JP5450716B2 - ディファレンシャル装置の潤滑構造 - Google Patents

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Description

本発明は、車両に搭載される変速機が備えるディファレンシャル装置を潤滑するための潤滑構造に関する。
自動車用のオートマチックトランスミッション(AT)又はマニュアルトランスミッション(MT)には、トランスミッションケース内に回転可能に設置されたディファレンシャルケースと、このディファレンシャルケースに取り付けたファイナルドリブンギヤとを含むディファレンシャル装置が一体に組み込まれているものがある。そして、このディファレンシャル装置を潤滑するための潤滑構造として、ファイナルドリブンギヤの回転を利用してトランスミッションケース内に溜められた潤滑油を掻き上げてギヤや回転軸などに供給するように構成した潤滑構造が設けられている。
上記の潤滑構造では、ディファレンシャル装置のインボード部(ボス部)を介してディファレンシャルケース内のピニオンギヤやピニオンシャフトなどを潤滑する場合、トランスミッションケースの内面側に潤滑油を案内する案内溝を設け、当該案内溝でオイルシールとベアリングとの間の空間に潤滑油を案内して、ディファレンシャル装置内を潤滑するようにしている。
この場合、特許文献1、2に示すように、ディファレンシャルケースのインボード部の内壁に螺旋状の溝(螺旋溝)を設けることにより、オイルシールとベアリングとの間の空間に案内された潤滑油をディファレンシャルケースの回転力を利用してディファレンシャルケース内に導き、ピニオンギヤ、ピニオンシャフト、サイドギヤなどを潤滑することが行われている。
特許第4832980号公報 特開平8−170718号公報
ところで、特許文献1,2のようなインボード部の内周面に形成した螺旋溝を有する潤滑構造では、インボード部の外側にある潤滑油をインボード部の開口端から螺旋溝内へ効率的に流入させる必要がある。この点、特許文献1,2に記載の従来技術では、インボード部の開口端における螺旋溝の流入口に対応する位置に、該開口端の一部を切り欠いてなる取込口を形成してはいるものの、この取込口だけでは、螺旋溝に取り込むことができる潤滑油の量が限られている。そのため、これらの従来構造では、ファイナルドリブンギヤの掻き上げによってインボード部の開口端に導かれる潤滑油の一部が螺旋溝に供給されずに開口端からこぼれ落ちてしまう。したがって、螺旋溝へ流入する潤滑油の流量の更なる増大を図ることができる構造を採用すれば、ディファレンシャル装置内のより効果的な潤滑が可能となる。
本発明は上述の点に鑑みてなされたものであり、その目的は、ディファレンシャルケースのインボード部の開口端から螺旋状の油溝へ潤滑油を効率的に流入させることができ、ディファレンシャル装置内の効果的な潤滑が可能となる潤滑構造を提供することにある。
上記課題を解決するための本発明は、トランスミッションケース(10)内に回転可能に設置されて、車軸(38)を回転可能に支持するインボード部(42)を有するディファレンシャルケース(30)と、ディファレンシャルケース(30)に取り付けたファイナルドリブンギヤ(12)と、を含むディファレンシャル装置(1)において、ディファレンシャルケース(30)をトランスミッションケース(10)に対して回転可能に支持するベアリング(22)と、トランスミッションケース(10)と車軸(38)との間に取り付けられたオイルシール(74)と、トランスミッションケース(10)の内面に形成されてベアリング(22)とオイルシール(74)との間に連通する潤滑油案内溝(15)と、インボード部(42)の開口端(42a)からディファレンシャル装置(1)の中心部に向かって該インボード部(42)の内周面(42c)に形成された螺旋状の油溝(80)と、を備え、トランスミッションケース(10)内でファイナルドリブンギヤ(12)により掻き上げられて潤滑油案内溝(15)からベアリング(22)とオイルシール(74)との間に流れ込んだ潤滑油がインボード部(42)の開口端(42a)から螺旋状の油溝(80)に供給されるディファレンシャル装置の潤滑構造であって、インボード部(42)の開口端(42a)は、軸方向における中心部から最も離れた位置において該軸方向に対して直交する面からなる端面部(43)と、端面部(43)に対して開口端(42a)の周方向で隣接する位置において該端面部(43)よりも軸方向において中心部に近い側に位置する棚部(44)と、開口端(42a)における棚部(44)の内径側に連続して形成され、開口端(42a)の内径側に向かって中心部に近付くように傾斜する傾斜面状のテーパ部(45)と、を備えて構成され、潤滑油案内溝(15)からインボード部(42)の開口端(42a)に供給される潤滑油は、棚部(44)を介してテーパ部(45)に流れ、該テーパ部(45)から螺旋状の油溝(80)に流れ込むように構成したことを特徴とする。
