JP5564037B2 - 自動分析装置 - Google Patents

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Description

本発明は血液等の成分を自動的に分析する自動分析装置に関し、特に生化学検査、免疫血清検査、血液凝固検査等の複数の項目の検査を行う装置に適用して有効な技術である。
臨床検査では、遠心分離、溶血、免疫血清検査における抗原抗体反応のB/F分離等の種々の前処理が必要である。これらの前処理は、実際に検査を行う自動分析装置内では行わず、専用の装置で事前に行われることが多い。
事前に前処理を行う装置としては、検体搬送システムがよく知られている。この検体搬送システムは、前処理部や複数の分析装置をベルトコンベヤで接続し、このベルトコンベヤ上をラックにセットされた検体(試料)が目的の前処理部や分析装置に搬送される。しかし、このような臨床検査室で行われる検査を、全て自動化して処理するシステムを導入すると、莫大な費用が必要となり、一般の病院等で行うことはできない。
免疫血清検査の専用装置では、装置内の前処理機構部分でB/F分離、溶血処理等を実現している。しかし、B/F分離機能を付加した装置は、一般的に機構が複雑となり、装置サイズが大きい、処理能力が低い等の問題点が指摘されている。また、システムで装置間を接続しない場合は、各検査が別々に実施され、装置間の検体移動、装置への検体セット、分析依頼操作、出力結果のまとめ等の複数の業務が交錯し、効率も悪い。
これらの問題点を改善するために、生化学検査、免疫血清検査、血液凝固検査等の一連の検査を同じ装置内で行えるようにしたものが知られている。例えば特許文献1では、生化学および免疫血清検査を行う第1の検査機構と血液凝固検査を行う第2の検査機構とから構成された装置が提案されている。また、特許文献2では、コマ送り操作によって多数の反応容器を順次移動させ、往復動操作の際に各試料に応じた測光間隔で光強度を算出する検査方法が提案されている。さらに、近年では、複数の検査機構を備え、かつ前処理機能等を併せ持つ装置が市販されている。
特開2001−13151号公報 特開2001−27639号公報
しかしながら、生化学検査、免疫血清検査、血液凝固検査等の複数の分野の分析を1台の装置で単純に組み合わせた場合は、各分析の関係は複雑になる。また、特許文献1および2の提案は、いずれも前処理等を別装置で行うものであり、前処理を含めた装置構成を単純化することはできない。さらに、上述の近年市販された前処理機能等を併せ持つ装置でも、免疫、生化学等の全ての検査項目で各々試薬分注機構を備える等して、装置機構の数が多く複雑な構成となっている。
ここで、本発明者の検討によると、各検査項目の依頼数を数えると、生化学検査5に対して、その他の検査が1程度と生化学検査が多く、生化学検査の分析工程では、前処理を行う項目は少ないことが明らかになっている。
したがって、装置構成の単純化を図るためには、相対的に依頼数の多い生化学検査を行う経路を確保しつつ、免疫血清検査等の相対的に依頼数の少ない項目の検査と、生化学検査の中では依頼数の少ない前処理を行う検査とで、共通して使用できる機構を設けることが望まれていた。
また、装置構成が複雑になると操作も必然的に複雑になるため、装置の単純化を図るには機構や操作の一部を共通化する必要があるが、試薬分注機構は各分析部(検査機構)の試薬分注タイミングが異なるため、それぞれの分析部に専用に設けないと分析が困難になる。つまり、試薬分注機構を単に共通化しても、複数項目で試薬分注タイミングが重なって処理能力が低下してしまう。
したがって、装置の処理能力の低下を防ぐためには、相対的に依頼数の多い項目の検査での優先的使用を確保しつつ、相対的に依頼数の少ない項目の検査や前処理液の分注で試薬分注機構を共通化することが望まれていた。
また、生化学検査以外の項目や前処理を行う場合のみに使用される機構は使用頻度が低く、前処理を行わない生化学検査のみ、あるいは前処理を行わない生化学検査とそれ以外の項目との双方で使用される使用頻度が高い機構により兼用することが望まれていた。
本発明の目的は、相対的に依頼数の多い項目の検査を行う経路を確保しつつ、各項目の検査で共通して使用できる機構を設けて、装置構成を単純化することができる自動分析装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、試薬分注機構を共通化して、装置構成を単純化しつつ複数項目の検査を効率的に行うことができる自動分析装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、使用頻度が低い機構を省略して装置の単純化を図ることができる自動分析装置およびこれに使用される分注装置を提供することにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
代表的な実施の形態による自動分析装置は、試料容器から分注された試料と前処理液または試薬とが混合される中間容器が配置される中間部と、前記中間容器から分注された前記試料の検査を行う複数の分析部とを有し、当該複数の分析部は、前記前処理液による前処理後の前記試料と試薬との反応を行う反応容器が配置される相対的に依頼数が多い項目の検査を行う主分析部と、前記中間容器における前記試薬との反応後の前記試料の検査であって相対的に依頼数が少ない項目の検査を行う複数の副分析部とから構成される。
また、代表的な実施の形態による自動分析装置は、試料容器内から分注された試料の前処理液による前処理または前記試料と試薬との反応を行う中間容器が配置される中間ディスクと、前記試料容器内または前記中間容器内から分注された前記試料の複数項目の検査機構と、当該検査機構のいずれかに備えられるとともに前記試料と前記試薬との反応を行う反応容器が配置される反応ディスクと、前記試薬を前記中間容器および/または前記反応容器に分注する試薬分注機構とを有する自動分析装置であって、前記試薬分注機構は、前記中間容器に前記前処理液を分注する前処理液分注機構として共通に用いられる。
さらに、代表的な実施の形態による自動分析装置は、試料と試薬との反応および/または前処理液による前記試料の前処理を行う着脱可能に配置された容器と、この容器に前記試料、前記試薬および前記前処理液の少なくともいずれかを各々分注する分注ノズルを備えた分注機構とを有する自動分析装置であって、前記分注機構の少なくとも1つが、前記容器を移送する容器移送機構を兼ねる。
また、代表的な実施の形態による分注装置は、自動分析装置に使用される容器に、試料、試薬および前処理液の少なくともいずれかを分注する分注ノズルを備えた分注装置であって、前記容器を移送する容器移送機構を兼ねる。
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以下のとおりである。
すなわち、本発明の自動分析装置は、試料と前処理液または試薬とが混合される中間容器が配置される中間部と、中間容器から分注された試料の検査を行う複数の分析部とを有するので、複数の検査項目で中間部を共通して使用することができる。
また、複数の分析部を、前処理後の反応を行う反応容器が配置される相対的に依頼数が多い項目の検査を行う主分析部と、中間容器における反応後の相対的に依頼数が少ない項目の検査を行う複数の副分析部とに分けて構成したので、相対的に依頼数の多い項目の検査は他項目の検査に妨げられることなく行うことができる。
以上より、相対的に依頼数の多い項目の検査を行う経路を確保しつつ、各項目の検査で共通して使用できる機構を設けて、装置構成を単純化することができる。
また、本発明の自動分析装置は、試薬分注機構を、中間容器に前処理液を分注する前処理液分注機構として共通に用いるので、依頼数の少ない項目の検査の試薬分注機構を前処理液分注機構として共通に用いれば、依頼数の多い項目の検査での優先的使用を確保しつつ、試薬分注機構を共通化でき、処理能力を低下させることなく装置を単純な構成にできる。これにより、試薬分注機構を共通化して、装置構成を単純化しつつ複数項目の検査を効率的に行うことができる。
さらに、本発明は、試料、試薬および前処理液の少なくともいずれかを各々分注する分注ノズルを備えた分注機構が、試料と試薬との反応および/または前処理液による試料の前処理を行う容器を移送する容器移送機構を兼ねるので、使用頻度が高い分注機構を使用頻度が低い容器移送機構として兼用させて容器移送機構を省略することができる。これにより、使用頻度が低い機構を省略して装置の単純化を図ることができる。
本発明の自動分析装置の一実施の形態の概略を示す概略平面図である。 図1の自動分析装置における試料、前処理液、試薬等の流れを示す図である。 (a)〜(c)は、図1の自動分析装置における動作の流れの例を説明する説明図である。 (a)〜(c)は、図1の自動分析装置における動作の流れの例を説明する説明図である。 (a)〜(c)は、図1の自動分析装置における動作の流れの例を説明する説明図である。 図1の自動分析装置における動作の流れの他の例を説明する説明図である。 (a)、(b)は、試薬分注機構の本数を変えた本発明の自動分析装置の実施の形態の概略を示す概略平面図である。 (a)、(b)は、試薬分注機構の本数を変えた本発明の自動分析装置の実施の形態の概略を示す概略平面図である。 試薬分注機構の本数を変えた本発明の自動分析装置の実施の形態の概略を示す概略平面図である。 試料ラックを備えた本発明の自動分析装置の実施の形態の概略を示す概略平面図である。 分注機構の変形例を示す要部概略斜視図である。 中間ディスクと反応ディスクとを一体化した本発明の自動分析装置の実施の形態の概略を示す概略平面図である。 (a)は待機ディスクを備えた本発明の自動分析装置の実施の形態の概略を示す概略平面図、(b)はその流れを示す図である。 基本サイクルを説明する説明図である。 Aサイクルにおける中間ディスクの回転動作を説明する説明図である。 (a)、(b)は、Bサイクルにおける中間ディスクの回転動作を説明する説明図である。 (a)〜(d)は、図14の基本サイクルで最短サイクルとした場合の動作を説明する説明図である。 容器が20個配置された場合の中間ディスクの回転動作の例を示す図である。 容器が20個配置された場合の中間ディスクの回転動作の例を示す図である。 容器が20個配置された場合の中間ディスクの回転動作の例を示す図である。 容器が20個配置された場合の中間ディスクの回転動作の例を示す図である。 容器が20個配置された場合の中間ディスクの回転動作の例を示す図である。 容器が20個配置された場合の中間ディスクの回転動作の例を示す図である。 容器が20個配置された場合の中間ディスクの回転動作の例を示す図である。 (a)、(b)は、n=2とn=3の動作サイクルを組み合わせた場合の動作の例を説明する説明図である。 前処理において放置あるいは一定温度の加温が必要な場合の動作を説明する説明図である。 (a)、(b)は、生化学検査における動作の例を説明する説明図である。 (a)〜(d)は、免疫血清検査における動作の例を説明する説明図である。 (a)〜(c)は、生化学検査と免疫血清検査とを組み合わせた場合における動作の例を説明する説明図である。 (a)〜(c)は、優先度判定の流れを示すフロー図である。 (a)〜(c)は、優先度判定にしたがった動作の例を説明する説明図である。 試薬分注機構の重なりを説明する説明図である。 兼用機構を備えた本発明の自動分析装置の実施の形態の概略を示す概略平面図である。 図33の自動分析装置における試料、前処理液、試薬およびディスポーザブル容器の流れを示す図である。 兼用機構を示す要部斜視図である。 (a)〜(c)は、前処理液および試薬分注機構として使用する場合における兼用機構の動作の流れを説明する説明図である。 (a)〜(c)は、前処理液および試薬分注機構として使用する場合における兼用機構の動作の流れを説明する説明図である。 (a)〜(c)は、ディスポーザブル容器移送機構として使用する場合における兼用機構の動作の流れを説明する説明図である。 (a)〜(c)は、ディスポーザブル容器移送機構として使用する場合における兼用機構の動作の流れを説明する説明図である。 (a)〜(d)は、図33の自動分析装置における動作の流れを説明する説明図である。 共通ディスクの基本サイクルを説明する説明図である。 αサイクルにおける共通ディスクの回転動作を説明する説明図である。 (a)、(b)は、βサイクルにおける共通ディスクの回転動作を説明する説明図である。 (a)〜(d)は、図41の基本サイクルで最短サイクルとした場合の動作の例を説明する説明図である。 容器が20個配置された場合の共通ディスクの回転動作の例を示す図である。 容器が20個配置された場合の共通ディスクの回転動作の例を示す図である。 容器が20個配置された場合の共通ディスクの回転動作の例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施の形態を説明するための全図において同一機能を有するものは原則として同一の符号を付すようにし、その繰り返しの説明は可能な限り省略するようにしている。
