JP2715508B2 - 記録方法および記録装置 - Google Patents

記録方法および記録装置

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JP2715508B2
JP2715508B2 JP1007243A JP724389A JP2715508B2 JP 2715508 B2 JP2715508 B2 JP 2715508B2 JP 1007243 A JP1007243 A JP 1007243A JP 724389 A JP724389 A JP 724389A JP 2715508 B2 JP2715508 B2 JP 2715508B2
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【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はプリンタやデジタルコピア,ファクシミリな
どに用いられ、電気信号に応じて所望の画像または文字
などを記録するための記録方法、及びこれを用いた記録
装置、特にカラー記録に有利な記録方法、及び記録装置
と、これらに用いるカラーインクシートに関するもので
ある。
従来の技術 近年、プリンタ等に用いられる記録方式として、特公
昭62−47717号公報や、特公昭63−50198号公報に示され
る如き、サーマルヘッドとインクシートを用いた熱転写
記録方式が実用化されている。
以下、このような熱転写記録方式を用いた従来の記録
装置の一例について説明する。
第9図は従来の記録装置の構成図である。第9図にお
いて、101はサーマルヘッドであり記録用紙103の幅方向
に列状に配置した多数の発熱部109を有している。104は
インクシートでありフィルム状基材の上に熱溶融性のイ
ンクが塗布されている。サーマルヘッド101はインクシ
ート104のインク面を記録用紙103と合わせた状態でプラ
テン102に押し当ててある。この状態で、プラテン102,
記録用紙103,及びインクシート104をそれぞれ矢印の方
向へ移動させながら記録信号にしたがって発熱部109を
発熱させてこれに対向した部分のインクを溶融し記録用
紙103に付着した後、インクシート104を記録用紙103か
ら引き離しインク像105を記録用紙103上に形成する。
発明が解決しようとする課題 しかしながらこのような従来の記録方法では、表面平
滑性の悪い紙にはインクが付着しにくくインクの抜けが
多く画質が良好でない。特に特公昭63−50198号公報に
示すようなカラーの色重ね記録を行う場合に於いては、
後から乗せる色ほどインク自身が作る凹凸により記録紙
上に付着しにくい。また記録用紙がずれやすく色の位置
合わせ精度が出しにくい。等の課題を有している。
また、普通紙への記録特性を改善する方法として、特
公昭59−16932号公報に示されるように、中間媒体上に
一旦インク像を形成し、これを再度記録用紙上に転写す
る方法もあるが、この場合中間媒体上のインクは記録用
紙上にすべて転写することはなく、その結果中間媒体上
に未転写のインクが残留し、これをクリーニングする事
が必要であった。
また、熱転写以外の記録方式としてインクジェット方
式や、電子写真記録方式等もあるが、液体インクを用い
ることによるノズルの目詰まりや、粉体トナーを用いる
ことによる装置の汚れのため、これらの方式においては
メンテナンスが不可欠であった。
本発明は上記の課題に鑑み、表面平滑性の低い記録用
紙に対しても良好な品質の画像を高速に記録できると共
に、クリーニング等も不要でメンテナンスの必要のない
記録方法と、これを用いた記録装置を提供するものであ
る。
また、カラー記録において良好な色重ねと各色の位置
合わせを高精度に行うことができ、簡素な構成で高品質
のカラー画像を記録できるカラー記録方法、およびこれ
を用いたカラー記録装置を提供する。
さらには、これらの記録装置に用いる上で優れた性能
を発揮し得る中間転写媒体、及びカラーインクシートを
提供するものである。
課題を解決するための手段 上記課題を解決するために本発明の記録方法および記
