JP5456463B2 - 鍵管理ボックス - Google Patents
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Description
しかし、多数の保管庫内の書類を順次調べようとすると、たくさんの鍵を持って移動しなければならず、作業性が悪かった。その問題を解決するために、同じ1つの鍵を用いて、複数の保管庫を開閉できるシステムが望まれていた。
一方、交換容易なシリンダー錠前を用い、保管庫毎にシリンダー錠前を交換することにより、一つの鍵で開閉できる保管庫を設定可能とするものが市販されている。これによれば、同じ1つの鍵で開閉可能な保管庫を任意に設定し変更することができる。
鍵は通常の鍵であり、特定の錠前のみ開閉可能な形状となっている。効果としては、鍵の形状が同じ合鍵を作られたとしても、接触式ICタグが内蔵されていなければ、鍵を解除することができないことが記載されている。また、段落(0027)には、ICタグのみの認証により、電気錠を開錠することが記載されている。
(1)一人の人が利用するシステムならば良いが、通常の会社のオフィスのように、各々異なる権能を有する複数の人が同じ保管庫を利用するシステムにおいては、異なる人に、各々個別に利用可能な保管庫用の鍵を所持させることが、困難であった。すなわち例えば、A,B,Cという人が各々異なる保管庫グループにアクセスする権利を有している場合に、各々の人に、その人がアクセス可能な保管庫を開閉できる鍵を所持させることはできなかった。
すなわち、接触式ICタグが確認のためにのみ使用されており、実際に鍵を開閉するのは従来通りの、鍵の挿入部の形状が錠前に合致することが条件であるため、オフィスで、複数の保管庫内の書類を調べようとすると、たくさんの鍵を持って、保管庫間を移動する必要がある。たくさんの鍵を持って移動することも不便である上、その都度所定の鍵を探さなければならず、きわめて非能率的であった。
また、ICタグの認識により、電気錠を開錠するのは、単純にカードに埋め込まれたICタグを読み取って、電気錠を開錠するのと何ら差異がなく、鍵とICタグを組み合わせる意味がない。言い換えれば、電気錠を必要とするため、コストアップとなる問題がある。
また、特許文献1の技術では、接触式ICタグが鍵の把持部に露出しているので、読取装置を錠前の外に配置せざるをえないため、機材の衝突やいたずら等により損傷する恐れがある。
(4)一方、個人に対して1個ずつの個人用鍵を振り分けた場合、オフィスで鍵を使用する人数分だけの数の鍵を収納する鍵管理ボックスを必要とした。一人の人が鍵を使用する時間は、一日のうち、短い時間であるのが通常である。そのため、使用時間の少ない鍵でも、全て収納しなければならず、鍵管理ボックスが無駄なスペースを占有する問題があった。
(1)オフィスに配置された複数の保管庫の錠前を開錠するために、使用者により使用される鍵を集中して保管管理するためのものであって、該鍵が装着され、取り出し不能とする鍵ロック手段と、個人認証手段と、個人認証された使用者に許可された該鍵の該鍵ロック手段を解除する制御手段とを有する鍵管理ボックスにおいて、(a)鍵がICタグを備えるデジタルキーであり、ICタグが使用者のIDデータと、前記複数の保管庫のうち前記使用者が開錠許可を有している2以上の保管庫を特定する保管庫特定データとを記憶すること、(b)鍵管理ボックスが、ICタグのIDデータを読み取るデータ読取手段と、個人認証手段が特定の使用者を認識したときに、該当する使用者のIDデータを持つ鍵の鍵ロック手段を解除するロック解除手段を有すること、を特徴とする。
(2)(1)に記載する鍵管理ボックスにおいて、前記ICタグが、前記保管庫を使用した使用履歴を記憶すること、前記データ読取手段が、前記使用履歴を読み取ること、を特徴とする。
