JP2000009741A - 検体処理装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の目的は、採取した検体を入れた容器を
目的別に分類する分類装置等を共通の機構で構成し、そ
の一部を変更，加除することで各装置に対応できる検体
処理装置を提供することにある。 【解決手段】検査のために採取した血液や尿などの検体
を入れた第一の検体容器から別の第二の検体容器に前記
検体を分注する分注ヘッドを取り付けることで、オンラ
イン，オフラインの分注装置とし、分注ヘッドの代わり
に検体を入れた第一の検体容器を把持する電動式チャッ
クを取り付けることで、分類装置とすることにより達成
できる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、検査のために採取
した血液や尿などの検体を分注、または分類する検体処
理装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】検査のために採取した血液や尿などの検
体を入れた容器から別の容器に分注する検体分注装置，
採取した検体を入れた容器を目的別に分類する分類装置
等は、病院や検査機関の検査室内に設置し、分析のため
の前処理を行い、種々の分析装置と接続するもので、設
置面積の省スペース化や各種装置との自由な接続性，処
理の多様化，高速化，低価格化などが要求される。

【０００３】従来、分注装置，分類装置はそれぞれ別個
に設計，製作されており、分注装置はＺ軸に分注ヘッド
を取り付け、分注ヘッドからシリンジまでチューブを引
き回し、分類装置では電気式、または空気式チャックが
使用され、それらの駆動機構が多種に亘り取り付け方法
も各装置ごとに異なるなど、機構の共通化が図られてい
なかった。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、検査
のために採取した血液や尿などの検体を入れた容器から
別の容器に前記検体を分注する分注装置，採取した検体
を入れた容器を目的別に分類する分類装置等を共通の機
構で構成し、その一部を変更，加除することで各装置に
対応できる検体処理装置を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明の構成は、Ｘ，
Ｙ，Ｚ軸の各駆動モータをＸＹＺ機構のフレームに固定
して取り付け、各軸をスプラインシャフトまたはベル
ト，ワイヤにより駆動し、Ｚ軸に、検査のために採取し
た血液や尿などの検体を入れた第一の検体容器から別の
第二の検体容器に前記検体を分注する分注ヘッドを取り
付けることで、オンライン，オフラインの分注装置と
し、検査のために採取した血液や尿などの検体を入れた
第一の検体容器を把持する電動式チャックを取り付ける
ことで、分類装置とすることにより実現できる。

【０００６】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図１に示
す一実施例により説明する。図１は、分注ヘッド２本の
オンライン分注装置のＸＹＺ移動機構１の駆動機構を示
す斜視図である。ＸＹＺ機構１のフレームの一部である
モータ取り付け板１ａに取り付けた各軸のモータＭＸ
１，ＭＸ２，ＭＹ，ＭＺ１，ＭＺ２により、プーリとベ
ルトを介して駆動シャフト１０、およびスプラインシャ
フト１２ａ，１２ｂ，１３ａ，１３ｂを駆動する。駆動
シャフト１０はプーリ１１ａ，１１ｂ，１１ｃとベルト
１４ａ，１４ｂを介して、Ｙ方向に移動可能なブラケッ
ト２ａ，２ｂをＹ方向に移動する。Ｚ軸機構３ａ，３ｂ
は、ブラケット２ａ，２ｂに取り付けたプーリを介し
て、スプラインシャフト１２ａ，１２ｂから駆動される
ベルト１５ａ，15ｂで移動される。

【０００７】図１では図示していないヘリカルギヤで結
合され駆動されるスプラインシャフト１６ａ，１６ｂは
ベルト１７ａ，１７ｂにより、上下方向に移動するＺ軸
取り付け部１８ａ，１８ｂに分注ヘッド５ａ，５ｂを取
り付けることで、分注ヘッド５ａ，５ｂをＸＹＺ方向に
移動することが可能になる。配線ケーブル４ａ，４ｂに
より図示していない分注装置制御装置とに間で分注に必
要な電力や信号を授受する。

【０００８】図２に、分注ヘッドが１本のオフライン分
注装置のＸＹＺ機構の例を示す。図１と同じところは同
一番号で示す。図２では、図１からＸ２，Ｚ２の２軸を
取り除いただけで、他はすべて同一のものを使用してい
る。分注ヘッド５ａも図１と同一のものが使用できる。

【０００９】図３に分類装置のＸＹＺ機構の一例の斜視
図を示す。ＸＹＺ機構はオフライン分注装置のＸＹＺ機
構と同じでＸ，Ｚ軸は１本である。試験管を把持する電
気式チャック６をＺ軸取り付け部１８ａに取り付けるこ
とにより、ＸＹＺ方向に移動可能となる。また、ケーブ
ル４ａにより電気式チャック６に必要な電力と制御信号
センサ信号の授受を行う。

