JP5371276B2 - 塗工紙及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、塗工紙及びその製造方法に関する。さらに詳しくは、ミスト(塗料の飛散)の発生が充分に抑制された状態でロール塗工にて均一な塗工層が形成された、塗工ムラや異物欠陥が少なく印刷品質に優れ、優れた手肉感が維持された塗工紙であり、例えば印刷用紙、出版用紙、書籍用紙等に好適な塗工紙、及び該塗工紙を優れた生産性で製造し得る方法に関する。
近年、ビジュアル化の進展により、フルカラーによる高精細な印刷が可能な印刷用紙の要求が高くなり、高精細な印刷物を得るために、原紙の表面及び/又は裏面に塗工液を塗工し、塗工層を形成した塗工紙のニーズが高まっている。
塗工紙は、塗工液の塗工量や塗工層表面の平坦化処理の度合い、要求品質に応じて、アート紙(A1グレード)、塗工紙(A2グレード)、軽量塗工紙(A3グレード)、微塗工紙に分類される。A1グレードの塗工紙は、高級美術書や、雑誌の表紙、口絵、カレンダー、ポスター、カタログ、パンフレット、ラベル、煙草包装用等、特に高精細な印刷を要求されるものに使用され、A2、A3グレードの塗工紙や微塗工紙は、チラシ等の商業印刷等に利用されている。また、近年の環境保全の取り組みから、用紙には軽量化も求められており、商業印刷物は、より塗工量が少ないA3グレードの塗工紙や微塗工紙が好適に使用されている。
塗工紙を製造する際の塗工液の塗工方法には、例えばブレードコーター、エアーナイフコーター、トランスファーロールコーター、ロッドメタリングサイズプレスコーター、カーテンコーター等を用いる方法があるが、前記A3グレードの塗工紙や微塗工紙においては、少ない塗工量でも高い印刷適性が必要とされるため、原紙の表面被覆性が良好な、ロール塗工(ロッドメタリングサイズプレスコーターやブレードメタリングサイズプレスコーターによる塗工)が好適に行われている。
例えば低坪量の印刷用塗工紙を製造する際に、ブレード塗工を行うと、塗工面が高平滑となるため印刷品質は高くなるものの、ブレードの押付けが強いという構造的な弱点があるため、断紙する頻度が高く、生産性が悪い。
一方、ロール塗工では、原紙繊維のカバーリングを良くするために、塗工量を片面あたり8〜11g/m2とすることが望ましいが、塗工量を8g/m2以上とすると、アプリケーターロールから塗料を原紙に転移させる際に、塗料がアプリケーターロールからスムーズに剥がれずに飛散し、塗工面を汚す、いわゆる「ミスト」の発生という問題が生じる。ミストは、塗工層がロールから紙に転写した後、転写した塗料がロールから剥がれ難いと発生する。より詳しくは、ロールから塗料が剥がれない場合、ロールと紙の両方に引っ張られた塗料が内部で乖離し、その際に生じた微小な塗料成分が液滴となって飛散する。このようなミストの発生を抑制するためには、塗料がロールから紙に容易に転写するように、塗工量を片面あたり7g/m2以下といった少量に調整しなければならず、得られる塗工紙に充分な印刷適性が付与されないという問題がある。特に1500m/分以上の高速で塗工しようとすると、ミストの発生が顕著になり、充分な印刷適性を得るために塗工量を増大させることは極めて困難である。
特に、白紙光沢度が40%以下のマット調及びダル調塗工紙においては、印刷品質を向上させるために平坦化を進めると、白紙光沢度が40%を超えて向上する問題があり、印刷品質を向上させるためには、塗工量を増加させることが必須である。しかしながら、前記のごとき理由により、印刷品質と低白紙光沢度とを両立させることは困難である。
例えば特許文献1には、フィルムトランスファー方式を採用し、1000m/分以上の塗工速度で塗工層を形成した、白紙面質、印刷面質が良好な印刷用塗工紙が開示されている。しかしながら、該印刷用塗工紙では、塗料中にポリビニルアルコールが含まれているため、塗料の粘性が高く、例えば1500m/分以上の高速で塗工した場合には、ミストが発生し易くなり、白紙品質や印刷品質が低下してしまう。
また、特許文献2〜5には、ゲートロール方式を採用し、1400m/分以上の塗工速度で塗工層を形成した塗工紙及びその製造方法が開示されている。しかしながら、ゲートロール方式の場合、ファウンテンロールとメタリングロールとの間に液溜まりを形成させる必要があるため、ボイリングと呼ばれる液はねが発生し、得られる塗工紙で塗工ムラや異物欠陥が生じ易いという問題がある。また、特許文献2〜5に開示の方法では、塗料粘度を高くする必要があるため、ゲートロール方式は高速塗工に不適切である。しかも、該ゲートロール方式以外の方式を特許文献2〜5に開示の技術に採用しようとしても、やはり塗料濃度が高いため、ミストの発生が充分に抑制されず、やはり得られる塗工紙は塗工ムラや異物欠陥を含んだものとなってしまう。
さらに、特許文献6には、ロール塗工とカーテン塗工とを組み合わせ、1400m/分以上の塗工速度で塗工層を形成した塗工紙が開示されている。しかしながら、カーテン塗工の場合、塗膜が切れる、いわゆる「カーテン切れ」が発生して非塗工部分が生じ易く、ロール塗工のみで塗工したような、均一な塗工層が形成された塗工紙が安定して得られ難い。
このように、1500m/分以上といった高速塗工において、ミストの発生なしで、特にロール塗工にて均一な塗工層が形成された、塗工ムラや異物欠陥が少ない塗工紙、特にマット調及びダル調の塗工紙において、印刷品質が良好であり、優れた手肉感が維持された塗工紙は未だ得られていないのが実情である。
特開2006−249607号公報 特開2002−105893号公報 特開2005−240243号公報 特開2000−129593号公報 特開平11−12981号公報 特開2007−177378号公報
本発明は前記背景技術に鑑みてなされたものであり、例えば1500m/分以上といった高速であるにもかかわらず、ミストの発生が充分に抑制された状態でロール塗工にて均一な塗工層が形成された、塗工ムラや異物欠陥が少ない塗工紙、特にマット調及びダル調の塗工紙において、印刷品質が良好であり、優れた手肉感が維持された塗工紙を提供すること、及び該塗工紙を優れた生産性で効率よく製造するための方法を提供することを目的とする。
