JP2003127687A - 4輪駆動システム - Google Patents

4輪駆動システム

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JP2003127687A
JP2003127687A JP2001320955A JP2001320955A JP2003127687A JP 2003127687 A JP2003127687 A JP 2003127687A JP 2001320955 A JP2001320955 A JP 2001320955A JP 2001320955 A JP2001320955 A JP 2001320955A JP 2003127687 A JP2003127687 A JP 2003127687A
Authority
JP
Japan
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differential
wheel drive
driving force
power transmission
transmission system
Prior art date
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Pending
Application number
JP2001320955A
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English (en)
Inventor
Masao Teraoka
正夫 寺岡
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GKN Driveline Japan Ltd
Original Assignee
Tochigi Fuji Sangyo KK
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Publication date
Application filed by Tochigi Fuji Sangyo KK filed Critical Tochigi Fuji Sangyo KK
Priority to JP2001320955A priority Critical patent/JP2003127687A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 2輪駆動走行時のエンジンの出力損失、燃費
の低下、耐久性の低下、磨耗、騒音、振動などを低減す
る。 【解決手段】 車両の前部に配置された原動機と、デフ
ケース35に入力する原動機の駆動力を左右の前輪1
1,13に配分するフロントデフ5と、動力伝達系を介
して入力するデフケース35の回転を後輪29,31に
配分するリヤデフ23と、デフケース35と動力伝達系
との間に配置された駆動力断続機構15と、動力伝達系
と後輪29,31との間に配置された駆動力断続機構7
7とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、2輪駆動時に後
輪側を切り離す前輪駆動ベースの4輪駆動システムに関
する。
【0002】
【従来の技術】特開昭63−240429号公報に図4
のような4輪駆動車のトルク伝達装置が記載されてい
る。これは前輪駆動ベースの4輪駆動システム501で
あり、車両の前部に配置されたエンジン503、トラン
スミッション505、前輪駆動軸507、フロントデフ
509(エンジンの駆動力を左右の前輪515、517
に配分するデファレンシャル装置)、前車軸511,5
13、左右の前輪515、517、後輪駆動軸519、
トルク伝達装置521(カップリング)、リヤデフ52
3(エンジンの駆動力を左右の後輪529、531に配
分するデファレンシャル装置)、後車軸525、52
7、左右の後輪529,531などから構成されてい
る。
【0003】トルク伝達装置521は、前輪駆動軸50
7と後輪駆動軸519との間に配置されており、2輪駆
動状態から4輪駆動状態に切り換えるときに連結され、
4輪駆動状態から2輪駆動状態に切り換えるときに連結
が解除される。このトルク伝達装置521では、2輪駆
動状態で、ぬかるみや雪道等の低μ路を走行する際に前
輪515、517あるいは後輪529、531がスリッ
プし、前輪駆動軸507と後輪駆動軸519との相対回
転速度が大きくなると、前輪駆動軸507と後輪駆動軸
519とを直結して4輪駆動状態とし、ぬかるみ等から
容易に抜け出すことができるようになっている。
【0004】この場合、トルク伝達装置521の連結が
解除された状態では、エンジン503の駆動力は、トラ
ンスミッション505の出力ギア533から前輪駆動軸
507、リングギア535を介してフロントデフ509
のデフケース537に伝達され、フロントデフ509か
ら前車軸511、513を介して左右の前輪515,5
17に配分されて車両は前輪駆動の2輪駆動状態にな
る。
【0005】また、この2輪駆動状態では、トルク伝達
装置521の入力側部材までの動力伝達系はエンジン5
03の駆動力によって回転駆動され、トルク伝達装置5
21の出力側部材までの動力伝達系は後輪529、53
1の連れ廻りによって回転する。
【0006】また、トルク伝達装置521が連結される
と、エンジン503の駆動力は、後輪駆動軸519から
リヤデフ523に伝達され、リヤデフ523から後車軸
525、527を介して左右の後輪529、531に配
分され、車両は4輪駆動状態になる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した4輪
駆動システム501では、上記のように、2輪駆動走行
時であっても、トルク伝達装置521の入力側部材まで
はエンジンの駆動力によって回転駆動され、トルク伝達
装置521の出力側部材までは後輪529、531の連
れ廻りによって回転する。
【0008】従って、2輪駆動走行時は、動力伝達系の
回転に伴って生じるオイルの撹拌抵抗、ギアなどの回転
部材に掛かるオイルや摺動部の回転抵抗、ギア組の噛み
合い部で生じる抵抗などによってエンジンに大きな負荷
が掛かり、その出力損失によって燃費が低下する。
【0009】図3のグラフAは、4輪駆動車が4輪駆動
走行しているときに生じるエンジンの出力損失を示して
いるが、従来の4輪駆動システム501では、2輪駆動
走行時に、上記のように動力伝達系の回転を停止させる
ことができないため、4輪駆動走行状態に近い出力損失
が生じる。
【0010】また、動力伝達系では、各摺動部や各支承
部(ベアリング)などで生じる磨耗によって耐久性が低
下する上に、回転に伴ってギア音や摺動音のような騒音
と、振動が発生する。
【0011】また、図3のグラフAとグラフBが示すよ
うに、上記のエンジンの出力損失(燃費の低下)は車速