【００１０】図４に分注ヘッド５の例を示す。ステッピ
ングモータ４１によりリードスクリュー４２を介してベ
ローズ４３を伸縮して、その伸縮量で空気路４４を通し
てフィッティング４５に取り付けたノズルチップ４６に
検体を吸引し、吐出する。また、ソレノイド４７のオン
オフにより、ダイヤフラム４８を加振し空気路４４内の
空気を振動させ、その圧力変化を圧力センサ４９で検出
することで、ノズルチップ４６の有無，検体液面の検
出，ノズルチップの詰まり等を検出する。分注ヘッドで
必要な電力や制御信号，検出信号はケーブルコネクタ４
０にケーブル４ａを接続することで、ケーブル４ａを介
して分注装置の制御装置に接続する。分注ヘッド５は取
り付け部５０でＺ軸に取り付ける。

【００１１】図５に分類のための検体の入った試験管を
把持する電気式試験管チャック６の例を示す。ソレノイ
ド５１がオンすることで、楔状筒５２が把持指５３側に
押し出され支点５４を中心に把持指５３が開く。ソレノ
イド５１がオフするとリングバネの力で把持指は閉じ、
試験管５６を把持する。電力等はケーブルコネクタ４０
にケーブル４ａを接続して授受する。チャック６は取り
付け部５０でＺ軸に取り付ける。

【００１２】分注ヘッドと分類チャックのＺ軸への取り
付け部の共通化，寸法，位置関係の共通化を図ること
で、共通のＸＹＺ機構で２ヘッドのオンライン分注装置
のXYZ機構から、１ヘッド分の機構要素を取り除くこと
で、オフライン分注装置が構成でき、オフライン分注装
置の分注ヘッドを分類試験管チャックに変更することで
分類装置が構成できる。

【００１３】

【発明の効果】以上説明したように、Ｘ，Ｙ，Ｚ軸の各
駆動モータをＸＹＺ機構のフレームに固定して取り付
け、各軸をスプラインシャフトまたはベルト，ワイヤに
より駆動し、Ｚ軸に、検査のために採取した血液や尿な
どの検体を入れた第一の検体容器から、別の第二の検体
容器に前記検体を分注する分注ヘッドを取り付けること
で、オンライン，オフライン分注装置を構成することが
でき、分注ヘッドの代わりに検体を入れた第一の検体容
器を把持する電動式チャックを取り付けることで、分類
装置を構成することができ、機構の主要部分の共通化を
図ることが可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例で２ヘッドの分注装置のＸＹ
Ｚ機構の一例を示す斜視図である。

【図２】本発明の一実施例に示す１ヘッドの分注装置の
ＸＹＺ機構の例を示す斜視図である。

【図３】本発明の一実施例に示す分類装置のＸＹＺ機構
の例を示す斜視図である。

【図４】本発明の一実施例の分注ヘッドの例を示す側断
面図である。

【図５】本発明の一実施例に示す分類チャックの例を示
す側断面図である。

【符号の説明】

１…ＸＹＺ機構、５ａ，５ｂ…分注ヘッド、６…分類チ
ャック。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 五十嵐 義章 茨城県ひたちなか市大字市毛882番地 株 式会社日立製作所計測器事業部内 (72)発明者 小又 幹夫 茨城県ひたちなか市大字市毛882番地番地 株式会社日立製作所計測器事業部内 (72)発明者 大泉 純一 茨城県東茨城郡内原町三湯字訳山500番地 日立那珂エレクトロニクス株式会社内 (72)発明者 阿部 哲昭 茨城県東茨城郡内原町三湯字訳山500番地 日立那珂エレクトロニクス株式会社内 (72)発明者 加藤 輝雄 茨城県東茨城郡内原町三湯字訳山500番地 日立那珂エレクトロニクス株式会社内 Ｆターム(参考） 2G058 CB08 CB16 CF01 EA02 EB00 EB21 ED02 GB03 GB10

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】左右方向に移動する１ないし複数のＸ軸、
   前後方向に移動するＹ軸、上下方向に移動する前記Ｘ軸
   と同数のＺ軸を有するＸＹＺ機構、前記Ｘ，Ｙ，Ｚ軸の
   各駆動モータをＸＹＺ機構のフレームに固定して取り付
   け、各軸をスプラインシャフトまたはベルト，ワイヤに
   より駆動する検体処理装置において、前記Ｚ軸に、検査
   のために採取した検体を入れた第一の検体容器から別の
   第二の検体容器に前記検体を分注する分注ヘッドを取り
   付けることで、オンライン分注装置、又はオフライン分
   注装置とし、前記検査のために採取した検体を入れた第
   一の検体容器を把持する電動式チャックを取り付ける分
   類装置とすることを特徴とする検体処理装置。