JP5488430B2 - 動画像と静止画像との混用に適した液晶表示装置の黒彩感及び画像の切れの改善方法 - Google Patents
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Description
るし、観察者の看視状態も異なる。
光板に張り合わせた後、三波長蛍光下で官能評価を行う。すなわち、その測定法から見ても、動画の評価ではないし、映像光の迷光の影響も全く考慮されていない。そのため、喩えテリ及び輝きは高くとも、暗室コントラスト及び立体感は生じず、黒彩感は高くならない。
θa=tan-1[(h1+h2+h3+h4+・・・・・+hn)/L]
トラストや防眩性に優れるばかりでなく、黒彩感と画像の切れにも優れた液晶表示装置用防眩シートを得ることを可能とした。
1.透明基材の少なくとも一方の面に、内部に拡散要素を有するとともに前記透明基材とは反対側の面に凹凸面を有する機能層を設け、さらに前記機能層の前記透明基材とは反対側の面に1.0μm以上の膜厚を有する透明樹脂層を設け、または設けない液晶表示装置用防眩シートにおいて、拡散正反射方向の強度をR、液晶表示装置用防眩シートに可視光線を照射した際の拡散正反射方向に対して−45度から+45度まで1度ごとに測定した拡散反射強度の総和をV、内部に拡散要素を有する層の厚みをT、液晶表示装置用防眩シートのヘイズをHa、内部の拡散要素により生じるヘイズをHiとしたとき、下記式(1)、(2)、(3)および(4)を満たすことを特徴とする液晶表示装置用防眩シート。
(1) 0.17 < R/V < 0.71
(2) 0.1 < Ha−Hi < 15.0
(3) 0.5 < Hi < 35.0
(4) 2.0 < T < 12.0
2.さらに、R/Vが下記式の関係を有する上記1に記載の液晶表示装置用防眩シート。
0.35<R/V<0.62
3.透明基材が、環状ポリオレフィンまたはトリアセチルセルロースであることを特徴とする上記1または2に記載の液晶表示装置用防眩シート。
4.機能層が、透明樹脂に透光性無機粒子及び/又は透光性有機粒子を分散させてなり、該透光性無機粒子及び/又は透光性有機粒子により機能層の表面に凹凸を設ける上記1〜3のいずれかに記載の液晶表示装置用防眩シート。
5.透明基材がセルロース系樹脂からなり、前記機能層が透明樹脂からなり、該透明樹脂が電離放射線硬化性樹脂であり、機能層は該電離放射線硬化性樹脂を含有する電離放射線硬化性樹脂組成物を透明基材上に塗布し、架橋硬化して形成し、電離放射線硬化性樹脂組成物は、透明基材に含浸する溶剤及び/又は透明基材に含浸する電離放射線硬化性樹脂と、透明基材に含浸しない溶剤及び/又は透明基材に含浸しない電離放射線硬化性樹脂とを含み、透明基材への含浸量を調整することにより、前記式(1)、(2)、(3)および(4)を満たすように制御した上記1〜4のいずれかに記載の液晶表示装置用防眩シート。
6.機能層がハードコート層を含み、耐スチールウール擦り性が200g/cm2以上で
ある上記1〜5のいずれかに記載の液晶表示装置用防眩シート。
7.最表層に反射防止機能層を形成してなる上記1〜6のいずれかに記載の液晶表示装置用防眩シート。
8.上記1〜7のいずれかに記載の液晶表示装置用防眩シートを用いた偏光板。
9.上記8に記載の偏光板を用いた画像表示装置。
図3に示すように、液晶表示装置用防眩シート1に4の方向から可視光線を照射すると、5の方向に拡散正反射されるとともに、一部の光が拡散される。この5の方向が拡散正反射方向であり、拡散正反射方向における光の強度が、拡散正反射強度Rと定義される。
なお、後に記載するように、裏面反射を抑制し、実使用時の条件とあわせるために、透明基材2の裏面には接着剤を介して黒色のアクリル板などの可視光吸収材料8を貼付する。
、入射光の角度を変えることで、θの最大測定範囲を変えることができる。
なお、拡散反射強度の測定は、具体的には以下のように測定する。
液晶表示装置用防眩シートの裏面(表面層を有さない面、観察者側と反対側の面)を、透明粘着剤を介して凹凸や反りのない平坦な黒アクリル板に貼付して評価用サンプルを作製する。
