JP5395444B2 - 自動2輪車の導風構造 - Google Patents

自動2輪車の導風構造 Download PDF

Info

Publication number
JP5395444B2
JP5395444B2 JP2009005760A JP2009005760A JP5395444B2 JP 5395444 B2 JP5395444 B2 JP 5395444B2 JP 2009005760 A JP2009005760 A JP 2009005760A JP 2009005760 A JP2009005760 A JP 2009005760A JP 5395444 B2 JP5395444 B2 JP 5395444B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
shroud
ventilation path
engine
fuel tank
air
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2009005760A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010162990A5 (ja
JP2010162990A (ja
Inventor
昌弘 熊田
慎也 鈴木
哲人 横森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=42579523&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP5395444(B2) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2009005760A priority Critical patent/JP5395444B2/ja
Priority to CN2009102537532A priority patent/CN101797943B/zh
Priority to KR1020100001241A priority patent/KR101133337B1/ko
Priority to BRPI1000038-0A priority patent/BRPI1000038B1/pt
Publication of JP2010162990A publication Critical patent/JP2010162990A/ja
Publication of JP2010162990A5 publication Critical patent/JP2010162990A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5395444B2 publication Critical patent/JP5395444B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62JCYCLE SADDLES OR SEATS; AUXILIARY DEVICES OR ACCESSORIES SPECIALLY ADAPTED TO CYCLES AND NOT OTHERWISE PROVIDED FOR, e.g. ARTICLE CARRIERS OR CYCLE PROTECTORS
    • B62J23/00Other protectors specially adapted for cycles
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62JCYCLE SADDLES OR SEATS; AUXILIARY DEVICES OR ACCESSORIES SPECIALLY ADAPTED TO CYCLES AND NOT OTHERWISE PROVIDED FOR, e.g. ARTICLE CARRIERS OR CYCLE PROTECTORS
    • B62J17/00Weather guards for riders; Fairings or stream-lining parts not otherwise provided for
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62JCYCLE SADDLES OR SEATS; AUXILIARY DEVICES OR ACCESSORIES SPECIALLY ADAPTED TO CYCLES AND NOT OTHERWISE PROVIDED FOR, e.g. ARTICLE CARRIERS OR CYCLE PROTECTORS
    • B62J35/00Fuel tanks specially adapted for motorcycles or engine-assisted cycles; Arrangements thereof

