JP3936236B2 - デファレンシャル装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、車両に用いられるデファレンシャル装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
特公平3−33939号公報に図7のようなデファレンシャル装置501が記載されている。
【0003】
エンジンの駆動力はデフケース503を回転させ、ベベルギア式差動機構505の出力側サイドギア507,509からそれぞれの車軸511,513を介して左右の車輪に配分される。
【0004】
また、サイドギア507,509とデフケース503との間にはそれぞれ多板クラッチ515,517が配置されている。
【0005】
これらの多板クラッチ515,517は各サイドギア507,509の噛み合い反力を受けて締結され、そのトルク感応型差動制限機能によって差動機構505の差動を制限する
また、デフケース503の左右両側にはアクチュエータ519,521が設けられており、各アクチュエータ519,521はそれぞれ車軸511,513を介して各サイドギア507,509を引き付けることにより各多板クラッチ515,517を締結し、差動制限機能を調整する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、デファレンシャル装置501のように、一対の摩擦クラッチを備えたデファレンシャル装置では、これらの一方だけをアクチュエータで締結させると、片効きになり、締結される摩擦クラッチの磨耗だけが大きくなる。
【0007】
従って、デファレンシャル装置501では、両方の多板クラッチ515,517を締結し片効きを防止するために、上記のように、サイドギア507側の多板クラッチ515及びその操作用アクチュエータ519と、サイドギア509側の多板クラッチ517及びその操作用アクチュエータ521との2セット設けられている。
【0008】
従って、構造がそれだけ複雑で高価であり、また、大型で重くなるから車載性の点で不利である。
【0009】
また、多板クラッチ515,517が配置されているデフケース503とサイドギア507,509との間に発生する差動回転は、サイドギア507,509の間に発生する差動回転の1/2であり、差動トルクは2倍になる。
【0010】
このように大きな差動トルクが掛かる多板クラッチ515,517にはそれだけ大きなクラッチ容量が要求される上に、多板クラッチ515,517それぞれの差動制限機能は半分になる。
【0011】
そこで、この発明は、構造簡単、低コスト、小型軽量で車載性に優れている上に、充分な差動制限力が得られるデファレンシャル装置の提供を目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1のデファレンシャル装置は、原動機の駆動力によって回転駆動されるデフケースと、前記デフケースの回転を一対の出力側サイドギアから一側車軸と他側車軸を介して車輪側に配分する差動機構と、前記一側車軸に連結される一側動力伝達部材と、前記他側車軸に連結される他側動力伝達部材と、前記一側動力伝達部材に軸方向移動可能且つ相対回転不能に連結された一側摩擦板と、前記他側動力伝達部材に軸方向移動可能且つ相対回転不能に連結された他側摩擦板と、前記一側摩擦板と前記他側摩擦板から構成され、前記差動機構に対して前記一側車軸側に配置された摩擦クラッチと、前記差動機構に対して前記他側車軸側に配置され、前記摩擦クラッチを締結操作するアクチュエータとを備え、前記他側車軸を前記アクチュエータの締結力によって移動させ、前記他側車軸の車軸の移動に伴って前記摩擦クラッチを締結することを特徴とする。
【0013】
アクチュエータによって摩擦クラッチの締結力を調整することにより、例えば、差動機構に掛かる伝達トルクや差動機構に生じる差動回転速度とは無関係に一定の差動制限力(イニシャルトルク)を設定することができ、あるいは、このイニシャルトルクを調整することができる。
【0014】
また、走行条件の変化などに応じて摩擦クラッチの締結力(差動制限力)を調整することが可能であり、例えば、トルク感応型の差動制限機能や速度感応型の差動制限機能に準じた差動制限機能が得られる。
【0015】
また、本発明のデファレンシャル装置は、摩擦クラッチが両車軸(あるいは、両サイドギア)の間に1セット配置されているから、操作用のアクチュエータも1セットですみ、摩擦クラッチとアクチュエータを2セット用いた従来例と較べて、構造が簡単で低コストになる上に、それだけ小型・軽量化され、車載性が大幅に向上する。
【0016】
また、摩擦クラッチが配置された両車軸(あるいは、両サイドギア)の間に生じる差動回転は、デフケースと各サイドギアとの間に発生する差動回転の2倍であり、差動トルクは1/2になるから、摩擦クラッチは1セットで、従来例の2セットの多板クラッチ515,517と同等の差動制限機能が得られる。
【0017】
さらに、一側動力伝達部材を介して一側車軸の回転を一側摩擦板に伝達し、他側動力伝達部材を介して他側車軸の回転を他側摩擦板に伝達することにより、両車軸(あるいは、両サイドギア)の間に生じる差回転を両摩擦板の差回転に変換するための変換機構を別途設けることなく、直接的に両摩擦板間に生じる差回転に導くことができるので、デファレンシャル装置の構成を簡素化することができる。
【0018】
これにより、部品点数を削減することができるので、差回転の伝達に関わる部品の寸法精度のばらつき、差回転の伝達に関わる部品間の組み付けガタによる応答性の遅れ、および差回転の伝達に関わる部品の倒れによる性能のばらつきを大幅に抑制することが可能である。
【0019】
従って、車両としての信頼性を向上させることができる。
【0020】
また、部品点数の削減が可能なことから製造コストの削減が可能である。
【0021】
請求項2の発明は、請求項1に記載されたデファレンシャル装置であって、前記アクチュエータの締結力を増幅する梃子を設けたことを特徴としており、請求項1の構成と同等の作用・効果を得ることができる。
【0022】
また、梃子の増幅機能によって、摩擦クラッチのクラッチ容量とアクチュエータの締結機能が向上するから、摩擦クラッチとアクチュエータをさらに小型・軽量にし、車載性を向上させることが可能になる。
【0023】
