JP2004003083A - 印刷用塗工紙 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】原紙上に顔料および接着剤を含有する塗工層を設けてなる印刷用塗工紙において、塗工層の顔料粒子が体積基準で0.4〜4.2μmの範囲に65%以上含まれる粒径分布を有する顔料であり、塗工紙の坪量が50g/m2以下で引張こわさが200kN/m以上400kN/m以下であることを特徴とする印刷用塗工紙。
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、印刷用塗工紙に関し、軽量にも関わらず、特に優れた白紙外観と印刷適性を備えた塗工紙に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、印刷物に対し、写真や図案を多用し、更にカラー化するなどにより、視覚的に内容を強力に伝達できる高品質印刷用塗工紙への強い要望がある。一方、省資源、輸送および郵送コストなどの点から印刷物の軽量化に対しても強い要望がある。この二つの要望は相反するものであり、高品質印刷塗工紙は原紙および塗工量が多く、高価であって、軽量、低価格の要望にそぐわない。そこで、低坪量、低塗工量のいわゆる低級グレードの塗工紙で、より上のグレードの品質を実現する技術が求められていた。
【0003】
塗工紙の品質のうち、重要なものは、白色度、不透明度、白紙光沢度、印刷光沢度、および剛度である。白色度はコントラストに、不透明度は裏抜けに、光沢度は印刷物の高級感に関係し、かつこれらが全て良いバランスで満足されることが重要である。剛度は主として印刷作業性に関係し、印刷物のめくり易さにも重要な要素である。
【0004】
塗工紙は、光沢塗工紙と艶消し塗工紙に大別される。光沢塗工紙は、高級印刷に用いられているアート紙、スーパーアート紙、あるいはカタログ、雑誌、パンフレットなどに用いられているコート紙等があり、印刷仕上がりが白紙光沢も印刷光沢も高いグロス調である。艶消し塗工紙は、ダル調、マット調があり、グロス調よりも白紙光沢や印刷光沢が低いものである。マット調は白紙面、印刷面ともに光沢が低くフラットで落ち着いた感じの印刷物で、ダル調は白紙光沢度は低いが、印刷光沢度は高いという、グロス調とマット調の中間のものである。
【0005】
前述のごとく、軽量化は原紙を低坪量にするとともに低塗工量の塗工層とすることが必要である。しかし、紙料配合を変えないで、単に低坪量の紙とすれば、軽量化に比例して紙厚が薄くなり不透明度と剛度が不足する。低坪量の原紙の上に厚い塗工層を設ければ、印刷適性は低坪量化前の水準を維持することができるが、不透明度および剛度はむしろ低下するので実用的ではない。また、引張強さの低下からオフセット輪転印刷の際に、回転中、ペースター時、立ち上げ時の断紙トラブルが発生する恐れがある。
【0006】
逆に高坪量原紙上に低塗工量の塗工層を設けると、不透明度と剛度は十分であるが、低坪量化には必要以上に塗工量を減らさざるを得なくなり、印刷品質が不十分となり、やはり実用的ではない。つまり坪量と塗工量は一定のバランスが必要であり、低坪量原紙には低塗工量塗工層、高坪量原紙には高塗工量塗工層の塗工紙ということになり、一般的に低坪量品は高坪量品と比較して、白色度、不透明度、白紙光沢度、印刷光沢度および剛度は劣る。
【0007】
一般に不透明度は坪量が80g/m2以下になると急激に低下する。ある程度坪量を低下させても剛度と不透明度の低下度を最小限にするには低密度の嵩高な紙にすればよく、それにはガムウッド、メープル、バーチなど特定の樹種の機械パルプを使用することが有効であるが、省資源、コスト等で特定の樹種のみを使うことは実用的ではない。しかし、どの樹種にしろ機械パルプの使用は剛度と不透明度には有効である。また、低坪量化と不透明度の向上には、中空の合成樹脂カプセルを内添すること(特許文献1参照)、合成有機発泡性填料(例えば商品名:EXPANSEL、日本フィラント株式会社)を内添し乾燥時に発砲させることが知られている。しかし、中空合成樹脂カプセルや発泡性填料は、混合や発砲条件が難しく、価格も高いことから、現在のところ実用的な手段ではない。また、填料ではないが、微細フィブリル化セルロースを添加する方法が提案されている(特許文献2参照)。しかしこの方法では、微細フィブリル化セルロースを別に調整する必要があり操業上煩雑になり、実用的ではない。また、原紙上に填料、特に二酸化チタンを配合すると不透明度は向上することが知られているが、しかし密度はかえって高くなり、剛度が低下するとともに、紙力が弱くなるという問題があり、単に填料を配合することはできない。