ここで、共通の意味には、複数人が1個の共通鍵を使用する意味での主観的な共通と、1個の共通鍵を複数の保管庫に使用できる意味での客体的な共通とが考えられる。本明細書では、主観的な共通に着目して、個人的に1本ずつ割り当てられる鍵を「個人鍵」、複数の使用者により共通に使用される鍵を「共通鍵」という。
(4)(3)に記載する鍵管理ボックスにおいて、前記ICタグが、前記保管庫を使用した使用履歴を記憶すること、前記データ読取手段が、前記使用履歴を読み取ること、を特徴とする。
(7)(6)に記載の発明において、前記グループ作成手段は、前記使用者の属性、前記使用者が前記共通鍵を使用する頻度、前記共通鍵を使用する時間帯の少なくとも一つに基づいて、前記第1及び前記第2グループを作成することを特徴とする。
(9)(8)に記載する鍵管理ボックスにおいて、前記有効時間データ書込手段は、使用者の属性、保管物の種類、保管庫の設置場所の少なくとも一つに応じて前記有効時間を変更して前記ICタグに書き込むものであることを特徴とする。
ここで、保管庫側の錠前を管理する制御装置に、その保管庫を開錠可能なIDデータを記憶させておき、ICタグのIDデータを読み取ることにより、錠前の開錠を行っても良い。
本発明の鍵管理ボックスは、有効時間データ書込手段が、使用者の属性、保管物の種類、保管庫の設置場所に応じて有効時間を変更してICタグに書き込むものである。このような本発明の鍵管理ボックスは、使用者や保管物、保管庫の設置場所に適した有効時間をICタグに記憶させるので、有効時間を一律に設定する場合と比べて第三者がデジタルキーを不正使用する機会が減り、セキュリティを向上させることができる。
30 鍵管理ボックス
32 ICカード読取部
33 テンキー
34 液晶表示部
35 キー孔
38 キー孔ユニット
40 有効時間データ書込手段
43 LED
47 電子キーID記憶部
48 アクセス権記憶部
49 履歴記憶部
50 制御プログラム
<電子キー>
図1は、電子キー1の平面図である。図2は、図1に示す電子キー1を図中A方向から見た図である。
電子キー1は、金属製の差込体2にICユニット3が取り付けられている。ICユニット3は、静電気を防止するために、樹脂製のケース4により外観が構成されている。ケース4は、第1ケース片5と第2ケース片6とを連結して、第1及び第2ケース片5,6の間に、差込体2の枠部2a(図3参照)を収納する中空部を内部に形成している。
LED9は、第1ケース片5に形成された露出口5aから外部に露出し、点滅状態を視認できるようになっている。ICユニット3は、ICタグ13(図3参照)の第1端子11と第2端子12がケース4の内部から外部へ延設され、差込体2の両側に配置されている。
差込体2の枠部2aには、ケース4の内部から外部へ突き出すように差込部2cが一体に設けられている。枠部2aには、ICタグ用基板10に搭載されたICタグ13やLED9を収容する開口部2bが形成され、ICタグ13やLED9の配線等が差込体2に接触することを防いでいる。差込体2には、ロック手段と係合するための凹部2dが形成されている。ICタグ用基板10には、ICタグ13と、ICタグ13の第1端子11及び第2端子12(図2参照)と、LED9がはんだ付け等により取り付けられている。尚、ICユニット3は、外部から電源を供給されない場合でもICタグ13を駆動できるように電池17を備える。
図4は、図1に示す電子キー1のリードライト回路を示すブロック図である。
電子キー1は、第1整流ダイオードD1のアノード側がICタグ13に接続され、第1整流ダイオードD1のカソード側が第1端子11に接続されており、第2端子12から第1端子11へ電流を流すようになっている。第1抵抗R1は、第1整流ダイオードD1と並列に設けられ、非線形素子であるICタグ13に僅かな電流が流れたときでも第1整流ダイオードD1をON状態に切り替えられるようにしている。
図5は、図1に示す電子キー1の論理ブロック図である。
電子キー1は、電子キーアクセス許可制御手段24と、外部通信インターフェース手段27とを備える。