録装置は、弾力性を有する中間転写媒体と、熱溶融性の
インクと、このインクを部分的に加熱溶融する記録ヘッ
ドとを用い、記録ヘッドにて固体のインクを部分的に溶
融して中間転写媒体に付着させ、このインクが溶融状態
にある間に、記録されなかった部分の固体インクと分離
することによってインク像を中間転写媒体に形成する作
像工程と、中間転写媒体に記録用紙を圧接してインク像
を記録用紙に付着させた後、このインク像が固体状態に
あるとき記録用紙を中間転写媒体から分離して記録用紙
上にインク像を転写する転写工程とによりインク像を記
録用紙上に形成するものである。
また、本発明のカラー記録方法およびカラー記録装置
は、上記の中間転写媒体上に異なる色のインク像を重ね
て形成した後、1回の転写工程により一度に多色のイン
ク像を記録用紙上に形成するものである。
さらには、記録工程を良好に達成するために、作像工
程には通電記録方式を用い、中間転写媒体にはその溶解
度因子が7.5以下の弾性材料を、またカラー記録には、
粘度の異なるカラーインクを基材シート上に面順次に塗
布したカラーインクシートを用いたものである。
作用 本発明は上記した方法により、中間転写媒体が記録用
紙の凹凸面によく倣うためボンド紙など表面平滑性の低
い紙に対しても鮮明な画像を形成できると同時に、転写
工程においてインクが固化した状態で記録用紙側にイン
クを剥離するため、インク膜のせん断強度が強くインク
がせん断される事なく記録用紙に転写され、中間転写媒
体にインクが残留しないのでクリーニングの必要がな
い。
また、作像工程においてインクは溶融状態にある間に
中間転写媒体と分離されるので、インクがせん断しやす
く離型性のよい中間転写媒体上にも良好な画像を形成で
きる。
さらに、中間転写媒体上に複数のカラーインクを重ね
て記録した後、一度に転写を行う方式であるため、各色
の位置合わせが高精度に実現でき、紙送りも容易になり
トラブルも発生しにくい。特にカット紙を用いる場合に
有利である。
また、作像工程に通電記録方式を用いることによって
高速記録が可能となり、インクが溶融状態にあるうちに
中間転写媒体と分離する上で効果的となる。
また、中間転写媒体に溶解度因子が7.5以下のインク
との付着力の弱い材料を用いることにより転写工程にお
いてインクが中間転写媒体から剥離しやすくインク全量
の転写を達成しやすくなる。
さらには、色ごとに粘度のことなるカラーインクを用
い粘度の高い順に中間転写媒体上にインクを重ねること
により上に重ねるインクほどインクが切れやすく、良好
な色重ねが可能である。
また、固体のインクシートを用いクリーニングの必要
もないため装置のメンテナンスも不要である。
実施例 以下本発明の第一の実施例について、図面を参照しな
がら説明する。
実施例1 第1図は本発明による記録方法を用いた一実施例とし
ての記録装置の構成図であり、第2図は本発明による記
録方法および記録装置の作像工程の状態説明図、第3図
は本発明による記録方法および記録装置の転写工程の状
態説明図である。また、第4図は転写工程において転写
不良が生じる場合の状態説明図である。
第1図および第2図において、3はインクシートであ
り、厚さが3〜9μm程度のプラスチックフィルムから
なる基材4に熱溶融性のインク2が一様に塗布されてな
る。7は通電記録ヘッドであり、幅方向に多数配置され
た電極針30と、これに対向して設けられた帰路電極31と
を支持材33で固定してなる。9は抵抗発熱シートであ
り、通電記録ヘッド7とローラー13との間にエンドレス
状に掛けてある。5は転写ドラムであり、その表面には
シリコーンゴムから成るものである。通電記録ヘッド7
は抵抗発熱シート9とインクシート3とを挟んで転写ド
ラム5に圧着できるように構成されており、記録時には
転写ドラム5の回転につれてそれぞれ矢印の方向に連続
的に移動できるように構成されている。20はヒートロー
ラー、21はガイドローラー、15はエンドレスベルトであ
り、エンドレスベルト15はヒートローラー20とガイドロ
ーラー21とによりテンションをかけられた状態で転写時
には記録用紙10を挟んでヒートローラー20とガイドロー