本発明にかかるディファレンシャル装置の潤滑構造によれば、ディファレンシャルケースのインボード部の開口端における棚部の内径側に上記のテーパ部を設け、インボード部の開口端に供給される潤滑油が棚部からこのテーパ部を経由して螺旋状の油溝に流れ込むように構成した。すなわち、インボード部の開口端に連通する螺旋状の油溝の入口形状を開口端の内径側に向かってディファレンシャル装置の中心側に近付くように傾斜するテーパ形状とすることで、螺旋状の油溝の起点部分の開口面積を拡大させた。これにより、インボード部の開口端から螺旋状の油溝に導入される潤滑油の量を増大させることができ、ディファレンシャル装置の潤滑性能の向上を図ることができる。
従来構造のインボード部の開口端では、上記の棚部に相当する部分の内径側に上記のテーパ部に相当する部分を設けていなかった。そのため、インボード部の開口端に供給される潤滑油のうち棚部から螺旋状の油溝に導入される潤滑油の量が少なく、大半の潤滑油が螺旋状の油溝に導入されずに開口端からそのままトランスミッションケース内に落下していたと考えられる。これに対して、本発明では、インボード部の開口端に供給される潤滑油を上記のテーパ部によって効率的に螺旋状の油溝へ流入させることができる。したがって、ディファレンシャル装置内部の各ギヤやシャフトの潤滑性能が向上する。
また、上記の潤滑構造では、テーパ部(45)における周方向の一端に設けられて螺旋状の油溝(80)に連通するガイド溝(46)を更に備え、ガイド溝(46)は、棚部(44)側から螺旋状の油溝(80)側へ向かうに連れてその深さ寸法が次第に深くなるように形成されているとよい。
この構成によれば、上記のガイド溝を設けたことで、棚部からテーパ部に導かれた潤滑油をより効率的に螺旋状の油溝へ供給することができる。また、ガイド溝は、テーパ部から螺旋状の油溝へ向かうに連れてその深さ寸法が次第に深くなるように形成されていることで、テーパ部及びガイド溝に導入される潤滑油の量が多い場合や潤滑油の流勢が弱い場合でも、当該潤滑油をガイド溝で螺旋状の油溝へ確実に導くことが可能となる。
また、上記の潤滑構造では、端面部(43)の内径側には、開口端(42a)の内径側に向かって中心部に近付くように傾斜する傾斜面状の面取部(47)が形成されており、面取部(47)の面積は、端面部(43)の面積よりも小さな面積に設定されているとよい。
この構成によれば、端面部の内径側に設けた面取部の面積を端面部の面積よりも小さな面積に設定していることで、開口端からインボード部の内部に流入した潤滑油が面取部を伝って外部へ流出することを抑制できる。したがって、ディファレンシャル装置の潤滑性能の向上を図ることができる。
また、上記の潤滑構造では、ベアリング(22)は、インボード部(42)の外周を支持しており、潤滑油案内溝(15)によってベアリング(22)とオイルシール(74)との間に導かれた潤滑油をインボード部(42)の開口端(42a)へ案内する潤滑プレート(24)を備え、軸方向における開口端(42a)の外径側の端辺(42d)の位置は、潤滑プレート(24)の開口端(42a)側の端部(24c)におけるベアリング(22)側の端面(24b)の位置(α)よりも該ベアリング(22)から離れた側に配置されているとよい。
あるいは、テーパ部(45)の外径側の端辺(45a)は、潤滑プレート(24)の開口端(42a)側の端部(24c)におけるベアリング(22)側の端面(24b)の位置(α)よりも軸方向で該ベアリング(22)から離れた側に配置されており、テーパ部(45)の内径側の端辺(45b)は、潤滑プレート(24)の開口端(42a)側の端部(24c)におけるベアリング(22)側の端面(24b)の位置(α)よりも軸方向で該ベアリング(22)に近い側に配置されているとよい。
