JP5455144B2 - 防眩ハードコートフィルム - Google Patents

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本発明はノートパソコン、液晶モニター、テレビ等の各種ディスプレイの表面に用いる防眩ハードコートフィルムであり、防眩性に優れ、耐擦傷性、視感透過率にも優れた防眩ハードコートフィルムに関する。
ノートパソコン、液晶モニターなどのディスプレイは、表面保護基材を通して画像を認識するようになっている。
これらのディスプレイの最表面には通常防眩ハードコートフィルムが貼合されている。防眩ハードコートフィルムは、バックライトから発せられた光がディスプレイ表面で拡散することなく直進すると、ディスプレイ表面を目視した場合眩しく、内部から出射する光をある程度拡散させる必要がある。また、防眩ハードコートフィルムには外光の映りこみの防止や偏光板への傷つき防止機能を付与することが望まれている。一方、近年液晶ディスプレイの省エネルギー化の要求に伴い、バックライトから発する光を効率的に活用確保すことが望まれ、透過率及び防眩性の両立が特に重要となっている。
通常、防眩ハードコートフィルムは、透明フィルム上に防眩剤及び電離放射線硬化型樹脂からなる層を設け防眩処理を施すか、屈折率を調整した薄膜を形成して光学的に反射を防止することが一般的である。防眩処理には、シリカ微粒子等の顔料を1種または数種含む樹脂により構成した方法が知られている。このような技術は、例えば、特開平10−180950号公報(特許文献1)、特開2002−169007号公報(特許文献2)等に記載されている。
特許文献1には、プラスッチックフィルム上に、紫外線硬化型樹脂とコロイド状シリカ粒子のアミン化合物による凝集物1〜30重量部を含有して成る防眩ハードコートフィルムが記載されている。
また、特許文献2には、優れた視認性と防眩性を持たせることを目的として、防眩剤として疎水化処理されたシリカを用いることが記載されている。
特開平10−180950号公報 特開2002−169007号公報
しかしながら、特許文献1に記載された技術では、防眩剤としてシリカ単独で塗膜を形成した場合、優れた防眩性は得られるが、透過率を上昇させる顕著な効果は見られない。
また、特許文献2に記載された技術では、疎水化処理はシリカ微粒子表面のシラノール基を有機ケイ素化合物と反応させ、メチル基等の疎水基を導入することでなされる。このように疎水化処理シリカ微粒子では微粒子同士の相互作用が小さいため、より容易に媒体中に分散され、粗大な凝集体の残存も少なくなるとしている。しかしながら、化学反応させた疎水化処理シリカ微粒子は真比重が増し、吸油量が低下しシリカ微粒子の見掛け体積が小さく塗膜内に沈み易い状況が生まれる。これにより透過鮮明度が高くなり視認性は優れるが、充分な防眩性が得られているとは言えなかった。
その他に、透明基材上に電離放射線硬化型樹脂と屈折率差が1.40〜1.60の樹脂ビーズから構成されたハードコートフィルムも多数提案されている。しかしながら、樹脂ビーズを使用する場合にはシリカ微粒子に比べ工業用製品として高価であるという問題があった。
従って、本発明の目的は、たとえば液晶ディスプレイ等用の防眩ハードコートフィルムとして充分な防眩性を有し、且つ耐擦傷性に優れ、また透過率特に視感透過率にも優れる防眩ハードコートフィルムを提供することである。
本発明者らは上記技術的課題を解決するべく鋭意検討した結果、防眩層中に、バインダー樹脂と、両者の平均粒径が大きく異なる2種類のシリカ微粒子を含有させることにより、防眩性及び透過率特に視感透過率を大幅に向上させられる防眩ハードコートフィルムが得られることを見い出し、本発明を完成するに至ったものである。
すなわち、本発明は、以下の構成を有する。
第1の発明は、透明フィルム上に、2種類の微粒子及び樹脂からなる防眩層を有する防眩ハードコートフィルムであって、第1種の微粒子は表面未処理シリカ微粒子であり、その平均粒径が2.0〜3.5μmであって、その配合量が樹脂100重量部に対して3〜15重量部であり、第2種の微粒子はシリカ微粒子であり、その平均粒径が10〜500nmであって、その配合量が樹脂100重量部に対して1〜100重量部であることを特徴とする防眩ハードコートフィルムである。