請求項3の発明は、請求項1または請求項2に記載されたデファレンシャル装置であって、トルクを受けて作動し、前記摩擦クラッチを締結してトルク感応型の差動制限力を発生するカムを設けたことを特徴としており、請求項1または請求項2の構成と同等の作用・効果を得ることができる。
【0024】
また、請求項3の構成では、アクチュエータによる摩擦クラッチの差動制限機能に加え、トルクを受けて作動し摩擦クラッチを締結するカムによってトルク感応型の差動制限機能が得られるから、デファレンシャル装置に大きな駆動力が掛かる発進時や加速時などで差動制限力が強化され、車両の操縦性や安定性が大きく向上する。
【0025】
なお、このカムは、差動機構のトルク伝達経路に設けたカム、あるいは、噛み合いスラスト力によってサイドギアを摩擦クラッチ側に移動させるサイドギアとピニオンギアの各歯面を含む。
【0026】
請求項4の発明は、原動機の駆動力によって回転駆動されるデフケースと、前記デフケースの回転を一対の出力側サイドギアから一側車軸と他側車軸を介して車輪側に配分する差動機構と、前記一側車軸に連結される一側動力伝達部材と、前記他側車軸に連結される他側動力伝達部材と、前記一側動力伝達部材に軸方向移動可能且つ相対回転不能に連結された一側摩擦板と、前記他側動力伝達部材に軸方向移動可能且つ相対回転不能に連結された他側摩擦板と、前記一側摩擦板と前記他側摩擦板から構成される摩擦クラッチと、前記一側車軸を移動させ、前記摩擦クラッチを締結操作するアクチュエータと、前記デフケース側に突き当て可能に配置された押圧部材と、前記一側動力伝達部材に設けられ、且つ前記押圧部材が挿通される貫通孔とを備え、前記一側車軸の移動に伴って前記押圧部材が前記デフケースに突き当たり前記摩擦クラッチを押圧することを特徴としており、アクチュエータによって摩擦クラッチの締結力を調整することにより、例えば、差動機構に掛かる伝達トルクや差動機構に生じる差動回転速度とは無関係に一定の差動制限力(イニシャルトルク)を設定することができ、あるいは、このイニシャルトルクを調整することができる。
また、走行条件の変化などに応じて摩擦クラッチの締結力(差動制限力)を調整することが可能であり、例えば、トルク感応型の差動制限機能や速度感応型の差動制限機能に準じた差動制限機能が得られる。
また、本発明のデファレンシャル装置は、摩擦クラッチが両車軸(あるいは、両サイドギア)の間に1セット配置されているから、操作用のアクチュエータも1セットですみ、摩擦クラッチとアクチュエータを2セット用いた従来例と較べて、構造が簡単で低コストになる上に、それだけ小型・軽量化され、車載性が大幅に向上する。
また、摩擦クラッチが配置された両車軸(あるいは、両サイドギア)の間に生じる差動回転は、デフケースと各サイドギアとの間に発生する差動回転の2倍であり、差動トルクは1/2になるから、摩擦クラッチは1セットで、従来例の2セットの多板クラッチ515,517と同等の差動制限機能が得られる。
さらに、一側動力伝達部材を介して一側車軸の回転を一側摩擦板に伝達し、他側動力伝達部材を介して他側車軸の回転を他側摩擦板に伝達することにより、両車軸(あるいは、両サイドギア)の間に生じる差回転を両摩擦板の差回転に変換するための変換機構を別途設けることなく、直接的に両摩擦板間に生じる差回転に導くことができるので、デファレンシャル装置の構成を簡素化することができる。
これにより、部品点数を削減することができるので、差回転の伝達に関わる部品の寸法精度のばらつき、差回転の伝達に関わる部品間の組み付けガタによる応答性の遅れ、および差回転の伝達に関わる部品の倒れによる性能のばらつきを大幅に抑制することが可能である。
従って、車両としての信頼性を向上させることができる。
【0027】
また、摩擦クラッチが押圧部材を介してデフケース側に押圧される請求項4の構成では、第2実施形態のように、摩擦クラッチに対するアクチュエータの押圧力をサイドギアの噛み合い反力と同方向にすることが可能になり、これらの押圧力と噛み合い反力の干渉が防止され、安定した差動制限機能が得られる。
【0028】
請求項5の発明は、請求項1〜4のいずれかに記載された発明であって、前記アクチュエータが、前記デフケースの外部で、前記車軸上に配置されていることを特徴としており、請求項1〜4の構成と同等の作用・効果を得ることができる。
【0029】
また、車軸上に配置されたアクチュエータは、メンテナンスが容易であり、冷却し易い。
【0030】
請求項6の発明は、請求項1〜5のいずれかに記載されたデファレンシャル装置であって、前記摩擦クラッチが、前記差動機構の軸方向一側に配置されていることを特徴としており、請求項1〜5の構成と同等の作用・効果を得ることができる。
【0031】
また、差動機構の軸方向一側に配置された摩擦クラッチは、組み付け性とメンテナンス性に優れている上に、例えば、差動機構を構成するギア組の内側に配置された構成と異なって、充分な配置スペースによる充分なクラッチ容量(差動制限力)が得られる。
【0032】
例えば、摩擦クラッチが多板クラッチである場合、必要な枚数のクラッチ板を配置できると共に、これらを大径にすることができるから、充分な差動制限力が得られる。
【0033】
また、クラッチ板を大径にすればクラッチ板枚数を減らすことができるから、これに伴って摩擦クラッチとデファレンシャル装置を軸方向にさらに小型にすることができる。
【0034】
また、摩擦クラッチを差動機構の軸方向一側に配置した請求項6の構成では、例えば、摩擦クラッチ部分のユニット化(サブアセンブリ化)が可能であり、このサブアセンブリ化に伴って組み付け性が大きく向上する。
【0035】
請求項7の発明は、請求項6に記載されたデファレンシャル装置であって、前記デフケースが、軸方向一側の開口を有し、前記摩擦クラッチが、前記開口側に配置されていることを特徴としており、請求項6の構成と同等の作用・効果を得ることができる。
【0036】
また、摩擦クラッチをデフケースの開口側に配置する請求項7の構成は、組み付け性とメンテナンス性に優れている。
【0037】
請求項8の発明は、請求項1〜7のいずれかに記載された発明であって、前記摩擦クラッチが、一側と他側のクラッチ板によって構成されると共に、該一側クラッチ板が前記一側動力伝達部材に連結されており、前記車軸の一方が、前記一側動力伝達部材に連結されており、前記一側クラッチ板と一側動力伝達部材を連結する一側クラッチ板連結部と、前記一方の車軸と一側動力伝達部材を連結する一側車軸連結部とが、軸方向にオーバーラップしていることを特徴としており、請求項1〜7の構成と同等の作用・効果を得ることができる。