上記のような潤滑プレートを備えた潤滑構造では、ベアリングの回転に伴うポンプ作用によって、潤滑プレートによりインボード部の開口端に案内される潤滑油の一部が潤滑プレートの端部とインボード部の開口端との隙間から漏れ出してしまう(吸い出されてしまう)。そのため、潤滑プレートの端部とインボード部の開口端との隙間が大きいと、上記の隙間から漏れ出す潤滑油の流量が多くなることで、その分、開口端からインボード部に導入される潤滑油の流量が少なくなってしまうという問題がある。そのため、上記の隙間が出来るだけ小さくなるような構造が望ましい。そこで、本発明にかかる構成では、インボード部の開口端と潤滑プレートの端部との位置関係を上記のように設定している。この構成によれば、インボード部の軸方向の長さ寸法が大きくなることを回避しながらも、潤滑プレートの端部とインボード部の開口端との隙間を小さな寸法に抑えることができ、ベアリングの回転に伴うポンプ作用によって当該隙間から吸い出される潤滑油の流量を少なく抑えることができる。したがって、ディファレンシャル装置の大型化を回避し、かつ、設計レイアウトの自由度を確保しながらも、インボード部の内部に導入される潤滑油の流量を確保できる。
なお、上記の括弧内の符号は、後述する実施形態における構成要素の符号を本発明の一例として示したものである。
本発明にかかる潤滑構造によれば、ディファレンシャルケースのインボード部の開口端から螺旋状の油溝へ潤滑油を効率的に流入させることができ、ディファレンシャル装置内の効果的な潤滑が可能となる。
本発明の一実施形態にかかる潤滑構造を備えたディファレンシャル装置を示す側断面図である。 トランスミッションケースの内面に形成した潤滑案内溝を示す斜視図である。 インボード部の開口端の一部及びその周辺を示す部分拡大側断面図である。 (a)は、インボード部の開口端を軸方向から見た図あり、(b)は、(a)のX−X矢視断面を示す図である。 インボード部の開口端を示す斜視図である。 インボード部の開口端の一部を示す部分拡大側断面図であり、(a)は、本実施形態の開口端を示す図、(b)は、従来構造の開口端を示す図である。 インボード部の開口端を示す斜視図であり、(a)は、本実施形態の開口端を示す図、(b)は、従来構造の開口端を示す図である。 インボード部の開口端の構成例を示す図である。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態にかかる潤滑構造を備えたディファレンシャル装置を示す側断面図である。なお、同図では、トランスミッションケース10は一部のみが図示されている。ディファレンシャル装置1は、トランスミッションケース10に一対のベアリング20,22を介して回転自在に支持されたディファレンシャルケース30を含んでいる。ディファレンシャルケース30には、ファイナルドリブンギヤ34が複数本のボルト(一本のみ図示)14により固定されている。
ディファレンシャルケース30は、車体の左右方向に延びる1対の筒状のインボード部(ボス部)32,42を有している。インボード部32,42は、それらの外周面がベアリング20,22のインナーレースに支持されている。ベアリング20,22は、その軸方向がインボード部32,42の軸方向に対して傾斜して配置されたローラを備えるテーパローラベアリングである。また、左側のインボード部32の内周には、左車軸36の軸端部が回転自在に支持されると共に、右側のインボード部42の内周には、右車軸38の軸端部が回転自在に支持されている。なお、以下の説明で軸方向というときは、左車軸36及び右車軸38の軸方向を示すものとする。
ディファレンシャルケース30には、両車軸36,38の対向端部間に位置し、且つ両車軸36,38の軸線と直交するように、互いに直交する一対のピニオンシャフト52,54が支持されている。各ピニオンシャフト52,54は、ディファレンシャルケース30に回転不能且つ挿抜不能に固定されている。
ピニオンシャフト52には、一対のピニオンギヤ(ディファレンシャルピニオン)56,58が回転自在に支持されている。同様に、ピニオンシャフト54には、一対のピニオンギヤ(図示せず)が回転自在に支持されている。これらのピニオンギヤ56,58に噛合する一対のサイドギヤ(ドライブピニオン)60,62が左車軸36及び右車軸38にそれぞれスプライン結合されている。
ピニオンギヤ56の背面とディファレンシャルケース30との間には、曲面状のスラフトワッシャ64が介装されている。同様に、ピニオンギヤ58の背面とディファレンシャルケース30との間にも曲面状のスラフトワッシャ(図示せず)が介装されている。
