JP5450902B2 - ベータ−ケトカルボニル第四級化合物およびこれを調製する方法 - Google Patents

ベータ−ケトカルボニル第四級化合物およびこれを調製する方法 Download PDF

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Description

本発明は、第四級化合物、即ち、少なくとも1個の第四級アンモニウム基を含有する化合物、およびこれを調製する方法に関する。
EP1259672B1には、織物の防しわ仕上げ用にアルキル−ケテン二量体の分散体の使用が記載されている。また、アルキル−ケテン二量体およびポリエチレンイミンから部分的反応で調製されたカチオン性乳化剤も記載されている。ポリエチレンイミンの一部のアミン基がアミド化されているこうした部分的反応生成物を除いて、分散アルキル−ケテン二量体は元のままであり、結局繊維上にそのまま残る。部分的に変換されたポリエチレンイミン乳化剤の四級化は記載されておらず、また、第一級および第二級アミノ基の割合が高いために、ほとんど経済的でないであろう。
織物助剤として有用なアルキル−ケテン二量体の分散体は、以下の文献に記載されている:CH388246には、織物に含浸させて疎水性化するための、ケテン柔軟剤「Aquapel」380(Hercules Powder Co.)を含有する配合物の使用が記載されている。US5,028,236も、羊毛およびナイロン繊維を疎水性化するためにアルキル−ケテン二量体を使用している。WO96/26318において、紙に対するサイジング剤としてアルキル−ケテン二量体の分散体を使用する背景には、同じ目的、即ち、疎水性化の制御がある。
WO2009/121751には、非常に高いポリジメチルシロキサン含量のワックスを調製するための、アミノシロキサンとアルキル−ケテン二量体の反応が記載されている。第四級化合物は、この方法では調製することはできない。
US2009/0247629A1には、二量体の酸をジメチルアミノアルカノールでエステル化し、次いで、ポリエーテルエピクロロヒドリンと反応させることによって得られるポリマーの有機第四級化合物の調製が記載されている。この順序の合成は、比較的処理が難しく、高温(200℃)で数時間(3−8時間)にわたって実行されなければならず、即ち、どちらかというと魅力的でない。
欧州特許第1259672号明細書 スイス国特許第388246号明細書 米国特許第5028236号明細書 国際公開第96/26318号 国際公開第2009/121751号 米国特許出願公開第2009/0247629号明細書
本発明が対処する問題は、単純な方法で迅速におよびほとんど定量的に調製することができ、比較的長鎖の炭化水素基、好ましくは脂肪酸基を有する第四級化合物(即ち、少なくとも1個の第四級アンモニウム基を含有する化合物)を提供することである。
この問題は本発明によって解決される。
本発明は、一般式
R−CH−(C=O)−CHR−(C=O)− (I)
[式中、
Rは、6から28個の炭素原子、好ましくは10から26個の炭素原子、より好ましくは12から20個の炭素原子を有する脂肪族炭化水素基であり、それぞれが現れるたびに同一でありまたは異なってもよい。]
の1個または複数のβ−ケトカルボニル基および1個または複数の第四級アンモニウム基を含有するβ−ケトカルボニル第四級化合物を提供する。
第四級アンモニウム基は、4個のすべての水素原子が4個のN−C結合された(場合によって置換された)アルキル基等の炭化水素基で置換されているアンモニウム基の誘導体である。
好ましくは、式(I)のβ−ケトカルボニル基は、Y基に結合されており、ここで、
Yは、式−O−、−NH−、−NR−、好ましくは−NH−、−NR−の二価の基であり、または式=N−の三価の基であり、
は、1から30個の炭素原子、好ましくは1から18個の炭素原子を有する一価の炭化水素基である。
本発明のβ−ケトカルボニル第四級化合物は、好ましくは、1個または2個の第四級窒素原子、好ましくは1個の第四級窒素原子を含有する。
これらは、好ましくは少なくとも300ダルトン、より好ましくは500から2000ダルトンの範囲の分子量(M)を有する。電荷密度は、好ましくは、0.5から2.0ミリ当量の範囲のN/gである。
