JP2009172888A - 熱転写受容シート - Google Patents

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Abstract

【課題】裏面層と受容層とを重ねて放置しても貼りつきがなく、画像均一性に優れ、写真用途などに利用可能な熱転写受容シートを提供する。
【解決手段】 シート状支持体の、一方の面上に画像受容層を有し、他方の面上に裏面層を有する熱転写受容シートにおいて、裏面層が、酸価が3〜40mgKOH/g、平均粒子径が0.05〜0.3μmであるマレイン酸変性ポリオレフィン樹脂を、裏面層全固形分に対し5〜20質量%含有することを特徴とする熱転写受容シート。
【選択図】 なし

Description

本発明の熱転写受容シートは、裏面層と受容層とを重ねて放置しても貼りつきがなく、画像均一性に優れ、写真用途などに利用可能な熱転写受容シートに関するものである。
染料熱転写方式は、染料層を有する染料熱転写シート(以下単に、「インクリボン」ともいう)と、この染料を受容する画像受容層(以下単に、「受容層」ともいう。)を有する熱転写受容シート(以下単に、「受容シート」ともいう)を用い、染料層と受容層を重ね合わせ、加熱により染料を受容層上に転写して画像を形成する。加熱はサーマルヘッドで行われ、多色の色ドットによりフルカラー画像を形成する。染料を用いているため画像は鮮明で透明性が高く、写真用途に利用可能な高品質画像が得られる。
受容シートの受容層には、染料染着性の良好な樹脂が使用され、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、セルロース系樹脂、アクリル系樹脂、塩化ビニル系樹脂などの熱可塑性樹脂が提案されている。受容シート同士を重ねると、受容層は、裏面層と接する。受容層に含まれる熱可塑性樹脂と裏面層との貼りつき(以下、ブロッキングともいう)を防止するために、裏面層には、耐ブロッキング性が要求される。また、受容層に染着した染料が、裏面層に移行してくる現象(以下、裏移りともいう)を防止するために、裏面層には、裏移り防止性も必要とされる。
耐ブロッキング性や裏移り防止性を付与するために、裏面層に水溶性樹脂を使用する提案がなされており、水溶性樹脂としてゼラチン、デンプン、ポリビニルアルコールなどが例示されている(例えば、特許文献1参照)。Tgが高く、染料との親和性が低い樹脂を使用することで、貼りつきや裏移りを抑制する効果がある。しかし、水溶性樹脂を使用した裏面層は耐水性が劣ることがあり、受容シートを重ねて高湿環境に置くと、裏面層がべたついて受容シート同士が貼りつき、印画の際プリンター内で受容シートが重送するトラブルが発生する場合があった。
高湿環境での受容シート同士の貼りつきを解決するために、水系バインダーを含有する裏面層に、さらに有機フィラーを添加する提案がなされている(例えば、特許文献2参照)。
有機フィラーとしては、ポリエチレンワックスやポリプロピレンワックスなどのポリオレフィンワックスが例示されている。ポリオレフィンワックスは、一般に耐水性が良好で、滑り性も良いことから、高湿環境での重送トラブルを抑える効果がある。しかし、ポリオレフィンワックスは、水溶性樹脂との密着性が劣るため、印画欠陥が発生する場合があった。
特開平2−219691号公報(第1頁) 特開2004−130753号公報(第2頁)
本発明は、上記従来技術の欠点を改良し、裏面層と受容層とを重ねて放置しても貼りつきがなく、画像均一性に優れた熱転写受容シートを提供しようとするものである。
本発明者は、上記課題を解決すべく、鋭意研究を行った結果、下記の技術的事項を基礎として構成される本発明に至ったのである。
即ち、
(1)シート状支持体の、一方の面上に画像受容層を有し、他方の面上に裏面層を有する熱転写受容シートにおいて、裏面層が、マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂を含有することを特徴とする熱転写受容シート。
(2)マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂の酸価が、3〜40mgKOH/gである(1)に記載の熱転写受容シート。
(3)マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂の平均粒子径が、0.05〜0.3μmである(1)または(2)に記載の熱転写受容シート。
(4)マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂の含有量が、裏面層全固形分に対し5〜20質量%である(1)〜(3)のいずれか1項に記載の熱転写受容シート。
本発明によれば、裏面層と受容層とを重ねて放置しても貼りつきがなく、画像均一性に優れる熱転写受容シートが得られる。
シート状支持体の、一方の面上に画像受容層を有し、他方の面上に裏面層を有する熱転写受容シートにおいて、裏面層が、マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂を含有することを特徴とするものである。