【0008】
このように、従来の技術の単なる応用では所望の特性を持った軽量印刷用塗工紙を得ることはできない。
【特許文献1】特公昭52−118116号公報
【特許文献2】特開平8−13380号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
このような状況に鑑みて、本発明の課題は、軽量であるにも関わらず、実用に適した不透明度を有し、相対的に良好なインク着肉性および印刷光沢度が高く、特にオフセット輪転印刷時の断紙が発生しない印刷適性の優れる印刷用塗工紙を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記課題について鋭意研究した結果、原紙上に顔料および接着剤を含有する塗工層を設けてなる印刷用塗工紙において、塗工層の顔料粒子が体積基準で0.4〜4.2μmの範囲に65%以上含まれる粒径分布を有する顔料であり、塗工紙の坪量が50g/m2以下で引張こわさが200kN/m以上400kN/m以下にすることにより、軽量でも実用に適した不透明度を有し、相対的に良好なインク着肉性および印刷光沢度が高く、特にオフセット輪転印刷時の断紙が発生しない印刷適性を得ることができ、前記課題が解決されることを見出し本発明に至った。
【発明の実施の形態】
本発明において、塗工用顔料としては体積基準で0.4〜4.2μmの範囲に65%以上、好ましくは65〜90%の範囲に含まれる粒径分布の顔料を使用することが重要である。体積基準で0.4〜4.2μmの範囲に入る粒子が65%未満であって、体積分布粒径が小さい粒子を多く含む顔料を使用した場合、白紙光沢度は高くなるが、体積分布粒径が大きい粒子が多い顔料を使用した場合と比較して、印刷光沢度は低く原紙被覆性も劣る。そのため、体積分布粒径が小さい粒子が多い顔料を使用し塗工量を減らした場合、たとえ原紙坪量を増やしたとしても優れた白紙外観と印刷適性を備えた印刷用塗工紙を製造することは困難である。また、体積基準で0.4〜4.2μmの範囲に入る粒子が65%未満であって、体積分布が大きい粒子を多く含む顔料を使用した場合、印刷光沢度および原紙被覆性は良好になるが体積分布粒径が小さい粒子が多い顔料を使用した場合と比較して白紙光沢度が低くなりすぎ、やはり優れた白紙外観と印刷適性を備えた印刷用塗工紙を製造することは困難である。
【0011】
本発明で用いられる顔料の種類は、この体積基準分布を満たすものであれば特に制限はなく、塗工用顔料として従来から用いられているカオリン、クレー、デラミネーテッドクレー、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、タルク、二酸化チタン、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、酸化亜鉛、珪酸、珪酸塩、コロイダルシリカ、サチンホワイトなどの無機顔料等であり、これらの顔料は必要に応じて単独または2種類以上併用して使用できる。本発明においては、塗料の塗工適性や塗工紙の品質などの所望の性質を得るため、通常複数の顔料を併用することが好ましいが、その場合、顔料全体として粒子が体積基準で0.4〜4.2μmの範囲に65%以上含まれる粒径分布であることが重要である。本発明の顔料は粒径分布に特徴があり、通常用いられる塗工用顔料に比べて、比較的大きな粒径のものが多い分布を有するものであり、これらの分布をあらかじめ持っている顔料を選択して使用するか、あるいは分級して本発明で規定する範囲のものとして使用する。このようにすることにより、低塗工量でも原紙表面の被覆度を上げることができ、相対的に高い印刷光沢を得ることができる。特に0.4〜4.2μmの範囲に65%以上含まれる粒度分布を有するカオリンを顔料100重量部当たり60重量部以上含有することが好ましい。
【0012】
本発明においては、顔料100重量部に対し、直径0.8μm以上、好ましくは0.8μm〜1.5μmの中空のプラスチックピグメントを1重量部以上20重量部以下含有することにより、白紙光沢度等をより向上することができる。直径0.8μm未満の中空プラスチックピグメントを用いると、低塗工量では良好な被覆性を得られず、また、塗工層が嵩高化とならないため十分な不透明度が得られない。中空のプラスチックピグメントの配合量は、より好ましくは3〜15重量部である。