【0038】
軸方向にオーバーラップするとは、径方向の投影が互いに重なることを意味しており、一側クラッチ板と一側動力伝達部材の連結部と、車軸と一側動力伝達部材の連結部とを軸方向にオーバーラップさせたことにより、デファレンシャル装置がそれだけ軸方向に小型化され、車載性が向上する。
【0039】
請求項9の発明は、請求項8に記載されたデファレンシャル装置であって、前記摩擦クラッチの一側動力伝達部材に、一方のサイドギアが連結され、該一方のサイドギアに連結される一側車軸連結部が、前記一側動力伝達部材に形成されており、前記摩擦クラッチの他側動力伝達部材に、他方のサイドギアに連結される他側車軸連結部が形成されており、前記一側動力伝達部材と、前記一方のサイドギアと、前記一側車軸連結部と、前記他側動力伝達部材と、前記他側車軸連結部とが予め組み付けられていることを特徴とし、請求項8の構成と同等の作用・効果を得ることができる。
【0040】
また、摩擦クラッチの一側動力伝達部材と、一方のサイドギアと、一側車軸連結部と、摩擦クラッチの他側動力伝達部材と、他側車軸連結部とを予め組み付けておくことによって、デファレンシャル装置の組み付け性とメンテナンス性が大きく向上する。
【0041】
【発明の実施の形態】
[第1実施形態]
図1〜図3及び図6によってフロントデフ1(本発明の第1実施形態:デファレンシャル装置)の説明をする。左右の方向はフロントデフ1を用いた車両及び図1,3での左右の方向であり、符号を与えていない部材等は図示されていない。
【0042】
この車両の動力系はエンジン(原動機)、トランスミッション、フロントデフ1(エンジンの駆動力を左右の前輪に配分するデファレンシャル装置)、左右の前輪などから構成されており、エンジンの駆動力はトランスミッションからフロントデフ1に送られ、フロントデフ1から左右の前輪に配分される。
【0043】
図1のように、フロントデフ1は、デフケース3、ベベルギヤ式の差動機構5、多板クラッチ7(摩擦クラッチ)、左右の前車軸9,11、3個の梃子13、電磁石15(アクチュエータ)、コントローラなどから構成されている。
【0044】
デフケース3は、カバー17とケーシング本体19からなり、カバー17はケーシング本体19の左開口部にボルト20で固定されている。
【0045】
デフケース3はトランスミッションケース21の内部に配置されており、ベアリング22,22を介して左右のボス部23,24をそれぞれトランスミッションケース21に支承されている。トランスミッションケース21の内部にはオイル溜りが形成されている。
【0046】
デフケース3にはリングギア25がボルト26で固定されている。このリングギア25はトランスミッションの出力ギアと噛み合っており、デフケース3はトランスミッションを介して伝達されるエンジン(原動機)の駆動力によって回転駆動される。
【0047】
差動機構5は、複数本のピニオンシャフト27、ピニオンギア29(カム)、出力側のサイドギア31,33(カム)から構成されている。
【0048】
各ピニオンシャフト27はハブ35を中心にして放射状に配置されており、それぞれの端部を切り欠いて設けられた平行面37,37により、ケーシング本体19に設けられた軸方向溝39に移動自在に係合している。ピニオンギア29はピニオンシャフト27上に支承されており、サイドギア31,33は左右からピニオンギア29と噛み合っている。
【0049】
ケーシング本体19とピニオンギア29との間には、ピニオンギア29の遠心力と、サイドギア31,33との噛み合いによって生じたピニオンギア29の噛み合い反力を受ける球面ワッシャ41が配置されている。
【0050】
多板クラッチ7は、クラッチハウジング43(摩擦クラッチの一側動力伝達部材)とクラッチハブ45(摩擦クラッチの他側動力伝達部材)との間に配置されており、そのアウタープレート47(一側のクラッチ板)はクラッチハウジング43の内周に設けられたスプライン部49(一側クラッチ板連結部)に連結され、インナープレート51(他側のクラッチ板)はクラッチハブ45の外周に設けられたスプライン部53に連結されている。また、多板クラッチ7の右側には押圧リング54がスプライン部49に連結されている。
【0051】
左サイドギア31(一方のサイドギア)の外周に溶接されたリング55はクラッチハウジング43のスプライン部49に連結され、スナップリング57によって脱落を防止されている。また、クラッチハウジング43に形成されたハブ59はカバー17の支承部61で支承されており、右サイドギア33(他方のサイドギア)の内周に溶接されたハブ63はケーシング本体19の支承部65で支承されている。
【0052】
また、クラッチハウジング43とカバー17の間と、右サイドギア33とケーシング本体19の間には、スラストワッシャ66がそれぞれ配置され、下記のように、各サイドギア31,33の噛み合い反力と、電磁石15による引き付け力を受けている。
【0053】
前車軸9,11は継ぎ手と他の車軸を介してそれぞれ左前輪と右前輪に連結されている。
【0054】
左の車軸9はハブ59(クラッチハウジング43)に設けられたスプライン部67a(一側車軸連結部)に連結され、左サイドギア31に連結されており、車軸9とクラッチハウジング43(ハブ59)はスナップリング68によって位置決めされている。また、右の車軸11はハブ63に設けられたスプライン部67cに連結されると共に、ハブ35を左に貫通してクラッチハブ45に設けられたスプライン部67b(他側車軸連結部)に連結されている。また、右車軸11とクラッチハブ45はボルト69とフランジ71とによって一体にされている。
【0055】
各梃子13は押圧リング54と左サイドギア31との間で、図2のように周方向等間隔に配置されている。梃子13の力点73はクラッチハブ45の段差部75に係合し、支点77は左サイドギア31と接触し、作用点79は押圧リング54を介して多板クラッチ7と対向している。
【0056】
図3のように、多板クラッチ7(アウタープレート47とインナープレート51)、押圧リング54、各梃子13、左サイドギア31は、クラッチハウジング43とクラッチハブ45に予め組み付けることでサブアセンブリ化されている。サブアセンブリされた状態で、クラッチハブ45の左端はクラッチハウジング43のハブ59の外周で支承され、左サイドギア31はクラッチハブ45の右端の外周で支承されている。