Description

この発明は、燃料タンクの側方を覆うシュラウドによる自動2輪車の導風構造に係り、特にライダーとエンジンの双方へ走行風を同時に導くことができるようにしたものに関する。
燃料タンクの側方の一部を覆うシュラウド構造において、シュラウドの一部に内外を貫通するグリル開口部を設け、走行風をグリル開口部から後方へ流すようにしたものが公知である。
特開2007−320427号公報
上記従来例は燃料タンクの側方の一部を覆うシュラウドにグリル開口部を形成するものの、この構造では走行風を一定方向へ流すだけであり、走行風の流れを積極的にこの開口部で制御することはできない。しかし走行風をライダーやエンジン等へ制御して流すことができれば、快適性やエンジン性能の向上を図ることができるから、このようなシュラウドでの走行風の制御が望まれていた。本願発明はこの要請を実現するものである。
上記課題を解決するため請求項1に記載した発明は、前後輪間に配置された燃料タンクと、その後方に配置されてライダーが着座するシートと、燃料タンクの下方に配置されるエンジンと、燃料タンクの側方の少なくとも一部を覆うシュラウドとを備えた自動2輪の導風構造において、
前記シュラウドの上部に形成されてライダーに走行風を導く第1通風路と、
前記シュラウドの下部に形成されてエンジンに走行風を導く第2通風路とを備え
前記シュラウドは、内側に配置されるインナーシュラウドと外側に配置されるアウターシュラウドを備え、
前記第1通風路及び第2通風路のうち一方が前記インナーシュラウドとアウターシュラウド間に形成され、他方が前記インナーシュラウドに形成されたことを特徴とする。
請求項2の発明は、前後輪間に配置された燃料タンクと、その後方に配置されてライダーが着座するシートと、燃料タンクの下方に配置されるエンジンと、燃料タンクの側方の少なくとも一部を覆うシュラウドとを備えた自動2輪車の導風構造において、
前記シュラウドの上部に形成されてライダーに走行風を導く第1通風路と、
前記シュラウドの下部に形成されてエンジンに走行風を導く第2通風路とを備え、
前記第1通風路内に上下方向へ伸びるリブを形成するとともに、このリブの上部を開放したことを特徴とする。
請求項3の発明は上記請求項1又は2において、前記エンジンの側面に点火プラグが配置されることを特徴とする。
請求項4の発明は上記請求項1又は2において、前記第1通風路の導入口が、エンジンを懸架し車体フレームの一部をなすダウンフレームより前方に配置されることを特徴とする。
請求項5の発明は上記請求項2において、
前記第1通風路の導入口が、エンジンを懸架し車体フレームの一部をなすダウンフレームより前方に配置され、
前記シュラウドは、内側に配置されるインナーシュラウドと外側に配置されるアウターシュラウドを備え、
前記第1通風路及び第2通風路のうち一方が前記インナーシュラウドとアウターシュラウド間に形成され、他方が前記インナーシュラウドに形成されることを特徴とする。
請求項6の発明は上記請求項において、前記シュラウドに設けられる前記第1通風路の導入口が車体内方側に向けて開口していることを特徴とする。
請求項7の発明は上記請求項1〜6のいずれかにおいて、前記第2通風路を形成する前記シュラウドの内面がエンジンのシリンダ軸線前方でエンジン側面を指向して形成されることを特徴とする。
請求項8の発明は上記請求項において、前記アウターシュラウドの後方に前記インナーシュラウドの少なくとも一部を外部へ露出させるように形成するとともに、
前記インナーシュラウドの露出部に、前記アウターシュラウドの後縁より車幅方向外方へ突出する突出壁を形成することを特徴とする。
請求項9の発明は上記請求項において、前記アウターシュラウドの後縁に、前記第1通風路の排風路から後方及び上方に向かって指向するガイド部を形したことを特徴とする。
請求項1の発明によれば、同一のシュラウド内上下に、第1通風路と第2通風路を備え、第1通風路によりライダーへ走行風を導き、第2通風路によりエンジンへ走行風を導くよう、取り込んだ走行風を2つの気流に分けて流れを制御でき、走行の快適性とエンジン性能の向上を同時に図ることができる。しかも走行風の活用を少ない部品点数で実現することができる。
そのうえ、第1通風路と第2通風路のうち一方がインナーシュラウドとアウターシュラウド間に形成され、他方が前記インナーシュラウドに形成されるため、ライダーに導かれる走行風のボリュームと、エンジンの冷却に必要な走行風のボリュームを簡易な構造により、最適化することができる。
請求項2の発明によれば、同一のシュラウド内上下に、第1通風路と第2通風路を備え、第1通風路によりライダーへ走行風を導き、第2通風路によりエンジンへ走行風を導くよう、取り込んだ走行風を2つの気流に分けて流れを制御でき、走行の快適性とエンジン性能の向上を同時に図ることができる。しかも走行風の活用を少ない部品点数で実現することができる。
そのうえ、第1通風路内へ上下方向へ伸びるリブを形成し、このリブの上部を開放したので、第1通風路内の走行風はリブにより斜め上向きに方向を変えるように制御され、ライダーに直接作用する走行風を最適化できる。
請求項3の発明によれば、第2通風路を通過した走行風が点火プラグ及びその周囲へ導入されるため、高温になりやすい点火プラグ及びその周囲を積極的に冷却可能となる。
請求項4の発明によれば、第1通風路の導入口をダウンフレームの前方としたので、熱源及び熱的にこもりやすい領域から離間して導入口を設けることができ、ライダーへ新鮮な空気を導入することができる。
請求項5の発明によれば、熱源及び熱的にこもりやすい領域から離間して設けた導入口から、新鮮な空気を導入し、第1通風路内にてリブにより斜め上向きに方向を変えることにより、ライダーに直接作用する走行風を最適化できる。
請求項6の発明によれば、第1通風路の導入口を車体内方側に向けて開口させることにより、車体前方側に向けて導入口が開口されている場合と比較して、開口面積をより大きくすることができる。
請求項7の発明によれば、第2通風路を形成するシュラウドの内面が、エンジンのシリンダ軸線前方でエンジン側面を指向するので、走行風をエンジンに効率よく導くことができる。
請求項8の発明によれば、アウターシュラウドの後縁に車幅方向外方へ突出する突出壁を形成したので、シュラウドとしての一体感を創出するとともに、アウターシュラウドの外表面を通過する走行風を突出壁により外側方へ流すように制御することで車両の運動性能を向上させることができる。
請求項9の発明によれば、アウターシュラウドの後縁に、第1通風路の排風口から後方及び上方に向かって指向するガイド部を形成したので、走行風をライダーに近い位置まで効率よく導くことができる。
本実施例に係る自動2輪車の左側面図 燃料タンクを中心とする車体カバーの構成を示す分解図 燃料タンク及びその近傍部分に係る車体前部を示す斜視図 燃料タンク及びその近傍部分に係る車体前部の右側面図 図4におけるシュラウド部分を斜め右前方から示す斜視図 シュラウド部分を斜め右後方から示す斜視図 シュラウド部分を斜め右正面側から示す斜視図 車体後方から右側のシュラウド部分を示す図 図5の状態からアウターシュラウドを取り去って拡大した図 図9の状態からインナーシュラウドを取り去った図 アウターシュラウドを斜め後方かつ外側方から示す斜視図 アウターシュラウドを内側から示す側面図 図12の状態について斜め前方から示す斜視図 図12の状態について斜め後方から示す斜視図 インナーシュラウドの外側を斜め後方から示す斜視図 同じく外側を斜め前方から示す斜視図 インナーシュラウドの内側面図 内側面を斜め前方から示す斜視図 内側面を斜め後方から示す斜視図 図4の20−20線断面図 図4の21−21線断面図 図4の22−22線断面図 別実施例に係る図3と同様の図 燃料タンク取付状態にあるシュラウドの平面図(各実施例に共通)