ラー21と共に転写ドラム5を押しつけながら矢印方向に
移動できるように構成してある。
次に動作の説明をする。まず、通電記録ヘッド7が抵
抗発熱シート9に接触してインクシート3を挟んで転写
ドラム5を圧着した状態で、記録電極針30に記録信号が
入力されると、抵抗発熱シート9の記録電極針30の帰路
電極31間に電流がながれて抵抗発熱シート9が記録信号
に応じて部分的に発熱する。抵抗発熱シート9が発熱す
るとこれに接する部分のインク2が溶けて溶融状態とな
り、溶融したインクのみが転写ドラム5の表面に付着す
る。この状態で転写ドラム5,インクシート3,および抵抗
発熱シート9は矢印の方向に順次送られて行きながらイ
ンクシート3が転写ドラム5から引き離されていく。
この時、通電記録ヘッド7はその右端近傍で抵抗発熱
シート9を発熱させ、インク2が溶融すると即時にイン
クシート3を転写ドラム5から引き離す様に、通電記録
ヘッド7の記録周期をできるだけ短く、望ましくは1〜
2ms/line以下に設定されるのがよい。また、インクシー
ト3を転写ドラム5から引き離す位置も記録位置の後方
2〜3line以内であるのが好ましい。このような構成で
インク2を溶かした後即時に転写ドラム5から引き離せ
ば、引き離される時点で溶けたインク2は溶融状態を保
っており、その結果、溶融して転写ドラム5に付着した
インク2は固体のままのインク2の部分から容易に分断
され、転写ドラム5上にインク像1を形成することがで
きる。
こうして、転写ドラム5上に記録されたインク像1は
自然冷却されながらヒートローラー20と、ガイドローラ
ー21と、エンドレスベルト15などで構成される転写部に
送られていく。ヒートローラー20の直下にくるとインク
像1は、ヒートローラー20によって温められながらエン
ドレスベルト15と転写ドラム5の間に送り込まれてくる
記録用紙10に押し当てられ、ヒートローラー20からの熱
により再び溶融されて記録用紙10に付着する。その後イ
ンク像1と記録用紙10はエンドレスベルト15によって押
しつけられたままの状態で、エンドレスベルト15の移動
にともなって送られて行く、この間にインク像は放熱冷
却されて、記録用紙10と転写ドラム5に挟まれた状態で
固化する。固化した後に記録用紙10をガイドローラー21
の位置で転写ドラム5から引き離すと、記録用紙10に付
着したインク像1は切れる事なくすべて転写ドラム5か
ら剥離されて記録用紙10上に転写される。転写が終わっ
た転写ドラム5は再び記録部に送り込まれて行き、順次
上記の動作を行いながら記録用紙10上に記録信号に応じ
たインク像を形成していくものである。
本実施例は、転写剥離時にインクの転写率を100%に
するために、転写ドラム5に弾力性のあるシリコーンゴ
ムを用い、これを記録用紙10に圧接することによってイ
ンク像1を記録用紙の凹凸面に倣わせると共に、インク
像1が固化した後に剥離する様構成している。インク像
1は固体になることによって、溶融状態のときに比べそ
のせん断強さが飛躍的に上昇するため、せん断されるこ
となく、また、シリコーンゴムがインクに対する付着力
が弱いため付着力の強い記録用紙10のようにすべて転移
されるのである。
なお、転写工程において転写ドラム5から記録用紙10
へのインクの転写率を決定づける要因としては、転写ド
ラム5と記録用紙10とのインクとの接着力の差、インク
像1のせん断強さ、記録用紙10とインク像1との密着
度、インク像の膜厚等がある。従って転写率を上げるた
めには、できるだけ柔軟性が高くしかもインクとの離型
性が良い材料を転写ドラム5に用いること。第3図に示
すように転写時点において、インク像1が記録用紙10に
浸透することなく一定の膜厚に保っていること。(第4
図に示すようにインクが記録用紙10に浸透すると、イン
ク膜厚の非常に薄い部分ができこの部分がせん断されや
すくなりインクが切れて転写ドラム5上にインクが残留
することになる。)そのためには、インク2はできるだ
け溶融粘度が高くしかも、膜厚の薄すぎないものが好ま
しい。さらには、記録用紙10に浸透しにくくするために
インクが溶融状態で記録用紙10に接触している時間を短