図1は本発明の自動分析装置の一実施の形態の概略を示す概略平面図であり、図2は図1の自動分析装置における試料、前処理液、試薬等の流れを示す図である。図3(a)〜(c)、図4(a)〜(c)および図5(a)〜(c)は、この順に図1の自動分析装置における動作の流れの例を説明する説明図である。図6は、図1の自動分析装置における動作の流れの他の例を説明する説明図である。なお、図2では、試料分注機構の図示は理解の便宜のために敢えて省略している。また、自動分析装置全体を制御する制御部、分析データの表示部、入力部および記憶部の図示は、いずれの図でも敢えて省略している。
図1に示すように、自動分析装置1aは、装置の長手方向に沿って、試料ディスク10と、中間ディスク(中間部)20と、反応ディスク(主分析部)60とを、この順に備えている。
中間ディスク20の装置前方側には、フロー系分析機構(副分析部、検査機構)30a〜30cを備えており、このフロー系分析機構30a〜30cのさらに装置前方側には、前処理液およびフロー系分析試薬容器収納部(以下、「前処理液容器等収納部」という。)40と、ディスポーザブル容器収納部50とを備えている。反応ディスク60の装置前方側には、生化学検査用試薬保持領域(試薬保持領域)70を備えている。
そして、各構成要素の間に、以下の各分注機構または移送機構を備えている。すなわち、試料ディスク10と反応ディスク60との間には、試料分注機構15を備えている。中間ディスク20と前処理液容器等収納部40との間には前処理液およびフロー系分析試薬分注機構(試薬分注機構、以下「前処理液等分注機構」という。)45を備えている。同様に、ディスポーザブル容器収納部50との間には、ディスポーザブル容器移送機構55を備えている。また、反応ディスク60と生化学検査用試薬保持領域70との間には、第1および第2の試薬分注機構65a,65bを備えている。
試料ディスク10は、試料を保持する試料容器11が、外周10a側と中心10b側とに所定間隔でそれぞれ配置されている。
中間ディスク20は、試料ディスク10の側方に設けられており、前処理液による試料の前処理のみならず、試料とフロー系分析試薬との反応をも行うようになっている。なお、本発明において前処理という場合には、試料の希釈も含む。また、フロー系分析試薬を分注した後に、所定の時間の放置または一定温度での加温を行うことも前処理という場合がある。
中間ディスク20は、周方向に沿って所定間隔でディスポーザブル容器(中間容器)21が着脱可能に配置されるとともに、図示の例ではこのディスポーザブル容器21を洗浄する洗浄機構23が設けられている。なお、ディスポーザブル容器21を全て使い捨てとする場合には、この洗浄機構23はなくてもよい。また、図示は省略しているが、試料を前処理液やフロー系分析試薬と攪拌する攪拌機構も設けられている。
フロー系分析機構30a〜30cは、免疫血清検査、血液凝固検査、電解質検査等のフロー系分析(相対的に依頼数が少ない項目の検査)ができる公知の項目の検査を、依頼内容に応じて適宜選択して行うことができる。フロー系分析機構の数は、依頼内容に応じて適宜増やしてもよいし、減らしたりなくしてもよい。これにより、装置のさらなる単純化を図ることができる。また、試料の移送経路パターンが減るので制御が容易となり、検査効率の向上を図ることもできる。
前処理液容器等収納部40に収納される容器41は、言うまでもないが、前処理を行う際の前処理液、フロー系分析を行う際の対応するフロー系分析の検査用試薬が、それぞれ保持されるようになっている。
ディスポーザブル容器収納部50に収納されるディスポーザブル容器21は、ディスポーザブル容器移送機構55により、中間ディスク20のディスポーザブル容器21と適宜交換できるようになっている。
反応ディスク60は、周方向に沿って所定間隔で固定された反応容器61が配置されるとともに、生化学検査(相対的に依頼数が多い項目の検査)用の測光機構62と、反応容器61を洗浄する洗浄機構63とが設けられており、これらの機構とともに検査機構を構成している。
反応ディスク60は、相対的に依頼数の多い項目である生化学検査を行う部分であるので、多くの反応容器61を配置できるように、その径は中間ディスク20より大きく形成されている。測光機構62は、図示はしないが、反応容器61内の反応液を分析する分析光を照射する光源や、反応液を透過した分析光を分光して検出する検出器等を備えている。また、同様に図示は省略しているが、反応ディスク60には、試料を試薬と攪拌する攪拌機構も設けられている。なお、本願において「生化学検査」とは、緊急検査項目を除いた一般検査であって、従来より当業者がこの名称を用いている検査を意味する。
生化学検査用試薬保持領域70には、試薬カセット(試薬容器)71が配置されている。この試薬カセット71は、生化学検査用の第1および第2の試薬保持部72a,72bが形成されており、これにより、生化学検査用の第1の試薬と第2の試薬とを1つの容器で保持でき、これらを別々に管理する必要がなくなる。ただし、第1の試薬および第2の試薬は、試験管等の容器により別々に保持させてもよいし、試薬ディスクを設けてこれに配置された容器に保持させてもよい。
試料分注機構15は、試料分注アーム16と、装置の幅方向に沿って設けられた幅方向レール17と、奥行き方向に沿って設けられた奥行き方向レール18と、図示はしないが、高さ方向に沿って設けられた高さ方向レールと、を備えた、いわゆるXYZレール式の分注機構である。これにより、試料分注機構15は、中間ディスク20や反応ディスク60上のいずれの位置にある容器に対しても任意に近づいて試料を分注することができる。
幅方向レール17は、装置の後方端において試料ディスク10から反応ディスク60にかけて設けられている。奥行き方向レール18は、幅方向レール17から装置内方に向けて延びて取り付けられており、この幅方向レール17上を摺動する。試料分注アーム16は、高さ方向レールを介して奥行き方向レール18に取り付けられており、この奥行き方向レール18上を摺動する。
前処理液等分注機構45、ディスポーザブル容器移送機構55、第1および第2の試薬分注機構65a,65bは、試料分注機構15と同様に、いずれもXYZレール式の分注機構である。
前処理液等分注機構45は、前処理液容器等収納部40の容器41に保持されている前処理液またはフロー系分析試薬を、依頼内容に応じて適宜選択して分注する。つまり、フロー系分析の検査項目や前処理が必要な生化学検査項目は相対的に依頼数が少ないので、前処理液等分注機構45はこれらの分注をまとめて行う。
前処理液等分注機構45は、前処理液等分注アーム46と、中間ディスク20と反応ディスク60との隙間から装置前方に延びる奥行き方向レール47と、この奥行き方向レール47から中間ディスク20側に延びて取り付けられた幅方向レール48と、図示しない高さ方向レールとからなる。そして、幅方向レール48が奥行き方向レール47上を、前処理液等分注アーム46が高さ方向レールを介して幅方向レール48上を摺動する。なお、奥行き方向レール47は、第1および第2の試薬分注機構65a,65bと共用される。
ディスポーザブル容器移送機構55は、先端でディスポーザブル容器21を把持する容器把持アーム56を備えている。また、前処理液等分注機構45の奥行き方向レール47と中間ディスク20を挟んで対向して設けられた奥行き方向レール57と、この奥行き方向レール57から延びて取り付けられた幅方向レール58と、図示はしないが、高さ方向に沿って設けられた高さ方向レールと、を備えている。そして、幅方向レール58が奥行き方向レール57上を、容器把持アーム56が高さ方向レールを介して幅方向レール58上を摺動する。
第1の試薬分注機構65aは、生化学検査用の第1の試薬を分注する機構であり、奥行き方向レール47を前処理液等分注機構45と共用している。この第1の試薬分注機構65aは、第1の試薬分注アーム66aと、反応ディスク60を挟んで奥行き方向レール47と対向して設けられた奥行き方向レール67と、これらの奥行き方向レール47,67間に架設された幅方向レール68aと、図示しない高さ方向レールとからなる。そして、幅方向レール68aが奥行き方向レール47,67上を、第1の試薬分注アーム66aが高さ方向レールを介して幅方向レール68a上を摺動する。
第2の試薬分注機構65bは、生化学検査用の第2の試薬を分注する機構であり、奥行き方向レール47を前処理液等分注機構45および第1の試薬分注機構65aと共用しており、第2の試薬分注アーム66bと、奥行き方向レール47,67間に架設された幅方向レール68bと、図示しない高さ方向レールとを備えている。そして、第1の試薬分注機構65aと同様に、幅方向レール68bが奥行き方向レール47,67上を、第2の試薬分注アーム66bが高さ方向レールを介して幅方向レール68b上を摺動する。
以上により、自動分析装置1aでは、図2に示すように、前処理を行わない生化学検査の場合の試料ディスク10から反応ディスク60への試料の流れL、前処理を行う生化学検査やフロー系分析の場合の同様な中間ディスク20への試料の流れLが構成されるようになっている。また、前処理液容器等収納部40から中間ディスク20への前処理液等の流れL、同様なディスポーザブル容器収納部50からのディスポーザブル容器21の流れL、生化学検査用試薬保持領域70から反応ディスク60への試薬の流れLが構成されるようになっている。
上述した構成による自動分析装置1aの動作の流れを、生化学検査において前処理が必要な場合を例にとって説明する。
図3(a)に示すように、自動分析装置1aは、前処理が必要な生化学検査が開始されると、試料分注機構15の試料分注アーム16が、幅方向レール17および奥行き方向レール18等により試料ディスク10の試料容器11上に移動し、試料容器11内の試料を吸引する。
試料吸引後、図3(b)に示すように、試料分注アーム16が、中間ディスク20のディスポーザブル容器21上に移動し、このディスポーザブル容器21内に試料を吐出する。
試料吐出後、図3(c)に示すように、中間ディスク20が時計回り(図中矢印参照)に回転して試料(図中の黒塗りの位置であり、理解の便宜のために移動前と移動後双方の位置を黒塗りにしてある。)が移動する。また、前処理液等分注機構45の前処理液等分注アーム46が、奥行き方向レール47および幅方向レール48等により、前処理液容器等収納部40の容器41上に移動し、容器41内の前処理液を吸引する。なお、図示の例では、試料分注アーム16は、試料ディスク10上の当初位置に戻る。
