JP4485563B2 - 塗工紙 - Google Patents

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Description

本発明は、マット調またはダル調塗工紙、特にダル調塗工紙で従来問題となっていた、コスレ汚れ(印刷後に、インキが白紙部表面に掻き取られて、インキが転写するトラブル)を低減した塗工紙に関するものである。
近年、世の中のビジュアル化の進展により、フルカラーによる高精細な印刷が可能な印刷用紙の要求が高くなり、高精細な印刷物を得るために、原紙の表面及び/又は裏面に塗工液を塗工して形成される塗工層を有する塗工紙のニーズが高まっている。塗工紙は、塗工液の塗工量や塗工層表面の平坦化処理の度合い、要求品質に応じて、アート紙(A1グレード)、塗工紙(A2グレード)、微塗工紙(A3グレード)に分類され、A1グレードの塗工紙は、高級美術書や、雑誌の表紙、口絵、カレンダー、ポスター、カタログ、パンフレット、ラベル、煙草包装用などの、高精細な印刷を要求されるものに使用され、A2,A3グレードの塗工紙は、チラシ等の商業印刷等に利用されている。
これらの塗工紙は、グロス調とマット調、その中間に位置するダル調に大きく分けられ、その分類指標として、JIS−P8142に準拠して測定される75度の白紙光沢度の数値が用いられ、一般的にグロス調塗工紙は白紙光沢度が50%を超え、マット調塗工紙は白紙光沢度が20%未満であり、ダル調塗工紙は白紙光沢度が20%以上50%以下である。
グロス調塗工紙は、写真調の光沢の再現と高精細な見栄えの良い高いコントラストとが求められており、このような塗工紙は、原紙の表面及び/又は裏面にある凹凸を、塗工液に含有される顔料等の微細構造で被覆して、平坦性を向上させるとともに、塗工液の塗工面に金属ロールや弾性ロールからなる平坦化設備にて平坦化処理(カレンダー処理)を施して塗工紙の印刷面を平坦にし、光沢の調整を行い、文字等を印刷したときのインク発色性や、網点の再現性を向上させている。
一方、マット調塗工紙は、光沢度を抑えることで落ち着いた艶消しの印刷画像が得られ、上品な高級感のある質感を醸し出すことができる。光沢度を抑える手法としては、粒径が細かく被覆性の低い顔料を使用するとともに、グロス調の塗工紙には必要な平坦化処理を印刷面に施さない、若しくはZ軸方向(紙を貫く方向)への圧力を低くして平坦化処理を施すことで得られる。
しかしながら、最近の高齢化社会の進展において、既存のグロス調塗工紙、マット調塗工紙はともに新たなる問題に直面している。
すなわち、グロス調塗工紙は、その高い光沢度が故に、白紙段階、印刷後の段階とも用紙表面がギラギラした状態であるため、長時間にわたる印刷情報の読み取りに不向きである。一方、マット調塗工紙は、Z軸方向への加圧による平坦化処理が十分でなく、印刷インクの浸透ムラや転写ムラが生じ易いため印刷ムラが生じ易く、印刷物に微小な白抜け(素抜け)と呼ばれる印刷不良が発生し、印字濃度が低下する。
そこで、グロス調とマット調との中間の光沢度を有するダル調の塗工紙が着目される。このダル調の塗工紙は、白紙光沢が20%〜50%であるため、表面がギラギラせず印字情報の読み取りが容易である。また、塗工紙表面が軽度に平坦化されているため、白紙部は光沢感がない一方で、印刷部分の光沢(印刷光沢)が高く、印字部と非印字部との光沢のコントラストが高い、メリハリのある印刷物ができる。
しかしながら一方で、ダル調の塗工紙は、印刷後に白紙部表面にインキが掻き取られて転写するコスレ汚れトラブルが発生しやすい問題がある。印刷工程で印刷された塗工紙は、製本工程を経て製本されるが、製本工程での折り機や丁合機で、印刷部と白紙部とが接触することにより、印刷インキが白紙部に転移したり、表紙においても製本後の積み重ねで表紙と裏表紙とが接触することにより、印刷インキが白紙面に転移したりして、印刷物の品質を大きく損ねる問題を抱えている。
この問題はグロス調塗工紙よりも、マット調塗工紙やダル調塗工紙で顕著となる。理由として、白紙光沢を抑えるための塗工顔料として、硬い顔料である炭酸カルシウムを主な含有物としているため、塗工層表面に突出している炭酸カルシウムが印刷インキを掻き取り易いこと、また、グロス調の塗工紙はスーパーカレンダー処理により、表面の平滑性が高く、インキを掻き取りにくくなっているため、コスレ汚れが発生しにくいことが考えられる。
ダル調塗工紙は、特に高級な印刷物に多く用いられていることから、上記のコスレ汚れトラブルを抱えていると、高級印刷用紙としての機能を果たさなくなる。
このコスレ汚れトラブルを解消するため、例えば、平均粒径が0.4〜1.0μmのデラミネーテッドクレーを20〜80質量%含有する塗被組成物を塗被する方法(例えば、特許文献1参照。)や、原紙に2度塗被液を塗被する塗被紙の製造方法において、下塗り塗被層の全顔料100質量%に対して平均粒径が3μm以下の炭酸カルシウムを20質量%以上含有し、且つ上塗り塗被層の全顔料100質量%に対してクレーを60質量%以上含有する方法(例えば、特許文献2参照。)があるが、顔料の粒子径が大きく、コスレ汚れを充分に低減できるものではなかった。
また、平均粒子径が0.6〜1.6μmの重質炭酸カルシウム70〜85重量%とカオリン15〜30重量%とを含有させ、表面性を改善する方法(例えば、特許文献3参照。)では、接着剤成分としてガラス転移温度(Tg)が10℃以上の重合体ラテックスを顔料100重量%に対して3〜25重量%使用しているために塗工層が硬くなり、コスレ汚れを充分に低減するものではなかった。ラテックスのガラス転移温度(Tg)を低下させると、塗工層が柔軟になり、コスレ汚れは低減すると考えられるが、Tgの低いラテックスは熱や圧力によって容易に転写しやすく、例えばスーパーカレンダーのロールに貼り付き、ロールにラテックスの汚れが付着するロール汚れのトラブルが発生するため、使用する場合は特殊なカオリンと併用するなどの制約があり(例えば、特許文献4参照。)、炭酸カルシウム由来の白色度が生かされず、低白色度の印刷用紙しか得られなかった。またこれらは、高級印刷用紙としての品質を満足する程度にコスレ汚れを低減できるものではなかった。
