JP2762656B2 - 記録装置 - Google Patents

記録装置

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JP2762656B2
JP2762656B2 JP2038598A JP3859890A JP2762656B2 JP 2762656 B2 JP2762656 B2 JP 2762656B2 JP 2038598 A JP2038598 A JP 2038598A JP 3859890 A JP3859890 A JP 3859890A JP 2762656 B2 JP2762656 B2 JP 2762656B2
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淳 曽我美
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は文字や画像等を記録紙等に記録するプリンタ
や転写機等に用いられる記録装置に関するものである。
従来の技術 近年、熱溶融性のインクを熱により溶融させてインク
を記録紙等に転写して記録する記録装置が広く用いられ
ている。以下、図面を用いて上述した記録装置の一例に
ついて説明する。第7図は、従来の記録装置の一例を示
す図である。図において、31は熱ヘッド、32は発熱素
子、33はベルト状に構成された中間転写媒体、34はマグ
ネットローラ、35はトナー、36、37は加熱ローラ、38は
中間転写媒体33上に記録されトナー像、39は記録用紙、
40はクリーニング用ベルトである。上記のような構成に
おいて、マグネットローラ34によりローラ周上に支持さ
れたトナー35は熱ヘッド31の発熱素子32の熱により溶融
して、中間転写媒体33上に転写されトナー像38を形成す
る。トナー像38は中間転写媒体33上に支持されて加熱ロ
ーラ36の所まで運ばれる。ここで、トナー像38は、加熱
ローラ36からの熱により再溶融した後、記録用紙39と接
合され記録用紙39に転写される。この後、記録用紙39に
転写した後に中間転写媒体33上に残留するトナー像38
は、加熱ローラ37により加熱された後クリーニング用ベ
ルト40によりこすられて除去される構成となっている。
(例えば、特開昭54−127334号公報) 発明が解決しようとする課題 しかしながら、上記のような記録装置によると、特別
なクリーニング専用のシートが必要となり、このため、
装置の構成が複雑となるとともに高価なものとなってい
た。また、中間転写媒体上に残留するトナーは加熱され
た後クリーニング用シートとこすりあわされて除去され
るだけであるため、中間転写媒体上のトナーは完全には
除去されない。これにより、クリーニング後にも中間転
写媒体上にトナーが残留しこのトナーは次回の記録時に
記録紙に転写するため、記録の品質を低下させるもので
あった。本発明は、上記のような問題点を解決し、特別
なクリーニング専用のシートを不要として、構成が簡単
で安価な記録装置を提供するものである。また、本発明
は中間転写媒体上のクリーニングを完全なものとし、記
録品質の高い記録装置を提供するものである。
課題を解決するための手段 上記問題点を解決するため本発明の記録装置は、中間
転写媒体と、熱溶融性または熱軟化性インク層が設けら
れたインクシートと、画像に応じた熱パターンを発生し
てインクシートのインク層を溶融または軟化させること
により中間転写媒体上にインク像を形成する記録手段
と、インク像を受像紙に転写する転写手段と、インクシ
ートを介してインクシートの未使用領域を中間転写媒体
に押し当てるシート圧接手段とを備え、転写手段による
転写の後、インクシートの未使用領域を中間転写媒体に
押し当てることにより、中間転写媒体上に残留したイン
クをインクシートの未使用領域に付着させ、中間転写媒
体のクリーニングを行うよう構成したものである。ま
た、本発明の記録装置は、記録手段がサーマルヘッドで
あり、サーマルヘッドがシート圧接手段を兼ねており、
サーマルヘッドの押圧力によって中間転写媒体上の残留
インクをインクシート上に付着させ、中間転写媒体への
インク像の形成と同時に中間転写媒体のクリーニングを
行うよう構成したものである。また、本発明の記録装置
は、サーマルヘッドを、記録が行われない程度に予熱す
る事によりインクシートのインク層に接着力を生じさ
せ、中間転写媒体上の残留インクをインクシート上に付
着させ、中間転写媒体のクリーニングを行うよう構成し
たものである。また、本発明の記録装置は、シート圧接
手段が、所定の押圧力でインクシートを中間転写媒体に
押し付ける圧接部材と、圧接部材を所定の温度に加熱す
る圧接部材加熱手段とより構成したものである。また、
本発明の記録装置は、複数色のインク層が面順次に設け
られたインクシートまたは異なる色のインク層がそれぞ
れ設けられた複数のインクシートを備え、中間転写媒体
上に複数色のインク像を重ね書きしてカラーのインク像