試料移動および前処理液吸引後、図4(a)に示すように、前処理液等分注アーム46が、中間ディスク20の試料の入ったディスポーザブル容器21上に移動し、このディスポーザブル容器21内に前処理液を吐出する。つまり、試料と前処理液が混合される。
前処理液吐出後、前処理が済むと、図4(b)に示すように、中間ディスク20が時計回り(図中矢印参照)に回転して前処理済み試料が移動する。なお、図示の例では、前処理液等分注アーム46は、前処理液容器等収納部40上の当初位置に戻る。
前処理済み試料移動後、図4(c)に示すように、試料分注アーム16が、前処理済み試料の入ったディスポーザブル容器21上に移動し、このディスポーザブル容器21内の前処理済み試料を吸引する。
前処理済み試料吸引後、図5(a)に示すように、試料分注アーム16が、反応ディスク60の反応容器61上に移動し、この反応容器61に前処理済み試料を吐出する。
前処理済み試料吐出後、図5(b)に示すように、反応ディスク60が時計回り(図中矢印参照)に回転して反応容器61の前処理済み試料(図中の黒塗りの位置であり、理解の便宜のために移動前と移動後双方の位置を黒塗りにしてある。)が移動する。また、第1の試薬分注機構65aの第1の試薬分注アーム66aが、奥行き方向レール47,67および幅方向レール68a等により、生化学検査用試薬保持領域70に配置された試薬カセット71の第1の試薬保持部72a上に移動する。そして、この第1の試薬保持部72aに保持される第1の試薬を吸引する。
前処理済み試料移動および第1の試薬吸引後、図5(c)に示すように、第1の試薬分注アーム66aが、前処理済み試料の入った反応容器61上に移動し、この反応容器61に第1の試薬を吐出する。
第1の試薬吐出後、図示は省略するが、必要に応じて第2の試薬分注アーム66bが第2の試薬保持部72b上に移動する。そして、第2の試薬を吸引してから、前処理済み試料および第1の試薬が入った反応容器61上に移動し、この反応容器61に第2の試薬を吐出する。なお、第2の試薬の分注は、通常第1の試薬吐出から約5分経過後に行われる。
以上により、試料と第1の試薬および必要に応じて第2の試薬との反応後の反応液が、反応ディスク60の回転により測光機構62に移動して分析される。分析終了後は、反応容器61は、洗浄機構63により洗浄される。また、ディスポーザブル容器21は、洗浄機構23により洗浄されるか、ディスポーザブル容器移送機構55の容器把持アーム56によりディスポーザブル容器収納部50に移送された後、これに廃棄される。
前処理の必要がない生化学検査では、図3(b)〜図4(c)で示した動作がないこと、つまり試料が試料容器11から直接反応容器61に分注されること以外は、概ね前処理が必要な生化学検査と同様の動作をする。
免疫血清検査等のフロー系分析では、図3(a)〜図4(a)の動作が、前処理液の代わりにフロー系分析の検査用試薬を分注して試料と混合すること以外は、前処理が必要な生化学検査と同様である。そして、試料とフロー系分析試薬との反応後、図6に示すように、反応液が、図示の例ではフロー系分析機構30bに吸引される。
ここで、図1〜6で説明した例では、試薬分注機構は、前処理液等分注機構45と第1および第2の試薬分注機構65a,65bとの合計3本が備えられているが、これに限らず、適宜増減することができる。本数を減らせば装置のさらなる単純化を図れるし、増やせばさらなる処理効率の向上を図ることができる。そのような試薬分注機構の本数を変えた形態例について説明する。図7〜9は、試薬分注機構の本数を変えた本発明の自動分析装置の実施の形態の概略を示す概略平面図である。
図7(a)〜図8(b)に示す自動分析装置1b、1cは、いずれも試薬分注機構65a(65b)を中間ディスク20と反応ディスク60とで共通して用いた例である。
図7(a)に示す自動分析装置1bは、試薬分注機構を第1および第2の試薬分注機構65a,65bの2本のみ備えており、これらを図1で示した自動分析装置1aの前処理液等分注機構としても機能させて、中間ディスク20において前処理液やフロー系分析試薬の分注に兼用している。つまり、複数項目の検査機構で試薬分注機構を共通して用いている。
自動分析装置1bは、主に2通りの分注態様を適宜選択して試薬を分注することができる。
1つは、第1および第2の試薬分注機構65a,65bの双方をフロー系分析試薬等分注機構として機能させる態様である。この態様では、第1の試薬分注機構65aが第1の試薬分注を、第2の試薬分注機構65bが第2の試薬分注を行いつつ、両者が交互等の規則的な順序でフロー系分析試薬等の分注を併せて行う。つまり、生化学検査用試薬の分注とフロー系分析試薬等の分注とに共通して用いる。そして、第1および第2の試薬分注機構65a,65bのいずれかにおいて、フロー系分析試薬等の分注タイミングが、本来的な業務である第1または第2の試薬分注タイミングと重なる場合には、分注タイミングが重なっていないもう一方の試薬分注機構でフロー系分析試薬等を分注する。この際に、第1および第2の試薬分注機構65a,65bの双方で上述の分注タイミングが重なる場合には、依頼数が多い生化学検査用の試薬である第1および第2の試薬分注を優先する。
もう1つの態様は、第1および第2の試薬分注機構65a,65bのいずれかをフロー系分析試薬等分注機構としてのみ機能させる態様である。この態様では、第1および第2の試薬分注機構65a,65bの一方でフロー系分析試薬等の分注を行い、もう一方で第1および第2の試薬双方を分注する。これにより、上述した分注タイミングの重なりを防ぐことができる。
また、第1および第2の試薬分注機構65a,65bのいずれかのみに生化学検査用の試薬とフロー系分析試薬等との双方の分注を行わせるようにしてもよい。
自動分析装置1bは、図7(b)に示すように、前処理液容器等収納部を設けずに、生化学検査用試薬保持領域70の中間ディスク20側の試薬カセット71に前処理液やフロー系分析試薬を保持させるようにして、試薬カセット71を前処理液容器等として共通に用いてもよい。これにより、装置を構成する要素数が減り、装置の低コスト化を図ることができる。なお、生化学検査用試薬保持領域70は、試薬ディスクとして上述のような共通化を図ってもよい。
図8(a)に示す自動分析装置1cは、試薬分注機構を第1の試薬分注機構65aのみの1本とし、さらなる試薬分注機構の共通化を図っている。
自動分析装置1cでは、言うまでもなく、第1の試薬分注機構65aが、生化学検査用の第1および第2の試薬、ならびにフロー系分析試薬等の全ての分注を行い、生化学検査用試薬とフロー系分析試薬等とで分注タイミングが重なる場合には、図7(a)、(b)に示した自動分析装置1bと同様に、第1および第2の試薬分注を優先する。
また、自動分析装置1cでも、自動分析装置1bと同様に、装置の低コスト化を図るため、図8(b)に示すように、試薬カセット71を前処理液容器等として共通に用いてもよい。
図9に示す自動分析装置1dは、自動分析装置1bおよび1cとは逆に、反応ディスク60の反応容器61に試薬を分注する試薬分注機構として、第1および第2の試薬分注機構65a,65bのみならず、第3および第4の試薬分注機構65c,65dをさらに備えている。
第3および第4の試薬分注機構65c,65dは、第1および第2の試薬分注機構65a,65bと同様に、第3および第4の試薬分注アーム66c,66dと、これを装置の幅方向に摺動させる幅方向レール68c,68dとを備えている。
幅方向レール68a,68bと幅方向レール68c,68dとの間には、奥行き方向レール69が設けられており、この奥行き方向レール69は第1〜第4の試薬分注機構65a〜65dで共用される。
生化学検査用試薬保持領域70は、奥行き方向レール69を介して2つの領域に分かれて一対で設けられている。第3および第4の試薬分注機構65c,65d側の試薬カセット71には、第3の試薬を保持する第3の試薬保持部72cと第4の試薬を保持する第4の試薬保持部72dとが、第1および第2の試薬保持部72a,72bと同様に形成されている。つまり、自動分析装置1dでは、各生化学検査用試薬保持領域70に専用の試薬分注機構65a〜65dを備えている。
なお、図9に示す自動分析装置1dでは、例えば、生化学検査用試薬保持領域70ごとに分けて反応ディスク60を設けるようにしてもよいし、生化学検査用試薬保持領域70を試薬ディスクとして、反応ディスク60の両側に設けるようにしてもよい。
また、試料容器11に保持された試料の供給に関し、試料容器11をディスクに配置する代わりに、ラックに搭載して移送するようにしてもよい。図10は、試料ラック(ラック)を備えた本発明の自動分析装置の実施の形態の概略を示す概略平面図である。
図10に示す自動分析装置1eでは、試料容器11を移送する機構として、試料ラック100と、試料投入部101と、ラック送り機構102と、ラック戻し搬送機構103と、ラック収納部104とを備えている。
試料ラック100は、図示の例では5つの試料容器11を、装置の幅方向に沿って搭載するようになっている。ラック投入部101は、試料ラック100を、装置の奥行き方向に沿って装置奥側から並べて配置する。
ラック送り機構102は、中間ディスク20よりも装置奥側に、その幅方向に直線状に延びて設けられている。ラック戻し機構103は、ラック送り機構102よりも、さらに装置奥側に、ラック送り機構102と接しながら装置の幅方向に直線状に延びて設けられている。
ラック収納部104は、ラック投入部101より装置の幅方向端部側に設けられており、ラック投入部104と同様に、試料ラック100を並べて配置する。
また、自動分析装置1eでは、中間ディスク20と反応ディスク60との間の中間位置付近に、試料分注機構としての試料分注アーム105が、回転自在に設けられている。
試薬容器11の試料を供給するに際しては、まず試料容器10が搭載された試薬ラック100が、図中矢印(以下、単に矢印という)の方向に移動してラック送り機構102に入る。ラック送り機構102で、試料ラック100は、矢印の方向、つまりラック送り機構102が延びる方向に沿って試料分注アーム105の可動範囲まで移動する。次いで、試料分注アーム105が回転および上下移動して試料ラックに近づき、試料ラック100上の試料容器11の試料を吸引し、検査項目に応じて中間ディスク20あるいは反応ディスク60上の容器に試料を吐出する。
試料が吸引されて分注が終了した試料容器11の試料ラック100は、ラック送り機構102の端部付近まで進んだ後、矢印の方向に移動してラック戻し機構103に入る。ラック戻し機構103では、試料ラック100は、矢印の方向、つまりラック送り機構102で移動した方向とは逆の方向に端部付近まで移動する。最後に、試料ラック100は、矢印の方向に移動し、ラック収納部104に入って収納される。なお、このラック収納部104では、既に収納されている試料ラック100が、新たに入った試料ラック100に押されるようにして順次、装置手前側に収納される。
このように、試料ラック100を中間ディスク20と反応ディスク60との間の所定位置まで移送し、回転および上下移動する試料分注アーム105を、中間ディスク20、反応ディスク60および試料ラック100にアクセスできるように配置すれば、試料分注動作の高速化と機構の簡略化を図ることができる。
試料分注アーム105としては、例えば、図11に示すような他の公知の分注機構を適用することができる。図11は、分注機構の変形例を示す要部概略斜視図である。
図11に示す分注機構75は、第1の関節76aと第2の関節76bとを有する多関節アームであり、第1の関節76aが、第2の関節76bとの接合部76cを回転軸として回転することによりアーム長が伸縮するとともに、第2の関節76bが、基端部76dを回転軸として回転することによりアームを任意の方向へ向けられる。この分注機構75を用いれば、1本で中間ディスク20、反応ディスク60および試薬保持領域が、その稼動範囲に配列されるようにすることができる。