【0057】
このサブアセンブリでは、クラッチハウジング43とクラッチハブ45に、アウタープレート47、インナープレート51、押圧リング54、各梃子13、左サイドギア31を組付けた後、スナップリング57で左サイドギア31を固定することにより、組付けられた各部材が左サイドギア31を介して軸方向に位置決めされている。
【0058】
また、スナップリング57を外せば、組付けられた各部材の取り外し、交換などが可能である。
【0059】
また、フロントデフ1の組付けは、右のスラストワッシャ66、右サイドギア33、ピニオンシャフト27に支承されたピニオンギア29などを組み付けたケーシング本体19に、左サイドギア31を各ピニオンギア29と噛み合わせながらこのサブアセンブリを組み付ける。
【0060】
その後、クラッチハブ45と右車軸11とをボルト69とフランジ71で連結し、左のスラストワッシャ66を入れてカバー17とケーシング本体19とをボルト20で固定してフロントデフ1の組付けを終了する。
【0061】
また、上記のサブアセンブリでは、アウタープレート47が連結されたクラッチハウジング43のスプライン部49と、車軸9が連結されたクラッチハウジング43(ハブ59)のスプライン部67aとが軸方向にオーバーラップし、各スプライン部49,67aの径方向投影が互いに重なっており、それだけ軸方向に短く構成されている。
【0062】
電磁石15は、トランスミッションケース21に連結された右の車軸管80側に固定されており、そのリード線81はグロメット82を通して外部に引き出され、車載のコントローラに接続されている。
【0063】
また、左車軸9とトランスミッションケース21との間にはメカニカルシール83が配置され、右車軸11と車軸管80との間にはメカニカルシール84が配置されており、トランスミッションケース21及び車軸管80からのオイル漏れと外部からの異物の侵入とを防止している。
【0064】
デフケース3には、開口85,87,89が形成されており、ボス部23,24の内周にはそれぞれ螺旋状のオイル溝91,93が形成されている。また、クラッチハウジング43とクラッチハブ45にはそれぞれアウタープレート47とインナープレート51との摺動面にオイルを送るオイル孔95,97が形成され、各インナープレート51にはこのオイルの移動を促進するオイル孔99が形成されている。
【0065】
また、デフケース3(ケーシング本体19)の外周にはスピードメータ用のパルスギア101が形成されている。
【0066】
デフケース3を回転させるエンジンの駆動力は、ピニオンシャフト27とピニオンギア29とを介して左右のサイドギア31,33に配分され、左サイドギア31とクラッチハウジング43から車軸9を介して左前輪側に伝達され、右サイドギア33から車軸11を介して右前輪側に伝達される。
【0067】
また、悪路走行中などに、左右の前輪間に駆動抵抗差が生じると、エンジンの駆動力は各ピニオンギア29の自転によって左右各側に差動配分される。
【0068】
各サイドギア31,33とピニオンギア29の噛み合い部(各歯面)はカムを構成しており、差動機構5にトルクが掛かると、これらのカムが作動し、右サイドギア33の噛み合い反力によってピニオンギア29、ピニオンシャフト27、左サイドギア31が左に押圧されると共に、左サイドギア31の噛み合い反力がこれに加わり、各梃子13と押圧リング54とを介して多板クラッチ7を押圧し締結させる。
【0069】
トルクに比例して変化するサイドギア31,33の噛み合い反力を受けて締結された多板クラッチ7の摩擦抵抗により、車両の前進走行時と後進走行時との両方で、トルク感応型の差動制限機能が得られ、差動機構5の差動が制限される。
【0070】
車両は、このトルク感応型差動制限機能により、大きな駆動トルクが掛かる発進時や加速時に前輪の空転が防止され、車体の挙動が安定して操縦性が向上すると共に、走行中の走行性、安定性、操縦性が向上する。
【0071】
コントローラは、車速、操舵角、横Gなどから旋回走行を検知し、あるいは、路面状態などに応じて、電磁石15の励磁、励磁電流の制御、励磁停止などを行う。
【0072】
電磁石15が励磁されると、右車軸11上に固定されたアーマチャ103が吸引され、図1の矢印105のように右車軸11とクラッチハブ45を右方向に引き付ける。
【0073】
クラッチハブ45が右方向に引き付けられると、各梃子13は力点73を押圧されて支点77を中心に揺動し、引き付け力を増幅して生じた大きな押圧力により各作用点79で押圧リング54を介して多板クラッチ7を押圧し締結する。このとき、各梃子13の支点77から左サイドギア31に掛かる力はスナップリング57が負担する。
【0074】
コントローラは、電磁石15により多板クラッチ7を常時一定の力で締結することによって、差動トルクや差動回転速度とは無関係なイニシャルトルク(一定の差動制限力)を、例えば、異なった車種毎に設定し、あるいは、同一の車種でも、走行条件に応じてイニシャルトルクを任意に変更することができる。
【0075】
このイニシャルトルクによって、発進時や加速時、悪路走行時などのように、前輪の一方が大きく空転して上記のトルク感応型差動制限機能が低下する条件下でも、発進性、加速性、悪路走破性などの低下が防止され、車体の挙動が安定し、操縦性が大きく向上する。
【0076】
また、このイニシャルトルクは、一般的な構成である予圧バネの押圧力によって得られるイニシャルトルクと異なり、差動制限力の立ち上がりに遅れが生じることはない。
【0077】
また、コントローラは、路面状態、操舵、加速、旋回のような走行条件の変化に応じて電磁石15の励磁電流(吸引力)を制御することにより、多板クラッチ7の差動制限力を調整することができ、あるいは、差動機構5の差動をロックすることができる。
【0078】
このような差動制限機能により、悪路走行中、発進時、加速時などで、悪路走破性、発進性、加速性、操縦性、安定性を大きく向上させることができる。
【0079】
また、電磁石15の吸引力を制御し、多板クラッチ7のアウタープレート47とインナープレート51を適度に滑らせて前輪間の差動回転数を調整すれば、旋回性と旋回時の車体の安定性とを向上させることができる。
【0080】
