JP2019168064A - 車両用動力伝達装置 - Google Patents

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哲雄 堀
博章 清上
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博章 清上
壱樹 岩倉
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Abstract

【課題】トランスアクスルケース内の軸受に十分な潤滑油量を供給可能な車両用動力伝達装置を提供する。【解決手段】潤滑油供給路42は、潤滑油をリングギヤ32から軸受16a側へ離れた位置に流出させる流出口46を有し、トランスアクスルケース14は、軸受16aよりもディファレンシャル装置12の中心とは反対側の位置に潤滑油を受け入れる受入口18aを有している。トランスアクスルケース14には、受入口18aに受け入れた潤滑油を軸受16aへ案内する軸受油孔18と、潤滑油供給路42から流出させられる潤滑油を受入口18aに向けて案内する第1ガイド部50とが形成されている。これにより、潤滑油の第1の潤滑油流れF1は、軸受16aよりもディファレンシャル装置12の中心とは反対側に形成されるので、潤滑油の第2の潤滑油流れF2によって阻害されることを抑制できる。【選択図】図2

Description

本発明は、車両用動力伝達装置に関し、特にトランスアクスルケース内の潤滑油の潤滑に関するものである。
差動歯車ユニットを収容するデフケースと前記デフケースに固設され且つ駆動力が入力されるリングギヤとを備えるディファレンシャル装置と、前記ディファレンシャル装置が収容され、且つ底部に潤滑油が貯留されるトランスアクスルケースと、前記デフケースを前記トランスアクスルケースに回転軸線まわりに回転可能に保持する軸受と、前記トランスアクスルケースの底部に貯留された潤滑油を吸入するオイルポンプと、前記オイルポンプで吸入された潤滑油を前記トランスアクスルケース内に供給する潤滑供給路と、を含む車両用動力伝達装置が知られている。たとえば、特許文献1から特許文献2に記載の車両用動力伝達装置がそれである。
上記特許文献1から特許文献2に記載の車両用動力伝達装置では、トランスアクスルケース内に収容されるディファレンシャル装置の軸受にオイルポンプにより吸入された潤滑油を供給するために、潤滑油供給路や潤滑油供給路から流出された潤滑油を軸受に案内するガイド部が設けられている。これにより、軸受には、潤滑油の強制潤滑が行われるため、たとえば十分な潤滑油が軸受に供給されないことによる車両用動力伝達装置の不具合の発生を抑制することができる。
特開平9−026018号公報 特開2011−214641号公報
ところで、上記特許文献1から特許文献2に記載の車両用動力伝達装置では、上記強制潤滑のほかに、トランスアクスルケースの底部に貯留している潤滑油がリングギヤの回転に伴って掻き上げられてトランスアクスルケース内に潤滑油が飛散することにより、車両用動力伝達装置の各部に潤滑油が供給される掻上げ潤滑が為されている。そのため、たとえばリングギヤの外周部やその近傍部に上記ガイド部が設けられると、上記掻上げ潤滑による潤滑油の流れやリングギヤの回転による空気の流れによって上記強制潤滑による潤滑油の流れが阻害される場合がある。これにより、上記特許文献1から特許文献2に記載の車両用動力伝達装置では、上記強制潤滑によって軸受に供給される潤滑油量が減少して、軸受に安定して潤滑油を供給できない可能性があった。
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、トランスアクスルケース内の軸受に十分な潤滑油量を供給可能な車両用動力伝達装置を提供することにある。
本発明の要旨とするところは、差動歯車ユニットを収容するデフケースと前記デフケースに固設され且つ駆動力が入力されるリングギヤとを備えるディファレンシャル装置と、前記ディファレンシャル装置が収容され、且つ底部に潤滑油が貯留されるトランスアクスルケースと、前記デフケースを前記トランスアクスルケースに回転軸線まわりに回転可能に保持する軸受と、前記トランスアクスルケースの底部に貯留された潤滑油を吸入するオイルポンプと、前記オイルポンプで吸入された潤滑油を前記トランスアクスルケース内に供給する潤滑油供給路と、を含む車両用動力伝達装置であって、前記潤滑油供給路は、前記潤滑油供給路内の潤滑油を前記リングギヤから前記軸受側へ離れた位置に流出させる流出口を有し、前記トランスアクスルケースは、前記軸受よりも前記ディファレンシャル装置の中心とは反対側の位置に潤滑油を受け入れる受入口を有し、前記トランスアクスルケースには、前記受入口に受け入れた潤滑油を前記軸受へ案内する軸受油孔と、前記潤滑油供給路から流出させられる潤滑油を前記軸受油孔の前記受入口に向けて案内するガイド部と、が形成されていることにある。