以下、図面に基づいて一実施例を説明する。図1は、本実施例に係る自動2輪車の左側面図である。前輪1及び後輪2間に空冷エンジン3が配置され、この空冷エンジン3はクランクケース4と、その前部から上方へ突出する前傾したシリンダ5とを備え、シリンダ5の後方から気化器6及びエアクリーナ7を介して吸気し、シリンダ5の前方から斜め下方へ延出し、車体下方を通って後方へ延びる排気管8から後方のマフラー9へ排気される。
空冷エンジン3を支持する車体フレームは、ヘッドパイプ10から空冷エンジン3の上方を斜め後方へ延びるメインフレーム11と、ヘッドパイプ10から空冷エンジン3の前方を斜め下方へ延びて下端部でクランクケース4の前端部を支持するダウンフレーム12と、メインフレーム11の後端から下方へ屈曲して空冷エンジン3の後方を下方へ延びて下端部でクランクケース4の後端部を支持するセンターフレーム13を備える。
さらに、センターフレーム13の上部からは斜め上がり後方へ、シートレール14が延出し、このシートレール14の前後方向中間部とセンターフレーム13の下部との間を斜めにサブフレーム15が連結している。これらの車体フレームはメインフレームを除き左右一対で設けられ、パイプもしくは鋳造品等の適宜金属材料で構成される。
センターフレーム13の下部にはリヤフォーク16の前端がピボット17にて前端を揺動自在に支持されている。
リヤフォーク16の後端には後輪2が支持され、後輪2はチェーン駆動される。リヤフォーク16の後端部とシートレール14サブフレーム15が連結する部分との間にはリヤクッションユニット18が設けられている。
メインフレーム11及びシートレール14の上には、燃料タンク20がシリンダ5の上方に支持され、燃料タンク20の後方にはシート21が後輪2の上方に支持される。シート21の前部はライダー(運転者)席21aになっている。
燃料タンク20の前部側方にはシュラウド22が配置される。シュラウド22は燃料タンク20の前部下半側の側面からシリンダ5の側面上部を覆い、車体の左右に一対で設けられる。シュラウド22の後端部はサイドパネル23へ接続している。サイドパネル23は燃料タンク20の後半部及びシート21の前半部の各下方における車体側面を覆う。
図中の符号24は燃料タンク20の前面側を覆うタンクカバー、25はヘッドパイプ10の前方を覆うフロントカウル、26は左右一対で設けられヘッドパイプ10へボトムブリッジ33及びトップブリッジ34を介して回動自在に支持されるとともに、下端部間で前輪1を支持するフロントフォーク、27はハンドルである。
図2は、燃料タンク20を中心とする車体カバーの構成を示す分解図であり、シュラウド22はアウターシュラウド100とインナーシュラウド200の2部材を内外へ重ね合わせて構成され、それぞれ左右一対ずつ設けられる。
サイドパネル23は前部に前後方向へ延びる腕部23a、その後方に側面視略三角形状をなす三角部23bとを一体に備え、上縁部は燃料タンク20の側面後部下端とシート21の前部に設けられるライダー21aの側面下端に沿うように車体側面へ取付けられる。三角部23bはその下端部に設けられたボス23cでセンターフレーム13とサブフレーム15の接続部近傍のステー(図示せず)へボルト止めされる。
三角部23bは腕部23aよりも車体外側方へ張り出している。腕部23aの前端部は取付部23dをなし、ここに設けられた取付穴23eにより、取付部23dに重ねられたインナーシュラウド200の後方突部がボルトで外方から取付けられて一体化する。
燃料タンク20の側面下部には下端が車体内方へ入り込むように逆傾斜するガイド斜面20cをなし、このガイド斜面20cの下端がインナーシュラウド200の後端上縁及びサイドパネル23の上縁部と接続する。
燃料タンク20の前部側面でアウターシュラウド100のタンク側突出部110が重なる部分は取付座20eをなし、この後方側も車体内方へ入り込むガイド斜面20dをなしている。
タンクカバー24は前面視で略逆U字状をなし、中央下部に溝が前後方向へ形成されている燃料タンク20の前部20aを前方から覆い、その背面側縁部が前部20aに設けられた段差部に重なって燃料タンク20とタンクカバー24の外表面が面一に接続し、頂部に設けられた穴24を前部20aのボス20gに重ね、上方からボルト止めされる。タンクカバー24の側部には直線状に前傾するフランジ24bが設けられる。前部24aにはフランジ24bよりも下方へ延びる部分が設けられ、ここにボス24cが設けられ、さらにこのボス部分よりも下方へ延びて側方へ広がる延長部24dが設けられている。
次に、シュラウドの走行風に対する気流制御の概要を図3により説明する。図3は車体の右斜め前方側から燃料タンク20及びその近傍部分の車体前部を示す斜視図である。この図に示すように、シュラウド22は車体の左右両側に設けられ、シュラウド22を構成するアウターシュラウド100はインナーシュラウド200の外側を覆うように重なり、ボルト111で燃料タンク20の側面へ取付けられ、かつ後述するようにインナーシュラウド200と車体内方よりボルト止めで一体化されている。シュラウド22は上部と下部で異なる通風路を形成し、上部はライダー席21aへ向かう上向き気流(A矢示)、下部はエンジンのシリンダ5へ向かう下向き気流(B矢示)を形成する。すなわちシュラウド22は導入した走行風を上向き気流と下向き気流の2つの気流に分離し、それぞれの流れを制御することができる。
シュラウド22の上部には、アウターシュラウド100とインナーシュラウド200の間に上向き気流を形成するための第1通風路(A矢示の気流で示す)が設けられ、前方から走行風を導入して燃料タンク20の前部側面の下部近傍から排風し、燃料タンク20の側面に沿って斜め上がり後方へ流す。これにより車体前部のヘッドパイプ10近傍から走行風を導入してライダーへ新鮮な空気を供給するため、走行時におけるライダーの快適性を向上させることができる。しかも、シュラウド22から出た走行風をアウターシュラウド100の後部に設けたガイド斜面116や燃料タンク20の中央部側面20bを利用して効率よくライダー席21a側へ導くことができる。
シュラウド22の下部にはインナーシュラウド200の内側に下向き気流を形成するための第2通風路(B矢示の気流で示す)が設けられ、シリンダ5前方で右平坦面を前向きにして配置された立壁状の第2導風部240に形成された第2導風口242から走行風をシュラウド22(インナーシュラウド200)の下部内側へ導入し、斜め下向きの流れに変えて後方へ流し、後方かつ下方に位置するシリンダ5の周囲へ導入して冷却し、空冷エンジンの冷却効率を向上させて出力の向上を図ることができる。そのうえ、シリンダ5の側面に設けられている点火プラグ30及びその周囲など高熱化し易い部分へ導風し易くなるので、この部分を効率よく容易に冷却することができる。
次に、第1通風路及び第2通風路の概要を図20〜22により説明する。図20は図4の20−20線断面に相当し、アウターシュラウド100とインナーシュラウド200は内外に間隔をもって配置され、内部空間が第1通風路300をなす。この第1通風路300は前方を覆う第1導風部210に設けられた第1導風口214で前方空間へ連通し、後方の排風口170で後方の空間と連通し、走行風はA矢示のように第1導風口214から第1通風路300へ入り、後方へ向かって流れて排風口170から後方へ出るようになっている。
第1通風路300内にはリブ222が正面視で略直角三角形状をなし斜辺部側が車体側方へ張り出すように設けられ、かつ上方を開放されている。このため走行風はリブ222により斜め後方かつ上方へ方向を曲げられ、走行風を上向きに制御できる。
第1導風部210は前方及び内方へ向く湾曲面をなし、第1導風口214も湾曲して形成されている。このため、単純に導風口を車体前方側に向けて設けた場合よりも開口面積を大きくとることができ、走行風を効率的に導入できる。
図21は図4の21−21線断面に相当し、第2通風路400はインナーシュラウド200前方を覆う第2導風部240、外側方を覆う側壁250及び後方を覆う背面壁270で囲まれた区間が形成され、この空間が第2通風路400をなす。この第2通風路400は第2導風部240に設けられた第2導風口242で前方空間へ連通し、内方及び下方が開放されている。
