JP2018031447A - 動力伝達装置 - Google Patents

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松岡 弘樹
Hiroki Matsuoka
弘樹 松岡
英彦 相原
Hidehiko Aihara
英彦 相原
精治 井部
Seiji Ibe
精治 井部
隆行 中島
Takayuki Nakajima
隆行 中島
尚治 飛山
Naoharu Hiyama
尚治 飛山
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Abstract

【課題】装置の大型化や部品点数の増加を招くことなく、静的および動的オイルレベルの低下を簡易に確保すること。
【解決手段】出力軸4の内部に軸方向一端側が開口する中空部4aを形成する。出力軸4の軸方向一端側を支持するベアリングにシールベアリングB2を用いる。出力軸4の軸方向一端面とシールベアリングB2とハウジング部8aの支持部14とによって空間S2を構成する。そして、支持部14に空間S2と収容室ASとを連通する凹溝15a,15bを設ける。なお、凹溝15aの通路断面積は、凹溝15bの通路断面積よりも大きく形成する。これにより、静的な状態では、凹溝15bから空間S2を介して出力軸4の中空部4aに潤滑油を流入させて油面の低下を図り、動的な状態では、掻き上げられた潤滑油の一部を各凹溝13,15a,15b,23,25を介して各空間S1,S2,S3,S4に流入させて油面の低下を図ることができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、ケースと、当該ケースに軸受を介して回転可能に支持された第1および第2回転軸と、当該第1および第2回転軸を接続する少なくとも一対の歯車対と、を備え、第1および第2回転軸に入力された動力を第2および第1回転軸に伝達するように構成された動力伝達装置に関する。
特開平5−272621号公報(特許文献1)には、入力軸と、当該入力軸に同軸上に配置された出力軸と、入力軸および出力軸に平行配置されたカウンタ軸と、入力軸および出力軸とカウンタ軸とを接続するように入力軸,出力軸およびカウンタ軸のそれぞれに設けられた複数の歯車と、これらを収容するケースと、を備え、カウンタ軸の回転に伴って掻き上げられる潤滑油によって各部の潤滑を行うように構成された動力伝達装置が記載されている。当該動力伝達装置では、カウンタ軸内に中空部を形成すると共に当該カウンタ軸の外周面から中空部まで貫通する径方向孔を形成し、カウンタ軸の非回転時には当該径方向孔を介して中空部に潤滑油を流入させて静的オイルレベルの低下を図り、カウンタ軸の回転時には径方向孔を介して中空部の潤滑油を放出させて動的潤滑性能の確保を図っている。
特開平5−272621号公報
ところで、動的オイルレベルが高いとカウンタ軸に設けられた歯車が潤滑油を掻き上げる際に大きな抵抗となるため、潤滑油掻き上げに伴う撹拌抵抗を低減するという観点からも動的オイルレベルは低い方が好ましい。しかしながら、上述した動力伝達装置では、カウンタ軸が回転し始めて径方向孔から放出され各部の潤滑に供された潤滑油を再び径方向孔を介して中空部に流入させることは困難であるため、動的オイルレベルを低下させるという点においては十分ではない。径方向孔から放出された潤滑油や歯車によって掻き上げられた潤滑油を一時的に貯留可能な潤滑油貯留部を別途設けることも考えられるが、スペース確保のために装置が大型化したり、部品点数の増加に繋がり、こうした点において、なお改良の余地がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、装置の大型化や部品点数の増加を招くことなく、静的および動的オイルレベルの低下を簡易に確保することができる技術を提供することを目的とする。
本発明の動力伝達装置は、上述の目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明に係る動力伝達装置の好ましい形態によれば、ケースと、当該ケースに軸受を介して回転可能に支持された第1および第2回転軸と、当該第1および第2回転軸を接続する少なくとも一対の歯車対と、を備え、第1および第2回転軸に入力された動力を第2および第1回転軸に伝達するように構成された動力伝達装置が構成される。当該動力伝達装置では、第1および第2回転軸の少なくとも一方の内部には、軸方向一端部に開口する中空部が形成されている。また、軸受は、外輪と、内輪と、当該外輪および当該内輪間に配置される転動部材と、を有している。そして、軸受のうち少なくとも中空部が形成された第1および第2回転軸の軸方向一端部を支持する軸受が、外輪および内輪間をシールするシール部材をさらに有するシール軸受として構成されている。さらに、中空部が形成された第1および第2回転軸の軸方向一端部、シール軸受およびケースによって空間が構成されている。また、ケースは、当該ケースの内部と空間とを連通する第1および第2連通部を有している。そして、第1連通部は、静的な状態における油面以下の高さ位置に配置されており、第2連通部は、静的な状態における油面より高い位置に配置されていると共に、歯車対によって掻き上げられる潤滑油の少なくとも一部が流入可能なように構成されている。
