JP3845301B2 - 自動分析システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、生化学的分析および免疫学的分析を実施し得るように構成した自動分析システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
検体検査としては、生化学検査、免疫検査、血球計数、血液凝固等があり、それぞれが自動化され、普及している。一方、検査の効率を向上させるために検査のシステム化が進展しており、特に、生化学的分析である生化学検査と免疫学的分析である免疫検査とを1つに統合して処理するように構成した自動分析システムが提案されている。
【0003】
生化学的分析および免疫学的分析を実施し得るように構成した自動分析システムとしては、例えば、生化学的分析ユニットおよび免疫学的分析ユニットから成るアナライザ部を具備し、広範囲の分析項目の処理能力を有する、臨床検査用検体検査のための自動分析システムがある。このような自動分析システムの従来例としては、例えば特開2000−74925号公報、特開2000−105248号公報、特開2001−91523号公報に記載されたものがある。特開2000−74925号公報、特開2000−105248号公報に記載された自動分析システム(以下、従来例1,2という)は、生化学的分析ユニットおよび免疫学的分析ユニットを直列接続して1つの分析部を構成している。
【0004】
免疫学的分析はその測定範囲が非常に広いため、特に、試料(検体)をサンプリングするためのプローブによる別試料(例えば当該分析以前の分析に使用した試料である前試料)の影響を回避することが重要である。そのために、試料毎に交換する使い捨て型プローブ(ディスポーザブルのサンプルチップ)を用いる免疫学的分析ユニットで免疫学的分析を行った後、洗浄して再使用するタイプのプローブを用いる生化学的分析ユニットで生化学的分析を行う構成としている。このような構成においては、検査結果によっては再検査が必要になる場合があるため、再検査の要否判断が完了するまでは試料を待機部に待機させておき、再検査が不要と判断された場合は試料を免疫学的分析ユニットから生化学的分析ユニットへ搬送し、再検査が必要と判断された場合は試料を生化学的分析ユニットへ搬送せずに免疫学的分析ユニットに戻すようにしている。なお、特開2001−91523号公報に記載された自動分析システム(以下、従来例3という)では、生化学的分析ユニットでの別試料による汚染を回避するため、必要に応じて分注ノズルを洗剤溶液および水を用いて洗浄するようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来例1,2では、システムを構成する免疫学的分析ユニットでの分析が再検査の場合も含めて完了した後に試料を生化学的分析ユニットに搬送するようにしたため、再検査の有無に拘わらず試料を免疫学的分析ユニットに少なくとも分析結果が得られるまで待機させておかねばならず、引き続き実施する生化学的分析ユニットでの分析開始が遅延してしまう。この分析開始の遅延は、別試料による汚染が測定値に影響を及ぼすことを回避することを主体としたことに起因しているが、早く検査結果を得たい検査項目が多い生化学的分析ユニットでの分析開始が遅延することは、臨床検査として望ましいものではない。
【0006】
一方、上記従来技術3では、生化学的分析ユニットでの別試料による汚染を回避するため、洗剤を用いて分注ノズルの洗浄を行うようにしているが、汚染回避のために洗剤を使用することによりランニングコストの増加を招く上に、汚染の影響を回避できる洗剤として、まだ良いものが無いというのが現状である。
【0007】
なお、生化学的分析ユニットでも免疫学的分析ユニットと同様に使い捨てタイプのプローブを使用するようにすれば、別試料による汚染の影響を回避することができるが、生化学的分析ユニットでのサンプリング量は免疫学的分析ユニットでのサンプリング量に比べて極めて微量であり、かつ、高精度の分析を要求されるため、使い捨てタイプのプローブを使用することは現実的でない。そのため、一般的に、生化学的分析ユニットでは、洗浄して繰り返し使用するタイプのプローブが使用されている。
【0008】
本発明は、免疫学的分析ユニットでの分析が完了した試料を直ちに生化学的分析ユニットに搬送することにより待ち時間を解消し得るようにするとともに、再検査のために生化学的分析ユニットでの分析が完了した試料を免疫学的分析ユニットに戻す場合であっても別試料による汚染の影響を回避し得るようにした自動分析システムを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記第1の目的を達成するため、請求項1に記載の第1発明は、生化学的分析および免疫学的分析を実施し得るように構成した自動分析システムにおいて、別試料による汚染部位が存在する試料に対しサンプリングのためのプローブを用いて吸引動作を行う際、汚染部位が存在しない試料に対して行う通常サンプリング動作時とは異なるサンプリング動作を行うことにより、汚染の影響を回避するようにしたことを特徴とする。