く設定しておくことが肝要である。
以上のような理由から、インク2には膜厚が2μm以
上,溶融粘度が50cp以上のインクを用い、短時間のうち
に冷却した後剥離すれば、好ましい結果が得られること
が確認できた。
また、転写率を100%または100%に近いものにするた
めには転写ドラム5に離型性の良い材料を用いることが
好ましいが、転写ドラム5上にインク像1を形成する上
ではインクとの離型性が良いために付着力が弱く、イン
ク2が冷えて固化した後転写ドラム5からインクシート
を剥離してインク像を形成しようとすると、インクと転
写ドラム5の付着力がインクのせん断力に負けてインク
をせん断することができずにインクは転写ドラム5上に
転移しないことになる。
本発明は、作像工程においては、加熱溶融されたイン
クは溶融状態を保ったままで転写ドラム5と分離するよ
うに構成してあるため、溶融状態のインクはその凝集力
が弱く容易にせん断されるため、弱い付着力であっても
転写ドラム5上に記録信号に忠実なインク像1を形成で
きるものである。
なお、本実施例においては、抵抗発熱シート9と通電
記録ヘッド7を用いた通電記録方式を用いたが、この方
式はサーマルヘッドを用いる方式と比べて、抵抗体を冷
却する必要がないため高速記録が可能であることと、端
面型の記録ヘッドが容易に構成できることから、インク
2を加熱溶融後にインク2を冷却される前に溶融状態の
まま転写ドラム5から剥離する上で極めて有利である。
また、本実施例においては、転写ドラム5にシリコー
ンゴムを用いたが、その他の材料としてはフッ素ゴムや
フルオロシリコーンゴム、またフッ素樹脂を弾性材料上
にコーティングしたものなどを用いても良い結果が得ら
れる。これは、これらの材料が分子の凝集エネルギーが
小さく、そのためにインクとの離型性が良く、また弾力
性に富み記録用紙10とのなじみが良いため、転写におけ
る転写ドラム5からのインクの剥離が十分に行われるた
めである。インクとの離型性を良くするために転写ドラ
ム5の表面の材料としては溶解度因子(SP)7.5以下の
ものが良く、そのなかで、作像時の解像力を上げたい場
合は、溶解度因子の高めのものを選ぶと良い結果が得ら
れる。
実施例2 次に本発明の第二の実施例について説明する。
第5図は本発明による記録方法を用いた第二の実施例
としての記録装置の構成図であり、第6図は第5図の記
録装置に用いるカラーインクシートの構成図である。
第5図において記録部は第1図と同様、通電記録ヘッ
ド7,抵抗発熱シート9,ローラー13,インクシート3から
なり、シリコーンゴム製の転写ドラム5に圧接し矢印方
向への回転にしたがって通電記録ヘッド7に記録信号が
入力され転写ドラム5上に順次記録がなされる。36は加
熱用のハロゲンランプで37は反射鏡である。35は転写用
の圧接ローラーであり通常は転写ドラム5から離れた位
置にあり転写時のみ記録用紙10を挟んで転写ドラム5を
押しつけるように構成してある。ハロゲンランプ36は転
写時に反射鏡によってその光を集光し、記録用紙10が転
写ドラム5と接する直前のインク像38の面を照射するよ
うに構成している。インクシート3は第6図に示す様に
基材シートの上にブラック,イエロー,マゼンタ,シア
ン,の4色が記録用紙の幅で転写ドラム5の周長とほぼ
同じ長さに順次塗布されてなるカラーインクシートであ
る。
次に動作の説明をする。記録を開始する時点では、通
電記録ヘッド7の記録位置にインクシート3のブラック
の先端が位置し、圧接ローラー35は転写ドラム5から離
れハロゲンランプ36は消えている。この状態でブラック
の記録信号に応じて順次記録がなされていくが、この作
像工程においては実施例1の場合と同様、加熱されたイ
ンクは溶融状態でインクシート3から転写ドラム5上に
分離される。転写ドラム5が一周してブラックの記録が
終えると、続いてイエローのインクが通電記録ヘッド7
の位置に位置し、ブラックの記録を終えた転写ドラム5
上にイエローインクを重ねて記録していく。このように
イエローの次にマゼンタ、シアンの順に順次転写ドラム
5上にカラーのインク像を重ね書きしてカラー画像を形
成する。
