JP2005313547A - インクジェット記録材料 - Google Patents

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JP2005313547A JP2004135948A JP2004135948A JP2005313547A JP 2005313547 A JP2005313547 A JP 2005313547A JP 2004135948 A JP2004135948 A JP 2004135948A JP 2004135948 A JP2004135948 A JP 2004135948A JP 2005313547 A JP2005313547 A JP 2005313547A
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Hidemasa Kaneda
秀将 金田
Hiroyuki Onishi
弘幸 大西
Hideji Oda
秀次 織田
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Abstract

【課題】染料インクと顔料インクの両方のインクに対してインク吸収性及び印字濃度が高
く、耐水性があり、白紙部の耐湿熱黄変性に良好なフォトライク的マット調の画像が得ら
れるインクジェット記録材料を提供することにある。
【解決手段】天然パルプを主成分とするシート密度0.95g/cm3以上の紙支持体上
に、コールターカウンター法による平均二次粒子径が1〜10μmの無機顔料を主体に含
有するインク受理層を有し、該インク受理層の上に無機顔料としてアルミナもしくはアル
ミナ水和物と多孔性合成非晶質シリカを含有し、ジメチルアミン・エピクロルヒドリン重
縮合物、水溶性多価金属塩を含有する最上層を有し、最上層に含有する無機顔料の20〜
50質量%がアルミナもしくはアルミナ水和物で、塗工量が2〜5g/m2、JIS−P
−8142に規定の75度鏡面光沢度が2〜10%であるインクジェット記録材料。
【選択図】 なし。

Description

本発明は、インクジェット記録材料に関するものであり、さらに詳しくは染料インクと
顔料インクの両方のインクに対してインク吸収性及び印字濃度が高く、耐水性があり、白
紙部の耐湿熱黄変性に良好なフォトライク的マット調の画像が得られるインクジェット記
録材料に関するものである。
インクジェット記録方式に使用される記録材料として、通常の紙やインクジェット記録
用紙と称される支持体上に非晶質シリカ等の顔料とポリビニルアルコール等の親水性バイ
ンダーからなる多孔質のインク受理層を設けてなる記録材料が一般に知られている。
天然パルプを主成分とする紙支持体上に無機顔料からなる多孔質のインク受理層を設け
た記録材料は、高いインク吸収性が得られるいう特長があるが、その反面、高い光沢が得
られない。一方、フォトライクな高い光沢が得られる記録材料として、ポリオレフィン樹
脂被覆紙に平均二次粒子径が1μmより小さい無機微粒子を含有するインク受理層を設け
た記録材料が知られているが、コストが高く、インク吸収容量が低い。
従って、天然パルプを主成分とする紙支持体上に無機顔料からなるインク受理層を設け
、該インク受理層の上に平均二次粒子径が1μmより小さいアルミナやコロイダルシリカ
を含有する光沢発現層を有するインクジェット記録材料が提案されている(例えば、特許
文献1、2)。
上記したようなインクジェット記録材料は、一般的に高い光沢を示すが、一方では、光
沢感がなく落ち着きと深みのあるフォトライク的マット紙の記録材料の要求もある。この
ような記録材料を得るには、光沢を低く抑え、かつ印字濃度を高くしなければならないが
、通常光沢度が低くなると染料インクと顔料インク共に印字濃度が低下する傾向にあり、
フォトライク的マット調といえる記録材料はなかった。
フォトライク的マット調の画像が得られるインクジェット記録材料を達成する為に長期
保存性が必要とされる。保存性としては、白紙部と印字部が光線や熱に曝されたことによ
る褪変色やファイルに保存した場合の黄変色、水による画像の滲み等がある。例えば、イ
ンク受理層にジメチルアミン・エピクロルヒドリン重縮合物を有することで白紙部の黄変
が少ないインクジェット記録材が提案されている(特許文献3)。また、インク受理層に
二価以上の水溶性金属塩を有することで染料インクでの印字部耐光性が改良されるインク
ジェット記録材が提案されている(特許文献4)。
上記したようなインクジェット記録材料では、フォトライク的マット調の画像が得られ
ず、染料インクで印字した部分の耐光性や耐水性と白紙部の耐湿熱黄変性のいずれの保存
性にも優れたインクジェット記録材料ではなかった。
特開平7−101142号公報 特開2001−96908号公報 特開2000−280607号公報 特開昭59−155089号公報
従って、本発明の目的は、染料インクと顔料インクの両方のインクに対してインク吸収
性及び印字濃度が高く、耐水性があり、白紙部の耐湿熱黄変性に良好なフォトライク的マ
ット調の画像が得られるインクジェット記録材料を提供することにある。
本発明の上記目的は、以下のインクジェット記録材料により達成された。本発明は、天
然パルプを主成分とするシート密度0.95g/cm3以上の紙支持体上に、コールター
カウンター法による平均二次粒子径が1〜10μmの無機顔料を主体に含有する少なくと
も一層のインク受理層を有し、該インク受理層の上に無機顔料としてアルミナもしくはア
ルミナ水和物と多孔性合成非晶質シリカを含有し、ジメチルアミン・エピクロルヒドリン
重縮合物、水溶性多価金属塩を含有する最上層を有するインクジェット記録材料であって
、該最上層に含有する無機顔料の20〜50質量%がアルミナもしくはアルミナ水和物で
あり、かつ該最上層の塗工量が2〜5g/m2であり、かつ該最上層表面のJIS−P−
8142に規定された75度鏡面光沢度が2〜10%のインクジェット記録材料である。
前記紙支持体の紙面PHが6〜8であることが好ましい。
最上層の多孔性非晶質シリカがJIS K5101に規定される吸油量が250ml/
100g以上で、コールターカウンター法による平均二次粒子径が1.0〜3.5μmで
あることが好ましい。
該ジメチルアミン・エピクロルヒドリン重縮合物の数平均分子量が1万以下であること
が好ましい。
該最上層に高分子紫外線吸収剤を含有することが好ましい。
本発明のインクジェット記録材料によれば、染料インクと顔料インクの両方のインクに
対してインク吸収性及び印字濃度が高く、耐水性があり、白紙部の耐湿熱黄変性に良好な
フォトライク的マット調の画像が得られる。
本発明の天然パルプを主成分とする紙支持体としては、0.95g/cm3以上のシー
ト密度を有するものであるが、1.00g/cm3以上のものが好ましい。シート密度0
.95g/cm3以上である紙支持体は、好ましくは(1)〜(3)の方法を用いること
により得られる。
(1)使用する天然パルプは、短繊維で平滑性が出易い広葉樹パルプを60質量%以上
用い、パルプの叩解機で長繊維をなるべく少なくし、濾水度210〜300mlCSFに
なるようにする。叩解機はパルプの抄紙適性、ならびに、強度、平滑性、地合の均一性等
といった紙の諸特性等を向上させるため、ダブルディスクリファイナー等で叩解されるの
が通常である。
(2)内添薬品を添加した紙料スラリーを長網抄紙機により均一な地合いが得られるよ
うに支持体を抄造し、ウェットパートでは多段ウェットプレスを行い、プレスパートの最
終段にはスムージングロールを設ける。
(3)紙支持体を抄紙後にマシンカレンダー、スーパーカレンダー、熱カレンダー等を
用いてカレンダー処理を行う。
本発明に用いられる紙支持体を構成する天然パルプとしては、広葉樹漂白サルファイト