ここで、本発明における「シール軸受」には、例えば、外輪および内輪の間にグリースなどの潤滑剤が封入されて軸受の軸方向両端面がシール部材によってシールされた両シール形ベアリングや、ゴミなどの夾雑物が軸受の軸方向一端面側から外輪および内輪の間に侵入することを防ぐために当該軸受の軸方向一端面がシール部材によってシールされた片シール形ベアリングなどが包含される。また、本発明における「静的な状態」とは、典型的には、動力伝達装置を搭載した車両が作動しておらず、第1および第2回転軸が回転していない油面が十分に安定した状態がこれに該当するが、動力伝達装置を搭載した車両は作動しているが第1および第2回転軸の回転が停止された状態で、かつ、油面が安定した状態を好適に包含する。
本発明によれば、第1および第2回転軸が回転しないときには、ケース内に給油された潤滑油が、第1連通部を介して中空部内に流入するため、静的な状態におけるオイルレベルの低下を図ることができる。即ち、同じ給油量であれば中空部内に潤滑油が流入する分オイルレベルを低下させることができる。一方、第1および第2回転軸が回転するときには、当該第1および第2回転軸の回転に伴って回転する歯車対によって掻き上げられる潤滑油の一部が、第2通路部を介して中空部内に流入するため、動的な状態におけるオイルレベルの低下も図ることができる。なお、中空部から第1連通部を介してケースの内部に潤滑油が流出するため、動的な状態において歯車対が掻き上げる潤滑油量が不足することもない。これにより、動的な状態における油面の低下と動的な状態における潤滑性能との両立を図ることができる。しかも、第1および第2回転軸の少なくとも一方に中空部を形成し、中空部を有する第1および第2回転軸の軸方向一端部、当該中空部を有する第1および第2回転軸の軸方向一端部を支持するシール軸受、および、ケースによって空間を構成して、当該ケースの内部と当該空間とを連通する第1および第2連通部を設けるのみの簡易な構成であり、装置の大型化や部品点数の増加を招くこともない。
本発明に係る動力伝達装置の更なる形態によれば、中空部から第1連通部を介して潤滑油が流出する際の流れ抵抗よりも、第2連通部から中空部に潤滑油が流入する際の流れ抵抗の方が小さくなるように構成されている。
本形態によれば、中空部から流出する潤滑油量に比べて中空部に流入する潤滑油量を多くすることができるため、動的な状態において、中空部内に確実に潤滑油を貯留することができる。
本発明に係る動力伝達装置の更なる形態によれば、第1連通部の通路断面積が第2連通部の通路断面積よりも小さくなるように構成されている。
本形態によれば、通路断面積を変更するのみであるため、中空部から流出する潤滑油量に比べて中空部に流入する潤滑油量を多くする構成を簡易に確保することができる。
本発明に係る動力伝達装置の更なる形態によれば、歯車対のうち少なくとも軸方向一端部に最も近接して配置された歯車対を構成する各歯車は、掻き上げた潤滑油が軸方向一端部に向かうような歯筋を有するように構成されている。
本形態によれば、効率良くかつ効果的に第2連通部から中空部へ潤滑油を流入させることができる。これにより、動的な状態における油面低下の促進を図ることができる。
本発明に係る動力伝達装置の更なる形態によれば、第1および第2回転軸を支持する軸受の全てがシール軸受として構成されている。そして、ケースとシール軸受との間には、歯車対によって掻き上げられた潤滑油の少なくも一部を一時的に貯留可能な潤滑油貯留部が形成されるように構成されている。
本形態によれば、中空部に加えて潤滑油貯留部によっても潤滑油が一時的に貯留されるため、動的な状態における油面の低下をより一層図ることができる。なお、軸受をシール軸受に変更するのみであるため、装置の大型化や部品点数の増加を招くこともない。
本発明に係る動力伝達装置の更なる形態によれば、シール軸受は、当該シール軸受の軸方向一端面側のみがシールされた片シール形軸受として構成されている。
本形態によれば、シール軸受の軸方向両端面がシールされた両シール形軸受を用いる場合に比べて、内輪の回転に伴って外輪あるいは内輪に取り付けられたシール部材と当該内輪あるいは外輪とが摺接することに起因して発生する回転フリクションの低減を図ることができる。
シール軸受が片シール形軸受として構成される態様の本発明に係る動力伝達装置の更なる形態によれば、シール部材が、空間とは反対側に配置されるようにシール軸受がケースに取り付けられている。
本形態によれば、軸受の回転フリクションの低減を図りながら空間に貯留される潤滑油によってシール軸受の潤滑を行うことができるため、フリクション低減と潤滑性能確保との両立を図ることができる。