なお、ここで用いる黒色のアクリル板は、上述のように裏面反射を防止するためのものであり、液晶表示装置用防眩シートの裏面に空気層を有さないように、かつ可視光を吸収し得るものであれば、特に制限はない。
株)製「GC5000L」を使用した。
0.17<R/V<0.71 (I)
R/Vが0.17を超え0.71未満とすることによって、黒彩感に優れるとともに、画像の切れが良好な液晶表示装置用防眩シートを得ることができる。黒彩感をさらに良好にするとの観点から、R/Vは0.35を超えることが好ましい。
の乾燥、紫外線照射条件を変えることで粒子の分散状態を制御することにより行い得る。また、透明樹脂に添加し得る透光性粒子以外の添加剤の濃度等も、前記内部拡散要素による拡散反射強度に影響を与える。
(1)表面に微細な凹凸を有する型を用いて液晶表示装置用防眩シートの表面に凹凸形状を転写する方法、
(2)電離放射線硬化性樹脂など機能層を構成する樹脂の硬化収縮により、表面に凹凸を形成する方法、
(3)透光性微粒子を前記表面層から突出固化させて、表面に凹凸を形成する方法(突出している微粒子が前記表面層を構成する樹脂で覆われていても、微粒子がむき出しになっていてもどちらでもよい)、
(4)外部からの圧力により表面凹凸を付与する方法、等がある。
10μmの透明樹脂層を設けることで、表面凹凸を緩やかにし、表面拡散を抑制、制御す
ることができる。1.0μm未満では重畳している凹凸が残存する可能性があり、10μm以上では、重合収縮により防眩シートにカールが発生する恐れがある。その意味では透明樹脂層の厚みは2.0乃至8.0μmが好ましく、2.5乃至7.0μmがより好ましい
。
ましくは2.5μm乃至10μmであり、最も好ましくは3.0μm乃至9.0μmである。
透明樹脂に分散される透光性粒子について、以下詳細に記載する。
透光性粒子は有機粒子であっても、無機粒子であってもよいし、有機粒子と無機粒子を混合して使用してもよい。
5%径をd25、累積75%径をd75としたとき、(d75−d25)/MVが0.25以下であることが好ましく、0.20以下であることが更に好ましい。
シリコーン粒子、フッ素系樹脂粒子、ポリエステル系樹脂、また中空や細孔を有する有機粒子等が用いられる。
なお、後述するように、塗液のバインダーによっては凝集状態が制御できなくなることがある。
機能層および透明樹脂層を構成する透明樹脂としては、電離放射線硬化性樹脂又は熱硬化性樹脂を用いることができる。機能層を形成するには、電離放射線硬化性樹脂又は熱硬化性樹脂を含有する樹脂組成物を透明基材に塗布し、該樹脂組成物中に含まれるモノマー、オリゴマー及びプレポリマーを架橋及び/又は重合させることにより形成することができる。
ン、1−ヒドロキシ−ジメチル−p−イソプロピルフェニルケトン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−4−メチルチオ−2−モルフォリノプロピオフェノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン、4−フェノキシジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル−ジクロロアセトフェノン等が挙げられ、ベンゾイン類としては、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンジルジメチルケタール、ベンゾインベンゼンスルホン酸エステル、ベンゾイントルエンスルホン酸エステル、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル等が挙げられる。また、ベンゾフェノン類としては、ベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド、2,4−ジクロロベンゾフェノン、4,4−ジクロロベンゾフェノンおよびp−クロロベンゾフェノン、4,4’−ジメチルアミノベンゾフェノン(ミヒラーケトン)、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン等が使用可能である。
