JP2004074871A

JP2004074871A - 車両用表示器

Info

Publication number: JP2004074871A
Application number: JP2002235520A
Authority: JP
Inventors: Toshiharu Tanaka; 田中　俊治; Yoshiyuki Fukumoto; 福本　圭志
Original assignee: Kawasaki Heavy Industries Ltd
Current assignee: Kawasaki Heavy Industries Ltd
Priority date: 2002-08-13
Filing date: 2002-08-13
Publication date: 2004-03-11
Also published as: US7119764B2; US20040046713A1

Abstract

【課題】全体形状を小型化してスピード感を与え、かつ、表示機能の増大を図りながら表示を見易くした車両用表示器を提供する。
【解決手段】エンジン回転数を表示する円弧状のアナログ表示部２と、アナログ表示部２の内側に配置されたほぼ矩形のデジタル表示部７とを備える。デジタル表示部７は、速度計８と、走行距離を表示する距離計９またはエンジン冷却水の温度を表示する水温計１０とを有している。
【選択図】　　　　図１

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば自動二輪車のような車両に用いられる表示器に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来、自動二輪車の表示器（計器盤）としては、エンジン回転計に対し前後の箇所にインジケータや切換ボタンを配置した構成としたもの（以後、第１の従来例という）や、左右方向の一方側に指針によってエンジン回転数をアナログ表示するエンジン回転計が配置され、且つ他方側に走行速度をデジタル表示する速度計が配置されて、速度計の一部領域に、積算走行距離とリセット時点からの走行距離とが切換ボタンの操作で択一的に表示される構成としたもの（以後、第２の従来例という）、あるいは、アナログ表示のエンジン回転計の内方箇所に、速度計および距離計を左右に配置して設けた構成としたもの（以後、第３の従来例という）などが一般に知られている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、第１の従来例では、前後方向つまり車体の走行方向の寸法が大きい全体形状となることから、このような表示器は嵩高い感じを受けて感覚的にスピード感を感じることができない。また、第２の従来例では、円形のエンジン回転計と矩形のデジタル表示部とが左右に独立的に並置して設けられているので、全体形状が大型化する。さらに、第３の従来例では、他の表示器に比較してコンパクト化できる長所を有しているが、速度計と距離計とが左右の比較的離間した位置に設けられているので、双方の表示が見難い。
【０００４】
本発明は、前記従来の課題に鑑みてなされたもので、全体形状を小型化してスピード感を与え、かつ、表示機能の増大を図りながら表示を見易くした車両用表示器を提供することを目的とするものである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
前記した目的を達成するために、本発明に係る車両用表示器は、エンジン回転数を表示する円弧状のアナログ表示部と、前記アナログ表示部の内側に配置されたほぼ矩形のデジタル表示部とを備え、前記デジタル表示部は、速度計と、走行距離を表示する距離計またはエンジン冷却水の温度を表示する水温計とを有している。
【０００６】
前記車両用表示器によれば、円弧状のナアログ表示部の内側に、速度計と、距離計または水温計とを含むデジタル表示部が配置されているから、区画されたコンパクトな形状の表示領域内に所要の表示機能を配置できるとともに、前後方向の寸法が大きくならないので、表示器とその周辺のデザインを、スピード感を与えるコンパクトなものとすることができる。また、エンジン回転数は、デジタル表示器の外側に位置する円弧状のアナログ表示部において大きく表示されるので、視認が容易である。一方、走行速度と走行距離とは、デジタル表示部内に表示されるので、見易いものとなる。さらに、デジタル表示部に水温計を設けることも可能であるから、区画された領域内に多くの表示機能をまとめて配置できる利点がある。
【０００７】
本発明の好ましい実施形態では、前記距離計が時計と択一的に表示されるようになっている。
【０００８】
このように構成した場合には、デジタル表示部が、速度計および距離計としての機能に加えて、時計としての表示機能を有するので、形状の大型化を招くことなく表示機能の増大を図ることができる。
【０００９】
また、本発明の好ましい実施形態では、前記アナログ表示部の左右両側に、各種の動作表示を行うインジケータと、前記動作表示を切り換える切換ボタンとが配置されている。
【００１０】
このように構成した場合には、表示機能の増大を図りながらも、インジケータと切換ボタンとは、円弧状のアナログ表示部の左右両側に沿った円弧状のスペースに配置されるので、形状の大型化を招くことなく表示機能を増大させながらも、前後方向の寸法を小さく抑えて、特に、スポーツタイプの車両において要望されるスピード感を向上させることができる。
