JP7282478B2 - 保護層転写シート - Google Patents

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Description

本発明は、熱転写方式のプリンタに使用される保護層転写シートに関する。
一般に、熱転写記録媒体は、熱転写方式のプリンタに使用されるものであり、例えば、サーマルリボンと呼ばれるインクリボンのことである。この熱転写記録媒体は、基材の一方の面に熱転写層、その基材の他方の面に耐熱滑性層(バックコート層)を設けた構成となっている。ここで熱転写層は、インクの層であって、プリンタのサーマルヘッドに発生する熱によって、そのインクが昇華(昇華転写方式)あるいは溶融(溶融転写方式)して、熱転写受像シート側に転写されるものである。
現在、熱転写方式の中でも昇華転写方式は、プリンタの高機能化に伴い、各種画像を簡便にフルカラーに形成できるため、デジタルカメラのセルフプリント、身分証明書などのカード類、アミューズメント用出力物等、広く利用されている。そういった用途の多様化と共に、小型化、高速化、低コスト化、また得られる印画物への耐久性を求める声も大きくなっている。そのため、近年では、基材シートの一方の面に、印画物に耐久性を付与する熱転写性保護層等が形成された熱転写記録媒体が、かなり普及してきている。
そのような状況の中、用途の多様化と普及拡大に伴い、印画物の耐久性に加えて、光沢調の外観を有する印画物のみならず、マット調の外観を有する印画物も求められるようになってきた。このような要求に対して、特許文献1では、基材シートの一面に離型層、保護層、および必要に応じて接着層がこの順に積層された保護層熱転写シートの離型層に、フィラーを含有させることで印画物の光沢度を調整することが提案されている。
また、特許文献2には、基材フィルムと保護層とを有し、被転写体上に印画された画像上に保護層を熱により転写する保護層転写シートの保護層材料として、酸価が5.0以下の(メタ)アクリル樹脂を用いることが記載されている。そして、保護層を熱転写する際に印加する熱エネルギーを調整することで、転写後の保護層の表面をマット状態または光沢状態にできるため、光沢調の印画物及びセミグロス調の印画物が同一のシートで安定的に得られると記載されている。
特許第4142517号公報 特許第4941260号公報
しかしながら、特許文献1に記載された保護層転写シートでは、印画物上に保護層が転写されることでマット調の印画物を得ることはできるが、光沢調の印画物を得ることはできない。
また、特許文献2に記載された保護層転写シートでは、転写時の熱エネルギーにより基材と保護層とが融着され、両者の密着性が高くなり過ぎることで、保護層から基材を剥離する際に保護層に剥離痕が発生することが分かった。
さらに、これまでに、様々な構成や材料を用いることで、光沢調の印画物やマット調の印画物を得る方法が提案されているが、現時点では、同一の保護層転写シートで、不具合なく光沢調の印画物とマット調の印画物の両方を得る方法は見出されていない。
本発明の課題は、光沢調の印画物とマット調の印画物の両方を得ることができる保護層転写シートを提供することである。
本発明の一態様である保護層転写シートは、基材の一方の面の少なくとも一部に熱転写性保護層を有する保護層転写シートであって、熱転写性保護層は、基材上に形成された剥離層と剥離層上に形成された接着層からなり、剥離層は第一の樹脂と第二の樹脂とを含有し、第一の樹脂はISO306のB50法により測定されたビカット軟化温度が75℃以上110℃以下の樹脂であり、第二の樹脂はポリエステル樹脂であることを特徴とする。
本発明の一態様によれば、光沢調の印画物とマット調の印画物の両方を得ることができる保護層転写シートが提供される。
本発明の実施形態の保護層転写シートを示す側断面図である。
以下、この発明の実施形態について説明するが、この発明は以下に示す実施形態に限定されない。以下に示す実施形態では、この発明を実施するために技術的に好ましい限定がなされているが、この限定はこの発明の必須要件ではない。