特開平05−005297号公報 特開平05−214699号公報 特開平06−212599号公報 特開平07−097795号公報
本発明が解決しようとする主たる課題は、マット調やダル調で問題となっているコスレ汚れを低減した塗工紙でありながら、白色度が高く、印刷時の白抜けや製造時のロール汚れなどのトラブルが発生しない、塗工紙を提供することにある。
この課題を解決した本発明は、次の通りである。
〔請求項1記載の発明〕
原紙の一方又は双方の面に、顔料及び接着剤を主成分とする、少なくとも1層の塗工層が設けられたJIS P 8142:2005「紙及び板紙‐75度鏡面光沢度の測定方法」に記載の方法に準拠して測定した前記塗工層の最表層の白紙光沢度が50%以下であるマット調又はダル調の塗工紙であって、
前記塗工層の最表層は、前記顔料として平均粒子径が0.2〜0.9μmの炭酸カルシウムが全顔料100質量部に対して60〜100質量部含有され、
前記接着剤としてブタジエン成分が45〜60質量%であるラテックスが含有され、
前記ラテックスはスチレン成分が25〜30質量%含有され、
前記ラテックスのガラス転移温度(Tg)が−50℃〜0℃とされ、
前記ラテックスの平均粒子径が90〜130nmとされ、
コスレ汚れ濃度(転写インキ濃度)が0.1以下とされている、ことを特徴とする塗工紙。
ここで、コスレ汚れ濃度とは、前記塗工紙表面に黒一色のベタ印刷を行い、1週間後、当該印刷面に白紙面を重ね、荷重500g、20往復の条件で染色堅牢度用摩擦試験機((株)東洋精機製作所製)を用いて印刷面と白紙面とを擦り合わせた際に、白紙面に転写した黒色インキの濃度を印刷濃度測定機(品番:SpectroEye、GretagMacbeth社製)を用いて、光源:D50、視野角:2°の条件で測定し、試験前の白紙面の濃度との差を求めた場合の濃度差である。
〔請求項2記載の発明〕
前記塗工層の最表層の白色度が80%以上とされている、請求項1記載の塗工紙。
〔請求項3記載の発明〕
下記の平坦化条件を満たす平坦化工程(A)及び平坦化工程(B)を含む少なくとも2種類の平坦化工程を経て得られた、請求項1又は請求項2記載の塗工紙。
(平坦化条件)
平坦化工程(A):張力100〜400N/m、熱ロールの表面温度100〜160℃
平坦化工程(B):線圧50〜400kN/m、熱ロールの表面温度100〜160℃
本発明によると、マット調やダル調で問題となっているコスレ汚れを低減した塗工紙でありながら、白色度が高く、印刷時の白抜けや製造時のロール汚れなどのトラブルが発生しない塗工紙となる。
以下、本発明の実施の形態に係る塗工紙について説明する。なお、本発明は必ずしも以下の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲を逸脱しない範囲内において、その構成を適宜変更できることはいうまでもない。
本形態の塗工紙は、原紙の表面及び/又は裏面上に顔料及び接着剤を主成分とする塗工層が設けられたものである。
(原料)
原紙は、原料パルプの種類が特に限定されず、化学パルプ、機械パルプ及び古紙パルプなど、これらの中から一種又は二種以上を適宜選択して使用することができる。
化学パルプとしては、例えば、未晒針葉樹パルプ(NUKP)、未晒広葉樹パルプ(LUKP)、晒針葉樹パルプ(NBKP)、晒広葉樹パルプ(LBKP)等を原料パルプとして使用することができるが、より白色度の高い塗工紙を得るためには、晒パルプであるNBKP、LBKPを使用することが好ましい。
機械パルプとしては、例えば、ストーングランドパルプ(SGP)、加圧ストーングランドパルプ(PGW)、リファイナーグランドパルプ(RGP)、ケミグランドパルプ(CGP)、サーモグランドパルプ(TGP)、グランドパルプ(GP)、サーモメカニカルパルプ(TMP)、ケミサーモメカニカルパルプ(CTMP)、リファイナーメカニカルパルプ(RMP)等が挙げられる。
古紙パルプとしては、例えば、雑誌古紙、チラシ古紙、オフィス古紙、上白古紙等から製造される離解・脱墨古紙パルプ、離解・脱墨・漂白古紙パルプ等が挙げられ、環境保護の観点から、これら古紙パルプを多く配合することが好ましい。
パルプ配合については特に限定されないが、地合いが良好で、塗工液の塗工後の平滑性を向上でき、また、塗工紙として十分な強度となるようにするには、NBKP:LBKP=20:80〜50:50で配合することが好ましい。
本形態においては、以上の原料パルプを混合して抄紙原料(紙料スラリー)を調製するが、当該原料パルプには、例えば、内添サイズ剤、紙力増強剤、紙厚向上剤、歩留向上剤等の、通常塗工紙に配合される種々の添加剤を、その種類及び配合量を適宜調整して内添することができる。
また、目的とするマット調およびダル調塗工紙の白色度をより向上させるには、JIS P 8148:2001「紙、板紙及びパルプ‐ISO白色度(拡散青色光反射率)の測定方法」に準拠して測定した原紙の白色度が70%以上、さらには80%以上であることが好ましい。このような原紙から製造された塗工紙は、白色度を80%以上、より好ましくは90%以上とすることが可能であり、白色度が80%未満の場合に比べ、例えば、より高精彩で、コントラストが高く、印刷情報の視認性に優れた塗工紙が得られる。原紙及び塗工紙の白色度は、例えば、原料パルプ配合や抄紙条件、塗工顔料、蛍光染料、蛍光染料の定着剤などを調整することで、調節することができる。
原紙の坪量に特に限定はないが、目的とする塗工紙のJIS P 8124:1998「紙及び板紙‐坪量測定方法」に準拠した坪量が30〜200g/m2であると好ましい場合は、原紙の坪量が、25〜195g/m2、好ましくは40〜150g/m2となるように調整することが好ましい。なお、塗工紙の坪量が30g/m2未満では、紙の強度が低く、商業印刷用途に必要な強度を有する塗工紙が得られないおそれがある。他方、坪量が200g/m2よりも大きい場合は、質量がかさむため実用的でない。
