JP3659164B2 - 自動分析装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、血液や尿などの成分を自動的に分析する自動分析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
血液や尿などの成分を分析する自動分析装置は、反応容器内に分注された液体試料と試薬を化学反応させ、反応液にハロゲンランプなどにより光を照射して吸光度を測定し液体試料の成分を分析するものである。現在、顧客からの試薬消費量低減によるランニングコスト低減が求められているため、1項目あたりの試薬消費量低減を実現させる反応液量の低減が課題となっている。現状の試薬と試料の比率を維持しつつ反応液量を低減するためには、試料の分注量を低減する必要がある。
【0003】
また、小児検体などの微量試料への対応、試料採取における患者への負担の軽減,生体汚染物質の削減などに対して、自動分析装置での試料の各項目毎の少量化およびトータルの消費量の低減は重要である。つまり、試料消費量を低減するためには、1項目あたりの試料消費量を減らすことと、試料分注で無駄となる試料の低減を図ることが必要である。
【0004】
1項目あたりの試料消費量を減らすためには、試料の微量分注技術が重要となる。従来の試料分注方法を図4を用いて説明すると、試料カップから測定用試料405に加えて試料の薄まり影響を排除するために余分に吸引した試料(以下、ダミー試料404と呼ぶ)を吸引し、反応セル上で測定試料405のみを吐出していた。この分注方式では、試料吸引後のプローブ外壁に付着した試料sout1
407を反応セルに持ち込み、また吐出後に試料の持ちかえりsout2408を生じて、これらのばらつきのため、2μl未満の試料分注を精度よく実現することは難しい。
【0005】
2μl未満の微量分注を実現する方法として、特開昭62−228954号公報では、試料を吸引後にプローブ外壁を洗浄液にて洗浄し外壁に付着した試料を除去することで、プローブ付着試料の持ち込みによる精度低下を低減する方法が提案されている。また、図5に示すように、測定用試料404のみ吸引し、反応セル内にプローブ内のシステム水403で試料を押し出す方式は、吐出時にプローブ外壁を洗浄する効果が得られるためにプローブ外壁付着試料の持ち帰りについても低減することが可能であり、微量試料の分注や、試料の持ち帰り(キャリーオーバーと称する)による異なる試料との混合(コンタミネーション)を低減させるためには有効である。しかしながら、この試料分注方式では、前述のダミー試料404を用いた分注方式に比べて1回の試料分注のシーケンスが複雑になるため時間がかかり処理能力が低下するという問題があった。
【0006】
また、1項目毎の試料分注量の低減とともに、分注で無駄となる試料の低減を図ることが試料消費量低減に有効であり、薄まり防止の非測定用試料であるダミー試料量を最小限とする必要がある。同一試料ですべての測定項目の試料分注方式がダミー試料を用いたものであれば、最初の1回のみ測定用の試料に加えてダミー試料を吸引して測定用試料のみを反応セルに吐出し、後は測定用試料のみを吸引し吐出を行うため、ダミー試料の消費量は最初の1回分のみですむ。しかし、1台の分注装置でダミー試料を必要とする測定項目の間に、試料をシステム水で押し出して吐出する分注方式を用いる測定項目が混在していると、プローブの洗浄が必要となる。従って、ダミー試料を用いる項目の先頭では毎回ダミー試料の吸引が必要となり、また、吸引したダミー試料をシステム水で押し出す分注方式を用いる測定項目の前に廃棄することになるので無駄が多い。
【0007】
測定順序の登録に関しては、特開平5−2024号公報において、分析処理時間の長い項目から測定を行う方法が提案されており、これにより各試料ごとのすべての測定結果を最短で出力することが可能となっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