を形成した後、これを受像紙に転写し、かつ次画像形成
時における中間転写媒体上への第1色目の画像形成時に
中間転写媒体のクリーニングを行うよう構成したもので
ある。また、本発明の記録装置は、中間転写媒体上に形
成される第1色目のインク像の色が黒であるように構成
したものである。また、本発明の記録装置は、インクシ
ートは、黒色インクの接着性が他の色のインクの接着性
よりも大きくなるような材料のインクが塗布されて構成
されており、シート圧接手段のインクシートを中間転写
媒体に押し付ける圧接力を、黒色インクは残留インクに
対する接着力を生じるが他の色のインクは接着力を生じ
ないような値に設定したものである。また、本発明の記
録装置は、記録手段がサーマルヘッドであり、サーマル
ヘッドがシート圧接手段を兼ねており、第1色目のイン
ク像形成時に、サーマルヘッドの押圧力によって前記中
間転写媒体上の残留インクをインクシート上に付着さ
せ、中間転写媒体へのインク像の形成と同時に中間転写
媒体のクリーニングを行うよう構成したものである。
作用 本発明は、上記のような構成によってインクシートの
未使用領域を使用してクリーニングを行い、クリーニン
グの後あるいはクリーニングと同時に中間転写媒体に画
像を形成するような構成となっており、このためクリー
ニングのためにインクシートを巻き戻したり、インクシ
ートにクリーニング専用の領域を設けたりする事なく簡
単に、時間の無駄なくクリーニングを完了することがで
きる記録装置を提供できるものである。また特別なクリ
ーニング専用のシートが不要となり構成が簡単で安価な
記録装置を提供できるものである。また、本発明の記録
装置は、インクの接着力に圧力依存性のかるものを用
い、カラー記録を行う際に第1色目のインクの画像の形
成のときのみ十分大きな接着力が生じる圧力で記録する
ことにより中間転写媒体のクリーニングを行い、他の色
の画像の形成のときは接着力が小さい圧力で記憶を行い
クリーニングを行わない構成となっている。このため、
カラー記録を行うために中間転写媒体上に複数の色の画
像を重ね書きしても、すでに中間転写媒体上に形成され
ている画像が次の色のインクシートに付着して剥離され
ることがない。したがって、本発明によると中間転写媒
体のクリーニングを行いながら、中間転写媒体上にカラ
ー画像の重ね書きもできる記録装置を提供できるもので
ある。また、本発明の記録装置に用いるカラーインクシ
ートは、所定の温度、圧力において第1色目に対応する
インクは接着力を有するが、2色目以降に対応するイン
クは接着力を有さないように材料を選択して構成されて
おり、本発明の記録装置は、中間転写媒体を上記所定の
温度に保温し、記録ヘッドを上記所定の圧力で圧接する
ような構成となっている。このため、カラー記録時に特
別な動作をする事なく第1色目の記録のときのみ中間転
写媒体のクリーニングが行われ、2色目以降の記録のと
きはすでに記録された画像の上に重ね書きが可能とな
り、中間転写媒体のクリーニングを行いながら中間転写
媒体上にカラー画像の重ね書きもできる記録装置を提供
できるものである。
実施例 以下本発明の第1の実施例の記録装置について、図面
を参照しながら説明する。第1図は、本発明の第1の実
施例の記録装置の概略構成を示す図である。第1図にお
いて、1は熱記録ヘッドでその先端部には抵抗体からな
り通電により発熱する発熱素子2が列状に配置されてい
る。3はインクシートであり、インクシート3の表面に
は熱により溶融または軟化(以下溶融で代表する)し、
粘度が低下する熱溶融性インク4が塗布されている。5
は中間転写ドラムであり、その表面には熱溶融性インク
4との接着力の弱いシリコーンゴムからなる中間転写媒
体6が設けられている。ゴムの硬度としては30〜70度、
ゴム厚としては0.2mm以上あることが望ましいが、本実
施例においてはゴム硬度50度、ゴム厚1mmのものを用い
ている。7はシート圧接ローラであり、中間転写ドラム
5の回転方向に対し、熱記録ヘッド1の上流側に配さ
れ、インクシート3を中間転写媒体6に圧接している。
10は押圧ローラであり、インク転写時に記録紙12を中間
転写媒体6に所定の圧力で押圧するような構成となって
いる。次に、本実施例の記録装置の動作について説明す
る。第1図において熱記録ヘッド1はインクシート3を
間にはさんで中間転写ドラム5に圧接されている。この
状態で中間転写ドラム5を図示の矢印A方向に回転させ
るとともに、インクシート3を中間転写媒体6との相対
速度がゼロとなるように図示の矢印B方向へ移動させ
る。このとき、図示しない制御装置より熱記録ヘッド1
に駆動信号が与えられ、画像パターンに応じて熱記録ヘ
ッド1の先端部にある発熱素子2が発熱する。インクシ
ート3は熱記録ヘッド1による記録後、直ちに中間転写
媒体6から離別されるような構成となっている。これに
より、熱記録ヘッド1により加熱された熱溶融性インク
4が低粘度状態のまま、インクシート3が中間転写媒体