電子キーアクセス許可制御手段24は、通常時には、第1及び第2端子11,12を接続する回路を切断している。電子キーアクセス許可制御手段24は、電子キー1が鍵管理ボックスから取り出されるときに、第1及び第2端子11,12とを接続し、外部通信インターフェース手段27が電子キーID記憶手段25やアクセス権記憶手段26、有効時間データ記憶手段28、履歴記憶手段23にアクセスすることを許可するものである。
アクセス権記憶手段26は、電子キー1の所有者が有する「アクセス権」を記憶するものである。「アクセス権」とは、保管庫を開閉する権利をいう。アクセス権記憶手段は、複数の保管庫のうち使用者が解錠許可(アクセス権)を有している2以上の保管庫を特定する保管庫特定データが読み書きされる。
履歴記憶手段23は、電子キー1を用いて保管庫を開錠した場合に保管庫の識別番号、開錠した日時、及び閉錠した日時等の使用履歴が書き込まれ、また、電子キー1を鍵管理ボックス30に返却したときに使用履歴が鍵管理ボックス30に読み取られるものである。
なお、電子キーアクセス許可制御手段24と外部通信インターフェース手段27との間には、電池残量測定手段29が接続している。電池残量測定手段29は、電池17(図3参照)の残量を監視し、電池17の残量が所定量以下になった場合にLED9(図1及び図3参照)を特定周期で点滅させてユーザに電池残量が少なくなったことを知らせるものである。
次に、電子キー1を管理するシステムについて説明する。図6に鍵管理ボックス30の構成図を示す。鍵管理ボックス30は、開閉扉31が付設され、通常、開閉扉31は閉じられている。鍵管理ボックス30の開閉扉31の内側には、10個の電子キー1(図1参照)を保持するキー孔ユニット38(38Aから38Jまで)が付設されている。鍵管理ボックスの開閉扉31の右側の表面には、ICカード読取部32、テンキー操作部33、液晶表示部34が付設されている。キー孔ユニット38は、電子キー1が装着されるキー孔35、LED43、ネームプレート37を有している。キー孔35には、キー抜け阻止手段である鍵ロック手段41(図7参照)により、通常電子キー1を抜くことができない状態となっている。
コントローラ44には、各キー孔ユニット38に対応して付設されている電子キー1をロックして抜けないようにする鍵ロック手段41A〜41J、電子キー1が装着されたときに、電子キー1に内蔵されたICタグ13に記憶されているデータを読み取るためのICタグデータ読取手段42A〜42J、有効時間データを電子キー1の有効時間データ記憶手段28に書き込む有効時間データ書込手段40A〜40J、データ書き込み手段39A〜39J、LED43A〜43Jが接続されている。また、コントローラ44には、液晶表示部34、テンキー操作部33、ICカード読取部32が接続されている。
次に、実施例の鍵管理ボックス30の使用形態について説明する。
上記構成を有する鍵管理ボックス30の使用形態としては、2つの方式が考えられる。それらの方法は、ROM46に記憶させる制御プログラム50により変更される。2つの方式である、個人鍵方式、及び共通鍵方式について、順次説明する。
<個人鍵方式>
電子キー1を個人に1本ずつ割り当てて管理する方式である。図6に示す鍵管理ボックス30では、10人分の電子キー1を管理できる。電子キー1の電子キーID記憶手段25に記憶された固有の識別番号(電子キーID)は、本実施例では、接触式ICタグ13の固有の識別番号を利用している。市販されている接触式ICタグは、各々が固有の識別番号を有しており、同じものはなく、また書き換えも困難なので便利である。
電子キーID記憶手段25は、電子キーIDに対応した特定の個人を記憶している。
