JP5417436B2 - リチウムイオン電池集電体用銅箔 - Google Patents

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Description

本発明はリチウムイオン電池集電体用銅箔に関し、とりわけリチウムイオン二次電池負極集電体用銅箔に関する。
リチウムイオン電池はエネルギー密度が高く、比較的高い電圧を得ることができるという特徴を有し、ノートパソコン、ビデオカメラ、デジタルカメラ、携帯電話等の小型電子機器用に多用されている。電気自動車や一般家庭の分散配置型電源といった大型機器の電源としての利用も実用段階となっている。
リチウムイオン電池の電極体は一般に、図1に示すように、正極11、セパレータ12及び負極13が幾十にも巻回又は積層されたスタック構造を有している。典型的には、正極は、アルミニウム箔でできた正極集電体とその表面に設けられたLiCoO2、LiNiO2及びLiMn24といったリチウム複合酸化物を材料とする正極活物質から構成され、負極は銅箔でできた負極集電体とその表面に設けられたカーボン等を材料とする負極活物質から構成される。正極同士及び負極同士は各タブ(14、15)でそれぞれ溶接される。また、正極及び負極はアルミニウムやニッケル製のタブ端子と接続されるが、これも溶接により行われる。溶接は超音波溶接により行われるのが通常である。
負極の集電体として使用される銅箔に要求される特性としては、負極活物質との密着性、銅箔又はタブ端子との超音波溶接性、更には防錆性が挙げられる。
活物質層との密着性を改善するための一般的な方法としては、予め粗化処理と呼ばれる銅箔表面に凹凸を形成する表面処理が挙げられる。粗化処理の方法としては、ブラスト処理、粗面ロールによる圧延、機械研磨、電解研磨、化学研磨及び電着粒のめっき等の方法が知られており、これらの中でも特に電着粒のめっきは多用されている。この技術は、硫酸銅酸性めっき浴を用いて、銅箔表面に樹枝状又は小球状に銅を多数電着せしめて微細な凹凸を形成し、投錨効果による密着性の改善を狙ったり、体積変化の大きな活物質の膨張時に活物質層の凹部に応力を集中させて亀裂を形成せしめ、集電体界面に応力が集中することによる剥離を防ぐことを狙ったりして行われている(例えば、特許第3733067号公報)。
防錆性を向上させる方法としては、銅箔表面をクロメート処理やシランカップリング処理する方法が知られている。シランカップリング処理は、密着性の向上効果も得られる。例えば、特開2008−184657号公報には、銅箔の少なくとも一方の面に、ニッケル、コバルト、タングステン、モリブデンのうち少なくとも一つ以上から選択された金属又はこれら金属とメタロイド金属であるリン又は、ほう素との間で形成されたバリア層を形成し、次いで形成したバリア層上に三価クロムをクロム源とするクロメート処理を施し、得られた三価クロメート皮膜上にシランカップリング処理を施すことで、密着性及び防錆性が向上したことが記載されている。ここには、シランカップリング処理の条件として、シランカップリング剤の濃度を0.5mL/L以上、10mL/L以下とすること、液温30℃で5秒間浸漬後、直ちに処理液から取り出して乾燥させることが記載されている。
特許第3733067号公報 特開2008−184657号公報
このように、リチウムイオン電池の集電体として使用される銅箔の密着性及び防錆性向上のための技術開発が行われてきているが、これらの特性をバランス良く向上させた銅箔については、いまだ満足できるものがないのが実情である。そこで、本発明は密着性及び防錆性の特性をバランス良く向上したリチウムイオン電池の集電体用銅箔を提供することを第一の課題とする。本発明はそのような銅箔を製造する方法を提供することを第二の課題とする。更に、本発明は本発明に係る銅箔を集電体として用いたリチウムイオン電池を提供することを第三の課題とする。
本発明者は上記課題を解決するために研究を重ねたところ、銅箔表面のシランカップリング処理によって活物質の密着性を確認し、さらに、シランカップリング処理未実施の銅箔より良好な防錆性も確認した。しかしながら、防錆性に関して、銅に広く用いられているアゾール系化合物による表面処理と比較すると、劣っていることが確認された。そこで、更に研究を重ねたところ、シランカップリング剤とアゾール系表面処理剤との混合液で表面処理することにより、課題解決の糸口を見出した。詳細に検討したところ、銅箔表面をシランカップリング剤とアゾール系表面処理剤との混合液で表面処理することで、それぞれの表面処理剤の濃度を単独で使用する場合よりも低い濃度で十分な活物質密着性及び防錆性の効果をバランス良く得られることが判明した。この効果は、シランカップリング剤による表面処理とアゾール系表面処理剤による表面処理とをそれぞれ単独で重ねて行った(表面処理剤の重ね塗り)場合には得られないものである。すなわち、シランカップリング剤とアゾール系表面処理剤との混合液で表面処理することにより、従来得られなかった密着性及び防錆性のバランスに優れた銅箔を提供できることを見出した。