本発明の車両用動力伝達装置によれば、前記潤滑油供給路は、前記潤滑油供給路内の潤滑油を前記リングギヤから前記軸受側へ離れた位置に流出させる流出口を有し、前記トランスアクスルケースは、前記軸受よりも前記ディファレンシャル装置の中心とは反対側の位置に潤滑油を受け入れる受入口を有している。さらに、前記トランスアクスルケースには、前記受入口に受け入れた潤滑油を前記軸受へ案内する軸受油孔と、前記潤滑油供給路から流出させられる潤滑油を前記軸受油孔の前記受入口に向けて案内するガイド部とが形成されている。これにより、前記ガイド部を径由して前記潤滑油供給路の前記流出口から前記軸受油孔の前記受入口に向かう潤滑油の流れは、前記軸受よりも前記ディファレンシャル装置の中心とは反対側に形成されるので、車両用動力伝達装置は、前記リングギヤの回転に伴う空気の流れや前記リングギヤの回転に伴って掻き上げられて前記リングギヤの外周側に形成される潤滑油の流れによって阻害されることを抑制できる。そのため、車両用動力伝達装置は、前記軸受に安定して潤滑油を供給することができるので、前記トランスアクスルケース内の前記軸受に十分な潤滑油量を供給することができる。
本発明が適用される車両用動力伝達装置の断面図である。 トランスアクスルケース内の潤滑油の流れを概略的に示す図であり、図1に示すII−II視断面図である。 図1の車両用動力伝達装置の潤滑機構を概略的に説明する油圧回路図である。 本発明が適用される他の実施例の車両用動力伝達装置の断面図である。
本発明の一実施形態において、前記ガイド部は、前記リングギヤの外周歯よりも内周側に形成されている。これにより、前記ガイド部が前記リングギヤの前記外周歯よりも内周側に形成されることによって、前記潤滑油供給路の前記流出口から前記ガイド部を径由して前記軸受へ案内される潤滑油の第1の潤滑油流れは、前記リングギヤの回転に伴って掻き上げられる潤滑油の第2の潤滑油流れや前記リングギヤの回転に伴う空気の流れに阻害されないため、前記軸受により安定して潤滑油を供給することができる。
また、本発明の一実施形態において、前記ガイド部は、前記リングギヤの前記外周歯よりも内周側、且つ前記リングギヤよりも前記回転軸線方向に離れた位置に形成されている。これにより、前記ガイド部が前記リングギヤの前記外周歯よりも内周側にあり、且つ前記リングギヤよりも前記回転軸線方向に離れた位置に形成されていることによって、前記潤滑油供給路の前記流出口から前記ガイド部を径由して前記軸受へ案内される潤滑油の第1の潤滑油流れは、前記リングギヤの回転に伴って掻き上げられる潤滑油の第2の潤滑油流れや前記リングギヤの回転に伴う空気の流れに阻害されないため、前記軸受により安定して潤滑油を供給することができる。
以下、本発明の一実施例について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の実施例において図は適宜簡略化或いは変形されており、各部の寸法比および形状等は必ずしも正確に描かれていない。
図1は、本発明が適用される車両用動力伝達装置10の断面図であり、車両用ディファレンシャル装置12の要部を示すために後述するピニオンシャフト26の軸線C2及び一対のデフケース24の回転軸線C1を含む平面で切断した断面図である。ディファレンシャル装置12は、非回転部材であるトランスアクスルケース14に一対の軸受16a、16bを介して回転軸線C1まわりに回転可能に保持されている。なお回転軸線C1は、後述するサイドギヤ20、およびサイドギヤ20にスプライン嵌合するドライブシャフト22の回転軸線である。トランスアクスルケース14は、必要に応じて複数の部材にて構成される。トランスアクスルケースは、潤滑油を受け入れる受入口18aを有している。さらに、トランスアクスルケース14には、受入口18aに受け入れた潤滑油を軸受16aに案内するための流通孔である軸受油孔18が形成されている。軸受油孔18および受入口18aは、それぞれ少なくとも1つ以上形成されている。