00nm以下の微粒子を添加することで、透明樹脂の屈折率を調整することで拡散制御することも可能である。
成させることができる。また、相互作用への影響度合いが変化させることができる。
また、粒子に含浸性を有する溶剤を用いることで、透明樹脂の成分の少なくとも一部が粒子に浸透しやすくなり、粒子と透明樹脂との屈折率差が変わることで拡散透過強度を制御することにつながる。
上であることが好ましく、500g/cm2以上であることがさらに好ましく、700g
/cm2以上であることが特に好ましい。
1.塗膜厚について
本発明の液晶表示装置用防眩シートは、透光性基材上に、機能層を設け、最終的に観察者側最表面に凹凸形状を有する層を有する。基材上の機能層は、多層である場合と、単層である場合が存在するが、塗膜厚とは、内部に拡散要素を有する層と透明樹脂層との厚みの和をいう。
2.膜厚:T(μm)の測定方法
共焦点レーザー顕微鏡(LeicaTCS-NT:ライカ社製:倍率「50〜500倍」)にて、
光学積層体の断面を透過観察し、界面の有無を判断し下記の評価基準で判断した。
測定手順
(1)ハレーションのない鮮明な画像を得るため、共焦点レーザー顕微鏡に、湿式の対物
レンズを使用し、かつ、光学積層体の上に屈折率1.518のオイルを約2ml乗せて観察した。オイルの使用は、対物レンズと光学積層体との間の空気層を消失させるために用いた。
(2)1画面につき凹凸の最大凸部、最小凹部の基材からの膜厚を1点ずつ計2点測定し、それを5画面分、計10点測定し、平均値を塗膜厚として算出した。
なお、上記共焦点レーザー顕微鏡にて界面が明確にわからない液晶表示装置用防眩シートの場合は、ミクロトームなどで断面を作成し、SEM観察によって、上記2と同様に膜厚を算出することもできる。
3.総ヘイズ:Ha(%)測定方法
総ヘイズ値は、JIS K−7136に従って測定することができる。測定に使用する機器としては、ヘーズメーターHM−150(村上色彩技術研究所)などが挙げられる。なお、ヘイズ、は、透明基材面を光源に向けて測定する。
4.内部へイズ:Hi(%)測定方法
本発明で使用している内部ヘイズは、以下のように求められる。液晶表示装置用防眩シートの観察者面側最表面にある凹凸上に、表面凹凸を形成する樹脂と屈折率が等しいか少なくとも屈折率差が0.02以下である樹脂、例えばペンタエリスリトールトリアクリレートなどのリコート剤(モノマー又はオリゴマー等の樹脂成分を包含する)をトルエンなどで希釈し、固形分60%としたものをワイヤーバーで乾燥膜厚が8μmとなるように塗布する。これによって、表面にある凹凸がつぶれ、平坦な表面となる。ただし、この凹凸形状を有する機能層を形成する組成物中にレベリング剤などが入っていることで、上記リコート剤がはじきやすく濡れにくいような場合は、あらかじめ液晶表示装置用防眩シートをケン化処理(2mol/lのNaOH(又はKOH)溶液 55度 3分浸したのち、水洗し、キムワイプなどで水滴を完全に除去した後、50度オーブンで1分乾燥)により、親水処理を施すとよい。この表面を平坦にしたシートは、表面凹凸をもたず、相互作用もないので、内部ヘイズだけを持つ状態となっている。このシートのヘイズを、JIS K−7136に従って総ヘイズと同様な方法で測定し、内部ヘイズとして求めることができる。
5.ハードコート性評価方法
本発明の液晶表示装置用防眩シートにおいて、ハード性を有するとは、鉛筆硬度試験において2H以上の鉛筆硬度を有するとともに、耐擦傷性試験において200g/cm2以
上の耐擦傷性を有することをいう。
(1)鉛筆硬度は、JIS K−5400に従って測定することができる。測定に使用する機器としては、鉛筆硬度試験機(東洋精機社製)が挙げられる。該鉛筆硬度試験は、5回の鉛筆硬度試験の内、3回以上の傷等の外観異常が認められなかった場合に使用した鉛筆についての硬度を求めるものである。例えば、2Hの鉛筆を用いて、5回の試験を行い、3回外観異常が生じなければ、その光学積層体の鉛筆硬度は2Hである。
(2)耐擦傷性は、液晶表示装置用防眩シートの凹凸最表面を#0000のスチールウールを用い、荷重200gで20往復した時の傷の有無を目視により確認した。評価基準は以下の通りとした。
