JP5403580B2 - 車両用デジタル統合情報計器盤 - Google Patents

Description

本発明は車両用デジタル統合情報計器盤に係り、より詳しくは１つのパネルにネガティブタイプ（ｎｅｇａｔｉｖｅ ｔｙｐｅ）でセグメント（ｓｅｇｍｅｎｔ）とドットマトリックス（ｄｏｔ−ｍａｔｒｉｘ）を混用して適用しながら、ブラックマトリックス（ｂｌａｃｋ−ｍａｔｒｉｘ）を利用して漏光を最少化し、明暗比を増加させて視認性及び可読性を向上させることのできる車両用デジタル統合情報計器盤に関する。

一般に、クラスターゲージ（ｃｌｕｓｔｅｒ ｇａｕｇｅ）と呼ばれる車両用計器盤は、運転者に車両の全般的な走行状態を明示する計器盤であって、運転者は前方を注視するうちに随時車両用計器盤を見て走行状態を判断する。
このため、従来の車両用計器盤は、タコメーター（ｔａｃｈｏｍｅｔｅｒ）、速度計（ｓｐｅｅｄ−ｍｅｔｅｒ）及び温度、流量計などを備え、感知センサを介し感知された車両のエンジン回転速度（ＲＰＭ；Ｒｅｖｏｌｕｔｉｏｎｓ Ｐｅｒ Ｍｉｎｕｔｅ）、走行速度、冷却水温度及び流量状態などの情報を針の動きで示している。運転者は、当該針の指す数字を読み取り、運転者が運行中の車両の速度に関する情報が分かるため、この情報を参考にして走行状態を調節する。

図１（ａ）〜（ｃ）に従来の車両用計器盤の例を示す。
図１（ａ）は、従来のセグメントだけを適用した車両用計器盤の例示図である。
図１（ａ）のように、セグメント１０だけを適用したセグメントオンリー（ｏｎｌｙ）タイプの車両用計器盤は、セグメントの表現機能に限界があるため多様な情報の表現に制約がある。
図１（ｂ）に示すセグメントとドットマトリックスを１つのパネルに適用した車両用計器盤は、ポジティブタイプ（ｐｏｓｉｔｉｖｅ ｔｙｐｅ）であって、文字部２０を暗くし周辺３０を発光させて文字部２０が黒色になるようにするものであるが、デザインが洗練されず昼夜間の視認性及び可読性が低下するという問題点があった。
次に、文字部の周辺領域を暗くして文字部に照明が集中するようにしたネガティブタイプ（ｎｅｇａｔｉｖｅ ｔｙｐｅ）車両用計器盤が開発された。

しかし、従来のネガティブタイプ車両用計器盤は、セグメントに比べてドットマトリックスの漏光がさらに大きいのでセグメントとドットマトリックスとの間に色相の差が発生し、１つのパネルに統合して製造する場合、その色相差が目立って視認性が低下するため、セグメントとドットマトリックスを分離して個別型で製造された。
このような個別型ネガティブタイプ車両用計器盤は、図１（ｃ）のように、セグメント１０とドットマトリックス４０が分離されているため、デザイン的に不自然で角張った印象を与え、情報が分散し運転者が正確な情報を認識し難いという問題点があった。
特開２００４−１５７０８４号公報

本発明は前記のような問題点を解決するためなされたものであり、本発明の目的は、１つのパネルにネガティブタイプでセグメントとドットマトリックスを混用して適用しながら、ブラックマトリックスを利用して漏光を最少化し、視認性及び可読性を向上させた車両用デジタル統合情報計器盤を提供することにある。

本発明の車両用デジタル統合情報計器盤は、速度計を備える車両用デジタル統合情報計器盤において、前記速度計は、車両の速度情報を表示する目盛部と、車両の走行状態情報を数字及び文字で表示する統合情報表示窓と、を含み、前記統合情報表示窓は、単一パネルにセグメントとドットマトリックスを混用して形成し、前記セグメント及び前記ドットマトリックスの周辺領域上にブラックマスクを形成し、前記セグメント及び前記ドットマトリックスに照明を集中させることを特徴とする。

