチレンブタジエンゴム(変性SBR)系ラテックス(LX407F8B、日本ゼオン社製、ゴム硬度:E77.0、Tg:4℃、固形分50%) 2.00部
ポリエチレンワックス(ケミパールW308、三井化学社製、硬度:1.0、軟化点:132℃、固形分40%) 0.50部
アニオン系ポリスチレン樹脂(ケミスタット6120、三洋化成工業社製、固形分30.4%、ポリスチレンスルホン酸のアルカリ塩を主成分とする) 1.32部
溶剤(イソプロピルアルコール/水 質量比1:1) 9.45部
参考例3
上記裏面層用塗工液(1)の代わりに、下記組成からなる裏面層用塗工液(7)を使用して裏面層を形成した以外は、実施例1と同様にして熱転写受像シートを製造した。
(裏面層用塗工液(7)の組成)
変性スチレンブタジエンゴム(変性SBR)系ラテックス(LX430、日本ゼオン社製、ゴム硬度:E68.0、Tg:12℃、固形分49%) 2.04部
ポリエチレンワックス(ケミパールW308、三井化学社製、硬度:1.0、軟化点:132℃、固形分40%) 0.50部
アニオン系ポリスチレン樹脂(ケミスタット6120、三洋化成工業社製、固形分30.4%、ポリスチレンスルホン酸のアルカリ塩を主成分とする) 1.32部
溶剤(イソプロピルアルコール/水 質量比1:1) 9.45部
参考例4
上記裏面層用塗工液(1)の代わりに、下記組成からなる裏面層用塗工液(8)を使用して裏面層を形成した以外は、実施例1と同様にして熱転写受像シートを製造した。
(裏面層用塗工液(8)の組成)
変性スチレンブタジエンゴム(変性SBR)系ラテックス(JSR0602、JSR社製、ゴム硬度:E78.0、Tg:40℃、固形分52.5%) 1.90部
ポリエチレンワックス(ケミパールW308、三井化学社製、硬度:1.0、軟化点:132℃、固形分40%) 0.50部
アニオン系ポリスチレン樹脂(ケミスタット6120、三洋化成工業社製、固形分30.4%、ポリスチレンスルホン酸のアルカリ塩を主成分とする) 1.32部
溶剤(イソプロピルアルコール/水 質量比1:1) 9.45部
実施例9
上記裏面層用塗工液(1)の代わりに、下記組成からなる裏面層用塗工液(9)を使用して裏面層を形成した以外は、実施例1と同様にして熱転写受像シートを製造した。
(裏面層用塗工液(9)の組成)
変性スチレンブタジエンゴム(変性SBR)系ラテックス(NipolPDT7676、日本ゼオン社製、ゴム硬度:E84.5、Tg:12℃、固形分48%) 2.08部
ポリエチレンワックス(ケミパールW308、三井化学社製、硬度:1.0、軟化点:132℃、固形分40%) 1.25部
溶剤(イソプロピルアルコール/水 質量比1:1) 11.18部
比較例1
上記裏面層用塗工液(1)の代わりに、下記組成からなる裏面層用塗工液(10)を使用して裏面層を形成した以外は、実施例1と同様にして熱転写受像シートを製造した。
(裏面層用塗工液(10)の組成)
スチレンブタジエンゴム(SBR)系ラテックス(L1876、旭化成ラテックス社製、ゴム硬度:E32.0、Tg:−1.5℃、固形分48.1%) 2.08部
ポリエチレンワックス(ケミパールW308、三井化学社製、硬度:1.0、軟化点:132℃、固形分40%) 0.50部
アニオン系ポリスチレン樹脂(ケミスタット6120、三洋化成工業社製、固形分30.4%、ポリスチレンスルホン酸のアルカリ塩を主成分とする) 1.32部
溶剤(イソプロピルアルコール/水 質量比1:1) 9.43部
比較例2
上記裏面層用塗工液(1)の代わりに、下記組成からなる裏面層用塗工液(11)を使用して裏面層を形成した以外は、実施例1と同様にして熱転写受像シートを製造した。
(裏面層用塗工液(11)の組成)
スチレンブタジエンゴム(SBR)系ラテックス(SX1105A、日本ゼオン社製、ゴム硬度:E54.0、Tg:0℃、固形分45%) 2.22部
ポリエチレンワックス(ケミパールW308、三井化学社製、硬度:1.0、軟化点:132℃、固形分40%) 0.50部
アニオン系ポリスチレン樹脂(ケミスタット6120、三洋化成工業社製、固形分30.4%、ポリスチレンスルホン酸のアルカリ塩を主成分とする) 1.32部
溶剤(イソプロピルアルコール/水 質量比1:1) 9.43部
比較例3
上記裏面層用塗工液(1)の代わりに、下記組成からなる裏面層用塗工液(12)を使用して裏面層を形成した以外は、実施例1と同様にして熱転写受像シートを製造した。
(裏面層用塗工液(12)の組成)
スチレンブタジエンゴム(SBR)系ラテックス(LX416、日本ゼオン社製、ゴム硬度:膜にならないため測定不能、Tg:50℃、固形分48%) 2.08部
ポリエチレンワックス(ケミパールW308、三井化学社製、硬度:1.0、軟化点:132℃、固形分40%) 1.25部
アニオン系ポリスチレン樹脂(ケミスタット6120、三洋化成工業社製、固形分30.4%、ポリスチレンスルホン酸のアルカリ塩を主成分とする) 3.29部
溶剤(イソプロピルアルコール/水 質量比1:1) 14.07部
比較例4
上記裏面層用塗工液(1)の代わりに、下記組成からなる裏面層用塗工液(13)を使用して裏面層を形成した以外は、実施例1と同様にして熱転写受像シートを製造した。
