JP2006192605A - 昇華型感熱転写リボン - Google Patents

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Abstract

【課題】高温で保存した後であっても昇華型感熱転写リボンで印画した場合の画質が劣化することなく、染料担持層と基材との密着性が向上し、さらに感度の優れた昇華型感熱転写リボンを提供する。また、透明保護層を設けた場合、極めて光沢性の優れた印画物が得られる昇華型感熱転写リボンを提供する。
【解決手段】基材の一方の面上に易接着層および染料担持層を有し、この易接着層を無機酸化物の蒸着により形成することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は昇華型感熱転写リボンに関し、詳しくは、高温条件下で保存しても画質が劣化せず、染料担持層と基材との密着性に優れる昇華型感熱転写リボンに関する。
簡便で鮮明に記録できる方式として感熱転写記録方式が広く用いられている。この感熱転写記録方式の中でも昇華型感熱転写記録方式は、熱溶融型転写記録方式に比べて階調性に優れるため、高画質のフルカラー画像をパソコン、ビデオ、デジタルカメラ等から簡便に出力できる記録方式として特に注目されている。昇華型感熱転写記録方式は、昇華性染料をバインダー中に分散させた染料担持層を基材フィルムに積層してなる昇華型感熱転写リボンに、被転写材を重ね、昇華型感熱転写リボンの反対側からサーマルヘッド等から熱エネルギーを加えることで染料担持層中の染料のみを昇華させ、被転写材の受容層に染料を転写、吸収させることによって階調性の画像を形成する方式である。
この昇華型感熱転写記録方式においては、昇華型感熱転写リボンの染料のみを昇華させるため、染料担持層と基材フィルムとの高い密着性が必要であり、密着性が不足すると染料担持層が被転写材に付着してしまい、著しく印刷の階調性を損なう。
一般に基材として使用されるポリエステルフィルムは高度に結晶配向しているため、ぬれ性に乏しく、染料担持層を作製する溶液を直接塗布しても接着しにくい。このため、染料担持層との接着性を向上させる目的で、基材フィルムの表面に樹脂からなる易接着層を形成した後、この易接着層上に染料担持層を設けることが提案されている(特許文献1〜3等)。
一方、昇華型感熱記録方式で形成した印画物の表面は、被転写材上に転写された染料が表面に曝された状態であり、耐光性、耐擦過性、耐薬品性等の画像耐久性が不十分である場合がある。このため、画像が転写された被転写材上に透明樹脂からなる保護層を形成することが従来からおこなわれており、易接着層上に透明保護層を有する構成の昇華型感熱転写リボンが提案されている(特許文献4等)。
特開2000−343844号 特開2001−180130号 特開2002−11965号 特開平3−45390号
しかし、上記特許文献1〜3等の方法によっても、易接着層と染料担持層との密着性は未だ不十分であり、特に高温環境下での全面ベタ印字の際に、染料担持層ごと転写されてしまうことがあった。また、易接着層が樹脂で構成されているため、染料担持層中の染料が易接着層に移行し、これによって染料担持層中の染料が減少することに起因する画質の劣化が起こっていた。この染料が易接着層に移行する現象は、特に昇華型感熱転写リボンを高温で保存した場合に顕著に見られ、高温で保存した後、その昇華型感熱転写リボンで印画すると画質の劣化が大きいという問題があった。
印画物の表面を保護するために透明保護層を設けた場合、印画物の最表面となるのは透明保護層の易接着層と接している面であり、印画物の最表面の状態も易接着層の表面の影響を強く受ける。一方、最近の傾向として、形成された画像には今まで以上の光沢性を求められるようになってきており、この要求に応えるためには、透明保護層と接する易接着層の表面を均一に平滑にする等のさらなる改良が必要であった。
本発明は上記問題点を解決するためになされたもので、高温で保存した後であっても昇華型感熱転写リボンで印画した場合の画質が劣化することなく、易接着層を介して染料担持層と基材との密着性が向上し、さらに感度の優れた昇華型感熱転写リボンを提供することを目的とする。また、透明保護層を設けた場合、極めて光沢性の優れた印画物が得られる昇華型感熱転写リボンを提供することを目的とする。
本発明者らは、無機酸化物の蒸着によって易接着層を設けることで、高温で保存した昇華型感熱転写リボンを使用して印画した場合でも、画質を劣化させることなく、かつ、易接着層を介して染料担持層と基材との密着性を向上させることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
したがって、本発明の昇華型感熱転写リボンは、基材の一方の面上に易接着層および染料担持層を有し、易接着層を無機酸化物の蒸着により形成することを特徴とする。