ディファレンシャル装置12は、トランスアクスルケース14に一対の軸受16a、16bを介して回転軸線C1まわりに回転するデフケース24と、デフケース24によって両端が保持されることで回転軸線C1を中心にしてデフケース24と一体的に回転するピニオンシャフト26と、ピニオンシャフト26の外周に回転可能な状態で嵌め付けられているピニオンギヤ28と、ピニオンシャフト26と噛み合うとともに回転軸線C1まわりに回転可能な一対のサイドギヤ20と、ボルト30によってデフケース24に固定されるリングギヤ32とを、含んで構成されている。また、ピニオンシャフト26、ピニオンギヤ28、および一対のサイドギヤ20によって、本発明の差動歯車ユニット34が構成され、差動歯車ユニット34は、デフケース24内に収容される。
デフケース24は、第1ケース部材24aおよび第2ケース部材24bの2つのケース部材から構成され、図示しないボルトによって互いに結合されている。第1ケース部材24aと第2ケース部材24bとは、たとえば図1に示すピニオンシャフト26の軸線C2を境界にして左右に2分割されている。図1に示すC0は、軸線C2と回転軸線C1との交点であり、ディファレンシャル装置12の略中心の点である。
ピニオンシャフト26は、円柱形状を有し、その両端がデフケース24によって保持されている。従って、ピニオンシャフト26は、デフケース24とともに回転軸線C1を中心にして回転させられる。デフケース24には、内部と外部とを連通する一対の貫通穴24cが形成されており、それら貫通穴24cにピニオンシャフト26の両端が嵌め入れられている。貫通穴24cは、第1ケース部材24aの合わせ面に形成されている断面半円状の窪みと、第2ケース部材24bの合わせ面に形成されている断面半円状の窪みとが、互いに重ね合わされて形成される。ピニオンシャフト26は、そのピニオンシャフト26を径方向に貫通する保持ピン36によって脱落不能に固定されている。保持ピン36によってピニオンシャフト26を固定する機構については後述するものとする。
ピニオンシャフト26の外周には、一対のピニオンギヤ28がピニオンシャフト26の軸線C2まわりに回転可能に嵌め付けられている。ピニオンギヤ28は、ピニオンシャフト26が回転すると、回転軸線C1を中心にして公転させられる。
一対のサイドギヤ20は、回転軸線C1を中心にして、ピニオンシャフト26を隔てて互いに向かい合うようにして配置されている。一対のサイドギヤ20は、それぞれピニオンギヤ28と噛み合わされている。
ディファレンシャル装置12において、リングギヤ32に駆動力が伝達されると、その駆動力が、デフケース24、ピニオンシャフト26、ピニオンギヤ28、サイドギヤ20を介してドライブシャフト22に伝達される。ここで、直進走行中は、ピニオンギヤ28が回転することはないが、旋回走行中にあっては、操舵角に応じてピニオンギヤ28が回転することで、左右のサイドギヤ20に回転速度差が与えられる。
図2は、トランスアクスルケース14内の潤滑油の流れを概略的に示す図であり、図1に示すII−II視断面図である。図3は、車両用動力伝達装置10の潤滑機構を概略的に説明する油圧回路図である。トランスアクスルケース14の底部たとえばオイル貯留部40には潤滑油が貯留される。図2は、オイル貯留部40に貯留される潤滑油の油面高さの流動が停止している車両停車時などの静的状態を示している。油面高さの流動が停止する静的状態では、ディファレンシャル装置12の一部すなわちリングギヤ32の一部が潤滑油に浸漬される。車両発進時には、駆動力源である図示しないエンジンの駆動に伴って回転させられるリングギヤ32により、オイル貯留部40の潤滑油がリングギヤ32の外周部に形成された外周歯32aに沿って掻き上げられる。これにより、潤滑油はトランスアクスルケース14内に飛散させられて、車両用動力伝達装置10の各部に供給される。リングギヤ32が図2の時計まわりに回転させられることによって、オイル貯留部40の潤滑油は、図2に示す矢印F2方向に掻き上げられる。したがって、図2の矢印F2は、リングギヤ32の回転に伴って掻き上げられて掻上げ潤滑される掻上げ潤滑油の流れすなわち第2の潤滑油流れF2を示している。