パルプ(LBSP)、広葉樹漂白クラフトパルプ(LBKP)、針葉樹漂白サルファイト
パルプ(NBSP)、針葉樹漂白クラフトパルプ(NBKP)などが有利に用いられる。
また、必要に応じて、木材パルプ以外に、非木材パルプ、合成パルプ、合成繊維或いは再
生パルプなどを用いてもよい。
本発明の紙支持体中に含有される乾燥紙力増強剤としてカチオン化澱粉、ポリアクリル
アミド、内添サイズ剤としてアルキルケテンダイマー乳化物、湿潤紙力増強剤としてポリ
アミドエピクロルヒドリン樹脂、填料として炭酸カルシウム、定着剤として水溶性アルミ
ニウム、PH調整剤として、苛性ソーダ等を、その他着色顔料、着色染料、蛍光増白剤な
どを適宜組み合わせて、紙料スラリー調整時に添加してもよい。
抄造された紙支持体上に、澱粉、ポリビニルアルコールなどでのサイズプレスやアンカ
ーコート層を設けることができる。
本発明の実施に用いられる紙支持体の厚みに関しては、特に制限はないが、150〜2
50g/m2のものがフォトライク的マット調の画像を得るのに好ましい。
本発明に用いられる紙支持体としては、0.95g/cm3以上のシート密度を有する
とインク受理層を設けた後、フォトライク的マット調の画像を得ることができる。
本発明に用いられる紙支持体の紙面PHは、6〜8であることが好ましい。PHが6〜
8の範囲であると支持体の長期保存性(強度劣化が小さい)が得られる。PHが6未満で
は支持体の長期保存性が得られない場合がある。
本発明は、上記した紙支持体上に無機顔料を主体に含有するインク受理層を少なくとも
1層有する。ここで用いられる無機顔料は、平均二次粒子径が1〜10μmのものであり
、該無機顔料は、インク受理層の全固形分に対して50〜90質量%の範囲で含有させる
のが好ましい。
インク受理層に用いられる無機顔料のコールターカウンター法による平均二次粒子径が
1μmより小さいと、フォトライク的マット調の画像が得られず、さらにインク吸収性の
点で不利となる。また無機顔料の平均二次粒子径が10μmより大きくなると、後述する
最上層との関係において高い印字濃度が得られないという不都合が生じる。
インク受理層の塗工量(本発明において塗工量とは乾燥塗工量を意味する)は、5g/
2以上が好ましく、特に7〜18g/m2の範囲が好ましい。記録材料にフォトライク的
マット調の画像が得られるようにするためには、平均二次粒子径が1〜10μmの無機顔
料を主体に含有するインク受理層の塗工量を7〜18g/m2の範囲に設定するのが好ま
しく、この塗工量の範囲はまた、インク受理層の被膜強度を保つ上において、及び記録材
料のインク吸収性を高める上で好ましい。
インク受理層に用いられる無機顔料としては、例えば、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸
カルシウム、炭酸マグネシウム、カオリン、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二
酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、サチンホワイト、珪酸アルミニウム、ケイ
ソウ土、珪酸カルシウム、多孔性非晶質シリカ、水酸化マグネシウムなど挙げられる。こ
れらの中でも多孔性非晶質シリカ等の多孔性顔料が好ましく用いられる。
インク受理層には無機顔料とともにバインダーを用いるのが好ましい。バインダーの含
有量は、無機顔料に対して5〜50質量%の範囲が好ましい。バインダーとしては、酸化
澱粉、エーテル化澱粉、リン酸エステル化澱粉などの澱粉誘導体;カルボキシメチルセル
ロース、ヒドロキシエチルセルロースなどのセルロース誘導体;カゼイン、ゼラチン、大
豆蛋白、ポリビニルアルコールまたはその誘導体;ポリビニルピロリドン、無水マレイン
酸樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体な
どの共役ジエン系共重合体ラテックス;アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステル
の重合体または共重合体などのアクリル系重合体などのアクリル系重合体ラテックス;エ
チレン酢酸ビニル共重合体などのビニル系重合体ラテックス;或はこれら各種重合体のカ
ルボキシ基などの官能基含有単量体による官能基変性重合体ラテックス;メラミン樹脂、
尿素樹脂などの熱硬化合成樹脂などの水性接着剤;ポリメチルメタクリレートなどのアク
リル酸エステルやメタクリル酸エステルの重合体または共重合体樹脂;ポリウレタン樹脂
、不飽和ポリエステル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマー、ポリビニルブチラール
、アルキッド樹脂などの合成樹脂系接着剤などを挙げることができる。
上記したバインダーの中でも、ポリビニルアルコールが好ましく用いられ、ポリビニル
アルコールの中でも特にシラノール変性ポリビニルアルコ−ルが好ましく用いられる。
インク受理層には、更にカチオン性ポリマーを含有するのが好ましい。カチオン性ポリ
マーとしては、例えば、分子内に1〜3級アミン、4級アンモニウム塩を有する高分子で
、具体的には、ポリエチレンポリアミンやポリプロピレンポリアミンなどのポリアルキレ
ンポリアミン類またはその誘導体、2級アミン、3級アミン、4級アンモニウム塩を有す
るアクリル樹脂、ポリビニルアミン、ポリビニルアミジン類、ジシアンジアミド−ホルマ
リン重縮合物に代表されるジシアン系カチオン樹脂、ジシアンジアミド−ジエチレントリ
アミン重縮合物に代表されるポリアミン系カチオン樹脂、エピクロロヒドリン−ジメチル
アミン付加重合物、ジメチルジアリルアンモニウムクロライド重合物、ジアリルアミン塩
重合物、ジメチルジアリルアンモニウムクロライド重合物、アリルアミン塩の重合物、ジ
アルキルアミノエチル(メタ)アクリレート4級塩重合物、アクリルアミド−ジアリルア
ミン塩共重合物、ポリビニルアルコール−カチオンモノマーグラフト重合物等が挙げられ
る。
本発明の記録材料は、前述したインク受理層の上に無機顔料としてアルミナもしくはア
ルミナ水和物と多孔性合成非晶質シリカを含有する最上層を有する。該最上層のアルミナ
もしくはアルミナ水和物の平均二次粒子径は、好ましくは0.1〜0.6μmであり、含
有量は、該最上層の無機顔料の20〜50質量%である。アルミナもしくはアルミナ水和
物の含有量を無機顔料に対して20〜50%質量の範囲にすることによって、染料インク
でのインク吸収性と顔料インクでの印字濃度アップに有効である。50%を越えると光沢
度が高くなりすぎて本発明が目的とするフォトライク的マット調の画像が得られない。2
0%未満では印字濃度が低くなり、本発明が目的とするフォトライク的マット調の画像が
得られない。
該最上層の塗工量は2〜5g/m2の範囲が好ましく、光沢度が低いマット調であって
も高い印字濃度が得られる。特に顔料インクでの印字濃度アップに有効である。5g/m
2より多くなると光沢が高くなりすぎて本発明が目的とするフォトライク的マット調の画
像が得られず、またアルミナもしくはアルミナ水和物を主体とする最上層の塗工量が多く
なると染料インクのインク吸収性の面で不利な方向になる。最上層の塗工量が2g/m2
より少ないと印字濃度が低くなり、本発明が目的とするフォトライク的マット調の画像が
得られない。
本発明の記録材料の最上層面のJIS−P−8741で規定される75度鏡面光沢度は
2〜10%の範囲内である。光沢度が10%を超えると光沢感が目立ち、本発明が目的と
するフォトライク的マット調の画像を得ることができない。通常、光沢度を低く抑えると
印字濃度が低くなる傾向であるが、本発明のインク受理層と最上層の構成を採用すること
によって、低い光沢度で高い印字濃度を満足させることできる。