また、第2の発明は、前記第1の発明において、前記第1種の微粒子は、JIS K 5101に規定する吸油量測定方法によって算出した吸油量が250ml/100g以上で、且つ簡易BET法により算出した比表面積が400m/g以下であることを特徴とする防眩ハードコートフィルムである。
また、第3の発明は、前記第1又は第2の発明において、前記防眩ハードコートフィルムの視感透過率(透過Y値)が92.20以上で、且つJIS K 7105に基づき測定される透過鮮明度が100%以下であることを特徴とする防眩ハードコートフィルムである。
また、第4の発明は、前記第1乃至第3のいずれかの発明において、 前記防眩層の膜厚が前記第1種の微粒子の平均粒径の1.0〜2.0倍の範囲であることを特徴とする防眩ハードコートフィルムである。
また、第5の発明は、前記第1乃至第4のいずれかの発明において、前記防眩層に含まれる樹脂の主成分が電離放射線硬化型樹脂であることを特徴とする防眩ハードコートフィルムである。
請求項1の発明によれば、防眩性に優れ、且つ耐擦傷性に優れ、さらには透過率特に視感透過率が大幅に向上した防眩ハードコートフィルムが得られる。
また、請求項2の発明によれば、第1種の微粒子が、JIS K 5101に規定する吸油量測定方法によって算出した吸油量が250ml/100g以上で、且つ簡易BET法により算出した比表面積が400m/g以下であることにより、フィルムの透過鮮明度を小さくして防眩性を向上させることができる。
また、請求項3の発明によれば、視感透過率(透過Y値)が92.20以上で、且つJIS K 7105に基づき測定される透過鮮明度が100%以下である、防眩性に優れ、且つ視感透過率が大幅に向上した防眩ハードコートフィルムが得られる。
また、請求項4の発明によれば、防眩層の膜厚が前記第1種の微粒子の平均粒径の1.0〜2.0倍の範囲であることにより、視認性、耐擦傷性、および防眩性がともに良好な防眩ハードコートフィルムが得られる。
また、請求項5の発明によれば、防眩層に含まれる樹脂の主成分が電離放射線硬化型樹脂であることにより、防眩層の表面にハード性(特に耐擦傷性)を付与することができる。
本発明の防眩ハードコートフィルムの構成を模式的に示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態を詳述する。
本発明の防眩ハードコートフィルムの構成を模式的に図1に示す。
本発明の防眩ハードコートフィルムは、透明フィルム1上に、第1種の微粒子3である表面未処理シリカ微粒子と第2種の微粒子4であるシリカ微粒子、及びバインダー樹脂2を少なくとも含む防眩層を有することによって構成される。
本発明に使用する透明フィルムは、透明なシ−ト又はフィルム状のものであれば特に制限はなく、例えばガラス製のものやプラスチックフィルムがあげられる。プラスチックフィルムとしては、例えば、ポリエステルフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、セロファンフィルム、ジアセチルセルロースフィルム、トリアセチルセルロースフィルム、アセチルセルロースブチレートフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、エチレンビニルアルコールフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリメチルペンテルフィルム、ポリスルフォンフィルム、ポリエーテルエーテルケトンフィルム、ポリエーテルスルフォンフィルム、ポリエーテルイミドフィルム、ポリイミドフィルム、フッ素樹脂フィルム、ナイロンフィルム、アクリルフィルム等を挙げることが出来る。本発明においては、特に光学異方性が無いという特徴から液晶表示体に偏光板の部材として広く実用されているトリアセチルセルロースフィルム(TACフィルム)を使用することが好ましく、これらの透明基材の厚さは特に制限はなく、状況に応じて適宜選択すれば良い。
第1種の微粒子としては、平均粒径が2.0〜3.5μmのシリカ微粒子が用いられ、形状は不定形であることが好ましい。平均粒径は2.0〜3.0μmであることが特に好ましい。平均粒径が2.0μm未満であると透過鮮明度が高く、充分な防眩性を与えることができない。また、3.5μmを超えるとシリカ微粒子が防眩層から突出し過ぎることにより、充分な耐擦傷性が得られない。また、その配合量は、電離放射線硬化型樹脂100重量部に対して3〜15重量部が好ましい。