使用者は、鍵管理ボックス30の所に行き、所持しているICカードをICカード読取部32に読み取らせる(S11;YES)。そして、テンキー操作部33により、暗証番号を入力する(S12)。コントローラ44の電子キーID記憶部47は、ICカード読取部32が読み取ったICカードと対応する暗証番号を記憶しており、入力された暗証番号を照合する(S13)。そして、正しい暗証番号が入力されたときのみ(S13;YES)、有効時間データ設定部51が設定した有効時間データを有効時間データ書込手段40により電子キー1の有効時間データ記憶手段28に書き込んだ後、開閉扉31を開放する。本実施例では、テンキー操作部33を用いているが、静脈認証装置、指紋認証装置等により個人認証を行っても良い。個人認証を行うのは、他人のICカードを使用して不正行為が行われるのを防止するためである。
例えば、有効時間データ設定部51は、使用者を平社員クラス、課長クラス、部長クラス、役員クラスに分けて記憶しており、例えば平社員クラスの有効時間を5分、課長クラスの有効時間を10分、部長クラスの有効時間を15分、役員クラスの有効時間を20分に設定するなど、階層に応じて有効時間の長さを設定する。
また例えば、有効時間データ設定部51は、保管庫を開いて書類内容を確認する時間を鑑みて、書類ファイルを収納する保管庫に対する有効時間を、CD−ROMやUSBメモリを収納する保管庫に対する有効時間より長く設定する。
また例えば、有効時間データ設定部51は、例えば地下2階地上10階建てのビルにおいて鍵管理ボックス30が地下2階にある場合に、地上10階の保管庫に対する有効時間を地上2階の保管庫に対する有効時間より長く設定する。
本鍵管理ボックス30では、電子キー1を直接、キー孔35に装着させているので、キー孔ユニット38に付設されたICタグデータ読取手段42により、装着された電子キー1のICタグデータを読み取るため、電子キー1が正規の鍵であるか否かを確実に管理することができる。
電子キー1を鍵管理ボックス30に返却したときに(S15:NO)、ICタグデータ読取手段42は、電子キー1の電子キーIDを読み取り、個人認証した特定の個人に対応する正しい電子キー1が返却されたことを確認し(S17;YES)、返却時間を履歴記憶部49に記憶する(S18)。次に、コントローラ44のICタグデータ読取手段42により電子キー1の履歴記憶手段23から読み取った使用履歴が、個人用電子キー1の使用履歴として履歴記憶部49に記憶される(S19)。
後で、保管庫内の書類の紛失等のトラブルが発生したときに、電子キー1の履歴記憶手段23やコントローラ44の履歴記憶部49に記憶されている使用履歴をチェックすることにより、責任の所在を追及することができる。また、全ての履歴を管理していることを使用者に知らせることにより、使用者が鍵管理ボックス30から電子キー1を取り出した後、すばやく保管庫の利用を行うことが期待できるため、電子キー1が机の上に長時間置きっぱなしになるような事態を回避することができる。
その後、開閉扉31を閉じることを液晶表示部34に表示して指示する(S20)。開閉扉31が閉じられたことを確認して(S21;YES)、S11へ戻る。
共通の意味には、複数人が1個の共通鍵を使用する意味での主観的な共通と、1個の共通鍵を複数の保管庫に使用できる意味での客体的な共通とが考えられる。本明細書では、主観的な共通に着目して、個人的に1本ずつ割り当てられる鍵を「個人鍵」、複数の使用者により共通に使用される鍵を「共通鍵」という。よって、共通鍵方式は、電子キー1を個人に1本ずつ割り当てずに、共通鍵として管理する方式である。基本的構成等は、個人鍵方式と同じなので、相違する点のみ詳細に説明する。
図6に示す鍵管理ボックス30では、10個の電子キー1を管理できる。
図9に、共通鍵方式の場合の制御プログラム50をフローチャートで示す。