以下に本発明について、詳細に説明する。
(裏面層)
本発明では、シート状支持体の裏面(受容層が設けられる側とは反対側の面)に、マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂を含有する裏面層を設ける。
マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂とは、ポリオレフィン樹脂の分子構造の一部に、マレイン酸やその無水物、あるいはマレイン酸誘導体が導入された樹脂である。ポリオレフィン樹脂にマレイン酸を導入することで、耐水性を維持しながら、極性をもつ樹脂との密着性を向上させる効果がある。
マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂は公知の方法で得ることが可能である。例えば、 マレイン酸や無水マレイン酸をα−オレフィン(末端に二重結合を有するオレフィン)と共重合する方法、エチレン性マレイン酸やエチレン性無水マレイン酸をポリオレフィンにグラフト重合させる方法などが挙げられる。
ポリオレフィンやα−ポリオレフィンの具体例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレンランダム共重合体、エチレン−プロピレンブロック共重合体、エチレン−ポリブテン共重合体、プロピレン−ブテン共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン三元共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸メチル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸ブチル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、エチレン−ビニルアルコール−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリロニトリル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸−アクリロニトリル共重合体、エチレン−スチレン共重合体などが挙げられる。その中でも、耐熱性の観点から、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン−ブテン三元共重合体が好ましい。
マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂の酸価は、3〜40mgKOH/gが好ましく、より好ましくは3〜25mgKOH/gである。3mgKOH/g未満の場合、密着性が不足して、印画欠陥が生じる場合がある。また、40mgKOH/gを超えると、滑り性が不足して、重送(受容シート同士が貼りついて2枚以上同時に走行する現象)が発生する場合がある。なお、酸価は一定樹脂量当たりの脂肪酸の量を示す指標である。樹脂1g 中に含まれている脂肪酸を中和するに要する水酸化カリウムのmg数で示され、JIS K 5601に定められている。
マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂は、裏面層塗工液中に、水分散物の状態で添加して使用することが好ましい。水分散物は公知の方法で得ることができ、例えば、マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂を有機溶剤中に加熱溶解したものに、分散剤水溶液を混合攪拌して相転換後、有機溶剤を蒸留除去する方法や、マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂を二軸押出し機で加熱溶融させたものに、分散剤水溶液を混合して溶融混練する方法が挙げられる。ポリオレフィン樹脂にマレイン酸を導入することで、水分散中での安定性が良好となるため、長期保存での沈降や凝集が起こりにくい。
マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂の平均粒子径は、0.05〜0.3μmが好ましく、0.1〜0.2μmがより好ましい。0.05μm未満では、塗工液中での安定性が劣り、マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂が、経時で凝集したり沈降したりする場合がある。0.3μmを超えると、裏面層の平滑性が不足して、受容層面に傷をつけ、受容層面の光沢が低下して、受容シートの外観を損なう場合があった。なお平均粒子径は、レーザー回折式粒径測定器(商品名:SALD2000、島津製作所製)を使用して、測定した値である。