図6のグラフ151,153,155は、フロントデフ1の多板クラッチ7によるトルクバイアスレシオ(トルク配分特性)であり、縦軸を左軸トルクの座標にし、横軸を右軸トルクの座標にして示している。また、勾配が45°のグラフ157は差動制限機能を持たないデファレンシャル装置のトルクバイアスレシオである。
【0081】
グラフ157の左上範囲(第I,II,III象限)の各グラフ151,153,155は、右の前輪が空転したとき多板クラッチ7の差動制限力によって左の前輪に送られる駆動トルク(軸トルク)の大きさを示し、グラフ157の右下範囲(第I,III,IV象限)の各グラフ151,153,155は左の前輪が空転したとき多板クラッチ7の差動制限力によって右の前輪に送られる駆動トルクの大きさを示す。
【0082】
また、各グラフ153,155の縦軸の各切片Ti153,Ti155はそれぞれのイニシャルトルクを示しており、グラフ151はイニシャルトルクを設定しない特性である。
【0083】
フロントデフ1では電磁石15で多板クラッチ7の差動制限力を調整することにより、このように種々のトルクバイアスレシオとイニシャルトルクを設定することができる。
【0084】
例えば、右前輪が空転してその軸トルクがTRまで低下したときに左前輪に送られる駆動トルクは、グラフ151ではTL1であり、グラフ153ではTL2であり、グラフ155ではTL3であり、悪路走破性、発進性、加速性、操縦性、安定性などの向上効果がこの順に大きくなる。
【0085】
また、発進性低下、加速性低下、悪路走破性低下などのイニシャルトルクによる防止効果は、イニシャルトルク(Ti153,Ti155)の大きいグラフ153,155の順に向上する。
【0086】
また、多板クラッチ7は、左車軸9(シャフト)に連結されているクラッチハウジング43と右車軸11(シャフト)に連結されているクラッチハブ45との間にシャフトーシャフト(SーS)配置されているから、デフケース(H:ハウジング)とシャフト(S)間に(HーS)配置された構成と較べて、入力する差動回転数が2倍になり、差動トルクが1/2になる。
【0087】
このように1/2の差動トルクが掛かる多板クラッチ7は、同一のクラッチ容量で2倍の差動制限力が得られ、上記の悪路走破性、発進性、加速性、操縦性、安定性などがさらに大きく向上する。
【0088】
また、多板クラッチ7がSーS配置されているフロントデフ1では、左車輪が空転したときのトルクバイアスレシオと右車輪が空転したときのトルクバイアスレシオ(グラフ157の左上範囲と右下範囲で各グラフ151,153,155のグラフ157に対する角度)が等しくなっており、悪路走破時、発進時、加速時などで車体の挙動が安定するから、悪路走破性、発進性、加速性、操縦性などがさらに向上する。
【0089】
デフケース3が回転すると、オイル溜りから掻き上げられたオイルは開口85,87,89から、また、オイル溝91,93のネジポンプ作用によって、デフケース3に流出入し、流入したオイルは、多板クラッチ7、差動機構5の各ギア29,31,33の噛み合い部、ピニオンシャフト27上のピニオンギア29支承部、スラストワッシャ66,66、ピニオンシャフト27の平行面37,37とケーシング本体19の軸方向溝39、スプライン部49,53、梃子13、球面ワッシャ41などを充分に潤滑・冷却し、耐久性を高めている。
【0090】
また、クラッチハウジング43とクラッチハブ45のオイル孔95,97はアウタープレート47とインナープレート51の摺動面にオイルを送り、インナープレート51のオイル孔99はこのオイルの移動を促進し、潤滑・冷却効果と耐久性を高めている。
【0091】
こうして、フロントデフ1が構成されている。
【0092】
フロントデフ1では、上記のように、電磁石15によって多板クラッチ7の締結力を調整することにより、イニシャルトルクを設定し、あるいは、イニシャルトルクを調整することができる。
【0093】
また、走行条件の変化に応じて多板クラッチ7の締結力を調整すれば、トルク感応型や速度感応型に準じた差動制限機能を得ることができる。
【0094】
また、多板クラッチ7が両車軸9,11(サイドギア31,33)の間に配置されたフロントデフ1では、アクチュエータの電磁石15が1セットですむから、多板クラッチとアクチュエータを2セット用いた従来例と較べて、構造が簡単で低コストになる上に、それだけ小型・軽量化され、車載性が大幅に向上する。
【0095】
また、両車軸9,11の間に配置された多板クラッチ7に掛かる差動トルクは、デフケースと各サイドギアとの間に摩擦クラッチが配置された従来例の1/2になるから、多板クラッチ7は1セットで、2セットの多板クラッチ515,517を用いた従来例と同等の差動制限機能が得られる。
【0096】
また、梃子13の増幅機能によって多板クラッチ7のクラッチ容量と電磁石15の締結機能が向上するから、多板クラッチ7と電磁石15をさらに小型・軽量にし、車載性を向上させることができる。
【0097】
また、電磁石15による多板クラッチ7の差動制限機能に加え、サイドギア31,33の噛み合い反力によってトルク感応型の差動制限機能が得られるから、フロントデフ1に大きな駆動力が掛かる発進時や加速時などで差動制限力が強化され、車両の操縦性や安定性がさらに向上する。
【0098】
また、サイドギア31,33の噛み合い反力を利用したことによって、差動機構5のトルク伝達経路にカムを設ける必要がなくなり、実施コストがそれだけ低減されている。
【0099】
また、電磁石15は、車軸11上に配置したことによってメンテナンスが容易になると共に、冷却効果が向上している。
【0100】
また、差動機構5の軸方向に配置された多板クラッチ7は、組み付け性とメンテナンス性に優れている上に、例えば、差動機構5を構成するギア組の内側に多板クラッチが配置された構成と異なって、充分な配置スペースが得られるから、必要な枚数のアウタープレート47とインナープレート51を用いると共に、これらを大径にすることによって、充分な差動制限力が得られている。
【0101】
また、アウタープレート47とインナープレート51は、大径にすれば枚数を減らすことができるから、これに伴って多板クラッチ7とフロントデフ1をそれだけ軸方向に小型化することができる。
【0102】
また、多板クラッチ7は、デフケース3(ケーシング本体19)の開口側に配置したことによって、組み付け性とメンテナンス性が向上している。
【0103】