従来の技術では、試料分析項目の測定順の決定に関して、試料分注方式が考慮されていないためにダミー試料を用いる試料分注による項目の間にその他の分注方式を用いる項目が混在していると、ダミー試料の再吸引が必要となり無駄な試料の消費量が増加するという問題があった。
【0009】
本発明は、上述した問題点を解決し、高い処理能力を持ち、例えば、2μl未満の微量試料の分注も実現し、試料の消費量を最小限に抑え効率的に分析することができる自動分析装置を提供しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明では、液体試料を反応容器に分注する分注プローブと、試薬と試料の反応液を分析する分析部を備えた自動分析装置において、試料の分析項目に応じて、該液体試料の分注方式を、前記分注プローブにより分析に要する量よりも余分に試料を吸引し、分析に要する量のみを吐出する試料分注方式か、前記分注プローブにより分析に要する量のみの試料を吸引し、吸引した試料を、試料以外の液体で押し出して吐出する試料分注方式の、いずれかを使いわけるように構成した。
【0011】
また、液体試料を反応容器に分注する分注プローブと、試薬と試料の反応液を分析する分析部を備えた自動分析装置において、試料の分析に要する量に応じて、該液体試料の分注方式を、前記分注プローブにより分析に要する量よりも余分に試料を吸引し、分析に要する量のみを吐出する試料分注方式か、前記分注プローブにより分析に要する量のみの試料を吸引し、吸引した試料を、試料以外の液体で押し出して吐出する試料分注方式の、いずれかを使いわけるように構成した。
【0012】
また、液体試料を反応容器に分注する分注プローブと、試薬と試料の反応液を分析する分析部を備えた自動分析装置において、該液体試料の分注方式を、分注する試料の量が予め定められた量以上である場合は、前記分注プローブにより分析に要する量よりも余分に試料を吸引し、分析に要する量のみを吐出する試料分注方式を用い、分注する試料の量が予め定められた量未満である場合は、前記分注プローブにより分析に要する量のみの試料を吸引し、吸引した試料を、試料以外の液体で押し出して吐出する試料分注を用いるように試料の分析項目によって使いわけるように構成した。
【0013】
また、液体試料を反応容器に分注する分注プローブと、試薬と試料の反応液を分析する分析部と、測定項目の測定順序を記憶する記憶部と、該記憶に基づき測定順序を指示する分析制御手段とを、備えた自動分析装置において、分析すべき項目を、前記分注プローブにより分析に要する量よりも余分に試料を吸引し、分析に要する量のみを吐出する試料分注方式と、前記分注プローブにより分析に要する量のみの試料を吸引し、吸引した試料を、試料以外の液体で押し出して吐出する試料分注方式の、2つのグループに分け、同一の分注方式が連続して行われるような測定順序を前記記憶部に記憶させるように構成した。
【0014】
【発明の実施の形態】
(実施例1)
以下、本発明における自動分析装置について図面を用いて説明する。図2は本発明の実施例に係る自動分析装置の構成例を示している。液体試料が入った容器をセットする試料ディスク201,液体試料を試料ディスク201上にセットされた容器から一部採取(分注)する試料分注プローブ204,液体試料と試薬を反応させる反応セル211およびその保持具である反応ディスク206,測定項目に応じた試薬をセットする試薬ディスク202,210,試薬の分注を行う試薬プローブ203,209,反応セル211中に分注された液体試料と添加された試薬の反応を安定させるために反応溶液を攪拌する攪拌機構208,反応セル中の廃液の吸引および洗浄を行う洗浄機構207、そしてこれらの機構および分析の制御部からなる。また、液体試料のセットは、試料ディスクの代わりに試料ラックによるものであっても構わない。試薬分注の移動機構についても試薬プローブが回転移動の代わりにXY機構による平面移動であっても構わない。
【0015】