A:全く傷が認められないもの
B:細かい傷(5本以下)が認められるもの
C:傷が多いもの、剥離するもの
(1)(2)より総合評価
○:鉛筆硬度が2H以上かつAのもの
△:鉛筆硬度が2H以上かつBのもの
×:上記を満たさないもの全て
6.クラック評価方法
JIS K5600−5−1の屈曲試験で用いる円筒型マンドレル法の芯棒に液晶表示装置用防眩シートを巻きつけ、クラックの入り方で評価した。
◎:6mmの芯棒に巻きつけてもクラックが入らず良好
○:8mmの芯棒に巻きつけてもクラックが入らず良好
△:8mmの芯棒に巻きつけた場合、5本以内の軽いクラックが入った
×:8mmの芯棒に巻きつけた場合、多数のクラックが入った
7.拡散正反射強度及び拡散反射強度の測定
各製造例にて作製された液晶表示装置用防眩シートについて、明細書本文中に記載の方法により測定した。
8.黒彩感及び画像の切れの評価
ソニー社製液晶テレビ「KDL−40X2500」の最表面の偏光板を剥離し、表面塗布のない偏光板を貼付した。
(1)黒彩感;動画像表示のとき、コントラスト(黒艶及び黒しまり)が高く、立体感があり、かつ画像にテリや輝きがあり、躍動感を感じるか否かで判定した。
立体感
○;良好と答えた人が10人以上
△;良好と答えた人が5〜9人
×;良好と答えた人が4人以下
躍動感
○;良好と答えた人が10人以上
△;良好と答えた人が5〜9人
×;良好と答えた人が4人以下
黒彩感
○;立体感及び躍動感が全て○以上
△;立体感及び躍動感が○及び△/又はともに△である
×;立体感及び躍動感に一つでも×がある
(2)画像の切れ;静止画像表示のとき、コントラストが高く、かつ耐映り込み性(観測者及び観測者の背景の映り込みが気にならない状態)に優れ、静止画像が映えて見えるか否かで判定した。
○;良好と答えた人が10人以上
△;良好と答えた人が5〜9人
×;良好と答えた人が4人以下
(3)ギラツキ:静止画像表示のとき、ギラツキが許容できるか否かで判定した。
○:ギラツキが許容できると答えた人が8人以上
×:ギラツキが許容できないと答えた人が8人以上
(4)黒しまり:上記液晶テレビを、真正面から電源off時の黒味および電源on時の黒味を評価した。黒さという基準で表した。
○;良好と答えた人が10人以上
△;良好と答えた人が5〜9人
×;良好と答えた人が4人以下
(5)黒艶:黒色アクリル板に液晶表示装置用防眩シートを前記光学フィルム用透明粘着フィルムを用いて貼合した資料を、水平面に置き、三波長線管を点灯させた状態で45度入射面につき正反射方向から被験者15人が目視官能評価を行い、艶のある黒色を再現す
ることができるか否かにより判定する。
○;良好と答えた人が10人以上
△;良好と答えた人が5〜9人
×;良好と答えた人が4人以下
(6)ガサツキ:黒色アクリル板に液晶表示装置用防眩シートを前記光学フィルム用透明粘着フィルムを用いて貼合し、1000Lxの明室条件で被験者15人が目視にて様々な方向から観察したとき、表面のガサツキが許容できるか否かで判定した。
○:ガサツキが許容できると答えた人が8人以上
×:ガサツキが許容できないと答えた人が8人以上
(7)総合評価
○;画像の切れ、黒彩感が○で、ガサツキ及びギラツキ、ハードコート性、クラックに×がない
△;画像の切れ、黒彩感が○及び△/又はともに△であり、ガサツキ及びギラツキ、ハードコート性、クラックに×がない
×;画像の切れ、黒彩感、ガサツキ及びギラツキ、ハードコート性、クラックに一つでも×がある
透明基材としてトリアセチルセルロース(富士フィルム(株)製、厚さ80μm)を用意した。
透明樹脂としてペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA)、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)、及びポリメタクリル酸メチル(PMMA)の混合物(質量比;PETA/DPHA/PMMA=86/5/9)を用い(屈折率1.51)、これに透光性粒子として、ポリスチレン粒子(屈折率1.60、平均粒径3.5μm、(d75−d25)/MVが0.05)及びスチレン−アクリル共重合粒子(屈折率1.56、平均粒径3.5μm、(d75−d25)/MVが0.04)を、透明樹脂100質量部に対して、各々18.5及び3.5質量部含有させた。