また、中間部としての中間ディスクと主分析部としての反応ディスクとを一体化して、装置のさらなる単純化を図ってもよい。図12は、中間ディスクと反応ディスクとを一体化した本発明の自動分析装置の実施の形態の概略を示す概略平面図である。
図12に示す自動分析装置1fは、中間ディスクと反応ディスクの機能を兼ねた共通ディスク(中間部および主分析部)80を備えている。共通ディスク80は、外周80a側に測光機構62や洗浄機構63等の生化学検査用の分析機構が設けられており、内周80b側に生化学検査用試薬保持領域70がディスクとして設けられている。
共通ディスク80の周方向に沿っては、反応容器61と、ディスポーザブル容器21とが交互に配置されている。なお、反応容器61およびディスポーザブル容器21は、図示の例では、制御を容易にする観点から交互に配置しているが、例えば、2個おきにディスポーザブル容器21を配置する等の規則的な配置であればよい。また、配置する容器の個数も、必要に応じて適宜増減することができる。
前処理が必要な生化学検査の場合には、試料はディスポーザブル容器21で前処理後、隣り合ういずれかの反応容器61に分注されて試薬と反応させるようになっている。なお、前処理が希釈の場合には、コンタミネーションのおそれがないので当初から反応容器61に分注してもよい。
前処理の必要がない生化学検査およびフロー系分析の場合は、自動分析装置1aとほぼ同様であり、試料が反応容器61あるいはディスポーザブル容器21にそれぞれ分注され、反応後に測光機構62や図示の例では2個設けられたフロー系分析機構30a,30bのいずれかで分析される。
自動分析装置1fでは、検査項目の相違や前処理の有無にかかわらず、試料の流れがLのみに集約され、移送経路パターンの減少により検査効率の向上を図ることができる。
さらに、図1〜12で説明した各自動分析装置は、中間ディスク20とフロー系分析機構30a〜30cとの間に待機ディスク(待機部)を備えていてもよい。図13(a)は待機ディスクを備えた本発明の自動分析装置の実施の形態の概略を示す概略平面図であり、(b)はその流れを示す図である。
図13(a)、(b)に示す自動分析装置2は、中間ディスク20が上述の自動分析装置1a〜1dに比して小さく形成されている一方、中間ディスク20とフロー系分析機構30a〜30cとの間に配置された待機ディスク90が、他の態様の自動分析装置の中間ディスクと同程度の大きさに形成されている。
また、4つのフロー系分析機構30a〜30dを備えており、これらのうち、フロー系分析機構30a,30bが待機ディスク90の右端側かつ装置中央近傍に、フロー系分析機構30c,30dが待機ディスク90の前方端側かつ装置前方側に、それぞれ配置されている。
なお、待機ディスク90を備えたことや、フロー系分析機構の個数や配置を他の態様の自動分析装置と変更したこと等に伴い、待機ディスク90の無い自動分析装置に比してディスポーザブル容器収納部50が装置右方側にずれて配置されるとともに、前処理液容器等収納部40が二列で縦長に配置されている。
自動分析装置2における試料等の流れは、図13(b)に示すように、基本的には上述の自動分析装置1a〜1dと同じであるが、試料の流れLにより中間ディスク20のディスポーザブル容器に分注された試料は、生化学検査を行う場合の反応ディスク60への試料の流れL21と、フロー系分析を行う場合の待機ディスク90への試料の流れL22とに分かれるようになっている。
試料の流れL22により待機ディスク90のディスポーザブル容器に分注された試料は、フロー系試薬との反応後、フロー系分析機構30aまたは30bへの流れL221、フロー系分析機構30cまたは30dへの流れL222で、対応するフロー系分析機構に吸引されるようになっている。
つづいて、動作サイクルについて、自動分析装置1a〜1dの場合を例にとって説明する。図14は基本サイクルを説明する説明図、図15はAサイクルにおける中間ディスクの回転動作を説明する説明図、図16(a)、(b)はBサイクルにおける中間ディスクの回転動作を説明する説明図である。図17(a)〜(d)は図14の基本サイクルで最短サイクルとした場合の動作を説明する説明図であり、図18〜24は容器が20個配置された場合の中間ディスクの回転動作の例を示す図である。図25(a)、(b)はn=2とn=3の動作サイクルを組み合わせた場合の動作の例を説明する説明図であり、図26は前処理において放置あるいは一定温度の加温が必要な場合の動作を説明する説明図である。なお、図15、図16および図18〜24では、中間ディスクの配置については理解の便宜のために敢えて適宜省略ないしは変更している。
自動分析装置1a〜1dは、図14に示すように、中間ディスクで前処理動作を行うAサイクルと、反応ディスクやフロー系分析機構(分析部)への再サンプリング(試料再分注)動作を行うBサイクルとを組み合わせて基本サイクルとする。つまり、AサイクルとBサイクルは各々独立して制御部により制御されるが、サイクル時間を同じくし、これにより前処理の動作タイミングと分析部への動作タイミングとを揃える。なお、前処理の必要がない検査項目では、試料分注動作が試料ディスクから反応ディスクに行われるが、中間ディスクへの試料分注動作と区別するために、これについても敢えて「再サンプリング」と称する。
フロー系分析の検査項目では、Aサイクルはフロー系分析試薬の中間ディスク20への分注動作に該当する。前処理の必要がない生化学検査では、AサイクルをBサイクルの動作に当ててもよい。これは、前処理の必要がある生化学検査やフロー系分析の検査において、Aサイクル時に中間ディスク20への分注動作が行われない場合も同様である。なお、図14の例では、1つの基本サイクル中において、Aサイクルの後に2つのBサイクルが入っているが、Aサイクル後のBサイクルの数は、検査項目や試料数等に応じて適宜変更してもよい。
図15に示すように、Aサイクルでは、サンプリング(試料分注)、前処理液分注、攪拌および洗浄を各々1サイクル中で行う。中間ディスク20は、例えば容器x個分等の、配置された容器数に1を足した数と共通の因数となるステップにより規則的に一方向に回転する。
Bサイクルは、Aサイクルで攪拌までの前処理の一連の動作が終了し、再サンプリングされるサンプルの準備ができた段階で動作する。図16に示すように、Bサイクルでは、次に再サンプリングされる容器が中間ディスク20のどの位置にあっても、再サンプリング位置に移動する。この場合の移動距離は自由であるが、中間ディスク20は、図16(a)に示した時計回りの回転、図16(b)に示した反時計回りの回転のいずれをも選択することができるようにし、移動する距離や時間を短縮することができる。
このような基本サイクルにより、再サンプリング動作は、依頼項目の内容に応じた最適なサイクル数のBサイクルの時間で行われる。つまり、再サンプリングのための動作サイクル時間は、最小動作サイクル時間のn倍である。ここで、AサイクルとBサイクルとのサイクル時間は同じであるので、中間ディスク20を介する検査項目では、再サンプリング動作サイクル時間は、中間ディスク20の回転動作サイクル時間のn倍に相当する。なお、nは例えば1.5等の整数間の中間値も含みうるが、制御の容易性を考慮すると整数であることが好ましい。
上述の基本サイクルをn=1の最短サイクルにした場合、中間ディスク20では図15に示す動作をする。
まず、最初(1回目)のAサイクルでは、図17(a)に示すように、最初の試料(試料1)がサンプリングされる。
次(2回目)のAサイクルでは、図17(a)、(b)に示すように、試料1に前処理液が分注されるとともに、試料1につづく試料2がサンプリングされる。
3回目のAサイクルでは、図17(a)〜(c)に示すように、試料1が攪拌されるとともに、試料2に前処理液が分注される。そして、試料2につづく試料3がサンプリングされる。また、試料1は、この3回目のAサイクルにつづく同じ基本サイクル中の2つのBサイクルで再サンプリングされる。なお、図示の例では、6つの生化学検査項目があるため、次およびその次の基本サイクルにおける2つのBサイクルでも試料1は再サンプリングされる。
4回目のAサイクルでは、図17(b)〜(d)に示すように、試料2が攪拌されるとともに、試料3に前処理液が分注される。そして、試料3につづく試料4がサンプリングされる。なお、この4回目のAサイクルにつづく同じ基本サイクル中のBサイクルでは、試料1が再サンプリングされているため、試料2は再サンプリングされない。
5回目のAサイクルでは、図17(c)、(d)に示すように、試料3が攪拌されるとともに、試料4に前処理液が分注される。そして、図示は省略するが、試料4につづく試料がサンプリングされる。なお、この5回目のAサイクルにつづく同じ基本サイクル中のBサイクルでも、試料1が再サンプリングされているため、試料2および試料3は再サンプリングされない。
6回目のAサイクルでは、図17(d)に示すように、試料4が攪拌される。そして、図示しない試料4につづく試料の分注や前処理液分注がされる。また、図17(b)に示すように、この6回目のAサイクルにつづく同じ基本サイクル中の2つのBサイクルでは、試料2が再サンプリングされる。なお、試料1と同様に次およびその次の基本サイクルにおける2つのBサイクルでも試料2は再サンプリングされる。そのため、この間のBサイクルでは試料3および試料4は再サンプリングされない。
そして、図17(c)に示すように、試料2の再サンプリングが終了した次の3つの基本サイクル中のBサイクルでは、試料3が再サンプリングされる。
このようにして、順次サンプリング、前処理液分注、攪拌および再サンプリングを繰り返して行く。
上述の最短サイクルにおいて、例えば、中間ディスク20に20個の容器を配置した場合には、中間ディスク20は図18〜24に示すように回転動作する。
まず、図18に示すように、Aサイクルのタイミングで1の番号が付いた容器にaの位置でサンプリングが行われる。
サンプリング後、図19に示すように、次のAサイクルのタイミングで中間ディスク20が容器3つ分、反時計回りに回転し、1の番号が付いた容器にbの位置で前処理液が分注されるとともに、18の番号が付いた容器にaの位置でサンプリングが行われる。
図19の動作後、図20に示すように、さらに次のAサイクルのタイミングで中間ディスク20がさらに容器3つ分、反時計回りに回転し、1の番号が付いた容器はcの位置で試料が攪拌されるとともに、18の番号が付いた容器にbの位置で前処理液が分注される。そして、15の番号が付いた容器にaの位置でサンプリングが行われる。
図20の動作後、図21に示すように、Bサイクルのタイミングで、中間ディスク20の回転により1の番号が付いた容器がdの位置まで移動し、この位置で再サンプリングが行われる。
再サンプリング後、図22に示すように、再び次のAサイクルのタイミングで、中間ディスク20の回転により18の番号が付いた容器がcの位置まで移動し、この位置で試料が攪拌されるとともに、15の番号が付いた容器にbの位置で前処理液が分注される。そして、12の番号が付いた容器にaの位置でサンプリングが行われる。
図22の動作後、図23に示すように、Bサイクルのタイミングで、中間ディスク20の回転により1の番号が付いた容器がdの位置に戻り、図21と同様に再サンプリングが行われる。
1の番号が付いた容器からの再サンプリングが終了した次の基本サイクルにおけるBサイクルでは、図24に示すように、中間ディスク20の回転により18の番号が付いた容器がdの位置まで移動し、この位置で再サンプリングが行われる。また、この状態では、15および12の番号が付いた容器では試料の攪拌、9の番号が付いた容器では前処理液の分注、6の番号が付いた容器ではサンプリングが既に済んでいる。
