JPH05293986A - 記録装置および記録方法 - Google Patents

記録装置および記録方法

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Publication number
JPH05293986A
JPH05293986A JP4102602A JP10260292A JPH05293986A JP H05293986 A JPH05293986 A JP H05293986A JP 4102602 A JP4102602 A JP 4102602A JP 10260292 A JP10260292 A JP 10260292A JP H05293986 A JPH05293986 A JP H05293986A
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JP
Japan
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ink
transfer medium
recording
silicone oil
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Application number
JP4102602A
Other languages
English (en)
Inventor
Koji Ikeda
浩二 池田
Atsushi Sogami
淳 曽我美
Soichiro Mima
総一郎 美間
Nobuyoshi Taguchi
信義 田口
Masanori Yoshikawa
正紀 吉川
Yoshihisa Fujimori
佳久 藤森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 表面平滑度の低い記録紙に対してもボイドが
少なく高品位で定着性の良好な画像が、長期間安定して
得られる記録装置を提供する。 【構成】 離型性と弾性力を有する中間転写媒体2を備
え、インクシート5とサーマルヘッド8により、中間転
写媒体2上に一旦インク像13形成し、その後、押圧ロ
ーラ11により記録紙12を中間転写媒体2に圧接す
る。したがって、インク像13を記録紙12の表面の凹
凸に十分に倣って転写させることが出来る。また、シリ
コーンオイルを保持したオイル供給ローラ14を押圧ロ
ーラ11に接するように配置することにより、オイル供
給ローラ14のシリコーンオイルを押圧ローラ11を介
して中間転写媒体2に供給することにより、常に中間転
写媒体2の離型性を良好な状態に維持することが出来、
且つ、押圧ローラ11の離型性も常に良好に維持する事
が出来る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は複写機、FAX、プリン
タ等に用いられる記録装置に関するものであり、詳しく
は、一度中間転写媒体に像を形成し、それから記録紙に
像を圧接転写するという再転写型の記録装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、再転写型の記録方法については、
様々な方法が提案されている。例えば、特開昭59−1
6932号公報に示されている物では図9のような構成
になっていた。以下、この再転写型の記録装置について
図面を参照しながら説明する。105はインクシートで
あり、ポリエチレンテレフタレート等の基材上に厚さ
0.1μm以上10μm以下の熱溶融性インク106を
形成したものである。108はサーマルヘッドで、その
先端部には通電により発熱する発熱素子109が列状に
配置されており、インクシート105の熱溶融性インク
106を選択的に加熱する。101は中間転写ドラムで
あり、その表面には、柔軟性をもつフッソ樹脂、ポリイ
ミド、ポリエステル等からなる中間転写媒体102が形
成されている。111は転写ローラであり、バネ等で記
録紙112を介して中間転写媒体102に押圧されるよ
うになっている。また、113は中間転写媒体102に
形成されたインク像である。さらに、122はクリーニ
ングベルトであり、123はクリーニングベルト122
を中間転写媒体102に押圧するための押えローラであ
る。次に、この従来の装置での動作について説明する。
まず、インクシート105上の熱溶融性インク106は
記録ヘッド108により選択的に加熱溶融され、中間転
写媒体102の像形成面に像形成される。次に、記録紙
112は、搬送手段(図示せず)により中間転写媒体1
02と転写ローラ111とで形成するニップ内まで搬送
され、このニップ内を通過する間に、インク像113が
記録紙112に転写される。また、記録紙112に転写
されずに中間転写媒体102上に残ったインク像124
はクリーニングベルト122により除去される。この
時、中間転写媒体102の像形成面は柔軟なフッソ樹脂
等で形成されているため、記録紙112の表面の凹凸に
倣うことが出来、中間転写媒体102の像形成面上のイ
ンク像113が記録紙112に十分接触することにな
り、ボイドが少なく鮮明で、かつ、定着性の良好な画像
が得られる可能性がある。また、中間転写媒体102の
像形成面にシリコーンゴムを使用するという方法もいく
つか提案されている。(USP3554836,小笠原
他:“トナー画像の粘着溶融転写”、第4回ノンインパ
クトプリンティング技術シンポジウム論文)シリコーン
ゴムには他の材料には見られない特殊な表面新和性を示
し、熱溶融性インク106との離形成が非常に良好であ
るため、中間転写媒体102の像形成面にシリコーンゴ
ムを使用すると、中間転写媒体102上のインク像11
3が高効率で記録紙112に転写する。したがって、ボ
イドが少なく鮮明で、かつ、定着性の良好な画像が得ら
れることになる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のよ
うな構成では、中間転写媒体の像形成面がシリコーンゴ
ムでない場合は、中間転写媒体上に形成されたインク像
が記録紙に全量転写されず、ボイドが少ない高品位な画
像が得られ難く、中間転写媒体上に転写されずに残った