の上昇に伴って急激に上昇し、これに伴って動力伝達系
で発生する磨耗と騒音と振動なども急激に増加する。
【0012】さらに、4輪駆動車では、4輪駆動で走行
する時間より2輪駆動で走行する時間の方が長い(一般
に、90%以上)ので、2輪駆動走行時に発生する上記
問題の影響はそれだけ大きくなる。
【0013】そこで、図5に示すように、車輪による動
力伝達系の連れ廻りを防止した後輪駆動ベースの4輪駆
動システム601が特開平3−163224号で提案さ
れている。この4輪駆動システム601は、車両の前部
に配置されたエンジン603、トランスミッション60
5、トランスファ607、トランスファ607の一部を
構成する2−4切換装置609、フロントデフ611、
トランスファ607とフロントデフ611との間のプロ
ペラシャフト613、前車軸615、617、左右の前
輪619、620、後輪側のプロペラシャフト621、
リヤデフ623、後車軸625、627、左右の後輪6
29、631などから構成されている。そして、この4
輪駆動システム601では、前輪619、620側に、
ハブクラッチ633、635が設けられている。
【0014】この4輪駆動システム601では、2輪駆
動走行時には2−4切換装置609によってプロペラシ
ャフト613からフロントデフ611へ駆動力が伝達さ
れることがなく、エンジン603からの駆動力は、プロ
ペラシャフト621からリヤデフ623に伝達され、リ
ヤデフ623によって左右の後車軸に配分される。この
とき、ハブクラッチ633、635を連結解除状態にす
ると2−4切換装置609からハブクラッチ633、6
35までの駆動力伝達系(前輪側のプロペラシャフト6
13、フロントデフ611、前車軸615、617等)
の回転が停止し、前輪619、620からの連れ廻りが
阻止されるようになっている。
【0015】ところが、この従来例では、連れ廻りを阻
止できるのは、動力伝達系としては比較的短い伝達系で
あるため、2輪駆動走行時における上記した問題をすべ
て解決することができない。
【0016】そこで、本発明は、2輪駆動走行時のエン
ジンの出力損失、燃費の低下、磨耗、騒音、振動、耐久
性の低下などが大幅に低減されると共に、既存の駆動力
断続機構を任意に選択できることによって構成上の自由
度が高い4輪駆動システムの提供を目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
請求項1の4輪駆動システムは、車両に搭載された原動
機と、前記原動機の駆動力が入力されて左右の前輪に配
分するフロントデフと、前記原動機の駆動力が入力され
て左右の後輪に配分するリヤデフと、前記フロントデフ
またはリヤデフのいずれか一方に入力された前記原動機
の駆動力を他方に伝達する動力伝達系と、前記フロント
デフと前記動力伝達系との間に配置された第1の駆動力
断続機構と、前記動力伝達系と後輪との間に配置された
第2の駆動力断続機構とを備えたことを特徴としてい
る。
【0018】この4輪駆動システムでは、2輪駆動走行
時には動力伝達系が第1の駆動力断続機構と第2の駆動
力断続機構とによって原動機の駆動力と左右の前輪また
は後輪の連れ廻りの両方から切り離されて回転が停止す
る。
【0019】請求項2の4輪駆動システムは、車両の前
部に配置された原動機と、入力される前記原動機の駆動
力を左右の前輪に配分するフロントデフと、前記原動機
の駆動を後輪側に伝達する動力伝達系と、前記動力伝達
系を介して入力する原動機の駆動力を左右の後輪に配分
するリヤデフと、前記フロントデフのデフケースと動力
伝達系との間に配置された第1の駆動力断続機構と、前
記動力伝達系と後輪との間に配置された第2の駆動力断
続機構とを備えたことを特徴としている。
【0020】このように、本発明の4輪駆動システムで
は、2輪駆動走行時に、動力伝達系が、第1の駆動力断
続機構と第2の駆動力断続機構とによって原動機の駆動
力と後輪の連れ廻りの両方から切り離されて回転が停止
する。
【0021】さらに、本発明の4輪駆動システムでは、
第1の駆動力断続機構をフロントデフのデフケースと動
力伝達系との間に配置し、第2の駆動力断続機構を動力
伝達系と後輪との間に配置し、動力伝達系の原動機側前
端部と後輪側後端部で駆動力を遮断することによって、
慣性モーメントの大きい動力伝達系の大部分が回転を停
止する。
【0022】従って、従来例と異なり、動力伝達系の回
転に伴って生じるオイルの撹拌抵抗、回転部材に掛かる
回転抵抗、ギア部の噛み合い抵抗、これらの抵抗による
原動機の出力損失、磨耗、騒音、振動などが一気に解消
され、原動機の燃費と4輪駆動システム(特に、動力伝
達系)の耐久性が大幅に向上する。
【0023】さらに、本発明の4輪駆動システムは、既
存の駆動力断続機構(クラッチ)とその配置箇所を任意
に選択できるから、構成上の自由度が高く、それだけ低
コストで実施できる。
【0024】なお、従来の4輪駆動システムでは、2輪
駆動走行時に動力伝達系の回転を部分的に停止させる試
みは行われて来たが、本発明の4輪駆動システムのよう
に、慣性モーメントの大きい動力伝達系を前端部(トル
ク伝達経路の上流端側)と後端部(トルク伝達経路の下
流端側)で切り離し、全体的に回転を停止させ、上記の
ような諸抵抗と原動機の出力損失及び燃費などを大幅に
低減させる構成は存在しなかった。
【0025】請求項3の発明は、請求項1または請求項
2に記載された4輪駆動システムであって、前記第1の
駆動力断続機構が、前記動力伝達系の原動機側端部に配
置されていることを特徴としている。
【0026】また、第1の駆動力断続機構を動力伝達系
の原動機側端部に配置したこの構成は、2輪駆動走行時
に、動力伝達系の大部分が回転を停止することによっ
て、請求項1の構成と同等の作用・効果を得ることがで
きる。
【0027】請求項4の発明は、請求項3に記載された
4輪駆動システムであって、前記第1の駆動力断続機構
が、前記フロントデフと同軸に配置されていることを特
徴としている。
【0028】また、第1の駆動力断続機構をフロントデ
フと同軸に配置したこの構成は、2輪駆動走行時に、動
力伝達系の大部分が回転を停止し、請求項2の構成と同
等の作用・効果を得ることができる。
【0029】請求項5の発明は、請求項1または請求項
2に記載された4輪駆動システムであって、前記第2の
駆動力断続機構が、動力伝達系の後輪側端部に配置され
ていることを特徴としている。
【0030】また、第2の駆動力断続機構を動力伝達系
の後輪側端部に配置したこの構成は、2輪駆動走行時
に、動力伝達系の大部分が回転を停止することによっ
て、請求項1の構成と同等の作用・効果を得ることがで
きる。
【0031】請求項6の発明は、請求項4に記載された
4輪駆動システムであって、前記第2の駆動力断続機構
が、前記リヤデフと同軸に配置されていることを特徴と
している。
【0032】また、第2の駆動力断続機構をリヤデフと