図3に示すように、オイル貯留部40内には、図示しないエンジンの駆動によって回転駆動される機械式のオイルポンプP1の吸入口44が配置されている。オイル貯留部40の潤滑油は、オイルポンプP1の回転駆動によって吸入口44から吸入されて、潤滑油供給路42を流通して車両用動力伝達装置10の各部たとえばトランスアクスルケース14内の差動歯車ユニット34や軸受16aに供給される。オイルポンプP1は、本実施例では、図示しない駆動力源であるエンジンの駆動によって回転駆動される機械式のオイルポンプであるが、たとえばディファレンシャル装置12によって機械的に回転駆動される機械式オイルポンプであってもよいし、ポンプ駆動用電動機によって回転駆動される電動式オイルポンプであってもよい。
図2に戻り、トランスアクスルケース14内には、潤滑油を任意の場所に案内するためのガイド部が形成されている。本実施例では、トランスアクスルケース14内には、オイルポンプP1によって吸い上げられた潤滑油を任意の場所たとえば軸受16aに案内するための第1ガイド部50と、リングギヤ32によって掻き上げられた潤滑油を任意の場所たとえば軸受16aに案内するための第2ガイド部52とが形成されている。オイルポンプP1によって吸い上げられて潤滑油供給路42を流通させられた潤滑油は、潤滑油供給路42に形成された流出口46から潤滑油供給路42の外部すなわちトランスアクスルケース14内の第1ガイド部50に向かって流出させられる。流出口46は、たとえば潤滑油供給路42内の潤滑油がリングギヤ32から軸受16a側へ離れた位置に流出されるように形成されている。
第1ガイド部50は、トランスアクスルケース14の壁面から突出するようにリブ状に形成されて、トランスアクスルケース14に一体に形成されている。図1および図2に示すように、第1ガイド部50は、車両の左右方向に略水平且つ車両の前後方向に水平線に対する最小角度が0度よりも大きい角度を有して形成されている。前記角度は、図2において水平線に対して時計まわりの方向の角度を正とする。第1ガイド部50は、たとえば車両前方側に位置する第1ガイド部50の端縁50aが車両後方側に位置する第1ガイド部50の端縁50bよりも車両高さ方向に高い位置にあるように形成されている。図2に示すように、第1ガイド部50は、車両高さ方向において流出口46と軸受油孔18との間に位置するように形成されている。第1ガイド部50の端縁50aは、流出口46の車両下方側に位置し、第1ガイド部50の端縁50bは、軸受油孔18の受入口18aの車両上方側に位置している。第1ガイド部50は、車両前方側すなわちディファレンシャル装置12の車両前方側に位置するように形成されている。したがって、オイルポンプP1によって吸い上げられた潤滑油は、潤滑油供給路42に形成された流出口46から第1ガイド部50に向かって流出させられて、第1ガイド部50に沿って受入口18aに案内されて軸受油孔18を径由して軸受16aに供給される。図2の矢印F1は、オイルポンプP1によって吸い上げられて強制潤滑される強制潤滑油の流れすなわち第1の潤滑油流れF1を示している。強制潤滑される潤滑油は、滴
下あるいは噴射されて流出口46から第1ガイド部50へ流出させられる。
第1ガイド部50は、リングギヤ32よりも回転軸線C1方向に外側に形成されている。具体的には、図1に示すように、第1ガイド部50は、ディファレンシャル装置12の中心すなわちディファレンシャル装置12の略中心の点C0から回転軸線C1のリングギヤ32に向かう方向にリングギヤ32および軸受16aよりも離れた位置に形成されている。第1ガイド部50は、ディファレンシャル装置12の中心とは反対側の軸受16aの位置に潤滑油を案内する。また、図1および図2に示すように、第1ガイド部50は、リングギヤ32の外周歯32aよりも内周側に位置するように形成されている。
第1ガイド部50は、図1および図2に示すように、ディファレンシャル装置12の中心からリングギヤ32に向かう方向にリングギヤ32よりも離れた位置、すなわち第1の潤滑油流れF1がリングギヤ32の回転に伴う空気の流れや第2の潤滑油流れF2に干渉されない位置に形成されている。たとえばリングギヤ32の回転に伴ってリングギヤ32の外周歯32aに沿って掻き上げられる第2の潤滑油流れF2が第1の潤滑油流れF1よりも早い速度であった場合であっても、第1の潤滑油流れF1は第2の潤滑油流れF2やリングギヤ32の回転に伴う空気の流れによって阻害されない。そのため、強制潤滑によって十分な潤滑油量を軸受16aに供給することができる。ここで、リングギヤ32の回転に伴う空気の流れとは、たとえばオイル貯留部40の潤滑油の油面高さが低下して、リングギヤ32の外周歯32aに沿って掻き上げられる潤滑油量が減少した場合にリングギヤ32の外周側に存在する空気の流れをいう。