裏面層には、水溶性樹脂を含有することが好ましい。裏面層の水溶性樹脂としては、例えば、ポリビニルアルコール樹脂、変性ポリビニルアルコール樹脂、ポリエチレンオキシド樹脂、ポリエチレングリコール樹脂、(メタ)アクリル酸樹脂、(メタ)アクリル酸エステル樹脂、デンプン、ポリビニルピロリドン樹脂等が挙げられる。これらの樹脂を単独あるいは2種以上を併用してもよい。またこれらの樹脂の反応硬化物も用いることができる。
マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂の含有量は、裏面層全固形分に対し5〜20質量%が好ましく、8〜15質量%がより好ましい。5質量%未満では、裏面層の耐水性と滑り性が不足して、高湿環境での印画時に、プリンター内で重送が発生する場合がある。20質量%を超えると、接着性が不足して、裏面層からマレイン酸変性ポリオレフィン樹脂が脱落して、受容層面に付着し、印画の際に白ヌケになるなどの印画欠陥が起こる場合がある。
裏面層には、静電気防止のために、導電性樹脂や導電性無機顔料等の導電剤が添加されていてもよい。また必要に応じて、離型剤、滑剤等の融着防止剤を含有してもよい。例えば、離型剤としては、非変性および変性シリコーンオイル、シリコーンブロック共重合体およびシリコーンゴム等のシリコーン系化合物、滑剤としてはリン酸エステル化合物、脂肪酸エステル化合物、フッ素化合物等が挙げられる。また従来公知の消泡剤、分散剤、有色顔料、蛍光染料、蛍光顔料、紫外線吸収剤等を適宜選択して使用してもよい。
裏面層の固形分塗工量は、0.3〜10g/mであることが好ましく、より好ましくは、1〜8g/mである。裏面層固形分塗工量が0.3g/m未満では、耐ブロッキング性が不足して、裏面層と受容層が貼りつき、重送が発生する場合がある。一方、固形分塗工量が10g/mを超えると、効果が飽和して不経済である。
(シート状支持体)
シート状支持体としては、セルロースパルプを主成分とする紙類や合成樹脂シート類が使用される。例えば、紙類としては、上質紙(酸性紙、中性紙)、中質紙、コート紙、アート紙、グラシン紙、樹脂ラミネート紙などが挙げられる。合成樹脂を主成分としたシート類としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニルなどが挙げられる。また多孔質延伸シート類としてはポリオレフィン、ポリエステルなどの熱可塑性樹脂を主成分とした、例えば合成紙、多孔質ポリエステルシートなどが挙げられる。積層体類としては、多孔質延伸シート同士、多孔質延伸シートと他のシート及び/又は紙等とを積層貼着させたシートなどが挙げられる。
シート状支持体の裏面層側の平滑度は、50秒以上が好ましい。50秒未満では、得られた受容シートの裏面の平滑性が不足し、受容層面と接したときに受容層面に傷をつけ、印画の際の画像均一性が、損なわれる場合がある。なお平滑度は、シート表面の平滑性の指標である。一定条件下で基準面と試験片表面との間を流れる空気の流量を測定することで得られ、J.TAPPI紙パルプ試験方法No.5(王研式平滑度)に規定されている。
(受容層)
シート状支持体上に設けられる受容層は、インクリボンから移行する染料を染着可能な染料染着性樹脂を主成分として形成される。このような染料染着性樹脂としては、ポリエステル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、セルロース誘導体樹脂等が挙げられる。
受容層には、サーマルヘッドでの加熱印画時における受容層とインクリボンとの融着を防ぐために、染料染着性樹脂の架橋剤、滑剤、剥離剤等を添加することが好ましい。また必要に応じ他の添加剤、例えば有色顔料、有色染料、蛍光顔料、蛍光染料、可塑剤、酸化防止剤、白色顔料、紫外線吸収剤、光安定剤等も添加してもよい。これらの添加剤は、受容層の主成分と混合して塗工されてもよいし、別の塗工層として受容層の上及び/又は下に塗工されてもよい。
受容層の固形分塗工量は、1〜12g/m、好ましくは2〜10g/mの範囲で調節される。固形分塗工量が1g/m未満では、受容層が支持体表面を完全に覆うことができず、画質の低下を招くことや、サーマルヘッドの加熱により、受容層とインクリボンが接着してしまう融着トラブルが発生することがある。一方、固形分塗工量が12g/mを超えると、効果が飽和し不経済であるばかりでなく、受容層の強度が不足することや、受容層の厚みが増しシート状支持体の断熱効果が十分に発揮されず、画像濃度が低下することがある。
(中間層)
シート状支持体と受容層の間に、断熱性をとクッション製を付与する中間層を設けることもできる。
中間層は、断熱性とクッション性を付与できるので、画像鮮明性や画像均一性を向上できる。中間層で使用される中空粒子の材質、製造方法は特に限定されないが、具体的には、中空粒子の壁を形成する材料としてアクリルニトリル、塩化ビニリデン、スチレンアクリル酸エステルの重合体等が挙げられる。それら中空粒子の製造方法としては、樹脂粒子中にブタンガスを封入し、加熱発泡させる方式や、エマルジョン重合方式などが挙げられる。
中間層の塗工量は、1〜30g/mが好ましい。1g/m未満では、断熱性やクッション性が不足することがあり、30g/mを越えると、コストが増大する割に得られる効果が不十分なことがある。