なお、再サンプリング終了後の容器は、必要に応じてAサイクルのタイミングで、e〜hの位置において、図示しない洗浄機構により試料吸引、洗浄液吐出、洗浄、洗浄液吸引が順に行われる。
また、例えば、試料1では再サンプリングのための動作サイクル時間を最小動作サイクル時間の2倍(n=2)に設定し、試料2では3倍(n=3)に設定した場合には、中間ディスク20は図25に示す動作をする。
すなわち、Aサイクルでは、最短サイクルの場合と同様に、サンプリング、前処理液分注、攪拌が順次行われる。一方、Bサイクルでは、図25(a)に示すように、試料1の攪拌が行われたAサイクルと同じ基本サイクル中の2つのBサイクルのうち、後の方のBサイクルで最初の再サンプリングが行われる。これにより、次の再サンプリングが、次の基本サイクルのAサイクルと重ならないようになっている。
試料1の次の再サンプリングは、最初の再サンプリングを行った基本サイクルの次の基本サイクル中の最初のBサイクルで行われる。そして、さらに次の再サンプリングは、Aサイクルと重なるため、同じ基本サイクル中の最初のBサイクルにずらして行われる。
図25(b)に示すように、試料2は、試料1の再サンプリングが終了した次の基本サイクル中のBサイクルで最初の再サンプリングが行われる。そして、試料2はサイクル間隔がAサイクルと重ならないので、基本サイクル中の最初のBサイクルで順次再サンプリングが行われる。
前処理において放置あるいは一定温度での加温が必要な場合には、図26に示すように、Aサイクルでは最短サイクルの場合と同様に、サンプリング、前処理液分注、攪拌が順次行われる。一方、Bサイクルでは、定められた前処理時間が経過するまで再サンプリングが行われない。そして、前処理時間経過後のBサイクルのタイミングで再サンプリングが行われる。
つづいて、各検査項目における動作例を説明する。図27(a)、(b)は生化学検査における動作の例を説明する説明図、図28(a)〜(d)は免疫血清検査における動作の例を説明する説明図、図29(a)〜(c)は生化学検査と免疫血清検査とを組み合わせた場合における動作の例を説明する説明図である。
生化学検査の項目では、通常、前処理時間に制限がなく、再サンプリングの動作サイクルも短いため、その動作サイクル時間は最小動作サイクル時間(n=1)で済む。しかし、試料量が多く試料の吸引に時間がかかるために最小動作サイクル時間内に試料の分注が終わらない場合がある。その場合には、図27(a)に示すように、再サンプリングのための動作サイクル時間を、最小動作サイクル時間の2倍(n=2)に設定する。
また、再サンプリング後の試薬分注時に試薬プローブ(図示せず)のキャリーオーバーを回避するために、図1等に示した反応ディスク60の反応容器61の洗浄が必要な場合がある。その場合には、図27(b)に示すように、Bサイクルに、再サンプリングを行わない空きサイクルを予め設定し、この空きサイクルを反応容器の洗浄に用いる。そして、再サンプリングは、空きサイクルの次のBサイクルで行う。
免疫血清検査では、分析原理上、再サンプリングの動作サイクルが生化学検査に比べて長いため、動作サイクル時間は最小動作サイクル時間の2倍以上(n≧2)に設定する。
例えば、n=3に設定した場合には、図28(a)に示すように、再サンプリングのタイミングがAサイクルと重なることはない。なお、図示の例では、再サンプリングのタイミング制御を容易とする観点から、基本サイクル中の後の方のBサイクルで再サンプリングしているが、同サイクル中の最初のBサイクルで再サンプリングをしてもよい。
これに対し、n=2に設定した場合には、図28(b)に示すように、再サンプリングのタイミングがAサイクルで次の試料のサンプリング動作と重なることがある。その場合には、図28(c)に示すように、該当するAサイクルでは次の試料のサンプリングを優先し、再サンプリングは1サイクルずらして当該Aサイクル中と同じ基本サイクル中の最初のBサイクルで行う。
また、n=2に設定していても、Aサイクルで次の試料のサンプリング動作が入らない場合には、図28(d)に示すように、Aサイクルであってもn=2のサイクル通りに再サンプリングする。
この免疫血清検査における動作例は、血液凝固検査等の他のフロー系分析の検査項目でも同様に適用することができる。
以上に説明した動作サイクルにより、例えば、図29(a)に示すように、生化学検査の依頼が連続して入っている場合には、次の試料のサンプリングがないAサイクルも含めて連続して生化学検査の再サンプリングが行われる。
また、生化学検査とn=2に設定した免疫血清検査の依頼が入っている場合には、図29(b)に示すように、生化学検査と免疫血清検査の再サンプリングが交互に行われる。
そして、生化学検査とn=2および3の免疫血清検査との依頼が入っている場合には、図29(c)に示すように、免疫血清検査間の再サンプリングは、n=2であれば1サイクル、n=3であれば2サイクルのように、必要なサイクル数を空きサイクルとし、その間に生化学検査の再サンプリングが行われる。なお、図29(b)、(c)は、いずれもAサイクルで次の試料のサンプリングがない場合の例である。
このような動作サイクルの制御は、種々の条件に基づく優先度判定にしたがって行われる。以下、この優先度判定について説明する。図30(a)〜(c)は優先度判定の流れを示すフロー図、図31(a)〜(c)は優先度判定にしたがった動作の例を説明する説明図、図32は試薬分注機構の重なりを説明する説明図である。
まず、図30(a)に示すように、前処理および中間ディスク上での試薬分注に関し、(i)電解質検査(ISE)や迅速処理の要請があった項目等の緊急検査項目、(ii)放置あるいは一定温度の加温が必要なために前処理時間が定められた検査項目の有無を判定し、これらの項目があった場合には、(i)、(ii)の順で優先して処理する。
次に、図30(b)に示すように、各検査項目の検査機構への再サンプリングのための動作サイクル時間が最小動作サイクル時間の何倍であるか、つまり各分析部のサイクルタイム数nがいくつであるかと、分析部での試薬のキャリーオーバー回避の必要性とを判定する。そして、nの数が大きい検査項目を優先して処理するとともに、試薬のキャリーオーバー回避の必要性がある場合には空きサイクルを予め設定する。
また、図7および8に示した自動分析装置1b,1cのように、中間ディスク20と反応ディスク60とで試薬分注機構65a(65b)を共通化した場合には、再サンプリング後に、上述したように反応ディスク60上と中間ディスク20上とで試薬分注機構65a(65b)の試薬タイミングが重なる場合がある。その場合には、図30(c)に示すように、試薬分注機構の重なりの有無を判定し、重なる場合には回避のために再サンプリング前に空きサイクルを予め設定する。
生化学検査の項目が5項目、かつキャリーオーバー回避の必要が1件あり、免疫血清検査の項目が3項目(n=3が2項目、n=2が1項目)ある場合に優先度判定にしたがった例について説明する。なお、この例は、いずれもAサイクルで次の試料のサンプリングがない場合である。
図31(a)に示すように、生化学検査の4つ目の項目と5つ目の項目とで、試薬のキャリーオーバーの回避が必要と判断された場合には、図31(b)に示すように、生化学検査の4つ目の項目と5つ目の項目との間に容器洗浄のための空きサイクルを設定し、5つ目の項目の再サンプリングを1サイクルずらして行う。
また、この例が、中間ディスクと反応ディスクとで試薬分注機構が共通化されており、例えば図32に示すように、再サンプリング後に生化学検査の5つ目の項目における第1の試薬(R1)分注と、n=2の免疫血清検査の項目における試薬分注とのタイミングが重なり、後者のタイミングをずらさなくてはならない場合がある。その場合には、図31(c)に示すように、試薬分注機構の重なりを回避するために、免疫血清検査の再サンプリングのタイミングを予め1サイクルずらして行う。
以上、自動分析装置1a〜1dの動作サイクルを例にとって説明したが、自動分析装置1e、1fにおいても、同じ基本サイクルにより動作するので、Aサイクルでディスポーザブル容器21をセットするための制御が加わることを除いては、ほぼ同様である。
また、自動分析装置2の中間ディスク20および待機ディスク90においても、中間ディスク20のAサイクルで中間ディスク20から待機ディスク90への試料分注を行うための制御が加わることと、中間ディスク20ではフロー系分析、待機ディスク90では生化学検査の制御を考慮する必要がないことを除いては、ほぼ同様である。
このように、本発明の自動分析装置1a〜1fおよび2では、各検査項目で共通して使用可能な機構である中間ディスク20(あるいは共通ディスク80)を備えたので、いずれの項目の検査においても中間ディスク20等で、分析に必要な所定の処理を試料に対してすることができる。これにより、1つの中間部から各分析部へ試料を分注することができ、装置構成の単純化を図ることが可能となるとともに、試料の移送経路パターンが少なくなって制御が容易になり、検査効率の向上を図ることが可能となる。そして、このような中間部を設ければ、各検査項目で分注機構や試薬等の保持部の共通化も進めやすくなるので、重畳的な装置構成の単純化を図れるようにもなる。
また、相対的に依頼数が多い項目である生化学検査では、対象の試料と試薬との反応および反応後の分析を行うための専用の機構である反応ディスク60を備えたので、相対的に依頼数が少ない項目であるフロー系分析の反応のためにスペースが妨げられることなく、検査経路が確保されるので、高い検査効率を維持することができる。
さらに、生化学検査では、前処理が必要な項目よりも必要ない項目の方が、依頼数が多いが、この前処理の必要がない項目については、各検査項目で共通の機構である中間ディスク20を介さないので、前処理が必要な項目やフロー系分析のような依頼数の少ない項目の処理により検査が妨げられることがない。この点でも高い検査効率を維持することができる。
さらに、図13に示した自動分析装置2のように、待機ディスク90を備え、この待機ディスク90にも中間ディスク20と同様にディスポーザブル容器を配置しておき、フロー系分析を行えば、中間ディスク20において生化学検査とフロー系分析とで再サンプリングのタイミングが重なることがなくなる。これにより、中間ディスク20は、相対的に依頼数が多い生化学検査の前処理専用のディスクとして使うことができ、最短サイクルに近い動作が可能となるので、自動分析装置のメインの検査となる生化学検査の検査効率の向上を図ることができる。
また、中間ディスク20を小さくできるので、スペースの省略化を図ることもできる。さらには、スペースの省略化や、待機ディスク90もフロー系分析の反応用に特化できることに伴い、フロー系分析機構を多く配置することができ、生化学検査のみならず、フロー系分析の検査効率の向上をも図ることが可能となる。
加えて、上述したように、本発明の自動分析装置では、試薬分注機構の少なくともいずれかを前処理液分注機構として共通に用いたので、各試薬分注機構の動作数の差を小さくすることにより、処理能力を低下させることなく装置を単純な構成にできる。つまり、複数項目の検査を一台の装置で行おうとすると、分析原理の相違等から各検査で試薬分注タイミングが異なるため、各検査機構で専用の試薬分注機構が必要となり、装置が複雑になる原因となっていた。そこで、各検査項目の相対的な依頼数に応じて試薬分注機構が分注を行う項目を決定できるように、試薬分注機構を共通化することにより、装置の単純化と処理の効率化との両立を図れるようにしたのである。