同軸に配置したこの構成は、2輪駆動走行時に、動力伝
達系の大部分が回転を停止し、請求項4の構成と同等の
作用・効果を得ることができる。
【0033】請求項7の発明は、請求項3または請求項
4に記載された4輪駆動システムであって、前記動力伝
達系が、前記フロントデフと同軸配置された同軸ギアを
備えており、前記第1の駆動力断続機構が、前記デフケ
ースに連結された連結軸と前記同軸ギアとの間に配置さ
れていることを特徴としている。
【0034】この構成では、第1の駆動力断続機構を、
フロントデフと同軸に配置されたギアと、デフケースに
連結された連結軸との間に配置し、動力伝達系の前端側
に配置したことによって、請求項3または請求項4の構
成と同等の作用・効果を得ることができる。
【0035】請求項8の発明は、請求項7記載の発明で
あって、前記第1の駆動力断続機構が、前記同軸ギヤの
径方向内側に配置されていることを特徴としている。
【0036】この構成では、第1の駆動力断続機構が同
軸ギヤの径方向内側に配置されているので、断続機構
(カップリングやクラッチ機構)を収納するスペースを
新たに設ける必要がない。
【0037】請求項9の発明は、請求項5または請求項
6に記載された4輪駆動システムであって、前記リヤデ
フが、原動機の駆動力を受けて回転するアウターデフケ
ースと、前記アウターデフケースの内部に相対回転可能
に配置されたインナーデフケースと、前記インナーデフ
ケースに連結された差動機構と、前記アウターデフケー
スとインナーデフケースとの連結を断続するクラッチ
と、前記クラッチを断続操作するアクチュエータとを備
え、前記第2の駆動力断続機構が、前記アウターデフケ
ースとインナーデフケースとの連結を断続する前記クラ
ッチであることを特徴としており、請求項5または請求
項6の構成と同等の作用・効果を得ることができる。
【0038】また、このリヤデフは、差動機構の入力側
に配置されたクラッチ(第2の駆動力断続機構)で駆動
力を断続するデファレンシャル装置であり、4輪駆動シ
ステムは、第2の駆動力断続機構を連結すると4輪駆動
状態になり、連結を解除すると前輪駆動の2輪駆動状態
になる。
【0039】また、このリヤデフは、クラッチ(第2の
駆動力断続機構)がアウターデフケースに内蔵され、ユ
ニット化されているから、コンパクトで軽量であり、デ
フキャリヤやデフキャリヤ内部の周辺部材(ギア組)と
の干渉が防止される。
【0040】従って、本発明の4輪駆動システムは、こ
れらの変更を伴わず、低コストに実施することができ
る。
【0041】また、第2の駆動力断続機構がユニット化
されたリヤデフは、例えば、従来例の4輪駆動システム
をベースにした場合、上記のように、後輪廻りは、周辺
部材やデフキャリヤの変更を行わずに、従来のリヤデフ
と交換するだけで、低コストで容易に本発明の4輪駆動
システムを成立させることができる。
【0042】請求項10の発明は、請求項5または請求
項6に記載された4輪駆動システムであって、前記リヤ
デフが、原動機の駆動力を受けて回転するデフケース
と、前記デフケースの回転を一対の出力側サイドギアか
ら車輪側に配分する差動機構と、前記サイドギアのいず
れか一方とその車輪との間に配置された差動制限用のク
ラッチと、前記差動制限用クラッチを断続操作するアク
チュエータとを備え、前記第2の駆動力断続機構が、前
記サイドギアのいずれか一方とその車輪との間に配置さ
れた前記差動制限用クラッチであることを特徴としてお
り、請求項5または請求項6の構成と同等の作用・効果
を得ることができる。
【0043】また、この構成のリヤデフは、差動機構の
出力側で駆動力を断続するデファレンシャル装置であ
り、サイドギアと車輪との間に配置される第2の駆動力
断続機構(差動制限用クラッチ)には、サイドギアと後
輪とを連結する後車軸上に配置されたA.D.D(アク
スル・ディスコネクト・デバイス)と、後車軸と後輪と
の間に配置されたハブクラッチとがある。
【0044】A.D.Dまたはハブクラッチを連結する
と、4輪駆動システムは4輪駆動状態になり、連結を解
除すると、A.D.Dまたはハブクラッチ側の後輪が切
り離されると共に、リヤデフ(差動機構)の差動回転に
よって他側の後輪にも駆動力が伝達されなくなり、いず
れの後輪に対しても駆動力が遮断され、4輪駆動システ
ムは前輪駆動の2輪駆動状態になる。
【0045】請求項11の発明は、請求項1〜10のい
ずれかに記載された4輪駆動システムであって、前記第
1の駆動力断続機構と第2の駆動力断続機構の一方また
は両方が、摩擦クラッチであることを特徴としており、
請求項1〜10の構成と同等の作用・効果を得ることが
できる。
【0046】また、第1の駆動力断続機構と第2の駆動
力断続機構の一方または両方に摩擦クラッチを用いたこ
の構成では、例えば、噛み合いクラッチでは連結時に必
要なシンクロ機構が不要である。
【0047】また、噛み合いクラッチと異なって、トル
クが掛かった状態でも連結を容易に解除することが可能
である。
【0048】従って、車両が2輪駆動走行中(断続機構
の両側部材が相対回転している状態)であっても、断続
機構を連結操作すれば4輪駆動状態へ容易に切り替わ
り、4輪駆動走行中(断続機構の両側部材の間にトルク
が掛かった状態)でも、断続機構を連結解除操作すれば
2輪駆動状態へ容易に切り替わる。
【0049】請求項12の発明は、請求項1〜10のい
ずれかに記載された4輪駆動システムであって、前記第
1の駆動力断続機構と第2の駆動力断続機構の一方また
は両方が、噛み合いクラッチであることを特徴としてお
り、請求項1〜10の構成と同等の作用・効果を得るこ
とができる。
【0050】また、第1の駆動力断続機構と第2の駆動
力断続機構の一方または両方に噛み合いクラッチを用い
たこの構成では、例えば、摩擦クラッチ(特に、多板ク
ラッチ)の連結を解除したときにオイルの粘性によって
発生するドラグトルク(引き摺り抵抗)から解放され
る。
【0051】従って、2輪駆動走行時はドラグトルクが
防止され、原動機の燃費と車両の旋回性などがさらに向
上する。
【0052】また、噛み合いクラッチは、小型でも駆動
力の伝達容量が大きいから、この構成の4輪駆動システ
ムは、それだけコンパクトに構成されながら、大トルク
を扱うことができる。
【0053】
【発明の実施の形態】[第1実施形態]図1〜3及び図
5によって4輪駆動システム1(本発明の第1実施形
態)の説明をする。図1のように、この4輪駆動車は、
車両の前部に配置された横置きのエンジン(原動機)及
びトランスミッション(いずれも不図示)、トランスフ
ァ3、フロントデフ5、前車軸7,9、左右の前輪1
1,13、トランスファ3の一部を構成する2−4切替
え機構15(第1の駆動力断続機構)及び方向変換ギア
組17、後輪側のプロペラシャフト19、終減速ギア組
21、リヤデフ23、後車軸25,27、左右の後輪2