6から剥離され、熱溶融性インク4が中間転写媒体6に
転写される。第3図は熱溶融性インク4が中間転写媒体
6に転写する状態を示す部分拡大図である。ここで、中
間転写媒体6は熱溶融性インク4との接着力が弱いシリ
コーンゴムで構成されているが、熱溶融性インク4の低
粘度状態においては、熱溶融性インク4の機械的強度
が、中間転写媒体6と熱溶融性インク4との接着力より
も弱くなるとともに熱溶融性インク4とインクシート3
の基材との接着力よりも弱くなり、また熱溶融性インク
4の固化状態においては、中間転写媒体6と熱溶融性イ
ンク4との接着力が、熱溶融性インク4の機械的強度よ
りも弱くなるとともに熱溶融性インク4とインクシート
3の基材との接着力よりも弱くなるような関係となるよ
うそれぞれの材料が選択されている。また、熱溶融性イ
ンク4は、圧力を加えることにより接着力が増大するよ
うな材料が選択されている。したがって、中間転写媒体
6とインクシート3の離間時には熱溶融性インク4は低
粘度状態にあるため、加熱された部分の熱溶融性インク
4は厚さ方向で分断して、第3図に示すように中間転写
媒体6とインクシート3に分かれて転写される。ここ
で、インクシート3は、熱溶融性インク4の低粘度状態
において剥離されることが必要である。中間転写媒体6
上に記録されたインク像13は中間転写媒体6上に保持さ
れたまま第1図図示の矢印A方向へ順次移動される。上
記のような動作により中間転写媒体6上へのインク像記
録動作が行われる。次に、上記のようにして形成された
インク像13の記録紙への転写動作について説明する。中
間転写媒体6上に記録されたインク像13は、記録後、押
圧ローラ10と接触する位置まで移動された所で、図示し
ない紙送り手段により送られた記録紙12と接合される。
ここで、記録紙12とインク像13が接合されると、中間転
写媒体6上のインク像13は、ほぼ全量が記録紙12側に転
写される。すなわち、中間転写媒体6上でインク像13が
記録紙12と接合されると押圧ローラ10の圧力によりイン
ク像13に接着する。この接着力によってインク像13が記
録紙12に接着するが、押圧ローラ10の押圧力による転写
圧力を、インク像13と記録紙12の接着力がインク像13と
中間転写媒体6の接着力より大きくなるような圧力に設
定すると、記録紙12に付着したインク像13はインクの厚
さ方向で分断することなく中間転写媒体6の表面からは
がれて記録紙12に転写する。この圧力は熱記録ヘッド1
による圧力よりも大きいものである。ここで、中間転写
媒体6はインク像13の熱溶融性インク4を記録紙12の凹
凸に倣わせるために弾力性のある材料であることが望ま
しい。以上のようにして、中間転写媒体6上に形成され
たインク像13の記録紙12への転写が行われる。上述した
ように、インク像13の熱溶融性インク4は転写後におい
て基本的には中間転写媒体6上に残らないが、記録紙12
の表面粗さが非常に粗い場合には、インク像13の熱溶融
性インク4が記録紙12の表面の凹凸に十分に倣うことが
できずに、特に小さな画素のインク像が記録紙12に転写
できずに中間転写媒体6上に残る場合がある。また、誤
ってインク像13の画像範囲よりも小さい記録紙12が用い
られた場合にも、記録紙12に転写した範囲外のインク像
13のインクが中間転写媒体6上に残ることになる。ま
た、記録紙12に穴があいていたり、記録紙12の端が欠け
ていたりした場合にも同様にしてインク像13のインクが
中間転写媒体6上に残ることになる。このようにして中
間転写媒体6上に残留インクがある場合には、中間転写
媒体6をクリーニングする必要があり、以下中間転写媒
体6をクリーニングするクリーニング動作について第1
図を用いて説明する。中間転写媒体6上に残留したイン
ク14は、中間転写媒体6の図示A方向への回転とともに
記録時に用いたインクシート3および圧接ローラ7と相
対する位置まで運ばれる。ここで、中間転写媒体6はイ
ンクシート3と接合するとともに、圧接ローラ7が上述
の押圧ローラ10と同等の圧力でインクシート3を圧接す
る。このとき、上述の転写時と同様に残留インク14に接
着する。この圧力は、上述のように熱記録ヘッド1によ
る圧力よりも大きいものであり、熱記録ヘッド1による
圧力では十分大きな接着力、すなわち残留インク14と中
間転写媒体6の接着力より大きな接着力は発生しない
が、圧接ローラ7による圧力では十分大きな接着力にな
る。そして、この場合は接合された相手がインクシート
3であるので、記録紙12のような凹凸がなく、また記録
面積に対して十分な面積を有しているので、残留インク
14はすべてインクシート3と接触する。このため、残留
インク14はインクシート3上にすべて付着する。以上の
ようにして、中間転写媒体6のクリーニング動作が行わ
れる。このクリーニング動作は、記録紙1枚の記録・転
写毎に行われてもよいし、また圧接ローラ7を離接可能
として必要時にのみ行われても良い。また、次画面の記