インクのクリーニング手段が必ず必要になる。また像形
成面がシリコーンゴムであれば、初期的にはクリーニン
グ手段が不要な装置を構成することが可能ではあるが、
長期装置を使用していくと、紙との圧接の繰り返しによ
り、必ず中間転写媒体の離型性が低下し、中間転写媒体
上に記録されたインク像が記録紙に全量転写されなくな
り、ボイドが少ない高品位な画像が得られなくなり、さ
らには、中間転写媒体上の残留インクのクリーニング手
段が必要となる。また、従来の技術でのクリーニング手
段では、装置の構成が非常に複雑になるとともに高価な
物となっていた。
【0004】本発明は上記問題点に鑑み、表面平滑度の
低い記録紙に対してもボイドが少なく高品位で、定着性
の良好な画像が得られる記録装置を提供するものであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに本発明の記録装置は、弾力性を有する中間転写媒体
と、熱溶融性のインク層が設けられたインクシートと、
インクシートのインク層を選択的に加熱溶融させること
により中間転写媒体上にインク像を形成する記録手段
と、中間転写媒体上に形成されたインク像を記録紙に圧
接転写する転写手段と、シリコーンオイルを保持し、中
間転写媒体にシリコーンオイルを供給するオイル供給手
段とを備え、オイル供給手段がロール形状の転写手段に
圧接されるように配置され、転写手段を介して中間転写
媒体にオイル供給手段のシリコーンオイルを供給するよ
うに構成されたものである。
【0006】また、本発明の記録装置は、オイル供給手
段が中間転写媒体上のインク像が転写される前の記録紙
の中間転写媒体に接する側に接触するように配置され、
オイル供給手段の保持するシリコーンオイルを、インク
像が転写される前の記録紙に予め移行させておくように
構成されたものである。
【0007】また、本発明の記録装置は、インク像が記
録紙に圧接転写される転写位置まで記録紙を搬送する紙
搬送手段を備え、記録紙の中間転写媒体に接する側に接
触する紙搬送手段の少なくとも一部分はシリコーンオイ
ルを保持したオイル保持部材で構成され、オイル保持部
材がオイル供給手段を兼ねるように構成されたものであ
る。
【0008】また、本発明の記録装置は、多数回使用可
能なインク層を形成したインクシートを使用し、オイル
供給手段が中間転写媒体に接触する前のインクシートの
インク層が形成された面に接するように配置され、オイ
ル供給手段の保持するシリコーンオイルを、インクシー
トを介して中間転写媒体に供給するように構成されたも
のである。
【0009】また、本発明の記録装置は、装置からイン
クシートと一体で着脱可能なインクシートカセットにオ
イル供給手段を備えたものである。
【0010】また、本発明の記録装置は、オイル供給手
段が少なくともシリコーンオイルと粘着性材料とを保持
したシリコーンゴムを含んで構成されたものである。
【0011】また、本発明の記録装置は、インクシート
のインク層が設けられた面の少なくとも一部分はシリコ
ーンオイルを保持し、中間転写媒体との接触時に中間転
写媒体にシリコーンオイルを供給する構成を備えたもの
である。
【0012】また、本発明の記録装置は、インクシート
の熱溶融性インクにシリコーンオイルを内添させ、中間
転写媒体と熱溶融性インクとの接触時に中間転写媒体に
シリコーンオイルを供給する構成を備えたものである。
【0013】また、本発明の記録方法は、記録紙を搬送
する紙搬送手段で、記録紙と同様に、シリコーンオイル
を保持したオイル供給シートをインク像が記録紙に転写
される転写位置まで搬送し、オイル供給シートを転写手
段で中間転写媒体に圧接することにより中間転写媒体に
オイル供給シートのシリコーンオイルを供給するもので
ある。
【0014】
【作用】本発明の記録装置は、弾力性を有する中間転写
媒体を用い、この中間転写媒体上に一旦インク像を形成
し、その後記録紙に圧接転写させるため、表面平滑度の
低い記録紙に対しても記録紙表面の凹凸にインクを十分
に接触させることが出来る。また、オイル供給手段によ
り中間転写媒体にシリコーンオイルを供給する構成を備
えているため、中間転写媒体の離型性を良好に維持する
ことが出来る。したがって、中間転写媒体に形成された
インク像が記録紙表面の凹凸に十分に倣い、また、中間
転写媒体とインク像との付着力が小さいため、高効率で
記録紙に転写させることが出来、ボイドが少なく高品位
で、定着性の良好な画像が得られることとなる。
【0015】また、オイル供給手段がロール形状の転写
手段に圧接されるように配置され、転写手段を介して中
間転写媒体にオイル供給手段のシリコーンオイルを供給
するように構成されたことにより、中間転写媒体にシリ
コーンオイルを供給しながら、同時に転写手段の離型性
も良好に保つことができるため、中間転写媒体上に形成
されたインク像がトラブル時等でも転写手段に付着し難
くすることが出来る。したがって、中間転写媒体へのシ
リコーンオイルの供給と転写手段の離型性の向上を一つ
のオイル供給手段により同時に行うことが出来、装置の
簡素化が行えることとなる。
【0016】また、オイル供給手段が、インク像が転写
される前の記録紙の中間転写媒体に接する側に接触する
ように配置した構成によって、記録紙に予めオイル供給
手段のシリコーンオイルを移行させておくことが出来る
ため、中間転写媒体から記録紙へのシリコーンオイルの
抜けを防止することが出来る。また、オイル補給手段の
配置位置の自由度を大きくすることが出来、また、オイ
ル供給手段が直接中間転写媒体に接しないため、中間転
写媒体上に形成されたインク像がオイル供給手段に付着
しないようにすることも出来ることとなる。
【0017】また、インク像が記録紙に圧接転写される
転写位置まで記録紙を搬送する紙搬送手段を備え、記録
紙の中間転写媒体に接する側に接触する紙搬送手段の少
なくとも一部分はシリコーンオイルを保持したオイル保
持部材である構成によって、紙搬送手段のオイル保持部
材がオイル供給手段を兼ね、そのため、装置構成を簡素
化出来ることとなる。
【0018】また、多数回使用可能なインク層を形成し