4色目のインク像を形成し終えた転写ドラム5が転写
位置にくると、ハロゲンランプ36が点灯し、記録用紙10
が送り込まれると共に圧接ローラー35が記録用紙10を挟
んで転写ドラム5を押しつけ矢印方向に記録用紙10を送
り出していく。記録用紙10と転写ドラム5が接触する直
前でインク像38は光の照射を受け、光を吸収して発熱し
溶融状態になる。なお、この時転写ドラム5の表層が黒
色であれば光を吸収しにくいインクでも効率良く溶かす
ことができる。光を照射されて溶融したインク像38は圧
接ローラー35の位置で記録用紙10と密着し、記録用紙10
に付着すると同時に瞬時に記録用紙10と転写ドラム5に
よって冷却され固化する。その後記録用紙10は転写ドラ
ム5から剥離されインク像38はすべて記録用紙10側に転
移される。こうして一連の動作を終えカラー画像を記録
用紙10上に形成するものである。転写においては、実施
例1の場合と同様にインクが冷却固化した後に記録用紙
10を転写ドラム5から剥離するため転写性が良く、転写
ドラム5にはインクは残留しないので一枚のカラー記録
を終えると直ちに次の記録を連続して行うことができ
る。
なお本実施例に用いたカラーインクシート3のインク
にはその溶融粘度がそれぞれ異なり、ブラック,イエロ
ー,マゼンタ,シアンの色重ねの順に、例えば320,240,
160,80cpと、順次低くなるものを用いている。これはイ
ンクを重ねて作像する時点において、インクが溶融状態
にある間にインクと転写ドラム5を剥離するとき、転写
ドラム5上にすでに乗っているインクは切れることなく
常に後から乗せるインクが切れて転写ドラム5上に転移
するうえで非常に有効である。
なお、本実施例においては4色ともその溶融粘度の異
なるものを用いたが、例えば前の2色を200cp前後、後
の2色を100cp前後というように2種類程度にしても比
較的良い結果が得られる。
実施例3 次に本発明の第三の実施例について説明する。
第7図は本発明による記録方法を用いた第三の実施例
としての記録装置の構成図である。第7図において転写
機構は第5図に示した機構と同一のものであり、36はハ
ロゲンランプ、37は反射鏡、35は圧接ローラーである。
45および46は端面型のサーマルヘッドであり作像時にイ
ンクが冷却固化しないうちにインクをインクシート40,
カラーインクシート41から分離できるようにサーマルヘ
ッドの右端近傍に発熱部が設けてある。
インクシート40は基材シート上にブラック単色が塗布
されており、カラーインクシート41はイエロー,マゼン
タ,シアンがそれぞれ面順次に塗布されたものである。
5は第1図と同様シリコーンゴム製の転写ドラムであ
る。
このように記録ヘッドを黒専用のものとカラー専用の
ものに分けることにより、黒とカラーの切り替えがイン
クシートを交換することなく容易にでき、またインクシ
ートを経済的に使用することができる。さらに、二本の
記録ヘッドにて同時に記録すれば記録の高速化が計れ
る。
実施例4 次に本発明の第四の実施例について説明する。
第8図は本発明による記録方法を用いた第四の実施例
としての記録装置の構成図である。第8図において転写
機構は第1図に示した機構と同一のものである。50は転
写ベルトで表面をシリコーンゴムでコーティングしたフ
レキシブルなエンドレスベルトであり、サーマルヘッド
51とガイドローラー55と56の間に掛回されている。60は
固体のインクロールであり、65は整形用の熱ローラーで
ある。
サーマルヘッド51は転写ベルト50を介してインクロー
ル60を押しつけて、記録信号に応じて発熱しインクロー
ル60の表面を溶融する。インクが溶けた状態で転写ベル
ト50とインクロール60を分離するとインク像が転写ベル
ト50上に形成される。その後は実施例1と同様の転写を
行えば記録紙への画像記録が達成できる。熱ローラー65
はインクを取られてできた凹凸面を順次平滑化してい
く。
このような構成にすることによってインクを無駄なく
使用すれば、インク消費の少ない経済的な装置が構成で
きる。
発明の効果 以上のように本発明の記録方法および記録装置は、
転写ドラムや転写ベルトの中間転写媒体に柔軟性があり