録は、第1図に示すようにクリーニング動作と同時に行
っても良い。上記のように構成された記録装置におい
て、熱溶融性インクとの接着力が記録紙およびインクシ
ートの基材と比較して弱いシリコーンゴムにより中間転
写媒体6を構成しているため、インク像の記録紙への転
写および中間転写媒体のクリーニングを良好に行うこと
ができる。なお、上記の実施例においては中間転写媒体
の材料としてシリコーンゴムを用いているが、中間転写
媒体の材料としては溶解度因子(SP)の値ができるだけ
小さい材料が好ましく、望ましくはその値が7以下であ
るような材料であればインクと中間転写媒体との接着力
が十分に小さくなり、クリーニングが良好に行える。以
上のように本発明によると、中間転写媒体のクリーニン
グ時に、記録紙への転写時と同等の圧力でインクシート
を中間転写媒体に圧接することにより、表面の凹凸のな
いインクシート上に残留インクを付着させる構成として
おり、このため中間転写媒体のクリーニングが良好に行
われるものである。また、記録に用いるインクシート上
に中間転写媒体上の残留インクを除去することができる
ため、特別なクリーンニング装置を不要とし、装置の構
成を簡単にするとともに装置を安価なものとすることが
できるものである。さらに、未使用のインクシート上に
残留インクを付着させる構成としているため、クリーニ
ング後のインクシートを使用することができ、インクシ
ートを無駄にすることがなく、クリーニングされた残留
インクはインクシート使用後インクシートとともに廃棄
されるので、メンテナンスフリーが実現できる。また、
中間転写媒体にシリコーンゴムのような熱溶融性インク
との接着力が弱い材料を用いているため、中間転写媒体
のクリーニングをより確実なものとすることができるも
のである。次に、本発明の第2の実施例の記録装置につ
いて説明する。第2図において、5は中空の中間転写ド
ラムで、内部に通電により発熱し中間転写ドラム5を加
熱するためのハロゲンランプ等からなるヒータ9が設け
られていて、中間転写媒体6の表面を所定の温度に保温
している。19はサーミスタなどの温度検出素子で、中間
転写媒体6の表面温度を検出する。その他、第1図と同
じ符号を付したものは、第1図と同様の構成のものであ
る。次に、本実施例の記録装置の動作について説明す
る。温度検出素子19は中間転写媒体6の表面温度を検出
し、検出された温度にしたがって図示しない温度制御手
段がヒータ9への出力を制御し、中間転写媒体6の表面
温度を所定の温度に加熱保温する。この中間転写媒体6
の表面の保温温度は使用するインクの特性や中間転写媒
体6の材質、記録の条件などによって適正な値は異なる
が本実施例では70℃に保たれている。この温度において
は、熱溶融性インク4は常温時と比較して粘度が低くな
り、軽い圧接によっても十分な接着力を有するようにな
るが、インクの機械的強度及びインクとインクシートの
基材との接着力はインクと中間転写媒体との接着力より
も強い。このインクの接着力は接着対象物によっても異
なるが一般に被記録材となる紙やPETフィルム等に対す
る接着力は非常に大きくインク自身に対する接着力とほ
ぼ同じである。次に、本実施例の記録装置の動作につい
て説明する。中間転写媒体6への像記録動作及び記録紙
12への転写動作については、第1の実施例と同様であ
る。ただし、押圧ローラ10の押圧力は第1の実施例より
も小さい値でよい。以下、中間転写媒体6をクリーニン
グするクリーニング動作について第2図を用いて説明す
る。中間転写媒体6上に残留したインク14は、中間転写
媒体6の図示A方向への回転とともに記録時に用いたイ
ンクシート3および熱記録ヘッド1と相対する位置まで
運ばれる。ここで、中間転写媒体6はインクシート3と
接合するとともに、熱記録ヘッド1がインクシート3を
圧接する。すなわち、記録動作に入るわけである。この
とき、熱溶融性インク4と中間転写媒体6との接着力
が、熱溶融性インク4どうしの接着力よりも弱く、かつ
熱溶融性インク4の機械的強度は熱溶融性インク4とイ
ンクシート3の基材との接着力よりも弱いので、インク
シート3上に付着した残留インク14は、次画像の非画像
部はそのままインクシート3とともに中間転写媒体6か
ら剥離される。画像部では、発熱素子2の発熱により、
熱溶融性インク4はさらに加熱される。この温度では、
熱溶融性インク4の粘度がさらに低下し、機械的強度
が、熱溶融性インク4と中間転写媒体6との接着力、熱
溶融性インク4どうしの接着力、熱溶融性インク4とイ
ンクシート3基材との接着力よりも弱くなるので、直ち
に剥離することにより熱溶融性インク4が厚さ方向で分
断して付着した残留インク14とともに中間転写媒体6上
に画像を形成する。画像部においては、残留インク14は
そのまま中間転写媒体6上に画像として残ることになる
が、インクシート3が単色の熱溶融性インク4が塗布さ
れているものであれば、画像の品質に影響はない。ま
た、本実施例のクリーニング動作において、次画像の非