これに溶剤としてトルエン(沸点110℃、相対蒸発速度2.0)とシクロヘキサノン(沸点156℃、相対蒸発速度0.32)の混合溶剤(質量比7:3)を、透明樹脂100質量部に対して、190質量部配合して得られた樹脂組成物を、前記透明基材に塗工し、0.2m/sの流速で70℃の乾燥空気を流通させ、1分間乾燥させた。
その後、紫外線を照射して(窒素雰囲気下にて200mJ/cm2)透明樹脂を硬化さ
せ、液晶表示装置用防眩シートを作製した。塗膜厚は3.5μmとした。この液晶表示装置用防眩シートに関し、上記方法にて評価した結果を第2表に示す。
製造例1において、透明基材の種類、透明樹脂の種類、透光性粒子の種類及び含有量、溶剤の種類及び含有量、乾燥条件、及び塗膜厚を、第1表に記載するように変化させて液晶表示装置用防眩シートを作製した。それぞれの液晶表示装置用防眩シートに関し、製造例1と同様に評価した結果を第2表に示す。
透明基材として、トリアセチルセルロース(富士フィルム(株)製、厚さ80μm)を用意した。
透明樹脂としてペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA、屈折率1.51)を用い、これに透光性粒子として、スチレン−アクリル共重合粒子(屈折率1.51、平
均粒径9.0μm、(d75−d25)/MVが0.04)及びポリスチレン粒子(屈折率1.60、平均粒径3.5μm、(d75−d25)/MVが0.05)を、それぞれ透明樹脂100質量部に対して、10.0質量部、及び16.5質量部含有させた。
これに溶剤として、トルエン(沸点110℃、相対蒸発速度2.0)とシクロヘキサノン(沸点156℃、相対蒸発速度0.32)の混合溶剤(質量比7:3)を、透明樹脂100質量部に対して、190質量部配合して得られた樹脂組成物を、前記透明基材に塗工し、1m/sの流速で85℃の乾燥空気を流通させ、1分間乾燥させた。
これに紫外線を照射して(空気雰囲気下にて100mJ/cm2)透明樹脂を硬化させ
5.0μmの塗膜厚を持つ拡散層を得た。
該塗膜層の上に、透明樹脂としてPETA(ペンタエリスリトールトリアクリレート、屈折率1.51)、及び溶剤としてトルエン(沸点110℃、相対蒸発速度2.0)とシクロヘキサノン(沸点156℃、相対蒸発速度0.32)の混合溶剤(質量比7:3)を、透明樹脂100質量部に対して、190質量部配合して得られた樹脂組成物を塗工し、5m/sの流速で70℃の乾燥空気を流通させ、1分間乾燥させた(ハードコート層の形成)。
これに紫外線を照射して(窒素雰囲気下にて200mJ/cm2)透明樹脂を硬化させ
、液晶表示装置用防眩シートを作製した。塗膜厚は全体で11.0μmとした。この液晶表示装置用防眩シートに関し、製造例1と同様に評価した結果を第2表に示す。
製造例8において、透光性粒子であるポリスチレン粒子の含有量を、透明樹脂100質量部に対して、6.5質量部とし、塗膜厚を全体で11.5μmとしたこと以外は製造例8と同様にして、液晶表示装置用防眩シートを作製した。製造例1と同様に評価した結果を第2表に示す。
B;スチレン−アクリル共重合粒子(屈折率1.56、平均粒径3.5μm、(d75−d25)/MVが0.04)
C;スチレン−アクリル共重合粒子(屈折率1.51、平均粒径6.0μm、(d75−d25)/MVが0.04)
D;不定形シリカ(屈折率1.45、平均粒径1.5μm、(d75−d25)/MVが0.6)
E;不定形シリカ(屈折率1.45、平均粒径2.5μm、(d75−d25)/MVが0.8)
P;ペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA)、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)、及びポリメタクリル酸メチル(PMMA)の混合物(質量比;PETA/DPHA/PMMA=86/5/9)(屈折率1.51)