以上の構成の自動分析装置の液体試料分注方法を、試料分注機構の拡大図である図3、および試料分注を説明するための説明図の図4,図5を用いて説明する。図4に液体試料分注量が多い場合の試料分注方式を示す。まず、試料と、プローブおよび流路内のシステム水403の接触を防ぐため、分節空気402を吸引する。次に、試料プローブ204が試料容器406上に回転・下降し、液面検知機能によりプローブ先端を試料中に数mm浸漬して停止し、試料を吸引する。このとき測定用試料405に加え、試料の薄まり影響を排除するためのダミー試料404を吸引する。その後、試料プローブは上昇し、反応セル211上に回転移動し反応セル底まで下降し、試料を吐出する。このとき試料吐出は反応セル上で測定試料405のみを吐出する。最後に、洗浄槽301に移動しプローブ外壁に洗浄水を吹き付け、プローブ内部は給水タンクから供給されたシステム水401により洗浄される。この分注方式により分注量が2μl程度までは分析上必要な精度を維持して分注することができる。しかし、2μl未満の微量分注においては、試料吸引後にプローブ外壁に付着した試料sout1の反応セルへの持ち込み、また吐出後の試料の持ちかえりsout2により分注精度に対するばらつきの影響が大きくなってくる。
【0016】
次に、微量分注での精度を確保するための分注方式を図5に示す。まず、分節空気402を吸引し、試料は測定試料404のみ正確に吸引する。次に、反応セル211に試料を吐出する前に洗浄槽301でノズル外壁を洗浄し試料の持ち込み分407を洗い落とす。その後、反応セル211上で、測定試料をシステム水401で押し出しながら吐出することにより、ノズル先端がシステム水で洗浄され測定試料の持ち帰り量はダミー試料を用いた分注方式に比べて低減される。液体試料の吸引後の外壁付着試料の除去は、洗浄槽301での水洗浄の代わりに、空気など気体の噴射あるいは真空ポンプによる吸引によるものであってもよい。吐出時の液体試料の押し出しは、システム水(純水)の代わりに生理食塩水、希釈液などによるものであってもよい。試料を押し出すシステム水は、ノズル先端の洗浄効果に加え、ノズル内の試料吐き残しを防ぐ目的もあり、水量は一定量としても、分注量に応じて可変としてもよい。この分注方式により微量試料の分注においても分析に必要な精度を確保することが可能となる。しかし、ダミー試料を用いた分注方式に比べ、全体のシーケンスが複雑になり1サイクルあたりに必要な時間が長くなる。例として、図2のような単一の試料分注機構および反応ライン構成の自動分析装置で、1時間あたりの処理能力が800テストの装置とする場合、1サイクルにかけられる時間は4.5秒以内と計算され、試料分注のシーケンスも4.5 秒以内で終える必要がある。表1に試料分注シーケンスの例を示す。
【表1】
Figure 0003659164
これは最大試料分注量を30μlとした場合に(a)はダミー試料を用いた分注方式による動作必要時間、(b)は、試料吸引後の外壁洗浄、システム水による押し出し吐出による分注方式で30μlの分注動作必要時間、(c)は(b)と同様の分注方式で2μlの分注動作必要時間である。(a)では、動作時間の合計が4.3 秒であるが、(b)は5.05秒となり4.5秒以内という1サイクル時間に納まらない。これは、システム水の吸引、試料吸引後の洗浄などで(a)にはない動作が追加されているためである。しかし、試料吸引後の洗浄およびシステム水による押し出し吐出の方式での最大分注量を2μlとすると試料の吸引、吐出時間が大幅に短縮できるため動作合計時間が4.25 秒となり1サイクル時間4.5 秒を満たす。精度確保の観点からも、2μl以上の試料分注量ではダミー試料を用いた分注方式で問題ない。
【0017】
そこで装置での試料分注の実施形態としては、2μl以上の液体試料分注項目では、ダミー試料を用いた分注方式とし、2μl未満の液体試料分注項目では、試料吸引後の洗浄およびシステム水による押し出し吐出の方式とすることで、微量分注にも対応でき、処理能力を維持した自動分析装置を提供することができる。また、分注プローブの形状によりダミー試料分注での精度上の限界点は異なるため、微量試料分注方式との切り替えの分注量は、限界に応じて2μl以上あるいは未満であってもよい。
【0018】