この実施形態の保護層転写シート1は、基材2、耐熱滑性層3、剥離層4、接着層5で構成されている。剥離層4および接着層5が熱転写性保護層6を構成する。基材2の一方の面に熱転写性保護層6が形成され、基材2の他方の面に耐熱滑性層3が形成されている。剥離層4は基材2上に形成されている。接着層5は剥離層4上に形成されている。
基材2は、従来公知のものが使用でき、機械的強度、柔軟性、耐熱性などを有することが好ましい。具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレン、セロファン、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリイミド、ナイロン、ポリ塩化ビニリデン等のプラスチックフィルム、コンデンサーペーパー、パラフィン紙等の紙類を挙げることができるが、特に好ましいのはポリエチレンテレフタレートである。基材2の厚みは2μm以上25μm以下であることが好ましく、2μm以上12μm以下であることがより好ましい。
耐熱滑性層3は、サーマルヘッドの熱による基材2の熱収縮や、サーマルヘッドとの摩擦による基材2の破断を防止するために形成されている。
耐熱滑性層3に用いられるバインダ樹脂としては、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂等が挙げられる。耐熱性を向上させる目的で、架橋剤を併用してもよい。また、滑性を向上させる目的でシリコーンオイル等の滑剤等を併用してもよく、上記樹脂をシリコーン変性等したものを使用してもよい。
また、基材2と耐熱滑性層3との間の密着性を向上させるために、両者の間に接着層を設けてもよい。
耐熱滑性層3の形成量(塗布液を塗布、乾燥した後に残った固形分量)は、熱転写時の摩擦や転写適正、コスト等を考慮すると、0.1g/m2以上2.0g/m2以下であることが好ましく、0.2g/m2以上1.5g/m2以下であることがより好ましい。
熱転写性保護層6は、熱転写記録媒体の熱転写層により熱転写受像シート上に形成された画像を保護するための層である。熱転写性保護層6は熱転写受像シート上に転写され、出力物に表面の光沢感に加えて、耐光性等を付与する。
熱転写性保護層6は、少なくとも剥離層4および接着層5で構成される。
〔剥離層4〕
剥離層4は、ビカット軟化温度(ISO306/B50)が75℃以上110℃以下である樹脂とポリエステル樹脂とを含有する材料からなる。
前記樹脂のビカット軟化温度が75℃未満であると、マット調の印画物を得るためにプリンタにて高い熱エネルギー(例えば10msec/line、0.60mJ/dot)を印加した際に、基材2と剥離層との融着が発生し、基材2が剥離層4から剥離できず、剥離中にプリンタが異常停止を起こしてしまう。
一方、前記樹脂のビカット軟化温度が110℃より大きくなると、光沢調の印画物を得るためにプリンタにて熱エネルギー(例えば10msec/line、0.40mJ/dot)を印加した際に、剥離層4が軟化することがなく、基材2と密着したまま剥離しないため、剥離中にプリンタが異常停止を起こしてしまう。
ビカット軟化温度が75℃以上110℃以下である樹脂としては、ポリスチレン樹脂、ポリメタクリル酸メチルやアクリル-スチレン共重合体等のアクリル系樹脂、ABS樹脂、セルロースアセテートプロピオネート(CAP)等のセルロース系樹脂、アクリロニトリル-スチレン共重合体樹脂、スチレン-アクリロニトリル共重合体樹脂等を用いることが可能である。
剥離層4を構成するポリエステル樹脂は、ビカット軟化温度が75℃以上110℃以下である樹脂と基材2を、未転写時に密着させておく機能を有する。また、剥離層4と基材2の密着性を高めることにより箔切れ性が向上し、熱転写時に不要な熱転写性保護層6が熱転写受像シートに転写されなくなる効果がある。剥離層4の主成分樹脂に応じて、含有させるポリエステル樹脂の種類や分子量を選択する必要がある。
前記ポリエステル樹脂は、前記剥離層4に含有するビカット軟化温度が75℃以上110℃以下の樹脂に対して0.1%以上5.0%以下の割合で添加することが好ましい。ポリエステル樹脂の配合比が0.1%未満であると、剥離層4と基材2との密着力が安定しなくなり、密着力が不十分となる可能性がある。