すなわち本発明は、
原紙の少なくとも片面に、少なくとも2層の塗工層が形成された塗工紙の製造方法であって、
パルプ繊維を主成分としてなり、繊維長が1mm以上かつ繊維巾が25μm以上のパルプ繊維の割合が全パルプ繊維の10質量%以下である抄紙原料から、前記原紙を製造し、
前記パルプ繊維の原料パルプが、晒広葉樹パルプ、又は、晒広葉樹パルプ及び晒針葉樹パルプであり、
前記塗工層のうち、互いに接した少なくとも2層の塗工層をいずれも、1500m/分以上の速度でロール塗工にて形成し、
前記塗工層の最表層に接する下塗り塗工層として、水溶性高分子化合物を主成分とするクリア塗工層を形成し、
前記水溶性高分子化合物が澱粉及び/又はポリアクリルアミドであり、
前記クリア塗工層をロッドメタリングサイズプレスコーターにて形成し、かつ、該クリア塗工層にプレカレンダーにて平坦化処理を施し、
前記平坦化処理を、ニップ圧10〜50kN/m、かつ、ロール温度50〜90℃にて行うことを特徴とする、塗工紙の製造方法;及び
前記製造方法によって製造される、原紙の少なくとも片面に、少なくとも2層の塗工層が形成された塗工紙
に関する。
本発明の塗工紙は、1500m/分以上の高速であるにもかかわらず、ミストの発生が充分に抑制された状態でロール塗工にて均一な塗工層が安定して形成されており、塗工ムラや異物欠陥が非常に少なく印刷品質に優れ、しかも優れた手肉感が維持され、例えば印刷用紙、出版用紙、書籍用紙等として好適に使用し得るものである。また本発明の製造方法により、このような塗工紙を優れた生産性で効率よく製造することができる。
(実施の形態)
本発明の塗工紙は、前記したように、原紙の少なくとも片面に少なくとも2層の塗工層が形成されたものである。
まず、本発明の塗工紙を構成する原紙の主成分であるパルプ繊維について説明する。該パルプ繊維の原料である原料パルプとしては、一般に製紙用途で使用されているものを例示することができる。該原料パルプの種類は特に限定されないが、長繊維の少ない広葉樹からなるパルプを用いることが、ミストの発生をより効率的に防止することができる点から好ましい。原料パルプの種類としては、例えば化学パルプ、機械パルプ、古紙パルプ等が好適に例示される。
化学パルプとしては、例えば、未晒針葉樹パルプ(NUKP)、未晒広葉樹パルプ(LUKP)、晒針葉樹パルプ(NBKP)、晒広葉樹パルプ(LBKP)等が例示され、これらの中から1種又は2種以上を適宜選択して使用することができるが、より繊維長の短い広葉樹からなるLBKPやLUKPを使用することが好ましい。
前記化学パルプの他にも、例えば近年の環境に優しく、資源を有効活用できる古紙からなる古紙パルプを使用することができる。該古紙パルプとしては、例えば、茶古紙、クラフト封筒古紙、雑誌古紙、新聞古紙、チラシ古紙、オフィス古紙、段ボール古紙、上白古紙、ケント古紙、模造古紙、地券古紙等から製造される離解古紙パルプ、離解・脱墨古紙パルプ、離解・脱墨・漂白古紙パルプ等が例示され、これらの中から1種又は2種以上を適宜選択して使用することができる。
また、機械パルプも使用することができ、例えば、ストーングランドパルプ(SGP)、加圧ストーングランドパルプ(PGW)、リファイナーグランドパルプ(RGP)、ケミグランドパルプ(CGP)、サーモグランドパルプ(TGP)、グランドパルプ(GP)、サーモメカニカルパルプ(TMP)、ケミサーモメカニカルパルプ(CTMP)、リファイナーメカニカルパルプ(RMP)等が例示され、これらの中から1種又は2種以上を適宜選択して使用することができる。
ここで、本発明では、記原料パルプのうち、LBKP、又は、LBKP及びNBKPを用いる、繊維長が1mm以上かつ繊維巾が25μm以上のパルプ繊維の割合が、全パルプ繊維の10質量%以下、好ましくは5質量%以下、さらに好ましくは3質量%以下となるように調整することが、本発明の大きな特徴の1つである。
繊維長が1mm以上かつ繊維巾が25μm以上のパルプ繊維が10質量%を超えて含まれるパルプ繊維からなる原紙は、その表面において、突出したパルプ繊維が多く存在する。このような状態の原紙にロール塗工を施した場合、塗工層が原紙に転写した後、ロールから剥離する際に、原紙表面から突出した繊維を起点にして塗工層に割れが生じ、塗工液がミストとなって飛散してしまう。
しかしながら、本発明では、前記のごとく繊維長が1mm以上かつ繊維巾が25μm以上のパルプ繊維の割合が全パルプ繊維の10質量%以下に調整されているので、原紙表面から突出した繊維を起点にして塗工層に割れが生じ、塗工液がミストとなって飛散することが充分に抑制される。なお、本発明では、原紙表面における突出したパルプ繊維の存在をできる限り少なくすることが好ましいことから、全パルプ繊維中の、繊維長が1mm以上かつ繊維巾が25μm以上のパルプ繊維の割合は0質量%に近いほど好適である。
すなわち本発明においては、好適には例えば、後述するように、水溶性高分子化合物を主成分とするクリア塗工層を下塗り塗工層として設けた後、該下塗り塗工層と接するように、顔料と接着剤とを主成分とする顔料塗工層を最表層として設けることで、原紙表面から突出したパルプ繊維を被覆し、該顔料塗工層用の上塗り塗工剤を塗工する際にミストの発生を充分に抑制するが、前記のごとく、原紙を構成するパルプ繊維に含まれる長繊維成分(繊維長が1mm以上かつ繊維巾が25μm以上の成分)の割合を10質量%以下といった一定範囲の低い値に調整することで、上塗り塗工剤を塗工する際のミストの発生を抑制する効果がより高くなるだけでなく、下塗り塗工層用の下塗り塗工剤を塗工する際のミストの発生も防止することができる。
繊維長が1mm以上かつ繊維巾が25μm以上のパルプ繊維の割合を、全パルプ繊維の10質量%以下とするには、原料パルプの種類及び配合割合、並びに離解パルプのフリーネスを適宜調整すればよい。