たインクシートを使用し、オイル供給手段が中間転写媒
体に接触する前のインクシートのインク層が形成された
面に接するように配置され、オイル供給手段の保持する
シリコーンオイルを、インクシートを介して中間転写媒
体に供給する構成により、オイル供給手段が直接中間転
写媒体に接しないため、中間転写媒体上に形成されたイ
ンク像がオイル供給手段に付着することもなくなる。し
たがって、オイル供給手段のインクの汚れがない装置が
得られることとなる。また、一度使用したインクシート
を再度使用する場合、インクシートのインク面には使用
の度合により凹凸が出来ているが、この凸の部分にのみ
オイル供給手段のシリコーンオイルを供給することが可
能となる。通常、インクシートの多数回使用をした場
合、インク面の凸の部分は中間転写媒体に像形性が行い
易く、凹の部分は像形成が行い難い。また、インク面に
シリコーンオイルを塗布すると中間転写媒体に対する付
着力が弱くなるため中間転写媒体上に像形成が行い難く
なる。したがって、オイル供給手段により、インク面の
凸の部分にシリコーンオイルを塗布し、凹の部分には塗
布しないことが可能となるため、インクシートを多数回
使用し、凹凸が生じていても常に均一な中間転写媒体に
対する像形成を行うことが出来ることとなり、同時にオ
イル供給手段のシリコーンオイルをインクシートを介し
て中間転写媒体に供給することが出来ることとなる。
【0019】また、装置からインクシートと一体で着脱
可能なインクシートカセットにオイル供給手段を備えた
構成により、オイル供給手段のシリコーンオイルが欠乏
し交換が必要になってもインクシートカセットにオイル
供給手段を備えているため、インクシートカセットの交
換とともにオイル供給手段も新品に交換出来ることにな
る。したがって、特別な作業を必要とせず、オイル供給
手段の交換を行なうことが出来、長期にわたって、ボイ
ドが少なく高品位で、定着性の良好な画像が安定して得
られることとなる。
【0020】また、オイル供給手段が少なくともシリコ
ーンオイルと粘着性材料とを保持したシリコーンゴムを
含んで構成されたことにより、中間転写媒体に記録紙へ
の転写残りが生じたり、中間転写媒体にほこり等が付着
した場合、オイル供給手段の粘着性材料の効果により、
中間転写媒体のクリーニングを行うことが出来る。した
がって、中間転写媒体へのシリコーンオイルの供給と、
中間転写媒体のクリーニングとを一つの部材で同時に行
うことが出来、装置構成を簡素化出来ることとなる。
【0021】また、インクシートのインク層が設けられ
た面の少なくとも一部分はシリコーンオイルを保持し、
中間転写媒体との接触時に中間転写媒体にシリコーンオ
イルを供給する構成によって、特別なオイル供給の手段
を備えることなく中間転写媒体のシリコーンオイルを供
給することが出来、装置構成の簡素化を行うことが出来
る。
【0022】また、インクシートの熱溶融性インクにシ
リコーンオイルを内添させ、中間転写媒体と熱溶融性イ
ンクとの接触時に中間転写媒体にシリコーンオイルを供
給する構成によって、特別なオイル供給手段を備えるこ
となく、また、インクシートにオイル供給専用の領域を
設ける必要が無いため、装置構成を簡素化でき、インク
シートの無駄を少なくすることが出来ることとなる。
【0023】また、本発明の記録方法は、記録紙を搬送
する紙搬送手段により、シリコーンオイルを保持したオ
イル供給シートとを記録紙と同様に記録紙にインク像が
転写される転写位置まで搬送し、オイル供給シートを転
写手段により中間転写媒体に圧接することにより中間転
写媒体にオイル供給シートのシリコーンオイルを供給す
る構成によって、何等特別なオイル供給の手段を設ける
ことなく、また、何等特別にオイル供給シートの搬送手
段を設けることなく中間転写媒体にオイルを供給する事
が出来ることとなる。
【0024】
【実施例】以下本発明の第1の実施例の記録装置につい
て、図面を参照しながら説明する。
【0025】図1は本発明の第1の実施例における記録
装置の概略構成図である。図1において、1は中間転写
ドラムであり、アルミニウムなどの熱伝導の良い材料で
構成されている。その表面にはシリコーンゴムからなる
中間転写媒体2が設けられている。中間転写媒体2のゴ
ム硬度は10〜60度、ゴム膜厚は0.1〜3mmが望
ましいが、本実施例においては、ゴム硬度30度、ゴム
膜厚0.5mmを用いている。3はハロゲンランプであ
り、中間転写媒体2の像形成面を所望の温度に加熱保温
するための加熱保温手段であり、4は中間転写媒体2の
表面温度を検出するためのサーミスタである。5はイン
クシートであり、インクシート5の表面には熱により溶
融または軟化する熱溶融性インク6が塗布されている。
8はサーマルヘッドで、その先端部には通電により発熱
する発熱素子9が列状に配置されている。11は押圧ロ
ーラであり、その表面はフッ素樹脂で形成され、回転自
在に支持されており、記録紙12を中間転写媒体2に所
望の圧力で押圧するような構成になっている。14はオ
イル供給ローラであり、アルミニウムなどの熱伝導の良
い材料にシリコーンオイルを含浸させたシリコーンゴム
層を形成したものであり、押圧ローラ11に押圧され回
転自在に支持されている。オイル供給ローラ14のシリ
コーンゴムには粘度0.02Pa・secのシリコーン
オイルを60部まで含浸させたものを用いている。
【0026】次に本実施例の記録装置の動作について説
明する。図1において、サーミスタ4は中間転写媒体2
の温度を検出し、検出された温度にしたがって図示なき
温度制御手段によりハロゲンランプ3のON・OFFを
行い、中間転写媒体2を所望の温度に加熱保温してい
る。中間転写媒体2の保温温度は使用する熱溶融性イン
ク6の特性、中間転写媒体2の材質等により適正な温度
は異なるが、本実施例では、70℃に保温されている。
サーマルヘッド8は、インクシート5を介して中間転写
ドラム1に圧接されている。この状態で中間転写ドラム
1を図示の矢印A方向に回転させるとともに、インクシ
ート5を中間転写媒体2との相対速度がゼロになるよう
に図示の矢印B方向へ移動させる。この時、図示しない
制御装置よりサーマルヘッド8に駆動信号が与えられ、