画像部に対応する発熱素子2を発熱させ、熱溶融性イン
ク4を溶融あるいは軟化して残留インク14との接着力が
強くなるが中間転写媒体6には転写しない程度に加熱す
るよう構成することにより、熱記録ヘッド1の押圧力を
さらに低く設定することができる。以上のように本発明
によると、中間転写媒体を所定の温度に加熱保温してお
くことにより、熱記録ヘッドの押圧力程度の圧力で残留
インクをインクシート上に付着させることができ、中間
転写媒体のクリーニングのための特別な部材を全く用い
る事なく、中間転写媒体への像形成と同時に中間転写媒
体のクリーニングが連続的に行うことができる。このた
め、簡単で安価な構成で効率よく中間転写媒体のクリー
ニングを行うことができる記録装置を提供することがで
きる。また、中間転写媒体を所定の温度に加熱しておく
ことにより、熱記録ヘッドでの記録エネルギーを大幅に
低減することができ、かつ転写ローラの押圧力も大幅に
低減できるものである。なお、インク像の転写性や定着
性等は使用するインクの特性によって変化するものであ
り、従って、中間転写媒体6の保温温度は用いるインク
に応じて適正な値に設定すればよいことは言うまでもな
いが、実用性を考慮すれば50℃から120℃の範囲内にあ
ることが望ましい。次に、本発明の第3の実施例の記録
装置について説明する。第5図は、本発明の第3の実施
例の記録装置の熱記録ヘッド押圧機構の概略構成を示す
図である。第5図において、71はヘッド保持板で熱記録
ヘッド1を保持している。72、73はリンクで、回動レバ
ー75とリンク73との間に掛けられたヘッド押圧ばね74が
熱記録ヘッド1をインクシート3を介して中間転写媒体
6に押圧されるよう構成されている。76は熱記録ヘッド
1の押圧力を切り替えるカムである。カム76は、第5図
に実線で示す状態のとき熱記録ヘッド1を低い圧力(以
下P1と表す)で押圧し、第5図に破線で示す状態のとき
は回動レバー75を破線の位置まで回動させ、熱記録ヘッ
ド1を高い圧力(以下P2と表す)で押圧するように構成
されている。中間転写媒体6は図2に示したヒータ9所
定の温度に加熱保温され、第2の実施例で述べたよう
に、中間転写媒体6上に形成されたインク像13は接着性
を有するようになる。この接着力は、インクと接着対象
物との相互の接触圧によって異なり、接触圧が高くなる
ほど接着力は高くなるが、接触圧力を低くして一定圧力
以下にするとすでに付着しているインク像13と中間転写
媒体6の表面の接着力より低い値となり、インク像13に
インクシート3を重ねてもインクシート側にインク像13
が転写しない条件を作り得る。熱記録ヘッド1の押圧力
は、P1がインクシート側にインク像13が転写しない圧
力、P2がインクシート側にインク像13がすべて転写する
圧力となるように設定されている。第6図は、本発明の
第3の実施例の記録装置に用いられるインクシート31の
概略構成を示す図である。第6図において、15はブラッ
クの熱溶融性インク塗布部、16はイエローの熱溶融性イ
ンク塗布部、17はマゼンタの熱溶融性インク塗布部、18
はシアンの熱溶融性インク塗布部であり、それぞれのイ
ンク塗布部の長さは中間転写ドラム5の周長と概略同じ
長さに設定されている。さらに、中間転写媒体6上にカ
ラーのインクを順次重ね書きして、その後記録紙12に転
写する構成となっており、中間転写媒体6の周長は記録
紙12の長さと概略同じ長さに設定されている。その他の
構成は第2図のものと同様である。次に、本実施例の記
録装置の動作について説明する。本実施例における記録
装置は、第6図に示す構成のインクシート31を用いてカ
ラー画像を記録するものである。まず、記録動作におい
て、ブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの順に画像
を中間転写媒体6上に重ね書きする。このとき、カム76
を第5図の破線の状態にして熱記録ヘッド1を圧力P2
押圧して第1色目のブラックを記録すると、第2の実施
例と同様に中間転写媒体6上に記録ができる。ところ
が、2色目以降については、この状態で前の画像の上に
重ね書きしようとすると第2の実施例で説明したのと同
様に中間転写媒体6上のインク像13はインクシート3に
付着して剥離(クリーニング)されてしまう。そこで本
実施例においては、2色目以降の記録動作はカム76を第
5図の実線の状態にして熱記録ヘッド1を圧力P1で押圧
して行う構成としている。中間転写媒体6の所定温度、
圧力P1においては、熱溶融性インク4どうしの接着力
は、熱溶融性インク4と中間転写媒体6との接着力より
も弱く、かつ熱溶融性インク4の機械的強度は熱溶融性
インク4とフィンクシート3の基材との接着力よりも弱
いので、先に中間転写媒体6上に記録されたインク像13
は、その後重ね書きされるインクシート3に付着せず、
中間転写媒体6上にブラック、イエロー、マゼンタ、シ
アンの4色のカラー画像が中間転写ドラム5の回転にと