具体的には、フロー系分析や前処理が必要な生化学検査の項目は相対的に依頼数が少ないので、これらの項目で分注機構を兼用し、相対的に依頼数が多い前処理が必要ない生化学検査では試薬分注機構を専用とすれば、複数項目の検査で試薬分注タイミングが重なることがない。これにより、装置構成を単純化しつつ複数項目の検査を効率的に行うことができる。そして、フロー系分析試薬分注機構を前処理液分注機構として共通に用いれば、中間ディスク20で試料の前処理のみならず、フロー系分析試薬との反応を行うこともできるようになり、装置構成を一層単純にすることが可能となる。
また、図7に示した自動分析装置1bにおいて、生化学検査用の試薬分注機構65a,65bを前処理液やフロー系分析試薬の分注機構として共通して用いた場合であっても、交互等の規則的な順序で各々をフロー系分析試薬等の分注に使用すれば、複数項目の検査で試薬分注タイミングが重なりにくい。つまり、生化学検査用の試薬分注に使用されていない側の試薬分注機構をフロー系分析試薬等の分注に充てやすくなる。そして、この場合には試薬分注機構の数を減らしているので、複数項目の処理能力を維持しつつ、より一層の装置構成の単純化を図れる。
さらに、図8に示した自動分析装置1cのように、試薬分注機構を1本のみとしても、複数項目の検査で試薬分注タイミングが重なった場合に、相対的に依頼数の多い生化学検査で試薬分注を優先的に行えば、処理能力の低下を最小限に抑えられる。このことは、図7に示した自動分析装置1bで試薬分注タイミングが重なった場合も同様である。これにより、さらなる装置構成の単純化を図りつつ、複数項目の検査を効率的に処理することができる。
一方、図9に示した自動分析装置1dのように、生化学検査用試薬保持領域70を2つの領域に分けて設ければ、装置を大きくすることなく各々の領域に専用の試薬分注機構65a〜65dを備えることができる。そして、反応ディスク60に試薬を分注する試薬分注機構を4本備えたことで、相対的に依頼数が多い生化学検査を、第1および第2の試薬分注機構65a,65bと第3および第4の試薬分注機構65c,65dとの二手に分けてより迅速に処理できる。また、例えば生化学検査用試薬保持領域70ごとに分けて反応ディスク60を設ける等して、さらなる処理の迅速化を図ることもできる。これにより、装置構成を複雑にすることなく、複数項目の検査を一層効率的に行うことが可能となる。
また、本発明の自動分析装置は、以下で説明する他の形態例のように、分注機構と容器搬送機構とを兼ねた兼用機構を備えることにより、装置の単純化を図ってもよい。
〔他の形態例〕
図33は兼用機構を備えた本発明の自動分析装置の一実施の形態の概略を示す概略平面図であり、図34は図33の自動分析装置における試料、前処理液、試薬およびディスポーザブル容器の流れを示す図である。なお、図34では、各分注機構等の図示は理解の便宜のために敢えて省略している。また、制御部、表示部、入力部および記憶部の図示は、いずれの図でも敢えて省略している。
図33に示すように、自動分析装置201は、ディスクとして、試料ディスク210と、共通ディスク(反応および前処理兼用ディスク)220と、生化学検査用試薬ディスク230とを備えているとともに、複数の項目の検査機構としてフロー系分析機構240a,240bを備えている。また、容器収納部や機構の待機部として、前処理液およびフロー系分析試薬容器収納部(以下、前処理液容器等収納部)250と、ディスポーザブル容器収納部260と、分注ノズル待機部270とを備えている。
そして、分注機構として、試料ディスク210と共通ディスク220との間に試料分注機構215を備えている。同様に、生化学検査用試薬ディスク230から共通ディスク220を介して前処理液容器等収納部250およびディスポーザブル容器収納部260までの範囲に、前処理液および試薬分注機構とディスポーザブル容器移送機構(容器移送機構)とを兼ねる兼用機構265をそれぞれ備えている。
試料ディスク210は、試料を保持する試料容器211が、外周210a側と中心210b側とに所定間隔でそれぞれ配置されている。
共通ディスク220は、試料ディスク210の側方に設けられており、試料と試薬との反応および前処理液による試料の前処理の双方を行うようになっている。これにより、装置のコンパクト化を図ることができる。なお、本発明において前処理という場合には、試料の希釈も含む。
共通ディスク220は、外周220a側に、複数の項目の検査機構の1つとしての生化学検査用の測光機構(検査機構)221と、洗浄機構222と、図示は省略しているが試料を前処理液または試薬と攪拌する攪拌機構とが設けられている。測光機構221は、同様に図示はしないが、容器内の反応液を分析する分析光を照射する光源や、反応液を透過した分析光を分光して検出する検出器等を備えている。なお、測光機構221は、生化学以外の項目の検査に使用してもよい。
共通ディスク220の周方向に沿っては、この共通ディスク220に固定された固定容器223と、着脱可能に設けられたディスポーザブル容器(容器)224とが交互に配置されている。固定容器223は洗浄機構222での洗浄により使い回され、ディスポーザブル容器224は使い捨てされるようになっている。
固定容器223としては、比色分析に対応して面精度が高くなっている公知の容器を使用することができ、ディスポーザブル容器224としても、公知のものを使用することができる。ディスポーザブル容器224は、前処理やフロー系分析試薬との反応の際に試料を分注する場合に使用されるが、前処理が試料希釈である場合には、試料間のコンタミネーションのおそれがないため、当初から試料を固定容器223に分注してもよい。
固定容器223およびディスポーザブル容器224は、図示の例では、制御を容易にする観点から交互に配置しているが、例えば、2個おきにディスポーザブル容器224を配置する等の規則的な配置であればよく、配置する容器の個数も、必要に応じて適宜増減することができる。なお、ディスポーザブル容器224を固定容器223と区別しやくするために円形として図示しているが、ディスポーザブル容器224も方形であってもよい。
共通ディスク220の内周220b側には、生化学検査用試薬ディスク230が設けられている。生化学検査用試薬ディスク230は、周方向に沿って生化学検査用の第1の試薬と第2の試薬とを1つの容器で保持する生化学検査用試薬カセット231が配置されている。これにより、第1の試薬と第2の試薬とを別々に管理する必要がなくなる。ただし、第1の試薬および第2の試薬は、試験管等の容器により別々に保持してもよい。また、生化学検査用試薬ディスク230は、自動分析装置201中の他の位置に設けてもよい。さらに、生化学検査用試薬ディスク230および生化学検査用試薬カセット231は、他の項目の検査用試薬を保持してもよい。
フロー系分析機構240a,240b、前処理液容器等収納部250およびディスポーザブル容器収納部260は、共通ディスク220よりも装置前方側に設けられている。
フロー系分析機構240a,240bは、免疫血清検査、血液凝固検査、電解質検査等のフロー系分析として公知の検査を、依頼項目に応じて適宜選択して行うことができる。フロー系分析機構の数は、依頼項目に応じて適宜増やしてもよいし、減らしたりなくしてもよい。これにより、装置のさらなるコンパクト化を図ることができる。
前処理液容器等収納部250に収納される容器251は、言うまでもないが、前処理を行う際には前処理液が、フロー系分析を行う場合には対応するフロー系分析試薬が、それぞれ保持されるようになっている。
ディスポーザブル容器収納部260に収納されるディスポーザブル容器224は、兼用機構265により、共通ディスク220のディスポーザブル容器224と適宜交換できるようになっている。
分注ノズル待機部270は、兼用機構265をディスポーザブル容器移送機構として使用した場合に、分注ノズル271を兼用機構265から取り外して仮置き、つまり待機させるようになっている。なお、分注ノズル待機部270は、図示の例では2つの分注ノズル271を待機させることができるようになっているが、待機させることができる分注ノズル271の数は依頼項目に応じて適宜変更してもよい。
以上により、自動分析装置201では、図34に示す矢印L〜Lのように、試料ディスク210、生化学検査用試薬ディスク230および前処理液容器等収納部250の各容器から、共通ディスク220の固定容器223またはディスポーザブル容器224への試料、試薬および前処理液の分注の流れが構成される。また、ディスポーザブル容器収納部260から、共通ディスク220へのディスポーザブル容器224の移送の流れが構成される。なお、これらの流れは、図12に示した自動分析装置1fにおける流れと実質的に同じである。
つづいて、各分注機構の構成について説明する。図35は、兼用機構を示す要部斜視図である。図36(a)〜(c)および図37(a)〜(c)は、前処理液および試薬分注機構として使用する場合における兼用機構の動作の流れを説明する説明図である。図38(a)〜(c)および図39(a)〜(c)は、ディスポーザブル容器移送機構として使用する場合における兼用機構の動作の流れを説明する説明図である。なお、図36〜39では、幅方向および奥行き方向レールの図示は理解の便宜のために敢えて省略している。
試料分注機構215は、図33に示すように、試料分注アーム216と、装置の幅方向に沿って設けられたガイドレール217とを備えており、試料分注アーム216はこのガイドレール217に取り付けられて幅方向への移動がガイドされる。なお、試料分注機構215は、XYレール式や多関節式等の他の公知の機構としてもよい。
兼用機構265は、図35に示すように、把持アーム266と、装置の高さ方向に沿って設けられた高さ方向レール(ガイド部材)267と、幅方向に沿って設けられた幅方向レール268と、奥行き方向に沿って設けられた奥行き方向レール269とを備えた、いわゆるXYZレール式の機構である。なお、奥行き方向レール269は、図33に示すように、実際には幅方向レール268を挟んで対で設けられている。また、試料ディスク210側の奥行き方向レール269の方が、把持アーム266を装置前方側のディスポーザブル容器収納部260まで到達させる必要があるので、フロー系分析機構240a側の奥行き方向レール269より長く形成されている。
把持アーム266は、高さ方向レール267に取り付けられており、この高さ方向レール267上を摺動する。高さ方向レール267は、上端側で幅方向レール268に取り付けられており、この幅方向レール268上を摺動する。そして、幅方向レール268は、奥行き方向レール269に取り付けられており、この奥行き方向レール269上を摺動する。つまり、把持アーム266は、装置の高さ方向には高さ方向レール267により直接に、幅方向や奥行き方向には高さ方向レール267を介して幅方向レール268や奥行き方向レール269により、移動がガイドされる。
把持アーム266は、高さ方向レール267に当接する把持アーム本体266aと、この把持アーム本体266aの幅方向両端から奥行き方向手前側に突出して設けられた、それぞれ一対の第1の把持部266bと、第2の把持部266cとを備えている。
第1および第2の把持部266b,266cは、両者の間に隙間sが形成された状態で、いずれも高さ方向レール267の延びる方向に沿って設けられている。そして、第1の把持部266bは高さ方向レール267の延びる方向に相対的に短く形成され、第2の把持部266cは当該方向に第1の把持部266bより長く形成されている。
前処理液および試薬分注機構として使用する場合には、まず、図36(a)に示すように、兼用機構265の把持アーム266が、高さ方向レール267とともに分注ノズル待機部270に待機させてある分注ノズル271に奥行き方向から接近する。
接近後、図36(b)に示すように、把持アーム266の第1および第2の把持部266b,266cが、両側から幅方向に狭まって分注ノズル271を把持する。