また、アウタープレート47が連結されたクラッチハウジング43のスプライン部49と、車軸9が連結されたクラッチハウジング43(ハブ59)のスプライン部67aとを軸方向にオーバーラップさせたから、フロントデフ1はそれだけ軸方向に小型化され、車載性が向上している。
【0104】
また、多板クラッチ7(アウタープレート47とインナープレート51)、左サイドギア31、梃子13などをクラッチハウジング43とクラッチハブ45上にユニット化(サブアセンブリ化)したことによって、これらの部材の組み付け性とメンテナンス性が大きく向上している。
【0105】
また、スナップリング57を外せば、このサブアセンブリからアウタープレート47、インナープレート51、押圧リング54、各梃子13、左サイドギア31などの取り外しが可能であり、これらを容易にメンテナンスし、あるいは、交換することができる。
【0106】
[第2実施形態]
図4と図6によってフロントデフ201(本発明の第2実施形態:デファレンシャル装置)の説明をする。
【0107】
フロントデフ201は、第1実施形態のフロントデフ1が用いられた車両に、フロントデフ1と置き換えて用いられている。なお、左右の方向はこの車両及び図4での左右の方向であり、符号を与えていない部材等は図示されていない。
【0108】
以下、フロントデフ1と同機能の部材には同一の符号を与えて引用しながら、相違点を説明する。
【0109】
フロントデフ201は、デフケース3、ベベルギヤ式の差動機構5、多板クラッチ7、左右の前車軸9,11、複数個の押圧ピン203(デフケース側に突き当て可能に配置された押圧部材)、受圧リング205、電磁石15、コントローラなどから構成されている。
【0110】
左サイドギア31はクラッチハウジング43に溶接されている。この溶接は多板クラッチ7のクラッチハウジング43にクラッチハブ45、アウタープレート47、インナープレート51などを組み付けた後に行われる。
【0111】
クラッチハウジング43にはオイル孔207,207が形成され、デフケース3の開口85に対向した位置にはオイル孔209が形成されており、これらはアウタープレート47とインナープレート51の摺動面にオイルを送り、潤滑・冷却効果と耐久性を高めている。
【0112】
各押圧ピン203は周方向等間隔に配置されており、クラッチハウジング43に形成された貫通孔211(押圧部材が貫通する貫通孔)を貫通している。また、各押圧ピン203は受圧リング205に形成された係合孔213に係合しており、受圧リング205は各押圧ピン203を介してクラッチハウジング43に一体回転可能に連結されている。
【0113】
また、受圧リング205とデフケース3(カバー17)との間には、受圧リング205と摺動するスラストワッシャ215が配置されており、このスラストワッシャ215は腕部217を開口85に係止して、デフケース3に回り止めされている。
【0114】
左車軸9はボルト69とフランジ71によってクラッチハウジング43と一体にされている。また、左車軸9上にはアーマチャ103が固定されている。
【0115】
電磁石15は、トランスミッションケース21に連結された左の車軸管側に固定されており、そのリード線81はグロメット82を通して外部に引き出され、車載のコントローラに接続されている。
【0116】
コントローラは、車速、操舵角、横Gなどから旋回走行を検知し、あるいは、路面状態などに応じて、電磁石15の励磁、励磁電流の制御、励磁停止などを行う。
【0117】
電磁石15が励磁されると、アーマチャ103が吸引され、図4の矢印219のように、左車軸9とクラッチハウジング43と左サイドギア31を左方向に引き付ける。
【0118】
左サイドギア31が左方向に引き付けられると、多板クラッチ7が左方に移動し、左サイドギア31と押圧ピン203との間で押圧されて締結される。
【0119】
また、フロントデフ1と同様に、サイドギア31,33の噛み合い反力によって多板クラッチ7が締結され、発生するトルク感応型の差動制限機能によって差動機構5の差動が制限される。
【0120】
コントローラは、異なった車種毎に多板クラッチ7のイニシャルトルクを設定し、あるいは、同一の車種でも走行条件に応じてイニシャルトルクを任意に変更することができる。
【0121】
また、コントローラは、走行条件の変化に応じて多板クラッチ7の差動制限力を調整し、あるいは、差動機構5の差動をロックすることにより、図6のグラフ151,153,155のようなトルクバイアスレシオを設定し、悪路走破性、発進性、加速性、操縦性、旋回性、旋回時の車体の安定性などを大きく向上させることができる。
【0122】
こうして、フロントデフ201が構成されている。
【0123】
フロントデフ201は、梃子13の増幅機能を除いて、第1実施形態のフロントデフ1と同等の効果が得られる。
【0124】
これに加えて、多板クラッチ7が移動し押圧ピン203に押し付けられるフロントデフ201は、多板クラッチ7に対する電磁石15の操作力(吸引力)と左サイドギア31の噛み合い反力とが同方向になっているから、これらの吸引力と噛み合い反力の干渉が防止され、安定した差動制限機能が得られる。
【0125】
[第3実施形態]
図5と図6によってフロントデフ301(本発明の第3実施形態:デファレンシャル装置)の説明をする。
【0126】
フロントデフ301は、第1,2実施形態のフロントデフ1,201が用いられた車両に、フロントデフ1,201と置き換えて用いられている。なお、左右の方向はこの車両及び図5での左右の方向であり、符号を与えていない部材等は図示されていない。
【0127】
以下、フロントデフ1,201と同機能の部材には同一の符号を与えて引用しながら、相違点を説明する。
【0128】
フロントデフ301は、デフケース3、ベベルギヤ式の差動機構5、多板クラッチ7、左右の前車軸9,11、電磁石15、コントローラなどから構成されている。
【0129】
フロントデフ1と同様に、電磁石15は右の車軸管80側に固定されており、右車軸11はボルト69とフランジ71によってクラッチハブ45と一体にされている。
【0130】
また、クラッチハブ45には多板クラッチ7の押圧プレート部303が形成されており、左サイドギア31及びクラッチハウジング43とケーシング本体19との間には、押圧力を受けるスラストワッシャ305が配置されている。
【0131】