【0010】
第1発明では、生化学的分析および免疫学的分析を実施し得るように構成した自動分析システムにおいて生化学的分析が完了した試料に対し免疫学的分析の再検査を行うサンプリング動作時には、別試料による汚染部位が存在する試料に対しサンプリングのためのプローブを用いて吸引動作を行うことになるが、その際、汚染部位が存在しない試料に対して行う通常サンプリング動作時とは異なるサンプリング動作を行うことにより汚染の影響を回避するようにしたから、別試料による汚染の影響を回避し得るようにした自動分析システムとなる。それにより、再検査の要否判断の完了を待つことなく、免疫学的分析のサンプリングが完了した試料に対し直ちに生化学的分析を実施し得るようになるので、生化学的分析の開始の遅延を防止することができる。
【0011】
請求項2に記載の第2発明は、生化学的分析および免疫学的分析を検査依頼された試料に対して生化学的分析を実施した後に免疫学的分析を実施する場合、前記生化学的分析による汚染部位を含まない部位を吸引するように試料液面からのプローブ挿入量を変更することを特徴とする。
【0012】
第2発明では、生化学的分析および免疫学的分析を検査依頼された試料に対して生化学的分析を実施した後に免疫学的分析の再検査を実施するサンプリング時には、生化学的分析時に試料を吸引するために、通常、試料の液面を検知し、プローブの試料への挿入量を少なくなるよう制御しており、試料液面の近傍の部位に前記生化学的分析による汚染部位が形成されることに着目して、その後の免疫学的分析時には、試料液面からのプローブ挿入量を変更して汚染部位を含まない部位を吸引するようにするから、汚染部位の影響を回避することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。図1は本発明の自動分析システムの概略構成を示す図である。この自動分析システムは、後述する第1実施形態、第1参考例、第2参考例に共通して使用するものであり、広範囲の分析項目の処理能力を有する臨床検査用検体検査のための自動分析システムとして構成されており、生化学的分析ユニット1および免疫学的分析ユニット2より成るアナライザ部3の各ユニットを、1つのデータプロセッサ部4で動作制御するようになっている。
【0018】
アナライザ部3の図示上部には、ラック搬送ライン5が設けられており、ラック搬送ライン5は、アナライザ部3の図示上部に位置し図示しない試料容器を図示左方向に搬送する行きライン5Aと、行きライン5Aの図示上部に位置し前記試料容器を図示右方向に搬送する帰りライン5Bとから成る。
【0019】
アナライザ部3の図示右側にはサンプラ部6が設けられており、サンプラ部6は、アナライザ部3の図示右側に位置し分析前の試料容器を収納する試料設置部7と、試料設置部7の図示右側に位置し分析完了後の試料容器を回収する試料回収部8とから成る。
【0020】
この自動分析システムでは、サンプラ部6の試料設置部7に設置された図示しない試料容器は、データプロセッサ部4からの制御情報に基づいてラック搬送ライン5の行きライン5Aを経て分析を行うべきユニットに搬送されるが、試料によって、生化学的分析ユニット1および免疫学的分析ユニット2の双方で分析を行うものと、一方のみで分析を行うものとがある。なお、免疫学的分析ユニット2での再検査の要否判断の結果に応じて、ラック搬送ライン5の帰りライン5Bを経由して行きライン5A上へ生化学的分析完了後の試料容器を戻すことが可能であり、再検査が不要であれば、生化学的分析完了後の試料容器は試料回収部8に搬送されて回収されることになる。
【0021】
次に、上記自動分析システムにおける試料の吸引動作について説明する。図2に示す試料容器9内に試料10が図示の状態で収容されている場合、各ユニットにおいてサンプリング動作を行う際に、プローブ11を液面10aから試料10の内部に挿入するが、その際、まず、公知の各種手段を用いて液面検知を行う。次に、プローブ11を図示しない昇降機構によって下降および停止させることにより、検知された液面10aから所定の挿入量S1(例えば数mm)だけプローブ11を試料10内に挿入する。その後、プローブ11に接続された図示しないポンプを駆動することにより、所望のサンプリング量の試料10を吸引する。なお、吸引した試料10は、図示しない反応容器まで搬送してその中に注入することになる。
【0022】