同様に、ピニオンシャフト54に支持されているピニオンギヤの背面とディファレンシャルケース30との間にも曲面状のスラフトワッシャが介装されている。更に、サイドギヤ60,62とディファレンシャルケース30との間には、平面状のスラフトワッシャ66,68が介装されている。
左車軸36とトランスミッションケース10との間に設けたオイルシール70と左側のベアリング20との間には、環状溝(環状空間)72が形成されている。環状溝72には、ファイナルドリブンギヤ34により掻き上げられて飛散し、トランスミッションケース10の内面に設けた潤滑油案内溝(図示せず)を伝って集められた潤滑油が供給される。
同様に、右車軸38とトランスミッションケース10との間に設けられたオイルシール74と右側のベアリング22との間には、環状溝(環状空間)76が形成されている。環状溝76には、ファイナルドリブンギヤ34により掻き上げられて飛散し、トランスミッションケース10の内面に設けた潤滑油案内溝15を伝って集められた潤滑油が供給される。
図2は、トランスミッションケース10の内面に設けた潤滑油案内溝15を示す斜視図である。同図に示すように、トランスミッションケース10の右車軸38に対応する部分には、右車軸38が挿入される円形の開口部11が形成されている。開口部11を画成するトランスミッションケース10の内周壁12には、オイルシール74(図1参照)が取り付けられる。また、トランスミッションケース10の内面には、ベアリング22のアウターレースが取り付けられる着座部13が設けられている。そして、トランスミッションケース10の内面には、一対のリブ14a,14bの間に画成された潤滑油案内溝15が設けられている。この潤滑油案内溝15は、ファイナルドリブンギヤ34により掻き上げられてケース10の内面に当たった潤滑油を集めてベアリング22とオイルシール74との間の環状溝(環状空間)76に向けて案内するための溝である。
図3は、右側のインボード部42の開口端42a及びその周辺を示す部分拡大側断面図である。同図に示すように、インボード部42の開口端42aの外径側には、潤滑油案内溝15によってベアリング22とオイルシール74との間に導かれた潤滑油をインボード部42の開口端42aへ向けて案内するための潤滑プレート24が設置されている。この潤滑プレート24は、円形環状の外形を有する略平板状の部材であり、中心に設けた円形の貫通穴の内側にインボード部42の開口端42aが配置されている。したがって、潤滑プレート24の内径端(インボード部42の開口端42a側の端部)24cがインボード部42の開口端42aの外径側に若干の隙間Daを介して対向している。この潤滑プレート24は、軸方向におけるベアリング22に隣接する位置(ベアリング22に対してディファレンシャル装置1の中心部と反対側(外側)に隣接する位置)に設置されている。
左側のインボード部32の内周面32cには、その端部(開口端32a)からディファレンシャル装置1の中心部、即ちディファレンシャルケース30の内部に向かって螺旋状に延びる油溝(螺旋溝)78が設けられている。同様に、右側のインボード部42の内周面42cには、その端部(開口端42a)からディファレンシャル装置1の中心部、即ちディファレンシャルケース30の内部に向かって螺旋状に延びる油溝(螺旋溝)80が設けられている。
次に、インボード部42の開口端42a及びその周辺の構成について詳細に説明する。以下の説明では、右側のインボード部42の開口端42a及びその周辺について説明するが、当該説明の一部は、左側のインボード部32の開口端32a及びその周辺にも同様に当てはまる。図4(a)は、インボード部42の開口端42a及びその周辺を軸方向から見た図であり、(b)は、(a)のX−X矢視断面を示す図である。また、図5は、インボード部42の開口端42aを示す斜視図である。
図4及び図5に示すように、インボード部42の開口端42aは、いずれも軸方向に対して直交する面からなる端面部43と棚部44とを備えている。端面部43は、軸方向でディファレンシャル装置1の中心部(以下、単に「中心部」と記す。)側から最も離れた位置において該軸方向に対して直交する面からなる。また、棚部44は、端面部43に対して開口端42aの周方向で隣接する位置において、該端面部43よりも軸方向において中心部に近い側に位置する面である。端面部43と棚部44は、開口端42aの周方向に沿って1個ずつ交互に設けられており、合計2個ずつが設けられている。