電磁石15が励磁されると車軸11上のアーマチャ103が吸引され、図5の矢印307のように、車軸11とクラッチハブ45(押圧プレート部303)が右方向に引き付けられて、押圧プレート部303と左サイドギア31の間で多板クラッチ7が押圧され締結される。
【0132】
また、電磁石15によってアーマチャ103が吸引されている間は、フロントデフ1,201と同様に、サイドギア31,33の噛み合い反力によってトルク感応型の差動制限機能が得られる。
【0133】
また、異なった車種毎に多板クラッチ7のイニシャルトルクを設定し、あるいは、同一の車種でも走行条件に応じてイニシャルトルクを任意に変更することができる。
【0134】
また、走行条件の変化に応じて多板クラッチ7の差動制限力を調整し、あるいは、差動機構5の差動をロックすることにより、図6のグラフ151,153,155のようなトルクバイアスレシオを設定し、悪路走破性、発進性、加速性、操縦性、旋回性、旋回時の車体の安定性などを大きく向上させることができる。
【0135】
こうして、フロントデフ301が構成されている。
【0136】
フロントデフ301は、梃子13の増幅機能を除いて、第1実施形態のフロントデフ1と同等の効果が得られる。
【0137】
なお、本発明のデファレンシャル装置において、アクチュエータは電磁石に限らず、例えば、電動モータを用いたアクチュエータや、油圧アクチュエータのような流体圧アクチュエータでもよい。
【0138】
また、摩擦クラッチは多板クラッチに限らず、例えば、単板クラッチやコーンクラッチでもよい。
【0139】
また、差動機構は、ベベルギア式の差動機構に限らず、プラネタリーギア式の差動機構、デフケースの収容孔に回転自在に収容されたピニオンギアで出力側のサイドギアを連結した差動機構、ウォームギアを用いた差動機構などでもよい。
【0140】
また、本発明のデファレンシャル装置は、フロントデフ(エンジンの駆動力を左右の前輪に配分するデファレンシャル装置)の他に、リヤデフ(エンジンの駆動力を左右の後輪に配分するデファレンシャル装置)と、センターデフ(エンジンの駆動力を前輪と後輪とに配分するデファレンシャル装置)のいずれにも用いることができる。
【0141】
【発明の効果】
請求項1のデファレンシャル装置は、摩擦クラッチと操作用のアクチュエータが1セットですみ、従来例と較べて、構造簡単で低コストであり、小型・軽量化されて、車載性が大幅に向上する。
【0142】
また、車軸間に配置された摩擦クラッチは、小型で充分な差動制限機能が得られる。
【0143】
さらに、一側動力伝達部材を介して一側車軸の回転を一側摩擦板に伝達し、他側動力伝達部材を介して他側車軸の回転を他側摩擦板に伝達することにより、両車軸(あるいは、両サイドギア)の間に生じる差回転を両摩擦板の差回転に変換するための変換機構を別途設けることなく、直接的に両摩擦板間に生じる差回転に導くことができるので、デファレンシャル装置の構成を簡素化することができる。
【0144】
これにより、部品点数を削減することができるので、差回転の伝達に関わる部品の寸法精度のばらつき、差回転の伝達に関わる部品間の組み付けガタによる応答性の遅れ、および差回転の伝達に関わる部品の倒れによる性能のばらつきを大幅に抑制することが可能である。
【0145】
従って、車両としての信頼性を向上させることができる。
【0146】
また、部品点数の削減が可能なことから製造コストの削減が可能である。
【0147】
請求項2のデファレンシャル装置は、請求項1の構成と同等の効果を得ることができる。
【0148】
また、梃子の増幅機能によって摩擦クラッチとアクチュエータの容量が向上するから、これらをさらに小型・軽量にし、車載性を向上させることができる。
【0149】
請求項3のデファレンシャル装置は、請求項1または請求項2の構成と同等の効果を得ることができる。
【0150】
また、トルクを受けて作動するカムによりトルク感応型の差動制限機能が得られ、発進時や加速時などで差動制限力が強化されて車両の操縦性や安定性が大きく向上する。
【0151】
請求項4のデファレンシャル装置は、摩擦クラッチと操作用のアクチュエータが1セットですみ、従来例と較べて、構造簡単で低コストであり、小型・軽量化されて、車載性が大幅に向上する。
また、車軸間に配置された摩擦クラッチは、小型で充分な差動制限機能が得られる。
さらに、一側動力伝達部材を介して一側車軸の回転を一側摩擦板に伝達し、他側動力伝達部材を介して他側車軸の回転を他側摩擦板に伝達することにより、両車軸(あるいは、両サイドギア)の間に生じる差回転を両摩擦板の差回転に変換するための変換機構を別途設けることなく、直接的に両摩擦板間に生じる差回転に導くことができるので、デファレンシャル装置の構成を簡素化することができる。
これにより、部品点数を削減することができるので、差回転の伝達に関わる部品の寸法精度のばらつき、差回転の伝達に関わる部品間の組み付けガタによる応答性の遅れ、および差回転の伝達に関わる部品の倒れによる性能のばらつきを大幅に抑制することが可能である。
従って、車両としての信頼性を向上させることができる。
また、部品点数の削減が可能なことから製造コストの削減が可能である。
【0152】
また、摩擦クラッチに対するアクチュエータの押圧力をサイドギアの噛み合い反力と同方向にすることが可能になり、これらの押圧力と噛み合い反力の干渉が防止され、安定した差動制限機能が得られる。
【0153】
請求項5のデファレンシャル装置は、請求項1〜4の構成と同等の効果を得ることができる。
【0154】
また、車軸上に配置されたアクチュエータはメンテナンスが容易であり、冷却し易い。
【0155】
請求項6のデファレンシャル装置は、請求項1〜5の構成と同等の効果を得ることができる。
【0156】
また、差動機構の軸方向一側に配置された摩擦クラッチは組み付け性とメンテナンス性が向上する上に、充分な配置スペースによって充分なクラッチ容量(差動制限力)が得られる。
【0157】
また、クラッチ板を大径にして枚数を減らせば、摩擦クラッチとデファレンシャル装置がそれだけ軸方向に小型化される。
【0158】
請求項7のデファレンシャル装置は、請求項6の構成と同等の効果を得ることができる。
【0159】
また、摩擦クラッチをデフケースの開口側に配置する構成は、組み付け性とメンテナンス性に優れている。
【0160】
請求項8のデファレンシャル装置は、請求項1〜7の構成と同等の効果を得ることができる。
【0161】