中空粒子の粒径は、0.1〜10μmが好ましい。0.1μm未満では、中空粒子の壁が薄くなって耐熱性が不足し、塗工乾燥工程で壊れる場合がある。一方、10μmを越えると、得られた受容シートの表面凹凸が大きくなり、画像均一性が劣ることがある。
中空粒子の体積中空率は、50〜90%が好ましい。50%未満では、断熱性とクッション性を付与する効果が不十分な場合がある。一方、90%を越えると、中空粒子の壁が薄くなり、耐久性が低下することがある。
受容シートには、必要に応じてカレンダー処理を施してもよい。得られた受容シート表面の凹凸を減少させ、均一な画像を得るためである。カレンダー処理は、中間層、バリア層、受容層塗工後のいずれの段階で行ってもよい。カレンダー処理に使用されるカレンダー装置は、スーパーカレンダー、ソフトカレンダー、グロスカレンダー、クリアランスカレンダー等の一般に製紙業界で使用されているカレンダー装置を適宜使用できる。
上記各塗工層には、一般の塗被紙製造において使用される濡れ剤、分散剤、増粘剤、消泡剤、着色剤、帯電防止剤、防腐剤等の各種助剤が適宜添加される。
受容層や、その他の塗工層は、バーコーター、グラビアコーター、コンマコーター、ブレードコーター、エアーナイフコーター、ゲートロールコーター、ダイコーター、カーテンコーター、及びスライドビードコーター等の公知のコーターを使用して、所定の塗工液を塗工、乾燥して形成することができる。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。特に断らない限り、実施例中の「部」および「%」は、すべて「質量部」および「質量%」を示し、溶剤に関するものを除き固形分量である。Tgは、ガラス転移温度を示す。
(実施例1)
厚さ50μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムの表裏両面に、厚さ60μmの合成紙(商品名:ユポFPG60、ユポコーポレーション製)を、ポリエステル系接着剤を用いてドライラミネート法で貼り合わせることにより、シート状支持体を得た。
上記シート状支持体の一方の面上に、受容層用塗工液−1を固形分塗工量が5g/mとなるように塗工、乾燥して受容層を形成した。
受容層用塗工液−1
ポリエステル樹脂(商品名:バイロン200、東洋紡製) 100部
シリコーンオイル(商品名:KF393、信越化学工業製) 3部
ポリイソシアネート(商品名:タケネートD−140N、三井武田ケミカル製) 5部
トルエン/メチルエチルケトン=1/1(質量比)混合液 400部
シート状支持体の受容層を設けた側とは反対側の面上に、裏面層用塗工液−1を乾燥後の固形分塗工量が3g/mになるように塗工、乾燥して、裏面層を形成し、更に50℃環境下で48時間エージングして、受容層の硬化を行ない、受容シートを得た。
マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂−1
二軸押出機に、マレイン酸変性ポリプロピレン樹脂(商品名:ユーメックス100TS、酸価3.5mgKOH/g、三洋化成製)を連続的に供給し、押出し機の第一の注入口より、アニオン系分散剤水溶液を、第二の注入口から水を、連続的に供給しながら、シリンダー温度140度で連続的に押出し、樹脂水分散液を得た。この樹脂水性分散液の平均粒子径を島津社製;レーザー式粒度分布測定装置SALDー2000で測定したところ平均粒子径2μmであった。
裏面層用塗工液−1
ポリビニルアルコール樹脂(商品名:PVA205、クラレ製) 35部
マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂−1(マレイン酸変性ポリプロピレン樹脂、商品名:ユーメックス100TS、酸価3.5mgKOH/g、三洋化成製、平均粒子径2μm)
の水分散物 15部
アクリル酸エステル樹脂(商品名:ジュリマーAT613、日本純薬製) 45部
アニオン型導電性樹脂(商品名:ケミスタットSA−9、三洋化成製) 20部
水/イソプロピルアルコール=5/1(質量比)混合液 500部
(実施例2)
裏面層用塗工液−1の代わりに、裏面層用塗工液−2を使用した以外は、実施例1と同様にして受容シートを作成した。
裏面層用塗工液−2
ポリビニルアルコール樹脂(商品名:PVA205、クラレ製) 40部
マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂−2(マレイン酸変性ポリプロピレン樹脂、商品名:ユーメックス1010、酸価52mgKOH/g、三洋化成製、平均粒子径3μm)の水分散物 5部
アクリル酸エステル樹脂(商品名:ジュリマーAT613、日本純薬製) 35部
アニオン型導電性樹脂(商品名:ケミスタットSA−9、三洋化成製) 20部
水/イソプロピルアルコール=5/1(質量比)混合液 500部
(実施例3)
シート状支持体として、厚さ150μmのアート紙(商品名:OK金藤N、174.4g/m、王子製紙製)を使用し、その片面に、中間層用塗工液−1を、固形分塗工量が18g/mになるように塗工、乾燥して中間層を形成した。