本形態において使用できる抄紙設備としては、特に限定されないが、ギャップフォーマからなるワイヤーパート、オープンドローのないストレートスルー型からなるプレスパート、シングルデッキドライヤーからなるドライヤーパート、フィルム転写型のロール塗工によるコーターパート(下塗り塗工)、ソフトカレンダーからなるプレカレンダーパートを組み合わせることが好ましい。上記構成では、例えば1300m/分以上の高速抄造においても、地合いが良好で、かつ、幅方向、流れ方向の乾燥ムラが少なくなり、また、フィルム転写型の下塗り塗工を行い、プレカレンダーで平坦化処理するため、特に平滑性に優れた塗工原紙となる。これにより、後に続く上塗り工程における塗工ムラを低減でき、塗工層最表層表面の平滑性が向上する結果、印刷後に印刷面と白紙面とが重なった場合、接触部が均等となり、局所的なコスレ汚れが発生し難いため、白紙面全体としてコスレ汚れが目立たず、高級感を損ねにくい塗工紙が得られる。各パートで得られる効果は次の通りである。
(ワイヤーパート)
ワイヤーパートとしては、長網フォーマや、長網フォーマにオントップフォーマを組み合わせたもの、あるいはツインワイヤーフォーマなどを使用することが出来るが、ヘッドボックスから噴出された紙料ジェットを2枚のワイヤーで直ちに挟み込むギャップタイプのギャップフォーマが、両面から脱水するため表裏差が少なく、コスレ汚れに表裏差が発生し難いため好ましい。
(プレスパート)
ワイヤーパートでの紙層は、プレスパートに移行され、さらに脱水が行われる。プレス機としては、ストレートスルー型、インバー型、リバース型のいずれであってもよく、またこれらの組み合わせも使用することができるが、オープンドローを無くしたストレートスルー型が、紙を保持しやすく、断紙などの操業トラブルが少ないため、好ましい。脱水方式としては、通常行われているサクションロール方式やグルーブドプレス方式等の方法を使用することができるが、脱水性と平滑性とを向上できるシュープレスが、より好ましい。
(ドライヤーパート)
プレスパートを通った湿紙は、シングルデッキ方式のプレドライヤーパートに移行し、乾燥が図られる。プレドライヤーパートは、断紙が少なく、嵩を落とすことなく高効率に乾燥を行える、ノーオープンドロー形式のシングルデッキドライヤーが好ましい。ダブルデッキ方式にて乾燥する方式も可能だが、キャンバスマーク、断紙、シワ、紙継ぎ等の操業性の面、また、幅方向、流れ方向のいずれでも均一な乾燥が得られる点で、シングルデッキ方式に劣る。
(コーターパート(下塗り塗工))
以上のようにして製造された原紙に、表面の平滑性を向上させ、上塗り塗工後の塗工面を均一にする目的で、水溶性高分子を主成分とする表面処理剤や、顔料と接着剤を主成分とする顔料塗工液を下塗り塗工することが好ましい。下塗り塗工層は、単層でも良く、複数層であっても良い。もちろん、下塗り塗工層を設けないこともできる。
表面処理剤の主成分となる水溶性高分子としては、例えば、酸化澱粉、ヒドロキシエチルエーテル化澱粉、酵素変性澱粉、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール等の表面処理剤として通常使用されるものを単独で、あるいは数種類を混合して使用することができる。なお、表面処理剤の中には、水溶性高分子の他に、例えば、耐水化、表面強度向上を目的とした紙力増強剤やサイズ性付与を目的とした外添サイズ剤を添加することができる。
表面処理剤による下塗り塗工の塗工量は、特に限定されないが、好ましくは片面あたり0.1〜4.0g/m2、より好ましくは0.4〜2.5g/m2である。0.1g/m2未満の場合は表面被覆性か悪いため、また、4.0g/m2を超えると塗工ムラになりやすいため、いずれも上塗り塗工後の表面平滑性が低くなり、コスレ汚れを低減させる効果が少ない。
顔料塗工液を下塗りする場合の顔料については、特に制限は無く、一般的に製紙用途に使用できるものを用いることができる。例えば、カオリンクレーや炭酸カルシウム、タルク、サチンホワイト、亜硫酸カルシウム、石膏、硫酸バリウム、ホワイトカーボン、焼成カオリン、構造化カオリン、珪藻土、炭酸マグネシウム、二酸化チタン、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、ベントナイト、セリサイト等の無機顔料や、ポリスチレン樹脂微粒子、尿素ホルマリン樹脂微粒子、微小中空粒子、多孔質微粒子等の有機顔料等の中から、一種又は二種以上を適宜選択して配合しても良い。
以上の顔料とともに塗工液に配合される接着剤の種類についても特に限定はないが、例えば、カゼイン、大豆蛋白等の蛋白質類;スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体ラテックス、スチレン−メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体ラテックス等の共役ジエン系ラテックス、アクリル酸エステル及び/又はメタクリル酸エステルの重合体ラテックス若しくは共重合体ラテックス等のアクリル系ラテックス、エチレン−酢酸ビニル重合体ラテックス等のビニル系ラテックス、あるいはこれらの各種共重合体ラテックスをカルボキシル基等の官能基含有単量体で変性したアルカリ部分溶解性又は非溶解性のラテックス等のラテックス類;ポリビニルアルコール、オレフィン−無水マレイン酸樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、ウレタン樹脂等の合成樹脂系接着剤;酸化澱粉、陽性化澱粉、エステル化澱粉、デキストリン等の澱粉類;カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体等の、通常塗工紙に用いられる接着剤が挙げられ、これらの中から一種又は二種以上を適宜選択して使用することができる。
下塗り塗工液中の顔料と接着剤との割合には特に限定がないが、好ましくは顔料100質量部に対して接着剤が固形分比で3〜17質量部であり、より好ましくは5〜15質量部である。接着剤の量が3質量部未満では、下塗り塗工層の形成性が低下し、表面強度が低下し、印刷時に紙表面がインキに取られて、白抜けが発生する。他方、17質量部を超えると、接着剤の量が多すぎて塗工層が硬くなるため、コスレ汚れが悪化する。