本発明において最上層に含有するアルミナ水和物は、一般式Al23・nH2Oにより
表すことができる。アルミナ水和物は組成や結晶形態の違いにより、ジプサイト、バイア
ライト、ノルストランダイト、ベーマイト、ベーマイトゲル(擬ベーマイト)、ジアスポ
ア、無定形非晶質等に分類される。中でも、上記の式中、nの値が1である場合はベーマ
イト構造のアルミナ水和物を表し、nが1を越え3未満である場合は擬ベーマイト構造の
アルミナ水和物を表し、nが3以上では非晶質構造のアルミナ水和物を表す。
本発明に用いられるアルミナ水和物の形状は、平板状、繊維状、針状、球状、棒状等の
いずれでもよく、インク吸収性の観点から好ましい形状は平板状である。平板状のアルミ
ナ水和物は、平均アスペクト比3〜8が好ましく、より好ましくはアスペクト比が3〜6
の範囲である。アスペクト比は、粒子の「厚さ」に対する「直径」の比で表される。ここ
で粒子の直径とは、アルミナ水和物を電子顕微鏡で観察したときの粒子の投影面積に等し
い円の直径を表す。
本発明に用いられるアルミナ水和物は、アルミニウムイソプロポキシド等のアルミニウ
ムアルコキシドの加水分解、アルミニウム塩のアルカリによる中和、アルミン酸塩の加水
分解等公知の方法によって製造することができる。また、アルミナ水和物の粒子径、細孔
径、細孔容積、比表面積等の物性は、析出温度、熟成温度、熟成時間、液のpH、液の濃
度、共存化合物等の条件によって制御することができる。アルコキシドからアルミナ水和
物を得る方法としては、特開昭57−88074号公報、同62−56321号公報、特
開平4−275917号公報、同6−64918号公報、同7−10535号公報、同7
−267633号公報、米国特許第2,656,321号明細書等にアルミニウムアルコ
キシドを加水分解する方法として開示されている。これらのアルミニウムアルコキシドと
してはイソプロポキシド、2−ブトキシド等が挙げられる。また、特開昭54−1163
98号公報、同55−23034号公報、同55−27824号公報、同56−1205
08号公報には、アルミニウムの無機塩またはその水和物を原料として使用する方法が開
示されている。原料としては、例えば塩化アルミニウム、硝酸アルミニウム、硫酸アルミ
ニウム、ポリ塩化アルミニウム、アンモニウムミョウバン、アルミン酸ナトリウム、アル
ミン酸カリウム、水酸化アルミニウム等の無機塩およびその水和物を挙げることができる
。更に別の方法として、特開昭56−120508号公報に記載されている如き、pHを
酸性側乃至塩基性側に交互に変動させ、アルミナ水和物の結晶を成長させる方法、特公平
4−33728号公報に記載されている如き、アルミニウムの無機塩から得られるアルミ
ナ水和物と、バイヤー法で得られるアルミナとを混合し、アルミナを再水和する方法もあ
る。
本発明のインクジェット記録材料には、市販のアルミナ水和物も好適に用いることがで
きる。以下にその一例を挙げるが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、ア
ルミナ水和物としては、カタロイドAS−1、カタロイドAS−2、カタロイドAS−3
(以上、触媒化成工業社製)、アルミナゾル100、アルミナゾル200、アルミナゾル
520(以上、日産化学工業社製)、M−200(水澤化学工業社製)、アルミゾル10
、アルミゾル20、アルミゾル132、アルミゾル132S、アルミゾルSH5、アルミ
ゾルCSA55、アルミゾルSV102、アルミゾルSB52(以上、川研ファインケミ
カル社製)などを挙げることができる。
本発明において用いられる酸化アルミニウム(アルミナ)は、γ型結晶であるγ型アル
ミナ微粒子が好ましく用いられる。γ型結晶は結晶学的に分類すると、さらにγグループ
とδグループに分けることができる。δグループの結晶形態を有する微粒子の方が好まし
い。γ型アルミナ微粒子は、市販品として、δグループに属する酸化アルミニウムC(日
本アエロジル社製)、γグループに属するAKP−G015(住友化学工業社製)などと
して入手できる。
本発明に用いられる多孔性非晶質シリカとは、乾燥基準でSiO293%以上、Al2
3約5%以下、Na2O約5%以下を含む微粒子であり、いわゆるホワイトカーボン、シリ
カゲルや多孔性合成非晶質シリカなどがある。多孔性合成非晶質シリカの製造方法は、乾
式法と湿式法に大別され、乾式法には燃焼法と加熱法がある。また、湿式法には沈殿法と
ゲル法と言われる製造方法がある。乾式燃焼法は一般に、気化させた四塩化珪素と水素を
混合したものを1600〜2000℃で空気中で燃焼させる方法で気相法とも呼ばれる。
湿式沈殿法は通常、珪酸ソーダと硫酸等を水溶液中で反応させて、SiO2を沈殿させる
方法で、反応温度や酸の添加速度等の条件によりシリカの比表面積(40〜400m2
g)や一次粒子径(5〜80nm)等を調整することが出来る。また、乾燥や粉砕条件で
二次粒子径やシリカ物性が微妙に変化する。湿式ゲル法は一般に珪酸ソーダと硫酸の同時
添加等で反応させて製造されるもので、シリカ粒子同士の重合、例えばシラノール基の脱
水縮合等が進んで三次元的なヒドロゲル構造になったものである。その特徴は、一次粒子
が比較的小さいヒドロゲル構造であるため、比表面積の大きな二次粒子が製造出来ること
であり、その一次粒子径(2〜15nm)の大きさを反応条件等を変えることにより調整
し、吸油量の異なる二次粒子径を製造できる。
本発明の最上層に用いられる多孔性合成非晶質シリカは、JIS K5101に規定さ
れる吸油量が250ml/100g以上で、コールターカウンター法による平均二次粒子
径が1.0〜3.5μmであることが好ましい。吸油量が250ml/100g未満では
、染料インクでの印字濃度が低くなり、本発明が目的とするフォトライク的マット調の画
像が得られないことがある。平均二次粒子径が3.5μmを越えると、顔料インクの着色
色材を該最表層に吸着させることを阻害し、印字濃度が低くなり、本発明が目的とするフ
ォトライク的マット調の画像が得られないことがある。
本発明のフォトライク的マット調の画像が得られるインクジェット記録材料を達成する
為には、染料インクで印字した部分の耐光性や耐水性と白紙部の耐湿熱黄変性のいずれの
保存性にも優れていることが必要とされる。いずれの保存性にも優れたインクジェット記
録材料を得るには、本発明の最上層にジメチルアミノ・エピクロルヒドリン重縮合物と水
溶性多価金属塩を組み合わせることが重要である。
本発明の最上層には、ジメチルアミン・エピクロルヒドリン重縮合物を含有する。該最
上層にジメチルアミン・エピクロルヒドリン重縮合物を含有することで、染料インクでの
耐水性が得られ、白紙部の耐湿熱黄変性が良くなる。該最上層に含有するジメチルアミン
・エピクロルヒドリン重縮合物の数平均分子量は、1万以下であることが好ましい。数平
均分子量が1万を越えると該最上層に用いるアルミナもしくはアルミナ水和物と凝集を起
こす場合がある。該最上層におけるジメチルアミン・エピクロルヒドリン重縮合物の添加
量は、記録材料1平方メートル当たり0.002〜1.500gの範囲が好ましい。
本発明でいう白紙部の耐湿熱黄変性とは、インク受理層の白紙面が、80℃50%RH
で14日間処理した場合に黄変化することをいう。処理前後のL*** をD50/2
光源で測定し、JIS Z8730(色の表示方法−物体の色差)で規定される△E*
bで表現される。△E*abが3.0未満であると、黄変の度合いが殆ど認識されず好ま
しい。
本発明の最上層には、水溶性多価金属塩を含有する。該最上層にジメチルアミン・エピ
クロルヒドリン重縮合物と水溶性多価金属塩の両方を含有することで、染料インクの耐水
性が高められる。どちらか一方では、染料インクのブラック(BK)、シアン(C)、マ
ゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色すべてに充分に満足できる耐水性が得られない。該
最上層に含有する水溶性多価金属塩としては、カルシウム、マグネシウム、バリウム、ア
ルミニウム、亜鉛、ジルコニウムから選ばれる金属の水溶性塩が好ましい。具体的には、
例えば、酢酸カルシウム、塩化カルシウム、硫酸カルシウム、塩化マグネシウム六水和物
、硫酸マグネシウム、クエン酸マグネシウム九水和物、硫酸バリウム、塩化アルミニウム
六水和物、ポリ塩化アルミニウム、ポリ水酸化アルミニウム、硫酸アルミニウム、硝酸ア
ルミニウム、塩化亜鉛、硫酸亜鉛、サリチル酸亜鉛、酢酸ジルコニウム、塩化ジルコニウ
ム、ヒドロキシ塩化ジルコニウム等が挙げられる。
上記した水溶性多価金属塩とは、20℃の水に1質量%以上溶解することを意味する。
上記した水溶性多価金属塩の最上層中の含有量は、記録材料1平方メートル当たり0.0
01〜1.000gの範囲が好ましい。1.000gを越えるとインク受理層の色相が変
わったり、画像の色相バランスが異なってくることがある。
本発明の最上層には、更に高分子紫外線吸収剤を含有することが好ましい。該最上層に
高分子紫外線吸収剤を含有することで、染料インクの耐光性が高められる。
上記した高分子紫外線吸収剤としては、紫外線吸収剤として作用する骨格を側鎖に有す
るアクリル系ポリマーが好ましい。紫外線吸収剤として作用する骨格を側鎖に有するアク
リル系モノマーとともに共重合体組成中に導入可能な他のモノマー単位としては、スチレ
ン及びその誘導体、(メタ)アクリル酸の各種エステル、(メタ)アクリルアミド及びそ
れらの誘導体、酢酸ビニル、その他多数のモノマーを挙げることができる。これらモノマ
ーは1種もしくは2種類以上を共重合して用いることができる。
紫外線吸収剤として作用する骨格としては、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系
、サリチル酸系、シアノアクリレート系、トリアジン系等を挙げることができ、好ましく
は、べンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系である。具体的には、例えば、ベンゾフェ
ノン系としては、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−
メトキシ−5−スルホベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシ
ベンゾフェノン等、ベンゾトリアゾール系としては、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メ
チルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブ
チルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−{2’−ヒドロキシ−5’−(アクリロイルオ
キシエチル)フェニル}ベンゾトリアゾール等、サリチル酸系としては、フェニルサリシ
レート、p−t−ブチルフェニルサリシレート、p−オクチルフェニルサリシレート等、
シアノアクリレート系としては、2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3’−ジフェニ
ルアクリレート、エチル−2−シアノ−3,3’−ジフェニルアクリレート等、トリアジ
ン系としては、2−(2−ヒドロキシ−4−オクトキシフェニル)−4,6−ビス(2,
4−ジ−t−ブチルフェニル)−s−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−メトキシ
フェニル)−4,6−ジフェニル−s−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−プロポ
キシ−5−メチルフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル−s−ト
リアジン)等が挙げられる。
本発明に用いられる高分子紫外線吸収剤の分子量2000以上であることが好ましい。
さらに分子量7000以上であることが好ましい。分子量が7000以上であると長期的
な白紙部の耐黄変性(耐湿熱黄変性、耐光黄変性)が得られる。分子量が200から50
0程度の低分子量の紫外線吸収剤では、紫外線吸収剤自体の長期安定性に欠き、また、イ
ンク受理層からブリードアウトが起こり、画像の色相に影響を与えたり、長期的な白紙部
の耐黄変性が得られないことがある。
本発明に用いられる高分子紫外線吸収剤は、水分散微粒子あるいは水溶性であることが
好ましい。水分散微粒子の平均粒子径は、2μm以下が好ましい。平均粒子径に特に下限
はなく、1nm程度のものまで得られる。平均粒子径が2μmを越えると印字濃度が低下
してしまうことがあり好ましくない。
高分子紫外線吸収剤の水分散微粒子の例として市販品は、K−840(中京油脂社製)
、サンライフUA−20(日華化学社製)、エヴァカラー(里田化工社製)、ユーダブル
シリーズ(株式会社日本触媒社製)、ULSシリーズ(一方社油脂工業社製)等が挙げら
れる。また、水溶性の高分子紫外線吸収剤の例として市販品は、PUVA−CW21、P
UVA−NW18、PUVA−30W(以上、大塚化学社製)、シャインガードW−51
(センカ社製)等が挙げられる。
本発明に用いられる高分子紫外線吸収剤は、1種あるいは2種類以上を併用することが
できる。該最上層中の含有量は、有効成分に換算して、記録材料1平方メートル当たり0
.001〜1.500gの範囲が好ましい。1.500gより多くても効果はあまり向上
せず、インク受理層の色相が変わったり、画像の色相バランスが異なってくることがある
本発明の最上層には、無機顔料、ジメチルアミン・エピクロルヒドリン重縮合物、水溶
性多価金属塩とともにバインダーを用いるのが好ましい。バインダーとしては、例えば、
水溶性高分子化合物としてはメチルセルロース、メチルヒドロキシエチルセルロース、メ
チルヒドロキシプロピルセルロース、及びヒドロキシエチルセルロース等のセルロース系
接着剤、澱粉及びその変性物、ゼラチン及びその変性物、カゼイン、プルラン、アラビア
ゴム、及びアルブミン等の天然高分子樹脂またはこれらの誘導体、ポリビニルアルコール
及びその変性物、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−アクリル共重合体、メチル
メタクリレート−ブタジエン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のラテックスや
エマルジョン類、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリドン等のビニルポリマー、ポリ
エチレンイミン、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、及び無水マレイ
ン酸またはその共重合体等を挙げられる。これらのバインダーの中でも好ましくは、ポリ
ビニルアルコールである。
本発明の最上層に用いられるバインダーは、無機顔料に対して、5〜40質量%の範囲
で含有させるのが好ましい。
本発明において、インク受容層及び最上層には、添加剤として、顔料分散剤、増粘剤、
流動性改良剤、消泡剤、抑泡剤、離型剤、発泡剤、浸透剤、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、
酸化防止剤、防腐剤、防バイ剤、耐水化剤等を適宜配合することもできる。
本発明において、インク受理層及び最上層の塗工液を塗布する方法は、スライドビード
塗布、カーテン塗布、スライドホッパー塗布、エクストルージョン塗布、ロール塗布、エ