使用者は、鍵管理ボックス30の所に行き、所持しているICカードをICカード読取部32に読み取らせる(S30;YES)。そして、テンキー操作部33により、暗証番号を入力する(S31)。コントローラ44の電子キーID記憶部47は、ICカード読取部32が読み取ったICカードと対応する暗証番号を記憶しており、入力された暗証番号を照合する(S32)。そして、正しい暗証番号が入力されたときのみ(S32;YES)、開閉扉31を開放する。本実施例では、テンキー操作部33を用いているが、静脈認証装置、指紋認証装置等により個人認証を行っても良い。個人認証を行うのは、他人のICカードを使用して不正行為が行われるのを防止するためである。
先に、使用者が現在電子キー1を借りていない場合(S33;NO)について説明する。
この場合には、液晶表示部34に、使用者が必要とする保管庫の番号を入力させる(S34)。この場合に、液晶表示部34の特性を生かして、図示表示等行い、使用者が容易に保管庫の番号を特定できるようにすると良い。
使用者が保管庫の番号を入力すると(S34)、番号入力が完了したか否か、液晶表示部34に表示を行い確認する(S35)。使用者は、複数の保管庫を開錠したい場合には、全ての保管庫の番号を入力する(S34,S35)。
次に、コントローラ44は、開閉扉31を開放すると同時に、データを書き込んだ任意の電子キー1が装着されているキー孔ユニット38の鍵ロック手段41を解除する(S37)。鍵ロック手段41は、鍵の凹部2dを利用して、図示しない係合爪をソレノイドで駆動させて係合・解除を行っている。また、解除したキー孔ユニット38のLED43を点灯する(S37)。使用者は、これにより、所定の電子キー1を抜き取ることができる。コントローラ44は、ICタグデータ読取手段42が電子キー1を検出しなくなったときに、電子キー1がキー孔35から抜き取られたと判断して(S38;YES)、認証した個人、取り出された電子キー1、取り出された時間を履歴記憶部49に記憶する(S39)。その後、開閉扉31を閉じることを液晶表示部34に表示して指示する(S40)。開閉扉31が閉じられたことを確認して(S41;YES)、S30へ戻る。
保管庫を開錠した場合、アクセス権記憶手段26には、保管庫側のコントローラにより、保管庫の識別番号、開錠した日時、及び閉錠した日時が書き込まれる。電子キー1により、複数の保管庫の開錠を行った場合には、全ての使用履歴データが、電子キー1のアクセス権記憶手段26に記憶される。
使用者は、電子キー1が装着されていない任意のキー孔35に、電子キー1を返却する(S43)。電子キー1が鍵管理ボックス30に返却されたときに、ICタグデータ読取手段42は、電子キー1の電子キーIDを読み取り、個人認証した特定の個人が借りていた電子キー1が返却されたことを確認し(S44;YES)、返却時間を履歴記憶部49に記憶する(S45)。次に、コントローラ44のICタグデータ読取手段42が電子キー1から読み取った使用履歴データが、履歴記憶部49に、個人用電子キー1の使用履歴として記憶される(S46)。
後で、保管庫内の書類の紛失等のトラブルが発生したときに、使用履歴をチェックすることにより、責任の所在を追及することができる。また、全ての履歴を管理していることを使用者に知らせることにより、使用者が鍵管理ボックス30から電子キー1を取り出した後、すばやく保管庫の利用を行うことが期待できるため、電子キー1が机の上に長時間置きっぱなしになるような事態を回避することができる。
その後、開閉扉31を閉じることを液晶表示部34に表示して指示する(S40)。開閉扉31が閉じられたことを確認して(S41;YES)、S30へ戻る。
コントローラ44は、例えば、使用者がコントローラ44に共通鍵のグループ化指令を入力した場合、或いは、直近に共通鍵のグループ化をしてから一定期間(例えば1年)が経過して共通鍵のグループ化指令を入力した場合に、共通鍵をグループ化するための条件を設定する(S51:YES、S52)。条件設定は、共通鍵のグループ化指令を入力する度にコントローラ44の管理者に入力させても良いし、直近の共通鍵のグループ化で使用した条件を更新して使用しても良い。