画像パターンに応じてサーマルヘッド8の先端部にある
発熱素子9が発熱する。インクシート5はサーマルヘッ
ド8による記録後、直ちに中間転写媒体2から剥離され
る様な構成になっている。これにより、サーマルヘッド
8により加熱された熱溶融性インク6が低粘度状態のま
ま、インクシート5が中間転写媒体2から剥離され、熱
溶融性インク6が中間転写媒体2に記録され、インク像
13を形成することができる。
【0027】次に、上記のように形成されたインク像1
3の記録紙12への転写動作について図1を参照して説
明する。中間転写媒体2上に記録されたインク像13
は、記録後、押圧ローラ11と接触する位置まで移動さ
れる。ここで、図示しない紙送り手段により送られた記
録紙12は、押圧ローラ11により中間転写媒体2に押
圧され、中間転写媒体2上のインク像13は記録紙12
に転写される。この時、中間転写媒体2はインク像13
が付着性を生ずる温度に加熱保温されているおり、ま
た、中間転写媒体2は優れた離型性と柔軟性を兼ね備え
たシリコーンゴムで形成されているため、中間転写媒体
2に記録紙12を押圧した場合、記録紙12の凹凸に中
間転写媒体2上のインク像13が十分に倣い中間転写媒
体2上のインク像13が記録紙12にほぼ全量転写させ
ることが出来る。以上のようにして、表面平滑度の低い
記録紙12に対してもボイドの無い鮮明な画像が得られ
ることになる。
【0028】ここで、中間転写媒体2上へのインク像1
3の形成と記録紙12へのインク像13の転写とを繰り
返して行くと、中間転写媒体2内のシリコーンオイルが
徐々にインクシート5と記録紙12とに移行していき、
中間転写媒体2の保有するシリコーンオイル量が減少
し、中間転写媒体2の像形成面の離型性が低下してい
く。中間転写媒体2の像形成面の離型性が低下すると、
中間転写媒体2上に形成されたインク像13の記録紙1
2に対する転写効率が低下し、ボイドない画像が得られ
なくなり、さらには、中間転写媒体2上の残留インクの
クリーニング手段が必要となってしまう。
【0029】しかしながら、本実施例においてはオイル
供給手段14を備えおり、中間転写媒体2のシリコーン
オイルがインクシート5、記録紙12に徐々に移行して
行っても、オイル供給ローラ14のシリコーンオイルを
押圧ローラ14を介して供給することが出来るため、中
間転写媒体2の離型性の低下が防ぐことが出来る。した
がって、ボイドが少なく高品位で、定着性の良好な画像
が得られることになる。
【0030】また、中間転写媒体2上に形成されたイン
ク像13が記録紙12に全量転写され、中間転写媒体2
に転写残りのインクが発生しない場合、また、全量転写
されずに中間転写媒体2上に転写残りが生じる場合で
も、押圧ローラ11に中間転写媒体2に対する離接機構
を備え、記録紙12を介してのみ押圧ローラ11を中間
転写媒体2に押圧する構成をとる場合には押圧ロール1
1に中間転写媒体2上のインクが付着する事がなく、記
録紙12のインク像13が転写される反対側の面を汚す
ことはない。そのため、押圧ローラ11の表面の材質に
関し、必ずしも特別な考慮をする必要はないが、紙詰ま
り等のトラブル時には押圧ローラ11にインクが付着す
ることも発生し得る。押圧ローラ11の表面をフッソ樹
脂で形成した場合は、中間転写媒体2上に形成されたイ
ンク像がトラブル時においても押圧ローラ11に付着し
難くすることは出来るが、実験によるとその場合でも押
圧ロール11にインクの付着が発生した。本実施例で
は、押圧ローラ11の表面をフッソ樹脂で形成してお
り、さらに、この押圧ローラ11にオイル供給ローラ1
4を圧接しているため、押圧ローラ11の表面の離型性
を非常に良好な状態に維持することが出来る。実験によ
り、記録紙12を介さず直接押圧ローラ11を中間転写
媒体2に押圧した場合でも押圧ローラ11へのインクの
付着は発生しなかった。また、本実施例の構成によれ
ば、オイル供給ローラ14のシリコーンオイルの中間転
写媒体2への供給も押圧ローラ11を介して行なうこと
が出来る。その場合、押圧ローラ11を記録紙12を介
さず、直接中間転写媒体2に圧接する状態が必要である
ことは言うまでもない。したがって、本実施例によれ
ば、一つのオイル供給ローラ14を使用するだけで、ト
ラブル時等においても、押圧ローラ11にインクの付着
を防止し、記録紙12の裏汚れを防ぐことが出来、ま
た、中間転写媒体2へのシリコーンオイルの供給を行う
ことが出来る。
【0031】なお、本実施例においては中間転写媒体2
は必ずしもシリコーンゴムである必要はなく、弾力性を
有し、離型性の良好な材質であればオイル供給手段14
を備えることにより、中間転写媒体2の像形成面の離型
性を良好に維持することが出来るため、ボイドが少ない
高品位で、定着性の良好な画像が得られる構成も可能と
なる。
【0032】しかしながら、シリコーンゴムを用いれ
ば、インクとの離型性が非常に良好であるため、記録紙
12へのインク像13の良好な転写性を得ることが出
来、また、中間転写媒体2へのシリコーンオイルの供給
量も少なくて済む。
【0033】オイル供給手段14はフェルト等にシリコ
ーンオイルを含浸させたものでも、中間転写媒体2にシ
リコーンオイルを供給する効果は十分にあるが、シリコ
ーンオイルを中間転写媒体2の表面に微量ずつ安定して
均一に供給するのは非常に困難である。しかしながら、
本実施例のようにシリコーンゴムにシリコーンオイルを
含浸させたものであれば、シリコーンゴム特有の分子構
造により、接触した物質に対してシリコーンオイルを微
量ずつ安定して供給することが出来る。
【0034】また、本実施例では、オイル供給ローラ1
4のシリコーンゴムの保持するシリコーンオイルの粘度
を0.02Pa・secを使用している。実験により
と、シリコーンオイルの粘度が0.005Pa・sec
以下の場合は、中間転写媒体へのシリコーンオイルの供
給が過供給となり、中間転写媒体2上へのインク像13
の形成が不安定となった。また、粘度が0.4Pa・s
ec以上の場合は、中間転写媒体2へのシリコーンオイ
ルの供給不足となった。
【0035】なお、本実施例では、中間転写媒体2の加