もなって順次形成される。このようにして中間転写媒体
6上に形成されたカラー画像は、第2の実施例と同様に
して記録12に転写される。次に、本実施例における中間
転写媒体6のクリーニング動作を第2図を用いて説明す
る。上述のようにして記録、転写動作を行った後、中間
転写媒体6上に残留したインク14は、中間転写媒体6の
図示A方向への回転とともに記録時に用いたインクシー
ト3および熱記録ヘッド1と相対する位置まで運ばれ
る。このとき、次画像のブラックの記録動作にはいるた
め、カム76は破線の状態になるよう回動して熱記録ヘッ
ド1が圧力P2で押圧されている。このため、残留インク
14は第2の実施例と同様にブラックの熱溶融性インク塗
布部15に付着して、中間転写媒体6のクリーニング動作
が行われる。以上のように本発明によると、熱記録ヘッ
ドの押圧力を、第1色目の記録時はインク像の接着力が
大きくなりインクシートに付着する圧力とし、と2色目
以降の記録時はインクシートに付着しない圧力となるよ
うに切り替える構成とすることにより、第2の実施例と
同様における効果に加えて、カラー画像の記録の際に中
間転写媒体上に重ね書きを行うどとができ、色ズレのな
い画像が記録できる記録装置を提供することができる。
また、第1色目にブラックを記録する構成とすることに
より、ブラックの画像部と残留インクが重なっていても
ブラックの隠蔽力が高いので残留インクがブラックのイ
ンクとともに記録紙に転写されても目立たなくすること
ができる。なお、上記の実施例においては、インクシー
ト3は第6図に示すようにブラック、イエロー、マゼン
タ、シアンの熱溶融性インク塗布部より構成されている
が、2色目以降の色の種類、数、順序はこれに限定され
るものではない。また、第1色目の色も、隠蔽率が高く
残留インクが目立たないインクであれば他の色でもよい
し、残留インクが次画像に影響を及ぼさないほど小さい
ものであれば隠蔽力の低いインクでもよい。また、熱記
録ヘッド押圧機構は、第5図に示すような構成のものに
限らず、第1色目と2色目以降とで押圧力が切り替えら
れる構成であれば他の構成であってもよい。また、イン
クシート3には4色のインクを面順次に塗布したものを
用い、一本の熱記録ヘッド1で中間転写ドラム5を複数
回回転させてカラー記録を行ったが、それぞれ単色塗布
されたカラーインクシートを複数本用い各色のインクシ
ートごとに熱記録ヘッドを対応させ中間転写ドラム5の
周囲に配置し、同時に多色の記録を行う構成とすること
も可能である。この場合は、熱記録ヘッドの押圧力を切
り替える必要はなく、第1色目のインクシートに対応す
る熱記録ヘッドの押圧力がP2、2色目以降のインクシー
トに対応する熱記録ヘッドの押圧力がP1になるように設
定すればよい。さらに、熱溶融性インクの融点としては
好ましくは50〜160℃、融点の不明確なバインダーを用
いたインクについては環球法による軟化点が40〜180℃
程度のものが用いられるが、本実施例においてはワック
スと熱可塑性樹脂の混合物を主バインダーとして融点68
℃(DSCによる融解ピーク温度)、融点における融解粘
度10万Pのものを用いている。また、本実施例では前述
したインクを用い、中間転写媒体6の温度を70℃に設定
し、熱記録ヘッド1の押圧力をP2のときの中間転写媒体
6との接触圧が最大値で10kg/cm2となりP1のときに最大
値で3kg/cm2となるように設定することにおって、熱記
録ヘッド1の押圧力の切り替えによって中間転写媒体6
のクリーニングと中間転写媒体6上へのインク像の重ね
書きを切り替えることができた。また、記録部における
熱記録ヘッド1と中間転写媒体6との接触圧力が5kg/cm
2以上になると、インク像13が部分的にインクシート3
に付着し始める。このため、中間転写媒体6のクリーニ
ングとカラーインク像の重ね記録とを安定して行うには
両者の接触圧力を2対1以上に設定しておくことが必要
である。また、同じ温度、圧力において、第1色目のイ
ンクはインクどうしの接着力がインクと中間転写媒体と
の接着力よりも大きく、第2色目以降のインクはインク
どうしの接着力がインクと中間転写媒体との接着力より
も小さいような特性を持つように材料を選択すると、ヘ
ッドの押圧力を切り替える事なく第2の実施例と全く同
じ構成でカラー記録が行える。この場合、2色目以降の
インク面に第1色目のインクに対する接着性の低い材料
の薄層を設けて第1色目のインクが第2色目のインクに
付着しないようにする、あるいは後述のように熱溶融性
インクとインクシート基材との間に剥離層を設けて剥離
層でインクを基材から剥離し、インク像の上に剥離層を
残した状態で記録し、重ね書きされるインクに付着しな
いようにするよう構成することによって、さらに確実に
中間転写媒体上で重ね書きができるようになる。次に、
本発明における記録動作の他の実施例について図面を参
照しながら説明する。第4図は、本発明の記録動作の他