易接着層はAlであることが好ましい。また、易接着層の厚さは3〜35nmであることが好ましい。
昇華性染料は染着性に優れるが、分子量が小さいので染料担持層内で移動しやすい。従来のように樹脂で形成した易接着層を有する昇華型感熱転写リボンを高温で保存した場合、染料担持層から易接着層へ染料が移行する現象が起こる。しかし、無機物を蒸着させて形成した易接着層では、樹脂で形成した易接着層の場合のような染料の移行は起こらない。このため、高温で保存した昇華型感熱転写リボンを使用した場合のように画質が劣化することがない。
蒸着して形成する易接着層に関しては、アルミニウム、銅のような酸化されていない金属の蒸着層を易接着層として設けても、ぬれ性は良くならない。しかし、本発明のように、無機酸化物で形成された易接着層により表面が活性化され、ぬれ性が良くなるため、易接着層の表面に染料担持層を均一かつ強固に形成することができる。これは、無機酸化物中の活性酸素によるものと考えられる。
本発明における無機酸化物の蒸着はナノメーターのオーダーで行われ、従来のように樹脂を塗布することにより設ける易接着層の厚さが概略0.05〜0.1μmであることからも分かるように、非常に薄い。また、樹脂と比較して無機物は熱伝導性にも優れているため感度向上にも寄与できる。
被転写材上に転写された染料が表面に曝された状態では画像耐久性が不十分だと思われる場合には、画像が転写された受像体上に透明樹脂からなる保護層を設けるための透明保護層を設けてもよい。かかる透明保護層は面順次にて、易接着層上に設ければよい。
本発明の易接着層上に透明保護層を設けた場合、極めて光沢性の優れた印画物が得られる。これは以下のような理由によるものと考えられる。
(1)最終的な印画物は、透明保護層の易接着層と接していた面が最表面となるが、本発明の易接着層は蒸着によって設けたものであり、表面が極めて平滑である。このため易接着層と接している透明保護層の面も極めて平滑なものとなり、結果的に光沢性の優れた印画物を得ることができる。
(2)易接着層のぬれ性がよいため、透明保護層形成用インクを均一に塗布できる。このため、形成された透明保護層の面も均一なものとなり、結果的に光沢性の優れた印画物を得ることができる。
(3)易接着層が無機物により構成されているため、熱によって熱接着性が生じない。したがって、易接着層と透明保護層との分離がスムーズに行えるため、透明保護層の形状を損なうことがない。
(4)易接着層と染料担持層との密着性が向上するように、易接着層と透明保護層との密着性も向上するにもかかわらず、本発明においては、透明保護層の転写性が損なわれることはない。これは易接着層の厚さが小さく、伝導性の高い無機物により感度が向上したことにより、転写性が高くなっているからである。また、上述したように、易接着層が無機物により構成されているため、熱によって熱接着性が生じない。よって、易接着層と透明保護層との分離をスムーズに行うことができるため、透明保護層の転写性が損なわれることはない。この結果として、従来一般的に設けられていた剥離層を、易接着層と透明保護層との間に設ける必要はない。剥離層は光沢に悪影響を及ぼすワックス等を主成分とすることが一般的であるため、剥離層を設けなくてもよいことは光沢性を向上させる一因となる。
本発明にかかる、無機酸化物の蒸着によって形成した易接着層を有する昇華型感熱転写リボンによれば、以下のような効果が得られる。
(1)基材の表面に易接着層を容易に形成することができる。
(2)易接着層を介して、基材と染料担持層との密着性を向上させることができ、染料担持層が基材から剥離することがない。
(3)高温条件下で保存した昇華型感熱転写リボンを使用して印画を行っても画質が劣化しない。
(4)従来の樹脂を用いた易接着層よりもはるかに厚さを薄くでき、樹脂と比較して無機物は熱伝導性にも優れているため、感度を向上させることができる。
(5)透明保護層を設けた場合、より光沢性の優れた印画物を得ることができる。
本発明の昇華型感熱転写リボンは、基材上の一方の面上に、蒸着により形成した無機酸化物からなる易接着層を設け、この易接着層上に染料担持層を設けた構造を有している。
本発明で使用される基材としては、従来のある程度の耐熱性と強度を有するフィルムを使用することができる。たとえば、各種加工紙、ポリエチレンテレフタレートフィルムをはじめとするポリエステルフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリサルホンフィルム、ポリフェニレンサルファイドフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、1,4−ポリシクロヘキシレンジメチルテレフタレートフィルム、アラミドフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、セロファン等が挙げられる。これらの中で、特に好ましいものはポリエチレンテレフタレートフィルムである。厚さは0.5〜50μm、中でも2〜10μm程度のものが好ましい。