上記において、免疫学的分析ユニット2で使用するプローブ11としては、測定範囲が広いため試料間の汚染(コンタミネーション等)が生じた場合に測定に影響が及びやすいため、一般的に試料毎に交換する使い捨て型プローブ(ディスポーザブルのサンプルチップ)を用いるが、汚染が生じた場合であっても測定値に影響が及びにくい生化学的分析ユニット1で使用するプローブ11としては、洗浄して繰り返し使用するタイプのものを用いるものとする。
【0023】
次に、本発明の自動分析システムにおける第1実施形態のサンプリング動作制御について説明する。図4は本発明の第1実施形態のサンプリング動作制御の制御プログラムを示すフローチャートである。まず、図4のステップ51では、当該分析が生化学的分析完了後の免疫学的分析の再検査であるか否かを判別する。この判別において、当該分析が生化学的分析完了後の免疫学的分析の再検査であれば、別試料(例えば当該分析以前の分析に使用した試料である前試料)による汚染の影響を回避するために、汚染部位が存在しない試料に対して行う通常のサンプリング動作時とは異なるサンプリング動作を行う必要があるため、制御をステップ52に進める。ステップ52では、プローブ11の挿入量を図2に示す通常サンプリング時のS1から図3に示すS2に変更したサンプリング動作を行う。
【0024】
なお、上記ステップ51の判別において当該分析が生化学的分析完了後の免疫学的分析の再検査でない場合としては、当該分析が生化学的分析である場合や、当該分析が生化学的分析実施前の免疫学的分析である場合があるが、当該分析が生化学的分析である場合には直前の分析として使い捨て型プローブを用いる免疫学的分析を行ったとしても試料吸引時のプローブ11による汚染部位12が存在せず、また、当該分析が再検査以外の免疫学的分析である場合にも汚染部位12が存在しないことから、当該分析が生化学的分析完了後の免疫学的分析の再検査でない場合には、上記別試料による汚染の影響を回避するための通常のサンプリング動作時とは異なるサンプリング動作は不要であるため、ステップ52をスキップして制御をそのまま終了する。
【0025】
次に、上記第1実施形態のサンプリング動作制御の作用を説明する。通常、プローブ11は、データプロセッサ部4の制御によって、液面10aの検知後に、必要量の試料10を吸引可能な位置まで下降させられて停止し、その位置で試料10を吸引する。このような試料の吸引を行う際に、プローブ11を洗浄して繰り返し使用する分析ユニットでは、プローブ11を必要以上に試料10内に挿入すると、その分プローブの外側部分の洗浄範囲が拡大されてシステム内の洗浄槽の大型化や洗浄水量の増加に伴うコスト増を招くため、プローブの挿入量は必要最小限に抑えるのが好ましい。
【0026】
上記のような試料のサンプリングを複数回繰り返す間、生化学的分析ユニット1では1つの試料のサンプリングが完了した後にプローブ11の内側および外側を洗浄するが、洗浄後にプローブ11の外側に試料が残存した場合、その残存試料が次に分析する試料に持ち込まれた場合、測定に影響を及ぼすことになる。ただし、次に分析する試料に持ち込まれた残存試料は図2に示すように液面10aの近傍に留まって汚染部位12を形成するので、試料容器9の底面付近は汚染の影響が無い非汚染部位となる。なお、免疫学的分析の場合は、試料に持ち込まれた残存試料が測定に影響を及ぼす可能性が高いが、生化学的分析の場合は比較的低いため、現状のプローブ洗浄で再検査を含む生化学的分析時に試料10内に汚染部位12が存在しても問題にならない。
【0027】
本実施形態においては、上記のような汚染部位12の形成状態に着目して、当該分析が生化学的分析完了後の免疫学的分析の再検査である場合には、汚染の影響を回避するために制御を図4のステップ51のYESからステップ52に進めて、プローブ11の挿入量を図4のS2に変更したサンプリング動作を行う。この場合、免疫学的分析ユニット2はプローブ11として洗浄とは関係の無い使い捨て型プローブを使用するので、試料10内に深く挿入しても上記洗浄範囲の拡大の問題は生じない。したがって、プローブ11の挿入量をS2としたサンプリング動作により吸引される試料10は、非汚染部位の試料となるので、残存試料が免疫学的分析の再検査時の測定に影響を及ぼすことが防止される。
【0028】
また、本実施形態においては、生化学的分析ユニット1および免疫学的分析ユニット2を1つのデータプロセッサ部4で動作制御するように構成した自動分析システムにおいて生化学的分析完了後に免疫学的分析の再検査が必要になった場合であっても残存試料による汚染の影響が及ばないようになっている。したがって、免疫学的分析ユニット2での分析結果が出るまで試料を待機させる必要が無いため待機スペースが不要になるとともに、免疫学的分析のサンプリングが完了した試料10を直ちに生化学的分析ユニット1に搬送して生化学的分析を実施することが可能になるので、生化学的分析の開始の遅延を防止して迅速に分析結果を得ることができる。さらに、本実施形態では、生化学的分析ユニット1でのプローブ11の洗浄に洗剤を必要としないので、洗剤を使用する場合に比べてランニングコストを低減することが可能になる。