併用方式は、一つの鍵管理ボックス30で、個人鍵方式と共通鍵方式とを併用して複数本の電子キー1を管理する方式である。個人鍵と共通鍵の基本的構成等は、上記個人鍵及び共通鍵と同じなので、相違する点のみ詳細に説明する。
併用方式では、例えば図6に示す鍵管理ボックス30において、キー孔ユニット38A〜38Gに個人鍵となる電子キー1を収容し、キー孔ユニット38H〜38Jに共通鍵となる電子キー1を収容する。
選択方式は、1つの鍵管理ボックス30について、個人鍵方式と共通鍵方式と併用方式とを使用者が選択する方式である。個人鍵と共通鍵の基本的構成等は、上記個人鍵及び共通鍵と同じなので、相違する点のみ詳細に説明する。
選択方式では、例えば図6に示す鍵管理ボックス30のICカード読取部32において個人IDを読み取り、その個人IDが鍵管理ボックス30の管理者である場合のみ、テンキー操作部33を用いて個人鍵方式と共通鍵方式と併用方式とを選択可能にする。方式選択が終了すると、鍵管理ボックス30は、選択された方式に従ってキー孔ユニット38に収納された電子キー1を管理する。このような鍵管理ボックス30は、電子キー1の管理方式を任意に選択できるので、使い勝手が良い。
(1)上記実施形態の鍵管理ボックス30では、開閉扉31を取り付けているが、開閉扉31を取り付けなくても、鍵ロック手段41により、電子キーの取り出しを管理することができる。
(2)共通鍵方式に関する上記実施形態によれば、使用者が使用したい保管庫の番号を入力しているが(S34)、個人認証を行っているので(S32)、 コントローラ44が、個人認証した使用者のアクセス権について、アクセス権記憶部48に確認を行い、その特定の個人がアクセス権を有する保管庫の識別番号を全て、任意の電子キー1のアクセス権記憶手段に、その番号を書き込んでも良い(S36)。それにより、個別の保管庫番号を入力する手間が省けて使用者にとって、使い勝手が良くなる。
(3)上記実施形態では、電子キー1が接触式ICタグ13を備えるが、接触式ICタグ13に代えて非接触式ICタグを使用してもよい。そして、非接触式ICタグにデータを読み書きするリーダライタ装置を、鍵管理ボックス30のキー孔35に設けてもよい。
Claims (9)
- オフィスに配置された複数の保管庫の錠前を開錠するために、使用者により使用される鍵を集中して保管管理するためのものであって、該鍵が装着され、取り出し不能とする鍵ロック手段と、個人認証手段と、個人認証された使用者に許可された該鍵の該鍵ロック手段を解除する制御手段とを有する鍵管理ボックスにおいて、
前記鍵は、ICタグを備え、前記ICタグが使用者のIDデータと、前記複数の保管庫のうち前記使用者が開錠許可を有している2以上の保管庫を特定する保管庫特定データとを記憶しており、前記2以上の保管庫特定データにより特定される2以上の保管庫の錠前を1個の鍵で開錠可能なデジタルキーであること、
前記鍵管理ボックスが、
前記ICタグのIDデータを読み取るデータ読取手段と、
前記個人認証手段が特定の使用者を認識したときに、該当する使用者のIDデータを持つ前記鍵の前記鍵ロック手段を解除するロック解除手段と、を有すること、
を特徴とする鍵管理ボックス。 - 請求項1に記載する鍵管理ボックスにおいて、
前記ICタグが、前記保管庫を使用した使用履歴を記憶すること、
前記データ読取手段が、前記使用履歴を読み取ること、
を特徴とする鍵管理ボックス。 - オフィスに配置された複数の保管庫の錠前を開錠するために、複数の使用者により共通に使用される共通鍵を集中して保管管理するためのものであって、該共通鍵が装着され、取り出し不能とする鍵ロック手段と、個人認証手段と、個人認証された使用者に許可された該共通鍵の該鍵ロック手段を解除する制御手段とを有する鍵管理ボックスにおいて、
前記共通鍵は、ICタグを備え、前記ICタグが使用者のIDデータと、前記複数の保管庫のうち前記使用者が開錠許可を有している2以上の保管庫を特定する保管庫特定データとを記憶しており、前記2以上の保管庫特定データにより特定される2以上の保管庫の錠前を1個の鍵で開錠可能なデジタルキーであること、