Q;ペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA)(屈折率1.51)
R:ペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA)、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、およびアクリロイルオキシプロピルトリメトキシシランの混合物(質量比;PETA/DPHA/PMMA=81/5/9/5)(屈折率1.50)
X;トルエン(沸点110℃、相対蒸発速度2.0)とメチルイソブチルケトン(沸点116℃、相対蒸発速度1.6)の混合物(質量比8:2)
Y;トルエン(沸点110℃、相対蒸発速度2.0)とシクロヘキサノン(沸点156℃、相対蒸発速度0.32)の混合物(質量比7:3)
2.基材
4.光束の入射方向
5.拡散正反射方向
6.機能層(防眩層)
7.透光性粒子
8.可視光吸収材料(黒色のアクリル板)
Claims (7)
- 透明基材の少なくとも一方の面に、内部に拡散要素を有するとともに該透明基材とは反対側の面に凹凸面を有する機能層を設け、さらに該機能層の前記透明基材とは反対側の面に1.0μm以上の膜厚を有する透明樹脂層を設け、または設けない防眩シートを、
液晶表示装置の視認側に有する、動画像と静止画像との混用に適した偏光板を有する液晶表示装置において、
拡散正反射方向の強度をR、防眩シートに可視光線を照射した際の拡散正反射方向に対して−45度から+45度まで1度ごとに測定した拡散反射強度の総和をV、内部に拡散要素を有する層と透明樹脂層との厚みの和をT、防眩シートのヘイズをHa、内部の拡散要素により生じるヘイズをHiとしたとき、下記式(1)、(2)、(3)および(4)を満たすことを特徴とする、
動画像と静止画像との混用に適した、外光による迷光成分と液晶表示装置からの映像光による迷光成分を減少させることにより黒彩感及び画像の切れを改善する方法。
(1) 0.35 < R/V <0.62
(2) 0.1 < Ha−Hi < 15.0
(3) 0.5 < Hi < 35.0
(4) 2.0 < T < 12.0 - 前記透明基材が、環状ポリオレフィンまたはトリアセチルセルロースであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 前記機能層が、透明樹脂に透光性無機粒子及び/又は透光性有機粒子を分散させてなり、該透光性無機粒子及び/又は透光性有機粒子により機能層の表面に凹凸を設ける請求項1または請求項2に記載の方法。
- 前記透明基材がセルロース系樹脂からなり、前記機能層が透明樹脂を含み、該透明樹脂が電離放射線硬化性樹脂であり、機能層は該電離放射線硬化性樹脂を含有する電離放射線硬化性樹脂組成物を透明基材上に塗布し、架橋硬化して形成し、電離放射線硬化性樹脂組成物は、透明基材に含浸する溶剤及び/又は透明基材に含浸する電離放射線硬化性樹脂と、透明基材に含浸しない溶剤及び/又は透明基材に含浸しない電離放射線硬化性樹脂とを
含み、透明基材への含浸量を調整することにより、前記式(1)、(2)、(3)および(4)を満たすように制御した請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。 - 前記機能層がハードコート層を含み、耐スチールウール擦り性が200g/cm2以上である請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
- 前記防眩シートの最表層に反射防止機能層を形成してなる請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
- 動画像と静止画像との混用に適した液晶表示装置が、液晶テレビであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
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