また、開口端42aにおける棚部44の内径側には、該棚部44に連続して形成されたテーパ部45が設けられている。このテーパ部45は、開口端42aの内径側に向かって中心部に近付くように(すなわち、開口端42aから離れるように)傾斜する傾斜面状に形成されている。テーパ部45の周方向の一端における内径側には、インボード部42の内周面42cに形成した螺旋溝80の端部80aが開口している。さらに、テーパ部45における周方向の一端には、この螺旋溝80の端部80aに連通するガイド溝46が形成されている。ガイド溝46は、テーパ部45の表面を線状に窪ませてなる部分で、テーパ部45の一端において、棚部44側から螺旋溝80の端部80a側に向かって延伸している。また、このガイド溝46は、棚部44側から螺旋溝80の端部80a側へ向かうに連れてその深さ寸法が次第に深くなるように形成されている。
また、開口端42aにおける端面部43の内径側には、開口端42aの内径側に向かって中心部に近付くように傾斜する傾斜面状の面取部47が形成されている。この面取部47の面積は、隣接する端面部43の面積よりも小さな面積に設定されている。
また、図3に示すように、インボード部42の開口端42aにおける外径側の端辺42dの位置(軸方向の位置)は、潤滑プレート24の内径端24cにおけるベアリング22側の端面24bの位置αよりもベアリング22から離れた側(ディファレンシャル装置1の中心部から離れた外側)に配置されている。また、図3に示す構成例では、開口端42aにおける外径側の端辺42dとその内側に連続する棚部44とが軸方向で同一の位置になっている。そのため、同図に示す例では、軸方向における棚部44の位置が潤滑プレート24の端面24bの位置αよりもベアリング22から離れた側に配置されている。
さらに、テーパ部45の外径側の端辺45a(棚部44の内径側に連続する端辺45a)の位置(軸方向の位置)は、潤滑プレート24の内径端24cにおけるベアリング22側の端面24bの位置αよりもベアリング22から離れた側(外側)に配置されており、かつ、テーパ部45の内径側の端辺45bは、潤滑プレート24の端面24bの位置αよりもベアリング22に近い側(内側)に配置されている。すなわち、潤滑プレート24の端面(内面)24bの位置αは、軸方向におけるテーパ部45の外径側の端辺45aと内径側の端辺45bとの間に配置されている。
本実施形態の潤滑構造では、トランスミッションケース10内でファイナルドリブンギヤ34により掻き上げられた潤滑油は、トランスミッションケース10の内面に設けた潤滑油案内溝15からベアリング22とオイルシール74との間を通って環状溝76に流れ込み、そこから潤滑プレート24で案内されて(潤滑プレート24の表面を伝って)インボード部42の開口端42aに供給される。このようにしてインボード部42の開口端42aに供給された潤滑油は、図4(a)に矢印で示すように、開口端42aの棚部44を介してテーパ部45に流れ、テーパ部45からガイド溝46を伝って螺旋溝80に流れ込む。
本実施形態のディファレンシャル装置1が備える潤滑構造によれば、ディファレンシャルケース30のインボード部42の開口端42aにおける棚部44の内径側に上記のテーパ部45を設け、インボード部42の開口端42aに供給される潤滑油が棚部44からこのテーパ部45を経由して螺旋溝80に流れ込むように構成した。すなわち、インボード部42の開口端42aに連通する螺旋溝80の入口形状を、開口端42aの内径側に向かってディファレンシャル装置1の中心部側に近付くように傾斜するテーパ形状としたことで、螺旋溝80の起点部分の開口面積を拡大させている。これにより、インボード部42の開口端42aから螺旋溝80に導入される潤滑油の量を増大させることができ、ディファレンシャル装置1の潤滑性能の向上を図ることができる。
なお、従来構造のインボード部42の開口端42aでは、上記の棚部44に相当する部分の内径側に上記のテーパ部45に相当する部分を設けていなかった。そのため、インボード部42の開口端42aに供給される潤滑油のうち棚部44から螺旋溝80に導入される潤滑油の量が少なく、大半の潤滑油が螺旋溝80に導入されずに開口端42aからそのままトランスミッションケース10内に落下していたと考えられる。これに対して本実施形態では、上記のテーパ部45を設けたことによって、インボード部42の開口端42aに供給される潤滑油を効率的に螺旋溝80への流入させることができる。したがって、ディファレンシャル装置1内の各ギヤやシャフトの潤滑性能が向上する。