このように試料の所要量に応じて、2つの分注方式を使い分けるように設定することにより、分注量の多少に係わらず分析に必要な分注精度を確保しながら、かつ分析に要する時間を短縮できる自動分析装置が提供される。分注方式の使い分けは、同一の分注プローブを用いて、試料の吸引量,システム水の押し出し量の設定を、分注プローブを制御しているソフトウェアで変えることで実現できる。また、分注方式に応じて形状を最適化した分注プローブを別々に設けた構成としても良い。
(実施例2)
次に、別の試料分注方式として検体前希釈分注の方法について簡単に説明を加える。検体前希釈分注とは、測定項目の測定レンジオーバー等の理由から予め既知の倍率に希釈した試料を分注することである。図3に示すように、試料分注プローブ204の反応セル211での吸引・吐出可能位置は、通常の試料吐出位置305に加えて希釈試料吸引位置304と2ヶ所ある。検体前希釈のシーケンスは、はじめにダミー試料分注方式で、反応セル上通常の試料吐出位置305に試料を分注する。この分注方式は、試料吸引後の外壁洗浄およびシステム水の押し出し吐出による微量分注方式であってもよい。続いて反応ディスクは回転移動し試薬の吐出位置で試薬プローブ203によりシステム水あるいは希釈液を加え、攪拌機構208により攪拌し、希釈試料とする。この実施例では反応ディスクの回転は1サイクルで1周+1ポジション進む構成としているため、図2の場合に希釈試料の分注された反応セル211は、7サイクル後に希釈試料吸引位置304で停止する。この停止中に、試料分注プローブで吸引し次のサイクルで空セルの吐出位置305に吐出する。このとき、希釈していない試料と希釈試料の成分濃度が異なるため、希釈試料を希釈試料吸引位置304から吐出位置305に分注するためには、分注前に試料分注ノズル306の内部洗浄を実施した後に、ダミー試料を用いた分注方式あるいは微量分注方式などにて分注を行う。
【0019】
以上のように、試料分注量に応じた分注方式および試料前希釈による分注方法のように複数の試料分注方式を持つ自動分析装置で、液体試料の全体での消費量を低減し、処理能力を落とさず、同一試料の検査結果を早く提示するための分析項目の測定順序の効率的な登録法の実施例を図1,図6,図7を用いて説明する。
【0020】
分析項目の登録順という観点から液体試料の消費量を低減するためには、ダミー試料の消費量を低減することである。同一試料において、ダミー試料による分注が連続する場合はダミー試料の吸引は最初の一度のみ必要であり、後は測定試料分のみを吸引・吐出すればよい。しかしながら、ダミー試料による分注と微量分注による項目や試料前希釈による分注項目が混在している場合には、一度内部システム水によりノズル内の洗浄が必要になるため、再度ダミー試料の吸引が必要となる。そこで、ダミー試料を必要とする項目または、毎回の内部洗浄を用いる必要のない項目とその他の項目を分けて、それぞれ先あるいは後にまとめて分注することで不必要なダミー試料の消費は抑えられる。従って、試薬使用量を低減させるためには、まず分析項目の試料の所要量に応じた分注方式によるグループ分けをする。
【0021】
次に、処理能力に関して問題になるのは、試薬プローブの重なりとキャリーオーバー回避によるものである。試薬プローブの重なりについて図2の構成の自動分析装置を例に説明する。図2の装置において試薬プローブ203はR1(第1試薬),試薬プローブ209はR2(第2試薬),R3(第3試薬)の吐出を行う。R1,R2,R3は、分析方法により、液体試料分注後に一定時間ごとに添加する試薬であり、その組み合わせはさまざまである。このとき、試薬プローブ203はR1のみの吐出のため問題はないが、試薬プローブ209ではR2,
R3の試薬を吐出するため、ある測定項目のR2の吐出のタイミングと別の測定項目のR3の吐出のタイミングが重なった場合、測定項目の登録順序の入れ替えあるいは空セルにするかの対策が必要となる。また、キャリーオーバー回避とは、分析に使用する試薬あるいは反応液を試薬プローブ203,209,攪拌棒