9,31などから構成されている。
【0054】なお、この4輪駆動システム1において、
方向変換ギア組17、後輪側のプロペラシャフト19、
終減速ギア組21、リヤデフ23、後車軸25,27な
どによって後輪側の動力伝達系が構成されている。
【0055】また、フロントデフ5、トランスファ3、
2−4切替え機構15、方向変換ギア組17はトランス
ファケース内に収容されている。
【0056】エンジンの駆動力は、トランスミッション
の出力ギアから、これと噛み合ったリングギア33を介
してフロントデフ5のデフケース35に伝達される。
【0057】フロントデフ5は、ベベルギア式の差動機
構37を備えており、この差動機構37は、デフケース
35に連結された複数本のピニオンシャフト39、各ピ
ニオンシャフト39上に支承されたピニオンギア41、
左右から各ピニオンギア41に噛み合った出力側のサイ
ドギア43,45から構成されている。
【0058】デフケース35を回転させるエンジンの駆
動力は、各ピニオンシャフト39からピニオンギア41
を介してサイドギア43,45に配分され、前車軸7,
9を介して左右の前輪11,13に伝達される。
【0059】また、各サイドギア43,45とデフケー
ス35との間には、コーンクラッチ47がそれぞれ設け
られている。これらのコーンクラッチ47は、各ピニオ
ンギア41との噛み合いによって生じる各サイドギア4
3,45の噛み合いスラスト力を受けて締結され、差動
制限機能によって差動機構37の差動を制限する。
【0060】2−4切替え機構15は、クラッチハブ4
9、クラッチハウジング51、多板式のメインクラッチ
53(摩擦クラッチ)、多板式のパイロットクラッチ
(摩擦クラッチ)、カム、電磁石55、アーマチャ、コ
ントローラ(いずれも不図示)などから構成されてい
る。
【0061】クラッチハブ49は中空軸57(連結軸)
によってデフケース35に連結されている。また、右の
前車軸9はクラッチハブ49と中空軸57とを貫通して
おり、2−4切替え機構15はフロントデフ5と同軸に
配置されている。また、2−4切替え機構15は、方向
変換ギヤ組17のベベルギヤ61の径方向内側に配置さ
れている。
【0062】コントローラは、電磁石55の励磁、励磁
電流の調整、励磁の停止などを行う。
【0063】電磁石55が励磁されると、アーマチャが
吸引されてパイロットクラッチが締結され、クラッチハ
ブ49(前輪側)とクラッチハウジング51(後輪側)
の間のトルクがカムに掛かり、生じたカムスラスト力に
よってメインクラッチ53が締結され、2−4切替え機
構15が連結される。
【0064】また、電磁石55の励磁が停止されると、
パイロットクラッチが開放され、カムのスラスト力が消
失してメインクラッチ53が開放され、2−4切替え機
構15の連結が解除される。
【0065】方向変換ギア組17は、互いに噛み合った
横置きの中空ベベルギア61と、縦置きのベベルギア6
3から構成されている。この方向変換ギア組17は動力
伝達系の一部を構成すると共に、トルク伝達経路上で動
力伝達系の最上流に配置されている。
【0066】ベベルギア61(フロントデフと同軸配置
された同軸ギア)は2−4切替え機構15のクラッチハ
ウジング51に連結されており、ベベルギア63はプロ
ペラシャフト19側に連結されている。方向変換ギア組
17は2−4切替え機構15を介して伝達されたエンジ
ンの駆動力を方向変換し、プロペラシャフト19側に伝
達する。
【0067】終減速ギア組21は、互いに噛み合ったベ
ベルギアである縦置きのドライブピニオンギア65と横
置きのリングギア67から構成されており、方向変換機
能と、減速によるトルク増幅機能を備えている。
【0068】ドライブピニオンギア65はプロペラシャ
フト19側に連結されており、リングギア67はリヤデ
フ23のアウターデフケース69に連結されている。終
減速ギア組21は伝達されたエンジンの駆動力を減速し
ながら方向を変換し、リヤデフ23のアウターデフケー
ス69を回転させる。
【0069】図2のように、リヤデフ23は、デフキャ
リヤ71に収容されており、アウターデフケース69、
インナーデフケース73、ベベルギア式の差動機構7
5、断続機構77(第2の駆動力断続機構)などから構
成されている。
【0070】断続機構77は、リヤデフ23に内蔵さ
れ、同軸配置されていると共に、トルク伝達経路上で後
輪側動力伝達系の下流側に配置されており、アクチュエ
ータ79とドッグクラッチ81などから構成されてい
る。
【0071】アクチュエータ79は、支持プレート8
3、カムプレート85、スラストプレート87、カム8
9、シフトスプリング91、電動モータ93、ウォーム
ギア機構95、コントローラなどから構成されている。
【0072】インナーデフケース73はアウターデフケ
ース69の内周で摺動回転自在に支承されており、アウ
ターデフケース69に形成された左右のボス部97,9
9はスラストベアリング101を介してデフキャリヤ7
1に支承されている。
【0073】アウターデフケース69の内部には、左端
部に噛み合い歯103が形成されたクラッチリング10
5が配置されており、アウターデフケース69の内周で
軸方向移動自在に支承されている。
【0074】また、インナーデフケース73の右端部に
は噛み合い歯107が形成されており、ドッグクラッチ
81は、クラッチリング105の噛み合い歯103とこ
の噛み合い歯107とで構成されている。
【0075】アウターデフケース69の左右にはそれぞ
れオイルが流出入する開口109,111が周方向等間
隔に設けられている。また、クラッチリング105の右
端には周方向等間隔に4本の脚部113が設けられてお
り、これらの脚部113は右の開口111に係合し、外
部に突き出している。
【0076】クラッチリング105は、下記のように、
アクチュエータ79によって左右に移動操作される。ク
ラッチリング105が左方に移動操作されるとドッグク
ラッチ81が噛み合ってアウターデフケース69とイン
ナーデフケース73とが連結され、クラッチリング10
5が右方に戻るとドッグクラッチ81の噛み合いが解除
され、アウターデフケース69とインナーデフケース7
3とが切り離される。
【0077】インナーデフケース73の左端部とアウタ
ーデフケース69との間には、アクチュエータ79から
の操作力を受けるスラストワッシャ115が配置されて
おり、インナーデフケース73はこのスラストワッシャ
115を介して軸方向の左方に位置決めされている。
【0078】ベベルギア式の差動機構75は、複数本の
ピニオンシャフト117、ピニオンギア119、左右の
出力側サイドギア121,123などから構成されてい
る。
【0079】各ピニオンシャフト117の先端は、イン
ナーデフケース73に周方向等間隔に形成された複数個
の貫通孔125に係合し、スプリングピン127によっ
て抜け止めが施されている。