第2通風路400はシリンダ5の外側方に位置し、シリンダ軸線CL(紙面上下方向へ伸びるので点として表現されている)よりも前方に位置する。このため第2導風口242から第2通風路400へ入った走行風はB矢示のように斜め下向きかつ内向きに曲がってシリンダ5の側面5aへ当たり、シリンダ5を冷却するとともに、特に側面のプラグホール5bに取付けられている点火プラグ30及びその近傍を冷却できるようになっている。
図4の22−22線断面に相当する図22において、第1通風路300は、上方を天井部をなす段部150、内側方を第1通風路内壁220、外側方を中央部140、下方をテラス260で囲まれている。段部150及び中央部140は後述するアウターシュラウド100の構成部分であり、第1通風路内壁220とテラス260はインナーシュラウド200の構成部である。
第1通風路300内には第1通風路内壁220からリブ222が外側方へ突出している。リブ222の上方は開放されている。テラス260は第1通風路300と第2通風路400を上下に区画し、第1通風路300の底部及び第2通風路400の天井部をなしている。
段部150より上方におけるアウターシュラウド100の上部はタンクカバー24の係合穴35へ係合突起115を係合して一体化される。
次に、車体右側へ取付けられるシュラウド22の構造について説明する。なお、車体左側は対称である。図4は車体の右側面図、図5は図4において燃料タンク20を斜め右前方から示す斜視図、図6は燃料タンク20を斜め右後方から示す斜視図、図7は燃料タンク20の斜め右正面側から示す斜視図、図8は車体後方から右側の燃料タンク20部分を示す図である。なお、図9は図5の状態からアウターシュラウド100を取り去って拡大した図、図10はさらにインナーシュラウド200を取り去った図である。
図4に示すように、アウターシュラウド100は、略鋭角三角形状に斜め上がり後方へ突出して燃料タンク20の前部側面に重なるタンク側突出部110と、略鋭角三角形状に前方へ突出して先端の鋭角部がフロントフォーク26の側面一部へ重なる前方突出部120と、略鋭角三角形状をなして下方へ突出してシリンダ5の一部側面を覆う下方突出部130を備え、これら各部を中央部140で連続一体に形成した樹脂等の適宜素材よりなるカバー部材である。
タンク側突出部110は先端部を燃料タンク20の前部側面に設けられた取付座20e(図9・10)へ重ねられ、ボルト111で外側方から取付けることにより燃料タンク20へ固定されている。タンク側突出部110の後部は燃料タンク側へ入り込むガイド斜面116となっている。タンク側突出部110は、中央部140に対して段部150にて全体が車体内方へ入り込んで低くなっている。段部150は側面視で全体として略への字状に曲がり、後端はさらに斜め後ろ上方に曲がった排風口上部152をなす。
この段部150はアウターシュラウド100の後縁部153が車幅方向外方へ突出するようにして形成された壁部をなし、外表面により走行風をガイドするとともに、その後端部は後縁部153に連続する排風口上部152をなしている。
図24は本実施例及び後述する別実施例に共通であるシュラウド22の平面視図であり、燃料タンク20に取付けた状態で示してある。この図に明らかなように、後縁部153は車幅方向外方へ張り出している。後縁部153の後方には排風口170を挟んで突出壁258(後述)が位置する。左右の前方突出部120は燃料タンク20の前方空間を囲むように前方へ突出している。なお、図中の符号28はライダー用ステップであり、シートに着座したライダーが足を置くようになっている。
アウターシュラウド100の内側に重なるインナーシュラウド200は、図9に示すように、略鋭角三角形状に前方へ突出する第1導風部210と、第1導風部210の後端から連続して後方に設けられた立壁状の第1通風路内壁220と、斜め上がり後方へ突出する後方突出部230と、車体内側へ回り込んでシリンダ5の前方を覆う第2導風部240と、シリンダ5の側方を覆う側壁250と、側壁250の上端部で第1通風路及び第2通風路間を上下に区画するテラス260と、側壁250の後端部から曲がって車体内方へ張り出す背面壁270(図6)を備え、これら各部を樹脂等の適宜素材により連続一体に形成したカバー部材である。
第1導風部210は直角三角形の斜辺状をなす上端縁がタンクカバー24の前方へ向かって斜め下がりに設けられた側部フランジ24bの延長上になるように配置され、前端部はボトムブリッジ33の側方に位置する。第1導風部210には横長の第1導風口214が開口し、走行風を第1導風部210の後方に連続する第1通風路内壁220の外側面側へ導く。このとき第1通風路内壁220の外側面に一体形成されているリブ222により走行風を斜め上がり後方へ曲げるようになっている。リブ222は前後に間隔を持って2個設けられている(図20参照)。
図22に示すように、側部フランジ24bの下方にはテラス260が間隔を持って位置し、第1通風路内壁220の高さが第1導風部210の後端よりも低く(図20参照)、側部フランジ24bとの間に間隙を有する。タンクカバーの側部フランジ24b近傍部には係合穴35が設けられ、ここでアウターシュラウド100のタンク側突出部110上部を係止突起115で係止されるようになっている。
側部フランジ24bとテラス260の各後部間には燃料タンク20の前部側面に形成された取付座20eが位置し、この中央部に設けられたボス20fにてタンク側突出部110がボルト止めされるようになっている(図9及び図6参照)
取付座20eは後方側が内側へ入り込む斜面20dにより燃料タンク20の中央側面20bへ連続し、中央側面20bは内側へ凹入して少なくとも前方に位置する取付座20eの下部側(斜面20cより上方部分)よりも低くなっており、第1通風路の排風口から出た走行風をライダー席21aへ導くガイド面をなしている。
後方突出部230は、取付座20eの下方位置にて取付座20eよりも若干後方位置まで延び、サイドパネル23における腕部23aの前端部へ重ねられてボルト231(図6)により燃料タンク20側へ共締めされる。
後方突出部230は側壁250よりも後方へ突出し、側壁250は取付座20eが設けられている燃料タンクの前端部近傍位置から下方へ延びてシリンダ4の側面のうち前方上部側を覆う。側壁250の後端部は下方突出部130の後縁部よりも後方へ出て露出し、
この露出部が下方突出部130の後縁部を覆うように外側方へフランジ状に曲がって突出する突出壁258が上下方向に設けられる。突出壁258の下部は点火プラグ30を逃げるため前方へ曲がる逃げ部259をなしている。
側壁250の前部が連続する第2導風部240の内側縁部246はダウンフレーム12に沿って上下方向へ延びている。
第2導風部240には、左右方向へ長い長穴状の導風口242が上下方向へ複数形成され、走行風をこの導風口242から第2導風部240及び側壁250の内側へ導入し、シリンダ5の前面及び前側側面を走行風で冷却するようになっている。
図4と図9を参照すると明らかなように、アウターシュラウド100はインナーシュラウド200のほぼ全体を覆い、インナーシュラウド200は、後方突出部230と突出壁258がアウターシュラウド100の外へ出ている程度である。このときインナーシュラウド200の第1導風部210、第1通風路内壁220及びテラス260は前方突出部120及び中央部140の内側に位置している。また下方突出部130は側壁250の外側に重なり、主として化粧部として機能している。
アウターシュラウド100はインナーシュラウド200のほぼ全体を覆うことにより、車体全体の一体感を創出している。