一方、ポリエステル樹脂の配合比が5%を超えると、剥離層4の主成分樹脂の配合比が過小となり、マット調の印画物を得るためにプリンタにて高い熱エネルギー(例えば10msec/line、0.60mJ/dot)を印加した際に、基材2と剥離層4との融着が若干発生し、基材2の剥離が不安定になることがある。
つまり、剥離層4を構成する第一の樹脂(ビカット軟化温度が75℃以上110℃以下の樹脂)と、第二の樹脂(ポリエステル樹脂)との配合比が、質量比で第一の樹脂:第二の樹脂=1:0.001~0.05であると、未転写時には剥離層4と基材2との密着力が十分となり、熱転写時の基材2の剥離も安定的に行うことができる。
剥離層4の形成量(塗布液を塗布、乾燥した後に残った固形分量)は0.1g/m2以上2.0g/m2以下であることが好ましい。
また、剥離層4には、上述した性能を損なわない範囲内で、樹脂以外の公知の添加剤を用いることが可能である。前記添加剤としては、例えば、無機顔料微粒子、イソシアネート化合物、シランカップリング剤、分散剤、粘度調整剤、離型剤、ワックス・樹脂フィラーに代表される滑り剤、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、蛍光増白剤、帯電防止剤等を用いることが可能である。
〔接着層5〕
接着層5は、印画物に対する接着機能を有する。
接着層5は、ガラス転移温度(Tg)が100℃以下の樹脂で形成されていることが好ましい。その理由は、次に記載する通りである。
近年、環境面への配慮から、インクに有機溶剤を含有しない水系熱転写受像シートが多く実用化されている。しかしながら、そのような水系熱転写受像シートを用いて印画すると印画濃度が不十分であり、十分な印画濃度を得るために高い熱エネルギーを印加すると、染料を含有する熱転写層が熱転写時に貼り付いてしまう。そのため、水系熱転写受像シートの染料受像層に多量の離型剤を添加する等の対策をしているが、この対策により、熱転写性保護層が熱転写されにくくなる。
接着層5が、ガラス転移温度(Tg)が100℃以下の樹脂で形成されていることで、保護層転写シート1は、水系熱転写受像シートにおいても転写欠け等が起こることなく、素晴らしい熱転写性を発現する。
接着層5を形成する樹脂のガラス転移温度(Tg)が100℃より大きいと、保護層転写シート1が溶剤系熱転写受像シートに熱転写される際は問題がないものの、水系熱転写受像シートに熱転写される際に、プリンタにてカットされてダストボックスに入る部分(実用上問題ない部分)に転写欠けが発生することがある。
接着層5を形成する樹脂としては、従来公知のものが使用できる。例えば、ポリスチレン、ポリα-メチルスチレン等のスチレン系樹脂、ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリル酸エチル等のアクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール等のビニル系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、石油樹脂、アイオノマー、エチレン-アクリル酸共重合体、エチレン-アクリル酸エステル共重合体等の合成樹脂、ニトロセルロース、エチルセルロース、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレート等のセルロース誘導体、ロジン、ロジン変性マレイン酸樹脂、エステルガム、ポリイソブチレンゴム、ブチルゴム、スチレン-ブタジエンゴム、ブタジエン-アクリロニトリルゴム、ポリ塩素化オレフィン等の天然樹脂や合成ゴムの誘導体を用いることが可能である。これらの樹脂は単独、あるいは2種以上を混合して使用しても良い。
接着層5の形成量(塗布液を塗布、乾燥した後に残った固形分量)は、0.1g/m2以上2.0g/m2以下であることが好ましい。
また、接着層5には、上述した性能を損なわない範囲内で、樹脂以外の公知の添加剤を用いることが可能である。添加剤としては、例えば、無機顔料微粒子、イソシアネート化合物、シランカップリング剤、分散剤、粘度調整剤、離型剤、ワックス・樹脂フィラーに代表される滑り剤、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、蛍光増白剤、帯電防止剤等を用いることが可能である。