アナイフ塗布、グラビア塗布、ロッドバー塗布等の各種塗布方法を採用することができる
本発明の紙支持体のインク受理層を塗設する面は、カレンダー処理を施して平滑にする
ことはフォトライク的マット調の画像を得る上で好ましいが、インク受理層あるいは最上
層を塗設した後にカレンダー処理やキャスト処理を施すと光沢が高くなり過ぎて、本発明
が目的とするフォトライク的マット調の風合いが得られにくくなり、また、カレンダー処
理やキャスト処理は、インク吸収性を低下させる方向に働くので、表面光沢度を2〜10
%の範囲になるように軽くカレンダー処理することが好ましい。
本発明のインクジェット記録材料は、染料インク及び顔料インクの両方のインクに対し
て、本発明が目的とする高いインク吸収性と高い印字濃度、良好な耐水性、良好な白紙部
の耐湿熱黄変性が達成でき、その結果フォトライク的マット調の画像が得られる。特に、
染料インクと顔料インクの両方共に印字濃度が高い画像を得るのは難しかったが、本発明
はこの課題を解決したものであり、極めて有意義な技術である。以下に染料インクと顔料
インクについて説明する。
本発明の記録材料に印字するのに使用する染料インクは、色材として染料を用い、溶
媒、その他添加剤を含む。
上記した染料インクの染料は、水溶性染料であり、例えば、直接染料、塩基性染料、反
応性染料、食用色素等が挙げられる。
染料インクの溶媒としては、水及び水溶性の有機溶剤である。例えば、メチルアルコー
ル、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチル
アルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、イソブチルアル
コール等の炭素数1〜4のアルコキシルアルコール類、ジメチルホルムアミド、ジメチル
アセトアミド等のアミド類、アセトン、ジアセトンアルコール等のケトン又はケトンアル
コール類、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、ポリエチレングリコール、
ポリプロピレングリコール等のアルキレングリコール類、エチレングリコール、ポリプロ
ピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、1、2、6−ヘキサ
ントリオール、チオジグリコール、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール等のア
ルキレン基が2〜6個のアルキレングリコール類、グリセリン、エチレングリコールメチ
ルエーテル、ジエチレングリコールメチル(又はエチル)エーテル、トリエチレングリコ
ールモノメチルエーテル等の多価アルコールの低級アルキルエーテル等が挙げられる。こ
れらの多くの水溶性有機溶剤の中でも、ジエチレングリコール等の多価アルコール、トリ
エチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル等
の多価アルコールの低級アルキルエーテルが好ましい。その他添加剤としては、例えば、
PH調整剤、金属封鎖剤、妨カビ剤、粘度調整剤、表面張力調整剤、湿潤剤、界面活性剤
、及び妨錆等が挙げられる。
本発明の記録材料に印字するのに使用する顔料インクとしては、水性顔料インクが好
ましく、色材として従来公知の有機および無機顔料を分散剤、界面活性剤等各種助剤と共
に水中に分散したものである。従来公知の有機及び無機顔料としては、例えば、アゾレー
キ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料等のアゾ顔料や、フタロシアニン
顔料、ペリレン及びペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサン
ジン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロニ顔料等の多環式顔料
や、塩基性染料型レーキ、酸性染料型レーキ等の染料レーキや、ニトロ顔料、ニトロソ顔
料、アニリンブラック、昼光蛍光顔料等の有機顔料、コンタクト法、ファーネス法、サー
マル法などの手法により製造されたカーボンブラック等の無機顔料が挙げられる。
黒色系顔料としては、例えば、サンヨウダイアモンドブラック(商品名、山陽色素社製
、C.I.ピグメントブラック1)、マイクロリースブラックC−WA(商品名、チバガ
イギー社製、C.I.ピグメントブラック7(カーボンブラック))、MA7(商品名、
三菱化成工業社製、C.I.ピグメントブラック7(カーボンブラック))、RAVEN
780,1080(コロンビアンカーボン社製、C.I.ピグメントブラック7(カーボ
ンブラック))等の顔料が挙げられる。
黄色系顔料としては、例えば、ダイニチファーストイエローG(商品名、大日精化工業
社製、C.I.ピグメントイエロー1)、ダイニチファーストイエローGR(商品名、大
日精化工業社製、C.I.ピグメントイエロー2)、ダイニチファーストイエロー10G
(商品名、大日精化工業社製、C.I.ピグメントイエロー3)、モノライトファースト
イエロー5G(商品名、インペリアルケミカルインダストリーズ社製、C.I.ピグメン
トイエロー4)、サンヨウファーストイエロー5G(商品名、山陽色素社製、C.I.ピ
グメントイエロー5)、ダイニチファーストイエロー3G(商品名、大日精化工業社製、
C.I.ピグメントイエロー6)、サンヨウファーストイエローR(商品名、山陽色素社
製、C.I.ピグメントイエロー10)、サンヨウベンジジンイエローB(商品名、山陽
色素社製、C.I.ピグメントイエロー12)、山陽ライトファーストベンジジンイエロ
ーR(商品名、山陽色素社製、C.I.ピグメントイエロー13)、スミトモイエローG
(商品名、住友化学工業社製、C.I.ピグメントイエロー14)、2600ベンジジン
イエロー(商品名、大日精化工業社製、C.I.ピグメントイエロー15)、シミュラー
ファーストイエロー8GR(商品名、大日本インキ化学工業社製、C.I.ピグメントイ
エロー17)、クロモフタールイエロー8GN(商品名、チバガイギー社製、C.I.ピ
グメントイエロー128)、クロモフタールイエロー6G(商品名、チバガイギー社製、
C.I.ピグメントイエロー94)、クロモフタールイエロー3G(商品名、チバガイギ
ー社製、C.I.ピグメントイエロー93)、クロモフタールイエローGR(商品名、チ
バガイギー社製、C.I.ピグメントイエロー95)、カヤセットイエローE−AR(商
品名、日本化薬社製、ピグメントイエロー147)、クロモフタールイエローAGR(商
品名、チバガイギー社製、C.I.ピグメントイエロー147)、クロモフタールイエロ
ー2RLTS(商品名、チバガイギー社製、C.I.ピグメントイエロー110)、イル
ガジンイエロー2GLTE(商品名、チバガイギー社製、C.I.ピグメントイエロー1
09)、イルガジンイエロー2RLT(商品名、チバガイギー社製、C.I.ピグメント
イエロー110)、イルガジンイエローRRLTN(商品名、チバガイギー社製、C.I
.ピグメントイエロー110)、イルガライトイエローF4G(商品名、チバガイギー社
製、C.I.ピグメントイエロー111)、イルガライトイエローBRM(商品名、チバ
ガイギー社製、C.I.ピグメントイエロー14)、マイクロリースイエロー3G−WA
(商品名、チバガイギー社製、C.I.ピグメントイエロー93)、マイクロリースイエ
ローBAW−WA(商品名、チバガイギー社製、C.I.ピグメントイエロー13)、マ
イクロリースイエロー2R−WA(商品名、チバガイギー社製、C.I.ピグメントイエ
ロー83)。
赤色系顔料としては、例えば、サンヨウシグナルレッド(商品名、山陽色素社製、C.