また、この潤滑構造では、テーパ部45における周方向の一端に設けた螺旋溝80に連通するガイド溝46を備えている。このガイド溝46によって、棚部44からテーパ部45に導かれた潤滑油をより効率的に螺旋溝80へ供給することができる。また、このガイド溝46は、テーパ部45から螺旋溝80へ向かうに連れてその深さ寸法が次第に深くなるように形成されていることで、テーパ部45及びガイド溝46に導入される潤滑油の量が多い場合や潤滑油の流勢が弱い場合でも、当該潤滑油をガイド溝46で螺旋溝80へ確実に導くことが可能となる。
図6は、インボード部の開口端の一部を示す部分拡大側断面図であり、(a)は、本実施形態のディファレンシャル装置1におけるインボード部42の開口端42aを示す図、(b)は、従来構造のディファレンシャル装置におけるインボード部142の開口端142aを示す図である。従来構造のインボード部142の開口端142aは、本実施形態の端面部43及び棚部44に相当する端面部143及び棚部144を備えている。これらの図に示すように、本実施形態では、インボード部42の開口端42aにおける棚部44の内径側に上記構成のテーパ部45を新たに設けたことで、テーパ部45を備えていない従来構造の開口端142aの棚部144と比較して、棚部44の位置が高い位置(中心部から離れた位置)に変更されている。すなわち、本実施形態では、従来構造と比較して、軸方向における棚部44の位置が寸法dHだけ中心部から離れた位置になっている。このように、棚部44の位置(軸方向の位置)を従来よりも高い位置に設定したことで、棚部44からの潤滑油の漏れ量を減少させることができる。その結果、ディファレンシャル装置1内の各ギヤの潤滑性能が向上する。
また、図6(b)に示すように、従来の潤滑構造では、開口端142aの外径側の端辺142c及び棚部144の位置を潤滑プレート124の端面124bの位置αよりも内側(ベアリング122に近い側)に配置していた。そのため、インボード部142の開口端142aと潤滑プレート124の内径端124cとの隙間Dbの寸法が大きく、ベアリング122のポンプ作用によって当該隙間Dbを介して吸い出される潤滑油の流量(リーク量)が多くなるという問題があった。
これに対して、本実施形態にかかる潤滑構造では、図6(a)に示すように、開口端42aの外径側の端辺42d及び棚部44の位置(軸方向の位置)を潤滑プレート24の端面24bの位置αよりも外側(ベアリング122から離れた側)に配置している。また、テーパ部45の外径側の端辺45aを潤滑プレート24の端面24bの位置αよりも外側に配置し、かつ、テーパ部45の内径側の端辺45bを潤滑プレート24の端面24bの位置αよりも内側に配置している。これにより、インボード部42の軸方向の長さ寸法を従来構造と同等の長さ寸法に抑えながらも、潤滑プレート24の内径端24cとインボード部42の開口端42aとの隙間Daの寸法を小さく抑えている。したがって、ベアリング22の回転に伴うポンプ作用によって当該隙間Daを介してベアリング22側へ漏れ出す潤滑油の流量を少なく抑えることができる。
なお、仮に図6(b)に示す従来構造の棚部144の形状で、該棚部144を潤滑プレート124の端面124bの位置αよりも外側に配置すると、インボード部142の軸方向の寸法が長くなる。そのため、ディファレンシャル装置の大型化につながるうえ、レイアウトの自由度が低下してしまう。
図7は、インボード部の開口端を示す斜視図であり、(a)は、本実施形態のディファレンシャル装置1におけるインボード部42の開口端42aを示す図、(b)は、従来構造のディファレンシャル装置におけるインボード部142の開口端142aを示す図である。従来構造のインボード部142は、本実施形態の螺旋溝80に相当する螺旋溝180を有すると共に、開口端142aには、本実施形態の面取部47に相当する面取部147が設けられている。図7(a),(b)を比較すると明らかなように、本実施形態のディファレンシャル装置1では、インボード部42の開口端42aに設けた面取部47の面積を従来構造の面取部147よりも減少させている。すなわち、軸方向から見て、従来構成では面取部147であった部分の一部を端面部43に変更して、端面部43の面積を増加させている。このように、面取部47の面積を従来よりも減少させたことで、面取部47を介してインボード部42の内部から外部へ漏出する潤滑油の量を減少させることができる。その結果、ディファレンシャル装置1内の各ギヤの潤滑性能が向上する。なお、本実施形態では、面取部47の面積は、端面部43の面積よりも小さな面積に設定されている。