熱保温手段を用い、所望の温度に保温しているが、必ず
しも、中間転写媒体2を保温する必要はない。使用する
インクによっては、インク像13の温度が室温であって
も、記録紙12良好に転写されるものもある。また、中
間転写媒体2を保温するのではなく、転写される前のイ
ンク像13を加熱する方法であっても同様に良好な転写
性が得られる。この時、インク像13の加熱には、直接
ハロゲンランプ等により照射する方法や、転写ローラ1
1の加熱手段を設け、記録紙12の背面からインク像1
3を加熱する方法が考えられる。しかしながら、中間転
写媒体2を保温している場合は、常に保温された中間転
写媒体2上にインク像13の形成を行うため、環境温度
によらず安定したインク像13の形成を行うことが出来
る。また、記録紙への転写時は、インク像13が記録紙
に対して十分な付着性を生じているため転写をより良好
に行うことが出来る。さらに、インク像13の形成のた
めのエネルギーの低減も行うことが出来る。
【0036】以下本発明の第2の実施例について図面を
参照しながら説明する。図2は本発明の第2の実施例に
おける記録装置の概略構成図である。15は記録紙12
をオイル供給ローラ14と共に押圧するバックアップロ
ーラである。図1と異なる点は、オイル供給ローラ14
を中間転写媒体2に押圧される前の記録紙12にバック
アップローラ15と共に圧接するように配置したことで
ある。
【0037】中間転写媒体2上にインク像13の形成を
行なう動作は実施例1と全く同様であり、以下、中間転
写媒体2上のインク像13を記録紙12に転写させる動
作について説明する。記録紙12がオイル供給ローラ1
4とバックアップローラ15を通過する際、記録紙12
のオイル供給ローラ14に圧接される側には、オイル供
給ローラ14のシリコーンオイルが移行する。その後、
中間転写媒体2に押圧されインク像13が記録紙12に
転写されることになる。この時、記録紙12には予めシ
リコーンオイルが移行しているため、中間転写媒体2か
ら記録紙12へのシリコーンオイル抜けが生じ難くな
る。ここで、記録紙12にシリコーンオイルを予め移行
させているため、インク像13を転写し難くなることも
考えられるが、実験によればインク像13の記録紙12
への転写性の低下は見られなかった。これは、記録紙1
2へのシリコーンオイルの移行量が非常に少なく、ま
た、インク像13の転写時は、インクは軟化しており、
押圧ローラ11により記録紙12に押圧されるため、シ
リコーンオイルの影響なく、インク像13が記録紙12
の繊維の間に入り込んで行くものと考えられる。また、
記録紙12にシリコーンオイルを供給し、中間転写媒体
2のシリコーンオイルの抜けを防ぐため、中間転写媒体
2上へのインク像13の形成の動作に対して何等悪影響
を与えることなく、良好なインク像13の形成を行える
まま、中間転写媒体2からのシリコーンオイルの抜けを
防ぐことが出来る。
【0038】なお、本実施例ではオイル供給手段14と
バックアップローラ15を備えたが、構成によってはバ
ックアップローラ15が不要な構成も考えられる。
【0039】また、本実施例において、図2には図示し
ていないが、記録紙12を中間転写媒体2との接触位置
まで搬送する紙搬送機構が必要になる。必ずしも装置内
に備える必要はなく、手動で行っても良いが、装置とし
ては紙搬送機構を備えた方が好ましい。そこで、紙搬送
機構の記録紙12に接する部分で、且つ、中間転写媒体
2上のインク像13が転写される面に接する部分をシリ
コーンオイルを保持したシリコーンゴムで構成すれば、
何等、特別なオイル供給手段を備えることなく、従来の
紙搬送機構を利用することで中間転写媒体2からのシリ
コーンオイル抜けを防ぐことが出来ることになる。これ
は、図2におけるオイル供給ローラ14とバックアップ
ローラ15を紙搬送機構として兼用することと同意であ
る。
【0040】以下本発明の第3の実施例について図面を
参照しながら説明する。図3は本発明の第3の実施例に
おける記録装置の概略構成図である。21はインクシー
トであり、その表面には熱溶融性インク22が塗布され
ている。図1と異なる点は、熱溶融性インク層22に凝
集破壊タイプのインクを形成した多数回使用可能なある
種のインクシート21を使用したことと、オイル供給ロ
ーラ14を中間転写媒体2に接する前のインクシート2
1に接するように配置したことである。インクシート2
1はオイル供給ローラ14に接し、熱溶融性インク22
表面にはシリコーンオイルが移行する。そして、中間転
写媒体2に接しサーマルヘッド9により中間転写媒体2
上にインク像13を形成するが、この時、熱溶融性イン
ク22表面にはシリコーンオイルが予め移行しているた
め、中間転写媒体2からインクシート21へのシリコー
ンオイル抜けが生じ難くなる。また、オイル供給ローラ
14のシリコーンオイル保持量を多く、インクシート2
1へのシリコーンオイル移行量を多くすれば中間転写媒
体2からインクシート21へのシリコーンオイルの抜け
を防ぐだけでなく、中間転写媒体2へインクシート21
を介してシリコーンオイルを供給することが出来る。本
実施例では、オイル供給ローラ14を中間転写媒体2に
接触させることなく、中間転写媒体2にシリコーンオイ
ルを供給することが出来るため、オイル供給ローラ14
の配置出来る範囲が広がり、装置構成の自由度を広げる
ことが出来る。それにより、シリコーンオイル量を多く
保持した大型のオイル供給ローラ14を備えることも可
能となり、長期間シリコーンオイルを供給することが出
来る。
【0041】図4は一度使用したインクシート21を再
び使用した場合のインクシート21へのオイル供給ロー
ラ14からのシリコーンオイル供給状態を示す部分拡大
図である。16はインクシート21の熱溶融性インク2
2に供給されたシリコーンオイルである。インクシート
21は凝集破壊タイプの多数回使用可能なインクシート
であるため、一度使用したインクシート21の熱溶融性
インク22は図のように凹凸が生じている。凹の部分
が、サーマルヘッド8により熱を加えられ、中間転写媒
体2上にインク像13の形成を行なった部分に対応した