前記セグメント表示部と前記ドットマトリックス表示部の色相を二元化させて設定することを特徴とする。

前記車両の走行状態情報は、車両の速度情報、オーディオ情報、瞬間燃費及び室内温度情報を含むことを特徴とする。

前記目盛部にはｋｍ／ｈ単位の速度を表示し、前記統合情報表示窓にはｍｉｌｅ／ｈ単位の速度を表示することを特徴とする。

前記統合情報表示窓には、加速設定及び制限速度の設定時に設定された速度を前記目盛部を介しバー形態で表示し、併せて図、文字および現在の走行速度を表示することを特徴とする。

前記タコメーター、前記温度、流量計、前記セグメント表示部及び前記ドットマトリックス表示部の表示は、選択的にオン、オフされることを特徴とする。

本発明は、車両用計器盤の視認性及び可読性を向上させ、運転者の利便性を増大させる効果がある。

以下、本発明に係る車両用デジタル統合情報計器盤について、図を参照して詳しく説明する。

図２は、本発明に係るネガティブ（ｎｅｇａｔｉｖｅｅ）タイプの車両用デジタル統合情報計器盤の構成を示す図である。
本発明に係るネガティブタイプの車両用デジタル統合情報計器盤は、１つのパネルにドットマトリックスとセグメントを適用し、文字部を発光させ文字部の周辺領域は暗くするネガティブタイプ（ｎｅｇａｔｉｖｅ ｔｙｐｅ）で形成し、文字部の周辺領域にブラックマスクを蒸着して明暗比を増大させることにより、視認性及び可読性を向上させる。

本発明に係る車両用デジタル統合情報計器盤は、速度計１００、タコメーター（Ｔａｃｈｏｍｅｔｅｒ）３００及び流量、温度計４００を含む。
速度計１００は、車両用デジタル統合情報計器盤の中央部に位置し、目盛バー（ｂａｒ）１２０と統合情報表示窓１４０を備える。
目盛バー１２０は、車両の走行速度をバーの形態で表示する。
統合情報表示窓１４０は、セグメントを適用し数字及び文字を表示するセグメント表示部１４２と、ドットマトリックスを適用し図、文字及び数字を表示するドットマトリックス表示部１４４とを含み、セグメント表示部１４２は車両の走行速度を数字で表示し、ドットマトリックス表示部１４４はラジオチャネル等のオーディオ情報、瞬間燃費等の統合情報を表示する。

図２ではセグメント表示部１４２がｋｍ／ｈ単位の速度を表示しているが、セグメント表示部１４２ではｍｉｌｅ／ｈで表示し、目盛バー１２０はｋｍ／ｈ単位で表示するデュアル（ｄｕａｌ）タイプ表示とすることもできる。
さらに、速度計１００は車両の制限速度及び走行速度設定機能の適用時に設定された速度をバー形態で表示し、セグメント表示部１４２に現在の走行速度を表示することもできる。
また、速度計１００は、目盛バー１２０と統合情報表示窓１４０を選択的にオン／オフでき、車両速度を目盛バー１２０でのみ表示するか、セグメント表示部１４２でのみ表示することができる。

タコメーター（Ｔａｃｈｏｍｅｔｅｒ）３００は、速度計１００の左側に備えられエンジンの回転数、即ちＲＰＭ（Ｒｅｖｏｌｕｔｉｏｎｓ Ｐｅｒ Ｍｉｎｕｔｅ）を表わす。
流量、温度計４００は、左側に冷却水の温度を表示し、右側には燃料状態を表示する。
前記のような構成等は全て１つのパネルに適用されるようにし、ネガティブ方式を適用してセグメント表示部１４２及びドットマトリックス表示部１４４の文字部分に照明が照射され、文字部分の周辺領域は暗く処理する。

