JP2005001538A - ワイパーブレード用の結合部材 - Google Patents

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Kazuto Yokoo
和人 横尾
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Abstract

【課題】ワイパーアームの装着作業を容易に行える結合部材を提供する。
【解決手段】結合部材20は、ワイパーアーム10の係合部11が結合される被係合部22を備える。被係合部22には貫通孔29が形成され、結合部材20は、貫通孔29を貫通するリベット21を介して、ワイパーブレード本体の側板3A、3B間に軸支される。被係合部22の下面には、貫通孔29の下方付近から撓み部27の基端に至るまで続く凹部35が設けられる。これにより、ワイパーアーム10をワイパーブレード本体に対して角度を持って結合したとしても、結合作業の初期において、係合部11の先端部11Aは、凹部35内に配置され、被係合部22の下面と干渉することはない。また、係合部11は、凹部35後端側の斜面35Aに沿って案内されるので、結合作業はスムーズに行える。
【選択図】 図9

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ワイパーアームとワイパーブレードを結合するための結合部材に関する。
【0002】
【従来技術】
ワイパー装置は、モータと、このモータにより駆動されるシャフトに連結されるワイパーアームと、このワイパーアームに結合されるワイパーブレードとから構成される。このようなワイパー装置におけるワイパーアームとワイパーブレードの結合方式としては、ワイパーアームに設けたU字型(フック型)の係合部を、ワイパーブレード本体の側板の間に軸支された結合部材にフックさせる方式が、広く用いられている。
【0003】
このような結合部材は、例えば、特開昭55−8997号公報、特開昭62−37252号公報、実開平2−30759号公報、特開平11−310110号公報等に、提案がなされている。このうち、例えば、実開平2−30759号公報のものは、結合部材の下方に切り欠き部を形成し、この切り欠き部に、ワイパーブレード本体の側板間に設けられたピンを係合させることにより、結合部材をワイパーブレード本体に取り付ける。しかしながら、このような構成をとると、長いワイパーブレード用の大型の結合部材においては、結合部材が装着される部分の幅に対して振れ幅が大きくなってしまい、結合部材の摩耗等の問題が生じる。
【0004】
そこで、大型の結合部材には、例えば特開平11−310110号公報の結合部材のように、結合部材を貫通する貫通孔を設け、この貫通孔に貫通したリベットを介して、結合部材をワイパーブレード本体に対して堅固に取り付けるものがある。図10には、このようなタイプの結合部材100を示す。結合部材100は、ワイパーアーム10のU字型の係合部11が係合する被係合部101を備え、この被係合部101を貫通して、貫通孔102が形成されている。結合部材100は、貫通孔102を貫通するリベットにより、ワイパーブレード本体に固定される。
【0005】
【特許文献1】
特開昭55−8997号公報
【特許文献2】
特開昭62−37252号公報
【特許文献3】
実開平2−30759号公報
【特許文献4】
特願平11−310110号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この結合部材100では、ワイパーアーム10を結合し始めるときに、ワイパーアーム10が結合部材100及びワイパーブレード本体に対して角度をもってしまうと、図10に示すように、係合部11の先端部11Aが、被係合部101の下面101Aに当接してしまう。このため、結合作業は、ワイパーアーム10とワイパーブレード本体を略平行な状態に保ちながら開始する必要があり、結合作業者にとって、行いにくいものとなっていた。
【0007】
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、結合部材に形成した貫通孔に貫通するリベットによりワイパーブレード本体に取り付けられる結合部材において、結合部材へのワイパーアームの装着作業を容易に行える結合部材を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ワイパーアームのフック型係合部が係合する被係合部と、この被係合部を貫通する貫通孔とを備え、前記貫通孔を貫通するリベットによりワイパーブレード本体の両側の側板間に取り付けられるワイパーブレード用の結合部材において、前記被係合部の下面に、ワイパーアームとワイパーブレードの結合の初期に前記フック型係合部の先端部が配置される位置に設けられた凹部を備えた。
【0009】
前記凹部は、前記フック型係合部の前記被係合部への初期に、前記フック型係合部の先端が接触する部分に設けられていてもよい。
【0010】
前記被係合部の下面には、前記フック型係合部が係合する側と反対方向に延びる撓み部が設けられ、この撓み部に前記フック型係合部に設けられた被係止部に係合する係止部を設けるとともに、前記凹部は、前記撓み部に至るまで続いているようにしてもよい。