ところである。この凹凸が出来たインクシート5にオイ
ル供給ローラ14をインクシート21に接触させると、
熱溶融性インク22の凸の部分にのみシリコーンオイル
を供給することが出来る。ここで、このインクシート2
1を使用し、サーマルヘッド8の中間転写媒体2への押
圧力と記録濃度との相関を調べてみた。その結果、印字
濃度はサーマルヘッド9の中間転写媒体2への押圧力が
高い方が記録濃度が高いという結果が得られた。オイル
供給ローラ14をインクシート21に接触させない状態
で、一度使用したインクシート21を使用して中間転写
媒体2上にインク像13の形成を行なうと、熱溶融性イ
ンク22の凸の部分は印字濃度が高く、凹の部分は印字
濃度が低い結果となった。これは、インクシートの凸の
部分が凹の部分よりもサーマルヘッド8による中間転写
媒体2への押圧力が高くなっているためである。この時
得られた画像は1回目使用した印字のデータが2回目使
用の画像に現われる、いわゆるゴーストが現われた状態
となった。さらに、オイル供給ローラ14をインクシー
ト21に接触させた場合と接触させない状態での記録濃
度への影響を調べた。その結果、オイル供給ローラ14
をインクシート21に接触させた場合の方が記録濃度が
低くなった。これは、オイル供給ローラ14によりイン
クシート21にシリコーンオイルの供給を行なった場合
は、インクシート21の熱溶融性インク22の中間転写
媒体2に対する離型性が非常に良くなり、中間転写媒体
2上のインク像13は全面印字を行なった場合でも微視
的には印字を行えている部分と印字が行えていない部分
が発生していることが顕微鏡により観察できた。しかし
ながら、印字の行えていない部分の面積は非常に小さ
く、いわゆる表面平滑度の低い記録紙に記録した場合の
ボイドとは違い、印字品質の悪い画像にはならず同一エ
ネルギーで記録した場合、若干印字濃度が低い画像とな
っているだけである。本実施例では、図4のように、一
度使用した熱溶融性インク22の凸の部分にのみシリコ
ーンオイル16を供給することができるため、凹の部分
は、凸の部分に比べ、中間転写媒体2に対して高い圧力
が加えられながらも、中間転写媒体2に対する離型性が
非常に良くなったことにより、凹の部分と変わらないイ
ンク像13の記録を行うことが出来る。実験によれば、
オイル供給ローラ14のある場合はない場合に比べ、ゴ
ーストの目立たない画像が得られた。また、このインク
シート21を3回以上繰り返して使用した場合も同様
に、ゴーストの発生を低減する効果が得られた。
【0042】以下本発明の第4の実施例について図面を
参照しながら説明する。図5は本発明の第4の実施例に
おける記録装置の概略構成図である。17はインクシー
トカセットであり、このインクシートカセット17にイ
ンクシート5とオイル供給ローラ14を保持する構成と
なっている。図1と異なるのは、インクシート5とオイ
ル供給ローラ14とをインクシートカセット17に備
え、インクシートカセット17の装置からの着脱と同時
にインクシート5とオイル供給ローラ14との着脱を行
える構成にしたことである。実施例1において、オイル
供給ローラ14からの中間転写媒体2へのシリコーンオ
イルの供給を続けていくと、オイル供給ローラ14のシ
リコーンオイルの保持量が減少していき、ついにはオイ
ルの供給が出来なくなってしまう。この時、オイル供給
ローラ14へのシリコーンオイルの供給も考えられる
が、装置のメンテナンスが必要となり好ましくない。ま
た、オイル供給ローラ14のシリコーンオイル保持量を
予め装置寿命を満たすだけの量にしておくということも
考えられるが、この場合、装置の大型化になり好ましく
ない。本実施例においては、インクシートカセット17
にオイル供給ローラ14を保持させた構成であるため、
インクシートカセット17内のインクシート5を使用し
終わった時点でインクシートカセット17と同時にオイ
ル供給ローラ14を廃棄し、新たなインクシートカセッ
ト17と共にオイル供給ローラ14を装着出来る。した
がって、特別なメンテナンスが必要なく、常に安定した
シリコーンオイルの供給を長期に渡って行なうことが出
来ることになる。さらに、オイル供給手段の交換を頻繁
に行なうことが出来ることになるため、オイル供給ロー
ラ14の保持するシリコーンオイル量を少なくすること
が出来、その結果、装置の小型化を行うことが出来る。
【0043】以下、本発明の第5の実施例について図面
を参照しながら説明する。図6は本発明の第5の実施例
に於ける記録装置の概略構成図である。18はオイル供
給ローラであり、シリコーンオイルと粘着性材料とを保
持したシリコーンゴムを含んで構成されたものである。
図1と異なるのは、オイル供給ローラ14に代え、オイ
ル供給ローラ18を備えたことである。オイル供給ロー
ラ18の表面は粘着性材料を含有しているため粘着性を
有している。表面平滑度の非常に低い記録紙12を使用
した場合、中間転写媒体2に記録紙12へのインク像1
3の転写残りが生じ、この転写残りによる記録紙12の
汚れが発生したり、また、中間転写媒体2にほこり等が
付着した場合、インク像13の形成に不安定性が発生す
る可能性があるが、中間転写媒体2にオイル供給ローラ
18を接触させると、中間転写媒体2上の転写残りやほ
こり等が、オイル供給ローラ18の粘着性により除去さ
れる。また、オイル供給ローラ18のシリコーンオイル
は接触によって中間転写媒体2の内部に拡散、浸透す
る。ここで、オイル供給ローラ18はその表面に微妙な
面積の単位で粘着性材料を点在、露出させたまま、シリ
コーンオイルを表面から供給できるように、その表面を
構成している。よって、シリコーンオイルが表面全体を
覆うことが無いため、粘着性を維持でき、また、シリコ
ーンオイル供給能力も同時に維持する。したがって、本
実施例では、オイル供給ローラ18により、中間転写媒
体2のクリーニングと中間転写媒体2へのシリコーンオ
イルの供給を同時に行うことが出来、装置構成の簡素化
を行うことが出来ることとなる。
【0044】以下本発明の第6の実施例について図7を
参照しながら説明する。19はインクシートであり、先
端または後端の少なくとも一方にシリコーンオイルを保