本発明によれば、装置の大型化や部品点数の増加を招くことなく、静的および動的オイルレベルの低下を簡易に確保することができる。
本発明の実施の形態に係る減速機1の構成の概略を示す概略構成図である。 図1のX部を拡大して示す要部拡大図である。 ケース本体部8bを取り外した状態の本発明の実施の形態に係る減速機1を軸方向から見た分解図である。 ベアリングB1,B2,B3,B4の構成の概略を示す断面図である。 ハウジング部8aを収容室AS側から見た正面図である。 支持部14を拡大して示す斜視図である。 ケース本体部8bを収容室AS側から見た正面図である。 収容室AS内の潤滑油の油面の状態を示す説明図である。 凹溝15bを介して空間S2および中空部4a内に潤滑油が流入する様子を示す説明図である。 本発明の実施の形態に係る減速機1が作動した際の潤滑油の流れの一例を示す説明図である。 本発明の実施の形態に係る減速機1が作動した際の潤滑油の流れの一例を示す説明図である。
次に、本発明を実施するための最良の形態を実施例を用いて説明する。
本実施の形態に係る減速機1は、図1に示すように、原動機(図示せず)の回転軸(図示せず)に接続される入力軸2と、減速ギヤ機構RGMを介して入力軸2に接続された出力軸4と、出力ギヤ機構OGMを介して出力軸4に接続された差動装置6と、これらを収容する減速機ケース8と、を備えている。減速機1は、本発明における「動力伝達装置」に対応する実施構成の一例である。
入力軸2は、図1に示すように、ベアリングB1,B2を介して減速機ケース8に回転可能に支持されている。入力軸2には、駆動ギヤGおよびパーキングギヤPGが一体に形成されている。駆動ギヤGおよびパーキングギヤPGは、入力軸2のうち原動機の回転軸に接続される側(図1の右側)からパーキングギヤPG、駆動ギヤGの順に入力軸2に配置されている。駆動ギヤGは、右捩じれとなるはす歯歯車として構成されている。
なお、入力軸2のうち原動機の回転軸に接続される側の端部(図1の右側端部)は、オイルシールOS1によってシール分離された状態で減速機ケース8から突出している。入力軸2は、本発明における「第1回転軸」に対応する実施構成の一例である。
ベアリングB1,B2は、図4に示すように、外輪82と、内輪84と、外輪82および内輪84間に配置された転動体としてのボール86と、当該ボール86を保持する保持器88と、外輪82に取り付けられたシール部材90と、を備えるシールベアリングとして構成されている。なお、本実施の形態では、ベアリングB1,B2として当該ベアリングB1,B2の軸方向端面(図4の左右方向端面)の両方の端面にシール部材90,90が取り付けられた両シール形ベアリングを用いる構成とした。ベアリングB1,B2は、本発明における「軸受」および「シール軸受」に対応する実施構成の一例である。
出力軸4は、図1に示すように、入力軸2に平行に配置されている。出力軸4は、ベアリングB3,B4を介して減速機ケース8に回転可能に支持されている。出力軸4には、駆動ギヤGと噛合うように構成された被駆動ギヤG’が固定されていると共に、出力ギヤOGが一体に形成されている。また、出力軸4の内部には、当該出力軸4と同心状の中空部4aが形成されている。中空部4aは、出力軸4の軸方向一端側(図2の右側)が開口され、出力軸4の軸方向他端側(図1の左側)が閉じられた有底孔として構成されている。なお、出力軸4は、中空部4aの開口側の外周面においてベアリングB4で支持され、中空部4aの底側の外周面においてベアリングB3で支持される。出力軸4がベアリングB4を介して減速機ケース8(詳細には、後述するハウジング部8a)に支持されることによって、中空部4aと後述する空間S2とが連通する。
ベアリングB3,B4は、ベアリングB1,B2と同じ構成をしている。即ち、外輪82と、内輪84と、外輪82および内輪84間に配置された転動体としてのボール86と、当該ボール86を保持する保持器88と、外輪82に取り付けられたシール部材90と、を備えるシールベアリングとして構成されている(図4参照)。なお、本実施の形態では、ベアリングB3,B4もベアリングB1,B2と同様、ベアリングB3,B4の軸方向端面(図4の左右方向端面)の両方の端面にシール部材90,90が取り付けられた両シール形ベアリングを用いる構成とした。ベアリングB3,B4は、本発明における「軸受」および「シール軸受」に対応する実施構成の一例である。
被駆動ギヤG’および出力ギヤOGは、図1および図2の右側から出力ギヤOG、被駆動ギヤG’の順に出力軸4に配置されている。被駆動ギヤG’は、スプライン嵌合などによって出力軸4と一体回転可能なように出力軸4に固定されている。被駆動ギヤG’は、駆動ギヤGよりも外径が大きく、かつ、歯数が多くなるように構成されている。即ち、被駆動ギヤG’は、入力軸2の回転速度を減速して出力軸4に伝達するように構成されている。駆動ギヤGおよび被駆動ギヤG’によって減速ギヤ機構RGMが構成されている。また、被駆動ギヤG’および出力ギヤOGは、左捩じれとなるはす歯歯車として構成されている。減速ギヤ機構RGM、駆動ギヤGおよび被駆動ギヤG’は、本発明における「歯車対」に対応する実施構成の一例である。