【0080】ピニオンギア119は、各ピニオンシャフ
ト117上に回転自在に支承されており、サイドギア1
21,123は左右から各ピニオンギア119と噛み合
っている。
【0081】サイドギア121,123の各ボス部12
9,131はアウターデフケース69に形成された支承
部133,135によって支承されており、各ボス部1
29,131には左右の後車軸25,27がそれぞれス
プライン連結されている。
【0082】また、各サイドギア121,123とアウ
ターデフケース69との間にはスラストワッシャ137
がそれぞれ配置され、サイドギア121,123の噛み
合いスラスト力を受けている。
【0083】インナーデフケース73の内周には、各ピ
ニオンギア119に対向して球面ワッシャ部139が形
成されており、ピニオンギア119の遠心力と、各サイ
ドギア121,123との噛み合いによってピニオンギ
ア119が受ける噛み合い反力とを負担している。
【0084】アクチュエータ79の支持プレート83
は、ボルト141,141によってデフキャリヤ71に
固定されており、カムプレート85は、支持プレート8
3に対して摺動回転可能に配置されている。また、スラ
ストプレート87は、左端に形成された腕部143によ
ってクラッチリング105に連結され、クラッチリング
105と共に左右に移動可能に配置されている。
【0085】図3のように、支持プレート83にはスラ
ストプレート87と係合し、その回転を防止する凸部1
45が2箇所に形成されており、カムプレート85には
各凸部145との干渉を防止する切り欠き147が2箇
所に形成されている。
【0086】カム89は、カムプレート85とスラスト
プレート87との間に、板金加工によってそれぞれ形成
されており、周方向等間隔の3箇所に配置されている。
【0087】シフトスプリング91は、図2のように、
支持プレート83とスラストプレート87との間に配置
されており、スラストプレート87とクラッチリング1
05をドッグクラッチ81の噛み合い方向(左方)に付
勢している。
【0088】電動モータ93は、デフキャリヤ71側に
固定されており、コントローラを介して車載のバッテリ
に接続されている。
【0089】ウォームギア機構95は、互いに噛み合っ
たウォームホイール149とウォーム151から構成さ
れている。ウォームホイール149はカムプレート85
の外周に形成されており、ウォーム151は電動モータ
93の出力軸153に連結されている。ウォームギア機
構95は電動モータ93の回転トルクを増幅しながら方
向を変換し、カムプレート85を回転させる。
【0090】コントローラは、電動モータ93を両方向
(一方向と反対方向)にそれぞれ所定の時間だけ回転さ
せる時間制御を行い、電動モータ93を所定の時間だけ
回転させると、ウォームギア機構95を介してカムプレ
ート85が所定の方向に所定の角度だけ回転操作され
る。
【0091】図2の上半部は、カム89が作動していな
い状態を示している。この状態では、スラストプレート
87(クラッチリング105)がシフトスプリング91
によって左方に移動し、ドッグクラッチ81が噛み合っ
ている。
【0092】この状態から電動モータ93を一方向に所
定の時間だけ回転させると、カムプレート85が所定の
角度だけ回転してカム89が作動し、そのカムスラスト
力が、シフトスプリング91の付勢力に抗してスラスト
プレート87(クラッチリング105)を右方に移動さ
せ、図2の下半部のように、ドッグクラッチ81の噛み
合いを解除させる。
【0093】また、この状態から電動モータ93を反対
方向に所定の時間だけ回転させると、カムプレート85
が所定の角度だけ反対方向に回転してカム89の作動が
停止し、上記のように、シフトスプリング91の付勢力
によってドッグクラッチ81が噛み合う。
【0094】このとき、シフトスプリング91は待ち機
構になり、噛み合い歯103,107の位相が合ったと
ころでドッグクラッチ81を噛み合わせる。
【0095】ドッグクラッチ81が噛み合うと、アウタ
ーデフケース69を回転させるエンジンの駆動力はイン
ナーデフケース73に伝達され、各ピニオンシャフト1
17からピニオンギア119を介してサイドギア12
1,123に配分され、後車軸25,27を介して左右
の後輪29,31に伝達される。
【0096】また、ドッグクラッチ81の噛み合いが解
除されると、インナーデフケース73から後輪29,3
1までが切り離される。
【0097】コントローラは、断続機構77(ドッグク
ラッチ81)と2−4切替え機構15を、2輪駆動状態
から4輪駆動状態への切り換えに当たって同時に連結操
作し、4輪駆動状態から2輪駆動状態への切り換えに当
たって同時に連結解除操作する。
【0098】2−4切替え機構15と断続機構77がそ
れぞれ連結されると、車両は4輪駆動状態になり、悪路
の脱出性と走破性、発進性、加速性、車体の安定性など
が大きく向上する。
【0099】また、悪路などで前輪11,13の間や後
輪29,31の間に駆動抵抗差が生じると、エンジンの
駆動力は、ピニオンギア41(フロントデフ5)の自転
によって前輪11,13に差動配分され、ピニオンギア
119(リヤデフ23)の自転によって後輪29,31
に差動配分される。
【0100】さらに、コントローラは、2−4切替え機
構15と断続機構77が連結された状態で、電磁石55
の励磁電流を調整する。電磁石55の励磁電流を調整す
ると、メインクラッチ53の滑りによって2−4切替え
機構15からリヤデフ23を介して後輪29,31に送
られる駆動力の大きさが変化し、前後輪間の駆動力配分
比を制御することができる。
【0101】例えば、旋回走行中にこのような駆動力配
分比の制御を行うと、車両の操縦性や安定性などを大き
く向上させることができる。
【0102】また、電磁石55の励磁電流制御によっ
て、2−4切替え機構15の連結力を変えれば、前後輪
間の回転拘束力を調整できるから、車両の旋回性能を向
上させることができる。
【0103】図5のグラフAは4輪駆動状態でのエンジ
ンの出力損失を示しており、この出力損失は前輪側動力
伝達系で生じる出力損失と、下記のように、後輪側動力
伝達系で生じる出力損失との和になっている。
【0104】また、2−4切替え機構15と断続機構7
7の連結が解除されると、車両は前輪駆動の2輪駆動状
態になり、この2輪駆動走行時は、2−4切替え機構1
5と断続機構77の連結が解除されることによって、2
−4切替え機構15のクラッチハウジング51(メイン
クラッチ53のアウタープレート)、方向変換ギア組1
7、プロペラシャフト19、終減速ギア組21、リヤデ
フ23のアウターデフケース69までの動力伝達系が、
エンジンの駆動力と後輪29,31の連れ回りの両方か
ら切り離される。
【0105】このように、後輪側動力伝達系が回転を停
止する2輪駆動走行時は、方向変換ギア組17、プロペ
ラシャフト19、終減速ギア組21などでの磨耗、振