把持後、図36(c)に示すように、把持アーム266が、高さ方向レール267に沿って分注ノズル271が分注ノズル待機部270から完全に取り出されるまで上方に移動する。
ここで、分注ノズル271は、第1および第2の把持部266b,266cに把持される部分の高さ方向両端に一対のつば状の係合部271a,271bが形成されており、把持アーム266により把持される際には、これらが第1および第2の把持部266b,266cと当接して把持アーム266から誤って外れにくくなっている。なお、分注ノズル271は、図示しないシリンジ機構と接続され、このシリンジ機構より分注する試薬や前処理液が供給されるようになっている。
通常、ディスポーザブル容器224が使用される項目である、前処理が必要な生化学検査やフロー系分析の検査は少ないため、兼用機構265は分注ノズル271を取り付けて試薬分注機構として機能しているが、ディスポーザブル容器224が使用される項目では、その移送のために分注ノズル271を取り外す必要がある。
この分注ノズル271を取り外す場合には、まず、図37(a)に示すように、把持アーム266が分注ノズル待機部270上まで移動した後、高さ方向レール267に沿って下方に移動する。
移動後、図37(b)に示すように、分注ノズル271を分注ノズル待機部270に挿入し、第1および第2の把持部266b,266cが幅方向に拡がって分注ノズル271から離れる。
その後、図37(c)に示すように、把持アーム266が、高さ方向レール267とともに分注ノズル待機部270から奥行き方向に離れる。
兼用機構265が、分注ノズル271を外した後、ディスポーザブル容器移送機構として機能する場合には、図36(a)〜(c)に示したのとほぼ同じ動作をする。つまり、まず、図38(a)に示すように、把持アーム266が、高さ方向レール267とともにディスポーザブル容器収納部260に収納されているディスポーザブル容器224に奥行き方向から接近する。
接近後、図38(b)に示すように、第1の把持部266bが幅方向に狭まって、この第1の把持部266bのみによりディスポーザブル容器224を両側から把持する。なお、この際に、第2の把持部266cも幅方向に狭まる。
把持後、図38(c)に示すように、把持アーム266が、高さ方向レール267に沿ってディスポーザブル容器224がディスポーザブル容器収納部260から完全に取り出されるまで上方に移動する。
ここで、ディスポーザブル容器224は、分注ノズル271と同様に、第1の把持部266bに把持される部分の高さ方向両端に一対のつば状の係合部224a,224bが形成されており、これらが第1の把持部66bと当接して把持アーム266から誤って外れにくくなっている。なお、この際に、ディスポーザブル容器224の上方側の係合部224aは、第1の把持部266bと第2の把持部266cとの隙間s(図35参照)に入るため、第2の把持部266cとも係合し、さらに把持アーム266から外れにくいようになっている。
使用後のディスポーザブル容器24をディスポーザブル容器収納部260に廃棄する場合には、図37(a)〜(c)とほぼ同じ動作をする。つまり、まず、図39(a)に示すように、把持アーム266がディスポーザブル容器収納部260上まで移動した後、高さ方向レール267に沿って下方に移動する。
移動後、図39(b)に示すように、ディスポーザブル容器224をディスポーザブル容器収納部260に挿入した後、第1の把持部266bが幅方向に拡がってディスポーザブル容器224から離れる。なお、この際に、第2の把持部266cも幅方向に拡がる。
その後、図39(c)に示すように、把持アーム266が、高さ方向レール267とともにディスポーザブル容器収納部260から奥行き方向に離れる。
なお、図示の例では、ディスポーザブル容器収納部260に対するディスポーザブル容器224の取り外しの例を説明したが、共通ディスク220に対する取り外しも同様にして行うことができる。
このように、兼用機構265は、把持アーム266に相対的に短い第1の把持部266bと、これより長い第2の把持部266cとを設けたので、分注ノズル271を把持して分注機構として機能することもできるし、分注ノズル271を取り外す代わりにディスポーザブル容器224を把持してディスポーザブル容器移送機構としても機能することができる。
つまり、分注ノズル271は、分注時に試薬等を入れて移送したり、容器に挿入したりするので、位置ズレが許容されにくく、把持部分を長く確保する必要がある。一方、ディスポーザブル容器224は、ディスポーザブル容器収納部260や共通ディスク220に挿入することができればよいので、位置ズレが許容されやすい。また、光学製品であるので、広範囲に亘って把持すると却って傷がつきやすくなって分析に悪影響を及ぼすおそれがある。したがって、ディスポーザブル容器224の把持部分は短くすることが好ましい。
そこで、把持アーム266に第1の把持部266bと第2の把持部266cとを設け、分注ノズル271は双方の把持部266b,266cで、ディスポーザブル容器224は第1の把持部266bのみで把持することにより、分注機構およびディスポーザブル容器移送機構の双方として機能できるようにしたのである。なお、第1および第2の把持部266b,266cは、例えばバネ部材により付勢する等、公知の部材により、その機能を補強してもよい。
兼用機構265は、図示の例では、複数の検査機構を備え、かつ反応と前処理との双方を行える共通ディスク220を備えた自動分析装置201に使用しているが、これに限らず、反応ディスクと前処理ディスクとが別々に設けられている自動分析装置や、検査機構が1つのみの自動分析装置に使用してもよい。また、兼用機構265は、分注装置として、既に自動分析装置内に設置されている分注機構と交換して使用してもよい。さらに、兼用機構265は、試薬や前処理の分注機構のみならず、試料分注機構に適用してもよい。
つづいて、自動分析装置201の動作の流れおよび前処理を行う場合の共通ディスク220の回転動作について説明する。図40(a)〜(d)は、図33の自動分析装置における動作の流れを説明する説明図である。図41は共通ディスクの基本サイクルを説明する説明図、図42はαサイクルにおける共通ディスクの回転動作を説明する説明図、図43(a)、(b)はβサイクルにおける共通ディスクの回転動作を説明する説明図である。図44(a)〜(d)は図9の基本サイクルにおける最短サイクルの場合の動作の例を説明する説明図であり、図45〜47は容器が20個配置された場合の共通ディスクの回転動作の例を示す図である。なお、図42、43および図45〜47では、共通ディスクの配置については理解の便宜のために敢えて適宜省略ないしは変更している。
自動分析装置201は、前処理の必要がない生化学検査が開始されると、図40(a)に示すように、試料分注機構215の試料分注アーム216が、ガイドレール217により試料ディスク210の試料容器211上に移動し、試料容器211内の試料を吸引する。また、兼用機構265の把持アーム266が、幅方向レール268および奥行き方向レール269等により分注ノズル待機部270上に移動し、待機させてある第1の試薬分注用の分注ノズル271を把持する。
試料吸引およびノズル把持後、図40(b)に示すように、試料分注アーム216が、共通ディスク220の固定容器223上に移動し、この固定容器223内に試料を吐出する。また、把持アーム266が、生化学検査用試薬ディスク230の生化学検査用試薬カセット231上に移動し、この生化学検査用試薬カセット231内の第1の試薬を吸引する。
試料吐出および試薬吸引後、図40(c)に示すように、共通ディスク220が時計回り(図中矢印参照)に回転して試料(図中の黒塗りの位置であり、理解の便宜のために移動前と移動後双方の位置を黒塗りにしてある。)が移動する。
試料移動後、図40(d)に示すように、把持アーム66が、固定容器223上に移動し、この固定容器223に第1の試薬を吐出する。なお、把持アーム266は、その移動量を少なくするため、共通ディスク220の内周220b縁を介して第1の試薬を吐出する固定容器223と対向する生化学検査用試薬カセット231から第1の試薬を吸引する。
第1の試薬吸引後、第2の試薬を分注する場合には、必要に応じて、把持アーム266は、図示しない専用の洗浄機構により分注ノズル271を洗浄してから、図40(a)に示すように、分注ノズル待機部270に再び移動し、第1の試薬用の分注ノズル271を分注ノズル待機部270に戻す。そして、隣に配置された第2の試薬用の分注ノズル271を把持して図40(a)〜(d)と概ね同様な動作をする。試薬間のキャリーオーバーのおそれがない場合には、分注ノズル271を変えずにそのまま第2の試薬を分注してもよい。なお、第2の試薬の分注は、通常第1の試薬吐出から約5分経過後に行われる。
以上により、試料と第1の試薬および必要に応じて第2の試薬との反応後の反応液が、共通ディスク220の回転により測光機構221に移動して分析される。分析終了後は、固定容器223は、洗浄機構222により洗浄される。
前処理が必要な生化学検査では、図40(b)で試料を固定容器223ではなく、ディスポーザブル容器224に吐出する。また、図40(a)と図40(b)で示した動作の間に、兼用機構265により前処理液容器等収納部250からディスポーザブル容器224に前処理液を分注する。そして、試料の前処理後に、ディスポーザブル容器224から固定容器223への試料再分注がされ、不要となったディスポーザブル容器224は、兼用機構265の把持アーム266によりディスポーザブル容器収納部260に移送された後、これに廃棄される。なお、前処理が試料希釈である場合には、試料間のコンタミネーションのおそれがないため、当初から試料を固定容器223に分注してもよい。
免疫血清検査等のフロー系分析では、前処理液の代わりにフロー系分析試薬を分注すること以外は、前処理が必要な生化学検査と同様である。そして、試料とフロー系試薬との反応後、反応液がフロー系分析機構240a,240bに吸引される。
共通ディスク220では、図41に示すように、前処理動作を行うαサイクルと、分析部(検査機構)への再サンプリング(前処理済み試料分注)動作を行うβサイクルとを組み合わせた基本サイクルにより動作する。αサイクルとβサイクルは、それぞれ独立して制御されるが、サイクル時間を同じくし、これにより前処理の動作タイミングと分析部への動作タイミングとを共通化する。なお、図41の例では、αサイクルの後に2つのβサイクルが入っているが、αサイクル後のβサイクルの数は、検査項目や試料数等に応じて適宜変更してもよい。また、前処理の必要がない生化学検査では、αサイクルをβサイクルの動作に当ててもよい。
図42に示すように、αサイクルでは、サンプリング(試料分注)、前処理液分注、攪拌および洗浄を1サイクル中で行う。共通ディスク220は、例えばディスポーザブル容器N個分等の、配置された容器数に1を足した数と共通の因数となるステップにより規則的に一方向に回転する。
βサイクルは、αサイクルで攪拌までの前処理の一連の動作が終了し、再サンプリングされるサンプルが準備できた段階で動作する。図43に示すように、βサイクルでは、次に再サンプリングされる容器が共通ディスク220のどの位置にあっても、再サンプリング位置に移動する。この場合の移動距離は自由であるが、共通ディスク220は、図43(a)に示した時計回りの回転、図43(b)に示した反時計回りの回転のいずれをも選択することができるようにし、移動する距離や時間を短縮することができる。
前処理において放置や一定時間の加温を要しない場合には、共通ディスクは、例えば図44に示すような手順で試料に対して動作する。
まず、図44(a)に示すように、最初のαサイクルで最初の試料(試料1)をサンプリングするためのディスポーザブル容器がセットされ、次のαサイクルで試料1がサンプリングされる。