本発明における易接着層は無機酸化物で形成したものであり、かかる無機酸化物の例としては、Al、SiO、SiO、TiO、ZnO等が挙げられる。特に、Alは無色透明であるため、比較的厚く易接着層を設けてもセンサーマークとの透過率における差の面で不利にならず、センサーマークを識別するのに問題を生じることがなく好ましい。また、Alは比較的低い温度で蒸発するので、蒸着によって易接着層を容易に形成することができ、ひいては昇華型感熱転写リボンのトータルとしての生産性が向上し、生産コストが低減できるため好ましい。
本発明にかかる易接着層は基材上に無機酸化物を蒸着することによって形成される。基材への蒸着方法としては真空蒸着法が一般的であるが、従来から行われているスパッタリング蒸着やイオンプレーティングによっても可能である。
易接着層の厚さは3〜35nmが好ましい。3nm未満であると染料担持層との密着性が不十分となるおそれがあり、35nmを超えると染料担持層との密着性は変わらないにもかかわらず、コストのみ高くなり好ましくない。特に、易接着層の材料としてSiO、SiOを使用した場合に厚さが上記範囲を外れると、易接着層が黄味を帯びるためセンサーマークとの透過率における差の面で不利になり、プリンターの誤作動の原因となるおそれがある。
易接着層の上に染料担持層を設けるが、この染料担持層は昇華性染料を任意のバインダー樹脂で担持させた層である。使用する染料としては、熱により、拡散もしくは昇華移行する染料であって、従来から昇華型感熱転写リボンに使用されている染料のいずれも使用することができる。好ましい染料としては、たとえば、ジアリールメタン系、トリアリールメタン系、チアゾール系、メロシアニン等のメチン系、インドアニリン、アセトフェノンアゾメチン、ピラゾロアゾメチン、イミダゾルアゾメチン、イミダゾアゾメチン、ピリドンアゾメチンに代表されるアゾメチン系、キサンテン系、オキサジン系、ジシアノスチレン、トリシアノスチレンに代表されるシアノメチレン系、チアジン系、アジン系、アクリジン系、ベンゼンアゾ系、ピリドンアゾ、チオフェンアゾ、イソチアゾールアゾ、ピロールアゾ、ピラールアゾ、イミダゾールアゾ、チアジアゾールアゾ、トリアゾールアゾ、ジズアゾ等のアゾ系、スピロピラン系、インドリノスピロピラン系、フルオラン系、ローダミンラクタム系、ナフトキノン系、アントラキノン系、キノフタロン系等が挙げられる。
具体的には、シアン染料として、カヤセットブルー714(ソルベントブルー63、
日本化薬製) 、フォロンブリリアントブルー−S−R (ディスパースブルー354、サンド製)、ワクソリンAP−FW(ソルベントブルー36、ICI製)、マゼンタ染料として、MS−REDG(ディスパースレッド60、三井東圧製)、マクロレックスバイオレットR(ディスパースバイオレット26、バイエル製)、イエロー染料としてフォロンブリリアントイエローS−6GL(ディスパースイエロー231、サンド製 )、マクロレックスイエロー6G(ディスパースイエロー201、 バイエル製) 等が挙げられる。
染料を担持するためのバインダー樹脂としては公知のものを使用することができ、たとえば、エチルセルロース、エチルヒドロキシセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース等のセルロース系樹脂、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール、ポリビニルピロリドン等のビニル系樹脂、ポリ(メタ)アクリレート、フェノキシエチルメタアクリレート、ポリ(メタ)アクリルアミド等のアクリル系樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル系樹脂等が挙げられる。これらは単独で、または複数を混合して用いることができる。
染料担持層は、上述した染料およびバインダー樹脂に、さらに必要に応じて各種の添加剤を加え、適当な有機溶剤に溶解、あるいは有機溶剤や水に分散した分散体をグラビア印刷法、スクリーン印刷法等により、塗布量が0.2〜5.0g/m、好ましくは0.4〜2.0g/mとなるように、易接着層上に塗布、乾燥して形成することができる。カラー印刷を行う構成であれば、たとえば、シアン、マゼンタ、イエローの各染料担持層を上記方法で面順次に形成すればよい。