図３は、図２に示した車両用デジタル統合情報計器盤の概略的な内部構成を示す図である。
車両用デジタル統合情報計器盤は、全体外形となる全体デコプレート２０２、全体デコプレート２０２の上部に一定の角度の扇形の形態を有するよう形成される下部デコプレート２０４、車両用デジタル統合情報計器盤に一定の光を照射するため下部デコプレート２０４の両端に設けられる照明源２０６、上部デコプレート２１０に光を伝達するため下部デコプレート２０４の上部に形成される導光板２０８、導光板２０８の上部に形成され目盛りが表示される上部デコプレート２１０を含んで構成される。

照明源２０６は、発光ダイオード（ＬＥＤ；Ｌｉｇｈｔ Ｅｍｉｔ Ｄｉｏｄｅ）を備え、導光板２０８は、プリズムを備えて照明源２０６により照射された光をプリズムにより反射させ、上部デコプレート２１０に伝達する。
図３では、車両用デジタル統合情報計器盤の中央部に位置した速度計に対する内部構成を概略的に図示しているが、タコメーターと温度、流量計も図３のような内部構成を有する。

図４は、本発明に係る車両用デジタル統合情報計器盤の断面図である。
本発明に係るネガティブタイプの車両用デジタル統合情報計器盤は、ガラス基板１０２ａの上部に透明電極１０４ａが積層され透明電極１０４ａの上部にセグメント、ドットマトリックス表示部１１０ａが積層され、セグメント、ドットマトリックス表示部１１０ａの上部に液晶保護フィルム１０８ａ、１０８ｂで取り囲まれた液晶１０６が形成され、液晶保護フィルム１０８ｂの上部にセグメント、ドットマトリックス表示部１１０ｂが積層され、セグメント、ドットマトリックス表示部１１０ｂの上部に複数のブラックマスク１１２を離隔して形成したあと、透明電極１０４ｂ及びガラス基板１０２ｂが順次積層された構造を有する。

ブラックマスク１１２は、セグメント、ドットマトリックス表示部１１０ａ、１１０ｂ以外の領域を暗く見えるようにするためのものであり、文字部になるセグメント、ドットマトリックス表示部１１０ｂ以外の領域に蒸着される。但し、セグメント、ドットマトリックス表示部１１０ｂの誤差範囲に従いブラックマスク１１２をセグメント、ドットマトリックス表示部１１０ｂと一部オーバーラップされるように蒸着させるのが好ましい。

このように、本発明はブラックマスク１１２を蒸着することにより、セグメントがオフ状態の場合の透過率を減少させるので、下記の数１を適用すれば明暗比が増大する。即ち、明暗比はオンセグメント（ｏｎ−ｓｅｇｍｅｎｔ）とオフセグメント（ｏｆｆ−ｓｅｇｍｅｎｔ）との明度比率であるため、オフセグメントの光透過率が減少すれば明暗比が増大する。
ここで、オンセグメント（ｏｎ−ｓｅｇｍｅｎｔ）透過率はセグメントがオン状態の場合の透過率を意味し、オフセグメント（ｏｆｆ−ｓｅｇｍｅｎｔ）透過率はセグメントがオフ状態の場合の透過率を意味する。

本発明では、ブラックマスク１１２を利用してオフ状態のセグメントの透過率を低めることにより漏光が殆どなくなってオフセグメント透過率が減少することになる。したがって図５に示すように、ブラックマスク１１２を用いない場合（Ｂ）よりブラックマスク１１２を用いた場合（Ａ）の明暗比がさらに増加する。
このように、本発明はブラックマスク１１２を利用して文字が表示される領域以外の周辺領域に対し、光の散乱を予め除去して光で文字が表示される文字部、即ちセグメント、ドットマトリックス表示部１１０ｂに集中するに伴い、視認性及び可読性が高くなる。

図６は、本発明に係る車両用デジタル統合情報計器盤のウエルカムイメージ（ｗｅｌｃｏｍｅ ｉｍａｇｅ）及びサウンドを具現した例示図である。
本発明に係る車両用デジタル統合情報計器盤は、イグニッションオン（ＩＧ ＯＮ）時に統合情報表示窓１４０のセグメントを利用して数字及び文字を表わすセグメント表示部１４２と、ドットマトリックスを利用して図、数字及び文字を表わすドットマトリックス表示部１４４とをスイーピング（ｓｗｅｅｐｉｎｇ）しながら不良セグメントをチェックし、現在の状態を表示してドットマトリックス表示部１４４にウエルカムイメージを表示する。このとき、サウンドを同時に適用するのが好ましい。