図5に示すように、アウターシュラウド100の前端部はインナーシュラウド200の前方を開放し、インナーシュラウド200の第2導風部240が走行風を受け止めるように前方へ向って配置されている。下方突出部130の前端部における上端部は最も外側方へ張り出す最外方部138をなし、下端部139は最もダウンフレーム12へ近接している。下方突出部130で側壁250覆って外観性を良好にするとともに、突出壁258は下方突出部130の後端部を覆うように外側方へ張り出し、下方突出部130の外側面の上を流れる走行風を外側方へ曲げて導くように制御するようにしたので、車両の運動性能を高めることができる。
図7に示すように、ダウンフレーム12は左右一対で設けられ、その上端部とヘッドパイプ10の間はガセット40で補強されている。ガセット40より下方では、左右のダウンフレーム12がクロスパイプ41で補強されている。クロスパイプ41の下方には、左右のダウンフレーム12間に前後に開放された空間をなし、ここにシリンダ5が臨むことにより、車体中央の走行風を直接シリンダ5の前面へ導くようになっている。ホーン32は車体左側のダウンフレーム12の外側に配置されている。
シュラウド22は車体の左右に分離して別々に設けられ、ヘッドパイプ10及びダウンフレーム12の車体フレームとアウターシュラウド100の間の前面空間は、第1導風部210及び第2導風部240の間がタンクカバー24の前部24a及びその下端部24dにて覆われる。タンクカバー24の前部24aはボス24cにてボルト38によりインナーシュラウド200側へ車体前方から締結される。なおこの図では車体左側のボルト38を省略してボス24cを見せている。
タンクカバー24における前部24aの下方に連続して形成される下端部24dは外側方へ広がって第1導風部210と第2導風部240の間を覆っている。第2導風部240は車体内方側の内側縁部246がダウンフレーム12に沿っている。
第1導風部210と第2導風部240にはそれぞれ図示状態で左右へ延びる横長の第1導風口214及び第2導風口242が多段に複数形成されている。これら各導風口は前方へ向かって開口し、車体前方から走行風をシュラウド22の内側へ取り込むことができる。
図6及び図8に示すように、このアウターシュラウド100とインナーシュラウド200を一体化した状態にて、シュラウド22の後部における上部には、第1通風路の排風口170が後方へ向かって開口している。排風口170はアウターシュラウド100の排風口上部152と,排風口側部142及びテラス260の各後縁並びに燃料タンク20の側面下部で囲まれて形成されている。排風口170の上側にはガイド斜面116が設けられている。
テラス260の下方となるインナーシュラウド200の下部後方側は、車体内方へ幅広く入り込む背面壁270で覆われている。背面壁270の上部は後方突出部230の下面部をなすとともにテラス260へ連続している。
ガイド斜面116は、車幅方向へ比較的広い面積で広がり(図6)、かつ側面視(図6)で略直線状に後傾するガイド斜面であり、車体内方へ回り込んで排風口170の天井部をなす排風口上部152と一体に形成され、燃料タンク側のガイド斜面20dと共に排風口170から出た走行風を斜め上がり後方へ流すガイドとして役立っている。
図9に示すように、インナーシュラウド200は、後方突出部230においてボルト231により燃料タンク20の側面下端部に設けられた取付部(図示省略)へ腕部23aと共締めされ、側壁250の下部において車体内方へ突出するボス256によりダウンフレーム12の側面へ取付けられる。
第1導風口214はその大部分がダウンフレーム12の前方に位置し、熱源及び熱的にこもりやすい領域から離間して走行風を導入できるようになっている。
図10における符号31は、ダウンフレーム12の側面かつシリンダ5の前側上端部近傍に設けられた取付部であり、ここに設けられた防振ゴムを介してボス256の先端部が係合取付される。
33はボトムブリッジ、34はトップブリッジであり、それぞれヘッドパイプ10に対してフロントフォーク26の上下を回動自在に連結している。39はメインフレーム11とダウンフレーム12を斜めに連結する補強パイプである。
次にアウターシュラウド100について詳細に説明する。図11はアウターシュラウド100を斜め後方かつ外側方から示す斜視図、図12はアウターシュラウド100の内側から示す側面図、図13は図12の状態について斜め前方から示す斜視図、図14は同じく図12の状態について斜め後方から示す斜視図である。
これらの図において、タンク側突出部110には車体内方へ突出するボス112が一体に形成され、この底部に形成された穴113にボルト111(図3参照)を通すようになっている。タンク側突出部110の周囲は、車体内方へ入り込む前面壁114,ガイド斜面116をなし、前面壁114の縁部には、外向きの側部フランジ24bの係合穴35へ係合する係合突起115が内方へ一体に突出形成されている(図22参照)。係合突起115を前後2ヶ所の係合穴35へ差し込み、かつボス112でボルト止めすることにより、タンク側突出部110を燃料タンク20側へ取付けることができる。
側壁250及び下方突出部130の前後も車体内方へ入り込む前面壁134及び背面壁136が形成されている。これら前面壁114よ134並びにガイド斜面116と背面壁136は連続一体である。なお、背面壁136のうち上部の排風口上部152へ接続する部分で排風口170に臨む部分特に排風口側部142ということにする。
前方突出部120の前端及び下方突出部130の内面には、ボス122,132がそれぞれ車体内方へ一体に突出形成され、各先端をインナーシュラウド200の対応する各ボスへ取付けるようになっている。
排風口上部152は段部150の後端部から車体内方へ入り込みガイド斜面116の下端部へ接続している。このため排風口上部152を車幅方向へ広げて排風口170の横幅を幅広いものにしている(図8参照)。
次に、インナーシュラウド200について詳細に説明する。図15はインナーシュラウド200の外側を斜め後方から示す斜視図、図16は同じく外側を斜め前方から示す斜視図、図17はインナーシュラウド200の内側面図、図18は内側面を斜め前方から示す斜視図、図19は内側面を斜め後方から示す斜視図である。
これらの図において、第1導風部210の先端部にはボス212が外側に向かって突出している。各第1導風口214の周囲は外方へ突出する環状壁215で囲まれている。
第1導風部210は全体として外開き状に傾斜する。第1導風部210の後端部は最も内方へ入り込んでテラス260の前端部内側に位置し、第1導風部210の前端部はより外方側に位置し、かつ側壁250より車体内方へ入り込んだ位置にある。
側壁250及びテラス260の各前端部と第1導風部210の下端部を接続する略三角形状の前部テラス216がテラス260の前方に段違いで設けられる。テラス260は側壁250の上端部から略直角に曲がって車体内方へ張り出す平坦部である(図16)。
第1導風部210の内面側下部は車体前方へ向いて車体内方へ張り出す前向き壁218(図18)をなし、第2導風部240の上端部と一体に接続する。
テラス260の内面側と側壁250の上端部との間はリブ225で補強されている(図17,19)。
第1導風部210の後端部とテラス260の内側端部間には第1通風路内壁220が設けられている。この第1通風路内壁220の内面には、ステー226が車体内方へ突出して設けられ、その先端の取付穴227を前側下部24aのボス24c裏側へ重ね、ボルト38にて止められるようになっている(図7参照)。
テラス260と第1通風路内壁220の間にリブ222が前後一対で一体に形成されている。 各リブ222は略直角三角形状をなし、斜辺で第1通風路内壁220とテラス260の上面を結んでいる。前後のリブ222は大きさが異なり、前方のリブ222の方が後方のリブ222よりも若干大きくなっている。また、各リブ222は斜辺が側方へ張り出し、その張り出し量は上方ほど少なくなるように配置され、第1導風口214から第1通風路内へ入った走行風を斜め上がり後方へ方向を変えて流すようになっている。
後方突出部230は車体内方へ張り出す上面壁234,下面壁236を備え、鋭角部に内方へ突出してボス232が形成され、その底部の穴233によりボルト231で燃料タンク20側へ取付けられる(図4等参照)。