図1は面順次のリボンを例として概略を表したものである。すなわち、基材1上に設けた易接着層2の上に、イエローインクの染料担持層Y、マゼンタインクの染料担持層M、およびシアンインクの染料担持層Cといった各染料担持層を設け、必要に応じて黒インク層Kを設ける。これらの領域からなるユニットを繰り返したものが昇華型転写リボンとなる。
また、被転写材上に転写された染料が表面に曝された状態では画像耐久性が不十分だと思われる場合には、図2に示したように、画像が転写された受像体上に透明樹脂からなる保護層を設けるための透明保護層OPを易接着層2上に設ければよい。なお、図2において、図1と同じ符号は同じ部材を表す。
透明保護層に使用される樹脂としては、アクリル樹脂、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、ポリエステル樹脂、スチレンアクリル共重合体樹脂等が挙げられる。中でも、重量平均分子量(Mw)が100,000〜400,000であり、スチレンアクリル共重合体樹脂のスチレンモノマーとアクリル酸エステルモノマーとのモル比が90:10〜10:90であるスチレンアクリル共重合体樹脂が、基材との剥離性、被転写材への接着性、印画物の保護性能の点から好ましい。透明保護層には、必要に応じて、紫外線吸収剤、酸化防止剤、光安定化剤を加えてもよい。透明保護層を形成するための樹脂の好ましい塗布量は1.0〜4.0g/mである。
さらに、易接着層を設けたのとは反対側の基材の面上に、基材を熱から保護し、滑り性を確保するため、シリコーン樹脂等からなる耐熱保護層を設けても良い。以上のようにして、本発明にかかる昇華型感熱転写リボンを作製することができる。
なお、説明の都合上、昇華型感熱転写リボンを面順次の構成のものについて説明したが、面順次以外の構成、たとえば線順次の構成を有するリボンやモノカラーリボンであってもよいことは言うまでもない。
[実施例1]
厚さ5μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(三菱ポリエステルフィルム製ダイヤK200−5F、フィルム表面未処理)の一方の面上に真空蒸着法により、厚さ3nmのAlからなる易接着層を形成した。なお、厚さは質量測定法により求めた。この易接着層上にグラビアコーターにて、下記組成のイエロー、マゼンタ、シアンおよび黒色の各インクを塗布量0.8g/mで、また、透明保護層用インクを塗布量1.5g/mで、それぞれ面順次に塗布し、乾燥させた。
(イエローインク)
イエロー分散染料 5.5重量部
(Macrolex Yellow 6G、バイエル社製)
ポリビニルブチラール樹脂(エスレックBX−1、積水化学製)4.5重量部
メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 90.0重量部
計 100.0重量部
(マゼンタインク)
イエロー分散染料の代わりにマゼンタ分散染料(Disperse Red
60)を使用した以外はイエローインクと同じである。
(シアンインク)
イエロー分散染料の代わりにシアン分散染料(Solvent Blue63)を使用した以外はイエローインクと同じである。
(黒インク)
カーボンブラック(MA−8、三菱化学製) 15.0重量部
ポリエステル樹脂 15.0重量部
(ダイアクロンER1002、三菱レイヨン製)
メチルエチルケトン 35.0重量部
トルエン 35.0重量部
計 100.0重量部
(透明保護層用インク)
スチレン・アクリル共重合体樹脂(ハイマーSB102、三洋化成工業製、
スチレン:アクリル=50:50、Mw=290,000) 30重量部
メチルエチルケトン 35重量部
トルエン 35重量部
計 100.0重量部
さらに、易接着層を設けたのとは反対側のポリエチレンテレフタレートフィルム上に、シリコーン・ウレタン共重合体樹脂をグラビアコーターにて、塗布量0.5g/mで塗布して耐熱保護層を形成した。このようにして、本発明にかかる昇華型感熱転写リボンを作製した。
[実施例2]
実施例1の易接着層の厚さを5nmに変更した以外は実施例1と同様にして、昇華型感熱転写リボンを作製した。
[実施例3]
実施例1の易接着層の厚さを35nmに変更した以外は実施例1と同様にして、昇華型感熱転写リボンを作製した。
[実施例4]
実施例1の易接着層を、厚さ5nmのSiOに変更した以外は実施例1と同様にして、昇華型感熱転写リボンを作製した。
[実施例5]
実施例1の易接着層を、厚さ5nmのSiOに変更した以外は実施例1と同様にして、昇華型感熱転写リボンを作製した。
[比較例1]
実施例1の易接着層の厚さを1.5nmに変更した以外は実施例1と同様にして、昇華型感熱転写リボンを作製した。
[比較例2]
実施例1の基材と易接着層を、一方の面上に塗布厚が0.08μmのポリウレタン系樹脂を事前にインラインコートさせて易接着層を作成してある、厚さ5μmのポリエチレンテレフタレートフィルムKM 65(東洋紡績製)に変更した以外は実施例1と同様にして、昇華型感熱転写リボンを作製した。