動、騒音(摺動音やギア音)などが低減されると共に、
これらの耐久性が向上する。
【0106】また、後輪側動力伝達系の各部で生じるオ
イルの撹拌抵抗、慣性モーメントの大きい後輪側動力伝
達系の回転抵抗、ギア組17,21の噛み合い抵抗など
が一気に解消される。
【0107】図5のグラフBは、4輪駆動システム1を
用いた4輪駆動車が2輪駆動走行(前輪駆動走行)して
いるときに生じるエンジンの出力損失を示しており、上
記のように後輪側動力伝達系の種々の抵抗による出力損
失が回避されるから、グラフAの4輪駆動走行時と較べ
て、出力損失が大幅に低減されている。
【0108】アウターデフケース69には、開口10
9,111の他に、ボス部97,99の内周にそれぞれ
螺旋状のオイル溝155,157が形成されており、さ
らに、スラストワッシャ137,137と対向する部分
には、オイル溝155,157にそれぞれ連通したオイ
ル溝159,161が形成されている。
【0109】開口109,111はアウターデフケース
69上の径方向外側部分に形成されており、デフキャリ
ヤ71に形成されたオイル溜りのオイルに常時浸されて
いるから、アウターデフケース69の回転に伴ってオイ
ルが流出入する。
【0110】また、オイル溜りのオイルはアウターデフ
ケース69(リングギア67)の回転によって掻き上げ
られ、掻き上げられたオイルはオイル溝155,157
のネジポンプ作用によりオイル溝159,161とスラ
ストワッシャ137,137などの隙間を通ってアウタ
ーデフケース69の内部に流入する。
【0111】アウターデフケース69に流入したオイル
は、差動機構75を構成する各ギア119,121,1
23の噛み合い部、ピニオンシャフト117とピニオン
ギア119との摺動部、アウターデフケース69とイン
ナーデフケース73との摺動部、アウターデフケース6
9とクラッチリング105との摺動部、ドッグクラッチ
81(噛み合い歯103,107)などに供給されてこ
れらを潤滑・冷却する。
【0112】また、アクチュエータ79の下部もオイル
溜りに浸されており、カムプレート85に対する支持プ
レート83とスラストプレート87の摺動部、カム89
なども潤滑・冷却される。
【0113】また、ウォームギア機構95は上記の掻き
上げオイルによって潤滑・冷却される。
【0114】このようにオイルが供給される上記の各潤
滑・冷却部では、磨耗が軽減されて耐久性が向上すると
共に、各摺動部での摩擦抵抗が軽減され、エンジンの燃
費が向上する。
【0115】こうして、4輪駆動システム1が構成され
ている。
【0116】4輪駆動システム1は、2輪駆動走行時
に、2−4切替え機構15によって後輪側動力伝達系の
前端部を切り離すと共に、リヤデフ23の断続機構77
によって後輪側動力伝達系の後端部を切り離すことによ
り、慣性モーメントの大きい後輪側動力伝達系の大部分
が、エンジンの駆動力と後輪29,31の連れ廻りトル
クの両方から切り離されて回転が停止する。
【0117】従って、後輪側動力伝達系の回転に伴って
生じるオイルの撹拌抵抗、各回転部材の回転抵抗、ギア
部の噛み合い抵抗、これらの抵抗によるエンジンの出力
損失、磨耗、騒音、振動などが一気に解消され、エンジ
ンの燃費と4輪駆動システム1(動力伝達系)の耐久性
が大幅に向上する。
【0118】このように、本発明の4輪駆動システム1
は、2輪駆動走行時に、後輪側動力伝達系をトルク伝達
経路のそれぞれ上流端側と下流端側で切り離して全体の
回転を停止させ、回転に伴う上記の諸抵抗とエンジンの
出力損失及び燃費などを大幅に低減させるように構成さ
れている。
【0119】また、リヤデフ23の断続機構77にドッ
グクラッチ81を用いた4輪駆動システム1では、摩擦
クラッチ(例えば、多板クラッチ)の連結を解除したと
きオイルの粘性によって発生する引き摺り抵抗から解放
される。
【0120】従って、2輪駆動走行時は車両が完全な2
輪駆動状態になり、エンジンの燃費と車両の旋回性など
がさらに向上する。
【0121】また、ドッグクラッチ81(噛み合いクラ
ッチ)は、小型でも駆動力の伝達容量が大きいから、4
輪駆動システム1は、コンパクトに構成されながら大ト
ルクを扱うことができる。
【0122】また、多板式のメインクラッチ53(摩擦
クラッチ)を用いた2−4切替え機構15では、噛み合
いクラッチと異なって、連結操作時のシンクロ機構が不
要である上に、トルクが掛かった状態でも容易に連結を
解除することができるから、車両が2輪駆動走行中(メ
インクラッチ53のアウタープレートとインナープレー
トが相対回転している状態)であっても、連結操作すれ
ば2−4切替え機構15が容易に連結され、4輪駆動走
行中(2−4切替え機構15にトルクが掛かっている状
態)でも連結解除操作すれば2−4切替え機構15の連
結を容易に解除することができる。
【0123】また、2−4切替え機構15は、方向変換
ギヤ組17のベベルギヤ61の径方向内側に配置されて
いるから、2−4切替え機構15を収納するスペースを
新たに設ける必要がない。
【0124】[第2実施形態]図4と図5によって4輪
駆動システム201(本発明の第2実施形態)の説明を
する。
【0125】以下、第1実施形態の4輪駆動システム1
と同機能の部材には同一の符号を付して説明する。
【0126】図4のように、この4輪駆動車は、前部に
配置された横置きのエンジン(原動機)及びトランスミ
ッション、トランスファ203、フロントデフ5、前車
軸7,9、左右の前輪11,13、トランスファ203
の一部を構成する2−4切替え機構205(第1の駆動
力断続機構:噛み合いクラッチ)及び方向変換ギア組1
7、後輪側のプロペラシャフト19、終減速ギア組2
1、リヤデフ23、後車軸25,27、左右の後輪2
9,31などから構成されている。
【0127】また、4輪駆動システム1と同様に、動力
伝達系は、方向変換ギア組17、プロペラシャフト1
9、終減速ギア組21、リヤデフ23、後車軸25,2
7などによって構成されている。
【0128】また、4輪駆動システム201の場合、リ
ヤデフ23は、アウターデフケース69、インナーデフ
ケース73、差動機構75、断続機構750(第2の駆
動力断続機構)などから構成されている。
【0129】断続機構750は、多板式のメインクラッ
チ770(摩擦クラッチ)、多板式のパイロットクラッ
チ(摩擦クラッチ)、カム、電磁石790(アクチュエ
ータ)、アーマチャ、コントローラなどから構成されて
いる。
【0130】電磁石790のリード線207はデフキャ
リヤ71に取り付けられたグロメット209を通して外
部に引き出され、車載のバッテリに接続されている。
【0131】2−4切替え機構205は、ギア211,
213、各ギア211,213と係脱可能なカップリン
グスリーブ215などから構成されている。
【0132】ギア211は、中空軸57(連結軸)を介