本実施形態の潤滑構造によれば、ディファレンシャル装置1(インボード部42)の軸方向寸法の大型化を回避しながらも、インボード部42の開口端42aに供給される潤滑油をインボード部42の内部へ確実に導くために開口端42aの開口面積を拡大させることと、ベアリング22のポンプ作用によって潤滑プレート24とインボード部42の開口端42aとの隙間Daを通ってトランスミッションケース10内へ漏れ出す潤滑油の流量(リーク量)を少なく抑えることとの両立を図ることが可能となる。
図8は、インボード部42の開口端42aの構成例を示す図である。インボード部42の開口端42aに設ける棚部44及びテーパ部45は、図8(a)に示すように、開口端42aの外径側の端辺42dに連続する平面(軸方向に対して直交する平面)状の棚部44と、棚部44から内径側に向かって直線状に傾斜する傾斜平面状のテーパ部45とするほか、図8(b)に示すように、開口端42aの外径側の端辺42dを含む平面と段違いの他の平面とを含む形状の棚部44と、棚部44から内径側に向かって傾斜角度の異なる複数の傾斜平面を含む形状のテーパ部45とすることもできる。また、図8(c)に示すように、棚部44とテーパ部45との間に明確な境界が無く、開口端42aの外径側の端辺42dよりも内側の全体が棚部44及びテーパ部45を成す湾曲傾斜面状となるようにすることもできる。また、図8(d)に示すように、開口端42aの外径側の端辺42dから軸方向の外側に向かって傾斜する傾斜平面状の棚部44と、棚部44から内径側に向かって傾斜角度の異なる複数の傾斜平面を含む形状のテーパ部45とすることもできる。また、図8(e)に示すように、開口端42aの外径側の端辺42dに連続する平面(軸方向に対して直交する平面)状の棚部44と、棚部44から内径側に向かって傾斜角度の異なる複数の傾斜平面を含む形状のテーパ部45とすることもできる。また、図8(f)に示すように、開口端42aの外径側の端辺42dのみを棚部44とし、それよりも内径側の全体を傾斜角度の異なる複数の傾斜平面を含む形状のテーパ部45とすることもできる。
インボード部42の開口端42aが図8(a)〜(f)のいずれに示す形状であっても、開口端42aの外径側の端辺42dの位置(軸方向の位置)を、潤滑プレート24の端面24bの位置αよりもベアリング22から離れた側に配置するとよい。また、テーパ部45の外径側の端辺45aを、潤滑プレート24の端面24bの位置αよりもベアリング22から離れた側(外側)に配置し、かつ、テーパ部45の内径側の端辺45bを、潤滑プレート24の端面24bの位置αよりもベアリング22に近い側(内側)に配置するとよい。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態に示すインボード部42の開口端42aが有する各部(端面部43、棚部44、テーパ部45、面取部47など)の具体的な形状、寸法、配置などはいずれも一例であって、これらは、本発明の範囲内の態様であれば、上記実施形態に示す以外の構成であってもよい。
また、上記実施形態に示す潤滑プレート24の具体的な形状は一例であり、潤滑プレート24は、図示する以外の形状であってもよい。例えば、上記の各図に示す潤滑プレート24は、径方向の途中に段差を有しているが、当該段差は設けていなくてもよい。また、図示は省略するが、潤滑プレートは、その内径側の端部が軸方向の内側(ベアリング22側)に向かって屈曲している形状などであってもよい。
1 ディファレンシャル装置
10 トランスミッションケース
11 開口部
12 内周壁
13 着座部
15 潤滑油案内溝
20 ベアリング
22 ベアリング
24 潤滑プレート
24b 端面(ベアリング22側の端面)
24c 内径端(インボード部42の開口端42a側の端部)
30 ディファレンシャルケース
32 インボード部
32a 開口端
32c 内周面
34 ファイナルドリブンギヤ
36 左車軸
38 右車軸
42 インボード部
42a 開口端
42c 内周面
43 端面部
44 棚部
45 テーパ部
45a(外径側)端辺
45b(内径側)端辺
46 ガイド溝
47 面取部
52 ピニオンシャフト
54 ピニオンシャフト
56 ピニオンギヤ
58 ピニオンギヤ