図７（ａ）〜（ｄ）は、本発明に係る車両用デジタル統合情報計器盤のセグメント表示部１４２とドットマトリックス表示部１４４の色相を二元化させた例示図である。
本発明に係る車両用デジタル統合情報計器盤は３色ＬＥＤを適用し、図７（ａ）〜（ｄ）のようにドットマトリックス表示部１４４とセグメント表示部１４２の色相を二元化させ、ドットマトリックスとセグメントとの物理的な性質の差による色相偏差を減少させる。

図７（ａ）は、目盛バー１２０及びセグメント表示部１４２には赤色を適用し、ドットマトリックス表示部１４４には橙色を適用した例を示す図である。図７（ｂ）は、目盛バー１２０及びセグメント表示部１４２には白色を適用し、ドットマトリックス表示部１４４には空色を適用した例を示す図である。図７（ｃ）は、目盛バー１２０及びセグメント表示部１４２には緑色を適用し、ドットマトリックス表示部１４４には黄緑色を適用した例を示す図である。図７（ｄ）は、目盛バー１２０及びセグメント表示部１４２には橙色を適用し、ドットマトリックス表示部１４４には黄色を適用した例を示す図である。

一方、本発明に係る車両用デジタル統合情報計器盤は、図８（ａ）及び（ｂ）に示すように、加速設定機能及び制限速度設定機能をバー（ｂａｒ）の形態で表示し、運転者が走行速度の状態を一目で視認することができるようにする。
ここで、加速設定機能は走行速度を自動に設定する機能であり、図８（ａ）には走行速度を１００ｋｍ／ｈに設定した場合、速度計１００の目盛バー１２０で設定された速度１００ｋｍ／ｈを表示し、セグメント表示部１４２に走行中の速度を表示した例を示している。
さらに、制限速度設定機能は、走行速度の最大加速速度を制限するため設定するものであり、図８（ｂ）には１００ｋｍ／ｈに制限速度を設定した場合、速度計１００の目盛バー１２０で制限速度を表示し、セグメント表示部１４２には現在の走行速度を表示した例を示している。

図９（ａ）〜（ｅ）は、本発明に係る車両用デジタル統合情報計器盤のインタフェースの例示図である。
本発明に係る車両用デジタル統合情報計器盤は、図９（ａ）〜（ｅ）のように機能別インタフェースを選択的に具現することができる。
図９（ａ）は、速度計１００、タコメーター３００及び温度、流量計４００など全体を表示した場合の例示図である。
図９（ｂ）は、図９（ａ）の状態、即ち全体表示状態でタコメーター３００の表示をオフ（ｏｆｆ）させた状態の例であり、図９（ｃ）は図９（ｂ）でタコメーター３００だけでなくセグメント表示部１４２の表示をオフさせた状態の例であり、図９（ｄ）はタコメーター３００、セグメント表示部１４２及び温度、流量計４００の表示をオフさせた状態の例であり、図９（ｅ）は全ての構成を全てオフさせた状態の例である。
図９（ａ）〜（ｅ）に示したインタフェースは、スイッチ押し回数に応じて順次提供されるのが好ましい。

以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されず、本発明の属する技術範囲を逸脱しない範囲での全ての変更が含まれる。