[評価方法]
(密着性評価)
上記各実施例および比較例で作製した昇華型感熱転写リボンの染料担持層に、日東電工製N.29の18mm幅粘着テープを貼り付け、LITRA CO,.LTD製の剥離測定器LC4101−G600を用いて、荷重2kg、剥離速度4.7cm/secの条件で剥離試験を行った。評価基準は以下のとおりとした。結果を表1および2に示す。
○:染料担持層の剥離なし
×:染料担持層の剥離あり
(高温条件下での保存性評価)
上記各実施例および比較例で作製した昇華型感熱転写リボンを、60℃、相対湿度30%で96時間恒温室で保存し、さらに常温にて24時間放置した後、キヤノン製のプリンターCP−100にセットして、このプリンター用受像シートにシアンのベタ印画および形成した印画面上に透明保護層の転写を行った。また、参照用として、上記高温条件下で保存していない昇華型感熱転写リボンも使用して同様に印画を行った。
高温条件下で保存した昇華型感熱転写リボンと高温条件下で保存していない昇華型感熱転写リボンを使用した場合の双方について、シアン最高濃度の濃度差(△E)をグレタグマクベス製の測定器RD−914を使用して測定した。色の濃度が低下すると色のバランスが崩れ画質劣化につながる。よって、濃度差が小さいと、高温で保存した場合でも画質の劣化が少ないことになり保存性が優れることになる。評価基準を以下のとおりとした。結果を表1および2に示す。
○:△Eが0.2未満
×:△Eが0.2以上
(感度の評価)
上記各実施例および比較例で作製した昇華型感熱転写リボンをキヤノン製のプリンターCP−100にセットして、このプリンター用受像シートにシアンのベタ印画および形成した印画面上に透明保護層の転写を行った。印画したシアンの最高濃度をグレタグマクベス製の測定器RD−914にて測定した。最高濃度が高いということは、昇華した染料の量が多いということであり、感度が高いことを示す。評価基準を以下のとおりとした。結果を表1および2に示す。
○:2.0以上
×:2.0未満
(易接着の透過率測定)
易接着層の透過率測定用として、上記各実施例と比較例において、ポリエチレンテレフタレートフィルム上に易接着層のみを形成した試料を作製し、易接着層の透過率をグレタグマクベス製の測定器TD−904にて測定した。ここで作製した昇華型感熱転写リボンは染料担持層、耐熱保護層等を有していないので、上記各実施例および比較例とは厳密には異なるが、便宜上、これらの易接着層のみを設けた試料も上記各実施例や比較例と同じ呼称とした。
易接着層の透過率が高いとセンサーマークの識別が容易となり、プリンターの誤作動のおそれがなくなる。評価基準を以下のとおりとした。結果を表1および2に示す。 ○:99.8%以上
△:99.6%以上99.8%未満
×:99.6%未満。プリンターの機種によっては誤作動のおそれあり
(印画物の光沢度評価)
感度の評価にて用いた上記各実施例および比較例の各印画物について、光沢度計(DR.LANGE製のReflecto meter)を使用して60°照射の光沢度を測定した。評価基準を以下のとおりとした。結果を表1および2に示す。
○:光沢度90%以上
×:光沢度90%未満
Figure 2006192605
Figure 2006192605
(結果の考察)
透過率の結果において、実施例4と5が若干劣る結果が出ているが、これは易接着層の材料がそれぞれ、SiOとSiOであるため、易接着層が若干黄味がかっているからである。
比較例1では易接着層の厚さが薄いため、密着性に劣る。また、比較例2では易接着層の材料を樹脂としたため、密着性が劣り、高温条件下で保存した後の画質も劣る。さらに、易接着層の厚さも従来のように厚く、無機物と比較して熱伝導性が劣るため、感度が鈍い結果となった。さらに、印画物の光沢性も劣る結果となった。
本発明の昇華型感熱転写リボンの一態様を示す断面図である。 本発明の昇華型感熱転写リボンの別の態様を示す断面図である。
符号の説明
1:基材
2:易接着層
Y:イエローインクの染料担持層
M:マゼンタインクの染料担持層
C:シアンインクの染料担持層
OP:透明保護層

Claims (4)

  1. 基材の一方の面上に易接着層および染料担持層を有し、前記易接着層を無機酸化物の蒸着により形成することを特徴とする昇華型感熱転写リボン。
  2. 易接着層がAlである請求項1記載の昇華型感熱転写リボン。
  3. 易接着層の厚さが3〜35nmである請求項1または2記載の昇華型感熱転写リボン。
  4. さらに、易接着層上に透明保護層を有する請求項1〜3のいずれかに記載の昇華型感熱転写リボン。
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