【0029】
次に、本発明の自動分析システムにおける第1参考例のサンプリング動作制御について説明する。図5は本発明の第1参考例のサンプリング動作制御の制御プログラムを示すフローチャートである。まず、図5のステップ61では、当該試料が生化学的分析および免疫学的分析の双方を検査依頼されたものであるか否かを判別する。この判別において、当該試料が生化学的分析および免疫学的分析の双方を検査依頼されたものであれば、生化学的分析完了後に免疫学的分析の再検査が必要になった場合に汚染の影響を回避する必要があるため、その対策を事前に行っておく。すなわち、当該試料が生化学的分析および免疫学的分析の双方を検査依頼されたものである場合には、制御をステップ62に進めて、当該生化学的分析の必要量より汚染部位の量が多い場合は必要量よりも多量(余分)の試料10を吸引することにより、汚染部位12を除去する。その際、余分に吸引した試料は、洗浄位置で廃棄するものとする。なお、上記ステップ51において当該分析が生化学的分析および免疫学的分析の一方のみを検査依頼されたものである場合には、残存試料による汚染が発生しないので、ステップ62をスキップして制御をそのまま終了する。
【0030】
なお、上記図5のサンプリング動作制御は、生化学的分析のための試料吸引を行う度に当該吸引により生じた汚染部位を完全に吸引除去するものであるが、代わりに、図6のサンプリング動作制御を行ってもよい。図6のサンプリング動作制御は、生化学的分析のために複数回の試料吸引を行う場合に、まとめて1回で汚染部位を完全に吸引除去するものであり、生化学的分析の依頼項目数が少ない場合(つまり、試料10の吸引回数が少ない場合)にも対応し得るように構成されている。
【0031】
図6のサンプリング動作制御は、生化学的分析ユニット1で複数回の試料吸引を行った場合の汚染部位の発生状況に応じて、必要であれば汚染部位12を吸引および排除する工程を追加実施するものであり、図6のステップ71の判別において当該試料が生化学的分析および免疫学的分析の双方を検査依頼されたものである場合には、ステップ72で、生化学的分析ユニット1での複数回の吸引後に汚染部位12が存在しているか否かを判別し、汚染部位12が存在していれば、次のステップ73で汚染部位12を吸引および排除する。その際、吸引後に汚染部位12が存在しているか否かの判別は、データプロセッサ部4において、事前に試料容器の内径と液面検知後のプローブ挿入量とを基に実験的に求めておいた汚染部位の容量と、上記複数回の試料吸引により実際に吸引した容量とを比較することにより、汚染部位の容量の方が大きければまだ汚染部位12が存在していると判別するようにして行うものとする。
【0032】
本参考例においては、生化学的分析完了後に免疫学的分析の再検査が必要になった場合の残存試料による汚染の影響を回避するために、図5のステップ62または図6のステップ72のYES−73を実行することにより汚染部位12を吸引除去するから、生化学的分析完了後に免疫学的分析の再検査を行う場合のサンプリング動作により吸引される試料10は、非汚染部位の試料となるので、残存試料が免疫学的分析の再検査を行う場合の測定に影響を及ぼすことが防止される。また、本参考例においては、上記第1実施形態と同様に、生化学的分析ユニット1および免疫学的分析ユニット2を1つのデータプロセッサ部4で動作制御するように構成した自動分析システムにおいて生化学的分析完了後に免疫学的分析の再検査が必要になった場合であっても残存試料による汚染の影響が及ばないようにしたため、免疫学的分析ユニット2での分析結果が出るまで試料を待機させる必要が無いため待機スペースが不要になるとともに、免疫学的分析のサンプリングが完了した試料10を直ちに生化学的分析ユニット1に搬送して生化学的分析を実施することが可能になるので、生化学的分析の開始の遅延を防止して迅速に分析結果を得ることができる。さらに、本参考例では、生化学的分析ユニット1でのプローブ11の洗浄に洗剤を必要としないので、洗剤を使用する場合に比べてランニングコストを低減することが可能になる。
【0033】
次に、本発明の自動分析システムにおける第2参考例のサンプリング動作制御について説明する。図7は本発明の第2参考例のサンプリング動作制御の制御プログラムを示すフローチャートである。まず、図7のステップ81では、当該分析が生化学的分析完了後の免疫学的分析の再検査であるか否かを判別する。この判別において、当該分析が生化学的分析完了後の免疫学的分析の再検査である場合に限り、残存試料による汚染の影響を回避するために、次のステップ82で、試料10の汚染部位12と非汚染部位とを混和する制御を行う。