好ましいβ−ケトカルボニル第四級化合物は、一般式
[R(+)−R−]Y−Z X(−) (II)
[式中、
aは、1または2であり、ただし、a=1の場合、Yは二価の基であり、a=2の場合、Yは三価の基であり、
Yは、式−O−、−NH−、−NR−の二価の基、または式=N−の三価の基であり、
(−)は、第四級窒素原子上の正電荷に対する対イオンであり、
Zは、式
R−CH−(C=O)−CHR−(C=O)− (I)
のβ−ケトカルボニル基であり、
Rは上記で定義された通りであり、
は、1から30個の炭素原子、好ましくは1から18個の炭素原子を有する一価の炭化水素基であり、
は、1個または複数の離間した酸素原子を含有していてもよい二価のC−C18炭化水素基であり、
は、1から30個の炭素原子、好ましくは1から18個の炭素原子を有する一価の炭化水素基であり、それぞれが現れるたびに同一でありまたは異なり、
は、Rでありまたは式
−R−Y−Zもしくは−R−N(+) (−)
の基であり、
またはRとRが一緒になって、もしくは2個のR基が一緒になって、酸素原子もしくは窒素原子を場合によって含有していてもよい二価のC−C12炭化水素基であり、
は、1から18個の炭素原子、好ましくは1から12個の炭素原子を有する一価の炭化水素基である。]
のものである。
本発明は、β−ケトカルボニル第四級化合物を調製する方法をさらに提供し、この方法は、第三級アミノ基を含む化合物(3)を得るために、一般式
Figure 0005450902
[式中、Rは上記で定義された通りである。]
のアルキル−ケテン二量体(1)を、少なくとも1個の第三級アミノ基ならびに式−OH、−NH、−NHRおよび−NH−、好ましくは、−NH、−NHRおよび−NH−(ここで、Rは上記で定義された通りである。)からなる群から選択される少なくとも1個のプロトン性基を含有するアミノ化合物(2)と反応させる第1のステップ、および
第1のステップで得られた前記化合物(3)の第三級窒素原子をアルキル化剤(4)で部分的にまたは全体的に四級化する第2のステップ
を含む。
Rは、6個以上から28個の炭素原子、好ましくは10から26個の炭素原子、より好ましくは12から20個の炭素原子を有する、好ましくはアルキル基であり、より好ましくは直鎖アルキル基である。
は、好ましくは1から18個の炭素原子を有するアルキル基である。
およびRは、好ましくはアルキル基またはシクロアルキル基である。好ましくは、R、RおよびRの少なくとも1個は、メチル基またはエチル基である。
R基の例は、アルキル基(例えば、n−ヘキシル基等のヘキシル基、n−ヘプチル基等のヘプチル基、n−オクチル基およびイソオクチル基(例えば、2,2,4−トリメチルペンチル基)等のオクチル基、n−ノニル基等のノニル基、n−デシル基等のデシル基、n−ドデシル基等のドデシル基、およびn−オクタデシル基等のオクタデシル基);シクロアルキル基(例えば、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルおよびメチルシクロヘキシル基);アルケニル基(例えば、ビニル、5−ヘキセニル、シクロヘキセニル、1−プロペニル、アリル、3−ブテニルおよび4−ペンテニル基);ならびにアルキニル基(例えば、エチニル、プロパルギルおよび1−プロピニル基)である。
炭化水素基の例は、アルキル基(例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、1−n−ブチル、2−n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチルおよびtert−ペンチル基、n−ヘキシル基等のヘキシル基、n−ヘプチル基等のヘプチル基、n−オクチル基およびイソオクチル基(例えば、2,2,4−トリメチルペンチル基)等のオクチル基、n−ノニル基等のノニル基、n−デシル基等のデシル基、n−ドデシル基等のドデシル基、およびn−オクタデシル基等のオクタデシル基);シクロアルキル基(例えば、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルおよびメチルシクロヘキシル基);アルケニル基(例えば、ビニル、5−ヘキセニル、シクロヘキセニル、1−プロペニル、アリル、3−ブテニルおよび4−ペンテニル基);ならびにアルキニル基(例えば、エチニル、プロパルギルおよび1−プロピニル基);アリール基(例えば、フェニル、ナフチル、アントリルおよびフェナントリル基);アルカリール基(例えば、o−、m−およびp−トリル基、キシリル基およびエチルフェニル基);ならびにアラルキル基(例えば、ベンジル基、α−およびβ−フェニルエチル基)である。