持する部分を設けたものである。図1と異なるのは、オ
イル供給ローラ14を備えない点と、インクシート5の
代わりにインクシート19を使用する点である。この構
成により、サーマルヘッド8をインクシート19を介し
て中間転写媒体2へ押圧する事により、中間転写媒体2
にシリコーンオイルを供給することが出来る。したがっ
て、特別なオイル供給手段を備えることなく中間転写媒
体2にシリコーンオイルを供給することが出来、装置構
成の簡素化を行うことが出来る。なお、インクシート1
9のシリコーンオイルの保持する部分は、必ずしも先端
または後端である必要はなく、中間転写媒体2に接する
ことが可能な場所であればどこでも良い。
【0045】また、インクシート19のかわりに、熱溶
融性インクにシリコーンオイルを含浸させたインクシー
トを使用した場合について図7を用いて説明する。中間
転写媒体2上へのインク像13の形成時、中間転写媒体
2と熱溶融性インクにシリコーンオイルを含浸させたイ
ンクシートとの接触により、中間転写媒体2にシリコー
ンオイルを供給することが出来る。したがって、特別に
オイル供給手段を備える必要がなく、また、インクシー
トに特別にシリコーンオイルを保持させた領域を形成す
る必要もなくなる。したがって、特別なオイル供給手段
を備えることなく、また、インクシートにオイル供給専
用の領域を設ける必要が無いため、装置構成を簡素化で
き、インクシートの無駄を少なくすることが出来る。
【0046】以下本発明の第7の実施例について図8を
参照しながら説明する。20はオイル供給シートであ
り、シート状の紙、またはシート状の発泡樹脂等の少な
くとも中間転写媒体に接する面にシリコーンオイルを保
持させたものである。図1と異なるのは、オイル供給ロ
ーラ14を備えない点とオイル供給シート20を使用す
る点である。通常の紙搬送手段でオイル供給シート20
を転写位置まで搬送し、オイル供給シート20を押圧ロ
ーラ11により中間転写媒体2に圧接することにより中
間転写媒体2にオイル供給シート20の保持するシリコ
ーンオイルを供給することが出来る。したがって、特別
なオイル供給手段を装置内に備える必要がなく、また特
別にオイル供給シート20の搬送手段を設けることもな
く、中間転写媒体2へシリコーンオイルを供給すること
が出来るため、装置構成を簡素化できる。
【0047】
【発明の効果】本発明は上記問題点に鑑み、弾力性を有
する中間転写媒体と、熱溶融性のインク層が設けられた
インクシートと、インクシートのインク層を選択的に加
熱溶融させることにより中間転写媒体上にインク像を形
成する記録手段と、中間転写媒体上に形成されたインク
像を記録紙に圧接転写する転写手段と、シリコーンオイ
ルを保持し、中間転写媒体にシリコーンオイルを供給す
るオイル供給手段とを備えたことにより、表面平滑度の
低い記録紙に対してもボイドが少なく高品位で定着性の
良好な画像が、長期間安定して得られる記録装置を提供
するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における記録装置の概略
構成図
【図2】本発明の第2の実施例における記録装置の概略
構成図
【図3】本発明の第3の実施例における記録装置の概略
構成図
【図4】本発明の第3の実施例における記録装置のイン
クシートへのシリコーンオイルの供給状態を示す部分拡
大図
【図5】本発明の第4の実施例における記録装置の概略
構成図
【図6】本発明の第5の実施例における記録装置の概略
構成図
【図7】本発明の第6の実施例における記録装置の概略
構成図
【図8】本発明の第7の実施例における記録装置の概略
構成図
【図9】従来の記録装置の概略構成図
【符号の説明】
2 中間転写媒体 3 ハロゲンランプ 5、19、21 インクシート 6、22 熱溶融性インク 8 サーマルヘッド 11 押圧ローラ 13 インク像 14、18 オイル供給ローラ 15 バックアップローラ 16 シリコーンオイル 17 インクシートカセット 20 オイル供給シート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田口 信義 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 吉川 正紀 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 藤森 佳久 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】弾力性を有する中間転写媒体と、熱溶融性
    のインク層が設けられたインクシートと、前記インクシ
    ートのインク層を選択的に加熱溶融させることにより前
    記中間転写媒体上にインク像を形成する記録手段と、前
    記中間転写媒体上に形成されたインク像を記録紙に圧接
    転写する転写手段と、シリコーンオイルを保持したオイ
    ル供給手段とを備え、前記転写手段は前記中間転写媒体
    の像形成面に接する部分がロール形状であり、前記オイ
    ル供給手段は前記転写手段に圧接されるように配置さ
    れ、前記転写手段を介して前記中間転写媒体に前記オイ
    ル供給手段のシリコーンオイルを供給するように構成さ
    れたことを特徴とする記録装置。
  2. 【請求項2】弾力性を有する中間転写媒体と、熱溶融性
    のインク層が設けられたインクシートと、前記インクシ
    ートのインク層を選択的に加熱溶融させることにより前
    記中間転写媒体上にインク像を形成する記録手段と、前
    記中間転写媒体上に形成されたインク像を記録紙に圧接
    転写する転写手段と、シリコーンオイルを保持したオイ
    ル供給手段とを備え、前記オイル供給手段は、前記イン
    ク像が転写される前の前記記録紙の前記中間転写媒体に
    接する側に接触するように配置され、前記オイル供給手
    段の保有するシリコーンオイルを、前記インク像が転写
    される前の前記記録紙に予め移行させておくように構成
    されたことを特徴とする記録装置。
  3. 【請求項3】インク像が記録紙に圧接転写される転写位