以上の知見を基礎として完成した本発明は一側面において、銅箔表面の少なくとも一部にアゾール化合物及びシランカップリング剤の混合層が形成されたリチウムイオン電池集電体用銅箔である。
本発明に係る銅箔は一実施形態において、XPSによる深さ方向分析でSi及びNを検出し、かつC検出量がバックグラウンドレベルよりも大きい深さ範囲の平均値D0が1.0〜5.0nmである。
本発明に係る銅箔は別の一実施形態において、前記銅箔表面と前記混合層との間に、アゾール化合物もしくはクロメート層で構成された中間層が形成されている。
本発明に係る銅箔は更に別の一実施形態において、前記アゾール化合物がベンゾトリアゾール系化合物である。
本発明に係る銅箔は更に別の一実施形態において、前記ベンゾトリアゾール系化合物が1,2,3−ベンゾトリアゾールである。
本発明に係る銅箔は更に別の一実施形態において、前記シランカップリング剤が分子内にNを含む。
本発明に係る銅箔は更に別の一実施形態において、前記分子内にNを含むシランカップリング剤がイミダゾール基を含む。
本発明に係る銅箔は更に別の一実施形態において、前記イミダゾール基を含むシランカップリング剤が、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランとイミダゾールとの反応によって得られる。
本発明に係る銅箔は更に別の一実施形態において、リチウムイオン二次電池負極集電体用である。
本発明は別の一側面において、本発明に係る銅箔を集電体として用いたリチウムイオン電池である。
本発明は更に別の一側面において、銅箔表面の少なくとも一部に対し、アゾール化合物及びシランカップリング剤の混合液で表面処理を実施して前記アゾール化合物及び前記シランカップリング剤の混合層を形成する工程を含むリチウムイオン電池集電体用銅箔の製造方法である。
本発明に係るリチウムイオン電池集電体用銅箔の製造方法は一実施形態において、前記混合液が、アゾール化合物を1×10-4〜20×10-4mol/L、及び、シランカップリング剤を1×10-4〜30×10-4mol/Lで含む。
本発明に係る銅箔によれば、負極活物質との接着性及び防錆性がバランス良く向上する。そのため、リチウムイオン電池の集電体として好適に使用することができる。
リチウムイオン電池のスタック構造の模式図を示す。 有機皮膜の厚みを測定する際に得られるXPSのデプスプロファイルの例であり、上段図がN、中段図がSi、下段図がCのデプスプロファイルを表す。
1.銅箔基材
本発明において、銅箔は電解銅箔及び圧延銅箔のいずれでもよい。また、「銅箔」には銅合金箔も含まれるものとする。銅箔の材料としては、特に制限はなく、用途や要求特性に応じて適宜選択すればよい。例えば、限定的ではないが、圧延銅箔の場合、高純度の銅(無酸素銅やタフピッチ銅等)の他、Ni、Si、Sn、Cr、Zn、Ag、Fe、ZrP等から少なくとも1種を添加した銅合金が挙げられる。
銅箔の厚みは特に制限はなく、要求特性に応じて適宜選択すればよい。一般的には1〜100μmであるが、リチウム二次電池負極の集電体として使用する場合、銅箔を薄肉化した方がより高容量の電池を得ることができる。そのような観点から、典型的には2〜50μm、より典型的には5〜20μm程度である。
2.表面処理
表面処理は、アゾール系化合物とシランカップリング剤との混合液を用いて行う。表面処理は、銅箔の上下面のうち負極活物質との密着性が要求される少なくとも一面に混合液を浸漬、塗布及び噴霧などによって接触させ、その後、乾燥することでアゾール系化合物及びシランカップリング剤を銅箔表面の銅と反応させ、銅箔表面に固定することで行う。
本発明では、アゾール系化合物の防錆性を利用し、それとシランカップリング剤との混合層によって負極活物質への接着性及び防錆性をバランス良く向上させている。このような点から、アゾール系化合物としては、特に良好な防錆性を有することが一般的に知られているベンゾトリアゾール系化合物が好ましい。また、ベンゾトリアゾール系化合物としては、限定されず、上述の本発明の目的からはどのようなものであってもよい。ベンゾトリアゾール系化合物としては、例えば、1,2,3−ベンゾトリアゾール、1−メチルベンゾトリアゾール、カルボキシベンゾトリアゾール、1−[N,N−ビス(2−エチルヘキシル)アミノメチル]ベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール、ナフトトリアゾール、5−ニトロベンゾトリアゾール、及び、フェナジノトリアゾール等のベンゾトリアゾール系化合物が挙げられる。
シランカップリング剤は分子内に有機材料と反応結合する官能基、及び、無機材料と反応結合する官能基を同時に有する有機ケイ素化合物である。有機材料と反応結合する官能基としては、例えば、ビニル基、エポキシ基、スチリル基、アクリロキシ基、メタクリロキシ基、アミノ基、N−フェニルアミノプロピル基、ウレイド基、クロロプロピル基、メルカプト基、イソシアネート基、スルフィド基、ヘキシル基、イミダゾール基等が挙げられ、分子内にNを含むものが好ましく、特に、イミダゾール基が好ましい。無機材料と反応結合する官能基としては、例えば、クロル基等のハロゲン基、アルコキシ基、アセトキシ基、イソプロペノキシ基等が挙げられる。シランカップリング剤は2種以上を組み合わせて用いることもできる。