なお、出力軸4のうち図1の左側の端部は、オイルシールOS2によってシール分離された状態で減速機ケース8から突出しており、減速機ケース8に取り付けられたカバー10によって覆われている。出力軸4は、本発明における「第2回転軸」に対応する実施構成の一例である。
差動装置6は、図1に示すように、左右の車軸9,9に生ずる速度差(回転数差)を吸収しつつ動力を分配して伝達するように構成されている。差動装置6は、出力ギヤOGと噛合うように構成されたリングギヤRGを有しており、一対のデフサイドベアリングB5,B5によって減速機ケース8に回転可能に支持されている。リングギヤRGは、出力ギヤOGに比べて外径が大きく、かつ、歯数が多くなるように構成されている。即ち、出力軸4の回転速度を減速して車軸9,9に伝達するように構成されている。出力ギヤOGおよびリングギヤRGによって出力ギヤ機構OGMが構成されている。また、リングギヤRGは、右捩じれとなるはす歯歯車として構成されている。出力ギヤOGが左捩じれに形成され、リングギヤRGが右捩じれに形成された態様は、本発明における「歯車対のうち少なくとも軸方向一端部に最も近接して配置された歯車対を構成する各歯車は、掻き上げた潤滑油が軸方向一端部に向かうような歯筋を有するよう構成されている」態様に対応する実施構成の一例である。
減速機ケース8は、図1に示すように、ハウジング部8aと、ハウジング部8aに接続されるケース本体部8bと、を備えている。ハウジング部8aとケース本体部8bとが締結されることによって、減速機ケース8の内側には入力軸2や出力軸4、差動装置6などを収容する収容室ASが構成される。収容室ASの底部には、減速ギヤ機構RGMや出力ギヤ機構OGM、ベアリングB1,B2,B3,B4などの各部を潤滑するための潤滑油が貯留される。なお、収容室ASに貯留される潤滑油は、図5に示すように、静的な状態(入力軸2や出力軸4の回転が停止され、各部の潤滑に供された潤滑油が収容室ASの底部に戻ってきて油面が安定した状態)における油面OLSが、入力軸2の軸中心C2と出力軸4の軸中心C4とのほぼ中間位置に一致するような油量に設定されている。減速機ケース8は、本発明における「ケース」に対応する実施構成の一例である。
ハウジング部8aは、図1、図2および図5に示すように、ベアリングB2,B4を介して入力軸2および出力軸4の一端(図1および図2の右側端部)を支持するための支持部12,14および差動装置6を収容するための収容部16を有している。支持部12,14および収容部16は、図5に示すように、収容室AS側から見た場合に略V字状をなすように配置されている。即ち、支持部14が最も低い位置に配置されている。これにより、入力軸2、出力軸4および車軸9が、図3に示すように、略V字状に配置される。
支持部12には、図2および図5に示すように、ベアリングB2を取り付けるための段差凹部12aを有する凹状部として構成されており、底面部には入力軸2を挿通するための貫通孔12bが形成されている。段差凹部12aの内周面には、図2および図5に示すように、凹溝13が形成されている。凹溝13は、図1および図2に示すように、段差凹部12aの開口側(図1および図2の左側)から段差凹部12aの底面を介して後述する空間S1まで達する長さに形成されている。また、凹溝13は、図5に示すように、ハウジング部8aを収容室AS側から見た場合に、入力軸2の軸中心C2を通る鉛直線VL2よりも右側、即ち、収容部16寄りであって、静的な状態における油面OLSよりも高い位置(入力軸2の軸中心C2を通る水平線HL2よりも若干上方位置)に配置されている。
また、貫通孔12bの内周面には、図2に示すように、オイルシールOS1が取り付けられる。オイルシールOS1のシール面が入力軸2の外周面に液密に当接されることによって、収容室ASの外部への潤滑油の漏出が防止されている。ここで、ベアリングB2、入力軸2、ハウジング部8aの支持部12およびオイルシールOS1によって空間S1が構成される。空間S1は、本発明における「潤滑油貯留部」に対応する実施構成の一例である。
また、支持部14は、図2および図5に示すように、ベアリングB4を取り付けるための段差凹部14aを有する袋小路凹状部として構成されている。ここで、ベアリングB4、出力軸4、ハウジング部8aの支持部14によって空間S2が構成される。段差凹部14aの内周面には、図5および図6に示すように、凹溝15a,15bが形成されている。凹溝15a,15bは、段差凹部14aの開口側(図6の紙面手前側)から段差凹部14aの底面を介して空間S2まで達する長さに形成されている(図1および図2参照)。これにより、収容室ASと出力軸4の中空部4aとが凹溝15a,15bおよび空間S2を介して連通される。空間S2は、本発明における「空間」および「潤滑油貯留部」に対応する実施構成の一例である。