【００１１】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施形態について図面を参照しながら説明する。
図１は本発明の一実施形態に係る車両用表示器における計器盤１を示す平面図であり、この実施形態では自動二輪車に適用した場合を例示してある。前記計器盤１は、自動二輪車の前輪を支持するフロントフォーク（図示せず）の前方に設置されるもので、この計器盤１の中央部には、エンジン回転数をアナログ表示する円弧状のエンジン回転計（アナログ表示部）２が設けられている。
【００１２】
すなわち、エンジン回転計２は、計器盤１の表面には円形の回転数表示板３が、後述する液晶パネル２２の表面を覆う形で配置されており、円弧状の切欠部４１から、円弧状に配置された多数個の液晶セグメント４が露出している。切欠部４１の内側周縁には回転数を千単位で示す数字が印字されている。前記液晶セグメント４を、低回転数表示領域から走行時の回転数の表示位置まで発光させることにより、走行時のエンジン回転数をバー状にアナログ表示する。例えば、走行時の回転数が８０００ｒ／ｍｉｎ　の場合、回転数表示板３の０から８までの表示数字の範囲内にある液晶セグメント４が発光される。なお、エンジン回転計２は、エンジン回転数をアナログ表示できればよく、前記液晶セグメント４に代えて、多数個の発光ダイオードを並べて構成してもよい。
【００１３】
計器盤１におけるエンジン回転計２の内側には、回転数表示板３に切欠して設けられた矩形の表示窓４２から露出する単一のデジタル表示部７が配設されている。デジタル表示部７は、円弧状のエンジン回転計２に対し、これと同心円の中心部から右側部、つまり回転数表示のない部分にかけて延びる横長の形状になっている。このデジタル表示部７には、液晶セグメントにより走行速度がデジタル表示される速度計８が設けられるとともに、速度計８に対し手前側（図の下方側）に左右に細長く延びる表示領域が設けられており、この表示領域内の右方側に、後述する数種類の内容を切り換えて択一的にデジタル表示する切換表示部９が設けられている。さらに、前記細長い表示領域内の左方側に、エンジン冷却水の温度を液晶セグメントによりデジタル表示する水温計１０が設けられている。
【００１４】
前記切換表示部９は、走行距離をデジタル表示する距離計と現在時刻をデジタル表示する時計との両機能を兼備するもので、さらに、距離計は、積算走行距離（ＯＤＯ）と、リセット時点からの走行距離（ＴＲＩＰ）とを切り換えて表示できるようになっている。時計、積算走行距離およびリセット時点からの走行距離をそれぞれデジタル表示する際には、「ＣＬＯＣＫ」、「ＯＤＯ」および「ＴＰＩＰ」の各表示が点灯されて、デジタル表示の内容を明示する。
【００１５】
円弧状のエンジン回転計２の左方側には、動作表示を切り換える２種の切換ボタンである表示モード切換ボタン１２およびリセットボタン１３が、エンジン回転計２の外形に沿った弧状の配置に並べて設けられている。一方、エンジン回転計２の右方側には、各種の動作表示を行う複数（この例では５つ）の表示ランプ（インジケータ）１６〜２０が、エンジン回転計２の外形に沿った弧状の配置に並べて設けられている。
【００１６】
前記表示モード切換ボタン１２は、手動の押し込み操作を行う毎に、切換表示部９の表示内容を、現在時刻、リセット時点からの走行距離および積算走行距離に順次切り換えるものである。前記リセットボタン１３は、手動の押し込み操作を行うことにより後述する走行距離算出手段をリセットするものである。なお、表示モード切換ボタン１２に対し近接する前方箇所には、エンジン回転数が上昇して所定回転数に達したときに点灯表示することによって変速機のシフトタイミングであることを操縦者に知らせるシフト表示ランプ１１が設けられている。
【００１７】
前記５つのインジケータとして、方向指示表示ランプ１６、ヘッドランプのハイビーム表示ランプ１７、ニュートラル表示ランプ１８、オイルレベル表示ランプ１９および燃料噴射システムの異常作動状態表示ランプ２０が設けられている。なお、前記エンジン回転計２の内方側における速度計８の近傍箇所には、燃料タンク内の燃料残量が所定値以下になったことを点灯表示する燃料警告ランプ２１が設けられている。
【００１８】
前記エンジン回転計２およびデジタル表示部７の各々の液晶セグメントは、単一の四角形の液晶表示パネル２２に組み込まれている。この液晶表示パネル２２は、計器盤１内部に配置したプリント回路基板（図示せず）にかしめ加工手段で取り付けられた金属製カバー（図示せず）により支持されている。従来から、液晶表示パネル２２は四角形の外形に形成されるのが一般的である。したがって、この実施形態の車両用表示器では、安価な既成品としての四角形の液晶表示パネル２２を用いてエンジン回転計２およびデジタル表示部７を構成している。これに対し、車両用表示器の計器盤１は、外観の体裁上から、一般に円形の外形として商品価値を高めている。ところが、計器盤１を図１に２点鎖線で示すような円形の外形とした場合には、自動二輪車の表示器としては前後方向の寸法が大きくなり過ぎてしまい、スピード感を得られない形状になってしまう。
【００１９】