炭化水素基についての例は、RおよびR炭化水素基に全体的に適用できる。
二価炭化水素基の例は、式
−CH−、−CHCH−、−CHCHCH−、−CHCHCHCH−、−CHCH(CH)−
のアルキレン基であり、1個または複数の離間した酸素原子を含有してもよいR二価炭化水素基の例は、式
−CHCHOCHCH−、−CHCH(CH)OCHCH(CH)−、CHCH(CH)OCHCH−、−CHCHOCHCHOCHCH
のものである。
アルキル−ケテン二量体(1)の例は、CからC30カルボン酸に由来するものである。このR炭化水素基は、直鎖、分枝または環状であってもよく、直鎖基が好ましい。これらは、飽和およびモノまたはポリ不飽和であることもでき、この場合、飽和直鎖炭化水素基が好ましい。好ましいアルキル−ケテン二量体(1)は、C12からC28カルボン酸に由来し、C14からC22カルボン酸をベースとするものが特に好ましい。カルボン酸からのアルキル−ケテン二量体(1)の調製は、US5,028,236に記載されている。一般則は、R基中の炭素原子数が、アルキル−ケテン二量体(1)のベースとなっているカルボン酸における炭素原子数から2を引いたものに等しいことである。定義した鎖長Rの1種のアルキル−ケテン二量体の代わりに、Rの長さがそれぞれ異なる様々なアルキル−ケテン二量体(1)の混合物(例えば、天然の供給源に由来するカルボン酸混合物から得られる)を使用してもよい。適切な脂肪アルキルジケテンは、EP1259672B1の2頁、52−57行に記載されている。
本発明による方法の第1のステップで使用されるアミノ化合物(2)は、少なくとも1個の第三級アミノ基、ならびにさらに式−OH、−NH、−NHRおよび−NH−からなる群から選択される少なくとも1個のプロトン性基を含有する。このプロトン性基は、第1のステップにおいてアルキル−ケテン二量体(1)と反応し、したがって第1のステップにおいて少なくとも1個の第三級アミノ基をアルキル−ケテン二量体に結合する役割を果たす。本発明による方法の第1のステップにおいて得られる化合物(3)は、したがって少なくとも1個の第三級アミノ基を含有する。本発明による方法の第2のステップにおいて、このようにして結合された第三級アミノ基は、アルキル化剤(4)で部分的にまたは全体的に四級化される。
本方法の第1のステップは、好ましくは、一般式
[R4’N−R−]Y−H (IV)
[式中、
4’は、Rであり、または式−R−Y−Hもしくは−R−NR の基であり、
a、R、R、RおよびYは、それぞれ上記で定義された通りである。]
のアミノ化合物(2)を使用する。
少なくとも1個のさらなるプロトン性窒素官能基を加えて有する、第三級アミノ化合物(2)の例は、以下のものである:
3−ジメチルアミノプロピルアミン、
3−ジメチルアミノプロピルブチルアミン、
ビス(3−ジメチルアミノプロピル)アミン、
ビス(3−アミノプロピル)メチルアミン、
3−ジエチルアミノプロピル−1−メチルアミン、
2−ジエチルアミノエチルアミン、
3−アミノプロピル−3−ジメチルアミノプロピルアミン。
少なくとも1個のさらなるOH基を加えて有する、第三級アミノ化合物(2)の例は、以下のものである:
2−ジエチルアミノエタノール、
2−ジメチルアミノエタノール、
3−ジメチルアミノプロパノール、
2−ジメチルアミノ−1−メチルエタノール、
ビス(ヒドロキシエチル)メチルアミン、
2−シクロヘキシルアミノエタノール、
2−モルホリノエタノール、
2−(2−ジメチルアミノエトキシ)エタノール、
N,N,N−トリメチル−N−ヒドロキシエチルビスアミノエチルエーテル、
ビス(3−ジメチルアミノプロピル)ヒドロキシエチルアミン、