第2ガイド部52は、第1ガイド部50の車両下方側に位置し、トランスアクスルケース14の壁面から突出するようにリブ状に形成されて、トランスアクスルケース14に一体的に形成されている。第2ガイド部52は、リングギヤ32の回転によって掻き上げられた潤滑油の一部を受入口18aに案内するように形成されている。リングギヤ32の回転に伴って掻き上げられた掻上げ潤滑油の一部は、第2ガイド部52に沿って軸受16aに供給される。したがって、図2の矢印F3は、リングギヤ32の回転に伴って掻き上げられた掻上げ潤滑油の一部の流れすなわち第2の潤滑油流れF2とは異なる図2の矢印F3で示す第3の潤滑油流れF3を示している。
このように、本実施例の車両用動力伝達装置10によれば、潤滑油供給路42は、潤滑油供給路42内の潤滑油をリングギヤ32から軸受16a側へ離れた位置に流出させる流出口46を有し、トランスアクスルケース14は、軸受16aよりもディファレンシャル装置12の中心とは反対側の位置に潤滑油を受け入れる受入口18aを有している。さらに、トランスアクスルケース14には、受入口18aに受け入れた潤滑油を軸受16aへ案内する軸受油孔18と、潤滑油供給路42から流出させられる潤滑油を軸受油孔18の受入口18aに向けて案内する第1ガイド部50とが形成されている。これにより、第1ガイド部50を径由して潤滑油供給路42の流出口46から軸受油孔18の受入口18aに向かう潤滑油の第1の潤滑油流れF1は、軸受16aよりもディファレンシャル装置12の中心とは反対側に形成されるので、車両用動力伝達装置10は、リングギヤ32の回転に伴う空気の流れやリングギヤ32の回転に伴って掻き上げられてリングギヤ32の外周側に形成される潤滑油の第2の潤滑油流れF2によって阻害されることを抑制できる。そのため、車両用動力伝達装置10は、軸受16aに安定して潤滑油を供給することができるので、トランスアクスルケース14内の軸受16aに十分な潤滑油量を供給することができる。また、車両用動力伝達装置10は、第1ガイド部50を形成することによって複雑な油路を必要としない簡素な油路構造により十分な潤滑油量を軸受16aに供給することができるので、低コスト化を図ることができる。
また、本実施例の車両用動力伝達装置10によれば、第1ガイド部50は、リングギヤ32の外周歯32aよりも内周側、且つリングギヤ32よりも回転軸線方向C1に離れた位置に形成されている。これにより、第1の潤滑油流れF1は、リングギヤ32の回転に伴う空気の流れや第2の潤滑油流れF2に阻害されないため、車両用動力伝達装置10は、軸受16aにより安定して潤滑油を供給することができるので、トランスアクスルケース14内の軸受16aに十分な潤滑油量を供給することができる。
次に、本発明の他の実施例を説明する。なお、前述の実施例1と共通する部分には同一の符号を付して説明を省略する。
図4は、本発明が適用される車両用動力伝達装置100の断面図であり、ディファレンシャル装置12の要部を示すために後述するピニオンシャフト26の軸線C2及び一対のデフケース24の回転軸線C1を含む平面で切断した図1に対応する断面図である。
図4に示すように、車両用動力伝達装置100の第1ガイド部102は、リングギヤ32の外周歯32aよりも内周側に形成されている。また、第1ガイド部102の一部、たとえば第1ガイド部102の車両左右方向すなわち車両幅方向における右端側は、リングギヤ32の軸受16a側の端面よりもディファレンシャル装置12の中心にあるように位置している。オイルポンプP1によって吸い上げられた潤滑油は、潤滑油供給路42に形成された流出口46から第1ガイド部102に向かって流出させられて、第1ガイド部102に沿って受入口18aに案内されて軸受油孔18を径由して軸受16aに供給される。
このように、本実施例の車両用動力伝達装置100によれば、第1ガイド部102がリングギヤ32の外周歯32aよりも内周側に形成されることによって、オイルポンプP1によって吸い上げられて第1ガイド部102を径由して潤滑油供給路42の流出口46から軸受16aに流出させられる潤滑油の第1の潤滑油流れF1が、リングギヤ32の回転に伴う空気の流れやリングギヤ32の回転に伴って掻き上げられる潤滑油の第2の潤滑油流れF2によって阻害されることをより抑制できる。そのため、車両用動力伝達装置100は、軸受16aにより安定して潤滑油を供給することができるので、トランスアクスルケース14内の軸受に十分な潤滑油量を供給することができる。