の実施例において、熱溶融性インク4が中間転写媒体6
に転写する状態を示す部分拡大図である。第4図におい
て20は剥離層でインクシート3の基材と熱溶融性インク
4との間に設けられている。剥離層20は記録ヘッド1に
よって加熱されると急激にその粘度が低下し、離型効果
を発揮する材料を用いている。このような構成にするこ
とによってインクとシリコーンゴムとの接着力が弱いも
のあるいは溶融粘度の高い、いわゆる熱軟化性インクで
あってもインクを転写ドラム1側に転移しやすくなる。
また、インク像14の膜厚も均一になり安定した濃度が得
られる。他の構成は第3図のものと同様である。剥離層
20の低粘度状態においては、剥離層20の機械的強度が、
中間転写媒体6と熱溶融性インク4との接着力よりも弱
くなるとともに剥離層20とインクシート3の基材との接
着力さらに熱溶融性インク4と剥離層20との接着力より
も弱くなるようそれぞれの材料が選択されている。中間
転写媒体6への記録時は発熱素子2の発熱により剥離層
20が加熱され、低粘度状態になるので、剥離層20の機械
的強度が弱くなり、この状態で中間転写媒体6とインク
シート3を離間させると剥離層20は厚さ方向で分断し
て、第4図に示すように中間転写媒体6とインクシート
3に分かれて転写される。以上のように本発明による
と、剥離層を厚さ方向で分断して熱溶融性インクを中間
転写媒体に転写する構成とすることにより、溶融粘度の
高い樹脂系のインクや、いわゆる熱軟化性インクを用い
ることが可能になる。また、インク像の膜厚が一定にな
るので、濃度変化のない画像が得られる。また、中間転
写媒体上のインク像は、その表面に剥離層を残している
ので、カラー記録の際に重ね書きが良好に行える。な
お、上述の第1、2及び3の実施例さらに本発明におけ
る記録動作の他の実施例において、中間転写媒体6はド
ラム形状としているが、中間転写媒体6はローラー間に
掛け回した無端ベルト状にすることも可能である。さら
に、熱記録ヘッド1についてもこれに限定されるもので
はなく、抵抗シートとマルチスタイラスヘッドを備えた
通電記録方式や、レーザー光による加熱なども可能であ
る。また、単色記録する場合には、転写ドラム1の直径
を30〜50mm程度にして記録後直ちに転写を行う構成にし
て装置の小型化、熱効率の向上を計ることもできる。
発明の効果 以上のように発明によると、中間転写媒体上にインク
像を形成した後にこのインク像を受像紙に再転写するよ
うな記録装置において、記録に用いるインクシートの未
使用領域を中間転写媒体のクリーニングに用いており、
このため特別なクリーニング装置を不要として構成が簡
単で安価かつメンテナンスフリーの記録装置を提供する
ことができる。また、クリーニングのためにインクシー
トを巻き戻したり、インクシートにクリーニング専用の
領域を設けたりすることなくクリーニングを行うことが
できる。また、インクシートのクリーニング後の領域も
記録に用いることができるので、インクシートを無駄に
することがない。また、本発明によると、熱記録ヘッド
を圧接手段に用いているので、クリーニングのための特
別な部材を全く用いることなく、中間転写媒体への記録
とクリーニングが同時に行え、構成が簡単で効率よくク
リーニングが行える記録装置を提供することができる。
また、本発明によると、中間転写媒体上に重ね書きして
カラー記録を行う際に、第1色目の記録時と2色目以降
の記録時とで熱記録ヘッドの押圧力を切り替えること
で、中間転写媒体上での重ね書きとインクシートでのク
リーニングを両立させることができ、色ズレのないカラ
ー画像記録のできる記録装置を提供することができる。
また、本発明によると、中間転写媒体上に重ね書きして
カラー記録を行う際に、第1色目のインクどうしの接着
力を2色目以降のインクの接着力よりも高くなるように
構成することにより、単色記録の場合と同じ構成でカラ
ー画像記録のできる記録装置を提供することができる。
また、本発明によると、第1色目に黒を用いることによ
り、残留インクが黒画像とともに中間転写媒体上に残っ
ても、黒インクの隠蔽率が高いので残留インクが目立た
ず、画像品質を損なわずにカラーの重ね書き記録が可能
となる記録装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1の実施例の記録装置の動作を示す
概略構成図、第2図は本発明の第2の実施例の動作を示
す概略構成図、第3図は本発明の第1、2及び3の実施
例の記録装置の記録部を示す部分拡大図、第4図は本発
明の他の記録動作を示す部分拡大図、第5図は本発明の
第3の実施例の記録装置のヘッド押圧機構を示す概略構
成図、第6図は同装置に用いられるインクシートを示す
構成図、第7図は従来の記録装置の一例を示す概略構成
図である。 1……熱記録ヘッド、3……インクシート、4……熱溶
融性インク、5……中間転写ドラム、6……中間転写媒
体、7……圧接ローラ、9……ヒータ、10……押圧ロー