3−ジメチルアミノプロピル−ビス−(2−ヒドロキシエチル)アミン、
3−ジメチルアミノプロピル−2−ヒドロキシエチルアミン、
トリス(2−ヒドロキシエチル)アミン。
第三級アミノ化合物(2)のさらなる例は、列挙されたアミノ化合物のそのエトキシル化またはプロポキシル化の形態である。
本方法の第2のステップで使用するのに適切なアルキル化剤(4)には、第三級アミノ基に対して四級化作用を有する任意の化合物が含まれる。
アルキル化剤(4)は、好ましくは、式
−X (V)
[式中、
は、上記で定義された通りであり、
Xは、前記化合物(3)中の第三級窒素原子をアルキル化するステップにおいて、第四級窒素原子上の正電荷に対する対イオンXを形成する基である。]
を有する。
は、好ましくは、1から6個の炭素原子を有する直鎖、分枝または環状アルキル基である。
基の例は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチルおよびシクロヘキシル基である。
適切なアルキル化剤(4)の例は、ジアルキルスルファート(例えば、ジメチルスルファートおよびジエチルスルファート)、スルホン酸エステル(例えば、メチルp−トルエンスルホナート、エチルp−トルエンスルホナート、プロピルp−トルエンスルホナート)、ならびにまたベンジル化合物(例えば、塩化ベンジル、臭化ベンジルおよびヨウ化ベンジル)である。ジメチルスルファート、ジエチルスルファートおよびメチルp−トルエンスルホナートは特に好ましい。
第四級窒素原子上の正電荷に対する対イオンXの例は、
CHSO
CHCHSO
SO
p−CH(C)SO
CHSO
SO
17SO
Cl、BrおよびI
である。
本発明の二段法は、2つの別個の合成ステップで、ならびに好ましくはタンデム法において1つの反応方式で実施することができる。アルキル−ケテン二量体(1)は、25℃において大部分は固体であるので、本方法の第1のステップは、40から140℃、好ましくは50から120℃の範囲の高温で実施することが好ましい。本方法の第2のステップは、60から140℃で行うことが好ましい。所望により、全体の合成は、その間に冷却することなく一操作で実行可能であることが有利である。
本発明の方法は、周囲雰囲気の圧力、即ち、例えば1020hPaで実施することが好ましいが、より高圧またはより低圧で実施することもできる。
本発明による方法の第1のステップは、アミノ化合物(2)中のプロトン性基1モル当たり好ましくは0.8から1.2モルのジケテン、好ましくは0.9から1.1モルのジケテンの量でアルキル−ケテン二量体(1)を使用する。
アミノ化合物(2)中のプロトン性基に対して等モル量でアルキル−ケテン二量体(1)を使用することが特に好ましい。この場合、(1)は、純粋なアルキル−ケテン二量体であることはめったになく、通常85から95%の純度で市販されていることを念頭に置かなければならない。
本発明による方法の第2のステップは、化合物(3)中の第三級窒素原子の1モル当たり0.8から1.0モル、好ましくは0.9から1.0モルの量でアルキル化剤(4)を使用することが好ましい。この場合、アルキル化剤の純度、ならびに他の成分の純度を考慮に入れねばならない。これらが、アルキル化剤とさらに反応する不純物を含有しているとすれば、第三級窒素原子の完全な四級化には、第三級窒素原子の1モル当たり好ましい1.0モルを超えるアルキル化剤をさらに必要とし得る。
本発明の方法は、US2009/0247629A1に記載されたよく知られているエステル第四級化合物を調製する方法と比較して、例えば次の点において有利である:US2009/0247629A1では、エステル化に200℃で数時間(3−8時間)を要する上に、エステル化が決して完了せず、それに続くエステルアミンのエステル第四級化合物への変換に90℃でさらに6−9時間を要するのに対して、本方法の第1のステップにおけるアミド化に要するのは、60℃で30分未満である。
さらなる利点は、従来技術のエステル第四級化合物の調製における60−90%程度の四級化と比較して、本発明は、ほとんど定量的な四級化を提供する。