以上、本発明の好適な実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、更に別の態様においても実施される。
例えば、前述の実施例においては、車両用動力伝達装置10は、オイルポンプP1によって吸入されたトランスアクスルケース14の底部のオイル貯留部40の潤滑油が強制潤滑され、且つリングギヤ32の回転に伴ってトランスアクスルケース14の底部のオイル貯留部40の潤滑油が掻き上げられて掻上げ潤滑されていたが、必ずしもこれに限らず、強制潤滑される潤滑油あるいは掻上げ潤滑される潤滑油は、オイル貯留部40とは異なる貯留部に貯留された潤滑油であってもよい。
また、前述の実施例においては、第1ガイド部50は、ディファレンシャル装置12の中心側からリングギヤ32に向かう方向にリングギヤ32よりも離れた位置、且つリングギヤ32の外周歯32aよりも内周側に位置するように形成されているが、必ずしもこれに限らず、第1ガイド部50は、ディファレンシャル装置12の中心側からリングギヤ32に向かう方向にリングギヤ32よりも離れた位置、且つ端縁50aがリングギヤ32の外周歯32aよりも外周側に位置するように形成されていてもよい。
また、前述の実施例においては、第1ガイド部50は、トランスアクスルケース14の壁面から突出するようにリブ状に形成されているが、その断面は、矩形形状であってもよいし台形形状であってもよい。さらに、第1ガイド部50は、トランスアクスルケース14に一体形成されたものであってもよいし、トランスアクスルケース14とは別部品であってトランスアクスルケース14に一体的に形成されるものであってもよい。
また、前述の実施例においては、リングギヤ32の回転によって掻き上げられた潤滑油の一部は、第2ガイド部52に案内されて軸受16aに供給されていたが、必ずしもこれに限らず、リングギヤ32の回転によって掻き上げられた潤滑油の一部は、たとえばトランスアクスルケース14に形成された油孔を流通して軸受16aに供給されるものであってもよい。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、上述したのはあくまでも一実施形態であり、その他一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づいて種々変更、改良を加えた態様で実施することができる。
10:車両用動力伝達装置
12:ディファレンシャル装置
14:トランスアクスルケース
16a、16b:軸受
18:軸受油孔
18a:受入口
24:デフケース
26:前後進切換装置
32:リングギヤ
34:差動歯車ユニット
42:潤滑油供給路
46:流出口
50:第1ガイド部(ガイド部)
P1:オイルポンプ
C1:回転軸線

Claims (1)

  1. 差動歯車ユニットを収容するデフケースと、前記デフケースに固設され且つ駆動力が入力されるリングギヤと、を備えるディファレンシャル装置と、
    前記ディファレンシャル装置が収容され、且つ底部に潤滑油が貯留されるトランスアクスルケースと、
    前記デフケースを前記トランスアクスルケースに回転軸線まわりに回転可能に保持する軸受と、
    前記トランスアクスルケースの底部に貯留された潤滑油を吸入するオイルポンプと、
    前記オイルポンプで吸入された潤滑油を前記トランスアクスルケース内に供給する潤滑油供給路と、を含む車両用動力伝達装置であって、
    前記潤滑油供給路は、前記潤滑油供給路内の潤滑油を前記リングギヤから前記軸受側へ離れた位置に流出させる流出口を有し、
    前記トランスアクスルケースは、前記軸受よりも前記ディファレンシャル装置の中心とは反対側の位置に潤滑油を受け入れる受入口を有し、
    前記トランスアクスルケースには、前記受入口に受け入れた潤滑油を前記軸受へ案内する軸受油孔と、前記潤滑油供給路から流出させられる潤滑油を前記軸受油孔の前記受入口に向けて案内するガイド部と、が形成されていることを特徴とする車両用動力伝達装置。





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