凹溝15aは、図5に示すように、ハウジング部8aを収容室AS側から見た場合に出力軸4の軸中心C4を通る鉛直線VL4よりも右側、即ち、収容部16寄りであって、静的な状態における油面OLSよりも高い位置(出力軸4の軸中心C4を通る水平線HL4よりも若干上方位置)に配置されている。凹溝15aは、本発明における「第2連通部」に対応する実施構成の一例である。
一方、凹溝15bは、図5に示すように、ハウジング部8aを収容室AS側から見た場合に出力軸4の軸中心C4を通る鉛直線VL4よりも右側、即ち、収容部16寄りであって、静的な状態における油面OLSよりも低い位置(出力軸4の軸中心C4を通る水平線HL4よりも下方位置)に配置されている。凹溝15bは、通路断面積が凹溝15aの通路断面積よりも小さくなるように溝幅や溝深さが設定されている。即ち、凹溝15bは、本発明における「第1連通部」に対応する実施構成の一例である。
収容部16には、図5に示すように、左右の車軸9,9の一方を挿通するための貫通孔16aが形成されている。貫通孔16aの内周面には、図1に示すように、デフサイドオイルシール6aが取り付けられる。デフサイドオイルシール6aのシール面が車軸9の外周面に液密に当接されることによって、収容室ASの外部への潤滑油の漏出が防止されている。
ケース本体部8bは、図7に示すように、ベアリングB1,B3を介して入力軸2および出力軸4の他端(図1および図2の左側端部)を支持するための支持部22,24および差動装置6を収容するための収容部26を有している。支持部22,24および収容部26は、ハウジング部8aの支持部12,14および収容部16に対応するように構成されている。より詳細には、支持部22,24および収容部26は、図7に示すように、収容室AS側から見た場合に略V字状をなすように配置されている。即ち、支持部24が最も低い位置に配置されている。これにより、入力軸2、出力軸4および車軸9が、図3に示すように、略V字状に配置される。
支持部22には、図2および図7に示すように、ベアリングB1を取り付けるための段差凹部22aを有する袋小路凹状部として構成されている。ここで、ベアリングB1、入力軸2、ケース本体部8bの支持部22によって空間S3が構成される。段差凹部22aの内周面には、図7に示すように、凹溝23が形成されている。凹溝23は、段差凹部22aの開口側(図7の紙面手前側)から段差凹部22aの底面を介して空間S3まで達する長さに形成されている。空間S3は、本発明における「潤滑油貯留部」に対応する実施構成の一例である。
凹溝23は、図7に示すように、ケース本体部8bを収容室AS側から見た場合に入力軸2の軸中心C2を通る鉛直線VL2よりも左側、即ち、収容部26寄りであって、静的な状態における油面OLSよりも高い位置(入力軸2の軸中心C2を通る水平線HL2よりも若干上方位置)に配置されている。
また、支持部24には、図2および図7に示すように、ベアリングB3を取り付けるための段差凹部24aを有する凹状部として構成されており、底面部には出力軸4を挿通するための貫通孔24bが形成されている。段差凹部24aの内周面には、図7に示すように、凹溝25が形成されている。凹溝25は、段差凹部24aの開口側(図7の紙面手前側)から段差凹部24aの底面を介して後述する空間S4(図2参照)まで達する長さに形成されている。また、凹溝25は、図7に示すように、ケース本体部8bを収容室AS側から見た場合に、出力軸4の軸中心C4を通る鉛直線VL4よりも若干左側、即ち、収容部16寄りの位置に当該鉛直線VL4にほぼ沿うように、かつ、静的な状態における油面OLSよりも高い位置(出力軸4の軸中心C4のほぼ直上位置)に配置されている。
また、段差凹部24aから貫通孔24bまでの間の凹部の内周面には、図2に示すように、オイルシールOS2が取り付けられる。オイルシールOS2のシール面が出力軸4の外周面に液密に当接されることによって、収容室ASの外部への潤滑油の漏出が防止されている。ここで、ベアリングB3、出力軸4、ケース本体部8bの支持部24およびオイルシールOS2によって空間S4が構成される。空間S4は、本発明における「潤滑油貯留部」に対応する実施構成の一例である。
収容部26には、図7に示すように、左右の車軸9,9の他方を挿通するための貫通孔26aが形成されている。貫通孔26aの内周面には、図1に示すように、デフサイドオイルシール6aが取り付けられる。デフサイドオイルシール6aのシール面が車軸9の外周面に液密に当接されることによって、収容室ASの外部への潤滑油の漏出が防止されている。
次に、こうして構成された減速機1の減速機ケース8内に貯留された潤滑油の油面の変化の様子について説明する。まず、静的な状態の油面の様子の一例として、減速機ケース8内に潤滑油が給油された際の油面の様子について説明する。減速機ケース8内への潤滑油の給油が開始されると、減速機ケース8の収容室ASの底部から徐々に潤滑油が溜まり始め、油面が上昇し始める。ここで、給油される潤滑油量は、本発明の実施の形態に係る減速機1を搭載した車両の走行状態(急加減速時や急旋回時、登降坂走行時など)に関わらずに減速機1内の潤滑が必要な部位(減速ギヤ機構RGMや出力ギヤ機構OGM、ベアリングB1,B2,B3,B4など)を十分に潤滑することができる量に設定されている。