I.ピグメントレッド1)、ダイニチパーマネントレッド4R(商品名、大日精化工業社
製、C.I.ピグメントレッド3)、ダイニチパーマネントレッドRX(商品名、大日精
化工業社製、C.I.ピグメントレッド4)、スミトモカーマインB(商品名、住友化学
工業社製、C.I.ピグメントレッド5)、サンヨウファーストレッド(商品名、山陽色
素社製、C.I.ピグメントレッド6)、サンヨウパーマネントレッドG−207(商品
名、山陽色素社製、C.I.ピグメントレッド9)、ボルドーF−2R(商品名、大日精
化工業社製、C.I.ピグメントレッド12)、サンヨウファーストレッドGR(商品名
、山陽色素社製、C.I.ピグメントレッド21)、スミトモスカーレットFSH住友化
学工業社製、C.I.ピグメントレッド22)、サンヨウファーストレッド10B(商品
名、山陽色素社製、C.I.ピグメントレッド23)、マイクロリースレッドRBS−W
A(商品名、チバガイギー社製、C.I.ピグメントレッド23)、ダイニチ#930フ
ァーストレッド(商品名、大日精化工業社製、C.I.ピグメントレッド38)、950
レッド(商品名、大日精化工業社製、C.I.ピグメントレッド41)、ダイニチパーマ
ネントレッド(商品名、大日精化工業社製、C.I.ピグメントレッド48(カルシウム
レイキ))、サンヨウファーストレッド2B(商品名、山陽色素社製製、C.I.ピグメ
ントレッド48(バリウムレイキ))、サンヨウピグメントスカーレットTR(商品名、
山陽色素社製、C.I.ピグメントレッド48(ストロンチウムレイキ))、スミトモレ
ッド2BM(商品名、住友化学工業社製、C.I.ピグメントレッド48(マンガンレイ
キ))、シミュラーレイキレッドR(商品名、大日本インキ化学工業社製、C.I.ピグ
メントレッド49(バリウムレイキ))、シミュラーレイキレッドD(商品名、大日本イ
ンキ化学工業社製、C.I.ピグメントレッド50)、シミュラーレイキレッドC(商品
名、大日本インキ化学工業社製、C.I.ピグメントレッド53(バリウムレイキ))、
スミトーンレッド6F(商品名、住友化学工業社製、C.I.ピグメントレッド57(カ
ルシウムレイキ))、シミュラーファーストボルドー10B(商品名、大日本インキ化学
工業社製、C.I.ピグメントレッド63(バリウムレイキ))、ダイニチファーストピ
ンクGX,Gトナー(商品名、大日精化工業社製、C.I.ピグメントレッド81)、ス
ミトーンレッドGS(商品名、住友化学工業社製、C.I.ピグメントレッド112)、
シミュラーファーストカーマインBS(商品名、大日本インキ化学工業社製、C.I.ピ
グメントレッド114)、クロモフタールスカーレットRN(商品名、チバガイギー社製
、C.I.ピグメントレッド166)、クロモフタールレッドG(商品名、チバガイギー
社製、C.I.ピグメントレッド220)、クロモフタールDPPレッドBP(商品名、
チバガイギー社製、C.I.ピグメントレッド254)、クロモフタールレッドBRN(
商品名、チバガイギー社製、C.I.ピグメントレッド144)、クロモフタールレッド
A2B(商品名、チバガイギー社製、C.I.ピグメントレッド177)、シンカシアレ
ッドBNRT742D(商品名、チバガイギー社製、C.I.ピグメントヴァイオレット
19)、シンカシアレッドBRT790−D(商品名、チバガイギー社製、C.I.ピグ
メントヴァイオレット19)、マイクロリーススカーレットR−WA(商品名、チバガイ
ギー社製、C.I.ピグメントレッド166)、マイクロリース2B−WA(商品名、チ
バガイギー社製、C.I.ピグメントレッド221)、マイクロリースマゼンタB−WA
(商品名、チバガイギー社製、C.I.ピグメントレッド184)。
青色系顔料としては、例えば、シミュレックスブルーBOF(商品名、大日本インキ化
学工業社製、C.I.ピグメントブルー1)、シミュレックスブルー16F(商品名、大
日本インキ化学工業社製、C.I.ピグメントブルー2)、ファーストゲンブルーB,B
S(商品名、大日本インキ化学工業社製、C.I.ピグメントブルー15)、ファースト
ゲンブルーGS、2G(商品名、大日本インキ化学工業社製、C.I.ピグメントブルー
15)、ファーストゲンスカイブルー(商品名、大日本インキ化学工業社製、C.I.ピ
グメントブルー17)、スミトーンネイビーブルー(商品名、住友化学工業社製、C.I
.ピグメントブルー25)、クロモフタールブルーA3R(商品名、チバガイギー社製、
C.I.ピグメントブルー60)、クロモフタールブルー4GNP(商品名、チバガイギ
ー社製、C.I.ピグメントブルー15:3)、イルガライトブルーFR(商品名、チバ
ガイギー製、C.I.ピグメントブルー62)、マイクロリースブルー4G−WA(商品
名、チバガイギー社製、C.I.ピグメントブルー15:3)。
顔料インクに用いられる分散剤としては、従来公知の分散剤、例えば高分子分散剤、ま
たは界面活性剤を挙げることができる。高分子分散剤としては、例えば、天然高分子化合
物、例えば、にかわ、ゼラチン、カゼイン、アルブミンなどのタンパク質類;アラビアゴ
ム、トラガントゴムなどの天然ゴム類;サポニンなどのグルコシド類;アルギン酸及びア
ルギン酸プロピレングリコールエステル、アルギン酸トリエタノールアミン、アルギン酸
アンモニウムなどのアルギン酸誘導体;メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース
、ヒドロキシエチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロースなどのセルロース誘
導体などを挙げることができる。
さらに、高分子分散剤として、合成高分子化合物を用いることもできる。合成高分子化
合物としては、例えば、ポリビニルアルコール類;ポリビニルピロリドン類;ポリアクリ
ル酸、アクリル酸−アクリロニトリル共重合体、アクリル酸カリウム−アクリロニトリル
共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸−アクリル酸アルキル
エステル共重合体などのアクリル系樹脂;スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メ
タクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、
スチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−
アクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体などのスチレン−アクリル酸樹脂;ス
チレン−マレイン酸;スチレン−無水マレイン酸;ビニルナフタレン−アクリル酸共重合
体;ビニルナフタレン−マレイン酸共重合体;酢酸ビニル−エチレン共重合体、酢酸ビニ
ル−脂肪酸ビニル−エチレン共重合体、酢酸ビニル−マレイン酸エステル共重合体、酢酸
ビニル−クロトン酸共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸共重合体などの酢酸ビニル系共重
合体及びこれらの塩を挙げることができる。好ましくはスチレン−(メタ)アクリル酸系
水溶性樹脂である。
また、分散剤として好ましい界面活性剤の例としては、脂肪酸塩類、高級アルキルジカ
ルボン酸塩、高級アルコール硫酸エステル塩類、高級アルキルスルホン酸塩、高級脂肪酸
とアミノ酸の縮合物、スルホ琥珀酸エステル塩、ナフテン酸塩、液体脂肪油硫酸エステル
塩類、アルキルアリルスルホン酸塩類などの陰イオン界面活性剤;脂肪酸アミン塩、第四
アンモニウム塩、スルホニウム塩、ホスホニウムなどの陽イオン界面活性剤;ポリオキシ
エチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルエステル類、ソルビタンアル
キルエステル類、ポリオキシエチレンソルビタンアルキルエステル類などの非イオン性界
面活性剤などを挙げることができる。