208,反応セル211などが次の分析項目の測定に持ち込む可能性があり、特定の項目間では測定結果に影響を与えるために、その組み合わせでの分析になることを回避する機能である。具体的に、分析結果に影響を与える組み合わせを回避するための方法は、分析項目の測定順序を他の項目と入れ替える、キャリーオーバーの対象になるプローブやセルの洗浄を実施する、その問題となる組み合わせが崩れるまで空セルとして登録するといった方法がある。しかしながら、試薬プローブの重なりについてもキャリーオーバー回避にしても、プローブ洗浄や空セルにすることは1サイクル以上分析を遅らせ、処理能力を低下させるために、できる限りは分析項目の順序登録の入れ替えで対応することが望ましい。そこで図2の装置構成での処理能力の面で効率的な分析項目の順序登録を説明する。
R2,R3の試薬分注における試薬プローブ209の重なりを考慮するため図6に示すようにR2,R3のあり、なしによりGr.A〜Gr.Cと分ける。そして▲1▼プローブの重なりが発生する可能性が高いため、R2試薬,R3試薬のある項目を優先的に分析するよう登録する。
▲2▼この時、プローブの重なりが生じる場合は、次のグループの項目を先に登録する。
▲3▼同一試料内に登録可能な項目がない場合は、重なりのなくなるまで空セルとする。
【0022】
キャリーオーバーのチェックも、グループ内の各項目ごとに登録する際に行い、問題があればまずグループ内で登録順序の入れ替えを行い、グループ内での登録が困難な場合は次グループ内の項目を先に登録する。キャリーオーバーチェックにより登録順序の入れ替えを行った場合は、再び試薬プローブの重なりのチェックも行う。キャリーオーバー回避においても、同一試料内での項目順序の入れ換えで登録できない場合は、空セルとするかキャリーオーバー洗浄を実施する。
【0023】
また、同一試料のデータの出力時間を最短にするためには、反応時間の長い順に測定順序を登録することが有効である。
【0024】
以上の基本的なルールに従い、測定項目の登録順序の例を図1のフローチャートと合わせて示す。まず、液体試料に対する測定依頼項目を入力する(ステップ2、以下S2)。試料分注方式によりダミー試料を用いた分注方式とそれ以外の分注方式(試料吸引後のノズル外壁洗浄と水押し出しによる吐出の分注方式,試料前希釈による分注方式など)で分け(S3)、2つのグループ内の最大分析時間を比較する(S4)。これは、最大分析時間を持つグループを先に分析することで、同一検体の分析データを早く出力するためである。
【0025】
続いてR2,R3試薬分注のあるなしに応じてサブグループに分ける(S5)。反応時間の長い項目を含むメイングループを優先とし、サブグループでも
Gr.A>Gr.B>Gr.C という優先度でサブグループ内で反応時間の長い順に登録する(S6)。これらの例を図7に図示化した。各項目名をギリシャ文字で表し、( )内に反応時間を示した。この例ではβという項目の15分が最大分析時間であり、ダミー無しの試料分注項目のグループが優先となった。その後にサブグループ(Gr.A,Gr.B,Gr.C)に分けられサブグループ内で反応時間の長い順に登録する。さらに各項目を登録する際に、試薬プローブの重なりおよびキャリーオーバー回避についてのチェックを行い(S7)、問題があれば、上述したように順序変更を行うか、空きセルにする(S8)。すべての測定項目順序の登録を完了(S9)したところで終了となり試料の分注・分析を開始する(S10)。
【0026】
本実施例では、試料前希釈項目をダミー分注以外の項目に含めたが、この前希釈項目が1〜3個であれば、試料前希釈の項目をダミー試料分注の項目の最後に入れることによって、希釈試料を調製するための基試料の分注で改めてダミー試料を吸引する必要がないため、液体試料消費量を抑えられ有効であることから、そのような構成としてもよい。
【0027】
【発明の効果】
本発明によれば、液体試料の消費量を低減することができるため、小児検体などの微量試料での分析にも対応でき、かつ試薬の消費量を最小限に抑えた上で、分析時間を短縮できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における実施例のフローチャート。