そこで、この実施形態の計器盤１は、円弧状のエンジン回転計２を包含できる範囲内で円形状の前後箇所をカットした外形として、エンジン回転計２に対し左右両側に膨らみ出た円弧状の膨出部を設け、この円弧状の膨出部に、表示モード切換ボタン１２とリセットボタン１３および５つのインジケータ１６〜２０を弧状に並べて配設している。これにより、この車両用表示器は、四角形の外形を有する安価な液晶表示パネル２２を使用しながらも、全体として最小寸法の外形としている。
【００２０】
図２は前記車両用表示器の電気系の概略構成を示すブロック系統図である。計器盤１には、電子制御を行うマイクロコンピュータからなる制御ユニット２３が設けられており、この制御ユニット２３には、エンジン回転数センサＳ１からの検出信号を受けて回転数表示信号を出力することにより、エンジン回転計２にエンジン回転数をアナログ表示させるエンジン回転数検出手段２４と、車輪回転数センサＳ２からの検出信号を受けて走行距離を算出する走行距離算出手段２７と、エンジンの冷却水温を検出する水温センサＳ３からの検出信号を受けて水温表示信号を出力する水温検出手段２８とが設けられている。
【００２１】
前記走行距離算出手段２７は、リセットボタン１３の押し込み操作によりリセット信号が入力される毎に、それまで算出していた積算走行距離をメモリ３０に更新して一時記憶したのち、リセット信号が入力した時点からの走行距離の算出動作を開始し、表示モード切換ボタン１２の押し込み操作により「ＴＲＩＰ」の表示が選択されたときに、リセット時点から算出した走行距離の距離表示信号をデジタル表示部７における切換表示部９に対し出力する。一方、表示モード切換ボタン１２によって「ＯＤＯ」の表示が選択されたときに、リセット時点から算出した走行距離とメモリ３０から読み出した距離とを加算した距離表示信号をデジタル表示部７における切換表示部９に対し出力する。また、計時手段３１は、表示モード切換ボタン１２の操作により、切換表示部９に対し時刻表示信号を出力する。
【００２２】
また、制御ユニット２３には、図示しない燃料残量検出手段、方向検出手段、ヘッドランプ点灯検出手段、ニュートラル検出手段、オイルレベル検出手段および燃料噴射システムの異常作動状態検出手段が内蔵されている。これら各手段は、各部のセンサからの検出信号を受けて作動し、表示信号を、対応する図１のインジケータ１６〜２０に対し出力する。
【００２３】
前記車両用表示器では、エンジン回転数を表示する円弧状のアナログ表示部からなるエンジン回転計２の内側に単一のデジタル表示部７が配置され、円弧状のエンジン回転計２の左右両側に沿った小さな弧状の膨出部で形成されるスペースを利用して、このスペースに、動作表示を切り換える表示モード切換ボタン１２およびリセットボタン１３と各種の動作表示を行う表示ランプ１６〜２０とがそれぞれ配置されているから、表示機能の充実を図りながらも全体形状の小型化が達成される。さらに、前後方向の寸法を小さく抑えて左右方向に長い形状となっているから、特に、スポーツタイプの車両において、スピード感を得たいとする要望に的確に対応することができる。
【００２４】
また、エンジン回転数は、円弧状のエンジン回転計２にバー状にアナログ表示されるので、一目瞭然に視認することができ、一方、走行速度と走行距離とは、単一のデジタル表示部７内に表示されるので、見易いものとなる。さらに、前記車両用表示器では、切換表示部９に走行距離と時計とが択一的に表示されるようになっているので、大型化を招くことなしに表示機能の増大を図ることができる。
【００２５】
【発明の効果】
以上説明したとおり、本発明に係る車両用表示器によれば、円弧状のアナログ表示部の内側に単一のデジタル表示部が配置されているので、区画されたコンパクトな形状の表示領域内に所要の表示機能を配置できるとともに、前後方向の寸法が大きくならないので、コンパクト化を実現できるとともに、スピード感を与える表示を行うことができる。また、エンジン回転数は、デジタル表示部の外側に位置する円弧状のアナログ表示部において大きく表示されるので、視認が容易である。一方、走行速度と走行距離とは、単一のデジタル表示部内に表示されるので、見易いものとなる。さらに、デジタル表示部に水温計を設けることも可能であるから、区画された領域内に多くの表示機能をまとめて配置できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施形態に係る車両用表示器における計器盤を示す平面図である。
【図２】同車両用表示器の電気系の概略構成を示すブロック系統図である。
【符号の説明】
２…エンジン回転計（アナログ表示部）
７…デジタル表示部
８…速度計
９…切換表示部（距離計，時計）
１０…水温計
１２…表示モード切換ボタン（切換ボタン）
１３…リセットボタン（切換ボタン）
１６…方向指示表示ランプ（インジケータ）
１７…ハイビーム表示ランプ（インジケータ）
１８…ニュートラル表示ランプ（インジケータ）
１９…オイルレベル表示ランプ（インジケータ）
２０…異常作動状態表示ランプ（インジケータ）

Claims

エンジン回転数を表示する円弧状のアナログ表示部と、前記アナログ表示部の内側に配置されたほぼ矩形のデジタル表示部とを備え、
前記デジタル表示部は、速度計と、走行距離を表示する距離計またはエンジン冷却水の温度を表示する水温計とを有している車両用表示器。
請求項１において、前記距離計は時計と択一的に表示される車両用表示器。
請求項１または２において、前記アナログ表示部の左右両側に、各種の動作表示を行うインジケータと、前記動作表示を切り換える切換ボタンとが配置されている車両用表示器。