記録用紙の凹凸面によく倣うため、ボンド紙など紙表面
の凹凸の大きな記録用紙に対しても鮮明な画像を形成で
きる。記録用紙に中間転写媒体からインクを全量転写
することができるので、中間転写媒体のクリーニングが
不要であり簡素な構成となる。中間転写媒体の表面平
滑性が高いので記録ヘッドとインクシートの接触状態が
安定しており、入力に忠実な出力画像が得られる。
また、中間転写媒体上に複数色のインクを重ねて記録
した後、まとめて同時に記録用紙に転写するので、複
数色の高精度の位置合わせが可能である。記録用紙を
多数回往復移動する必要がないため紙送り機構を簡素に
できトラブルも生じにくい。カット紙を精度良く送る
ための紙の掴み白が不要であり、記録のできない余白部
をなくすことが可能である。
さらに、中間転写媒体上に複数の色のインクを重ねて
乗せる場合に、インクの粘度の高い順に重ねる結果、イ
ンクの粘度が低いほうがインクが切れやすいため、先に
乗ったインクが剥ぎ取られる事なく安定して次のインク
を重ねることができる。
また、転写ドラムに、溶解度因子7.5以下の離型性の
良い柔軟性のある材料を用いることにより、比較的小さ
な圧力で記録用紙の表面とインク面とを倣わせることが
でき、また、その良好な離型性によりインクを転写ドラ
ム上に残すことなくすべて記録用紙上に転写することが
できるため、良好な画質を得ることができると共に、転
写ドラムのクリーニングが不要となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第一の実施例における記録装置の構成
図、第2図は本発明の記録方法および記録装置の作像工
程の状態説明図、第3図は本発明の記録方法および記録
装置の転写工程の状態説明図、第4図は転写工程におい
て転写不良が生じる場合の状態説明図、第5図は本発明
の第二の実施例における記録装置の構成図、第6図は本
発明のカラー記録に用いるインクシートの構成図、第7
図は本発明の第三の実施例における記録装置の構成図、
第8図は本発明の第四の実施例における記録装置の構成
図、第9図は従来の記録装置の構成図である。 1……インク像、3……インクシート、5……転写ドラ
ム、7……通電記録ヘッド、9……抵抗発熱シート、10
……記録用紙、15……エンドレスベルト、20……ヒート
ローラー、30……記録電極針、31……帰路電極、36……
ハロゲンランプ、45……サーマルヘッド。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大熊 昭弘 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭59−31170(JP,A) 特開 昭62−146688(JP,A) 特開 昭59−209196(JP,A) 特開 昭62−119064(JP,A) 特開 昭61−185467(JP,A) 特開 昭61−57356(JP,A) 実開 昭58−175940(JP,U)

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】弾力性を有する中間転写媒体と、加熱によ
    り溶融し流動性を生じる熱溶融性インクと、微細に熱分
    布を形成しうる記録手段とを用い、前記記録手段にて固
    体の前記熱溶融性インクを部分的に溶融して前記中間転
    写媒体に付着させ、溶融した前記熱溶融性インクが溶融
    状態にある間に前記熱溶融性インクと前記中間転写媒体
    を分離することによって前記記録手段の加熱に応じたイ
    ンク像を前記中間転写媒体上に付着形成する作像工程
    と、この作像工程の後前記インク像を加熱するとともに
    前記中間転写媒体に記録用紙を圧接して前記インク像を
    記録用紙に付着させた後、前記中間転写媒体上に形成さ
    れたインク像が融点以下の固体状態にあるとき、記録用
    紙を前記中間転写媒体から分離して記録用紙上に前記イ
    ンク像を転写する転写工程とにより所望のインク像を記
    録用紙上に形成する記録方法。