第1種の微粒子としては、表面未処理のシリカ微粒子を使用することが好ましい。表面未処理シリカ微粒子はJIS K 5101に規定する吸油量測定方法によって算出した吸油量が250ml/100g以上で、且つ簡易BET法により算出した比表面積が400m/g以下であることが好ましい。シリカ微粒子の吸油量が250ml/100g未満、あるいは比表面積が400m/gを超える場合、見掛け体積が小さくなり塗膜形成時にシリカ微粒子が沈降し易く、これにより透過鮮明度が上昇し充分な防眩性を得ることができない。
第2種の微粒子としては、平均粒径が10〜500nmのシリカ微粒子を使用することが必須である。シリカの種類としては特に限定はなく、具体的には、シリカゲル、湿式法シリカ、乾式法シリカ、樹脂内添型微粒子等のシリカ微粒子などを挙げることができる。防眩層中の樹脂に対して、第2種の微粒子の配合量が樹脂100重量部に対して1〜100重量部の割合で配合する。
これら第1種の表面未処理シリカ微粒子及び第2種のシリカ微粒子の平均粒径はレーザー回折・散乱法で測定することができる。この方法では、粒子を分散した液にレーザー光を当てたときに回折・散乱する光の強度変化により粒子径を測定する。
防眩層の膜厚は、第1種の表面未処理シリカ微粒子の平均粒径よりも厚くしなければならない。この防眩層の膜厚がこの第1種のシリカ微粒子の平均粒径よりも薄いと、この微粒子が塗膜表面に突出し光の散乱により表面が白くなりディスプレイの視認性を著しく低下させることと塗膜からシリカ微粒子が突出することにより、耐擦傷性を悪化させるからである。一方、この膜厚が厚すぎると防眩性が低下する傾向にある。このため、好ましくは防眩層の膜厚が第1種のシリカ微粒子の平均粒径の1.0〜2.0倍となるように防眩層を設ける。
本発明の樹脂としては、乾燥後に被膜を形成する樹脂であればいずれを使用しても良いが、特に耐擦傷性を付与するという点で、電離放射線硬化型樹脂を用いることが好ましい。電離放射線硬化型樹脂は、アクリレート系の官能基を有するポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂などとこれらのオリゴマーおよびプレポリマーを主成分とした樹脂が使用できる。また、これらの樹脂を紫外線照射により架橋するため、光重合開始剤としてアセトフェノン類、ベンゾフェノン類等を混合することが望ましい。
更に、防眩層は、本発明の効果を変えない範囲で、消泡剤、レベリング剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、重合禁止剤等を含有してもよい。
防眩層は前記樹脂と微粒子等を溶剤に溶解・分散した塗料を透明基材に塗工乾燥して形成することができる。塗料に用いる溶剤は、ヘキサン、オクタンなどの脂肪族炭化水素、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、エタノール、1−プロパノール、イソプロパノール、1−ブタノールなどのアルコール類、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類、セロソルブ類などから適宜選択して用いることができ、これらの数種類を混合して用いてもよい。塗工乾燥して防眩層を形成するため、沸点は70℃〜200℃の範囲であることが望ましい。
また、塗工時の外観を調整するためフッ素系やシロキサン系のレベリング剤を添加してもよい。
塗工方法は特に限定しないが、グラビア塗工、マイクログラビア塗工、バー塗工、スライドダイ塗工、スロットダイ塗工、デイップコートなど、塗膜厚さの調整が容易な方式で塗工が可能である。
以下、実施例にて本発明を例証するが、勿論本発明をこれに限定する趣旨ではない。
[実施例1]
塗料組成物を次のように調整した。第2種のシリカ微粒子(R972、日本アエロジル社製)100重量部に対し、トルエン/ノルマルプロパノール混合液(50:50)を400重量部添加したものを2mmφのジルコニアビーズを用いたビーズミルにて180分間分散処理したのち、レーザー回析・散乱法により粒度分布を測定し、この液を分散液Aとした。このとき、第2種のシリカ微粒子の平均粒径は465nmであった。