保護層転写シート1を構成する各層の塗工液には、一般の塗被紙製造において使用される濡れ剤、分散剤、増粘剤、消泡剤、着色剤、帯電防止剤、防腐剤等の各種補助剤が適宜添加される。また、バーコート、ブレードコート、エアナイフコート、グラビアコート、ロールコート、ダイコート等の公知のウェットコーティング法によって、各層用の塗工液を各層毎、あるいは2層以上を同時に塗工、乾燥して得ることができる。
以下、実施例および比較例を説明する。なお、文中で「部」とあるのは、特に断りのない限り質量基準である。
<保護層転写シートの作製>
(実施例1)
先ず、以下に示す組成の耐熱滑性層用インキを、厚み4.5μmのポリエチレンテレフタレートフイルムからなる基材2に塗布することで塗膜を形成した。次に、この塗膜を乾燥させて耐熱滑性層3を形成した。その際、塗布量および乾燥条件を調整することで、耐熱滑性層3の形成量(固形分)を1.0g/m2にした。
〔耐熱滑性層用インキ〕
・アクリルポリオール樹脂 15部
・2-6,トリレンジイソシアネート 5部
・シリコーンフィラー(粒径1.0μm) 0.2部
・アミノ変性シリコーンオイル 1部
・メチルエチルケトン 40部
・トルエン 40部
次に、下記組成の剥離層4用インキを、基材2の耐熱滑性層3を形成した面とは反対側の面に、塗布することで塗膜を形成した。次に、この塗膜を乾燥させて剥離層4を形成した。その際、塗布量および乾燥条件を調整することで、剥離層4の形成量(固形分)を1.0g/m2にした。
〔剥離層4用インキ〕
・HF77 10.0部
(ポリスチレン樹脂、ビカット軟化温度:94℃、PSジャパン(株))
・バイロン220 0.1部
(ポリエステル樹脂、東洋紡(株))
・メチルエチルケトン 44.95部
・トルエン 44.95部
次に、下記組成の接着層5用インキを、剥離層4上に塗布することで塗膜を形成した。次に、この塗膜を乾燥させて接着層5を形成した。その際、塗布量および乾燥条件を調整することで、接着層5の形成量(固形分)を1.0g/m2にした。このようにして、実施例1の保護層転写シート1を得た。
〔接着層5用インキ〕
・ダイヤナールBR-87 10.0部
(ポリメタクリル酸メチル樹脂、Tg:105℃、三菱レイヨン(株))
・メチルエチルケトン 60.0部
・トルエン 30.0部
(実施例2)
剥離層4用インキを下記組成とした以外は実施例1と同じ方法で実施例2の保護層転写シート1を作製した。
〔剥離層4用インキ〕
・ダイヤナールBR-83 10.0部
(ポリメタクリル酸メチル樹脂、ビカット軟化温度:103℃、三菱レイヨン(株))
・バイロン220 0.1部
(ポリエステル樹脂、東洋紡(株))
・メチルエチルケトン 44.95部
・トルエン 44.95部
(実施例3)
剥離層4用インキを下記組成とした以外は実施例1と同じ方法で実施例3の保護層転写シート1を作製した。
〔剥離層4用インキ〕
・TX-100S 10.0部
(アクリル-スチレン共重合体樹脂、ビカット軟化温度:100℃、デンカ(株))
・エリーテルUE-3660 0.1部
(ポリエステル樹脂、ユニチカ(株))
・メチルエチルケトン 44.95部
・トルエン 44.95部
(実施例4)
剥離層4用インキを下記組成とした以外は実施例1と同じ方法で実施例4の保護層転写シート1を作製した。
〔剥離層4用インキ〕
・GT-R-10 10.0部
(ABS樹脂、ビカット軟化温度:101℃、デンカ(株))
・エリーテルUE-3660 0.1部
(ポリエステル樹脂、ユニチカ(株))
・メチルエチルケトン 44.95部
・トルエン 44.95部
(実施例5)
剥離層4用インキを下記組成とした以外は実施例1と同じ方法で実施例5の保護層転写シート1を作製した。
〔剥離層4用インキ〕
・CAP-482-0.5 10.0部
(セルロースアセテートプロピオネート樹脂、ビカット軟化温度:95℃、
Eastman Chemical)
・エリーテルUE-9900 0.1部
(ポリエステル樹脂、Mn:15,000、ユニチカ(株))
・メチルエチルケトン 89.9部