油面が上昇して、図8に示すように、当該油面がハウジング部8aの支持部14の凹溝15bの位置まで達すると(図8中の破線)、図9に示すように、当該凹溝15bから空間S2内に潤滑油が流入し始める。ここで、ハウジング部8aの支持部14には、凹溝15bよりも通路断面積の大きな凹溝15aが当該凹溝15bよりも上方かつ油面よりも上方となる位置に設けられているため、当該凹溝15aが気抜き孔としての機能を果たして、凹溝15bから空間S2へ潤滑油が円滑に流入され得る。
そして、空間S2内の潤滑油量が所定量に達すると、空間S2から出力軸4の中空部4a内に潤滑油が流入する。こうした空間S2を介した凹溝15bから中空部4aへの潤滑油の流入を経て、設定油量の全ての給油が終了する。このときの油面が静的な状態の油面OLSとなり、本実施の形態では、当該油面OLSは、図8に示すように、入力軸2の軸中心C2と出力軸4の軸中心C4とのほぼ中間位置に一致する高さに設定されている(図8中の太実線)。なお、空間S2を介した凹溝15bから中空部4aへの潤滑油の流れは、中空部4a内に潤滑油が充満するまで継続され、この間、収容室AS内における油面の上昇速度は若干低下する。
このように、静的な状態では、凹溝15bから空間S2を介して出力軸4の中空部4aに潤滑油が流入するため、給油量(設定油量)を低減させることなく収容室AS内の油面の低下を図ることができる。ここで、静的な状態の油面低下を図ることによって、収容室ASの外部への潤滑油の漏出リスクを低減することができる。具体的には、静的な状態の油面が、デフサイドオイルシール6aのリップ部の高さ位置よりも高くなることによる、当該部分からの潤滑油の漏出リスクが低減され得る。なお、静的な状態の油面OLSは、本実施の形態では、入力軸2の軸中心C2と出力軸4の軸中心C4とのほぼ中間位置に一致する高さ、即ち、デフサイドベアリングB5,B5の下端部以上の高さが確保されているため、車両始動時における潤滑性能は維持される。これにより、潤滑性能と潤滑油漏出防止性能との両立を図ることができる。
続いて、動的な状態の油面の様子について説明する。本発明の実施の形態に係る減速機1を搭載した車両が走行を開始すると、図11に示すように、減速機1の入力軸2が回転する(図11の破線矢印参照)。当該入力軸2の回転は、減速ギヤ機構RGMを介して出力軸4に伝達される(図1および図10参照)。また、出力軸4の回転は、出力ギヤ機構OGMを介して差動装置6のリングギヤRGに伝達される(図1および図10参照)。このように、入力軸2および出力軸4の回転に伴って、駆動ギヤG、被駆動ギヤG’およびリングギヤRGが回転されると、これら駆動ギヤG、被駆動ギヤG’およびリングギヤRGによって収容室AS内の潤滑油が掻き上げられる(図10および図11参照)。
駆動ギヤG、被駆動ギヤG’およびリングギヤRGによって掻き上げられた潤滑油の一部は、各凹溝13,15a,15b,23,25を介して各空間S1,S2,S3,S4に流入する。ここで、駆動ギヤGおよびリングギヤRGの歯筋が右捩じれとなるように構成されていると共に、被駆動ギヤG’および出力ギヤOGの歯筋が左捩じれなるように構成されているため、駆動ギヤGおよび被駆動ギヤG’によって掻き上げられた潤滑油は、図10に示すように、ベアリングB1,B3側、より具体的には、凹溝23,25側に飛散され、リングギヤRGによって掻き上げられた潤滑油は、図10に示すように、ベアリングB2,B4側、より具体的には、凹溝13,15a側に飛散される。これにより、各凹溝13,15a,15b,23,25を介した各空間S1,S2,S3,S4への潤滑油の流入が促進される。
こうして各空間S1,S2,S3,S4に流入した潤滑油は、各ベアリングB1,B2,B3,B4が両シール形ベアリングとして構成されていること、および、凹溝15aの通路断面積の方が凹溝15bの通路断面積よりも大きく形成されていることから、各空間S1,S2,S3,S4に流入する潤滑油量の方が各ベアリングB1,B2,B3,B4のシール部材90,90から流出する潤滑油量に比べて多くなるため、本発明の実施の形態に係る減速機1を搭載した車両が走行中、即ち、入力軸2や出力軸4、リングギヤRGが回転している間は、当該各空間S1,S2,S3,S4内に一時的に貯留される。なお、空間S2に流入した潤滑油は出力軸4の中空部4aにも流れ込み、当該中空部4aにおいても潤滑油を一時的に貯留することができる。
このように、動的な状態では、各凹溝13,15a,15b,23,25を介して各空間S1,S2,S3,S4および中空部4aに潤滑油が流入するため、静的な状態における油面OLSよりも更に収容室AS内の油面の低下を図ることができる(図3および図11における動的な状態における油面OLD参照)。これにより、駆動ギヤG、被駆動ギヤG’およびリングギヤRGによる潤滑油の掻き上げに伴う撹拌抵抗の低減を図ることができる。この結果、車両の燃料消費量や電力消費量の低減を図ることができる。なお、中空部4aに貯留される潤滑油は、凹溝15bを介して常に収容室AS内に流出するため、収容室AS内の潤滑油が不足することはない。