してフロントデフ5のデフケース35に連結されてお
り、ギア213(フロントデフと同軸配置された同軸ギ
ア)は、方向変換ギア組17を構成する横置きのベベル
ギア61に連結されている。
【0133】また、カップリングスリーブ215は、手
動操作により、あるいは、コントローラで制御される駆
動力源によって移動操作され、ギア211,213と噛
み合ってこれらを連結する連結位置と、この連結が解除
される連結解除位置の間を移動する。
【0134】コントローラは、2−4切替え機構205
とリヤデフ23の断続機構750を同時に連結し、ま
た、同時に連結を解除する。
【0135】2−4切替え機構205と断続機構750
がそれぞれ連結されると、車両は4輪駆動状態になる。
【0136】また、コントローラは、電磁石790(断
続機構750)の励磁電流値を変えてメインクラッチ7
70の滑りを調整し、前後輪間の駆動力配分比を制御す
ることにより、車両の操縦性や安定性などを向上させる
と共に、断続機構750による前後輪間の回転拘束力を
調整し、車両の旋回性能を向上させる。
【0137】また、2−4切替え機構205と断続機構
750の連結が解除されると、車両は前輪駆動の2輪駆
動状態になる。
【0138】2−4切替え機構205と断続機構750
の連結が解除される2輪駆動走行時は、2−4切替え機
構205のギア213、方向変換ギア組17、プロペラ
シャフト19、終減速ギア組21、リヤデフ23のアウ
ターデフケース69までの動力伝達系がエンジンの駆動
力と後輪29,31の連れ回りの両方から切り離され
る。
【0139】このように動力伝達系の回転が停止する2
輪駆動走行時は、動力伝達系の各部で生じるオイルの撹
拌抵抗、慣性モーメントの大きい動力伝達系の回転抵
抗、ギア組17,21の噛み合い抵抗などが解消され、
その結果、図5のグラフBが示すように、2輪駆動走行
に生じるエンジンの出力損失は、グラフAの4輪駆動走
行時と較べて、大幅に低減される。
【0140】また、2輪駆動走行時は、方向変換ギア組
17、プロペラシャフト19、終減速ギア組21などの
回転停止により、磨耗、振動、騒音(摺動音やギア音)
などが低減されると共に、これらの耐久性が向上する。
【0141】こうして、4輪駆動システム201が構成
されている。
【0142】4輪駆動システム201は、上記のよう
に、2輪駆動走行時は、2−4切替え機構205によっ
て動力伝達系の前端部を切り離し、リヤデフ23の断続
機構750によって動力伝達系の後端部を切り離すこと
により、慣性モーメントの大きい動力伝達系が、エンジ
ンの駆動力と後輪29,31の連れ廻りトルクの両方か
ら切り離され、回転が停止する。
【0143】従って、動力伝達系の回転に伴って生じる
種々の抵抗、これらの抵抗によるエンジンの出力損失、
磨耗、騒音、振動などが解消され、エンジンの燃費と4
輪駆動システム201(動力伝達系)の耐久性が大幅に
向上する。
【0144】また、2−4切替え機構205に噛み合い
クラッチを用いた4輪駆動システム201では、例え
ば、多板クラッチの連結を解除したときオイルの粘性に
よって発生する引き摺り抵抗から解放される。
【0145】従って、2輪駆動走行時は車両が完全な2
輪駆動状態になり、エンジンの燃費と車両の旋回性など
がさらに向上する。
【0146】また、噛み合いクラッチ(2−4切替え機
構205)は、小型でも駆動力の伝達容量が大きいか
ら、4輪駆動システム201は、それだけコンパクトに
構成されながら、大トルクを扱うことができる。
【0147】これに加えて、4輪駆動システム201
は、第1の駆動力断続機構(2−4切替え機構15)に
多板クラッチを用いたことによる4輪駆動システム1の
効果を除いて、4輪駆動システム1と同等の効果が得ら
れる。
【0148】なお、本発明の4輪駆動システムでは、第
1と第2の各駆動力断続機構に摩擦クラッチを用いた場
合は、アクチュエータに電磁石を用い、カムで摩擦クラ
ッチ(メインクラッチ)の押圧力を増幅する構成と異な
って、油圧アクチュエータのような流体圧アクチュエー
タによって摩擦クラッチを押圧するように構成してもよ
い。
【0149】また、この摩擦クラッチは、多板クラッチ
の他に、単板クラッチやコーンクラッチでもよく、これ
らは湿式でも、乾式でもよい。
【0150】
【発明の効果】請求項1及び請求項2の4輪駆動システ
ムは、2輪駆動走行時に、動力伝達系をトルク伝達経路
の上流端側と下流端側で切り離して回転を停止させるこ
とにより、慣性モーメントの大きい動力伝達系の回転に
伴って生じる種々の抵抗と、これらの抵抗による原動機
の出力損失、磨耗、騒音、振動などが解消され、原動機
の燃費と4輪駆動システム(動力伝達系)の耐久性が大
幅に向上する。
【0151】また、請求項7,8,9,10のように、
本発明の4輪駆動システムは、既存の駆動力断続機構
(クラッチ)とその配置箇所を任意に選択できるから、
構成上の自由度が高い。
【0152】請求項3の4輪駆動システムは、請求項1
または請求項2の構成と同等の効果を得ることができ
る。
【0153】請求項4の4輪駆動システムは、請求項3
の構成と同等の効果を得ることができる。
【0154】請求項5の4輪駆動システムは、請求項1
または請求項2の構成と同等の効果を得ることができ
る。
【0155】請求項6の4輪駆動システムは、請求項5
の構成と同等の効果を得ることができる。
【0156】請求項7の4輪駆動システムは、請求項3
または請求項4の構成と同等の効果を得ることができ
る。
【0157】請求項8の4輪駆動システムは、第1の駆
動力断続機構が、前記同軸ギヤの径方向内側に配置され
ているので、断続機構(カップリングやクラッチ機構)
を収納するスペースを新たに設ける必要がない。
【0158】請求項9の4輪駆動システムは、請求項5
または請求項6の構成と同等の効果を得ることができ
る。
【0159】また、第2の駆動力断続機構とリヤデフと
がユニット化されたこの構成は、コンパクトで軽量であ
り、周辺部材やデフキャリヤ71との干渉が防止され、
これらの変更を伴わず、低コストに実施できる。
【0160】また、第2の駆動力断続機構がユニット化
されたリヤデフを用いたことにより、後輪廻りの周辺部
材やデフキャリヤ71の変更を行わずに、従来のリヤデ
フと交換するだけで、本発明の4輪駆動システムが低コ
ストで容易に成立する。
【0161】請求項10の4輪駆動システムは、請求項
5または請求項6の構成と同等の効果を得ることができ
る。
【0162】請求項11の4輪駆動システムは、請求項
1〜10の構成と同等の効果を得ることができる。
【0163】また、駆動力断続機構に摩擦クラッチを用
いたことにより、シンクロ機構が不要になると共に、ト
ルクが掛かった状態でも容易に連結を解除することが可
能であるから、走行中に駆動力断続機構を随時断続操作
し、2輪駆動状態と4輪駆動状態との切り替えを行うこ
とができる。