シランカップリング剤の具体例としては、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(ビニルベンジル)−2−アミノエチル−3−アミノプロピル、トリメトキシシラン、N−(p−ビニルベンジル)−N−(トリメトキシシリルプロピル)エチレンジアミン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、ビス(3−(トリエトキシシリル)プロピル)ジスルフィド、ビス(3−(トリエトキシシリル)プロピル)テトラスルフィド、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリイソプロポキシシラン、ビニルトリクロルシラン、アリルトリメトキシシラン、ジアリルジメチルシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、N−(1,3−ジメチルブチリデン)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、p−スチリルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、及び3−イソシアネートプロピルトリエトキシシランが挙げられる。
本発明で使用することのできるシランカップリング剤としては、特開平6−256358号公報に記載のアゾール系化合物とエポキシシラン系化合物との反応で得られたシランカップリング剤も例示することができ、その全内容を本明細書に援用する。
エポキシシラン系化合物としては、以下の一般式:
(式中、R1、R2は、同一でも異なっていてもよく、水素又は炭素数が1〜3のアルキル基であり、nは1〜3である。)
で示されるエポキシシランカップリング剤(例えば3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン)が特に好ましい。アゾール系化合物としては、ベンゾイミダゾール、イミダゾールが特に好ましい。本発明で使用するシランカップリング剤は、これらのシランカップリング剤とイミダゾールとの反応により得られるイミダゾールシランであるのが特に好ましい。アゾール系化合物とエポキシシラン系化合物との反応は、特開平6−256358号公報に説示されている条件で行うことができる。例えば、80〜200℃でアゾール系化合物1モルに対して0.1〜10モルのエポキシシラン系化合物を滴下して5分〜2時間反応させる。その際、溶媒は特に不要であるが、クロロホルム、ジオキサン、メタノール、エタノール等の有機溶媒を用いてもよい。
従来は、負極活物質との密着性や防錆性を上げるという目的でシランカップリング剤の有機皮膜を銅箔表面に形成していたが、アゾール系化合物による表面処理と比較すると防錆性が劣っている。一方、銅箔の防錆処理にはアゾール系化合物が広く用いられており、シランカップリング処理と比較すると、より優れた防錆性を示すものの、活物質密着性は劣っている。これら両方の長所を引き出す方法として、一方の表面処理後に他方の表面処理をする、すなわち上塗りや重ね塗りが考えられる。しかし、アゾール系化合物による表面処理後にシランカップリング剤による表面処理を行った場合には、アゾール系化合物の防錆性が低下し、また、シランカップリング剤による表面処理後にアゾール系化合物による表面処理を行った場合には、シランカップリング剤による表面処理で生じた活物質密着性の効果が低下してしまうため、密着性と防錆性とを両立させることはできない。そこで、本発明では、シランカップリング剤とアゾール系化合物との混合液で一度に表面処理することで、シランカップリング剤による表面処理で得られる密着性とアゾール系化合物による表面処理で得られる防錆性とを両立させることとした。
さらに、シランカップリング剤とアゾール系化合物との混合液で表面処理を行う場合には、それぞれ単独で使用する場合よりも低濃度で十分な効果が得られる。すなわち、該表面処理により形成された銅箔表面の混合層の平均厚みが薄くても十分な密着性及び防錆性が得られることを見出した。また、混合層の平均厚みを薄くすれば、超音波溶接性が良好となるため、優れた密着性、防錆性及び超音波溶接性をバランス良く備えることができる。