その結果、ほとんど定量的な四級化を達成するのに、過剰のアルキル化剤(4)を使用する必要がなく、したがって最終生成物中に有毒なアルキル化剤(4)が存在しない。アルキル化剤(4)が意図的にわずかに不足して使用される場合でさえ、得られる収率は依然として非常に高い。これは非常に高い活性物含量を提供し、したがってそれに応じて、副生成物に起因する廃水負荷を最小限に抑える。
さらなる利点は、本発明のβ−ケトカルボニル第四級化合物が生分解性であることである。
本発明のβ−ケトカルボニル第四級化合物は、よく知られているエステル第四級化合物(これらは疎水性である。)と比較して、驚くほど高い親水性を示す。優れた親水性はまた、アルキル−ケテン二量体の分散体は、紙の制御された疎水性化(紙のサイジング)のために世界的に長い間使用されている(類似の用途は、CH388246およびUS5,028,236から知られる。)ので驚くべきことである。
本発明のβ−ケトカルボニル第四級化合物はまた、その好ましいアミド形態において、市販されているエステル第四級化合物(これは、狭いpH範囲内でしか、取り扱いおよび使用ができない)より加水分解に対してかなり安定である。
本発明の方法は、より長いアルキル鎖Rを有する殺菌性のβ−ケトカルボニル第四級化合物を調製するためにも使用することができる。
アルキル−ケテン二量体の最高級の反応性は、エステル基が疎水性部分と親水性部分の間で所望される場合、対応するアルキル−ケテン二量体エステル第四級化合物を調製するために、OH基を有するアミノ化合物(2)(例えば、ジメチルアミノエタノール)の使用も可能にする。
本発明のβ−ケトカルボニル第四級化合物中のβ−ケトアミド構造は、金属イオンの錯化のために使用することができるという利点を有する。これは、表面への付着のさらなる可能な手段を提供する。
[実施例1]
570g/モルのジケテン当量を有するアルキル−ケテン二量体(アルキル基Rの炭素原子約16個、Trigon Chemie GmbHから「AKD」として市販されている)119gを、過熱することなしに慎重に溶融する。63℃で3−ジメチルアミノプロピルアミン21.4gを、内部温度が75℃を超えないように、冷却し、効率的に撹拌しながら徐々に計量供給する。計量添加が完了した数分後、アミド化は終了している。アミン価1.48(理論的には1.49)を有するアミドアミンが得られ、実質的に100%の収率を示している。
得られたアミドアミンを100℃に加熱し、全体で37.2gのメチルp−トルエンスルホナート(アミドアミン中の第三級アミノ基1モル当たり0.95モル)を30分間にわたって添加する。この系を100℃でさらに2時間反応させておき、ジアルキルアセトアセトアミド第四級化合物177.6gを得、これは冷却すると凝固する。この生成物はアミン価0.07を有し、これは約94%の四級化に対応する。この値は、メチルp−トルエンスルホナート(MeOTs)を意図的に5%不足供給したこととよく一致している。
[実施例2]
実施例1に記載されたアルキル−ケテン二量体(ジケテン570g/モル)119gを、全体で39.2gのビス(3−ジメチルアミノプロピル)アミン(Huntsmanから商品名「JEFFCAT Z 130」として市販されている。)と61℃で徐々に混合する。発熱性のアミド化反応は、最後の計量添加が終ってまもなく終了する。その後、得られたアミドアミンを、一度に少量添加される74.5gのメチルp−トルエンスルホナート(アミドアミン中の第三級アミノ基1モル当たり0.95モル)と100℃で混合し、一方、反応混合物は118℃に達する。この反応を100℃で2時間の間に完了させる。アミン価0.11によれば、約94%の第三級アミノ基が四級化されている。
[実施例3]
アルキル化剤の量を100%(39.0g)に増加させ、したがって第三級アミンの量と等モルにすること以外は、実施例1を反復する。これは、実施例1と同じジアルキルアセトアセトアミド第四級化合物179.4gを生じるが、ちょうど0.02のアミン価を有し、これは98%に等しい四級化度に対応する。
[実施例4]