【図2】本発明における実施例の自動分析装置の構成図。
【図3】液体試料分注プローブおよびその周囲の部分拡大図。
【図4】ダミー試料を用いた試料分注動作を示す説明図。
【図5】試料吸引後のノズル外壁洗浄および水押し出し吐出による試料分注動作を示す説明図。
【図6】試薬分注R2,R3によるグループ化を表した図。
【図7】本発明における実施例をまとめた概略図。
【符号の説明】
201…試料ディスク、202…試薬ディスク1、203…試薬分注プローブ1、204…試料分注プローブ、205…光度計、206…反応ディスク、207…反応セル洗浄機構、208…攪拌機構、209…試薬分注プローブ2、210…試薬ディスク2、211…反応セル、301…試料分注プローブ洗浄槽、302…試料ディスク外周吸引位置、303…試料ディスク内周吸引位置、304…希釈試料吸引位置(反応セル)、305…試料吐出位置(反応セル)、306…試料ノズル、401…試料ノズル断面、402…分節空気、403…システム水、404…ダミー試料、405…測定試料、406…試料カップ断面、407…試料吸引後のノズル外壁付着試料、408…試料吐出後のノズル外壁付着試料、
501…洗浄槽からの洗浄水、601…第2試薬あり,第3試薬ありの分析項目のグループ、602…第2試薬あり,第3試薬なしの分析項目のグループ、603…第2試薬なしの分析項目のグループ、701…測定依頼項目全体のグループ、702…ダミー無しの試料分注項目のグループ、703…ダミーを用いた試料分注項目のグループ、704…各試薬の分注の有無により分けられたサブグループ、705…測定依頼項目の測定順序の登録、801…ダミー試料を用いた試料分注での1サイクル動作必要時間(試料分注量30μl)、802…試料吸引後のノズル外壁洗浄およびシステム水による押し出し吐出を用いた試料分注での1サイクル動作必要時間(試料分注量30μl)、803…試料吸引後のノズル外壁洗浄およびシステム水による押し出し吐出を用いた試料分注での1サイクル動作必要時間(試料分注量2μl)。

Claims (4)

  1. 液体試料を反応容器に分注する分注プローブと、試薬と試料の反応液を分析する分析部と、測定項目の測定順序を記憶する記憶部と、該記憶に基づき測定順序を指示する分析制御手段とを、備えた自動分析装置において、
    分析すべき項目を、
    前記分注プローブにより分析に要する量よりも余分に試料を吸引し、分析に要する量のみを吐出する試料分注方式と、
    前記分注プローブにより分析に要する量のみの試料を吸引し、吸引した試料を、試料以外の液体で押し出して吐出する試料分注方式の、
    2つのグループに分け、同一の分注方式が連続して行われるような測定順序を前記記憶部に記憶させることを特徴とする自動分析装置。
  2. 請求項記載の自動分析装置において、
    前記グループ分けした分析項目の中でも、分析時間の長いものの分析項目から先に分注が行われるような測定順序を前記記憶部に記憶させることを特徴とする自動分析装置。
  3. 請求項記載の自動分析装置において、
    前記分注プローブにより、希釈試料調製に必要とする量よりも余分に試料を吸引し、希釈試料調製に必要とする量のみを吐出する試料分注方式により、反応容器に試料を分注した後に、希釈するための液体を加えて所要の倍率に調製した希釈試料による測定項目がある場合は、
    前記分注プローブにより分析に要する量よりも余分に試料を吸引し、分析に要する量のみを吐出する試料分注方式を用いた分注が終了した後に、該測定項目を連続して行うように測定順序を前記記憶部に記憶させることを特徴とする自動分析装置。
  4. 請求項1〜のいずれかに記載の自動分析装置において、
    前記分注プローブにより分析に要する量のみの試料を吸引し、吸引した試料を、試料以外の液体で押し出して吐出する試料分注方式が、試料を吸引後かつ吐出する前に前記分注プローブを洗浄することを特徴とする自動分析装置。
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