例えば原料パルプとしてNBKPとLBKPとを併用する場合には、例えば次のように、両者の配合割合及び各々の離解パルプのフリーネスを調整することが好ましい。すなわち、NBKPとLBKPとの割合を20:80未満、さらには10:90以下、特に5:95以下(NBKP:LBKP(質量比))、最も好ましくはNBKPを無配合に調整することが好ましい。また、NBKPについては、JIS P 8220に記載の「パルプ−離解方法」に準拠して離解した離解パルプの、JIS P 8121に記載の「パルプのろ水度試験方法」に準拠したカナディアンスタンダードフリーネス(以下、「CSF」という)を500〜580ml、さらには500〜540mlに調整することが好ましい。
前記のごとく叩解することで、パルプの引裂強度が低下し、後述する抄造段階において断紙が発生し易くなる場合もあるが、本発明においては、例えば抄紙設備を特定することで、引裂強度が低下しても断紙の発生を極力抑えることが可能である。
本発明においては、前記原料パルプを混合して抄紙原料(紙料スラリー)を調製するが、該原料パルプには、例えば、内添填料、内添サイズ剤、紙力増強剤、紙厚向上剤、歩留向上剤等の、通常塗工紙に配合される種々の添加剤を、その種類及び配合量を適宜調整して内添することができる。
前記抄紙原料を抄造して原紙を製造する際、本発明に使用することができる抄紙設備には特に限定がないが、低坪量かつ低引裂強度の原料パルプを使用して目的とする塗工紙を得るには、以下の構成を組み合わせた設備を用いることが好ましい。
例えばワイヤーパートとしては、長網フォーマや、長網フォーマにオントップフォーマを組み合わせたもの、あるいはツインワイヤーフォーマ等、特に限定されないが、ヘッドボックスから噴出された紙料ジェットを2枚のワイヤーで直ちに挟み込むギャップタイプのギャップフォーマが、地合を崩さずに脱水するので、湿紙の密度ムラが生じ難く、断紙が発生し難い点から好ましい。
前記ワイヤーパートでの紙層はプレスパートに移行され、さらに脱水が行われる。プレス機としては、ストレートスルー型、インバー型、リバース型のいずれであってもよく、またこれらの組み合わせも使用することができるが、オープンドローをなくしたストレートスルー型が、紙を保持しやすく、断紙等の操業トラブルが少ない点で好ましい。脱水方式としては、通常行われているサクションロール方式やグルーブドプレス方式等を採用することができるが、シュープレスは脱水性のみならず、平滑性を向上させることが可能な点で、ミストの発生を防止する効果が高いことから、より好ましい。
プレスパートを通った湿紙は、シングルデッキ方式のプレドライヤーパートに移行し、乾燥される。プレドライヤーパートは、断紙が少なく、嵩の低下なしで高効率に乾燥を行うことが可能なノーオープンドロー形式のシングルデッキドライヤーが好ましい。ダブルデッキ方式にて乾燥することも可能であるが、キャンバスマーク、断紙、シワ、紙継ぎ等の操業性の面で、シングルデッキ方式と比較して劣るため、シングルデッキ方式を採用することが好ましい。
前記のごとく、ギャップフォーマからなるワイヤーパート、オープンドローをなくしたストレートスルー型のプレスパート及びシングルデッキドライヤーからなるドライヤーパートを組み合わせると、パルプ繊維を叩解し、繊維長が1mm以上かつ繊維巾が25μm以上のパルプ繊維の割合を、全パルプ繊維の10質量%以下に調整して用いても、引裂強度の低下による断紙が発生し難い点から、特に好ましい。
このように、ワイヤーパート及びプレスパートにおいて特定のシステムを採用した場合には、原料パルプの種類及び配合割合、並びに離解パルプのフリーネスを調整し、1500m/分以上の高速で塗工を行う際に、たとえ原紙の引裂強度が低下したとしても、断紙する恐れがなく、生産性の低下を極力抑えた塗工紙が得られるという利点がある。
原紙の坪量には特に限定がないが、目的とする塗工紙の、JIS P 8124:1998に記載の「紙及び板紙−坪量測定方法」に準拠して測定した坪量が、46〜100g/m2であるのが好ましいことを考慮して、原紙の坪量は、30〜84g/m2、さらには30〜50g/m2となるように調整することが好ましい。なお、目的とする塗工紙の坪量が46g/m2未満では、紙の強度が低く、例えば商業印刷用途に必要な強度を満足することが困難になる恐れがあり、逆に、塗工紙の坪量が100g/m2よりも大きい場合は、重くなり、実用的でなくなる恐れがある。
本発明では、かくして得られる原紙の少なくとも片面に、少なくとも2層の塗工層が形成されるが、該塗工層の最表層が、顔料と接着剤とを主成分とする顔料塗工層であり、かつ、該最表層に接する下塗り塗工層が、水溶性高分子化合物を主成分とするクリア塗工層であることが、ミストの発生による、塗工ムラや異物欠陥がより少ない塗工紙が得られるという点から好ましい。
まず、原紙には、その表面の平滑性を向上させる目的で、水溶性高分子化合物を主成分とする下塗り塗工剤を下塗り塗工し、下塗り塗工層(クリア塗工層)を形成する。
前記水溶性高分子化合物としては、例えば、酸化澱粉、ヒドロキシエチルエーテル化澱粉(以下、「HES」という)、アセチル化酸化澱粉(以下、「AOS」という)、酵素変性澱粉等の澱粉、ポリアクリルアミド(以下、「PAM」という)の、下塗り塗工剤として通常使用されるものを、それぞれ単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
本発明においては、繊維長が1mm以上かつ繊維巾が25μm以上のパルプ繊維の割合が、全パルプ繊維の10質量%以下となるよう調整されているので、ミストの発生が充分に抑制されるが、前記水溶性高分子化合物の中でも酸化澱粉及びPAMが好ましく、特に酸化澱粉を使用すると、下塗り塗工剤が原紙表面に留まる効果が高いことから、さらに原紙表面から突出している繊維を被覆し、後述する上塗り塗工におけるミストをより低減することができるという利点がある。
本発明では、澱粉、特に酸化澱粉及び/又はPAMが用いられるので、紙に手肉感を付与する効果が高く、低坪量、低引裂強度の塗工紙であっても、紙の腰の向上と断紙の低減とが図れるという利点がある。
なお、下塗り塗工剤には、該水溶性高分子化合物の他にも、例えば、耐水化や表面強度向上を目的とした紙力増強剤、サイズ性付与を目的とした外添サイズ剤等を適宜配合することができる。また、本発明に用いる水溶性高分子化合物の被覆性を妨げない範囲内で、後述する、製紙用途で一般に使用されている顔料を併用することができる。なお、該水溶性高分子化合物の被覆性を妨げない範囲とは、併用する顔料によっても異なるが、概ね水溶性高分子化合物100質量%に対して0〜100質量%の範囲である。使用量が100質量%を超過すると、顔料が下塗り塗工層の主成分となり、水溶性高分子化合物由来の被覆性が低下し、ミストの発生を防止し難くなるため好ましくない。
下塗り塗工剤を調製する方法には特に限定がなく、水溶性高分子化合物や、必要に応じて紙力増強剤、外添サイズ剤等の各種助剤の配合割合を適宜調整し、適切な温度にて均一な組成となるように撹拌混合すればよい。また下塗り塗工剤の固形分濃度は特に限定されるものではなく、塗工量や塗工速度といったロール塗工における塗工条件に応じて適宜調整することが好ましい。
前記水溶性高分子化合物を主成分とする下塗り塗工剤は、例えば、2ロールサイズプレスコーターやゲートロールコーター(GR)、ブレードメタリングサイズプレスコーター、ロッドメタリングサイズプレスコーター(RMSP)、シムサイザー、JFサイザー等のフィルム転写型ロールコーター等の塗工機によって、原紙の少なくとも片面に塗工することができる。特に、より被覆性が良好なフィルム転写型ロールコーター(ロッドメタリングサイズプレスコーター、シムサイザー、JFサイザー)を用いると、なかでも本発明では、ロッドメタリングサイズプレスコーターを用いるので、原紙表面からの繊維の突出を効率的に抑制することができ、上塗り塗工時のミストの発生をより抑制し易いという利点がある。
前記下塗り塗工層は、下塗り塗工剤を、片面あたり0.1g/m2以上、さらには0.5g/m2以上の塗工量で塗工して形成されることが好ましく、また片面あたり3.0g/m2以下、さらには1.0g/m2以下の塗工量で塗工して形成されることが好ましい。塗工量が0.1g/m2未満では、原紙表面の被覆性が悪く、上塗り塗工時のミストの発生を抑制する効果が充分に発現されない恐れがある。逆に塗工量が3.0g/m2を超えると、下塗り塗工剤の高濃度化が必要となり、粘度上昇により均一な塗工が困難となる恐れがあり、印刷品質も低下する恐れがあるため好ましくない。
形成される下塗り塗工層の厚さは特に限定されないが、原紙表面からの繊維の突出を充分に防止するには、0.1〜3.0μm程度であることが好ましい。
前記のように下塗り塗工を行った原紙は、後述する上塗り塗工を行う前に、プレカレンダーによる平坦化処理が施される。もし、下塗り塗工によっても被覆することができなかった、原紙表面から突出した繊維が存在したとしても、平坦化処理を行うことで、このような突出した繊維をさらに低減することができ、上塗り塗工時のミストの発生がより抑制され易くなるという利点がある。
プレカレンダーにおいては、得られる塗工紙の手肉感の低下を防止することを考慮して、ニップ圧が10〜50kN/m、さらには20〜30kN/mである。プレカレンダーでのニップ圧が10kN/mを下回ると平坦化効果が低くなる恐れがあり、逆に50kN/mを超えると、平坦化が進みすぎて上塗り塗工剤の転写性が低下し、均一な転写性が得られず、顔料塗工層の平坦性が悪くなる恐れがあり、いずれもミストの発生を抑制する効果が充分に発現されない場合がある。
また、平坦化処理の処理温度(ロール温度)は、50〜90℃、さらには60〜90℃である。処理温度が50℃を下回ると、ミストの発生の抑制効果が低くなる恐れがあり、逆に90℃を超えると、繊維焼けが発生し、白色度が低下するだけでなく、繊維が傷み易く、手肉感が低下する恐れがあるため好ましくない。
なお、一般にカレンダー設備は、紙をロールで挟み込み、ニップ圧をかけて平坦化するため、紙がへたり易く、手肉感が低下する傾向がある。ところが、澱粉やPAMといった水溶性高分子化合物を主成分とする下塗り塗工層を設けた場合には、手肉感の低下を充分に防止することができる。したがって、プレカレンダーを用いて平坦化処理を施す場合には、下塗り塗工層として前記クリア塗工層を原紙表面に形成することが好ましい。
本発明では、原料パルプの種類及び配合割合、並びに離解パルプのフリーネスを適宜調整してミストの発生の低減効果を得る際、叩解によりパルプ繊維が傷み、へたり易い紙となる場合が稀にあるが、このように、下塗り塗工層として水溶性高分子化合物を主成分とするクリア塗工層を設け、さらにプレカレンダーによる平坦化処理を施すことで、腰のあるへたらない塗工紙を容易に得ることができる。
また、本発明では、後述する上塗り塗工剤の塗工量を片面あたり8.0〜11.0g/m2と多くすることが好ましいが、そうするとパルプ分が少なく、手肉感が低下し易くなる場合もあるが、前記のごとき下塗り塗工層を設けた場合には、手肉感の向上を図ることができるので好ましい。
次に、前記下塗り塗工層(クリア塗工層)が形成され、好ましくはプレカレンダーにて平坦化処理が施された原紙の片面又は両面に、顔料と接着剤とを主成分とする上塗り塗工剤を塗工し、顔料塗工層を形成する。
本発明に用いる顔料は、製紙用途で一般に使用しているものであれば特に限定がなく、例えば、カオリンクレー、重質炭酸カルシウム、タルク、サチンホワイト、亜硫酸カルシウム、石膏、硫酸バリウム、ホワイトカーボン、焼成カオリン、構造化カオリン、珪藻土、炭酸マグネシウム、二酸化チタン、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、ベントナイト、セリサイト等の無機顔料や、ポリスチレン樹脂微粒子、尿素ホルマリン樹脂微粒子、微小中空粒子、多孔質微粒子等の有機顔料が例示され、これらの中から1種又は2種以上を適宜選択して使用することができる。
本発明において、顔料として、カオリンクレーと重質炭酸カルシウムとが、10:90以上、さらには20:80以上(カオリンクレー:重質炭酸カルシウム(質量比))の割合で含まれることが好ましく、また60:40以下、さらには50:50以下(カオリンクレー:重質炭酸カルシウム(質量比))の割合で含まれることが好ましい。カオリンクレーと重質炭酸カルシウムとの割合が前記下限値を下回ると、顔料塗工層の平坦性が出難くなる恐れがあり、逆にカオリンクレーと重質炭酸カルシウムとの割合が前記上限値を上回ると、上塗り塗工剤の粘度が上昇し、固形分濃度を低くする必要が生じるため、印刷品質が低下する恐れがある。
なお、例えば前記のごとき割合でカオリンクレーと重質炭酸カルシウムとを顔料として配合した場合、後述する平坦化処理の条件により、光沢調、ダル調及びマット調の塗工紙のいずれをも得ることができるが、本発明においては、印刷品質と手肉感を得るために高塗工量が必要とされるマット調及びダル調の塗工紙、特にダル調塗工紙とすることが、従来のマット調及びダル調の塗工紙と比べて、印刷品質の向上が著しい点から、特に好ましい。
一般に、白紙光沢度の高い光沢調塗工紙を得るには、高ニップ圧で平坦化する必要があり、手肉感の低下が大きくなり易い。また、マット調塗工紙では、低ニップ圧で平坦化するため、紙表面の平滑性が低く、印刷適性が低くなり、見栄えのよい紙となり難い。これに対して、ダル調塗工紙の場合、適度なニップ圧で平坦化するので、手肉感の低下が起こらず、かつ印刷適性を向上させることができ、高級印刷物に好適な塗工紙となるという利点がある。
なお、本明細書においてダル調塗工紙とは、JIS P 8142:2005に記載の「紙及び板紙−75度鏡面光沢度の測定方法」に準拠して測定した白紙光沢度が20〜40%の塗工紙をいう。該ダル調塗工紙は、グロス調塗工紙と比べて白紙光沢度が低く、印刷情報の視認性に優れており、またマット調塗工紙と比べて塗工層表面の平滑性が高く、印刷品質に優れ、印刷ムラが少ない。したがって、ダル調塗工紙は、グロス調塗工紙及びマット調塗工紙の弱点を補完した、高級感のある塗工紙である。
顔料と共に上塗り塗工剤に配合される接着剤の種類には特に限定がないが、例えば、カゼイン、大豆蛋白等の蛋白質類;スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体ラテックス、スチレン−メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体ラテックス等の共役ジエン系ラテックス、アクリル酸エステル及び/又はメタクリル酸エステルの重合体ラテックス若しくは共重合体ラテックス等のアクリル系ラテックス、エチレン−酢酸ビニル重合体ラテックス等のビニル系ラテックス、あるいはこれらの各種共重合体ラテックスをカルボキシル基等の官能基含有単量体で変性したアルカリ部分溶解性又は非溶解性のラテックス等のラテックス類;ポリビニルアルコール、オレフィン−無水マレイン酸樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、ウレタン樹脂等の合成樹脂系接着剤;酸化澱粉、陽性化澱粉、エステル化澱粉、デキストリン等の澱粉類;カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体等の、通常の塗工紙に用いられる接着剤が例示され、これらの中から1種又は2種以上を適宜選択して使用することができる。
前記接着剤の中でも、ラテックス類と澱粉類とを併用すると、塗工剤の粘度が向上し、上塗り塗工剤の転写性が高くなる点で好ましい。また、澱粉を加えることで、紙の腰を向上させる効果が発現され、手肉感の低下を最小限に抑えることができる点で好ましい。特に、スチレン−ブタジエン共重合体ラテックスと酸化澱粉とを併用すると、ラテックスの成膜性に由来した印刷適性の向上効果と、酸化澱粉に由来した手肉感の向上効果との相乗効果が得られ、特に手肉感及び印刷品質に優れた塗工紙が得られるという利点がある。
ラテックス類と澱粉類とを併用する場合、両者の割合(ラテックス類:澱粉類(質量比))が、1:4以上、さらには1:3以上となるように調整することが好ましく、また1:2以下となるように調整することが好ましい。ラテックス類と澱粉類との割合が前記下限値を下回ると、上塗り塗工剤の転写性が低下する恐れがあり、逆にラテックス類と澱粉類との割合が前記上限値を上回ると、顔料塗工層の平坦性が低下し、印刷品質が低下する恐れがある。
またラテックス類と澱粉類とを併用する場合、これらラテックス類及び澱粉類が、全顔料100質量部に対して合計で5質量部以上、さらには8質量部以上含まれていることが好ましく、また15質量部以下、さらには12質量部以下含まれていることが好ましい。ラテックス類と澱粉類との合計量が前記下限値を下回ると、表面強度や湿潤紙力が低くなり、印刷時に紙ムケが発生し、印刷品質が低下する恐れがある。逆にラテックス類と澱粉類との合計量が前記上限値を上回ると、上塗り塗工剤の粘度が上昇し、ミストが発生し易くなり、やはり印刷品質が低下する恐れがある。
なお、ラテックス類としては、平均粒子径が90〜130nm、さらには90〜110nmのものを使用することが特に好ましい。ラテックス類の平均粒子径が90nm未満の場合、原紙層へのバインダー成分の沈み込みが発生し、印刷品質が低下する恐れがある。逆にラテックス類の平均粒子径が130nmを超えると、顔料塗工層の強度低下が発生し、印刷品質が低下する恐れがあるため好ましくない。
また、上塗り塗工剤には、前記顔料及び接着剤の他にも、例えば、蛍光増白剤や蛍光増白剤の定着剤、消泡剤、離型剤、着色剤、保水剤等の、通常使用される各種助剤を適宜配合することができる。
上塗り塗工剤を調製する方法には特に限定がなく、顔料及び接着剤や、必要に応じて各種助剤の配合割合を適宜調整し、適切な温度にて均一な組成となるように撹拌混合すればよい。また上塗り塗工剤の固形分濃度は特に限定されるものではなく、塗工量や塗工速度といったロール塗工における塗工条件に応じて適宜調整することが好ましい。
原紙の少なくとも片面への上塗り塗工剤の塗工は、例えば、複数段階、通常はプレドライヤーパートとアフタードライヤーパートとの2段階で行われるドライヤーパートの間のコーターパートにおいて行われることが好ましい。このコーターパートにおいて、フィルム転写ロール塗工、特にロッドメタリングサイズプレスを設けたオンマシンコーター又はオフマシンコーターによって、好ましくは前記下塗り塗工層上に、一層又は多層に分けて上塗り塗工剤が塗工される。
また本発明においては、前記オンマシンコーターを用いると、前記下塗り塗工層用の下塗り塗工剤を塗工した後、紙面温度が高い状態ですぐに上塗り塗工剤の塗工を行うことができるので、原紙の吸液性が高く、上塗り塗工剤の転写性が向上し、ミストの発生をさらに効率よく防止することができるという利点がある。ただし、原紙の吸液性が高すぎると、上塗り塗工剤の沈み込みにより、顔料塗工層の平坦性が低下し、印刷品質が低下する場合があるが、前記のごとく下塗り塗工層の形成と該下塗り塗工層へのプレカレンダーによる平坦化処理とを組み合わせた場合、下塗り塗工層の平坦性がより向上しているので、印刷品質の低下は極めて軽微となる利点がある。
なお、前記ドライヤーパートでの乾燥方法としては、例えば、熱風加熱、ガスヒーター加熱、赤外線ヒーター加熱等の各種加熱乾燥方式を適宜採用することができる。
前記顔料塗工層は、上塗り塗工剤を、片面あたり8.0g/m2以上、さらには9.0g/m2以上の塗工量で塗工して形成されることが好ましく、また片面あたり11.0g/m2以下、さらには10.0g/m2以下の塗工量で塗工して形成されることが好ましい。塗工量が8.0g/m2未満では、目標とする印刷品質が得られない恐れがある。逆に塗工量が11.0g/m2を超えると、塗工紙のパルプ分が少なくなり、手肉感が低下する恐れがある。
なお、特に前記下塗り塗工層があらかじめ設けられている場合は、上塗り塗工剤の塗工量が片面あたり8.0g/m2であっても充分にミストの発生を防止することができる点で好ましい。また、前記したように、顔料塗工層の顔料として、カオリンクレーと重質炭酸カルシウムとが10:90〜60:40(カオリンクレー:重質炭酸カルシウム(質量比))の割合で含まれ、かつ接着剤として、ラテックス類と澱粉類とが、全顔料100質量部に対して合計で5〜15質量部含まれている場合には、顔料塗工層が、片面あたり9.0〜11.0g/m2の塗工量で原紙の両面に形成されていることが、該顔料塗工層が均一であり、上塗り塗工剤の塗工時にミストの発生をさらに低減しつつ、印刷品質により優れた塗工紙を得ることができる点で好ましい。
形成される顔料塗工層の厚さは特に限定されないが、得られる塗工紙の印刷適性をさらに向上させるには、片面あたり8〜11μm程度であることが好ましい。
特に本発明においては、繊維長が1mm以上かつ繊維巾が25μm以上のパルプ繊維の割合が、全パルプ繊維の10質量%以下となるよう調整しているので、塗工時のミストの発生が充分に抑制されるが、水溶性高分子化合物を主成分とするクリア塗工層を、下塗り塗工層として少なくとも原紙の片面に形成し、プレカレンダーにて平坦化処理することで、原紙の平坦性を向上させる相乗効果が発現され、上塗り塗工剤の塗工時にミストの発生をさらに低減することができる。さらには、オンマシンコーターで上塗り塗工剤を塗工することで、ミストの発生を防止するさらなる効果が得られる。これにより、特に、上塗り塗工剤の塗工量が片面あたり8.0〜11.0g/m2であっても、ミストの発生を充分に防止することができ、特にダル調塗工紙においては、従来よりも著しく高い印刷品質が得られる。
なお、本発明の塗工紙では、原紙の少なくとも片面に、少なくとも2層の塗工層が形成されているが、これら塗工層のうち、互いに接した少なくとも2層の塗工層はいずれも、1500m/分以上の速度でロール塗工にて形成する。本発明の塗工紙は、繊維長が1mm以上かつ繊維巾が25μm以上のパルプ繊維の割合が、全パルプ繊維の10質量%以下となるよう調整されているので、このような1500m/分以上の高速であるにもかかわらず、ミストの発生が充分に抑制された状態で形成された均一な塗工層を有し、塗工ムラや異物欠陥が少ないものである。
また、前記少なくとも2層の塗工層のうち、その最表層は、前記顔料と接着剤とを主成分とする顔料塗工層であり、該最表層に接する下塗り塗工層は、水溶性高分子化合物を主成分とするクリア塗工層であることが好ましいが、本発明の塗工紙における塗工層の構成はこれに限定されるものではなく、得られる塗工紙の用途等に応じて適宜変更することができる。
このように、互いに接した少なくとも2層の塗工層のうち、原紙に近い下塗り塗工層を形成する工程、プレカレンダーを用いて該下塗り塗工層に平坦化処理を施す工程、及び該2層の塗工層のうち、表層に近いもう一方の塗工層を形成する工程を、順次一連して行うことが、塗工ムラや異物欠陥が極めて少なく印刷品質に非常に優れ、かつ、より優れた手肉感が維持された塗工紙を、優れた生産性で効率よく得ることができる点で、特に好ましい。
さらに本発明においては、塗工層に光沢や平滑性、印刷適性を付与する目的で、例えば熱ロールを用いて平坦化処理を施すことが好ましい。
一般に平坦化処理は、弾性ロールと金属ロールとの間に塗工紙を通し、塗工紙に高ニップ圧をかけて摩擦力により塗工紙表面を磨き、光沢を付与するものであり、ニップ圧で紙を潰すため、過度な平坦化は紙の手肉感が損なわれると共に、塗工紙の微細な凸部にニップ圧と摩擦力が集中し、繊維焼けが発生したり、熱と圧力により、塗工紙自体が黄変化する退色の問題がある。また、従来のダル調塗工紙では、白紙光沢度を20〜40%に抑えながら平坦化を行うため、中ニップ圧(50〜200kN/m)で平坦化処理を行っているが、この条件では、高い印刷品質が得られないばかりか、塗工紙が押し潰され、手肉感が低下する。
したがって、本発明において塗工層に平坦化処理を施す場合には、カレンダー設備として、より低ニップ圧で平坦化処理が可能なソフトカレンダーを用いることが好ましい。中でも、マルチニップカレンダー、より望ましくは6段、8段、10段のマルチニップカレンダーが、ニップ圧を調整し易く、塗工紙の白色度を低下させることなく白紙光沢度を向上させる効果が高い点で好ましい。
また、カレンダーの設置場所としては、抄紙機及び塗工機と一体になったオンマシンタイプが好ましい。オンマシンタイプでは、塗工後すぐに、紙面温度が高い状態で平坦化処理を行うことができるので、白紙光沢度が向上し易く、目的とする塗工紙を得るために必要な線圧が低く、白色度や手肉感の低下が少なく、断紙の恐れが少ない点で好ましい。
このようなカレンダーにおいては、ニップ圧が15〜150kN/m、さらには110〜150kN/mであることが好ましい。カレンダーでのニップ圧が15kN/mを下回ると、塗工層の平坦性が充分に向上しない恐れがあり、逆に150kN/mを超えると、手肉感が低下する恐れがあるため好ましくない。
また、平坦化処理の処理温度(ロール温度)は、100〜180℃、さらには130〜150℃であることが好ましい。処理温度が100℃を下回ると、塗工層の平坦性が充分に向上しない恐れがあり、逆に180℃を超えると、塗工紙の白色度が低下する恐れがあるため好ましくない。
以上のようにして得られる本発明の塗工紙は、繊維長が1mm以上かつ繊維巾が25μm以上のパルプ繊維の割合が、全パルプ繊維の10質量%以下となるよう調整されているので、1500m/分以上の高速でロール塗工した際にミストの発生が殆どない乃至極めて少ない。
さらには、水溶性高分子化合物を主成分とする下塗り塗工剤により下塗り塗工層が形成され、プレカレンダーにて平坦化処理が施された場合には、原紙の平滑性が向上するので、ミストの発生がより低減される。
また、下塗り塗工層の表面に、顔料及び接着剤の種類、量、配合比等を適宜調整した顔料塗工層を設けることで、さらにミストの発生が低減され、その結果、塗工面に異物の混入がない、優れた印刷適性を有する塗工紙が得られる。
また例えば、抄紙設備(ワイヤーパート、プレスパート、ドライヤーパート)、塗工設備(オンマシンコーター、オンマシンカレンダー)等においても、特定の構成を組み合わせることで、パルプの叩解による手肉感の低下を最小限に防止し、かつ、断紙が発生し難く、操業性及び生産性も良好であり、前記原料パルプ条件、塗工条件で目的とする塗工紙、特に優れた印刷適性を有し、高級印刷物に好適なダル調塗工紙を得ることができる。
なお、本発明の塗工紙の白紙光沢度は、その用途に応じて異なるが、前記したように、例えばダル調塗工紙とする場合には、JIS P 8142:2005に記載の「紙及び板紙−75度鏡面光沢度の測定方法」に準拠して測定して20〜40%、好ましくは30〜40%である。
次に本発明の塗工紙及びその製造方法を、以下の実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
実施例1〜49及び比較例1〜3
まず、原料パルプとしてLBKP(離解パルプのCSF:400ml)と、離解パルプのCSFが表1〜2に示す値となるように叩解したNBKPとを、表1〜2に示す割合で混合した。このパルプ100質量部(絶乾量)に対して、各々固形分で、内添サイズ剤(品番:AK−720H、ハリマ化成社製)0.02質量部、カチオン化澱粉(品番:アミロファックスT−2600、アベベジャパン社製)1.0質量部及び歩留向上剤(品番:NP442、日産エカケミカルス(株)製)0.02質量部を添加してパルプスラリーを得た。
次に、前記パルプスラリーをワイヤーパート、プレスパート及びプレドライヤーパートに順に供し、坪量が約39〜41g/m2の原紙を製造した後、この原紙の両面に、表3〜4に示す下塗り塗工剤を、表3〜4に示す塗工量(片面あたり)及び塗工方法にて1500m/分の速度で塗工し、厚さが約0.5〜0.9μmの下塗り塗工層(クリア塗工層)を形成した。
次に、両面に下塗り塗工層が形成された原紙をアフタードライヤーパートに供し、この下塗り塗工層を乾燥させた後、表3〜4に示すニップ圧及びロール温度の条件で平坦化処理を施した。次いでコーターパートにて、平坦化処理を施した下塗り塗工層の表面に、表5〜7に示す組成の上塗り塗工剤を表5〜7に示す塗工量(片面あたり)にて1500m/分の速度でにてロール塗工し、厚さが約6〜11μmの顔料塗工層を形成した。この後、ニップ圧120kN/m、ロール温度140℃の条件で平坦化処理を施して、JIS P 8142:2005に記載の「紙及び板紙−75度鏡面光沢度の測定方法」に準拠して測定した白紙光沢度を35〜40%に調整し、次いでリールパート及びワインダーパートに順に供して坪量が約59〜61g/m2の塗工紙を得た。
なお、表3〜7に示す水溶性高分子化合物、顔料及び接着剤、並びに塗工方法は、次のとおりである。
<下塗り塗工剤>
(水溶性高分子化合物)
・酸化澱粉(エリエール商工(株)製)
・PAM(品番:ハリコートG−51、ハリマ化成(株)製)
(塗工方法)
・RMSP:ロッドメタリングサイズプレスコーター
・カーテン:カーテンコーター
<上塗り塗工剤>
(顔料)
・カオリンクレー(品番:カオファイン、イメリス社製)
・湿式重質炭酸カルシウム(品番:ハイドロカーブ90K、オミヤコーリア社製)
(接着剤)
・SBR:スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス
(平均粒子径:100nm、品番:PA−1071、日本エイアンドエル(株)製)
・NBR:アクリロニトリル−ブタジエン系ラテックス
(平均粒子径:100nm、品番:Nipol 1571CL、日本ゼオン(株)製)・酸化澱粉(品番:コートマスター K96F、三晶(株)製)
・HES(品番:コートマスター K49F、三晶(株)製)
・AOS
(アセチル化酸化タピオカ澱粉、品番:マーメイドMC−3000、三晶(株)製)
なお、ワイヤーパートではギャップフォーマを、プレスパートではオープンドローのないストレートスルー型を、ドライヤーパートではシングルデッキドライヤーを用いて抄紙した。コーターパートでは、ロッドメタリングサイズプレスで下塗り塗工剤を塗工した後、プレカレンダーで平坦化処理し、ロッドメタリングサイズプレスで上塗り塗工剤を塗工した。カレンダーパートでは、マルチニップカレンダーを用いて平坦化処理を行った。コーターパート、カレンダーパートは、それぞれ抄紙機に組み込んだ、オンマシンコーター、オンマシンカレンダーを使用した。
Figure 0005371276
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得られた塗工紙について、各特性を以下の方法にて調べた。これらの結果を表8〜9に示す。
(a)長繊維率
塗工紙をJIS P 8220に記載の「パルプ−離解方法」に準拠して離解し、測定値から、繊維長が1mm以上かつ繊維巾が25μm以上のパルプ繊維の割合を求め、長繊維率とした。測定は、繊維長測定試験機(型番:FiberLab P4230371 V2.0、メッツォ社製)を用いて行い、カットオフを0.02mmで設定した。
(b)印刷品質
次の条件で塗工紙に印刷を行って印刷試験体を作製した。
・印刷機:RI‐3型、(株)明製作所製
・インキ:WebRexNouverHIMARKプロセス(藍)、大日精化社製
・インキ量:上段ロールに0.3ml、下段ロールに0.2ml
・試験方法:上段、下段ロールでそれぞれインキを各3分間練り(2分間練った後、ロールを反転させてさらに1分間練る)、回転速度30rpmで2色同時印刷を行った。
前記印刷試験体について、白抜けの発生度合いを目視及びルーペ(10倍)にて観察し、以下の評価基準に基づいて評価した。
(評価基準)
◎:白抜けがなく、印刷品質に特に優れる。
○:白抜けの発生が僅かであり、印刷品質に優れる。
△:白抜けの発生が少なく、印刷品質が良好である。
×:白抜けが発生し、印刷品質に劣る。
なお、前記評価基準のうち、◎、○、△を実使用可能と判断する。
(c)手肉感
A4サイズ(210mm×297mm)の塗工紙サンプル20枚を重ね、長辺の一方をホチキスで3箇所(上端、中央、下端)綴じて水平に置き、1枚ずつ合計10枚捲って、手肉感について以下の評価基準に基づいて評価した。
(評価基準)
◎:めくった後の紙がへたれず、手肉感に特に優れる。
○:めくった後の紙のへたれが僅かであり、手肉感に優れる。
△:めくった後の紙のへたれが少なく、手肉感が良好である。
×:めくった後の紙がへたれ、手肉感に劣る。
なお、前記評価基準のうち、◎、○、△を実使用可能と判断する。
(d)ミストの発生
前記塗工紙の製造中、24時間連続して上塗り塗工剤の塗工を行い、ミストの発生量について以下の評価基準に基づいて評価した。
(評価基準)
◎:ミストの発生がなく、操業性に特に優れる。
○:ミストの発生が僅かであり、操業性に優れる。
△:ミストの発生が少なく、操業性が良好である。
×:ミストが発生し、操業性に劣る。
なお、前記評価基準のうち、◎、○、△を実使用可能と判断する。
Figure 0005371276
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表8〜9に示された結果から、実施例1〜49の塗工紙は、2層の塗工層のうち、下塗り塗工層(クリア塗工層)を酸化澱粉及び/又はPAMを用いて形成し、2層の塗工層いずれもロールコーター方式にて形成しており、特にクリア塗工層をロッドメタリングサイズプレスコーターにて形成し、しかもクリア塗工層に、プレカレンダーを用い、ニップ圧10〜50kN/m、ロール温度50〜90℃で平坦化処理を施しているだけでなく、原料パルプとしてLBKPを単独で用いるか又はLBKPとNBKPとを併用しており、原紙に含まれる全パルプ繊維中、繊維長が1mm以上かつ繊維巾が25μm以上のパルプ繊維の割合が10質量%以下と低いので、1500m/分の速度で抄紙・塗工されているにもかかわらず、ミストの発生がない乃至少なく、しかも印刷品質及び手肉感にも優れていることがわかる。
これに対して比較例1〜3の塗工紙は、原紙に含まれる全パルプ繊維中、繊維長が1mm以上かつ繊維巾が25μm以上のパルプ繊維の割合が10質量%を超えて高かったり(比較例1)、塗工層が1層しか形成されていなかったり(比較例2)、2層の塗工層のうち1層がロールコーター方式にて形成されていなかったり(比較例3)するため、1500m/分の速度で抄紙・塗工した際に、ミストの発生が非常に多く、印刷品質及び手肉感に劣ることがわかる。
本発明の塗工紙は、例えば印刷用紙、出版用紙、書籍用紙等として好適に使用し得るものである。

Claims (5)

  1. 原紙の少なくとも片面に、少なくとも2層の塗工層が形成された塗工紙の製造方法であって、
    パルプ繊維を主成分としてなり、繊維長が1mm以上かつ繊維巾が25μm以上のパルプ繊維の割合が全パルプ繊維の10質量%以下である抄紙原料から、前記原紙を製造し、
    前記パルプ繊維の原料パルプが、晒広葉樹パルプ、又は、晒広葉樹パルプ及び晒針葉樹パルプであり、
    前記塗工層のうち、互いに接した少なくとも2層の塗工層をいずれも、1500m/分以上の速度でロール塗工にて形成し、
    前記塗工層の最表層に接する下塗り塗工層として、水溶性高分子化合物を主成分とするクリア塗工層を形成し、
    前記水溶性高分子化合物が澱粉及び/又はポリアクリルアミドであり、
    前記クリア塗工層をロッドメタリングサイズプレスコーターにて形成し、かつ、該クリア塗工層にプレカレンダーにて平坦化処理を施し、
    前記平坦化処理を、ニップ圧10〜50kN/m、かつ、ロール温度50〜90℃にて行うことを特徴とする、塗工紙の製造方法。
  2. 前記塗工層の最表層として、顔料と接着剤とを主成分とする顔料塗工層を、片面あたり8.0〜11.0g/mの塗工量で形成し、かつ
    前記クリア塗工層を、片面あたり0.1〜3.0g/mの塗工量で形成する、請求項1に記載の塗工紙の製造方法。
  3. 前記顔料塗工層の顔料として、カオリンクレーと重質炭酸カルシウムとを10:90〜60:40(カオリンクレー:重質炭酸カルシウム(質量比))の割合で含み、かつ
    前記接着剤としてラテックス類と澱粉類とを、全顔料100質量部に対して合計で5〜15質量部含む、請求項2に記載の塗工紙の製造方法。
  4. 前記2層の塗工層のうち、原紙に近い下塗り塗工層を形成する工程、プレカレンダーを用いて該下塗り塗工層に平坦化処理を施す工程、及び該2層の塗工層のうち、表層に近いもう一方の塗工層を形成する工程を、順次一連して行う、請求項1から3のいずれか1項に記載の塗工紙の製造方法。
  5. 請求項1に記載の製造方法によって製造される、原紙の少なくとも片面に、少なくとも2層の塗工層が形成された塗工紙。
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