【0011】
【発明の作用及び効果】
本発明によれば、結合部材の被係合部下面に凹部を設けたので、ワイパーアームを結合部材及びワイパーブレード本体に対して傾けて結合する場合でも、結合作業の初期にワイパーアームの係合部の先端部が位置する場所には凹部があり、係合部の先端部は凹部内に逃がされる。したがって、ワイパーアームをワイパーブレード本体に対して傾けた状態で、結合作業を開始することができ、結合作業を容易化できる。
【0012】
また、凹部が撓み部に至るまで続くものとすれば、ワイパーアームの係合部は、凹部に接触した後、凹部に沿って撓み部に至るまで案内されていく。したがって、スムーズな結合作業を行える。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の各実施形態を説明する。
【0014】
図1、図2には、本実施形態の結合部材20を介して結合されたワイパーブレード1とワイパーアーム10の全体構成を示す。また、図3にはワイパーブレード1を、図4にはワイパーアーム10を、それぞれ単独で示す。なお、以下の説明では、ワイパーブレード1から結合部材20を除いた部分を、ワイパーブレード本体と言う。
【0015】
図示されるように、ワイパーブレード1は、被払拭面を払拭するための長尺状のブレードラバー2を、複数のレバー状の部材からなる支持部によって支持するものである。本実施形態では、支持部は、プライマリーレバー3と、このプライマリーレバー3の両端に支持される2本のセカンダリーレバー4と、これらのセカンダリーレバー4の両端に支持される4本のヨーク5からなる。ブレードラバー2は、ヨーク5によって支持されている。なお、本発明の適用範囲は、支持部が複数のレバー状部材から構成されるものに限られず、例えば一部材からなる支持部でブレードラバー2を支持するようなワイパーブレードにも適用できる。
【0016】
ワイパーブレード1は、プライマリーレバー3の略中央部付近に、一対の側板3A、3Bを備えている。結合部材20は、側板3A、3Bの間の空間3C内に配置され、リベット21によって側板3A、3Bに対して軸支されている。結合部材20の詳しい構成については後述する。
【0017】
ワイパーアーム10は、先端にU字型(フック型)の係合部11を備えたアーム状の部材である。このワイパーアーム10の係合部11が、結合部材20の被係合部22にフックすることによって、ワイパーアーム10とワイパーブレード1が連結される。一方、ワイパーアーム10の基端部12は、図示されないモータにより駆動されるシャフトに接続される。これにより、モータがワイパーアーム10を介してワイパーブレード1を駆動し、ワイパーブレード1のブレードラバー2が被払拭面(例えば車輌のガラス面)に沿って動き、被払拭面を払拭するようになっている。
【0018】
図5から図8には、本実施形態の結合部材20を詳細に示す。図示されるように、結合部材20は、左右一対の側面部23、24と、これら側板23、24の間に配設された被係合部22とブリッジ部25とを備える。側面部23、24は、ワイパーアーム10の係合部11の幅と略等しい間隔で、平行に配置されている。側面部23、24の前端部は、ブリッジ部25により連結され、側板23、24の略中央よりも後端側は、被係合部22により連結されている。なお、被係合部22、側板23、24及びブリッジ部25は、例えば樹脂の一体成形により、一部材として構成されている。
【0019】
被係合部22は、ワイパーブレード10の係合部11がフックする部分であって、係合部11がちょうど嵌合する形状になっている。被係合部22、側板23、24、ブリッジ部25の間には、開口部26が形成されている。ワイパーアーム10とワイパーブレード1の結合時には、ワイパーアーム10の係合部11は、この開口部26に挿入され、被係合部22と係合し、側板23、24の間に配置される。
【0020】
被係合部22は、下側に、撓み部27を備えている。係合部11が被係合部22に係合していくときには、係合部11の先端部11A(図4参照)が、撓み部27に接触することにより、撓み部27を上方に撓ませ、スムーズな嵌合がなされる。係合部11と被係合部22が正しく嵌合した後、撓み部27は弾性により元の位置に戻り、撓み部27の下面に設けられた係止部28が、係合部11の内周面に形成された被係止部(図示せず)に嵌合する。これにより、係合部11と被係合部22の抜け止めがなされるようになっている。
【0021】
結合部材20の略中央付近には、貫通孔であるリベット孔29が設けられる。このリベット孔29は、結合部材20の幅方向に延び、被係合部22の前端付近と両側板23、24を貫通している。このリベット孔29に貫通するリベット21(図1〜図3参照)により、結合部材20は、ワイパーブレード1の両側板3A、3Bの間に、回転可能に支持される。これにより、結合部材20の側面部23、24は、それぞれ、ワイパーブレード1の側板3A、3Bの内側面に沿って配置される。
【0022】