  2. 【請求項2】弾力性を有する中間転写媒体と、加熱によ
    り溶融し流動性を生じる熱溶融性インクと、記録密度に
    応じて微細に熱分布を生じ前記熱溶融性インクを部分的
    に加熱溶融する記録ヘッド手段と、前記中間転写媒体に
    接触する位置に固体の前記熱溶融性インクを供給すると
    ともに、前記記録ヘッド手段によって前記中間転写媒体
    上に部分的に溶融付着された前記熱溶融性インクを残し
    て固体の前記熱溶融性インクを前記中間転写媒体から分
    離移送するインク供給手段と、前記中間転写媒体上に形
    成されたインク像を加熱溶融する加熱手段と、記録用紙
    を前記中間転写媒体に接触する位置に移送した後、前記
    中間転写媒体から分離移送する記録用紙移送手段と、記
    録用紙を前記中間転写媒体に圧着することによって溶融
    した前記インク像を記録用紙に倣い付着させるための圧
    着手段とを具備し、かつ、前記インク供給手段によって
    前記中間転写媒体に接触する位置に供給された固体の前
    記熱溶融性インクを、前記記録ヘッド手段によって前記
    中間転写媒体上に部分的に溶融付着するとともに、前記
    熱溶融性インクが溶融状態にある間に、前記熱溶融性イ
    ンクを前記中間転写媒体から引き離すことによって前記
    熱溶融性インクを分断して前記中間転写媒体上にインク
    像を形成した後、前記加熱手段によってこのインク像を
    加熱溶融するとともに、前記圧着手段によりこの溶融し
    たインク像の上に記録用紙を圧接付着させ、このインク
    像が冷却され固化した後、前記中間転写媒体から記録用
    紙を分離して記録用紙上にインク像を転写形成する記録
    装置。
  3. 【請求項3】互いに異なる色の複数の熱溶融性インクを
    用い、中間転写媒体上にインク像を形成する工程を異な
    る色ごとに順次行うことによって、前記中間転写媒体上
    に多色のインク像を重ねて形成した後、記録用紙上に前
    記多色のインク像を同時に転写するよう構成した請求項
    (2)記載の記録装置。
  4. 【請求項4】記録ヘッド手段が、通電により発熱する抵
    抗シートと、前記抵抗シートに接触して通電する複数の
    電極針からなる通電ヘッドとにより構成される請求項
    (2)または(3)のいずれかに記載の記録装置。
  5. 【請求項5】中間転写媒体が、弾力性を有しかつ、その
    表面が溶解度因子7.5以下の材料からなる請求項(2)
    または(3)のいずれかに記載の記録装置。
  6. 【請求項6】中間転写媒体がフルオロシリコーンゴムか
    らなる請求項(2)または(3)のいずれかに記載の記
    録装置。
  7. 【請求項7】インク供給手段が、シート状基材上に熱溶
    融性インクを塗布したインクシートと、このインクシー
    トをロール状に巻取る巻取り手段とを含めてなる請求項
    (2)または(3)のいずれかに記載の記録装置。
  8. 【請求項8】熱溶融性インクが、溶融粘度が少なくとも
    50cp以上かつ膜厚が2μ以上である請求項(7)記載の
    記録装置。
  9. 【請求項9】中間転写媒体がエンドレス状であり、シー
    ト状基材の上に複数の異なる色の熱溶融性インクを順次
    繰り返して塗布したカラーインクシートを用い、一個の
    記録ヘッドにて色ごとに順次繰り返して前記中間転写媒
    体上に異なる色のインク像を重ねて形成する請求項
    (3)記載の記録装置。
  10. 【請求項10】記録ヘッド手段が2個の記録ヘッドを備
    え、一方をシート状基材上に黒色の熱溶融性インクを塗
    布した黒インクシートと組み合わせ、他方を複数の異な
    る色の熱溶融性インクを順次繰り返して塗布したカラー
    インクシートと組み合わせて、それぞれ個別に中間転写
    媒体上に記録が可能に構成した請求項(3)記載の記録
    装置。
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