中間層用塗工液−1
アクリロニトリルを主成分とする重合体からなる既発泡中空粒子(体積中空率80%、平均粒子径3μm) 45部
ポリビニルアルコール(商品名:PVA205、クラレ製) 10部
スチレン−ブタジエンラテックス(商品名:PT1004、日本ゼオン製) 40部
水 200部
上記中間層の面上に、受容層用塗工液−2を固形分塗工量が5g/mとなるように塗工、乾燥して、受容層を形成した。
受容層用塗工液−2
ポリエステルエマルジョン(商品名:PMD−1200、東洋紡製) 90部
ポリイソシアネート化合物(商品名:IS−70N、日華化学製、固形分100% 5部
ポリシロキサングラフトアクリル樹脂(商品名:US450、東亞合成製、固形分25%) 5部
水 300部
シート状支持体の受容層を設けた側とは反対側の面上に、裏面層用塗工液−3を乾燥後の固形分塗工量が3g/mになるように塗工、乾燥して、裏面層を形成し、更に50℃環境下で48時間エージングして、受容層の硬化を行ない、受容シートを得た。
裏面層用塗工液−3
シラノール変性ポリビニルアルコール樹脂(商品名:R1130、クラレ製) 40部
マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂−3(無水マレイン酸変性エチレン−プロピレン−ブテン三元共重合体樹脂、商品名:LX1417、酸価24mgKOH/g、粒径0.2μm、東洋ペトロライト製平均粒子径)の水分散物 15部
アクリル酸エステル樹脂(商品名:ジュリマーAT613、日本純薬製) 35部
アニオン型導電性樹脂(商品名:ケミスタットSA−9、三洋化成製) 10部
水/イソプロピルアルコール=5/1(質量比)混合液 500部
(比較例1)
裏面層用塗工液−1の代わりに、裏面層用塗工液−4を使用した以外は、実施例1と同様にして受容シートを作成した。
裏面層用塗工液−4
ポリビニルアルコール樹脂(商品名:PVA205、クラレ製) 35部
ポリエチレン樹脂水分散物(商品名:ケミパールW−900、粒径0.4μm、三井化学製) 15部
アクリル酸エステル樹脂(商品名:ジュリマーAT613、日本純薬製) 30部
アニオン型導電性樹脂(商品名:ケミスタットSA−9、三洋化成製) 20部
水/イソプロピルアルコール=5/1(質量比)混合液 500部
評価
上記各実施例および比較例で得られた受容シートについて、下記試験を行った。得られた結果を表1に示す。
〔裏面層と受容層の貼りつき〕
得られた受容シートを、裏面層と受容層が隣接するように10枚重ね、200g/cmの荷重を載せ、40℃90%RH環境に1日放置した。荷重を除き、受容シートを1枚ずつ剥がして、裏面層と受容層との貼りつき性を評価した。
◎:裏面層と受容層との貼りつきがなく、実用上全く問題ない。
○:裏面層と受容層とを剥がすとき、わずかに音がするが、剥がした跡が残らず、実用上問題ない。
×:裏面層と受容層が貼りつき、剥がした跡に痕跡が残り、実用上問題がある。
(画像均一性)
昇華型熱転写インクリボン(商品名:UP−540、ソニー社製)を装着した市販の熱転写ビデオプリンター(商品名:UP−50、ソニー社製)を用い、受容シートに、グレーベタ画像を100枚連続で印画した。グレーベタ画像を観察し画像白ヌケを評価した。
◎:グレーベタ画像に、白ヌケが無く、実用上全く問題ない。
○:グレーベタ画像に、わずかに白ヌケがあるが、実用上問題ない。
×:グレーベタ画像に、白ヌケが多数あり、実用上問題がある。
Figure 2009172888
表1から明らかなように、本発明の熱転写受容シートは、裏面層と受容層とを重ねて放置しても貼りつきがなく、画像均一性に優れた熱転写受容シートである。
本発明は、裏面層と受容層とを重ねて放置しても貼りつきがなく、画像均一性に優れた熱転写受容シートを提供することができ、実用上極めて有用である。

Claims (4)

  1. シート状支持体の、一方の面上に画像受容層を有し、他方の面上に裏面層を有する熱転写受容シートにおいて、裏面層が、マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂を含有することを特徴とする熱転写受容シート。
  2. マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂の酸価が、3〜40mgKOH/gである請求項1に記載の熱転写受容シート。
  3. マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂の平均粒子径が、0.05〜0.3μmである請求項1または2に記載の熱転写受容シート。
  4. マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂の含有量が、裏面層全固形分に対し5〜20質量%である請求項1〜3のいずれか1項に記載の熱転写受容シート。
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