電離放射線硬化型樹脂(ビームセット550B、荒川化学工業社製)100重量部に対し、第1種のシリカ微粒子(表面未処理シリカS300、富士シリシア社製、平均粒子径2.7μm)を7.3重量部、シリカ分散液Aを電離放射硬化型樹脂100重量部に対し、第2種のシリカ微粒子含有量が32重量部となるように添加し、レベリング剤(フッ素系レベリング剤F−177、大日本インキ社製)を0.01重量部、光重合開始剤(イルガキュア184、チバスペシャリティケミカルズ社製)2.5重量部、トルエン/ノルマルプロパノール混合液(50:50)132重量部、塗料濃度25重量%となるよう塗料を調整した。なお、上記第1種のシリカ微粒子は、JIS K 5101に規定する吸油量測定方法によって算出した吸油量が300ml/100gであった。
なお、塗料組成物は、溶剤(トルエン/ノルマルプロパノール混合液)中に、攪拌しながら他の化合物を順次添加し、均一になるまで常温で溶解して作製した。
トリアセチルセルロースフィルム(FTUV80UZ、フジフィルム社製)に上記塗料をマイヤーバー#9(RDS社製)で塗工し、70℃で1分間乾燥後、300mJの紫外線を照射し硬化し、防眩ハードコートフィルムを作製した。この時、防眩ハードコート層の膜厚は3.5μmであった。
[実施例2]
電離放射線硬化型樹脂(ビームセット550B、荒川化学工業社製)100重量部に対し、第1種のシリカ微粒子(表面未処理シリカS300、富士シリシア社製、平均粒子径2.7μm)を6.2重量部、シリカ分散液Aを電離放射硬化型樹脂100重量部に対し、第2種のシリカ微粒子含有量が15重量部、レベリング剤(フッ素系レベリング剤F−177、大日本インキ社製)を0.01重量部、光重合開始剤(イルガキュア184、チバスペシャリティケミカルズ社製)2.5重量部、トルエン/ノルマルプロパノール混合液(50:50)196重量部、塗料濃度25重量%となるよう塗料を調整した。
防眩ハードコートフィルムの作製には、実施例1と同じ手法により作製した。
[比較例1]
電離放射線硬化型樹脂(ビームセット550B、荒川化学工業社製)100重量部に対し、第1種のシリカ微粒子(表面未処理シリカS300、富士シリシア社製、平均粒子径2.7μm)を5.3重量部、レベリング剤(フッ素系レベリング剤F−177、大日本インキ社製)を0.01重量部、光重合開始剤(イルガキュア184、チバスペシャリティケミカルズ社製)2.5重量部、トルエン/ノルマルプロパノール混合液(50:50)252重量部、塗料濃度25重量%となるよう塗料を調整した。
防眩ハードコートフィルムの作製には、実施例1と同じ手法により作製した。
[比較例2]
電離放射線硬化型樹脂(ビームセット550B、荒川化学工業社製)100重量部に対し、第1種のシリカ微粒子(疎水化処理シリカSP100、富士シリシア社製、平均粒子径2.7μm)を10.7重量部、シリカ分散液Aを電離放射硬化型樹脂100重量部に対し、第2種のシリカ微粒子含有量が32重量部、レベリング剤(フッ素系レベリング剤F−177、大日本インキ社製)を0.01重量部、光重合開始剤(イルガキュア184、チバスペシャリティケミカルズ社製)2.5重量部、トルエン/ノルマルプロパノール混合液(50:50)97重量部、塗料濃度25重量%となるよう塗料を調整した。なお、上記第1種のシリカ微粒子は、JIS K 5101に規定する吸油量測定方法によって算出した吸油量が240ml/100gであった。
防眩ハードコートフィルムの作製には、実施例1と同じ手法により作製した。
[比較例3]
電離放射線硬化型樹脂(ビームセット550B、荒川化学工業社製)100重量部に対し、第1種のシリカ微粒子(疎水化処理シリカSP100、富士シリシア社製、平均粒子径2.7μm)を12.7重量部、シリカ分散液Aを電離放射硬化型樹脂100重量部に対し、第2種のシリカ微粒子含有量が15重量部、レベリング剤(フッ素系レベリング剤F−177、大日本インキ社製)を0.01重量部、光重合開始剤(イルガキュア184、チバスペシャリティケミカルズ社製)2.5重量部、トルエン/ノルマルプロパノール混合液(50:50)135重量部、塗料濃度25重量%となるよう塗料を調整した。
防眩ハードコートフィルムの作製には、実施例1と同じ手法により作製した。
[比較例4]
電離放射線硬化型樹脂(ビームセット550B、荒川化学工業社製)100重量部に対し、第1種のシリカ微粒子(疎水化処理シリカSP100、富士シリシア社製、平均粒子径2.7μm)を15.0重量部、レベリング剤(フッ素系レベリング剤F−177、大日本インキ社製)を0.01重量部、光重合開始剤(イルガキュア184、チバスペシャリティケミカルズ社製)2.5重量部、トルエン/ノルマルプロパノール混合液(50:50)163重量部、塗料濃度25重量%となるよう塗料を調整した。