ここで、負極活物質は、バインダーで接着性を付与されている。負極活物質と集電体である銅箔との密着性にこのバインダーは影響を与える。バインダーの種類としては、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)に代表されるバインダーを用いた溶剤系とSBR(スチレンブタジエンゴム)に代表されるバインダーを用いた水系がある。当初は溶剤系バインダーが用いられてきたが、コストや環境面で水系バインダーの使用が増加している。一般に、水系バインダーは溶剤系バインダーよりも銅箔との密着性が悪いという問題がある。このような問題に対しては、負極スラリーや塗工条件を工夫することで密着性を確保するものが知られている。これに対し、本発明の表面処理は、溶剤系バインダー及び水系バインダーの両方に効果があり、特に密着性の低い水系バインダーには有効である。このため、負極スラリーや塗工条件等の工夫によって密着性を確保する必要がなく、製造効率が良好となる。
シランカップリング剤とアゾール系化合物とで形成された混合層と銅箔との間には、さらにアゾール系化合物で構成された中間層を形成してもよい。この場合、最表面にはシランカップリング剤とアゾール系化合物とで形成された混合層が存在するため、上述のように優れた密着性、防錆性及び超音波溶接性をバランス良く備えることができる上、さらに混合層と銅箔との間にアゾール系化合物で構成された中間層が形成されているため、防錆性をより向上させることができる。また、中間層として、クロメート処理層を形成してもよい。クロメート処理層もまた、防錆性を有しているため、クロメート処理層で形成した中間層を設けることによって、防錆性をより向上させることができる。さらに、シランカップリング剤とアゾール系化合物とで形成された混合層と銅箔との間に中間層を設ける代わりに、例えば銅箔表面をシランカップリング処理しておいて、その上に混合層を設けてもよい。これにより、密着性がさらに向上する。
シランカップリング剤とアゾール系化合物との混合液により形成された混合層について、その構造を正確に解明することは困難であるが、化学構造解析として、銅箔表面をフーリエ変換型赤外分光装置(FT−IR装置)にて分析することでSi−OH基、Si−O−Si基を検出し、飛行時間型二次イオン質量分析装置(TOF−SIMS装置)でアゾール系化合物を検出することができる。そして、これらの検出結果によりシランカップリング剤及びアゾール系化合物の存在を確認した上で、さらにX線光電子分光分析装置(XPS装置)とアルゴンスパッタとを組み合わせて、深さ方向の元素分析を行い、各元素の分布の様子によって、シランカップリング剤とアゾール系化合物との混合液により形成された混合層が形成されているのか、又は、シランカップリング又はアゾール系化合物による単独の層が形成されているのかを判定する。また、当該深さ方向の元素分析により、混合層の厚みを決定する。XPS装置にてSi及びNを検出し、且つ、C検出量がバックグラウンドレベルよりも大きい深さ範囲を混合層の厚みとしてこれを複数箇所測定し、その平均値D0を混合層の平均厚みとする。混合層の平均厚みは密着性、防錆性及び超音波溶接性の共存を図る観点から、D0は1.0〜5.0nmが好ましく、1.5〜4.0nmがより好ましい。また、混合層と銅箔との間にさらに中間層が形成されている場合であっても、混合層及び中間層の合計の平均厚みについて、D0は同様に、1.0〜5.0nmが好ましく、1.5〜4.0nmがより好ましい。また、混合層と中間層とが形成されている場合、それらの厚みの割合として、混合層の方が大きいことが好ましい。図2に、有機皮膜の厚みを測定する際に得られるXPS装置によるN,Si,Cのデプスプロファイルの例を示す。
シランカップリング剤及びアゾール系化合物は、エタノールや水等の溶媒に溶かして使用することができる。
また、一般に、シランカップリング剤やアゾール系化合物の濃度を高くすると、形成される有機皮膜が厚くなり、濃度を低くすると薄くなる。両者を混合した溶液を、pH6.0〜9.0、好ましくはpH6.5〜8.0の範囲で処理することで、シランカップリング剤及びアゾール系化合物の混合層が形成される。
表面処理で使用するシランカップリング剤及びアゾール系化合物の混合液において、シランカップリング剤濃度は、1×10-4〜30×10-4mol/L、好ましくは3×10-4〜15×10-4mol/Lであり、アゾール系化合物の濃度は、1×10-4〜20×10-4mol/L、好ましくは2×10-4〜10×10-4mol/Lである。これらの濃度範囲の混合液にて表面処理をすることで、密着性、防錆性及び超音波溶接性のバランスが良好な混合層を形成することができる。
本発明に係る銅箔を材料とする集電体とその上に形成された活物質層によって構成された負極を用いて、慣用手段によりリチウムイオン電池を作製することができる。リチウムイオン電池には、電解質中のリチウムイオンが電気伝導を担うリチウムイオン一次電池用及びリチウムイオン二次電池が含まれる。負極活物質としては、限定的ではないが、炭素、珪素、スズ、ゲルマニウム、鉛、アンチモン、アルミニウム、インジウム、リチウム、酸化スズ、チタン酸リチウム、窒化リチウム、インジウムを固溶した酸化錫、インジウム−錫合金、リチウム−アルミニウム合金、リチウム−インジウム合金等が挙げられる。
以下、本発明の実施例を示すが、これらは本発明をより良く理解するために提供するものであり、本発明が限定されることを意図するものではない。