前記鍵管理ボックスが、
前記ICタグのIDデータを読み取るデータ読取手段と、
前記個人認証手段が特定の使用者を認識したときに、任意の前記共通鍵の前記ICタグに、認識した使用者のIDデータ、及び、前記認識した使用者が開錠許可を有する保管庫の保管庫特定データの少なくとも一方のデータを書き込むデータ書き込み手段と、
前記任意の共通鍵の前記鍵ロック手段を解除するロック解除手段を有すること、
を特徴とする鍵管理ボックス。 - 請求項3に記載する鍵管理ボックスにおいて、
前記ICタグが、前記保管庫を使用した使用履歴を記憶すること、
前記データ読取手段が、前記使用履歴を読み取ること、
を特徴とする鍵管理ボックス。 - オフィスに配置された複数の保管庫の錠前を開錠するために、使用者により使用される鍵を集中して保管管理するためのものであって、該鍵が装着され、取り出し不能とする鍵ロック手段と、個人認証手段と、個人認証された使用者に許可された該鍵の該鍵ロック手段を解除する制御手段とを有する鍵管理ボックスにおいて、
前記鍵が、
ICタグを備え、前記ICタグが使用者のIDデータと、前記複数の保管庫のうち前記使用者が開錠許可を有している2以上の保管庫を特定する保管庫特定データとを記憶しており、前記2以上の保管庫特定データにより特定される2以上の保管庫の錠前を1個の鍵で開錠可能なデジタルキーであって、個人に1本ずつ割り当てられる個人鍵と、
ICタグを備え、前記ICタグが使用者のIDデータと、前記複数の保管庫のうち前記使用者が開錠許可を有している2以上の保管庫を特定する保管庫特定データとを記憶しており、前記2以上の保管庫特定データにより特定される2以上の保管庫の錠前を1個の鍵で開錠可能なデジタルキーであって、複数の使用者により共通に使用される共通鍵と、を含み、
前記鍵管理ボックスが、
前記ICタグのIDデータを読み取るデータ読取手段と、
前記個人認証手段が前記共通鍵を使用可能な使用者を認識したときに、任意の前記共通鍵の前記ICタグに、認識した使用者のIDデータ、及び、前記認識した使用者が開錠許可を有している保管庫の保管庫特定データを書き込むデータ書き込み手段と、
前記個人認証手段が前記個人鍵を割り当てられた個人を認識したときに、該当する使用者のIDデータを持つ前記個人鍵の前記鍵ロック手段を解除する第1ロック解除手段と、
前記個人認証手段が前記共通鍵を使用可能な使用者を認識したときに、前記データ書き込み手段にデータを書き込まれた前記共通鍵の前記鍵ロック手段を解除する第2ロック解除手段を有すること、
を特徴とする鍵管理ボックス。 - 請求項3乃至請求項5の何れか一つに記載する鍵管理ボックスにおいて、
複数の前記共通鍵を、第1条件に従う第1グループと、第2条件に従う第2グループとにグループ分けするグループ作成手段を有する
ことを特徴とする鍵管理ボックス。 - 請求項6に記載する鍵管理ボックスにおいて、
前記グループ作成手段は、前記使用者の属性、前記使用者が前記共通鍵を使用する頻度、前記共通鍵を使用する時間帯の少なくとも一つに基づいて、前記第1及び前記第2グループを作成する
ことを特徴とする鍵管理ボックス。 - 請求項1乃至請求項7の何れか1つに記載する鍵管理ボックスにおいて、
前記保管庫特定データを用いて前記保管庫を開錠可能な有効時間を示す有効時間データを前記ICタグに書き込む有効時間データ書込手段を有する
ことを特徴とする鍵管理ボックス。 - 請求項8に記載する鍵管理ボックスにおいて、
前記有効時間データ書込手段は、使用者の属性、保管物の種類、保管庫の設置場所の少なくとも一つに応じて前記有効時間を変更して前記ICタグに書き込むものである
ことを特徴とする鍵管理ボックス。
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