なお、本発明の実施の形態に係る減速機1を搭載した車両の走行が停止されると、入力軸2や出力軸4、リングギヤRGの回転が停止し、駆動ギヤG、被駆動ギヤG’およびリングギヤRGによる潤滑油の掻き上げがなくなるため、各空間S1,S2,S3,S4および中空部4aへの潤滑油の流入がなくなり、各空間S1,S2,S3,S4および中空部4aから潤滑油が徐々に流出して、収容室ASの油面が静的な状態における油面(給油時の油面とほぼ同じ油面)となる。
以上説明した本発明の実施の形態に係る減速機1によれば、静的な状態では、凹溝15bから空間S2を介して出力軸4の中空部4aに潤滑油を流入させることによって油面の低下を図り、動的な状態では、駆動ギヤG、被駆動ギヤG’およびリングギヤRGによって掻き上げられる潤滑油の一部を各凹溝13,15a,15b,23,25を介して各空間S1,S2,S3,S4に流入させることによって油面の低下を図ることができる。なお、出力軸4の内部に軸方向一端側が開口する中空部4aを形成し、当該出力軸4の軸方向一端側を支持するベアリングB4にシールベアリングを用いると共に、出力軸4の軸方向一端面とベアリングB4とハウジング部8aの支持部14とによって空間S2を構成し、当該支持部14に当該空間S2と収容室ASとを連通する凹溝15a,15bを設けるのみの構成であるため、簡易な構成であり装置の大型化や部品点数の増加を招くこともない。また、凹溝15aの通路断面積を凹溝15bの通路断面積よりも大きく形成するため、空間S2に流入する潤滑油量の方が各ベアリングB4のシール部材90,90から流出する潤滑油量に比べて多くなり、減速機1が作動中、即ち、入力軸2や出力軸4、リングギヤRGが回転している間は、空間S2内に潤滑油を一時的に貯留可能な一方、凹溝15bを介して空間S2から収容室AS内に潤滑油を流出させることができるため、収容室AS内の潤滑油量が不足するようなことも生じない。
本実施の形態では、ベアリングB1,B2,B3,B4は、軸方向の両端面にシール部材90を有する両シール形ベアリングとする構成としたが、ベアリングB1,B2,B3,B4は、軸方向の一端面のみにシール部材90を有する片シール形ベアリングとする構成でも良い。当該構成によれば、シール部材90の内輪84への摺接に起因して発生する回転フリクションを低減することができる。
また、ベアリングB1,B2,B3,B4を片シール形ベアリングとする場合には、シール部材90が空間S1,S2,S3,S4側ではなく、収容室AS側を向くようにベアリングB1,B2,B3,B4を支持部12,14,22,24に取り付ける構成、即ち、各ベアリングB1,B2,B3,B4の各シール部材90が互いに対向するようにベアリングB1,B2,B3,B4を支持部12,14,22,24に取り付ける構成が望ましい。当該構成によれば、空間S1,S2,S3,S4に一時的に貯留される潤滑油によってベアリングB1,B2,B3,B4の潤滑をおこなうことができる。これにより、回転フリクションの低減と潤滑性能確保との両立を図ることができる。
本実施の形態では、全てのベアリングB1,B2,B3,B4をシール形ベアリングとして構成したが、少なくともベアリングB4がシール形ベアリングとして構成されていれば良い。
本実施の形態では、収容室ASと各空間S1,S2,S3,S4とを凹溝13,15a,15b,23,25によって連通する構成としたが、これに限らない。例えば、収容室ASと各空間S1,S2,S3,S4とを貫通孔によって連通する構成としても良い。
本実施の形態では、通路断面積を異ならせることによって凹溝15bと凹溝15aとの流れ抵抗を異ならせる構成としたが、凹溝15bの流れ抵抗が凹溝15aの流れ抵抗よりも大きくなる構成であれば良く、例えば、通路長さを異ならせることによって凹溝15bと凹溝15aとの流れ抵抗を異ならせる構成としても良い。具体的には、凹溝15bの通路長さを凹溝15aの通路長さよりも長くなるように構成すれば良い。なお、通路長さを異ならせる態様としては、凹溝15a,15bを直線状に形成して、直線長さを異ならせる態様の他、凹溝15a,15bを折曲状に形成して(蛇行させて)通路長さを異ならせる態様が考えられる。
本実施の形態では、駆動ギヤGおよびリングギヤRGを右捩じれとなるはす歯歯車として構成し、被駆動ギヤG’および出力ギヤOGを左捩じれとなるはす歯歯車として構成したが、これに限らない。例えば、駆動ギヤGおよび出力ギヤOGを左捩じれとなるはす歯歯車として構成し、被駆動ギヤG’ およびリングギヤRGを右捩じれとなるはす歯歯車とする構成や、駆動ギヤGおよび出力ギヤOGを右捩じれとなるはす歯歯車として構成し、被駆動ギヤG’ およびリングギヤRGを左捩じれとなるはす歯歯車とする構成、あるいは、駆動ギヤGおよびリングギヤRGを左捩じれとなるはす歯歯車として構成し、被駆動ギヤG’および出力ギヤOGを右捩じれとなるはす歯歯車とする構成でも良い。