(実施例1)
アゾール系化合物及びシランカップリング剤の混合液による表面処理が特性に与える影響を検討するため、以下の条件で実施例及び比較例を作成した。各種条件及び試験結果を後述の表1に示す。
[圧延銅箔の製造]
厚さ200mm、幅600mmのタフピッチ銅のインゴットを製造し、熱間圧延により10mmまで圧延した。
次に、焼鈍と冷間圧延を繰り返し、最後に冷間圧延で、ワークロール径60mm、ワークロール表面粗さRaを0.03μmとし、最終パスの圧延速度400m/分、加工度20%として厚さ10μmに仕上げた。圧延油の粘度は9.0cSt(25℃)であった。得られた圧延銅箔はRaが0.11μmであった。
[電解銅箔の製造]
特許第4115240号の実施例に記載された電解液を用いて電解して、10μmの電解銅箔を製造した。得られた電解銅箔はRaが0.12μmであった。
[表面処理]
上記の通り製造した板厚10μmの圧延銅箔及び電解銅箔につき、表1に記載の濃度のアゾール系化合物及びシランカップリング剤各単独の水溶液、及び、両者を混合した水溶液を準備し、これに3秒間浸漬した後、ドライヤーにて乾燥した。続いて、活物質への塗布及び密着性評価を行った。アゾール系化合物は、1,2,3−ベンゾトリアゾール(以下、BTA)を、また、シランカップリング剤は日鉱金属株式会社製のイミダゾールシラン(IS−1000)を用い、実施例1−8のみ、信越化学工業株式会社製のN−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシランを用いた。
[防錆性]
(1)銅箔を30mm×60mmの大きさに切り出した。
(2)試料(1)を硫化水素暴露試験機(H2S:3ppm、40℃、50RH%)に入れ、20分間保持した。
(3)試料を(2)の試験機から取り出し、銅箔表面の色調を確認した。
(4)試験後の銅箔表面の色調が試験前と同じものを「○」、試験前と比較して、薄い赤褐色に変色したものを「△」、表面全体が紫あるいは青色に変色したものを「×」とした。
[活物質との密着性]
(1)平均径9μmの人工黒鉛とポリビニリデンフルオライドとを重量比1:9で混合し、これを溶剤N−メチル−2−ピロリドンに分散させた。
(2)銅箔の表面に上記の活物質を塗布した。
(3)活物質を塗布した銅箔を乾燥機にて90℃×30分間加熱した。なお、このときにはシランカップリング剤は銅表面にOH基が結合していないため、未反応のシランカップリング剤との脱水反応により銅表面と反応することはほとんどない。
(4)乾燥後、20mm角に切り出し、1.5トン/mm2×20秒間の荷重をかけた。
(5)上記サンプルに対し、カッターにて碁盤目状に切り傷を形成し、市販の粘着テープ(セロテープ(登録商標))を貼り、重さ2kgのローラーを置いて1往復させて粘着テープを圧着した。
(6)粘着テープを剥がし、銅箔上に残存した活物質は、表面の画像をPCに取り込み、二値化によって銅表面の金属光沢部分と活物質が残存する黒色部分を区別し、活物質の残存率を算出した。残存率は、各サンプル3つの平均値とした。活物質密着性の判定は、残存率50%未満を「×」、50%以上70%未満を「△」、70%以上90%未満を「○」、90%以上を「◎」とした。
[超音波溶接性]
(1)銅箔を100mm×150mmの大きさに切り出し、30枚重ねた。
(2)ブランソン社製のアクチュエータ(型番:Ultraweld L20E)にホーン(ピッチ0.8mm、高さ0.4mm)を取り付けた。アンビルは0.2mmピッチを使用した。
(3)溶接条件は、圧力40psi、振幅60μm、振動数20kHz、溶接時間は0.1秒とした。
(4)上記条件で溶接した後、銅箔を1枚ずつ剥離したときに、21枚以上の銅箔が溶接部分で破れた場合を「◎」、11〜20枚の銅箔が溶接部分で破れた場合を「○」、1〜10枚の銅箔が溶接部分で破れた場合を「△」、一枚も銅箔が破れなかった場合を「×」とした。なお、銅箔を剥離する前に、ホーンに接触していた最表層の銅箔の溶接部分を実態顕微鏡にて20倍で拡大観察し、クラックが発生していないことを確認してから剥離試験を実施した。
[有機皮膜の判定]
有機皮膜が、混合層であるのか、混合層と中間層とであるのか、又は、シランカップリング剤又はBTA単独で形成された層であるのか、についての判定を行った。具体的には、銅箔表面をフーリエ変換型赤外分光装置(FT−IR装置)にて分析することでSi−OH基、Si−O−Si基を検出し、飛行時間型二次イオン質量分析装置(TOF−SIMS装置)でアゾール系化合物を検出する。そして、これらの検出結果によりシランカップリング剤及びアゾール系化合物の存在を確認した。さらにX線光電子分光分析装置(XPS装置)とアルゴンスパッタとを組み合わせて、深さ方向の元素分析を行い、各元素の分布の様子により、有機皮膜が、(A)混合層であるのか、(B)混合層と中間層とであるのか、(C)シランカップリング剤で形成された単独層であるのか、又は、(D)BTAで形成された単独層であるのかを決定した。