さらに下塗り塗工液(顔料塗工液)には、例えば、蛍光増白剤や蛍光増白剤の定着剤、消泡剤、離型剤、着色剤、保水剤等の、通常使用される各種助剤を適宜配合することもできる。
原紙への顔料塗工液の塗工量は、片面あたり、好ましくは5〜20g/m2、より好ましくは8〜15g/m2である。顔料塗工液の量が片面あたり5g/m2未満では、原紙表面に未塗工部分が生じ易く、平滑性にムラが生じ、上塗り塗工後にコスレ汚れが悪化する恐れがある。片面あたり20g/m2を超えると、上塗り塗工後の塗工層表面に割れが生じるなど表面強度が悪化したり、生産性が低下してコストアップを招いたりする恐れがある。
形成される下塗り塗工層の厚さは特に限定されないが、上塗り塗工層を設けた後の緊度や平滑性、印刷ムラを考慮すると、5〜30μmであることが好ましい。
このような下塗り塗工は、例えば、2ロールサイズプレスコーターやゲートロールコーター、ブレードメタリングサイズプレスコーター、ロッドメタリングサイズプレスコーター、又はシムサイザーやJFサイザー等のフィルム転写型ロールコーターや、ブレードコーター、エアーナイフコーター、カーテンコーター等の塗工装置を設けたオンマシンコーター又はオフマシンコーターによって、原紙上に一層又は多層に分けて塗工液が塗工される。但し、より下塗り塗工後の表面性を改善し、上塗り塗工後のコスレ汚れを低減するためには、被覆性が高く均一に塗工できる、フィルム転写型ロールコーターが好ましい。
(プレカレンダーパート(平坦化処理))
下塗り塗工後の原紙は、上塗り塗工を行う前に、プレカレンダーによる平坦化処理を行うことが好ましい。平坦化処理を行うことで、下塗り塗工後の平滑性のムラを低減でき、上塗り塗工後の平滑性をも向上できる。特に本形態においては、表面性を改善させ、コスレ汚れが発生し難い塗工紙を得る必要があり、プレカレンダーで平坦化処理することが重要である。
(上塗り塗工)
次に、原紙の一方又は双方の面に、顔料及び接着剤を含む塗工液を上塗り塗工して上塗り塗工層を設ける。なお、この上塗り塗工層を1層とする場合は、下塗り塗工層を設けるか否かにかかわらず、この上塗り塗工層が最表層であり、この上塗り塗工層を2層以上とする場合は、その中の最も外側に形成される層が最表層である。以下では、上塗り塗工層が1層の場合を例に説明する。
上塗り塗工液は、平均粒子径が0.1〜1.0μmの炭酸カルシウム、および、ブタジエン成分が40〜65質量%のラテックスを含有することを必須とする。
平均粒子径が0.1〜1.0μmの炭酸カルシウムとしては、石灰石を粉砕して得られる重質炭酸カルシウムでも良いが、より低密度で柔らかい、人工的に合成した粒子からなる軽質炭酸カルシウムが好ましい。軽質炭酸カルシウムは粒子が柔らかいため、インキを掻き取りにくく、コスレ汚れが発生し難い。尚、平均粒子径はメジアン径(D50)とし、レーザ回折式粒度分布測定装置(品番:SALD−2200、(株)島津製作所製)を用いて測定した値である。
炭酸カルシウムの平均粒子径は、0.2〜0.9μmであるのがより好ましく、0.3〜0.8μmであるのが更に好ましい。平均粒子径が0.1μmを下回ると、炭酸カルシウムが原紙に沈み込みやすく、塗工層の表面性が低下してコスレ汚れが悪化するだけでなく、顔料の比表面積が大きくなることでバインダーによる保持力が低下し、塗工層の強度が低下して印刷時に白抜けトラブルが発生しやすくなる。他方、平均粒子径が1.0μmを超えると、塗工層の平滑性に劣り、コスレ汚れが悪化する。
平均粒子径0.1〜1.0μmの炭酸カルシウムの含有量は、全顔料の15〜100%(質量基準)であることが好ましく、30〜100%であることがより好ましく、60〜100%であることが更に好ましい。含有量が15%を下回ると、炭酸カルシウム由来の高白色性が得られず、白色度の低い塗工紙となるだけでなく、一般的に炭酸カルシウムと併用して用いられる顔料のクレーに由来する高光沢性が塗工紙に付与され、マット調、あるいはダル調の塗工紙が得られなくなる。また、光沢を抑えるために平坦化条件を緩やかにする必要があり、表面が粗くなりコスレ汚れが発生し易くなる。
本発明では、後述する特定のラテックスを併用することで、顔料が炭酸カルシウム100%であっても充分にコスレ汚れを改善したマット調、あるいはダル調塗工紙を得ることができる。炭酸カルシウム100%の場合は白色度が高くなるため、印刷物のコントラストが高く、メリハリのきいた高級なマット調、あるいはダル調塗工紙を得ることができるため、特に好ましい。
また、塗工時の塗料物性や白色度を調整する目的で、上記炭酸カルシウム以外の顔料を併用しても良い。併用する顔料としては、好ましくは、炭酸カルシウムより柔らかいカオリンクレー、さらには平均粒子径が0.1〜1.0μm、特に0.1〜0.5μmの微粒タイプのカオリンクレーが好ましい。カオリンクレーを併用することで、塗工紙の光沢を抑えつつ高い平坦性を付与でき、マット調、あるいはダル調塗工紙のコスレ汚れが改善できるため好ましい。
上記を組み合わせることで、塗工紙表面を充分に平滑化させることができ、コスレ汚れが発生し難いマット調、あるいはダル調塗工紙を得ることができる。上記以外の顔料としては、本発明の作用を阻害しない範囲で、一般的に製紙用途に使用できるものを添加することができる。例えば、タルク、サチンホワイト、亜硫酸カルシウム、石膏、硫酸バリウム、ホワイトカーボン、焼成カオリン、構造化カオリン、珪藻土、炭酸マグネシウム、二酸化チタン、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、ベントナイト、セリサイト等の無機顔料や、ポリスチレン樹脂微粒子、尿素ホルマリン樹脂微粒子、微小中空粒子、多孔質微粒子等の有機顔料等の中から、一種又は二種以上を適宜選択して配合しても良い。