【0164】請求項12の4輪駆動システムは、請求項
1〜10の構成と同等の効果を得ることができる。
【0165】また、駆動力断続機構に噛み合いクラッチ
を用いたこの構成では、2輪駆動走行時のドラグトルク
による抵抗が防止され、原動機の燃費と車両の旋回性な
どがさらに向上する。
【0166】また、小型で容量が大きい噛み合いクラッ
チを用いたこの4輪駆動システムはコンパクトに構成さ
れながら、大トルクを扱うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態のスケルトン機構図である。
【図2】第1実施形態に用いられたリヤデフ部の断面図
である。
【図3】図2のアクチュエータ部を示す図面である。
【図4】第2実施形態のスケルトン機構図である。
【図5】各実施形態を用いた4輪駆動車において4輪駆
動走行時と2輪駆動走行時に生じるエンジンの出力損失
を示すグラフである。
【図6】従来例のスケルトン機構図である。
【図7】他の従来例のスケルトン機構図である。
【符号の説明】
1 4輪駆動システム 5 フロントデフ 11,13 前輪 15 2−4切替え機構(第1の駆動力断続機構) 17 方向変換ギア組(動力伝達系) 19 プロペラシャフト(動力伝達系) 21 終減速ギア組(動力伝達系) 23 リヤデフ(動力伝達系) 25,27 後車軸(動力伝達系) 29,31 後輪 35 フロントデフ5のデフケース 53 メインクラッチ(摩擦クラッチ) 57 中空軸(連結軸) 61 ベベルギア(フロントデフ5と同軸配置された同
軸ギア) 69 アウターデフケース 73 インナーデフケース 77 断続機構(第2の駆動力断続機構) 93 電動モータ(アクチュエータ) 201 4輪駆動システム 205 2−4切替え機構(第1の駆動力断続機構:噛
み合いクラッチ) 750 断続機構(第2の駆動力断続機構) 770 メインクラッチ(摩擦クラッチ) 790 電磁石(アクチュエータ)

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両に搭載された原動機と、 前記原動機の駆動力が入力されて左右の前輪に配分する
    フロントデフと、 前記原動機の駆動力が入力されて左右の後輪に配分する
    リヤデフと、 前記フロントデフまたはリヤデフのいずれか一方に入力
    された前記原動機の駆動力を他方に伝達する動力伝達系
    と、 前記フロントデフと前記動力伝達系との間に配置された
    第1の駆動力断続機構と、 前記動力伝達系と後輪との間に配置された第2の駆動力
    断続機構とを備えたことを特徴とする4輪駆動システ
    ム。
  2. 【請求項2】 車両の前部に配置された原動機と、 入力される前記原動機の駆動力を左右の前輪に配分する
    フロントデフと、 前記原動機の駆動力を後輪側に伝達する動力伝達系と、 前記動力伝達系を介して入力する原動機の駆動力を左右
    の後輪に配分するリヤデフと、 前記フロントデフと動力伝達系との間に配置された第1
    の駆動力断続機構と、 前記動力伝達系と後輪との間に配置された第2の駆動力
    断続機構とを備えたことを特徴とする4輪駆動システ
    ム。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載された発
    明であって、 前記第1の駆動力断続機構が、前記動力伝達系の原動機
    側端部に配置されていることを特徴とする4輪駆動シス
    テム。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載された発明であって、 前記第1の駆動力断続機構が、前記フロントデフと同軸
    に配置されていることを特徴とする4輪駆動システム。
  5. 【請求項5】 請求項1または請求項2に記載された発
    明であって、 前記第2の駆動力断続機構が、動力伝達系の後輪側端部
    に配置されていることを特徴とする4輪駆動システム。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載された発明であって、 前記第2の駆動力断続機構が、前記リヤデフと同軸に配
    置されていることを特徴とする4輪駆動システム。
  7. 【請求項7】 請求項3または請求項4に記載された発
    明であって、 前記動力伝達系が、前記フロントデフと同軸配置された
    同軸ギアを備えており、 前記第1の駆動力断続機構が、前記デフケースに連結さ
    れた連結軸と前記同軸ギアとの間に配置されていること
    を特徴とする4輪駆動システム。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の発明であって、前記第1
    の駆動力断続機構が、前記同軸ギヤの径方向内側に配置
    されていることを特徴とする4輪駆動システム。
  9. 【請求項9】 請求項5または請求項6に記載された発
    明であって、 前記リヤデフが、 前記原動機の駆動力を受けて回転するアウターデフケー
    スと、 前記アウターデフケースの内部に相対回転可能に配置さ
    れたインナーデフケースと、 前記インナーデフケースに連結された差動機構と、 前記アウターデフケースとインナーデフケースとの連結
    を断続するクラッチと、 前記クラッチを断続操作するアクチュエータとを備え、 前記第2の駆動力断続機構が、前記アウターデフケース
    とインナーデフケースとの連結を断続する前記クラッチ
    であることを特徴とする4輪駆動システム。
  10. 【請求項10】 請求項5または請求項6に記載された
    発明であって、 前記リヤデフが、 前記原動機の駆動力を受けて回転するデフケースと、 前記デフケースの回転を一対の出力側サイドギアから車
    輪側に配分する差動機構と、 前記サイドギアのいずれか一方とその車輪との間に配置
    された差動制限用のクラッチと、 前記差動制限用クラッチを断続操作するアクチュエータ
    とを備え、 前記第2の駆動力断続機構が、前記サイドギアのいずれ
    か一方とその車輪との間に配置された前記差動制限用ク
    ラッチであることを特徴とする4輪駆動システム。
  11. 【請求項11】 請求項1〜10のいずれかに記載され
    た発明であって、 前記第1の駆動力断続機構と第2の駆動力断続機構の一
    方または両方が、摩擦クラッチであることを特徴とする
    4輪駆動システム。
  12. 【請求項12】 請求項1〜10のいずれかに記載され
    た発明であって、 前記第1の駆動力断続機構と第2の駆動力断続機構の一
    方または両方が、噛み合いクラッチであることを特徴と
    する4輪駆動システム。
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