3回目のAサイクルでは、試料1に前処理液が分注されるとともに、図44(b)に示すように、試料1につづく試料2をサンプリングするためのディスポーザブル容器がセットされる。なお、2回目のαサイクルでは、固定容器が容器セット位置にあるため、ディスポーザブル容器がセットされない。
4回目のαサイクルでは、試料1が攪拌されるとともに、試料2がサンプリングされる。また、試料1は、このαサイクルにつづく2つのβサイクルで再サンプリングがされる。そして、図示の例では、6つの生化学検査項目があるため、次およびその次の基本サイクルの2つのβサイクルでも再サンプリングがされる。
5回目のαサイクルでは、試料2に前処理液が分注されるとともに、図44(c)に示すように、試料2につづく試料3をサンプリングするためのディスポーザブル容器がセットされる。6回目のαサイクルでは、試料2が攪拌されるとともに、試料3がサンプリングされる。このαサイクルにつづくβサイクルでは、試料1の再サンプリングが行われているため、試料2の再サンプリングは行われず、次以降の基本サイクルのβサイクルで行われる。
7回目のαサイクルでは、試料3に前処理液が分注されるとともに、図44(d)に示すように、試料3につづく試料4をサンプリングするためのディスポーザブル容器がセットされる。
このようにして、順次サンプリング、前処理液分注、攪拌および再サンプリングを繰り返して行く。なお、図44は最短サイクルの場合の例であり、兼用機構の分注タイミングの重なりやキャリーオーバーの回避等のために、適宜空きサイクルを設けてもよい。
例えば、共通ディスク220に固定容器およびディスポーザブル容器を合わせて20個交互に配置した場合には、共通ディスク220は図45〜図47に示すように回転動作する。なお、図45〜図47では、奇数番号が付いた円状の容器はディスポーザブル容器を、偶数番号が付いた方形状の容器は固定容器を表わしている。
まず、図45に示すように、αサイクルのタイミングで、共通ディスク220が容器3つ分、反時計回りに回転し、gの位置でセットされた1の番号が付いたディスポーザブル容器224が、aの位置でサンプリングされる。
次に、図46に示すように、共通ディスク220がさらに容器3つ分、反時計回りに回転し、bの位置で前処理液が分注される。
そして、共通ディスク220がさらに容器3つ分、反時計回りに回転し、cの位置で前処理液が攪拌された後、図47に示すように、βサイクルのタイミングで、共通ディスク220がdの位置まで回転し、この位置で1の番号がついたディスポーザブル容器から、隣の2の番号がついた固定容器に再サンプリングされる。このとき、フロー系分析では、bの位置でフロー系分析試薬が分注され、dの位置でフロー系分析機構240a,240bに再サンプリングされる。なお、図47では、15の番号がついたディスポーザブル容器にも、既に試料が分注された状態となっている。
再サンプリング終了後は、再び次のαサイクルのタイミングで、固定容器はe,f,hの洗浄機構の位置で、試料吸引、洗浄液吐出、洗浄が順に行われ、ディスポーザブル容器は廃棄される。
このように、自動分析装置201では、兼用機構265において、分注ノズル271を着脱可能とすることにより、分注ノズル271を取り付けた状態における前処理液や試薬の分注機構としての機能と、分注ノズル271を取り外した状態におけるディスポーザブル容器移送機構としての機能とを兼用させている。これにより、相対的に依頼数の少ない項目である前処理が必要な生化学検査やフロー系分析の検査項目で使用されるにすぎないディスポーザブル容器移送機構を省略し、装置のコンパクト化(単純化)を図ることができる。
また、前処理液や試薬の分注機構としても、生化学検査用の第1および第2の試薬分注、フロー系試薬分注および前処理液分注を兼用機構265のみで行うようにしているため、複数の試薬や前処理液用の分注機構を設けた場合に比べて装置のさらなるコンパクト化を図ることができる。ただし、兼用機構265の他に、試薬や前処理液の分注機構を併せて設けてもよい。これによれば、装置のコンパクト化を図りつつ処理効率の向上を図ることができる。
さらに、分注ノズル271は、兼用機構265に着脱可能に備えられるので、複数の分注ノズル271を用意しておき、これらを分注ノズル待機部270に待機させておけば、分注する試薬や前処理液の種類に応じて分注ノズル271を選択することができる。これにより、コンタミネーションやキャリーオーバーの発生を回避しやすくなる。また、容量の異なる分注ノズルやシリンジ機構を複数用意しておけば、試薬や前処理液の分注量に応じて分注ノズルやこれに接続するシリンジ機構を選択することができる。これにより、試薬や前処理液の分注をより迅速にすることができる。なお、これらのことは、試料分注機構に兼用機構265を適用した場合も同様であることは言うまでもない。
本発明は、血液等の成分を自動的に分析する自動分析装置に利用可能である。
1a 自動分析装置
1b 自動分析装置
1c 自動分析装置
1d 自動分析装置
1e 自動分析装置
1f 自動分析装置
2 自動分析装置
10 試料ディスク
10a 外周
10b 中心
11 試料容器
15 試料分注機構
16 試料分注アーム
17 幅方向レール
18 奥行き方向レール
20 中間ディスク(中間部)
21 ディスポーザブル容器(中間容器)
23 洗浄機構
30a フロー系分析機構(副分析部、検査機構)
30b フロー系分析機構(副分析部、検査機構)
30c フロー系分析機構(副分析部、検査機構)
30d フロー系分析機構(副分析部、検査機構)
40 前処理液およびフロー系分析試薬容器収納部(前処理液容器等収納部)
41 容器
45 前処理液およびフロー系分析試薬分注機構(前処理液等分注機構、試薬分注機構)
46 前処理液等分注アーム
47 奥行き方向レール
48 幅方向レール
50 ディスポーザブル容器収納部
55 ディスポーザブル容器移送機構
56 容器把持アーム
57 奥行き方向レール
58 幅方向レール
60 反応ディスク(主分析部)
61 反応容器
62 測光機構
63 洗浄機構
65a 第1の試薬分注機構
65b 第2の試薬分注機構
65c 第3の試薬分注機構
65d 第4の試薬分注機構
66a 第1の試薬分注アーム
66b 第2の試薬分注アーム
66c 第3の試薬分注アーム
66d 第4の試薬分注アーム
67 奥行き方向レール
68a 幅方向レール
68b 幅方向レール
68c 幅方向レール
68d 幅方向レール
69 奥行き方向レール
70 生化学検査用試薬保持領域(試薬保持領域)
71 試薬カセット(試薬容器)
72a 第1の試薬保持部
72b 第2の試薬保持部
72c 第3の試薬保持部
72d 第4の試薬保持部
75 分注機構
76a 第1の関節
76b 第2の関節
76c 接合部
76d 基端部
80 共通ディスク(中間部および主分析部)
80a 外周
80b 内周
90 待機ディスク
100 試料ラック(ラック)
101 ラック投入部
102 ラック送り機構
103 ラック戻し機構
104 ラック収納部
105 試料分注アーム(試料分注機構)
試料の流れ
試料の流れ
前処理液等の流れ
21 反応ディスクへの試料の流れ
22 待機ディスクへの試料の流れ
221 フロー系分析機構への試料の流れ
222 フロー系分析機構への試料の流れ
ディスポーザブル容器の流れ
試薬の流れ
201 自動分析装置
210 試料ディスク
210a 外周
210b 中心
211 試料容器
215 試料分注機構
216 試料分注アーム
217 ガイドレール
220 共通ディスク(反応および前処理兼用ディスク)
220a 外周
220b 内周
221 測光機構(検査機構)
222 洗浄機構
223 固定容器
224 ディスポーザブル容器(容器)
224a 係合部
224b 係合部
230 生化学検査用試薬ディスク
231 生化学検査用試薬カセット
240a フロー系分析機構
240b フロー系分析機構
250 前処理液およびフロー系分析試薬容器収納部(前処理液容器等収納部)
251 容器
260 ディスポーザブル容器収納部
265 兼用機構
266 把持アーム
266a 把持アーム本体
266b 第1の把持部
266c 第2の把持部
267 高さ方向レール(ガイド部材)
268 幅方向レール
269 奥行き方向レール
270 分注ノズル待機部
271 分注ノズル
271a 係合部
271b 係合部
試料の流れ
試薬の流れ
前処理液等の流れ
ディスポーザブル容器の流れ
s 隙間

Claims (10)

  1. 試料容器から分注された試料と前処理液または試薬とが混合される中間容器が着脱可能に配置される中間部と、前記中間容器から分注された前記試料の検査を行う複数の分析部と、前記中間容器に前記試料、前記試薬および前記前処理液の少なくともいずれかを各々分注する分注ノズルを有した分注機構とを備え、
    前記複数の分析部は、前記前処理液による前処理後の前記試料と試薬との反応を行う反応容器が配置される相対的に依頼数が多い項目の検査を行う主分析部と、前記中間容器における前記試薬との反応後の前記試料の検査であって相対的に依頼数が少ない項目の検査を行う複数の副分析部とから構成され、
    前記中間部と前記副分析部との間には、前記試料が前記中間部から前記複数の副分析部へ分注される前に、前記中間容器における前記反応を行い前記試料を待機させる待機部を有し、
    前記分注機構の少なくとも1つが、前記中間容器を移送する容器移送機構を兼ねることを特徴とする自動分析装置。
  2. 請求項に記載の自動分析装置において、前記主分析部の前記反応容器では、前記試料容器から直接分注された前記試料と試薬との反応または前記前処理後の前記反応を行うことを特徴とする自動分析装置。
  3. 請求項1または2に記載の自動分析装置において、前記副分析部の数は増減可能であることを特徴とする自動分析装置。
  4. 請求項1〜のいずれか1項に記載の自動分析装置において、前記相対的に依頼数が多い項目の検査は生化学検査であり、前記相対的に依頼数が少ない項目の検査は免疫血清検査、血液凝固検査および電解質検査の少なくともいずれかを含むことを特徴とする自動分析装置。
  5. 請求項1〜のいずれか1項に記載の自動分析装置において、前記中間部および前記主分析部はディスクを有することを特徴とする自動分析装置。
  6. 請求項に記載の自動分析装置において、前記待機部はディスクを有することを特徴とする自動分析装置。
  7. 請求項1に記載の自動分析装置において、前記容器移送機構を兼ねる前記分注機構の前記分注ノズルは、前記中間容器移送時には前記分注機構から取り外されることを特徴とする自動分析装置。
  8. 請求項に記載の自動分析装置において、前記容器移送機構を兼ねる前記分注機構は、前記分注ノズルおよび前記中間容器を把持する把持アームと、この把持アームが取り付けられて前記把持アームの移動をガイドするガイド部材とを有し、前記把持アームは前記ガイド部材の延びる方向に沿って、相対的に短い一対の第1の把持部と、この第1の把持部より長く延びる一対の第2の把持部とを備えたことを特徴とする自動分析装置。
  9. 請求項に記載の自動分析装置において、前記分注ノズルを複数用意しておくことにより、分注する前記試料、前記試薬および前記前処理液の少なくともいずれかの種類に応じて前記分注ノズルを選択できることを特徴とする自動分析装置。
  10. 請求項に記載の自動分析装置において、前記分注ノズルおよび前記分注ノズルに接続するシリンジ機構を複数用意しておくことにより、分注する前記試料、前記試薬および前記前処理液の少なくともいずれかの量に応じて前記分注ノズルおよび前記シリンジ機構を選択できることを特徴とする自動分析装置。
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