(裏面層用塗工液(13)の組成)
アクリル酸エステル系樹脂(ジュリマーAT−613、日本純薬社製、ゴム硬度:97.0、Tg:76.2) 2.50部
ポリエチレンワックスディスパージョン(ケミパールW310、三井化学社製、平均粒径10μm) 1.25部
アニオン系ポリスチレン樹脂(ケミスタット6120、三洋化成工業社製、固形分30.4%、ポリスチレンスルホン酸のアルカリ塩を主成分とする) 2.06部
溶剤(イソプロピルアルコール/水 質量比1:1) 25.03部
(評価)
実施例比較例及び参考例で得られた熱転写受像シートについて、以下の評価を行った。各評価の結果を表1に示す。
<耐引っかき性>
以下の条件で、裏面層と試験布の摩擦試験を行い、下記の評価基準にて耐引っかき性を評価した。
摩擦試験機 FR−25型(スガ試験機製)
試験布 綿(JIS染色堅ろう試験用 JIS L 0803準拠)
荷重 500g
回数 25回、50回
(評価基準)
○:裏面のとられが確認されない。
△:裏面のとられがやや確認される。
×:裏面がとられ、基材シート表面が確認される。
<筆記性>
熱転写受像シートの裏面層に、下記に示す筆記具で記載した場合に文字がかすれるか、下記の評価基準にて評価した。
筆記具;
マッキー(細)(商品名、ゼブラ社製)、uni−bal signo(0.5mm)(商品名、三菱鉛筆社製)、uni−Laknock(0.7mm)(商品名、三菱鉛筆社製)、SARASA(0.5mm)(商品名、ゼブラ社製)、Pentel Sign Pen(商品名、ぺんてる社製)、ZEBRA SEE SIGN(商品名、ゼブラ社製)
評価基準;
○:いずれの筆記具で記載した文字もかすれなかった。
×:文字のかすれが認められたものがあった。
<糊接着性>
熱転写受像シートの裏面層に、液状のり(アラビックヤマト、ヤマト社製)、スティックのり(PIT トンボ鉛筆社製)及び澱粉のり(フエキ糊 不易糊工業社製)を塗り、コピー用紙に貼り付け、24時間以上乾燥した後、該コピー用紙から剥がして紙剥けの有無を確認した。評価基準は、以下のとおりである。
○:容易に剥がれず、紙剥けする。
△:容易に剥がれないが、紙剥けはない。
×:容易に剥がれる。
<表面電気抵抗>
Hiresta IP MCP−HT250(三菱油化社製)を用いて、下記条件で熱転写受像シートの裏面層の電気抵抗値(Ω/□)を測定した。評価基準は、以下のとおり。
PROBE TYPE:HR
SUPPLY VOLTAGE:500V
TIMER:10sec
MEASURE:AUTO RNG
○:1×1011Ω/□以下
×:1×1011Ω/□を超える
<裏面離型性>
熱転写受像シートを40℃、90%環境下に2週間保存後、同環境下でCanon SELPHY CP710にて黒ベタ印画を行い、排出されるかを確認した。評価基準は、以下のとおり。
○:排出され、印画面に不良部がない。
×:排出されない。
<摩擦係数>
熱転写受像シートの裏面層と染料受容層とを重ね合わせ、A6サイズに20kg荷重をかけて60℃100時間保存した後、HEIDON SURFACE PROPERTY TESTER TYPE:14DRにて、引張速度500mm/分、荷重1.5kgの条件で摩擦係数を測定した。
Figure 0005239708
表1より、実施例の熱転写受像シートは、耐引っかき性及び搬送性に優れるものであり、糊接着性も向上したものであった。また筆記性も実用上問題のないレベルのものであった。一方、比較例の熱転写受像シートは、耐引っかき性が不充分であった。
本発明の熱転写受像シートは、耐引っかき性及び搬送性に優れ、糊接着性が向上したものであり、デジタルデータからの画像形成等の高速印刷にも好適に使用することができる。
本発明の熱転写受像シートの模式的断面構成図である。
符号の説明
1 基材シート
2 染料受容層
3 中間層
4 裏面層

Claims (5)

  1. 基材シートの一方の面に染料受容層を有し、前記基材シートの染料受容層と反対側の面に裏面層を有する熱転写受像シートであって、
    前記裏面層は、JIS K6253(2006年)「加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−硬さの求め方」に準拠したタイプEデュロメータ硬さ試験にて測定した硬度がE75〜E95であり、かつ、ガラス転移温度が10〜30℃である変性スチレンブタジエンゴム系ラテックスをバインダー樹脂として含有する
    ことを特徴とする熱転写受像シート。
  2. 裏面層は、更にポリエチレンワックス及び/又はアニオン系ポリスチレン樹脂を含有する請求項1記載の熱転写受像シート。
  3. ポリエチレンワックスの含有量は、バインダー樹脂100質量部に対して10〜400質量部である請求項2記載の熱転写受像シート。
  4. アニオン系ポリスチレン樹脂の含有量は、バインダー樹脂100質量部に対して10〜200質量部である請求項2又は3記載の熱転写受像シート。
  5. 基材シートと裏面層との間に、更に中間層を有する請求項1、2、3又は4記載の熱転写受像シート。
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