防眩ハードコートフィルムの作製には、実施例1と同じ手法により作製した。
[比較例5]
塗料組成物及びハードコートフィルムの作製において、第1種シリカ微粒子及び第2種シリカ微粒子を除いた以外は実施例1と同様にして防眩ハードコートフィルムを得た。
上記のようにして作製された実施例及び比較例の各防眩ハードコートフィルムを次の項目について評価し、その結果を纏めて後記表2に示した。
(1)全光線透過率及びヘイズ値 (単位%)
村上色彩技術研究所製ヘイズメーター「HM150」を用いて測定を実施した。
(2)視感透過率(透過Y値) (無単位)
村上色彩技術研究所製「積分球高速分光透過測定システムDOT-3」を用い、JIS Z 8722に順ずる方法にて測定を実施した。
ここで視感透過率とは、Y=K∫S(λ)y(λ)T(λ)dλから求められる。S(λ):波長400〜700nmの分光分布、y(λ):等色関数、T(λ):分光立体角透過率、Y:視感透過率
(3)透過鮮明度 (単位%)
スガ試験機(株)製写像性測定器「ICM−1DP」を使用し測定を実施した。測定は2mm、1mm、0.5mm、0.25mm、0.125mmの巾をもつ光学櫛を用いて行い、各巾における測定値の総和を透過鮮明度とした。
(4)60度光沢 (単位%)
村上色彩技術研究所製グロスメーター「GM−3D」を使用し、60度光沢を測定した。
(5)耐擦傷性試験
スチールウール#0000を用いて、加重250gで10往復後の外観を目視で比較した。「○」は傷が付かない、「×」は傷が付く。
(6)防眩性
暗室にて防眩層の表面に蛍光灯の光を45角度で入射し、蛍光灯の輪郭の写り込みについて目視評価を実施した。○:蛍光灯の輪郭が全く確認できない。△:蛍光灯の輪郭が若干確認できる。×:蛍光灯の輪郭が鮮明に確認できる。
Figure 0005455144
Figure 0005455144
実施例1、2で得られた防眩フィルムは、防眩性が良好で視感透過率が92.20以上であり、且つ耐擦傷性に優れ、各評価項目のいずれについても良好な結果が得られた。一方、比較例1で得られたフィルムは、防眩性には優れるが視感透過率は実施例に比べ劣る結果が得られた。また、比較例2又は比較例3で得られたフィルムは、耐擦傷性及び視感透過率は優れるものの防眩性は実施例1又は2と比較して大幅に劣る結果が得られた。また、比較例4で得られたフィルムは、防眩性及び視感透過率が共に実施例1又は2と比較して劣る結果が得られている。さらに、シリカ微粒子を全く配合していない比較例5で得られたフィルム及び上記の第2種のシリカ微粒子を配合していない比較例1又は4で得られたフィルムでは、視感透過率が何れも実施例1又は2に劣る結果が得られ、このことは平均粒子径10nm〜500nmの第2種のシリカ微粒子が光の集光効果を発揮する効果があることを意味しているものと考えられる。
1 透明フィルム
2 樹脂
3 第1種のシリカ微粒子
4 第2種のシリカ微粒子

Claims (4)

  1. 透明フィルム上に、2種類の微粒子及び樹脂からなる防眩層を有する防眩ハードコートフィルムであって、第1種の微粒子は表面未処理シリカ微粒子であり、その平均粒径が2.0〜3.5μmであって、その配合量が樹脂100重量部に対して3〜15重量部であり、第2種の微粒子はシリカ微粒子であり、その平均粒径が10〜500nmであって、その配合量が樹脂100重量部に対して15〜32重量部であり、
    前記防ハードコートフィルムの視感透過率(透過Y値)が92.20以上で、且つJIS K 7105に基づき測定される透過鮮明度が100%以下であることを特徴とする防眩ハードコートフィルム。
  2. 前記第1種の微粒子は、JIS K 5101に規定する吸油量測定方法によって算出した吸油量が250ml/100g以上で、且つ簡易BET法により算出した比表面積が400m/g以下であることを特徴とする請求項1に記載の防眩ハードコートフィルム。
  3. 前記防眩層の膜厚が前記第1種の微粒子の平均粒径の1.0〜2.0倍の範囲であることを特徴とする請求項1又は2に記載の防眩ハードコートフィルム。
  4. 前記防眩層に含まれる樹脂の主成分が電離放射線硬化型樹脂であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の防眩ハードコートフィルム。
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