（ａ）は、従来のセグメントだけを利用した車両用計器盤の例示図である。（ｂ）は、従来のポジティブタイプの車両用計器盤の例示図である。（ｃ）は、従来の個別タイプのネガティブ車両用計器盤の例示図である。 本発明に係るネガティブタイプの車両用デジタル統合情報計器盤の構成を示す図である。 図２に示した車両用デジタル統合情報計器盤の内部構成を示す図である。 図２に示した車両用デジタル統合情報計器盤の断面図である。 図４に示した車両用デジタル統合情報計器盤の温度に伴う明暗比を従来と比較したグラフである。 図２に示した車両用デジタル統合情報計器盤のウエルカムイメージ及びサウンドを具現した例示図である。 （ａ）〜（ｄ）は、図２に示した車両用デジタル統合情報計器盤のドットマトリックス表示部とセグメント表示部の色相を二元化させた例示図である。 （ａ）は、図２に示した車両用デジタル統合情報計器盤で加速設定をバー（ｂａｒ）タイプで表示した例示図である。（ｂ）は、図２に示した車両用デジタル統合情報計器盤の制限速度の設定をバータイプで表示した例示図である。 （ａ）〜（ｅ）は、図２に示した車両用デジタル統合情報計器盤のインタフェースの例示図である。

符号の説明

１００ 速度計
１０２ ガラス基板
１０４ 透明電極
１０６ 液晶
１０８ａ、１０８ｂ 液晶保護フィルム
１１０ａ、１１０ｂ セグメント／ドットマトリックス表示部
１１２ ブラックマスク
１２０ 目盛バー
１４０ 統合情報表示窓
１４２ セグメント表示部
１４４ ドットマトリックス表示部
２０２ 全体デコプレート
２０４ 下部デコプレート
２０６ 照明源（発光ダイオード）
２０８ 導光板
２１０ 上部デコプレート
３００ タコメーター（Ｔａｃｈｏｍｅｔｅｒ）
４００ 流量／温度計

Claims (6)

1. 速度計を備える車両用デジタル統合情報計器盤において、
   前記速度計は、
   車両の速度情報を表示する目盛部と、
   車両の走行状態情報を数字及び文字で表示する統合情報表示窓と、を含み、
   前記統合情報表示窓は、単一パネルにセグメントとドットマトリックスを混用して形成し、
   前記セグメント及び前記ドットマトリックスの周辺領域上にブラックマスクを形成し、
   前記セグメント及び前記ドットマトリックスに照明を集中させ、
   前記統合情報表示窓は、
   前記セグメントを利用して車両の速度情報を数字で表示するセグメント表示部と、
   前記ドットマトリックスを利用して前記車両の走行状態情報を図及び文字で表示するドットマトリックス表示部と、
   を含み、
   前記車両用デジタル統合情報計器盤において、
   目盛バーの形態で車両のエンジン回転速度を表わすタコメーター、及び前記目盛バーの形態で車両の冷却水温度及び流量状態を表わす温度、流量計は、前記速度計と単一パネルに形成され、
   車両のイグニッションオンの際に前記タコメーター、前記温度、流量計、前記セグメント表示部、及び前記ドットマトリックス表示部をスイーピングしながら不良セグメントをチェックし、前記ドットマトリックス表示部にウエルカムイメージを表示することを特徴とする車両用デジタル統合情報計器盤。
2. 前記セグメント表示部と前記ドットマトリックス表示部の色相を二元化させて設定することを特徴とする請求項１に記載の車両用デジタル統合情報計器盤。
3. 前記車両の走行状態情報は車両の速度情報、オーディオ情報、瞬間燃費及び室内温度情報を含むことを特徴とする請求項１に記載の車両用デジタル統合情報計器盤。
4. 前記目盛部にはｋｍ／ｈ単位の速度を表示し、前記統合情報表示窓にはｍｉｌｅ／ｈ単位の速度を表示することを特徴とする請求項１に記載の車両用デジタル統合情報計器盤。
5. 前記統合情報表示窓には、加速設定及び制限速度の設定時に設定された速度を前記目盛部を介しバー形態で表示し、併せて図、文字および現在の走行速度を表示することを特徴とする請求項１に記載の車両用デジタル統合情報計器盤。
6. 前記タコメーター、前記温度、流量計、前記セグメント表示部及び前記ドットマトリックス表示部の表示は、選択的にオン、オフされることを特徴とする請求項１に記載の車両用デジタル統合情報計器盤。