(実施例6)
接着層5用インキを下記組成とした以外は実施例1と同じ方法で実施例6の保護層転写シート1を作製した。
〔接着層5用インキ〕
・CAB-381-0.1 10.0部
(セルロースアセテートブチレート樹脂、Tg:123℃、
Eastman Chemical)
・メチルエチルケトン 60.0部
・トルエン 30.0部
(実施例7)
接着層5用インキを下記組成とした以外は実施例1と同じ方法で実施例7の保護層転写シート1を作製した。
〔接着層5用インキ〕
・ソルバインA 10.0部
(塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体樹脂、Tg:76℃、日信化学工業(株))
・メチルエチルケトン 60.0部
・トルエン 30.0部
(実施例8)
接着層5用インキを下記組成とした以外は実施例1と同じ方法で実施例8の保護層転写シート1を作製した。
〔接着層5用インキ〕
・バイロン200 10.0部
(ポリエステル樹脂、Tg:67℃、東洋紡(株))
・メチルエチルケトン 60.0部
・トルエン 30.0部
(比較例1)
剥離層4用インキを下記組成とした以外は実施例1と同じ方法で比較例1の保護層転写シートを作製した。
〔剥離層4用インキ〕
・ウルトラセン 633 10.0部
(エチレン-酢酸ビニル共重合体樹脂、ビカット軟化温度:51℃、
日本ポリエチレン(株))
・バイロン220 0.1部
(ポリエステル樹脂、東洋紡(株))
・トルエン 89.9部
(比較例2)
剥離層4用インキを下記組成とした以外は実施例1と同じ方法で比較例2の保護層転写シートを作製した。
〔剥離層4用インキ〕
・パンライト L-1225WX 10.0部
(ポリカーボネート樹脂、ビカット軟化温度:146℃、
帝人(株))
・バイロン220 0.1部
(ポリエステル樹脂、東洋紡(株))
・トルエン 89.9部
(比較例3)
剥離層4用インキを下記組成とした以外は実施例1と同じ方法で比較例3の保護層転写シートを作製した。
〔剥離層4用インキ〕
・HF77 10.0部
(ポリスチレン樹脂、ビカット軟化温度:94℃、PSジャパン(株))
・メチルエチルケトン 45.0部
・トルエン 45.0部
<溶剤系熱転写受像シートの作製>
下記組成の受像層用インキを、厚み188μmの白色発泡ポリエチレンテレフタレートフィルムからなる基材上に、塗布し、乾燥させて受像層を形成することで、溶剤系熱転写受像シートを作製した。なお、インキの塗布量および乾燥条件を調整することで、受像層の厚さを4.0μmとした。
〔受像層用インキ〕
・ソルバインC 19.8部
(塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体樹脂、日信化学工業(株))
・KF-393 0.2部
(アミノ変性シリコーンオイル、信越化学工業(株))
・メチルエチルケトン 40.0部
・トルエン 40.0部
<水系熱転写受像シートの作製>
厚み140μmの上質紙の両面に、溶融押し出し法により厚み30μmのポリエチレン樹脂層を形成した。その片側のポリエチレン樹脂層の上に、下記の組成からなる断熱層用インキを、塗布し、乾燥させて断熱層を形成した。その際に、インキの塗布量および乾燥条件を調整することで、断熱層の厚さを20μmとした。
次に、断熱層の上に、下記の組成からなる水系受像層用インキを、塗布し、乾燥させて受像層を形成した。その際に、インキの塗布量および乾燥条件を調整することで、受像層の厚さを1μmとした。これにより、水系熱転写受像シートを得た。
〔断熱層用インキ〕
・中空粒子 90.0部
(スチレン・アクリル共重合体、粒径1.0μm、固形分26%)
・PVA-117 10.0部
(ポリビニルアルコール、(株)クラレ)
〔水系受像層用インキ〕
・ビニブラン701 60.0部
(塩化ビニル-アクリル酸エステル共重合体樹脂、日信化学工業(株))
・KF-354L 3.0部
(ポリエーテル変性シリコーンオイル、信越化学工業(株))
・純水 37.0部
<印画物の形成>