本実施の形態では、動力伝達装置の一例として減速機1を用いて説明したが、減速機1に限らず、回転体による潤滑油の掻き上げによって潤滑を行う構成の動力伝達装置であれば適用可能であり、例えば、手動変速機や自動変速機、増速機に適用しても良い。
本実施形態は、本発明を実施するための形態の一例を示すものである。したがって、本発明は、本実施形態の構成に限定されるものではない。
1 減速機(動力伝達装置)
2 入力軸(第1回転軸)
4 出力軸(第2回転軸)
4a 中空部(中空部)
6 差動装置
6a デフサイドオイルシール
8 減速機ケース(ケース)
8a ハウジング部
8b ケース本体部
9 車軸
10 カバー
12 支持部
12a 段差凹部
12b 貫通孔
13 凹溝
14 支持部
14a 段差凹部
15a 凹溝(第2連通部)
15b 凹溝(第1連通部)
16 収容部
22 支持部
22a 段差凹部
23 凹溝
24 支持部
24a 段差凹部
24b 貫通孔
25 凹溝
26 収容部
82 外輪(外輪)
84 内輪(内輪)
86 ボール(転動体)
88 保持器
90 シール部材(シール部材)
RGM 減速ギヤ機構(ギヤ対)
OGM 出力ギヤ機構
B1 ベアリング(軸受、シール軸受)
B2 ベアリング(軸受、シール軸受)
B3 ベアリング(軸受、シール軸受)
B4 ベアリング(軸受、シール軸受)
B5 デフサイドべアリング
G 駆動ギヤ(歯車対)
G’ 被駆動ギヤ(歯車対)
OG 出力ギヤ
PG パーキングギヤ
RG リングギヤ
OS1 オイルシール
OS2 オイルシール
S1 空間(空間)
S2 空間(空間、潤滑油貯留部)
S3 空間(空間)
S4 空間(空間)
AS 収容室
C2 入力軸2の軸中心
C4 出力軸4の軸中心
OLS 静的な状態における油面
OLD 動的な状態における油面
VL2 鉛直線
HL2 水平線
VL4 鉛直線
HL4 水平線

Claims (7)

  1. ケースと、該ケースに軸受を介して回転可能に支持された第1および第2回転軸と、該第1および第2回転軸を接続する少なくとも一対の歯車対と、を備え、前記第1および第2回転軸に入力された動力を前記第2および第1回転軸に伝達するよう構成された動力伝達装置であって、
    前記第1および第2回転軸の少なくとも一方の内部には、軸方向一端部に開口する中空部が形成されており、
    前記軸受は、外輪と、内輪と、該外輪および該内輪間に配置される転動部材と、を有しており、
    前記軸受のうち少なくとも前記中空部が形成された前記第1および第2回転軸の前記軸方向一端部を支持する軸受は、前記外輪および前記内輪間をシールするシール部材をさらに有するシール軸受として構成されており、
    前記中空部が形成された前記第1および第2回転軸の前記軸方向一端部、前記シール軸受および前記ケースによって空間が構成されており、
    前記ケースは、該ケースの内部と前記空間とを連通する第1および第2連通部を有しており、
    前記第1連通部は、静的な状態における油面以下の高さ位置に配置されており、
    前記第2連通部は、静的な状態における油面より高い位置に配置されると共に、前記歯車対によって掻き上げられる潤滑油の少なくとも一部が流入可能なよう構成されている
    動力伝達装置。
  2. 前記中空部から前記第1連通部を介して潤滑油が流出する際の流れ抵抗よりも、前記第2連通部から前記中空部に潤滑油が流入する際の流れ抵抗の方が小さくなるよう構成されている
    請求項1に記載の動力伝達装置。
  3. 前記第1連通部の通路断面積が前記第2連通部の通路断面積よりも小さくなるよう構成されている
    請求項2に記載の動力伝達装置。
  4. 前記歯車対のうち少なくとも前記軸方向一端部に最も近接して配置された歯車対を構成する各歯車は、掻き上げた潤滑油が前記軸方向一端部に向かうような歯筋を有するよう構成されている
    請求項1ないし3のいずれか1項に記載の動力伝達装置。
  5. 前記第1および第2回転軸を支持する前記軸受の全てがシール軸受として構成されており、
    前記ケースと前記シール軸受との間には、前記歯車対によって掻き上げられた潤滑油の少なくも一部を一時的に貯留可能な潤滑油貯留部が形成されるよう構成されている
    請求項1ないし4のいずれか1項に記載の動力伝達装置。
  6. 前記シール軸受は、該シール軸受の軸方向一端面側のみに前記シール部材を有する片シール形軸受として構成されている
    請求項1ないし5のいずれか1項に記載の動力伝達装置。
  7. 前記シール部材が、前記空間とは反対側に配置されるよう前記シール軸受が前記ケースに取り付けられていることを特徴とする
    請求項6に記載の動力伝達装置。
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