ラ、12……記録紙、13……インク像、14……残留イン
ク、20……剥離層、75……回動レバー、76……カム。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池田 浩二 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−277491(JP,A) 特開 昭62−248669(JP,A) 特開 昭61−272174(JP,A) 特開 平1−249369(JP,A) 特開 平3−281(JP,A)

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】中間転写媒体と、熱溶融性または熱軟化性
    インク層が設けられたインクシートと、画像に応じた熱
    パターンを発生して前記インクシートの前記インク層を
    溶融または軟化させることにより前記中間転写媒体上に
    インク像を形成する記録手段と、前記インク像を受像紙
    に転写する転写手段と、前記インクシートを介して前記
    インクシートの未使用領域を前記中間転写媒体に押し当
    てるシート圧接手段とを備え、前記転写手段による転写
    の後、前記インクシートの未使用領域を前記中間転写媒
    体に押し当てることにより、前記中間転写媒体上に残留
    したインクを前記インクシートの未使用領域に付着さ
    せ、前記中間転写媒体のクリーニングを行うよう構成さ
    れていることを特徴とする記録装置。
  2. 【請求項2】記録手段がサーマルヘッドであり、前記サ
    ーマルヘッドがシート圧接手段を兼ねており、前記サー
    マルヘッドの押圧力によって中間転写媒体上の残留イン
    クをインクシート上に付着させ、前記中間転写媒体への
    インク像の形成と同時に前記中間転写媒体のクリーニン
    グを行うよう構成されていることを特徴とする請求項1
    記載の記録装置。
  3. 【請求項3】サーマルヘッドを、記録が行われない程度
    に予熱する事によりインクシートのインク層に接着力を
    生じさせ、中間転写媒体上の残留インクを前記インクシ
    ート上に付着させ、前記中間転写媒体のクリーニングを
    行うよう構成されていることを特徴とする請求項2記載
    の記録装置。
  4. 【請求項4】シート圧接手段が、所定の押圧力でインク
    シートを中間転写媒体に押し付ける圧接部材と、前記圧
    接部材を所定の温度に加熱する圧接部材加熱手段とより
    構成されていることを特徴とする請求項1記載の記録装
    置。
  5. 【請求項5】複数色のインク層が面順次に設けられたイ
    ンクシートまたは異なる色のインク層がそれぞれ設けら
    れた複数のインクシートを備え、中間転写媒体上に複数
    色のインク像を重ね書きしてカラーのインク像を形成し
    た後、これを受像紙に転写し、かつ次画像形成時におけ
    る前記中間転写媒体上への第1色目の画像形成時に前記
    中間転写媒体のクリーニングを行うよう構成されている
    ことを特徴とする請求項1記載の記録装置。
  6. 【請求項6】中間転写媒体は、シリコーンゴムより構成
    されていることを特徴とする請求項5記載の記録装置。
  7. 【請求項7】中間転写媒体上に形成される第1色目のイ
    ンク像の色が黒であることを特徴とする請求項5記載の
    記録装置。
  8. 【請求項8】インクシートは、黒色インクの接着性が他
    の色のインクの接着性よりも大きくなるような材料のイ
    ンクが塗布されて構成されており、シート圧接手段の前
    記インクシートを前記中間転写媒体に押し付ける圧接力
    を、黒色インクは残留インクに対する接着力を生じるが
    他の色のインクは接着力を生じないような値に設定して
    なることを特徴とする請求項7記載の記録装置。
  9. 【請求項9】記録手段がサーマルヘッドであり、前記サ
    ーマルヘッドがシート圧接手段を兼ねており、第1色目
    のインク像形成時に、前記サーマルヘッドの押圧力によ
    って前記中間転写媒体上の残留インクを前記インクシー
    ト上に付着させ、前記中間転写媒体へのインク像の形成
    と同時に前記中間転写媒体のクリーニングを行うよう構
    成されていることを特徴とする請求項5記載の記録装
    置。
  10. 【請求項10】第1色目のインク像形成時に、サーマル
    ヘッドを記録が行われない程度に予熱する事によりイン
    クシート上のインク層に接着力を生じさせ、中間転写媒
    体上の残留インクを前記インクシート上に付着させ、前
    記中間転写媒体のクリーニングを行うよう構成されてい
    ることを特徴とする請求項5記載の記録装置。
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