また、顔料インクには、湿潤剤を含んでいても良い。湿潤剤として、例えば、エチレン
グリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール
、ポリプロピレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、1,2,6
−ヘキサントリオール、チオグリコール、ヘキシレングリコール、グリセリン、トリメチ
ロールエタン、トリメチロールプロパン、尿素、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロ
リドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等が挙げられる。
さらに、顔料インクには、低沸点有機溶剤を添加することができる。低沸点有機溶剤と
しては、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノール、
n−ブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、iso−ブタノール、n
−ペンタノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチ
ルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチ
ルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノ
エチルエーテルなどが挙げられる。特に一価アルコールが好ましい。
顔料インクには、界面活性剤を含むことができる。界面活性剤としては、例えば、アニ
オン性界面活性剤(例えばドデシルベンゼルスルホン酸ナトリウム、ラウリン酸ナトリウ
ム、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートのアンモニウム塩等)、非イオン
性界面活性剤(例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアル
キルエステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアル
キルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキ
ルアミド等)が挙げられ、アセチレングリコール〔オレフィンY、並びにサーフィノール
82、104、440、465、485、及びTG(いずれもAir Products

and Chemicals Inc.製)〕を用いることも可能である。これらを単独又
は二種以上を混合して用いることができる。
以下に、本発明の実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらの例に限定されるもので
はない。また、実施例、及び比較例において「部」及び「%」は、特に明示しない限り質
量部及び質量%を示す。なお、配合において示す部数は実質成分の数量である。
<記録材料1の作製>
<紙支持体の作製>
LBKP80質量%とNBKP20質量%から成る混合パルプを250mlCSFにな
るように叩解後、木材パルプ100質量部に対して、軽質炭酸カルシウム/重質炭酸カル
シウムの比率が5/5の顔料10質量部、カチオン化澱粉3質量部、アルキルケテンダイ
マー乳化物(ケテンダイマー分として)0.20質量部、ポリアミドエピクロルヒドリン
樹脂0.4質量部を添加して紙料スラリーを調製した。その後、紙料スラリーを長網抄紙
機で紙匹を形成し、ウェットパートで三段のウェットプレスを行った後、スムージングロ
ールで処理し、引き続く乾燥パートで緊度プレスを行った後、乾燥した。乾燥の途中でカ
ルボキシ変性ポリビニルアルコール5質量%のサイズプレス液を20g/m2サイズプレ
スし、最終的に得られる支持体の水分が絶乾水分で7質量%となるように乾燥し、線圧1
00Kg/cmでマシンカレンダー処理をして坪量200g/cm2、シート密度1.0
2、紙面PH6.4の紙支持体Aを得た。
上記の紙支持体A上に下記のインク受理層と最上層を塗設して記録材料1を得た。イン
ク受理層の塗工量は10g/m2で最上層の塗工量は4.5g/m2である。
<インク受容層>
インク受容層の塗被組成物は、無機顔料として多孔性非晶質シリカ(ミズカシルP78
A:平均二次粒子径3.5μm:水澤化学工業社製)100部、シラノール変性ポリビニ
ルアルコール(R−1130:クラレ社製)30部、カチオン性ポリマー(ジメチルアミ
ン・エピクロルヒドリン重縮合物)10部からなる13%水溶性液である。
<最上層>
最上層の塗被組成物は、アルミナゾル(カタロイドAS−3:「擬ベーマイト型アルミ
ナ水和物タイプ」:触媒化成工業社製)25部、多孔性合成非晶質シリカ(吸油量350
ml/100g、平均二次粒子径1.5μm)75部、ポリビニルアルコール(PVA1
17:クラレ社製)15部、カチオン性ポリマー(ジメチルアミン・エピクロルヒドリン
重縮合物:分子量3000)5部、水溶性多価金属塩(ピュラケムWT:ポリ水酸化アル
ミニウム:理研グリーン社製)5部からなるを13%水溶性液である。
<記録材料2の作製>
上記記録材料1の最上層の塗工量を2.5g/m2に変更した以外は同様にして作製し
た。
<記録材料3の作製>
上記記録材料1の最上層の塗工量を7g/m2に変更した以外は同様にして作製した。
<記録材料4の作製>
上記記録材料1の最上層のアルミナゾル45部、多孔性合成非晶質シリカ55部に変更
した以外は同様に作製した。
<記録材料5の作製>
上記記録材料1の最上層のアルミナゾル85部、多孔性合成非晶質シリカ15部に変更
した以外は同様に作製した。
<記録材料6の作製>
上記記録材料1の最上層のアルミナゾルをコロイダルシリカ(スノーテックスAK:日
産化学工業社製)に変更した以外は同様にして作製した。
<記録材料7の作製>
上記記録材料1の最上層の多孔性合成非晶質シリカをファインシールX−60(吸油量
240ml/100g、平均二次粒子径6.2μm:トクヤマ社製)に変更した以外は同
様にして作製した。
<記録材料8の作製>
上記記録材料1の最上層のジメチルアミン・エピクロルヒドリン重縮合物の分子量が約
5万に変更した以外は同様にして作製した。
<記録材料9の作製>
上記記録材料1の最上層のジメチルアミン・エピクロルヒドリン重縮合物をカチオン性
ポリマー(スミレッズレジン1001:住友化学工業社製)に変更した以外は同様にして
作製した。
<記録材料10の作製>
上記記録材料1の最上層のジメチルアミン・エピクロルヒドリン重縮合物を加えないに
変更した以外は同様にして作製した。
<記録材料11の作製>
上記記録材料1の最上層の水溶性多価金属塩を加えないに変更した以外は同様にして作
製した。
<記録材料12の作製>
上記記録材料1の最上層に更に水溶性高分子紫外線吸収剤(PUVA−NW18:ベン
ゾトリアゾール系、分子量約1万:大塚化学社製)5部添加した以外は同様にして作製し
た。
<記録材料13の作製>
記録材料1のインク受容層の無機顔料を多孔性非晶質シリカ(ミズカシルP50:平均
二次粒子径9.5μm:水澤化学工業社製)に変更した以外は同様に作製した。
<記録材料14の作製>
記録材料1のインク受容層の無機顔料を多孔性非晶質シリカ(ミズカシルP78F:平
均二次粒子径12.0μm:水澤化学工業社製)に変更した以外は同様に作製した。
<記録材料15の作製>
記録材料1のインク受容層の無機顔料を平均二次粒子径が0.3μm以下の気相シリカ
に変更した以外は同様にして作製した。
<記録材料16の作製>
<紙支持体の作製>
LBKP80質量%とNBKP20質量%から成る混合パルプを320mlCSFにな
るように叩解後、木材パルプ100質量部に対して、タルク10質量部、硫酸バンド3質
量部、市販ロジンサイズ剤0.2質量部、カチオン澱粉0.3質量部を添加し、長網抄紙
機で紙匹を形成し、ウェットパートでは一段のウェットプレスを行ったが、スムージング