第2導風部240に設けられている各導風口242の周囲は内方へ突出する環状壁243で囲まれている。
側壁250は上部前後にボス252,254が形成されている。後側のボス252は車体外方へ突出して形成されている。このボス252の先端と、アウターシュラウド100の内面に設けられた対応するボス132(図12等参照)の先端とを重ね、内方からボルト止めすることにより一体化される。後側のボス254は側壁250の前側に上下方向に計3個形成され、それぞれ車体内方へ突出している。ボス254の外側方凹部内へタンク側突出部110の内面に内方へ突出して形成されたボス132(図12等参照)を差し込み、底部の穴255を通して車体内方よりボルト止めすることにより一体化される。
側壁250の側面下部に設けられたボス256は、略円錐状をなして長く車体内方へ突出し、その先端に設けられた係止突部257(図18)をダウンフレーム12側の取付部31(図10参照)へ差し込むことにより防振取付される。
図19に明らかなように、側壁250の背面側には車体内方へ張り出す背面壁270が一体に形成され、上方の下面壁236と連続している。背面壁270は側壁250とともに第2導風口242からインナーシュラウド200の内側へ取り込まれた走行風を斜め後下方へ向かわせるようにガイドする。
次に、本実施例の作用を説明する。図20及び図22に示すように、シュラウド22をアウターシュラウド100とインナーシュラウド200とによる重ね合わせ構造とし、シュラウド22の上部においてアウターシュラウド100とインナーシュラウド200の間に第1通風路300を形成したので、走行風は第1導風口214から第1通風路300内へ入り、矢示のように後方へ流れる。この第1通風路内にはリブ222が上方を開放されて設けられているので、走行風はリブ222により斜め後方かつ上方へ方向を曲げられるように制御され、ライダーに直接作用する走行風を最適化できる。
排風口170から出た走行風はそのまま斜め後方かつ上方へ流れてライダー席21aへ導かれる(図3)。このとき、第1通風路300の排風口170から後方及び上方に向かって指向するガイド斜面116を排風口170の上方に設け、さらにこれと連続する燃料タンク側のガイド斜面20dを設けたので、これらのガイド斜面によってもライダー席21aの近傍まで走行風を効率よく導くことができる。しかも燃料タンク20の中央側面20bには凹部をなしているのでこの面でも走行風をライダー席21a近傍へ効率よく導くことができる。
また、第1通風路300の導入口をなす第1導風口214は車体前方かつ内方側に向けて斜めに配置された斜面である第1導風部210に開口するので、第1導風口214が単純に車体前方側に向けて開口されている場合と比較して、開口面積をより大きくすることができる。
そのうえ、第1導風口214をダウンフレーム12の前方に位置させたので、熱源及び熱的にこもりやすい領域から離間して第1導風口214を設けることができ、ライダーへ新鮮な空気を導入することができる。
図21及び22に示すように、第2通風路400はインナーシュラウド200の下部内側に形成され、走行風が矢示Bのように第2導風口242から第2通風路400へ入ると、側壁250、背面壁270及び天井部のテラス260で囲まれ、内方及び下方が開放されているため、斜め内方及び下方を指向するように曲げられる。
このとき、第2通風路400を形成する部分の内面は、図21に示すように、エンジンのシリンダ軸線CLの前方でかつシリンダ5の側面を指向するので、走行風をエンジンに効率よく導くことができる。しかも、エンジンが空冷エンジンのため、これを走行風で積極的に冷却することができる。
そのうえ、第2通風路400を通過した走行風が点火プラグ30及びその周囲へ導入されるため、高温になりやすい点火プラグ30及びその周囲を積極的に冷却可能となる。
このように、シュラウド22をアウターシュラウド100とインナーシュラウド200の内外重ね合わせ構造とし、上部のアウターシュラウド100とインナーシュラウド200の間に第1通風路300を形成して走行風を上向きにしてライダーへ向かわせ、シュラウド22の下部に第2通風路400を形成して走行風を下向きにしてエンジン向かわせたので、シュラウド22へ取り込んだ走行風を2つの気流に分けて流れを制御でき、走行の快適性とエンジン性能の向上を同時に図ることができる。しかも走行風の活用を少ない部品点数で実現することができる。
また、第1通風路300と第2通風路400を上下に区画して設けたので、各通風路の容量を調整しやすくなり、ライダーに導かれる走行風のボリュームと、エンジンの冷却に必要な走行風のボリュームを簡易な構造により、最適化することができる。
そのうえ、アウターシュラウド100の下方突出部130後縁より後方にインナーシュラウド200を外部へ露出させ、この露出部にアウターシュラウドより車幅方向外方へ突出する突出壁258を形成したので、シュラウド22としての一体感を創出するとともに、下方突出部130の外表面を通過する走行風を突出壁258により図21のC矢示する外側方へ流すように制御することで車両の運動性能を向上させることができる。
図23は別実施例に係る図3と同様の図である。この例では、アウターシュラウド100とインナーシュラウド200のいずれか一方から他方側へ突出する複数のリブ510,520,530を前後方向へ長く設ける。
これらのリブは、第2導風部240よりも上方に形成され、最上部のリブ510は、腕部23aの上端部略延長上に若干後ろ下がりに形成され、中間のリブ520は、腕部23aの下端部略延長方向に形成され、前側がリブ510より緩い傾斜でリブ510との前方側間口を広くし、後方へ行くにしたがって間隔が狭くなるようにするとともに、後端部は下方へ湾曲させて曲げ、出口側の間口も広げるようにする。最下方のリブ530はリブ520の中間部から下方へ湾曲させて曲げ、シリンダ5の上面、特に点火プラグ30近傍を後端が指向するように設ける。
このようにすると、リブ510とリブ520の間へ入った走行風は、矢示Aのように流れてから腕部23aの上へ出て、ライダー席21aを指向する。
一方、リブ520の下側へ入った走行風は、矢示Dのように、リブ530に案内されてシリンダ5の上部、特に点火プラグ30の近傍へ流れ、シリンダ5及び点火プラグ30の近傍を冷却する。
このとき、導風口242を通って取り込まれた走行風は、前実施例と同様にシリンダ5の側面へ流れて、Bで示す走行風でシリンダ5及び点火プラグ30の近傍を冷却する。
したがって、シリンダ5及び点火プラグ30近傍に対する冷却効率が向上するとともに、アウターシュラウド100及びインナーシュラウド200の構造を簡素化できる。
なお、リブ510,520,530を設け、かつインナーシュラウド200側に第1導風部210及び第1通風路内壁220を省略する点でのみ前実施例と相違し、他は同じである。
また、リブ510,520,530の数は任意に増加できる。そのうえ、リブ510,520,530は必ずしもリブ構造である必要はなく、例えば、略帯状の別体部材を用いて取付けることにより構成する等、何らかの導風構造であれば足りる。
なお、本願発明は上記の各実施例に限定されるものではなく、発明の原理内において種々に変形や応用が可能である。例えば、第1通風路300をインナーシュラウド200に形成し、第2通風路400をインナーシュラウド200とアウターシュラウド100の間に形成してもよい。
5:シリンダ、10:ヘッドパイプ、12:ダウンフレーム、20:燃料タンク、21:シート、22:シュラウド、23:サイドパネル、24:タンクカバー、100:アウターシュラウド、110:タンク側突出部、120:前方突出部、130:下方突出部、200:インナーシュラウド、210:第1導風部、214:第1導風口、216:ガイド部斜面、220:上部側壁、222:リブ、240:第2導風部、242:第2導風口、250:側壁、260:テラス、270:背面壁 、300:第1通風路、400:第2通風路