    置まで前記記録紙を搬送する紙搬送手段を備え、前記記
    録紙の前記インク像が転写される面に接触する前記紙搬
    送手段の少なくとも一部分は、シリコーンオイルを保持
    したオイル保持部材で構成され、前記オイル保持部材が
    オイル供給手段を兼ねることを特徴とする請求項2記載
    の記録装置。
  4. 【請求項4】弾力性を有する中間転写媒体と、多数回使
    用可能な熱溶融性インク層が設けられたインクシート
    と、前記インクシートのインク層を選択的に加熱溶融さ
    せることにより前記中間転写媒体上にインク像を形成す
    る記録手段と、前記中間転写媒体上に形成されたインク
    像を記録紙に圧接転写する転写手段と、シリコーンオイ
    ルを保有したオイル供給手段とを備え、前記オイル供給
    手段は、前記中間転写媒体に接触する前のインクシート
    のインク層が形成された面に接するように配置され、前
    記オイル供給手段の保持するシリコーンオイルを、前記
    インクシートを介して前記中間転写媒体に供給するよう
    に構成されたことをことを特徴とする記録装置。
  5. 【請求項5】弾力性を有する中間転写媒体と、熱溶融性
    のインク層が設けられたインクシートと、前記インクシ
    ートを保持し、装置から前記インクシートと一体で着脱
    可能なインクシートカセットと、前記インクシートのイ
    ンク層を選択的に加熱溶融させることにより前記中間転
    写媒体上にインク像を形成する記録手段と、前記中間転
    写媒体上に形成されたインク像を記録紙に圧接転写する
    転写手段と、シリコーンオイルを保持し、前記中間転写
    媒体に前記シリコーンオイルを供給するオイル供給手段
    とを備え、前記インクシートカセットに前記オイル供給
    手段を装置から一体で着脱可能に保持したことを特徴と
    する記録装置。
  6. 【請求項6】オイル供給手段は、少なくともシリコーン
    オイルを含浸したシリコーンゴムを含んで構成されるこ
    とを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の記録装
    置。
  7. 【請求項7】弾力性を有する中間転写媒体と、熱溶融性
    のインク層が設けられたインクシートと、前記インクシ
    ートのインク層を選択的に加熱溶融させることにより前
    記中間転写媒体上にインク像を形成する記録手段と、前
    記中間転写媒体上に形成されたインク像を記録紙に圧接
    転写する転写手段と、シリコーンオイルと粘着性材料と
    を含んだシリコーンゴムからなり、前記中間転写媒体に
    前記シリコーンオイルを供給するオイル供給手段とを備
    え、前記オイル供給手段により、前記中間転写媒体への
    シリコーンオイルの供給と前記中間転写媒体の表面のク
    リーニングとを同時に行なうことを特徴とする記録装
    置。
  8. 【請求項8】オイル供給手段のシリコーンゴムへ含浸す
    るシリコーンオイルの粘度は0.005Pa・sec以
    上0.4Pa・sec以下であることを特徴とする請求
    項6又7記載の記録装置。
  9. 【請求項9】弾力性を有する中間転写媒体と、熱溶融性
    のインク層が設けられたインクシートと、前記インクシ
    ートのインク層を選択的に加熱溶融させることにより前
    記中間転写媒体上にインク像を形成する記録手段と、前
    記中間転写媒体上に形成されたインク像を記録紙に圧接
    転写する転写手段とを備え、前記インクシートのインク
    層が設けられた面の少なくとも一部分は前記シリコーン
    オイルを保持し、前記中間転写媒体との接触時に前記中
    間転写媒体に前記シリコーンオイルを供給することを特
    徴とする記録装置。
  10. 【請求項10】弾力性を有する中間転写媒体と、熱溶融
    性のインク層が設けられたインクシートと、前記インク
    シートのインク層を選択的に加熱溶融させることにより
    前記中間転写媒体上にインク像を形成する記録手段と、
    前記中間転写媒体上に形成されたインク像を記録紙に圧
    接転写する転写手段とを備え、前記インクシートの熱溶
    融性インクにシリコーンオイルを内添させたことを特徴
    とする記録装置。
  11. 【請求項11】弾力性を有する中間転写媒体と、熱溶融
    性のインク層が設けられたインクシートと、前記インク
    シートのインク層を選択的に加熱溶融させることにより
    前記中間転写媒体上にインク像を形成する記録手段と、
    記録紙を前記中間転写媒体に接触する位置まで搬送する
    紙搬送手段と、前記中間転写媒体上に形成されたインク
    像を記録紙に圧接転写する転写手段と、シリコーンオイ
    ルを保有したオイル供給手段とを備え、シリコーンオイ
    ルを保持したオイル供給シートを前記紙搬送手段によ
    り、前記記録紙と同様に前記中間転写媒体に接触する位
    置まで搬送し、前記転写手段により前記オイル供給シー
    トを前記中間転写媒体に圧接することにより前記中間転
    写媒体に前記オイル供給シートの保持するシリコーンオ
    イルを供給する記録方法。
  12. 【請求項12】少なくとも、中間転写媒体の像形成面は
    シリコーンゴムから成ることを特徴とする請求項1〜1
    1のいずれかに記載の記録装置および記録方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH08238859A (ja) * 1995-03-06 1996-09-17 Konica Corp 再転写受像シート及びその製造方法
JP2013059888A (ja) * 2011-09-12 2013-04-04 Toppan Printing Co Ltd 熱転写シート

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