【0034】
上記混和の前には、生化学的分析ユニット1におけるプローブ11の洗浄により残存試料による汚染を減少させる制御が行われており、かつ、上記混和により汚染部位12は試料10全体に拡散されるため、上記混和後には試料全体として希釈された状態となる。例えば、生化学的分析ユニット1で生化学的分析を行った後の試料容器9内の試料10の残容量が1mLである場合に、残存試料による汚染部位12が0.001μLであれば、混和後の残存試料の濃度は混和前の1/1000000以下になり、免疫学的分析に影響を及ぼさないほどの微量となる。
【0035】
なお、上記ステップ82の混和は、実際に免疫学的分析の再検査を行う前であれば、どのような時期に実施してもよい。また、混和方法は、特に限定されるものではなく、例えば吸引動作および吐出動作を繰り返すことにより混和するようにしてもよい。
【0036】
本参考例においては、当該分析が生化学的分析完了後の免疫学的分析の再検査である場合には、事前に図7のステップ82を実行することにより残存試料による汚染の影響が及ばないようにするから、上記第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0037】
なお、上記第1実施形態、第1参考例および第2参考例では、図1に示す自動分析システムを使用したが、代わりに、図8に示す自動分析システムを使用してもよい。図8に示す自動分析システムは、生化学的分析ユニット1および免疫学的分析ユニット2の配置が左右逆になるように入れ替えたものであり、その動作は図1に示す自動分析システムと
同様である。
【0038】
また、図1に示す自動分析システムでは生化学的分析ユニット1および免疫学的分析ユニット2を独立に設置する構成としたが、1つの分析ユニット内で生化学的分析および免疫学的分析が可能な分析ユニットを用いるとともに、生化学的分析には洗浄して繰り返し使用するタイプのプローブを用いるように構成してもよい。
【0039】
また、上記第1実施形態、第1参考例および第2参考例では、免疫学的分析ユニット2では使い捨て型プローブを用いるようにしたが、動作サイクルが長く、その動作サイクルの間に洗浄して繰り返し使用するタイプのプローブを用いても十分に清浄状態を保つことができる場合であれば、その繰り返し使用するタイプのプローブを用いるようにしてもよい。
【0040】
さらに、上記第1実施形態および第1参考例を組み合わせたり、上記第1参考例および第2参考例を組み合わせたりする構成も可能であり、かつ、有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の自動分析システムの概略構成を示す図である。
【図2】 本発明の自動分析システムにおいて試料をプローブによって吸引するサンプリング動作を説明するための図である。
【図3】 本発明の自動分析システムにおける第1実施形態のサンプリング動作制御時の作用を説明するための図である。
【図4】 本発明の第1実施形態のサンプリング動作制御の制御プログラムを示すフローチャートである。
【図5】 本発明の第1参考例のサンプリング動作制御の制御プログラムを示すフローチャートである。
【図6】 本発明の第1参考例のサンプリング動作制御の変形例の制御プログラムを示すフローチャートである。
【図7】 本発明の第2参考例のサンプリング動作制御の制御プログラムを示すフローチャートである。
【図8】 本発明の自動分析システムの別の概略構成を示す図である。
【符号の説明】
1 生化学的分析ユニット
2 免疫学的分析ユニット
3 アナライザ部
4 データプロセッサ部
5 ラック搬送ライン
5A 行きライン
5B 帰りライン
6 サンプラ部
7 試料設置部
8 試料回収部
9 試料容器
10 試料
10a 液面
11 プローブ
12 汚染部位
Claims (2)
- 生化学的分析および免疫学的分析を実施し得るように構成した自動分析システムにおいて、
別試料による汚染部位が存在する試料に対しサンプリングのためのプローブを用いて吸引動作を行う際、汚染部位が存在しない試料に対して行う通常サンプリング動作時とは異なるサンプリング動作を行うことにより、汚染の影響を回避するようにしたことを特徴とする自動分析システム。 - 生化学的分析および免疫学的分析を検査依頼された試料に対して生化学的分析を実施した後に免疫学的分析を実施する場合、前記生化学的分析による汚染部位を含まない部位を吸引するように試料液面からのプローブ挿入量を変更することを特徴とする請求項1記載の自動分析システム。
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