[有機皮膜の厚み]
有機皮膜(混合層、混合層及び中間層、又は、シランカップリング剤又はBTA単独で形成された層)の厚みは、アルゴンスパッタしながらXPS装置で銅箔の深さ方向について元素分析し、Si及びNを検出し、且つ、C検出量がバックグラウンドレベルよりも大きな深さ範囲(SiO2換算)を有機皮膜厚みとし、任意の5カ所の平均値を有機皮膜厚みの平均値とした。
・装置:XPS装置(アルバックファイ社、型式5600MC)
・真空度:5.7×10-7Pa
・X線:単色AlKα、X線出力210W、入射角45°、取り出し角45°
・イオン線:イオン種Ar+、加速電圧3kV、掃引面積3mm×3mm、スパッタリングレート2.3nm/min(SiO2換算)
(評価結果)
実施例1−1〜1−6及び1−9〜1−11は、圧延銅箔あるいは電解銅箔を用いているが、BTAとシランカップリング剤との混合液で表面処理をしており、更に、BTAとシランカップリング剤との混合有機皮膜厚が1.0〜5.0nmの範囲にある。このため、溶接性、防錆性及び密着性の全てにおいて良好な特性を示している。
実施例1−7は、BTAで表面処理した後に、さらに実施例1−1と同濃度のBTAとシランカップリング剤の混合液で表面処理をしており、BTAとシランカップリング剤の混合層と銅箔の間に、更にBTAの中間層が存在するため、実施例1−1と比較して防錆性が良好である。また、ここでの有機皮膜厚は、上記2層の合計値であり、1.0〜5.0nmの範囲にあるため、溶接性も良好である。密着性については、混合層が最表層にあるため、良好である。
実施例1−8は、シランカップリング剤としてN−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシランを用いているが、イミダゾールシランを用いた場合と同様に溶接性、防錆性及び密着性の全てにおいて良好な特性を示している。
比較例1−12は、表面処理未実施であり、表面に有機皮膜が存在せず、溶接性は良好であるが、防錆性と密着性が悪い。
比較例1−13〜1−15は、BTAのみで表面処理を行っており、処理液濃度が低いほど溶接性が良好で、処理液濃度が高いほど防錆性が良好である。しかしながら、いずれの濃度であっても密着性が悪く、BTAのみでは、溶接性、防錆性及び密着性を同時に満足させることができないことを示している。
比較例1−16〜1−18は、シランカップリング剤のみで表面処理を行っており、処理液濃度が低いほど溶接性が良好で、処理液濃度が高いほど密着性が良好である。しかしながら、いずれの濃度であっても防錆性が悪く、シランカップリング剤のみでは、溶接性、防錆性及び密着性を同時に満足させることができないことを示している。
比較例1−19は、BTAのみで表面処理した後にシランカップリング剤のみで表面処理しており、BTAとシランカップリング剤との混合液で表面処理をしていない。このため、有機皮膜厚が1.0〜5.0nmの範囲にあるものの、防錆性が悪く、溶接性、防錆性及び密着性を同時に満足させることができないことを示している。
比較例1−20は、シランカップリング剤のみで表面処理した後にBTAのみで表面処理しており、BTAとシランカップリング剤との混合液で表面処理をしていない。このため、有機皮膜厚が1.0〜5.0nmの範囲にあるものの、密着性が悪く、溶接性、防錆性及び密着性を同時に満足させることができないことを示している。
(実施例2)
有機皮膜厚と、防錆性及び超音波溶接性との関係を検討するために、実施例2として以下の実験を行った。
本発明の実施例として、シランカップリング剤及びアゾール系化合物の混合層を有しているが、その混合層(有機皮膜)厚が1.0〜5.0nmの範囲外である実施例2−1及び2−2を形成した。実施例2−1及び2−2は、混合液中のアゾール系化合物及びシランカップリング剤の濃度を調整しながら、上述の実施例1で記載の方法で形成した。
より具体的には、実施例2−1では、圧延銅箔を用い、混合液中のシラン濃度が1.5×10-4mol/L、BTA濃度が1×10-4mol/Lであった。これにより形成された実施例2−1の有機皮膜厚は、0.8nmであった。
実施例2−2では、圧延銅箔を用い、混合液中のシラン濃度が3.0×10-4mol/L、BTA濃度が30×10-4mol/Lであった。これにより形成された実施例2−2の有機皮膜厚は、5.6nmであった。
また、比較例として、実施例2−1又は2−2と同様の有機皮膜厚を有しているが、有機皮膜がアゾール系化合物又はシランカップリング剤のいずれか一方のみで構成されている比較例2−3及び2−4を上述の実施例1で記載の方法で作成した。
より具体的には、比較例2−3では、圧延銅箔を用い、シランカップリング剤のみで表面処理を行った。処理液中のシラン濃度は1.5×10-4mol/Lとした。これにより形成された比較例2−3の有機皮膜厚は、0.9nmであった。
比較例2−4では、圧延銅箔を用い、BTAのみで表面処理を行った。処理液中のBTA濃度は30×10-4mol/Lとした。これにより形成された比較例2−4の有機皮膜厚は、5.4nmであった。