Claims (9)

  1. 前後輪間に配置された燃料タンクと、その後方に配置されてライダーが着座するシートと、燃料タンクの下方に配置されるエンジンと、燃料タンクの側方の少なくとも一部を覆うシュラウドとを備えた自動2輪の導風構造において、
    前記シュラウドの上部に形成されてライダーに走行風を導く第1通風路(300)と、
    前記シュラウドの下部に形成されてエンジンに走行風を導く第2通風路(400)とを備え
    前記シュラウドは、内側に配置されるインナーシュラウド(200)と外側に配置されるアウターシュラウド(100)を備え、
    前記第1通風路及び第2通風路のうち一方(300)が前記インナーシュラウドとアウターシュラウド間に形成され、他方(400)が前記インナーシュラウドに形成されることを特徴とする自動2輪車の導風構造。
  2. 前後輪間に配置された燃料タンクと、その後方に配置されてライダーが着座するシートと、燃料タンクの下方に配置されるエンジンと、燃料タンクの側方の少なくとも一部を覆うシュラウドとを備えた自動2輪車の導風構造において、
    前記シュラウドの上部に形成されてライダーに走行風を導く第1通風路(300)と、
    前記シュラウドの下部に形成されてエンジンに走行風を導く第2通風路(400)とを備え、
    前記第1通風路(300)内に上下方向へ伸びるリブ(222)を形成するとともに、このリブの上部を開放したことを特徴とする自動2輪車の導風構造。
  3. 前記エンジンの側面に点火プラグ(30)が配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載した自動2輪車の導風構造。
  4. 前記第1通風路(300)の導入口(124)が、エンジンを懸架し車体フレームの一部をなすダウンフレーム(12)より前方に配置されることを特徴とする請求項1又は2に記載した自動2輪車の導風構造。
  5. 前記第1通風路の導入口(124)が、エンジンを懸架し車体フレームの一部をなすダウンフレーム(12)より前方に配置され、
    前記シュラウドは、内側に配置されるインナーシュラウド(200)と外側に配置されるアウターシュラウド(100)を備え、
    前記第1通風路及び第2通風路のうち一方(300)が前記インナーシュラウド(200)とアウターシュラウド(100)間に形成され、他方(400)が前記インナーシュラウド(200)に形成されることを特徴とする請求項に記載した自動2輪車の導風構造。
  6. 前記シュラウドに設けられる前記第1通風路(300)の導入口(124)が車体内方側に向けて開口していることを特徴とする請求項に記載した自動2輪車の導風構造。
  7. 前記第2通風路(400)を形成する前記シュラウド(200)の内面がエンジンのシリンダ軸線(CL)前方でかつエンジン(5)側面を指向して形成されることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載した自動2輪車の導風構造。
  8. 前記アウターシュラウド(100)の後方に前記インナーシュラウド(200)の少なくとも一部を外部へ露出させるように形成するとともに、
    前記インナーシュラウドの露出部に、前記アウターシュラウドの後縁より車幅方向外方へ突出する突出壁(258)を形成することを特徴とする請求項に記載した自動2輪車の導風構造。
  9. 前記アウターシュラウドの後縁に、前記第1通風路の排風路(170)から後方及び上方に向かって指向するガイド部(116)を形成したことを特徴とする請求項に記載した自動2輪車の導風構造。
JP2009005760A 2009-01-14 2009-01-14 自動2輪車の導風構造 Expired - Fee Related JP5395444B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009005760A JP5395444B2 (ja) 2009-01-14 2009-01-14 自動2輪車の導風構造
CN2009102537532A CN101797943B (zh) 2009-01-14 2009-12-17 二轮摩托车的导风结构
KR1020100001241A KR101133337B1 (ko) 2009-01-14 2010-01-07 자동 이륜차의 에어 가이드 구조
BRPI1000038-0A BRPI1000038B1 (pt) 2009-01-14 2010-01-12 Estrutura de introdução de vento para motocicletas