以上の顔料の接着剤としては、モノマー成分としてブタジエンを40〜65%含む重合体ラテックスを使用することが必須であり、ブタジエン成分は好ましくは43〜63%、より好ましくは45〜60%である。ブタジエン成分が40%を下回ると、顔料への接着性が劣り、印刷時に白抜けトラブルが発生するだけでなく、塗工層の柔軟性が低下するため、コスレ汚れが発生しやすくなる。65%を超過すると、塗工層表面のラテックス量が多くなり、ロール汚れが発生しやすくなる。ブタジエン成分を上記範囲に納めることで、接着性とコスレ汚れの双方を満足することができる。また、上記ブタジエンを40〜65%含むラテックスと、上記平均粒子径0.1〜1.0μmの炭酸カルシウムとを塗工層に含有させることで、マット調またはダル調塗工紙で従来問題となっていたコスレ汚れを低減した塗工紙でありながら、白色度が高く、印刷時の白抜けや製造時のロール汚れなどのトラブルが発生しない、塗工紙を得ることができる。
ブタジエン以外のモノマー成分としては、スチレンを20〜35%含むことが好ましく、より好ましくは25〜30%である。スチレン成分は塗工層に耐水性を付与する効果があるが、他方で硬度を上昇させるため、コスレ汚れを低減する観点からは、配合量を上記の範囲に抑えることが好ましい。スチレン成分が20%を下回ると塗工層の耐水性が劣るため、特にオフセット印刷では湿し水を吸って塗工層強度が低下し、白抜けや断紙などのトラブルが発生する傾向がある。35%を超過すると、塗工層が硬くなり、コスレ汚れが悪化する傾向がある。上記のごとく、コスレ汚れを効果的に低減するには、テラックス中のブタジエン成分及びスチレン成分を所定の範囲内に納めることが好ましく、これにより、塗工層に適度な柔軟性及び耐水性を付与でき、ロール汚れや白抜けの少ない、コスレ汚れを低減した塗工紙を得ることができる。
更にコスレ汚れの低減を図るには、ラテックスのガラス転移温度(Tg)を−50〜0℃に調整することが好ましく、−40〜0℃が更に好ましく、−30〜0℃が特に好ましい。ガラス転移温度を所定の範囲にすることで、塗工層の柔軟性を更に向上させることができ、コスレ時に白紙表面の炭酸カルシウムが印刷部分を掻き取る作用を緩和させることができる。ガラス転移温度は、ブタジエンおよびスチレンの配合量や、その他の成分(エチレン製不飽和単量体やシアン化ビニル系単量体)、重合開始剤の種類と量、重合度などによって容易に調整できる。ガラス転移温度が−50℃を下回ると、塗工層が柔らかくなりすぎて所定の白紙光沢が出ず、また、製造工程内の金属ロールにラテックスの一部が剥離して付着するロール汚れトラブルが発生し、紙品質および操業性の双方が悪化する。ガラス転移温度が0℃を超えると、塗工層が硬くなり、コスレ汚れが発生しやすくなる。
上記のごとくブタジエンおよびスチレン成分の含有量並びにガラス転移温度を特定の範囲に規定することで、コスレ汚れを充分に低減した塗工紙を得ることが出来た。
更に発明者等は、ラテックスの平均粒子径を90〜130nm、好ましくは100〜120nmに調製することで、白抜けやロール汚れが発生せず、コスレ汚れを充分に低減した塗工紙を得ることができることを見出した。平均粒子径が上記範囲にない場合は、顔料を塗工した後の乾燥工程において、ラテックスが塗工層表面へ移動するバインダーマイグレーションが発生して、塗工層表面にラテックスが集中し、塗工層表面から金属ロールへのラテックスの転写が発生する傾向、また、これにより塗工層内部の結合強度が低下して白抜けが発生しやすくなる傾向がある。ラテックスの平均粒子径を上記所定の範囲内とすることで、コスレ汚れを低減しつつ、ラテックスのバインダーマイグレーションを抑え、白抜けやロール汚れが発生せず、コスレ汚れを充分に低減した塗工紙を得ることができた。ラテックスの平均粒子径が90nmを下回ると、バインダーマイグレーションを防止できず、白抜けとロール汚れが発生しやすく、130nmを超過すると、ロール汚れは発生し難くなるが、ラテックス粒子の比表面積が少なくなり接着強度が低下し、塗工層の表面強度が低下するため白抜けトラブルが発生しやすくなる。
また、上記ラテックスは高速塗工時にも優れた塗工適性を有するため、例えば塗工速度が1300m/分以上であっても、ストリークやブリーディングなどの塗工欠陥を生じることがなく、効率的に塗工紙を製造できる。
塗工液中の顔料と接着剤との割合は、顔料100質量部に対して、接着剤5〜15質量部であることが好ましく、7質量部〜13質量部であることが更に好ましい。含有量が5部を下回ると、塗工層強度が低下し、印刷時の白抜けが発生するだけでなく、製造工程においても顔料が塗工紙から脱落しやすくなって系内を汚すなど、紙品質および操業性の双方が悪化するため好ましくない。含有量が15質量部を超えると、ロール汚れが発生するだけでなく、塗工層が硬くなりコスレ汚れが悪化するため好ましくない。
ブタジエンを含有する共重合体ラテックス以外にも、通常塗工用途に用いることができる接着剤を併用することができる。例えば、カゼイン、大豆蛋白等の蛋白質類;スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体ラテックス、スチレン−メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体ラテックス等の共役ジエン系ラテックス、アクリル酸エステル及び/又はメタクリル酸エステルの重合体ラテックス若しくは共重合体ラテックス等のアクリル系ラテックス、エチレン−酢酸ビニル重合体ラテックス等のビニル系ラテックス、あるいはこれらの各種共重合体ラテックスをカルボキシル基等の官能基含有単量体で変性したアルカリ部分溶解性又は非溶解性のラテックス等のラテックス類;ポリビニルアルコール、オレフィン−無水マレイン酸樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、ウレタン樹脂等の合成樹脂系接着剤;酸化澱粉、陽性化澱粉、エステル化澱粉、デキストリン等の澱粉類;カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体等の、通常製紙用途に用いられる接着剤が挙げられ、これらの中から一種又は二種以上を適宜選択して併用することができる。
さらに本塗工液には、例えば、蛍光増白剤や、蛍光増白剤の定着剤、消泡剤、離型剤、着色剤、保水剤等の、通常使用される各種助剤を適宜配合することもできる。
上塗り塗工は、例えば、複数段階、通常はプレドライヤーパートとアフタードライヤーパートとの2段階で行われるドライヤーパートの間のコーターパートにおいて行われることが好ましい。このコーターパートにおいては、例えば、ブレードコーター、エアーナイフコーター、トランスファーロールコーター、ロッドメタリングサイズプレスコーター、カーテンコーター等の塗工装置を設けたオンマシンコーター又はオフマシンコーターによって、原紙上に一層又は多層に分けて塗工液が塗工される。中でも、塗工直後であっても、塗工層表面に高い平坦性があり、後の平坦化工程において、緩やかなカレンダー条件で、光沢度を上昇させずに表面の平滑性を向上でき、コスレ汚れを充分に改善できるという点から、ブレードコーターを用いることが好ましい。なお、ドライヤーパートでの乾燥方法としては、例えば、熱風加熱、ガスヒーター加熱、赤外線ヒーター加熱等の各種加熱乾燥方式を適宜採用することができる。
原紙への上塗り塗工液の塗工量は、片面あたり、好ましくは5〜20g/m2、より好ましくは8〜15g/m2である。塗工液の量が片面あたり5g/m2未満では、原紙表面に未塗工部分が生じ易く、平滑性が低下する恐れがある。片面あたり5g/m2以上塗工することで、塗工紙表面の平坦性に優れ、コスレ汚れを抑えた塗工紙を得ることができる。塗工液の量が片面あたり20g/m2を超えると、塗工層にひびが生じて平滑性が低下したり、バインダーマイグレーションが進行しやすく、白抜けが悪化したりする恐れがある。
形成される上塗り塗工層の厚さは特に限定されないが、塗工層を設けて得られる塗工紙の平滑性や表面強度を考慮すると、5〜30μmであることが好ましい。
本発明のマット調、あるいはダル調塗工紙を得るための塗工方法としては、フィルム転写型ロールコーターにより下塗り塗工を行い、プレカレンダー処理した後に、ブレードコーターを用いて上塗り塗工することが好ましい。上記塗工方法を用いることにより、塗工層表面に高い平滑性を付与できるため、後述するカレンダー処理を行ってマット調、あるいはダル調の塗工紙に仕上げることで、表面性を充分に改善し、かつ、コスレ汚れを充分に低減できるマット調、あるいはダル調塗工紙が得られるのである。
(カレンダーパート(平坦化処理))
本形態では、塗工層に光沢性や平坦性、印刷適性を付与する目的で、熱ロールを用いて平坦化処理を施すことが好ましい。一般に平坦化処理は、弾性ロールと金属ロールとの間に塗工紙を通し、塗工紙にニップ圧をかけて摩擦力により塗工紙表面を磨き、光沢性を付与するものである。マット調、あるいはダル調の塗工紙においては、ニップ圧を高くすると光沢度がダル調(光沢度が20〜50%)を超過するため、中ニップ圧(50〜200kN/m)で平坦化処理を行っているが、この条件では、塗工紙表面に充分な平滑性を付与できないためコスレ汚れを充分に改善できず、高級感のある印刷物が得られない傾向がある。
これらの問題を効率的に改善するためには、ニップ圧(線圧)をかけずに平坦化処理を行う平坦化工程(A)と、ニップ圧(線圧)をかけて平坦化処理を行う平坦化工程(B)とを、それぞれ下記所定の条件として組み合わせ、これらの工程(A)(B)を含む少なくとも2種類の平坦化工程を経て塗工紙を製造することが好ましい。これらの平坦化条件を組み合わせることで塗工層表面の平滑性を向上させることができるため、コスレ汚れを低減したマット調、あるいはダル調塗工紙を、効率的に得ることができる。
ここで、平坦化工程(A)においては、塗工紙の平坦化を、ニップ圧ゼロで実施することで、塗工紙表面を滑るようにアイロン掛けでき、塗工層表面のみを効果的に平坦化できる。より具体的には、平坦化工程(A)は、線圧を掛けずに、張力のみで熱ロールに紙を接触させる。そして、当該張力は、100〜400N/mにすることが好ましい。張力が100N/mを下回ると、平坦化が進まず、コスレ汚れが充分に改善されない。他方、400N/mを超過すると、断紙する割合が増加し連続操業性に問題がある。また、当該熱ロールへの塗工紙の抱き角は、155〜175°であることが好ましい。抱き角度が155°未満では、ロールへの接触が大きいためロール汚れが発生しやすいだけでなく、摩擦による平坦化効果が大きく、目的の光沢度を超過する可能性がある。他方、175°を超えると、熱ロールと塗工紙との接触面積が少ないため、平坦化が進まず、コスレ汚れを改善できない。さらに、当該熱ロールの表面温度は、100〜160℃が好ましい。100℃未満では、平坦化が進まず、コスレ汚れが改善できない。他方、160℃を超えると、塗工層の黄変化(退色)が発生し、白色度が低下する。
以上の平坦化工程(A)における熱ロールの本数について制限はないが、好ましくは1〜8本、より好ましくは3〜5本である。熱ロールの本数が2本以下だと、目的の平滑性が得られにくく、また、6本以上では平滑性の向上が頭打ちになる。
一方、平坦化工程(B)は、1〜8ニップの処理で、塗工紙に掛かる線圧が50〜400kN/m、かつ、熱ロールの表面温度が100〜160℃である。上記平坦化工程(A)では、低ニップ圧での平坦化処理のため、微小領域の平滑性のムラは改善できるが、塗工ムラや米坪ムラなど、マクロ的な平滑性を向上させることが難しい。これらを改善するため、平坦化工程(B)を組み合わせることで、所定の光沢度に抑えつつ、塗工層表面の平滑性を向上でき、特にコスレ汚れを低減したマット調、あるいはダル調塗工紙が得られる。
平坦化工程(B)のニップ圧は、好ましくは50〜400kN/mである。ニップ圧が50kN/m未満では平坦化が進まず、コスレ汚れが改善できない。他方、ニップ圧が400kN/mを超過すると、繊維焼けが発生したり、熱と圧力により塗工紙の黄変化(退色)が発生したりするため、所定の白色度が得られず、また、塗工紙の弾力性が失われるため、コスレ汚れも悪化する。
平坦化工程(B)の熱ロール(金属ロール)の表面温度は、100〜160℃が好ましい。熱ロールの温度が100℃未満では平坦化が進まず、コスレ汚れが悪化する。160℃を超えると、繊維焼けが発生したり、熱と圧力により、塗工紙自体が黄変化(退色)したりするため、所定の白色度が得られず、また、塗工紙の弾力性が失われるため、コスレ汚れも悪化する。
平坦化工程(B)を行う熱ロールを含むニップ段数について制限はないが、好ましくは2〜6段、より好ましくは2〜4段である。6段を超過すると、大掛かりな設備が必要となるため好ましくなく、1段では表裏両面の平滑性を充分に向上できない。
平坦化工程(A)と、平坦化工程(B)とを行う順序としては、特に限定されないが、コスレ汚れを低減した塗工紙を得るには、理由は不明だが、平坦化工程(B)の後、平坦化工程(A)を行い、さらに平坦化工程(B)を行うことが好ましい。
平滑化処理を行う設備としては、従来のマシンカレンダーや、ソフトカレンダーを使用しても良いが、好ましくは、平坦化工程(A)と、平坦化工程(B)とを1スタックで処理できる、マルチニップカレンダーを用いることが好ましい。マルチニップカレンダーは、特定のロールはニップ処理を掛けながら、かつ、他のロールを解放した状態で運転できるものであれば、平坦化工程(A)と平坦化工程(B)を同時に実施できるため、特に好ましい。
また、カレンダーの設置場所としては、抄紙機及び塗工機と一体になったオンマシンタイプが好ましい。オンマシンタイプでは、塗工後すぐ、紙面温度が高い状態で平坦化処理できるため、平滑性が向上しやすく、コスレ汚れの低減を図りやすい。
上記条件で平坦化処理されたマット調、あるいはダル調塗工紙は、マクロ的な表面性とミクロ的な表面性の両方を充分に向上できるため、白紙光沢度が50%以下と低いにもかかわらず、コスレ汚れを充分に低減した塗工紙となる。
以上のようにして得られた塗工紙は、JIS P 8142:2005「紙及び板紙‐75度鏡面光沢度の測定方法」に記載の方法に準拠して測定した白紙光沢度が50%以下と低いために印刷情報の視認性に優れ、また、平滑性が高いため印刷光沢が高くメリハリがある印刷面となる一方で、コスレ汚れ試験において転写インキ濃度(コスレ汚れ濃度)が0.1以下と低く、高級感のある塗工紙となる。
ここで、コスレ汚れ濃度とは、塗工紙表面に黒一色のベタ印刷を行い、1週間後、当該印刷面に白紙面を重ね、荷重500g、20往復の条件で染色堅牢度用摩擦試験機((株)東洋精機製作所製)を用いて印刷面と白紙面とを擦り合わせた際に、白紙面に転写した黒色インキの濃度を印刷濃度測定機(品番:SpectroEye、GretagMacbeth社製)を用いて、光源:D50、視野角:2°の条件で測定し、試験前の白紙面の濃度との差を求めた場合の濃度差である。
コスレ汚れ濃度は、0.1以下であるとコスレ汚れが目立たず、高級印刷に好適に使用できる優れた塗工紙となるが、より好ましくは0.05以下、特に好ましくは0.03以下である。これらはコスレ汚れがほとんどないため、特に高級感に優れた塗工紙となる。
白紙光沢度は、十分な印刷情報の視認性を得るためには、20%〜50%であることが好ましく、25%〜45%であるのが更に好ましく、30%〜40%であるのが特に好ましい。20%未満ではマット調となり、コスレ汚れが充分に改善されないだけでなく、印刷インクの浸透ムラによる印刷光沢の低下や印刷ムラの発生など、印刷適性に劣る傾向がある。白紙光沢が50%を超過すると、用紙表面がギラギラした状態となり、印刷情報の視認性に劣る傾向がある。
次に、本発明の塗工紙を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
まず、原料パルプとして、NBKP、LBKP、MDIP(雑誌古紙由来のパルプ)を20:30:50の割合(質量比)で混合し、このパルプ100質量部(絶乾量)に対して、各々固形分で、内添サイズ剤(品番:AK−720H、ハリマ化成(株)製)0.02質量部、カチオン化澱粉(品番:アミロファックスT−2600、アベベジャパン(株)製)1.0質量部、及び歩留向上剤(品番:NP442、日産エカケミカルス(株)製)0.02質量部を添加してパルプスラリーを得た。次に、ワイヤーパート、プレスパート、プレドライヤーパートを経て紙匹を製造した後、この両面に澱粉塗液を表1に記載の塗工量で下塗り塗工した。この下塗り塗工後、アフタードライヤーパートで乾燥し、プレカレンダーパートで、ニップ圧100kN/mで平坦化処理を行った後、引き続き、コーターパートにて表1に記載の条件で調製した顔料及び接着剤を含む塗工液を、片面あたり8g/m2となるように、原紙の両面に塗工して、片面あたり厚さ約8μmの塗工層を形成させた。なお、顔料及び接着剤の詳細は、次の通りである。
(顔料)
・軽質炭酸カルシウム(品番:TP−121−6S、奥多摩工業(株)製、平均粒子径1.8μm)
・重質炭酸カルシウム(品番:ハイドロカーブ90、備北粉化工業(株)製、平均粒子径1.3μm)
・カオリンクレー(品番:アマゾンプラス、CADAM社製、平均粒子径0.3μm)
重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウムは湿式粉砕機(品番:プラネタリーミル、(株)セイシン企業製)を用いて粉砕し、表1の平均粒子径に調整した。平均粒子径(D50)は、レーザ回折式粒度分布測定装置(品番:SALD−2200、(株)島津製作所製)を用いて測定した。
(接着剤)
接着剤として、市販品A(大王製紙(株)製、ダル調塗工紙)に使用しているスチレン−ブタジエンラテックス(品番:GT−1857、日本ゼオン(株)製、Tg:−12℃、ブタジエン:35質量%、スチレン:36質量%、平均粒子径:88nm)を基に、このラテックスのガラス転移温度、スチレンおよびブタジエン含有量、平均粒子径を表1のとおり変化させ、実施例および比較例の塗工紙を製造した。ラテックス成分はブタジエン、スチレン、メタクリル酸メチルの3種類とし、合計で100質量%となるよう調整した。
次に、両面に塗工層が形成された原紙をアフタードライヤーパートに供して塗工層を乾燥させ、カレンダーパートにて平坦化処理を施した。平坦化処理は、ニップ圧(線圧)をかけずに平坦化処理を行う平坦化工程(A)と、ニップ圧(線圧)をかけて平坦化処理を行う平坦化工程(B)とを組み合わせた。平坦化工程(A)は、表面温度120℃の熱ロールに、線圧を掛けずに張力250N/m、抱き角160°、ロール本数3本の条件で、平坦化工程(B)は、表面温度120℃の熱ロールに、150kN/mの線圧を掛けて、段数1段の条件で平坦化を行った。工程順序は、平坦化工程(B)の後、平坦化工程(A)を行い、さらに平坦化工程(B)を行った。その後、リールパート、ワインダーパートに供して塗工紙を得た。
なお、ワイヤーパートではギャップフォーマを、プレスパートではオープンドローのないストレートスルー型を、ドライヤーパートではシングルデッキドライヤーを用いて抄紙した。コーターパートでは、フィルム転写型ロールコーターで下塗り塗工した後、プレカレンダーで平坦化処理し、ブレードコーターで上塗り塗工した。また、カレンダーパートでは、マルチニップカレンダー又はスーパーカレンダー(SC)を用いて平坦化処理を行った。マルチニップカレンダーでは上記平坦化工程(B)、(A)、(B)を1スタックで実施し、スーパーカレンダーでは上記平坦化工程(B)、(A)、(B)を1スタックずつ、合計3スタック実施した。
得られた塗工紙について、各物性を以下の方法にて調べた。結果は、表1に示す。
(a)白色度
JIS P 8148:2001「紙、板紙及びパルプ‐ISO白色度(拡散青色光反射率)の測定方法」に記載の方法に準拠して測定した。
(b)白紙光沢
JIS P 8142:2005「紙及び板紙‐75度鏡面光沢度の測定方法」に記載の方法に準拠して測定した。
(c)白抜け
オフセット印刷機(型番:リソピアL‐BT3‐1100、三菱重工業(株)製)を使用し、カラーインク(品番:ADVAN、大日本インキ化学工業(株)製)にてカラー4色オフセット印刷を5000部行った。この印刷面について、目視及びルーペ(10倍)にて観察し、白抜けの程度を以下の評価基準に基づいて評価した。
(評価基準)
◎:白抜けが目視およびルーペとも確認できず、印刷適性に優れる。
○:白抜けが目視では確認できないがルーペでは確認でき、印刷適性が若干劣る。
△:白抜けが目視で確認でき、印刷適性が多少劣る。
×:白抜けが目視ではっきり確認でき、印刷適正に劣る。
なお、前記評価基準のうち、◎、○、△を実使用可能と判断する。
(d)コスレ汚れ
上記白抜けで調整した印刷サンプルのうち、黒一色の印刷部分を使用して、染色堅牢度用摩擦試験機((株)東洋精機製作所製)を用いてコスレ汚れ試験を行った。尚、試験は、印刷インキを完全に乾燥させるため印刷から1週間後に行い、印刷面の上に白紙面を重ね、荷重500g、20往復の条件で試験を行った。試験後、白紙部分に転写した黒色インキの濃度を印刷濃度測定機(品番:SpectroEye、GretagMacbeth社製)を用いて、光源:D50、視野角:2°の条件で測定し、試験前の白紙部分との差をコスレ汚れ濃度とした。尚、試験結果は10サンプルの平均値とし、各サンプルの黒色インキの濃度は、転写したインキ濃度が最も濃い部分の測定値とした。
(e)操業性(ロール汚れ)
塗工紙を24時間連続製造した際のマルチニップカレンダーの金属ロールの汚れ付着を、以下の評価基準に基づいて評価した。
◎:ロール汚れが発生せず、操業性は良好であった。
○:ロール汚れが若干発生し、操業性が若干劣る。
△:ロール汚れが多少発生し、操業性が多少劣る。
×:ロール汚れが発生し、操業性が劣る。
なお、前記評価基準のうち、◎、○、△を実使用可能と判断する。
Figure 0004485563
実施例の塗工紙はいずれも、コスレ汚れが少なく、白紙光沢度が50%以下のマット調、あるいはダル調塗工紙でありながら、白色度が高く、印刷時の白抜けや製造時のロール汚れなどのトラブルが発生しない、優れた塗工紙である。
これに対して、比較例および市販品Aの塗工紙は、コスレ汚れ、白色度、印刷時の白抜け、製造時のロール汚れのいずれかが悪い、本発明の目的を満足しない塗工紙である。
本発明の塗工紙は、光沢が低いため用紙表面がギラギラせず、印刷情報の視認性に優れ、かつ、コスレ汚れが発生し難い、高級感を有する塗工紙であり、例えば、チラシや雑誌、パンフレット等の商業印刷に好適に利用することができる。

Claims (3)

  1. 原紙の一方又は双方の面に、顔料及び接着剤を主成分とする、少なくとも1層の塗工層が設けられたJIS P 8142:2005「紙及び板紙‐75度鏡面光沢度の測定方法」に記載の方法に準拠して測定した前記塗工層の最表層の白紙光沢度が50%以下であるマット調又はダル調の塗工紙であって、
    前記塗工層の最表層は、前記顔料として平均粒子径が0.2〜0.9μmの炭酸カルシウムが全顔料100質量部に対して60〜100質量部含有され、
    前記接着剤としてブタジエン成分が45〜60質量%であるラテックスが含有され、
    前記ラテックスはスチレン成分が25〜30質量%含有され、
    前記ラテックスのガラス転移温度(Tg)が−50℃〜0℃とされ、
    前記ラテックスの平均粒子径が90〜130nmとされ、
    コスレ汚れ濃度(転写インキ濃度)が0.1以下とされている、ことを特徴とする塗工紙。
    ここで、コスレ汚れ濃度とは、前記塗工紙表面に黒一色のベタ印刷を行い、1週間後、当該印刷面に白紙面を重ね、荷重500g、20往復の条件で染色堅牢度用摩擦試験機((株)東洋精機製作所製)を用いて印刷面と白紙面とを擦り合わせた際に、白紙面に転写した黒色インキの濃度を印刷濃度測定機(品番:SpectroEye、GretagMacbeth社製)を用いて、光源:D50、視野角:2°の条件で測定し、試験前の白紙面の濃度との差を求めた場合の濃度差である。
  2. 前記塗工層の最表層の白色度が80%以上とされている、請求項1記載の塗工紙。
  3. 下記の平坦化条件を満たす平坦化工程(A)及び平坦化工程(B)を含む少なくとも2種類の平坦化工程を経て得られた、請求項1又は請求項2記載の塗工紙。
    (平坦化条件)
    平坦化工程(A):張力100〜400N/m、熱ロールの表面温度100〜160℃
    平坦化工程(B):線圧50〜400kN/m、熱ロールの表面温度100〜160℃
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