実施例1~8、比較例1~3にて作製した保護層転写シートを、溶剤系熱転写受像シートおよび水系熱転写受像シートとそれぞれ重ね合わせ、解像度が300×300DPI、印画速度が10msec/line、転写の熱エネルギーが0.40mJ/dot(光沢調)および0.60mJ/dot(マット調)の条件で、評価用サーマルプリンタにて、印画物を形成した。
<光沢度評価>
溶剤系熱転写受像シートを用いて作製した印画物の光沢度を、以下の装置・条件にて測定した。
・光沢度計(Rhopoint IQ、Rhopoint Instruments社製)
角度:60°
<未転写時の密着性>
得られた各保護層転写シートの表面(接着層5)にセロテープ(登録商標)を貼り付け、貼り付けたセロテープ(登録商標)を剥離させることで、熱転写を行う前の保護層転写シートの基材と剥離層4と間の密着性を確認した。評価は以下の基準にて行った。
○:基材から剥離層4が剥離しない
×:基材から剥離層4が剥離する
<転写性>
保護層転写シートおよび印画物の転写性を目視で確認した。評価は以下の基準にて行った。
◎:ジャミング(紙詰まり)等のプリンタ通過不良が発生せず、全面綺麗に転写された。
〇:プリンタにてカットされてダストボックスに入る部分(実用上問題ない部分)のみに転写不良が発生した。
×:ジャミングが発生したか、実用上問題のある部分にも転写不良が発生した。
これらの結果を以下の表1に示す。
Figure 0007282478000001
表1から分かるように、実施例1~8の保護層転写シート1によれば、溶剤系熱転写受像シートに対して光沢調の印画物とマット調の印画物を得ることができる。また、実施例1~8の保護層転写シート1は、基材2と剥離層4との冷時密着性に優れ、熱転写時の箔切れ性も良好であることが確認できた。
特に、実施例7,8では、接着層5が、ガラス転移温度(Tg)100℃以下の樹脂で形成されていることで、溶剤系熱転写受像シートのみならず、水系熱転写受像シートに対しても優れた転写性を示すことが確認できた。
これに対して、比較例1の保護層転写シートは、剥離層4の樹脂のビカット軟化温度が51℃であることで、プリンタにて熱エネルギー(10msec/line、0.60mJ/dot)を印加した際に、基材2と剥離層4との融着が発生し、剥離層4が基材2から剥離することができず、剥離中にプリンタが異常停止を起こしてしまった。
また、比較例2の保護層転写シートは、剥離層4の樹脂のビカット軟化温度が146℃であることで、プリンタにて熱エネルギー(10msec/line、0.40mJ/dot)を印加した際に、剥離層4が軟化することがなく、基材と密着したまま剥離しないため、剥離中にプリンタが異常停止を起こしてしまった。
比較例3の保護層転写シートは、剥離層4を形成する材料にポリエステル樹脂を含まないことで、第一保護層と基材との密着力が不十分となり、熱転写時の箔切れ性が悪化することでプリンタ内に保護層転写シートに起因する異物が発生し、印画物に欠陥が発生してしまった。
1:保護層転写シート
2:基材
3:耐熱滑性層
4:剥離層
5:接着層
6:熱転写性保護層

Claims (3)

  1. 基材の一方の面の少なくとも一部に熱転写性保護層を有する保護層転写シートであって、
    前記熱転写性保護層は、前記基材上に形成された剥離層と前記剥離層上に形成された接着層からなり、
    前記剥離層は単一の層であり、
    前記剥離層は第一の樹脂と第二の樹脂とを含有し、
    前記第一の樹脂は、ISO306のB50法により測定されたビカット軟化温度が75℃以上110℃以下の樹脂であって、ポリスチレン樹脂、ABS樹脂、セルロース系樹脂、アクリロニトリル-スチレン共重合体樹脂、またはスチレン-アクリロニトリル共重合体樹脂からなり、
    前記第二の樹脂はポリエステル樹脂であり、
    前記第一の樹脂と前記第二の樹脂との配合比は、質量比で第一の樹脂:第二の樹脂=1:0.01~0.05である保護層転写シート。
  2. 前記接着層は、ガラス転移温度(Tg)が100℃以下の樹脂で形成されている請求項1に記載の保護層転写シート。
  3. 前記基材の他方の面に耐熱滑性層を有する請求項1または2に記載の保護層転写シート。
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