65℃において、実施例1に記載された溶融アルキル−ケテン二量体(ジケテン570g/モル)119gを、2−ジメチルアミノエタノール18.6g(これを12分間にわたり添加する。)と反応させる。直後の発熱反応は、冷却にもかかわらず混合物を6℃だけ上昇させる。100℃で1時間後、アルキル−ケテン二量体アミノエステル中に、メチルp−トルエンスルホナート37gを計量供給し、反応混合物をさらに2時間反応させ、これは粘度の明らかな上昇を伴う。冷却すると凝固し、0.07のアミン価および完全に変換されたアルキル化剤(メチルp−トルエンスルホナート)を有するエステル第四級化合物が174.6g得られる。これはおよそ94%の四級化に対応し、メチルp−トルエンスルホナート(MeOTs)に対する5%の不足供給に対応する。
実施例が示すように、本発明の方法は、エステル第四級化合物およびアミド第四級化合物を迅速におよび極めて高収率で提供する。同様に、四級化度は効率的に制御可能であり、定量的に変換させることができる。

Claims (5)

  1. 一般式
    [R(+)−R−]Y−Z X(−) (II)
    [式中、
    aは、1または2であり、ただし、a=1の場合、Yは二価の基であり、a=2の場合、Yは三価の基であり、
    Yは、式−O−、−NH−、−NR−の二価の基、または式=N−の三価の基であり、
    (−)は、第四級窒素原子上の正電荷に対する対イオンであり、
    Zは、式
    R−CH−(C=O)−CHR−(C=O)− (I)
    のβ−ケトカルボニル基であり、
    Rは、6から28個の炭素原子を有する脂肪族炭化水素基であり、それぞれが現れるたびに同一でありまたは異なってもよく、
    は、1から30個の炭素原子を有する一価の炭化水素基であり、
    は、1個または複数の離間した酸素原子を含有していてもよい二価のC−C18炭化水素基であり、
    は、1から30個の炭素原子を有する一価の炭化水素基であり、それぞれが現れるたびに同一でありまたは異なり、
    は、Rでありまたは式
    −R−Y−Zもしくは−R−N(+) (−)
    の基であり、
    またはRとRが一緒になって、もしくは2個のR基が一緒になって、酸素原子もしくは窒素原子を場合によって含有していてもよい二価のC−C12炭化水素基であり、
    は、1から18個の炭素原子を有する一価の炭化水素基である。]
    を有することを特徴とする、β−ケトカルボニル第四級化合物。
  2. 式(II)において、Yが、−NH−、−NR−または=N−であり、ここで、Rが、1から30個の炭素原子xxを有する一価の炭化水素基であることを特徴とする、請求項1に記載のβ−ケトカルボニル第四級化合物。
  3. β−ケトカルボニル第四級化合物を調製する方法であって、
    第三級アミノ基を含む化合物(3)を得るために、一般式
    Figure 0005450902
    [式中、Rは、6から28個の炭素原子を有する脂肪族炭化水素基であり、それぞれが現れるたびに同一でありまたは異なってもよい。]
    のアルキル−ケテン二量体(1)を、一般式
    [R 4’ N−R −] Y−H (IV)
    [式中、
    4’ は、R であり、または式−R −Y−Hもしくは−R −NR の基であり、
    a、R 、R 、R およびYは、それぞれ請求項1で定義された通りである。]
    を有するアミノ化合物(2)と反応させる第1のステップ、ならびに
    第1のステップで得られた前記化合物(3)の第三級窒素原子をアルキル化剤(4)で部分的にまたは全体的に四級化する第2のステップ
    を含む、方法。
  4. 方法の第2のステップに使用されるアルキル化剤(4)が、式
    −X (V)
    [式中、
    は、1から18個の炭素原子を有する一価の炭化水素基であり、
    Xは、化合物(3)中の第三級窒素原子をアルキル化するステップにおいて、第四級窒素原子上の正電荷に対する対イオンXを形成する基である。]
    を有することを特徴とする、請求項に記載の方法。
  5. 方法の第2のステップにおいて使用されるアルキル化剤(4)が、ジアルキルスルファートおよびスルホン酸エステルであることを特徴とする、請求項またはに記載の方法。
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