実施例2に係る試験条件及び評価結果を表2に示す。
(評価結果)
実施例2−1は、有機皮膜厚が1.0nm未満であり、実施例1―9に比べて防錆性が劣っているが、同様の有機皮膜厚を有する比較例2−3に比べると防錆性が優れていた。
実施例2−2は、有機皮膜厚が5.0nm超であり、実施例1―9に比べて超音波溶接性が劣っているが、同様の有機皮膜厚を有する比較例2−4に比べると超音波溶接性が優れていた。
(実施例3)
表3に示すような種々の銅合金を銅箔基材に用いた。これらは全て、各元素を無酸素銅中の溶湯に添加してインゴットを鋳造し、焼鈍及び圧延を繰り返して厚さ6〜20μmまで圧延することで作製した。
次に、表3に記載の濃度のアゾール系化合物及びシランカップリング剤単独の水溶液、及び、両者を混合した水溶液を準備し、上述のようにして作製した各種銅合金箔を5秒間浸漬した後、ドライヤーにて乾燥した。続いて、活物質への塗布及び密着性評価を行った。
アゾール系化合物としては1,2,3−ベンゾトリアゾール(BTA)を、シランカップリング剤としては日鉱金属社製のイミダゾールシラン(IS−1000)を用いた。
防錆性、活物質密着性、有機皮膜判定及び膜厚について、実施例1と同じ方法で評価し、超音波溶接性は以下の通り評価した。
評価結果を表3に示す。
[超音波溶接性]
(1)銅箔を100mm×150mmの大きさに切り出し、板厚6μmでは50枚、板厚10μmでは30枚、板厚20μmでは15枚重ねた。
(2)ブランソン社製のアクチュエータ(型番:Ultraweld L20E)にホーン(ピッチ0.8mm、高さ0.4mm)を取り付けた。アンビルは0.2mmピッチを使用した。
(3)溶接条件は、圧力40psi、振幅60μm、振動数20kHz、溶接時間は0.1秒とした。
(4)上記条件で溶接した後、銅箔を1枚ずつ剥離したときに、板厚6μmでは35枚以上、板厚10μmでは21枚以上、板厚20μmでは11枚以上の銅箔が溶接部分で破れた場合を「◎」、板厚6μmでは18〜34枚、板厚10μmでは11〜20枚、板厚20μmでは6〜10枚の銅箔が溶接部分で破れた場合を「○」、板厚6μmでは1〜17枚、板厚10μmでは1〜10枚、板厚20μmでは1〜5枚の銅箔が溶接部分で破れた場合を「△」、1枚も銅箔が破れなかった場合を「×」とした。なお、銅箔を剥離する前に、ホーンに接触していた最表層の銅箔の溶接部分を実態顕微鏡にて20倍で拡大観察し、クラックが発生していないことを確認してから剥離試験を実施した。
(評価結果)
実施例3−1〜3−8は、BTAとシランカップリング剤との混合液で表面処理しており、更に、BTAとシランカップリング剤との混合有機皮膜が1.0〜5.0nmの範囲にある。このため、溶接性、防錆性及び密着性の全てにおいて良好な特性を示している。
比較例3−9は、シランカップリング剤のみで表面処理を行っており、防錆性が不十分である。
比較例3−10は、シランカップリング剤のみで表面処理した後にBTAのみで表面処理しており、BTAとシランカップリング剤の混合液で表面処理をしていない。このため、有機皮膜厚が1.0〜5.0nmの範囲にあるものの、密着性が悪く、溶接性、防錆性及び密着性を同時に満足させることができない。
比較例3−11は、BTAのみで表面処理を行っており、密着性が不十分である。
比較例3−12は、BTAのみで表面処理した後にシランカップリング剤のみで表面処理しており、BTAとシランカップリング剤の混合液で表面処理をしていない。このため、有機皮膜厚が1.0〜5.0nmの範囲にあるものの、防錆性が悪く、溶接性、防錆性及び密着性を同時に満足させることができない。
(実施例4)
水系バインダーを用いた場合に、アゾール系化合物及びシランカップリング剤の混合液による表面処理が特性に与える影響を検討するため、以下の条件で実施例及び比較例を作製した。各種条件及び試験結果を表4に示す。なお、圧延銅箔及び電解銅箔の製造及び防錆性、超音波溶接性、有機皮膜の判定と厚みの評価は、実施例1と同じである。
[表面処理]
板厚10μmの圧延銅箔および電解銅箔につき、表4に記載の濃度のアゾール系化合物及びシランカップリング剤各単独の水溶液、及び、両者を混合した水溶液を準備し、これに5秒浸漬した後、ドライヤーにて乾燥した。続いて、活物質の塗布及び密着性評価を行った。アゾール系化合物は、BTAを、また、シランカップリング剤は日鉱金属社製のイミダゾールシラン(IS−1000)を用いた。
[活物質との密着性]
活物質との密着性は、ピール強度の測定で評価した。
(1)水とCMC(カルボキシメチルセルロース)を混合し、攪拌した。
(2)上記の混合液に黒鉛を加え攪拌し、さらに水を加えた。
(3)上記混合液にSBRを加えて攪拌し、粘度3000〜4000Pa・sとなるように水を加えた。
なお、ここで、CMCと黒鉛とSBRの添加比率は、重量比で1:98:1とした。
(4)(3)を銅箔表面上にドクターブレードを使って一定厚みに塗布した。
(5)60℃×10分、120℃×10分の順で乾燥した。