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009005760A JP5395444B2 (ja) 2009-01-14 2009-01-14 自動2輪車の導風構造

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2010162990A JP2010162990A (ja) 2010-07-29
JP2010162990A5 JP2010162990A5 (ja) 2012-01-12
JP5395444B2 true JP5395444B2 (ja) 2014-01-22

Family

ID=42579523

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009005760A Expired - Fee Related JP5395444B2 (ja) 2009-01-14 2009-01-14 自動2輪車の導風構造

Country Status (4)

Country Link
JP (1) JP5395444B2 (ja)
KR (1) KR101133337B1 (ja)
CN (1) CN101797943B (ja)
BR (1) BRPI1000038B1 (ja)

Families Citing this family (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101941487B (zh) * 2010-09-13 2012-06-20 力帆实业(集团)股份有限公司 一种摩托车油箱护罩
JP5837777B2 (ja) 2011-08-24 2015-12-24 川崎重工業株式会社 鞍乗型車両
JP5835688B2 (ja) * 2011-08-28 2015-12-24 本田技研工業株式会社 自動二輪車におけるエンジン冷却構造
JP5734149B2 (ja) * 2011-09-27 2015-06-10 本田技研工業株式会社 電動車両
JP5735894B2 (ja) * 2011-09-29 2015-06-17 本田技研工業株式会社 タンクシュラウド構造
JP5883716B2 (ja) * 2012-04-26 2016-03-15 本田技研工業株式会社 鞍乗り型車両の導風部構造
JP5897985B2 (ja) * 2012-05-17 2016-04-06 本田技研工業株式会社 自動二輪車における前部導風構造
JP2014076731A (ja) * 2012-10-10 2014-05-01 Yamaha Motor Co Ltd 鞍乗型車両
JP6124602B2 (ja) * 2013-01-19 2017-05-10 本田技研工業株式会社 鞍乗り型車両
JP2014210485A (ja) * 2013-04-18 2014-11-13 ヤマハ発動機株式会社 自動二輪車
JP5852072B2 (ja) * 2013-09-26 2016-02-03 本田技研工業株式会社 鞍乗り型車両
CN104108443B (zh) * 2014-08-12 2016-05-04 重庆银钢科技(集团)有限公司 摩托车全封闭式护罩及整车侧翻防护结构
JP2016068881A (ja) * 2014-10-01 2016-05-09 ヤマハ発動機株式会社 鞍乗型車両
JP6129884B2 (ja) * 2015-01-23 2017-05-17 本田技研工業株式会社 鞍乗り型車両のサイドカバー構造
BR112017022396B1 (pt) 2015-04-24 2022-04-26 Honda Motor Co., Ltd Estrutura de carenagem de veículo para montar
JP6207098B2 (ja) * 2015-09-25 2017-10-04 本田技研工業株式会社 自動二輪車の車体カバー、及び、自動二輪車
JP6739614B2 (ja) * 2017-02-24 2020-08-12 本田技研工業株式会社 鞍乗り型車両
JP6971381B2 (ja) * 2018-03-29 2021-11-24 本田技研工業株式会社 鞍乗型電動車両
JP6663949B2 (ja) 2018-03-30 2020-03-13 本田技研工業株式会社 鞍乗型車両
JP6880089B2 (ja) * 2019-01-25 2021-06-02 本田技研工業株式会社 鞍乗り型車両
JP7440552B2 (ja) 2022-02-15 2024-02-28 本田技研工業株式会社 シュラウド

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0326060Y2 (ja) * 1986-01-08 1991-06-05
JPH07242188A (ja) * 1994-03-04 1995-09-19 Yamaha Motor Co Ltd 自動二輪車
JP3508949B2 (ja) * 1994-08-31 2004-03-22 本田技研工業株式会社 自動二輪車の導風構造
JP4344423B2 (ja) * 1999-04-28 2009-10-14 本田技研工業株式会社 自動二輪車
JP2007015410A (ja) * 2003-07-04 2007-01-25 Yamaha Motor Co Ltd 自動二輪車

Also Published As

Publication number Publication date
CN101797943B (zh) 2013-07-17
BRPI1000038A2 (pt) 2011-03-29
KR101133337B1 (ko) 2012-04-06
KR20100083714A (ko) 2010-07-22
CN101797943A (zh) 2010-08-11
BRPI1000038B1 (pt) 2019-05-21
JP2010162990A (ja) 2010-07-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5395444B2 (ja) 自動2輪車の導風構造
JP2010162990A5 (ja)
JP5894898B2 (ja) 鞍乗型車両のフロントカウル構造
JP4476720B2 (ja) 自動2輪車用フェンダー構造
JP5271696B2 (ja) 鞍乗型車両
JP5735894B2 (ja) タンクシュラウド構造
JP5202075B2 (ja) スクータ型車両の導風構造
US8905419B2 (en) Rear structure of saddle-ride type vehicle
JP6147540B2 (ja) 鞍乗り型車両
JP6848312B2 (ja) 鞍乗型車両の導風構造
JPH09254853A (ja) 自動2輪車の冷却装置
JP4145370B2 (ja) スクータ型車両におけるエンジン冷却構造
JP5404319B2 (ja) 自動二輪車
JP5685155B2 (ja) 鞍乗型車両のカウル構造
JP5465642B2 (ja) 鞍乗り型車両
JP6200912B2 (ja) 自動二輪車のフロントカウル構造
JP3613043B2 (ja) 車両の後部下面側構造
JP4555740B2 (ja) 車両用エンジンの空気取入装置
JP5204048B2 (ja) 自動二輪車
JP6124602B2 (ja) 鞍乗り型車両
JP7357026B2 (ja) 鞍乗り型車両
JP2533295B2 (ja) スク―タ型自動二輪車
JP6773741B2 (ja) 車両のフロントカウル構造
JP2009214883A5 (ja)
JP2008254722A (ja) 自動二輪車の後部車体カバー構造

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111118

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20111118

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130122

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130124

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130320

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20131001

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20131018

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5395444

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees