JP4288293B2 - 塗工紙の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、白紙光沢度が20〜50%と低いながら、平滑性に優れ、印刷ムラや白抜けが少なく印刷適性が良好であり、嵩高性が高い塗工紙の製造方法に関するものである。
近年、世の中のビジュアル化の進展により、フルカラーによる高精細な印刷が可能な印刷用紙の要求が高くなり、高精細な印刷物を得るために、原紙の表面及び/又は裏面に塗工液を塗工して形成される塗工層を有する塗工紙のニーズが高まっている。塗工紙は、塗工液の塗工量や塗工層表面の平坦化処理の度合い、要求品質に応じて、アート紙(A1グレード)、塗工紙(A2グレード)、微塗工紙(A3グレード)に分類され、A1グレードの塗工紙は、高級美術書や、雑誌の表紙、口絵、カレンダー、ポスター、カタログ、パンフレット、ラベル、煙草包装用など、高精細な印刷を要求されるものに使用され、A2,A3グレードの塗工紙は、チラシ等の商業印刷等に利用されている。
これらの塗工紙は、光沢調とマット調、その中間に位置するダル調に大きく分けられ、その分類指標として、JIS−P8142に準拠して測定される75度の白紙光沢度の数値が用いられ、一般的に光沢調塗工紙は白紙光沢度が50%を超え、マット調塗工紙は白紙光沢度が20%未満であり、ダル調塗工紙は白紙光沢度が20%以上50%以下である。
光沢調塗工紙は、写真調の光沢の再現と高精細な見栄えの良い高いコントラストとが求められており、このような塗工紙は、原紙の表面及び/又は裏面にある凹凸を、塗工液に含有される顔料等の微細構造で被覆して、平坦性を向上させるとともに、塗工液の塗工面に金属ロールや弾性ロールからなる平坦化設備にて平坦化処理(カレンダー処理)を施して塗工紙の印刷面を平坦にし、光沢調の調整を行い、文字等を印刷したときのインク発色性や、網点の再現性を向上させている。
一方、マット調塗工紙は、光沢度を抑えることで落ち着いた艶消しの印刷画像が得られ、上品な高級感のある質感を醸し出すことができる。光沢度を抑える手法としては、粒径が細かく被覆性の低い顔料を使用するとともに、光沢調の塗工紙には必要な平坦化処理を印刷面に施さない、若しくはZ軸方向への圧力を低くして平坦化処理を施すことで得られる。
しかしながら、最近の高齢化社会の進展において、既存の光沢調塗工紙、マット調塗工紙はともに新たなる問題に直面している。
すなわち、光沢調塗工紙は、その高い光沢度が故に、白紙段階、印刷後の段階とも用紙表面がギラギラした状態であるため、長時間にわたる印刷情報の読み取りに不向きであり、また眼精疲労を来たす問題を有する。また、高光沢化のために平坦化処理が施されると、塗工紙のZ軸方向への加圧により緊度が高くなるため、こわさ(剛度)が低下してしまい、書籍形状の安定性に欠けるという問題も生じる。
一方、マット調塗工紙は、Z軸方向への加圧による平坦化処理が十分でなく、印刷インクの浸透ムラや転写ムラが生じ易いため印刷ムラが生じ易く、印刷物に微小な白抜け(素抜け)と呼ばれる印刷不良が発生し、印字濃度が低下する。
そこで、光沢調とマット調との中間の光沢度を有するダル調の塗工紙が着目される。このダル調の塗工紙として、例えば特許文献1に示されるように、塗工液に有機顔料を配合し、塗工層にポーラス性を付与して、塗工面をダル調にした塗工紙が提案されている。しかしながら、この形態は、有機顔料を多量に配合しなければダル調の効果を十分に得ることができないため、製造コストが高くなる等の問題があった。また、有機顔料を多量に配合すると、光沢度は向上し易くなるが、そのために低い平坦化処理で高い光沢度が出るため、平滑度が向上しにくく、印刷ムラとなる問題が発生する。のみならず、塗工液の固形分濃度が下がるために、塗工液が原紙に浸透し易くなり、塗工層表面が凹凸になったり、塗工層の強度が低下したりして、印刷適性が低下する問題も発生する。さらにまた、塗工時の操業性が悪くなる、すなわち乾燥負荷が高い、塗料流動性が悪い等の問題が発生し、操業コストが高くなるという問題もあった。
これら印刷ムラや、印刷物の白抜け(素抜け)による印字濃度の低下などの印刷不良を改善するため、より印刷適性の良好なダル調塗工紙が要望されている。これらを改善するには、塗工量を多くしたり、平滑化処理を十分行ったりする必要があるため、質量が重く、また、同一坪量で比較して密度が高いもとなる。しかしながら、これらの改善は、省資源、輸送コスト削減、資材コスト削減などが要望されている印刷物としてはそぐわない。一方で、軽量化により用紙の紙厚が減るとボリューム感、高級感がなくなることから、紙厚を変えることなく軽量化を図ることが求められており、高印刷品質を保ったまま嵩高化することが検討されてきた。
以上の状況から、ダル調塗工紙には、ギラツキがなく、上品な高級感のある質感を醸し出すことができる白紙光沢度(20%以上50%以下)であり、用紙の紙厚が減らない程度の嵩高性を有する一方で、平滑性を十分に高めて印刷ムラや、印刷物に白抜け(素抜け)による印字濃度の低下などの印刷不良を発生させないことが必要であり、これらの問題を解決したダル調塗工紙は、まだ得られていない。
特開2006−249607号公報
本発明は上述したような実情に鑑みてなされたもので、本発明が解決しようとする主たる課題は、白紙光沢度が20%〜50%でありながら、平滑度が高く、印刷ムラや白抜けが少なく印刷適性が良好であり、嵩高な塗工紙の製造方法を提供することにある。
この課題を解決した本発明は、次の通りである。
〔請求項1記載の発明〕
原紙上に顔料及び接着剤を主成分とする塗工層を設けて塗工紙を製造する方法であって、
前記顔料の95%(質量基準)以上としてカオリンクレー及び重質炭酸カルシウムを使用し、前記塗工層が設けられた原紙を、
表面温度100〜160℃の熱ロールに、線圧を掛けずに張力100〜400N/m、抱き角150〜175°の条件で接触させる平坦化工程(A)と、
表面温度100〜160℃の熱ロールに、10〜400kN/mの線圧を掛けて接触させる平坦化工程(B)と、
を含む少なくとも2種類の平坦化工程を通過させて、白紙光沢度20〜50%、緊度0.90〜1.10g/cm 3 、ベック平滑度300〜900秒とする、
ことを特徴とする塗工紙の製造方法。
〔請求項2記載の発明〕
前記平坦化工程(B)、前記平坦化工程(A)、前記平坦化工程(B)の順に、平坦化工程を通過させ、これら3段階の平坦化工程における平坦化処理はマルチニップカレンダーを用いて1スタックで行う、請求項1記載の塗工紙の製造方法。
本発明によると、白紙光沢度が20%〜50%でありながら、平滑度が高いため印刷ムラや白抜け(素抜け)による印字濃度の低下が少ないなど印刷適性に優れており、一方で、嵩高であるため、省資源、輸送コスト削減、資材コスト削減などを達成できる塗工紙の製造方法となる。
以下、本発明の実施の形態に係る塗工紙について説明する。なお、本発明は必ずしも以下の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲を逸脱しない範囲内において、その構成を適宜変更できることはいうまでもない。
本形態の塗工紙は、原紙上に顔料及び接着剤を主成分とする塗工層が設けられたものである。
〔原紙〕
原紙は、原料パルプの種類が特に限定されないが、主成分として化学パルプ及び古紙パルプからなり、かつ、古紙パルプ由来も含めた機械パルプの配合量が、原紙全体の10%(質量基準)未満であることが好ましく、5%未満であることが更に好ましく、3%未満であることが最も好ましい。機械パルプの配合量が10%以上であると、白色度が低下して印刷の鮮明性が低下したり、嵩高な原紙は得られるが同時に平滑性が低下して印刷品質が低下したりする。また、機械パルプは、物理的に木材を摩砕して得るため、エネルギー消費が大きく、環境負荷の高いパルプであり、使用することが好ましくない。この使用することが好ましくない機械パルプとしては、例えば、ストーングランドパルプ(SGP)、加圧ストーングランドパルプ(PGW)、リファイナーグランドパルプ(RGP)、ケミグランドパルプ(CGP)、サーモグランドパルプ(TGP)、グランドパルプ(GP)、サーモメカニカルパルプ(TMP)、ケミサーモメカニカルパルプ(CTMP)、リファイナーメカニカルパルプ(RMP)等が挙げられる。
一方、化学パルプとしては、例えば、未晒針葉樹パルプ(NUKP)、未晒広葉樹パルプ(LUKP)、晒針葉樹パルプ(NBKP)、晒広葉樹パルプ(LBKP)等の中から、一種又は二種以上を適宜選択して原料パルプとして使用することができるが、より白色度の高い塗工紙を得るためには、晒パルプであるNBKP、LBKPを使用することが好ましい。
化学パルプの他にも、例えば近年の環境に優しく、資源を有効活用できる古紙からなる古紙パルプを使用することができる。この古紙パルプとしては、例えば、茶古紙、クラフト封筒古紙、雑誌古紙、新聞古紙、チラシ古紙、オフィス古紙、段ボール古紙、上白古紙、ケント古紙、模造古紙、地券古紙等から製造される離解古紙パルプ、離解・脱墨古紙パルプ、離解・脱墨・漂白古紙パルプ等があげられ、これらの中から一種又は二種以上を適宜選択して使用することができる。ただし、前述のとおり、機械パルプ配合量を、原紙全体の10%未満にすることが好ましいため、機械パルプが高配合されている古紙は、使用しないことが好ましい。
パルプ配合については特に限定されないが、地合いが良好で、塗工液の塗工後の平滑性を向上でき、また、塗工紙として十分な強度となるようにするには、LBKP:NBKP=20:80〜50:50で配合することが好ましい。
本形態においては、以上の原料パルプを混合して抄紙原料(紙料スラリー)を調製するが、当該原料パルプには、例えば、内添サイズ剤、紙力増強剤、紙厚向上剤、歩留向上剤等の、通常塗工紙に配合される種々の添加剤を、その種類及び配合量を適宜調整して内添することができる。
また、目的とするダル調塗工紙の白色度をより向上させるには、JIS P 8148:2001「紙、板紙及びパルプ−ISO白色度(拡散青色光反射率)の測定方法」に準拠して測定した原紙の白色度が70%以上、さらには80%以上であることが好ましい。このような原紙から製造された塗工紙は、白色度を80%以上、より好ましくは90%以上とすることが可能であり、白色度が80%未満の場合に比べ、例えば、より高精彩で、コントラストが高く、印刷情報の視認性に優れた塗工紙が得られる。原紙及び塗工紙の白色度は、例えば、原料パルプ配合や抄紙条件、塗工顔料、蛍光染料、蛍光染料の定着剤などを調整することで、調節することができる。
原紙の坪量に特に限定はないが、目的とする塗工紙のJIS P 8124:1998「紙及び板紙−坪量測定方法」に準拠した坪量が30〜200g/m2であることを考慮して、原紙の坪量は、25〜195g/m2、好ましくは40〜150g/m2となるように調整することが好ましい。なお、塗工紙の坪量が30g/m2未満では、紙の強度が低く、商業印刷用途に必要な強度を有する塗工紙が得られない。他方、坪量が200g/m2よりも大きい場合は、重量がかさむため実用的でない。
本形態において使用できる抄紙設備としては、特に限定されないが、本発明の目的である、嵩高さや印刷適性を得るには、ギャップフォーマからなるワイヤーパート、オープンドローのないストレートスルー型からなるプレスパート、シングルデッキドライヤーからなるドライヤーパートを組み合わせることが好ましい。
すなわち、ワイヤーパートとしては、長網フォーマや、長網フォーマにオントップフォーマを組み合わせたもの、あるいはツインワイヤーフォーマなど、特に限定されないが、ヘッドボックスから噴出された紙料ジェットを2枚のワイヤーで直ちに挟み込むギャップタイプのギャップフォーマが、両面から脱水するため表裏差が少なく、印刷ムラに表裏差が発生し難いため好ましい。
ワイヤーパートでの紙層は、プレスパートに移行され、さらに脱水が行われる。プレス機としては、ストレートスルー型、インバー型、リバース型のいずれであってもよく、またこれらの組み合わせも使用することができるが、オープンドローを無くしたストレートスルー型が、紙を保持しやすく、断紙などの操業トラブルが少ないため、好ましい。脱水方式としては、通常行われているサクションロール方式やグルーブドプレス方式等の方法を使用することができるが、シュープレスは脱水性と平滑性とを向上できるため、より好ましい。
プレスパートを通った湿紙は、シングルデッキ方式のプレドライヤーパートに移行し、乾燥が図られる。プレドライヤーパートは、断紙が少なく、嵩を落とすことなく高効率に乾燥を行える、ノーオープンドロー形式のシングルデッキドライヤーが好ましい。ダブルデッキ方式にて乾燥する方式も可能だが、キャンバスマーク、断紙、シワ、紙継ぎ等の操業性の面で、シングルデッキ方式に劣るため好ましくない。
〔下塗り塗工(表面処理剤)〕
以上の原紙には、表面処理性やサイズ性を向上させる目的で、水溶性高分子を主成分とする表面処理剤を下塗り塗工しても良い。
当該水溶性高分子としては、例えば、酸化澱粉、ヒドロキシエチルエーテル化澱粉、酵素変性澱粉、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール等の表面処理剤として通常使用されるものを単独で、あるいは数種類を混合して使用することができる。なお、表面処理剤の中には、水溶性高分子の他に、例えば、耐水化、表面強度向上を目的とした紙力増強剤やサイズ性付与を目的とした外添サイズ剤を添加することができる。
表面処理剤の塗工量は、特に限定されないが、好ましくは片面あたり0.1〜4.0g/m2、より好ましくは0.4〜2.5g/m2である。0.1g/m2未満では、被覆性が悪く、原紙の平滑度を向上させる効果が少ない。4.0g/m2を超えると、塗工ムラになりやすく、平滑性にムラが発生し、印刷適性が低下する。
このような表面処理剤は、例えば、2ロールサイズプレスコーターやゲートロールコーター、ブレードメタリングサイズプレスコーター、ロッドメタリングサイズプレスコーター、又はシムサイザーやJFサイザー等のフィルム転写型ロールコーター等の塗工機によって塗布することができる。ただし、一般に原紙より塗工層の方が密度は高いため、嵩高な塗工紙を得るには、より低塗工量で均一に塗工できる、フィルム転写型ロールコーターが好ましい。
〔平坦化処理(プレカレンダー)〕
下塗り塗工後の原紙は、上塗り塗工を行う前に、プレカレンダーによる平坦化処理を行うことが好ましい。平坦化処理を行うことで、下塗り塗工後の平滑性のムラを低減でき、上塗り塗工後の平滑性をも向上できる。特に本形態においては、平滑度及び白紙光沢度を所定の範囲に納める必要があり、幅方向にムラが生じさせないように、プレカレンダーで平坦化処理することが重要である。
〔上塗り塗工(塗工液)〕
次に、原紙の一方又は双方の面に、顔料及び接着剤を含む塗工液を塗工して塗工層を設ける。顔料は、全体の95%(質量基準)以上が、好ましくは98%以上が、カオリンクレーと重質炭酸カルシウムである。
カオリンクレーとしては、より光沢が出やすい微粒タイプが好ましい。微粒タイプのクレーの平均粒子径は、0.3〜1.0μmのものが、光沢発現性が高いため好ましい。
カオリンクレーの配合量は、好ましくは顔料100質量部に対して20〜50質量部、より好ましくは30〜40質量部である。一般に、平滑性と嵩高さとを両立するためには、カオリンクレーのような、柔軟で平滑化されやすい顔料を用いて、低ニップ圧で平滑化を行う。しかしながら、クレーは炭酸カルシウムに比べて白色度が低く、50質量部を超えて配合すると、塗工紙の白色度が低下する一方、目的の白紙光沢度(50%)を超過してギラツキが発生し、印刷情報の読み取り易さが劣るため好ましくない。また、配合量20質量部未満では、目的の平滑度が得られない。
カオリンクレー及び重質炭酸カルシウム以外の顔料として、例えば、タルク、サチンホワイト、亜硫酸カルシウム、石膏、硫酸バリウム、ホワイトカーボン、焼成カオリン、構造化カオリン、珪藻土、炭酸マグネシウム、二酸化チタン、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、ベントナイト、セリサイト等の無機顔料や、ポリスチレン樹脂微粒子、尿素ホルマリン樹脂微粒子、微小中空粒子、多孔質微粒子等の有機顔料等の中から、一種又は二種以上を適宜選択して配合しても良い。ただし、これら特殊顔料を加えると、塗料の流動性が悪くなるため均一な塗工が難しく、塗工ムラに起因する印刷ムラが発生しやすいため好ましくない。本形態では、これら特殊顔料を配合しなくとも、目標の緊度、平滑度、光沢度を得ることができるものである。
特に、低ニップで高光沢度を発現させる有機顔料は、塗工層表面の平坦化の程度が低くても光沢度が向上するため、目的の平滑度と、目的の白紙光沢度を両立させることが難しくなり、また、配合により塗工紙にギラツキが発生して印刷情報が読み取りにくくなるため、好ましいとはいえない。このため、本形態では、カオリンクレー及び重質炭酸カルシウム以外の顔料を顔料100質量部に対して5質量部未満に、更に好ましくは3%質量部未満に抑える必要がある。
以上の顔料とともに塗工液に配合される接着剤の種類は特に限定がないが、例えば、カゼイン、大豆蛋白等の蛋白質類;スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体ラテックス、スチレン−メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体ラテックス等の共役ジエン系ラテックス、アクリル酸エステル及び/又はメタクリル酸エステルの重合体ラテックス若しくは共重合体ラテックス等のアクリル系ラテックス、エチレン−酢酸ビニル重合体ラテックス等のビニル系ラテックス、あるいはこれらの各種共重合体ラテックスをカルボキシル基等の官能基含有単量体で変性したアルカリ部分溶解性又は非溶解性のラテックス等のラテックス類;ポリビニルアルコール、オレフィン−無水マレイン酸樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、ウレタン樹脂等の合成樹脂系接着剤;酸化澱粉、陽性化澱粉、エステル化澱粉、デキストリン等の澱粉類;カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体等の、通常ダル調塗工紙に用いられる接着剤が挙げられ、これらの中から一種又は二種以上を適宜選択して使用することができる。
塗工液中の顔料と接着剤との割合には特に限定がないが、好ましくは顔料100質量部に対して接着剤が固形分比で3〜17質量部であり、より好ましくは8〜12質量部である。接着剤の量が3質量部未満では、塗工層の形成性が低下し、表面強度が低下する。他方、17質量部を超えると、接着剤の量が多すぎて、顔料由来の光沢性が発現しにくく、白紙光沢度が低下する。
さらに本塗工液には、例えば、蛍光増白剤や蛍光増白剤の定着剤、消泡剤、離型剤、着色剤、保水剤等の、通常使用される各種助剤を適宜配合することもできる。
原紙の一方又は双方の面に対する以上の塗工液の塗工は、例えば、複数段階、通常はプレドライヤーパートとアフタードライヤーパートとの2段階で行われるドライヤーパートの間のコーターパートにおいて行われることが好ましい。このコーターパートにおいては、例えば、ブレードコーター、エアーナイフコーター、トランスファーロールコーター、ロッドメタリングサイズプレスコーター、カーテンコーター等の塗工装置を設けたオンマシンコーター又はオフマシンコーターによって、原紙上に一層又は多層に分けて塗工液が塗工される。中でも、塗工層表面の高い平坦性が確保されるという点から、ブレードコーターを用いることが好ましい。なお、ドライヤーパートでの乾燥方法としては、例えば、熱風加熱、ガスヒーター加熱、赤外線ヒーター加熱等の各種加熱乾燥方式を適宜採用することができる。
原紙への塗工液の塗工量は、片面あたり、好ましくは5〜20g/m2、より好ましくは8〜15g/m2である。塗工液の量が片面あたり5g/m2未満では、用紙表面に未塗工部分が生じ易く、白紙光沢や印刷光沢のムラが生じる恐れがある。片面あたり5g/m2以上塗工することで、塗工紙表面の平坦性に優れ、例えば、印刷ムラがなく、白抜け(素抜け)による印字濃度の低下の少ない、優れた印刷適性を得ることができる。塗工液の量が片面あたり20g/m2を超えると、塗工層に割れが生じたり、生産性が低下してコストアップを招いたりする恐れがある。
形成される塗工層の厚さは特に限定されないが、塗工層を設けて得られる塗工紙の緊度や平滑性、印刷ムラを考慮すると、5〜30μmであることが好ましい。
〔平坦化処理〕
本形態では、塗工層に光沢性や平坦性、印刷適性を付与する目的で、熱ロールを用いて平坦化処理を施すことが好ましい。一般に平坦化処理は、弾性ロールと金属ロールとの間に塗工紙を通し、塗工紙に高ニップ圧をかけて摩擦力により塗工紙表面を磨き、光沢性を付与するものであり、ニップ圧で紙を潰すため、紙の嵩高さが損なわれると共に、塗工紙の微細な凸部にニップ圧と摩擦力が集中し、繊維焼けが発生したり、熱と圧力により、塗工紙自体が黄変化したりする、退色の問題があった。また、従来のダル調の塗工紙では、光沢度を20〜50%に抑えながら平坦化を行うため、中ニップ圧(50〜200kN/m)で平坦化処理を行っている。この条件では、塗工紙が押しつぶされ、緊度が増加し、嵩高な塗工紙が得られなかった。
これらの問題を効率的に改善するためには、ニップ圧(線圧)をかけずに平坦化処理を行う平坦化工程(A)と、ニップ圧(線圧)をかけて平坦化処理を行う平坦化工程(B)とを、それぞれ下記所定の条件として組み合わせ、これらの工程(A)(B)を含む少なくとも2種類の平坦化工程を経て塗工紙を製造することが好ましい。これらの平坦化条件を組み合わせることで、光沢度が20〜50%で、かつ、所定の嵩高性を維持しながら、塗工層表面を所定の平滑度に調整できるため、白抜け(素抜け)による印字濃度の低下が少なく、印刷濃度が鮮明で、印刷情報の視認性が良好であるなど、印刷適性に優れたダル調塗工紙を、効率的に得ることができる。
ここで、平坦化工程(A)においては、塗工紙の平坦化を、ニップ圧ゼロで実施することで、塗工紙表面を滑るようにをアイロン掛けでき、塗工層表面のみを効果的に平坦化できる。より具体的には、平坦化工程(A)は、線圧を掛けずに、張力のみで熱ロールに紙を接触させる。そして、当該張力は、100〜400N/mにすることが好ましく、200〜300N/mにすることがより好ましい。張力が100N/mを下回ると、平坦化が進まず、目的の平滑度が得られない。他方、400N/mを超過すると、断紙する割合が増加し連続操業性に問題がある。また、当該熱ロールへの塗工紙の抱き角は、150〜175°であることが好ましく、155〜170°であることがより好ましい。抱き角度が150°未満では、摩擦による平坦化効果が大きく、目的の光沢度を超過する可能性があり、他方、175°を超えると、熱ロールと塗工紙の接触面積が少ないため、平坦化が進まず、目的の平滑度や光沢性が得られ難い。さらに、当該熱ロールの表面温度は、100〜160℃が好ましく、110〜140℃がより好ましい。100℃未満では、目的の光沢性、平滑性が得られず、他方、160℃を超えると、塗工層の黄変化(退色)が発生し、白色度が低下する。
以上の平坦化工程(A)における熱ロールの本数について制限はないが、好ましくは1〜8本、より好ましくは3〜5本である。熱ロールの本数が2本以下だと、目的の光沢性、平滑性が得られにくく、また、6本以上では平坦化効果が頭打ちになる。
一方、平坦化工程(B)は、1〜8ニップの処理で、塗工紙に掛かる線圧が10〜400kN/m、かつ、熱ロールの表面温度が100〜160℃である。上記平坦化工程(A)では、低ニップ圧での平坦化処理のため、微小領域の平滑性、光沢性のムラは改善できるが、塗工ムラや米坪ムラなど、マクロ的な平滑性、白紙光沢性を向上させることが難しい。これらを改善するため、平坦化工程(B)を組み合わせることで、目的のダル調塗工紙が得られる。
平坦化工程(B)のニップ圧は、好ましくは10〜400kN/m、より好ましくは50〜300kN/m、更に好ましくは50〜200kN/mである。ニップ圧が10kN/m未満では平坦化が進まず、所定の平滑度、白紙光沢度が得られない。他方、ニップ圧が400kN/mを超過すると、繊維焼けが発生したり、熱と圧力により塗工紙の黄変化(退色)が発生したりするため、所定の白色度が得られず、また、塗工紙の剛度も低下する。
平坦化工程(B)の熱ロール(金属ロール)の表面温度は、100〜160℃が好ましく、110〜140℃がより好ましい。熱ロールの温度が100℃未満では平坦化が進まず、所定の平滑度、白紙光沢度が得られない。160℃を超えると、繊維焼けが発生したり、熱と圧力により、塗工紙自体が黄変化(退色)したりするため、所定の白色度が得られない。
平坦化工程(B)を行う熱ロールを含むニップ段数について制限はないが、好ましくは2〜6段、より好ましくは2〜4段である。6段を超過すると、大掛かりな設備が必要となるため好ましくなく、1段では表裏両面の平滑性、白紙光沢性が改善できない。
平坦化工程(A)と、平坦化工程(B)とを行う順序としては、特に限定されないが、目的の平滑性と白紙光沢を得るには、理由は不明だが、平坦化工程(B)の後、平坦化工程(A)を行い、さらに平坦化工程(B)を行うことが好ましい。
平坦化処理を行う設備としては、従来のマシンカレンダーや、ソフトカレンダーを使用しても良いが、好ましくは、平坦化工程(A)と、平坦化工程(B)とを1スタックで処理できる、マルチニップカレンダーを用いる。マルチニップカレンダーは、特定のロールはニップ処理を掛けながら、かつ、他のロールを解放した状態で運転できるものであれば、平坦化工程(A)と平坦化工程(B)を同時に実施できるため、特に好ましい。
また、カレンダーの設置場所としては、抄紙機及び塗工機と一体になったオンマシンタイプが好ましい。オンマシンタイプでは、塗工後すぐ、紙面温度が高い状態で平坦化処理できるため、平滑性が向上しやすく、目的の塗工紙が得られやすい。
以上のようにして得られた塗工紙は、JIS P 8142:2005「紙及び板紙−75度鏡面光沢度の測定方法」に記載の方法に準拠して測定した白紙光沢度が20〜50%と低いために印刷情報の視認性に優れる一方で、JIS P 8119:1998「紙及び板紙−ベック平滑度試験機による平滑度試験方法」に記載の方法に準拠して測定したベック平滑度が300〜900秒のため、白抜け(素抜け)による印字濃度の低下の発生が少なく、印刷ムラが発生し難く、一方で、JIS P 8118:1998「紙及び板紙−厚さ及び密度の試験方法」に記載の方法に準拠して測定した緊度が0.90〜1.10g/cm3と嵩高であり、省資源、コスト削減をできる。
白紙光沢度は、十分な印刷情報の視認性を得るためには、20%〜50%であることが好ましく、25%〜45%であるのが更に好ましく、30%〜40%であるのが特に好ましい。20%未満では、印刷インクの浸透ムラや転写ムラが生じ易いため印刷ムラが生じ易く、印刷物に白抜け(素抜け)による印字濃度の低下が発生する。白紙光沢が50%を超過すると、用紙表面がギラギラした状態となり、印刷情報の視認性に劣る。
平滑度は、白抜けによる印字濃度の低下が少なく、良好な印刷濃度を得るには、300〜900秒であることが好ましく、400〜800秒であることがより好ましく、500〜700秒であることが特に好ましい。300秒未満では印刷ムラや、印刷物に白抜け(素抜け)による印字濃度の低下などの印刷不良が発生し、900秒を超過すると、光沢度の上昇により、所定の白紙光沢度(50%以下)が得られない。
緊度は、十分な嵩高性と、強度を両立するためには、0.90〜1.10g/cm3であることが好ましく、0.95〜1.05g/cm3であることがより好ましく、0.97〜1.03g/cm3であることが特に好ましい。0.90g/cm3未満では、所定の平滑度、光沢度を下回る可能性が大きく、他方、1.10g/cm3を超過すると、紙厚が減り手肉感、高級感が失われる。
次に、本発明の塗工紙を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
まず、原料パルプとして、LBKP、NBKP及びPGWを表1に記載の割合(質量比)で混合し、このパルプ100質量部(絶乾量)に対して、各々固形分で、内添サイズ剤(品番:AK−720H、ハリマ化成(株)製)0.02質量部、カチオン化澱粉(品番:アミロファックスT−2600、アベベジャパン(株)製)1.0質量部、及び歩留向上剤(品番:NP442、日産エカケミカルス(株)製)0.02質量部を添加してパルプスラリーを得た。次に、ワイヤーパート、プレスパート、プレドライヤーパートを経て紙匹を製造した後、この両面に澱粉塗液を0.5g/m2の塗工量で下塗り塗工した。この下塗り塗工後、アフタードライヤーパートで乾燥し、プレカレンダーパートで、ニップ圧100kN/mで平坦化処理を行い、原紙を得た。
次いで、コーターパートにて、表1に記載の条件で調製した顔料及び接着剤(顔料100質量部に対し、10質量部)を含む塗工液を、片面あたり8g/m2となるように、原紙の両面に塗工して、厚さ約8μmの塗工層を形成させた。なお、顔料及び接着剤の詳細は、次の通りである。
(顔料)
・カオリンクレー(品番:HYDRASPERSE90、HUBER社製)
・湿式重質炭酸カルシウム(品番:エスカロン#90、三共製粉(株)製)
・有機顔料(品番:HP1055、日本ゼオン社製)
(接着剤)
・スチレン−ブタジエンラテックス(品番:PA5036、日本エイアンドエル(株)製)
次に、両面に塗工層が形成された原紙をアフタードライヤーパートに供して塗工層を乾燥させ、カレンダーパートにて表1に示す条件(工程A、工程B及び工程順序)で平坦化処理を施した。その後、リールパート、ワインダーパートに供して塗工紙を得た。
なお、ワイヤーパートではギャップフォーマを、プレスパートではオープンドローのないストレートスルー型を、ドライヤーパートではシングルデッキドライヤーを用いて抄紙した。コーターパートでは、フィルム転写型ロールコーターで下塗り塗工した後、プレカレンダーで平坦化処理し、ブレードコーターで上塗り塗工した。また、カレンダーパートでは、マルチニップカレンダー又はスーパーカレンダー(SC)を用いて平坦化処理を行った。なお、表1中の「1工程段数」とは1工程あたりのニップ段数を意味し、「工程B段数」とは工程B合計のニップ段数を意味する。
得られた塗工紙について、各物性を以下の方法にて調べた。結果は、表1に示す。
(a)米坪(坪量)
JIS P 8124:1998「紙及び板紙−坪量測定方法」に記載の方法に準拠して測定した。
(b)紙厚及び密度(緊度)
JIS P 8118:1998「紙及び板紙−厚さ及び密度の試験方法」に記載の方法に準拠して測定した。
(c)剛度(縦)
JIS P 8125:2000「紙及び板紙−こわさ試験方法−テーパーこわさ試験機法」に記載の方法に準拠して測定した。
(d)白色度
JIS P 8148:2001「紙、板紙及びパルプ−ISO白色度(拡散青色光反射率)の測定方法」に記載の方法に準拠して測定した。
(e)平滑度
JIS P 8119:1998「紙及び板紙−ベック平滑度試験機による平滑度試験方法」に記載の方法に準拠して測定した。
(f)白紙光沢
JIS P 8142:2005「紙及び板紙−75度鏡面光沢度の測定方法」に記載の方法に準拠して測定した。
(g)印刷光沢
次の条件で印刷試験体を調製し、白紙光沢と同じ方法で光沢度を測定して、印刷光沢とした。なお、表中の光沢度差とは「印刷光沢−白紙光沢」を意味する。
印刷機 :RI−3型、株式会社明製作所社製
インキ :WebRex Nouver HIMARKプロセス藍、大日精化株式会社製
インキ量:上段ロールに0.3ml、下段ロールに0.2ml
試験方法:上段、下段ロールでそれぞれインキを各3分間練り(2分間練った後、ロールを反転させ更に1分間練る)、回転速度30rpmで2色同時印刷を行った。
(h)印刷ムラ
オフセット印刷機(型番:リソピアL−BT3−1100、三菱重工業(株)製)を使用し、カラーインク(品番:ADVAN、大日本インキ化学工業(株)製)にてカラー4色印刷を5000部行った。この印刷面について、目視及びルーペ(10倍)にて観察し、印刷ムラの程度を以下の評価基準に基づいて評価した。
(評価基準)
◎:印刷ムラがなく、印刷適性に優れる。
○:印刷ムラが若干発生し、印刷適性が若干劣る。
△:印刷ムラが多少発生し、印刷適正が多少劣る。
×:印刷ムラが発生し、印刷適正に劣る。
なお、前記評価基準のうち、◎、○、△を実使用可能と判断する。
(i)白抜け(印字濃度)
上記印刷光沢評価用に印刷したサンプルの印刷面について、印刷濃度を測定し、濃度1.9以上を使用可能と判断する。
印刷濃度試験機:SpectroEye(GretagMacbeth社製)
測定条件:光源:D50、視野角:2°
(j)操業性
塗工紙を24時間連続製造した際の断紙回数を、以下の評価基準に基づいて評価した。
◎:断紙が発生せず、操業性は良好であった。
○:断紙が1回発生し、操業性が若干劣る。
△:断紙が2回発生し、操業性が多少劣る。
×:断紙が3回以上発生し、操業性が劣る。
なお、前記評価基準のうち、◎、○、△を実使用可能と判断する。
Figure 0004288293
実施例1〜47の塗工紙はいずれも、白紙光沢度が20%〜50%と低く、嵩高でありながら、所定の平滑性を有しており、白色度、印刷光沢度が高く、白抜けによる印刷濃度の低下が低い、優れた塗工紙である。
これに対して、比較例1〜4の塗工紙は白紙光沢度、緊度、平滑度が実施例のように特定されていないため、嵩高でなく、白色度、印刷光沢度、白抜けによる印字濃度のいずれかが悪い塗工紙である。
本発明の塗工紙は、光沢が低いため用紙表面がギラギラせず、印刷情報の視認性に優れ、かつ平滑性に優れるため、白抜けによる印字濃度の低下がなく、印刷情報の読み取りが容易であり、嵩高であるため省資源、コスト削減や、ボリューム感、高級感があり、例えば、チラシや雑誌、パンフレット等の商業印刷に好適に利用することができる。

Claims (2)

  1. 原紙上に顔料及び接着剤を主成分とする塗工層を設けて塗工紙を製造する方法であって、
    前記顔料の95%(質量基準)以上としてカオリンクレー及び重質炭酸カルシウムを使用し、前記塗工層が設けられた原紙を、
    表面温度100〜160℃の熱ロールに、線圧を掛けずに張力100〜400N/m、抱き角150〜175°の条件で接触させる平坦化工程(A)と、
    表面温度100〜160℃の熱ロールに、10〜400kN/mの線圧を掛けて接触させる平坦化工程(B)と、
    を含む少なくとも2種類の平坦化工程を通過させて、白紙光沢度20〜50%、緊度0.90〜1.10g/cm 3 、ベック平滑度300〜900秒とする、
    ことを特徴とする塗工紙の製造方法。
  2. 前記平坦化工程(B)、前記平坦化工程(A)、前記平坦化工程(B)の順に、平坦化工程を通過させ、これら3段階の平坦化工程における平坦化処理はマルチニップカレンダーを用いて1スタックで行う、請求項1記載の塗工紙の製造方法。
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