(6)1.5トン/mm2×20秒間の荷重をかけてプレス加圧した。
(7)上記サンプルを幅15mmに切り出した。
(8)支持板に両面テープを貼り付けて、さらに銅箔の活物質側を両面テープに貼り付けた。
(9)銅箔を引き剥がしながらピール強度を測定し、平均ピール強度を算出した。
ピール強度は、JIS C 6471に準じる方法で、引き剥がし角度90°にて測定した。
活物質密着性の判定は、サンプル幅15mmに対して、平均ピール強度100mN未満を「×」、100mN以上150mN未満を「△」、150mN以上200mN未満を「○」、200mN以上を「◎」とした。
(評価結果)
実施例4−1〜4−6及び4−8〜4−10は、圧延銅箔あるいは電解銅箔を用いているが、BTAとシランカップリング剤との混合液で表面処理しており、更に、BTAとシランカップリング剤との混合有機皮膜が1.0〜5.0nmの範囲にある。このため、溶接性、防錆性及び密着性の全てにおいて良好な特性を示している。
実施例4−7は、BTAで表面処理した後に、さらに実施例4−1と同濃度のBTAとシランカップリング剤の混合液で表面処理をしており、BTAとシランカップリング剤の混合層と銅箔の間に、更にBTAの中間層が存在するため、実施例4−1と比較して防錆性が良好である。また、ここでの有機膜厚は、上記2層の合計値であり、1.0〜5.0nmの範囲にあるため、溶接性も良好である。密着性については、混合層が最表層にあるため、良好である。
比較例4−11は、表面処理未実施であり、表面に有機皮膜が存在せず、溶接性は良好であるが、防錆性と密着性が悪い。
比較例4−12及び4−13は、BTAのみで表面処理を行っており、処理液濃度が低い場合は溶接性が良好で、処理液濃度が高い場合は防錆性が良好である。しかしながら、いずれの濃度でも密着性が悪く、BTAのみでは、溶接性、防錆性及び密着性を同時に満足させることができない。
比較例4−14及び4−15は、シランカップリング剤のみで表面処理を行っており、処理液濃度が低い場合は溶接性が良好で、処理液濃度が高い場合は密着性が良好である。しかしながら、いずれの濃度であっても防錆性が悪く、シランカップリング剤のみでは、溶接性、防錆性及び密着性を同時に満足させることができない。
比較例4−16は、BTAのみで表面処理した後にシランカップリング剤のみで表面処理しており、BTAとシランカップリング剤の混合液で表面処理をしていない。このため、有機皮膜厚が1.0〜5.0nmの範囲にあるものの、防錆性が悪く、溶接性、防錆性及び密着性を同時に満足させることができない。
比較例4−17は、シランカップリング剤のみで表面処理した後にBTAのみで表面処理しており、BTAとシランカップリング剤の混合液で表面処理をしていない。このため、有機皮膜厚が1.0〜5.0nmの範囲にあるものの、密着性が悪く、溶接性、防錆性及び密着性を同時に満足させることができない。
11 正極
12 セパレータ
13 負極
14、15 タブ

Claims (9)

  1. 銅箔表面の少なくとも一部にアゾール化合物及びシランカップリング剤の混合層が形成され、XPSによる深さ方向分析でSi及びNを検出し、かつC検出量がバックグラウンドレベルよりも大きい深さ範囲の平均値D 0 が1.0〜5.0nmであるリチウムイオン電池集電体用銅箔。
  2. 前記銅箔表面と前記混合層との間に、アゾール化合物もしくはクロメート層で構成された中間層が形成された請求項に記載のリチウムイオン電池集電体用銅箔。
  3. 前記アゾール化合物がベンゾトリアゾール系化合物である請求項1又は2に記載のリチウムイオン電池集電体用銅箔。
  4. 前記ベンゾトリアゾール系化合物が1,2,3−ベンゾトリアゾールである請求項に記載のリチウムイオン電池集電体用銅箔。
  5. 前記シランカップリング剤がイミダゾール基を含む請求項1〜のいずれかに記載のリチウムイオン電池集電体用銅箔。
  6. 前記イミダゾール基を含むシランカップリング剤が、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランとイミダゾールとの反応によって得られるイミダゾールシランである請求項に記載のリチウムイオン電池集電体用銅箔。
  7. リチウムイオン二次電池負極集電体用である請求項1〜のいずれかに記載のリチウムイオン電池集電体用銅箔。
  8. 請求項1〜のいずれかに記載の銅箔を集電体として用いたリチウムイオン電池。
  9. 銅箔表面の少なくとも一部に対し、アゾール化合物及びシランカップリング剤の混合液で表面処理を実施して前記アゾール化合物及び前記シランカップリング剤の混合層を形成する工程を含み、
    前記混合液は、アゾール化合物を1×10 -4 〜20×10 -4 mol/L、及び、シランカップリング剤を1×10 -4 〜30×10 -4 mol/Lで含むリチウムイオン電池集電体用銅箔の製造方法。
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