結合部材20の側面部23、24の外側面には、がたつき防止用の突起部31〜34が設けられる。これらの突起部31〜34は、側面部23、24から僅かに側方(幅方向の外側)に張り出した平面状の小領域であり、結合部材20は、これらの突起部31〜34において、ワイパーブレード本体の側板3A、3Bの内側面と接触する。これにより、結合部材20は、ワイパーブレード本体の側板3A、3Bの間で、がたつくことなく保持される。
【0023】
図6に示されるように、被係合部29の下面には、凹部35が形成され、リベット孔29の下方付近から、撓み部27の基端付近まで延在している。この凹部35は、ワイパーアーム10の係合部11を結合部材20の被係合部22に係合させ始めるときに係合部11の先端部11Aが配置される位置に形成されてたもので、また、先端部11Aが最初に接触する部分である。また、凹部35の後端側は、なだらかな斜面35Aとなっている。
【0024】
図9には、ワイパーアーム10の係合の初期の様子を示す。図示されるように、ワイパーアーム10を結合部材20に結合するには、ワイパーアーム10の係合部11を、結合部材20の開口部26内に挿入し、被係合部22の前方に配置する。この状態から、ワイパーアーム10を後方に移動させることにより、係合部11が被係合部22に係合していく。
【0025】
この係合の初期において、係合部11の先端11Aは、被係合部22の下面に設けられた凹部35付近に位置する。したがって、図に示すように、ワイパーアーム10を結合部材20及びワイパーブレードに対して傾けた状態(例えば7度程度の角度を付けた状態)で装着を始めたとしても、係合部11の先端部11Aは、凹部35内に逃がされ、被係合部22と干渉することはない。
【0026】
このようにワイパーアーム10を、図9に実線で示す位置から図9に一点鎖線で示す位置の方向に動かしていくと、係合部11の先端部11Aは、凹部35内の斜面35Aに接触する。この状態から更にワイパーアーム10を後方に移動させていくと、係合部11の先端部11Aは、斜面35Aに沿って撓み部27に至るまで案内され、ワイパーアーム10の姿勢は、ワイパーブレードと平行な状態となるように、自然に整えられていく。したがって、ワイパーアーム10は、係合部11が被係合部22に対して完全に嵌合する位置まで、結合部材20に対してスムーズに嵌合していく。
【0027】
以上のように、本実施形態の結合部材20では、被係合部22の下面に凹部35を設けたので、ワイパーアーム10を、ワイパーブレードに対して角度を持った状態で装着させていくことができ、装着作業が容易となる。また、係合部11は、凹部35後端側の斜面35Aに接触しながら、撓み部27まで案内されていくので、スムーズな装着が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】結合部材により結合されたワイパーブレードとワイパーアームを示す側面図である。
【図2】同じく結合部材により結合されたワイパーブレードとワイパーアームを示す平面図である。
【図3】ワイパーブレードを示す平面図である。
【図4】ワイパーアームを示す側面図である。
【図5】本発明の実施形態における結合部材を示す側面図である。
【図6】同じく結合部材を示す断面図である。
【図7】同じく結合部材を示す平面図である。
【図8】同じく結合部材を示す底面図である。
【図9】同じく結合部材へのワイパーアームの結合を示す断面図である。
【図10】従来の結合部材へのワイパーアームの結合を示す断面図である。
【符号の説明】
1 ワイパーブレード本体
3A 側板
3B 側板
10 ワイパーアーム
11 係合部
20 結合部材
21 リベット
22 被係合部
23 側面部
24 側面部
25 ブリッジ部
29 リベット孔
35 凹部
35A 斜面

Claims (3)

  1. ワイパーアームのフック型係合部が係合する被係合部と、この被係合部を貫通する貫通孔とを備え、前記貫通孔を貫通するリベットによりワイパーブレード本体両側の側板間に取り付けられるワイパーブレード用の結合部材において、
    前記被係合部の下面に、ワイパーアームとワイパーブレードの結合の初期に前記フック型係合部の先端部が配置される位置に設けられた凹部を備えた結合部材。
  2. 前記凹部は、前記フック型係合部の前記被係合部への初期に、前記フック型係合部の先端が接触する部分に設けられている請求項1に記載の結合部材。
  3. 前記被係合部の下面には、前記フック型係合部が係合する側と反対方向に延びる撓み部が設けられ、この撓み部に前記フック型係合部に設けられた被係止部に係合する係止部を設けるとともに、前記凹部は、前記撓み部に至るまで続いている請求項1又は請求項2に記載の結合部材。
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KR100911566B1 (ko) * 2008-04-29 2009-08-10 현대자동차주식회사 차량용 디지털 통합정보 계기판
KR101166524B1 (ko) 2012-03-13 2012-07-19 동양기전 주식회사 와이퍼 블레이드의 분리기능이 개선된 와이퍼 장치

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