60,62 サイドギヤ
64 スラフトワッシャ
66,68 スラフトワッシャ
70 オイルシール
72 環状溝
74 オイルシール
76 環状溝
78 螺旋溝
80 螺旋溝
80a 端部

Claims (5)

  1. トランスミッションケース内に回転可能に設置されて、車軸を回転可能に支持するインボード部を有するディファレンシャルケースと、
    前記ディファレンシャルケースに取り付けたファイナルドリブンギヤと、を含むディファレンシャル装置において、
    前記ディファレンシャルケースを前記トランスミッションケースに対して回転可能に支持するベアリングと、
    前記トランスミッションケースと前記車軸との間に取り付けられたオイルシールと、
    前記トランスミッションケースの内面に形成されて前記ベアリングと前記オイルシールとの間に連通する潤滑油案内溝と、
    前記インボード部の開口端から前記ディファレンシャル装置の中心部に向かって該インボード部の内周面に形成された螺旋状の油溝と、を備え、
    前記トランスミッションケース内で前記ファイナルドリブンギヤにより掻き上げられて前記潤滑油案内溝から前記ベアリングと前記オイルシールとの間に流れ込んだ潤滑油が前記インボード部の前記開口端から前記螺旋状の油溝に供給されるディファレンシャル装置の潤滑構造であって、
    前記インボード部の前記開口端は、
    軸方向における前記中心部から最も離れた位置において該軸方向に対して直交する面からなる端面部と、
    前記端面部に対して前記開口端の周方向で隣接する位置において、該端面部よりも前記軸方向において前記中心部に近い側に位置する棚部と、
    前記開口端における前記棚部の内径側に連続して形成され、前記開口端の内径側に向かって前記中心部に近付くように傾斜する傾斜面状のテーパ部と、を備えて構成され、
    前記潤滑油案内溝から前記インボード部の前記開口端に供給される潤滑油は、前記棚部を介して前記テーパ部に流れ、該テーパ部から前記螺旋状の油溝に流れ込むように構成した
    ことを特徴とするディファレンシャル装置の潤滑構造。
  2. 前記テーパ部における周方向の一端に設けられて前記螺旋状の油溝に連通するガイド溝を更に備え、
    前記ガイド溝は、前記棚部側から前記螺旋状の油溝側へ向かうに連れてその深さ寸法が次第に深くなるように形成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のディファレンシャル装置の潤滑構造。
  3. 前記端面部の内径側には、前記開口端の内径側に向かって前記中心部に近付くように傾斜する傾斜面状の面取部が形成されており、
    前記面取部の面積は、前記端面部の面積よりも小さな面積に設定されている
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のディファレンシャル装置の潤滑構造。
  4. 前記ベアリングは、前記インボード部の外周を支持しており、
    前記潤滑油案内溝によって前記ベアリングと前記オイルシールとの間に導かれた潤滑油を前記インボード部の前記開口端へ案内する潤滑プレートを備え、
    前記軸方向における前記開口端の外径側の端辺の位置は、前記潤滑プレートの前記開口端側の端部における前記ベアリング側の端面の位置よりも該ベアリングから離れた側に配置されている
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のディファレンシャル装置の潤滑構造。
  5. 前記ベアリングは、前記インボード部の外周を支持しており、
    前記潤滑油案内溝によって前記ベアリングと前記オイルシールとの間に導かれた潤滑油を前記インボード部の前記開口端へ案内する潤滑プレートを備え、
    前記テーパ部の外径側の端辺は、前記潤滑プレートの前記開口端側の端部における前記ベアリング側の端面の位置よりも軸方向で該ベアリングから離れた側に配置されており、
    前記テーパ部の内径側の端辺は、前記潤滑プレートの前記端部における前記ベアリング側の端面の位置よりも軸方向で該ベアリングに近い側に配置されている
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のディファレンシャル装置の潤滑構造。
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