また、軸方向のオーバーラップによってデファレンシャル装置が軸方向に小型化され、車載性が向上する。
【0162】
請求項9のデファレンシャル装置は、請求項8の構成と同等の効果を得ることができる。
【0163】
また、摩擦クラッチの一側動力伝達部材と、一方のサイドギアと、一側車軸連結部と、摩擦クラッチの他側動力伝達部材と、他側車軸連結部とを予め組み付けておくことによって、デファレンシャル装置の組み付け性とメンテナンス性が大きく向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態を示す断面図である。
【図2】図3のA−A断面図である。
【図3】第1実施形態の要部を示す断面図である。
【図4】第2実施形態を示す断面図である。
【図5】第3実施形態を示す断面図である。
【図6】各実施形態のトルクバイアスレシオを示すグラフである。
【図7】従来例の断面図である。
【符号の説明】
1 フロントデフ(デファレンシャル装置)
3 デフケース
5 ベベルギヤ式の差動機構
7 多板クラッチ(摩擦クラッチ)
9,11 車軸
13 梃子
15 電磁石(アクチュエータ)
29 ピニオンギア(カム)
31,33 出力側サイドギア(カム)
43 クラッチハウジング(摩擦クラッチの一側動力伝達部材)
45 クラッチハブ(摩擦クラッチの他側動力伝達部材)
47 アウタープレート(一側のクラッチ板)
49 スプライン部(一側クラッチ板連結部)
51 インナープレート(他側のクラッチ板)
67a スプライン部(一側車軸連結部)
67b スプライン部(他側車軸連結部)
201 フロントデフ(デファレンシャル装置)
203 押圧ピン(デフケース側に突き当て可能に配置された押圧部材)
211 貫通孔(押圧部材が貫通する貫通孔)
301 フロントデフ(デファレンシャル装置)

Claims (9)

  1. 原動機の駆動力によって回転駆動されるデフケースと、
    前記デフケースの回転を一対の出力側サイドギアから一側車軸と他側車軸を介して車輪側に配分する差動機構と、
    前記一側車軸に連結される一側動力伝達部材と、
    前記他側車軸に連結される他側動力伝達部材と、
    前記一側動力伝達部材に軸方向移動可能且つ相対回転不能に連結された一側摩擦板と、
    前記他側動力伝達部材に軸方向移動可能且つ相対回転不能に連結された他側摩擦板と、
    前記一側摩擦板と前記他側摩擦板から構成され、前記差動機構に対して前記一側車軸側に配置された摩擦クラッチと、
    前記差動機構に対して前記他側車軸側に配置され、前記摩擦クラッチを締結操作するアクチュエータとを備え、
    前記他側車軸を前記アクチュエータの締結力によって移動させ、前記他側車軸の車軸の移動に伴って前記摩擦クラッチを締結することを特徴とするデファレンシャル装置。
  2. 請求項1に記載された発明であって、
    前記アクチュエータの締結力を増幅する梃子を設けたことを特徴とするデファレンシャル装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載された発明であって、
    トルクを受けて作動し、前記摩擦クラッチを締結してトルク感応型の差動制限力を発生するカムを設けたことを特徴とするデファレンシャル装置。
  4. 原動機の駆動力によって回転駆動されるデフケースと、
    前記デフケースの回転を一対の出力側サイドギアから一側車軸と他側車軸を介して車輪側に配分する差動機構と、
    前記一側車軸に連結される一側動力伝達部材と、
    前記他側車軸に連結される他側動力伝達部材と、
    前記一側動力伝達部材に軸方向移動可能且つ相対回転不能に連結された一側摩擦板と、
    前記他側動力伝達部材に軸方向移動可能且つ相対回転不能に連結された他側摩擦板と、
    前記一側摩擦板と前記他側摩擦板から構成される摩擦クラッチと、
    前記一側車軸を移動させ、前記摩擦クラッチを締結操作するアクチュエータと、
    前記デフケース側に突き当て可能に配置された押圧部材と、
    前記一側動力伝達部材に設けられ、且つ前記押圧部材が挿通される貫通孔とを備え、
    前記一側車軸の移動に伴って前記押圧部材が前記デフケースに突き当たり前記摩擦クラッチを押圧することを特徴とするデファレンシャル装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載された発明であって、
    前記アクチュエータが、前記デフケースの外部で、前記車軸上に配置されていることを特徴とするデファレンシャル装置。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載された発明であって、
    前記摩擦クラッチが、前記差動機構の軸方向一側に配置されていることを特徴とするデファレンシャル装置。
  7. 請求項6に記載された発明であって、
    前記デフケースが、軸方向一側の開口を有し、
    前記摩擦クラッチが、前記開口側に配置されていることを特徴とするデファレンシャル装置。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載された発明であって、
    前記摩擦クラッチが、一側と他側のクラッチ板によって構成されると共に、該一側クラッチ板が前記一側動力伝達部材に連結されており、
    前記車軸の一方が、前記一側動力伝達部材に連結されており、
    前記一側クラッチ板と一側動力伝達部材を連結する一側クラッチ板連結部と、前記一方の車軸と一側動力伝達部材を連結する一側車軸連結部とが、軸方向にオーバーラップしていることを特徴とするデファレンシャル装置。
  9. 請求項8に記載された発明であって、
    前記摩擦クラッチの一側動力伝達部材に、一方のサイドギアが連結され、
    該一方のサイドギアに連結される前記一側車軸連結部が、前記一側動力伝達部材に形成されており、
    前記摩擦クラッチの他側動力伝達部材に、他方のサイドギアに連結される他側車軸連結部が形成されており、
    前記一側動力伝達部材と、前記一方のサイドギアと、前記一側車軸連結部と、前記他側動力伝達部材と、前記他側車軸連結部とが予め組み付けられていることを特徴とするデファレンシャル装置。
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