ロール処理は行わず、引き続く乾燥パートでの緊度プレスも行わず乾燥した。乾燥の途中
でカルボキシ変性ポリビニルアルコール5質量%のサイズプレス液を20g/m2サイズ
プレスし、最終的に得られる支持体の水分が絶乾水分で7質量%となるように乾燥し、線
圧50Kg/cmでマシンカレンダー処理をしてして坪量200g/cm2、シート密度
0.80、紙面PH5.2の紙支持体Bを得た。
記録材料1の紙支持体を紙支持体Bに変更した以外は同様に作製した。
上記のようにして作製した記録材料について、光沢度、印字濃度、インク吸収性、耐水
性、耐光性、白紙部の耐熱黄変性及び印字画像のフォトライク的マット調風合いについて
評価した。その結果を表1、2に示す。
<光沢度>
それぞれのインクジェット記録材料について、JIS−P8142に準じて、日本電色
工業社製変角光沢度計(VGS−1001DP)を用いて75度鏡面光沢度を測定した。
表中の光沢値は%である。光沢度が2〜10%であればフォトライク的マット調の風合い
といえる。
<染料インクの印字濃度>
インクジェット記録材料をA4判に断裁した後、インクジェットプリンター(セイコー
エプソン社製のPM−G800C;水性染料インク使用)で、シアン(C)、マゼンタ(
M)、イエロー(Y)、ブラック(BK)の各色100%のベタ印字を行い、各色の光学
濃度(OD値)を光学濃度計(Gretag Machbeth AG Spectro
Eye)で測定した。値は大きい方が印字濃度が高く印字性が良好であることを示す。
<顔料インクの印字濃度>
インクジェットプリンター(セイコーエプソン社製のPM−4000PX;水性顔料イ
ンク使用)でシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(BK)の10
0%ベタ印字を行った後、各色の光学濃度(OD値)を光学濃度計(Gretag Ma
chbeth AG SpectroEye)で測定した。数値が高い方が印字濃度は高
く良好であることを示す。
<インク吸収性>
インクジェットプリンター(セイコーエプソン社製のPM−G800C;水性染料イン
ク使用)で、シアン(C)とマゼンタ(M)の重色の短形パターンを印字し、この印字パ
ターンと未印字部分の境界部分を下記の基準で評価した。○ 以上であれば充分にインク
吸収性を満たしている。
◎:境界部分には滲みが全く認められない。
○:境界部分には滲みが殆ど認められない。
△:境界部分には滲みが認められる。
×:境界部分には顕著に滲みが認められる。
<耐水性>
インクジェット プリンター(セイコーエプソン社製のPM−G800;水性染料イン
ク使用)で、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(BK)の各色
100%のベタ印字を行い、白紙と印字の境界部分にシリンジを用いて水を1ml滴下後
、24時間放置した。放置した後の滲み程度を目視評価した。○以上であれば充分に耐水
性を満たしている。
◎:滲みは全く観察されない。
○:滲みが極わずかに観察された。
△:滲みが発生し、部分的にしみが観察された。
×:滲みが酷く、水滴下全体がしみとなった。
<耐光性>
インクジェットプリンター(セイコーエプソン社製のPM−G800C;水性染料イン
ク使用)で、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(BK)の各色
100%のベタ印字を行い、キセノンウェザーメーターで120時間照射し、処理前後の
各色の光学濃度(OD値)を光学濃度計(Gretag Machbeth AG Sp
ectroEye)で測定した。各々下記の式で残存率を計算し、最も残存率が低いもの
を評価した。○ 以上であれば充分に耐光性を満たしている。
残存率(%)=照射後印字濃度×100/照射前印字濃度
◎:残存率が90%以上である。
○:残存率が70%以上90%未満である。
△:残存率が50%以上70%未満である。
×:残存率が50%未満である。
<白紙部の耐湿熱黄変>
インクジェット記録材料のインク受理層側の白紙面の色変化を以下の条件で測定した。
測定するインクジェット記録材を紙封筒に入れ、80℃50RH%で14日間処理した。
処理前後のL*** をD50/2光源で測定し、JIS Z8730(色の表示方法
−物体の色差)で規定される△E*abを計算し、下記基準で耐湿熱黄変を評価した。○
以上であれば充分に耐湿熱黄変性を満たしている。
◎:△E*abが1.0未満。
○:△E*abが1.0以上3.0以上未満。
△:△E*abが3.0以上6.0以上未満。
×:△E*abが6.0以上。
<フォトライク的マット調風合い>
インクジェットプリンター(セイコーエプソン社製のPM−4000PX;水性顔料イ
ンク使用)を用いて、人物画像を印字し、フォトライク的マット調の画像が得られている
かを視覚的に下記の基準で評価した。○以上であれば充分にフォトライク的マット調の風
合いを満たしている。
◎:フォトライク的マット調の風合いがある。
○:光沢感あるいは凹凸感がややあるが、充分にフォトライク的マット調の風合いがある

△:光沢感あるいは凹凸感があり、フォトライク的マット調の風合いがない。
×:光沢感あるいは凹凸感が高く、フォトライク的マット調の風合いがない。
Figure 2005313547
Figure 2005313547
上記結果から明らかなように、本発明の記録材料は、染料インク及び顔料インクの両方
のインクに対して、本発明が目的とするインク吸収性と印字濃度が高く、耐水性があり、
白紙部の耐湿熱黄変性に良好なフォトライク的マット調の画像が得られる。特に、最上層
に水溶性高分子紫外線吸収剤を添加した記録材料12は、耐光性が高くなり好ましい。

Claims (5)

  1. 天然パルプを主成分とするシート密度0.95g/cm3以上の紙支持体上に、コール
    ターカウンター法による平均二次粒子径が1〜10μmの無機顔料を主体に含有するイン
    ク受理層を有し、該インク受理層の上に無機顔料としてアルミナもしくはアルミナ水和物
    と多孔性合成非晶質シリカを含有し、ジメチルアミン・エピクロルヒドリン重縮合物、水
    溶性多価金属塩を含有する最上層を有するインクジェット記録材料であって、該最上層に
    含有する無機顔料の20〜50質量%がアルミナもしくはアルミナ水和物であり、かつ該
    最上層の塗工量が2〜5g/m2であり、かつ該最上層表面のJIS−P−8142に規
    定された75度鏡面光沢度が2〜10%であるインクジェット記録材料。
  2. 該紙支持体の紙面PHが6〜8である請求項1記載のインクジェット記録材料。
  3. 該最上層の多孔性合成非晶質シリカがJIS K5101に規定される吸油量が250
    ml/100g以上で、コールターカウンター法による平均二次粒子径が1.0〜3.5
    μmである請求項1または2に記載のインクジェット記録材料。
  4. 該ジメチルアミン・エピクロルヒドリン重縮合物の数平均分子量が1万以下である請求
    項1〜3のいずれか記載のインクジェット記録材料。
  5. 該最上層に高分子紫外線吸収剤を含有する請求項1〜4のいずれか記載のインクジェッ
    ト記録材料。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009056596A (ja) * 2007-08-29 2009-03-19 Pt Public Kertas Tjiwi Kimia Tbk インクジェット記録用紙
JP2010237584A (ja) * 2009-03-31 2010-10-21 Nippon Paper Chemicals Co Ltd 防眩ハードコートフィルム
CN102642418A (zh) * 2011-02-17 2012-08-22 精工爱普生株式会社 喷墨记录方法及记录物

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