【0013】
また、本発明は、塗工紙の坪量が50g/m2以下、好ましくは48g/m2以下、更に好ましくは45g/m2以下に関する発明である。塗工紙の坪量が50g/m2より高い場合、十分な原紙坪量および塗工量が得られるため、実用に適した不透明度を有し、インク着肉性および印刷光沢等の印刷適性が問題となることはない。本発明では50g/m2以下の低坪量でも十分な不透明度を得るために二酸化チタンを塗工紙重量あたり0.5重量%以上12重量%以下配合することが好ましく、より好ましくは1重量%以上9重量%未満である。二酸化チタンは原紙あるいは塗工層あるいはその両方に配合することができる。
【0014】
さらに、本発明においては、オフセット輪転印刷時に断紙を発生しないために、Lorentzen and Wettre社製引張試験機で引張こわさを200kN/m以上400kN/m以下、好ましくは300kN/m以上400kN/m以下にすることが重要である。引張こわさが400kN/mより高くした場合、坪量50g/m2以下の塗工紙ではオフセット輪転印刷時に塗工紙にかかる張力を塗工紙が吸収しきれずに断紙しやすい傾向にある。一方、引張こわさが200kN/m未満とすると、塗工紙は伸びやすくなる傾向にあり、オフセット輪転機による多色印刷をした際、見当が合わせ難くなる。引張こわさは、J/W比、内添填料の配合量および脱水量の抄紙条件、塗工量等を適宜変更することにより調節することができる。
【0015】
本発明の原紙に配合するパルプとしては、化学パルプ(針葉樹の晒または未晒クラフトパルプ、広葉樹の晒または未晒クラフトパルプ等)、機械パルプ(グランドパルプ、サーモメカニカルパルプ、ケミサーモメカニカルパルプ等)、脱墨パルプ(故紙パルプ)を単独もしくは任意の割合で混合使用することができる。本発明では不透明度を向上させるために、機械パルプを20%以上配合することが好ましい。また原紙に配合する填料の種類としては、水和珪酸、ホワイトカーボン、タルク、カオリン、クレー、炭酸カルシウム、合成樹脂填料等の公知の填料を使用することができる。填料の配合量は、原紙重量当たり3〜25重量%が好ましく、より好ましくは5〜15重量%である。その他に必要に応じて、硫酸バント、サイズ剤、紙力増強剤、歩留まり向上剤、着色剤、染料、消泡剤等を含有してもよい。
【0016】
本発明に用いられる接着剤としては塗工紙用に従来から用いられている、スチレン・ブタジエン系、スチレン・アクリル系、エチレン・酢酸ビニル系、ブタジエン・メチルメタクリレート系、酢酸ビニル・ブチルアクリレート系等の各種共重合体、あるいはポリビニルアルコール、無水マレイン酸共重合体、アクリル酸・メチルメタクリレート系共重合体等の合成接着剤:カゼイン、大豆蛋白、合成蛋白などの蛋白質類:酸化澱粉、陽性澱粉、尿素燐酸エステル化澱粉、ヒドロキシエチルエーテル化澱粉などのエーテル化澱粉、デキストリンなどの澱粉類:カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体などの通常の塗工紙用接着剤1種以上を便宜選択して使用される。これらの接着剤は顔料100重量部あたり5〜50重量部、より好ましくは10〜30重量部程度の範囲で使用される。
【0017】
本発明の塗工液には、分散剤、増粘剤、保水剤、消泡剤、耐水化剤等の通常使用される各種助剤を使用してもよい。
【0018】
本発明で用いる原紙の抄紙方法については特に限定されるものではなく、トップワイヤー等を含む長網マシン、丸網マシン、二者を併用した板紙マシン、ヤンキードライヤーマシン等を用いて、酸性抄紙、中性抄紙、アルカリ性抄紙方式で抄紙した原紙のいずれであってもよい。また、サイズプレス、ビルブレード、ゲートロールコータ、プレメタリングサイズプレスを使用して、澱粉、ポリビニルアルコールなどを予備塗工した原紙や、ピグメントと接着剤を含む塗工液を1層以上予備塗工した塗工原紙も使用可能である。
【0019】
原紙に、調整された塗工液を塗工する方法としては、ブレードコータ、バーコータ、ロールコータ、エアナイフコータ、リバースロールコータ、カーテンコータ、サイズプレスコータ、ゲートロールコータ等を用いて、一層もしくは二層以上を原紙上に片面づつもしくは両面同時に両面塗工する。塗工量は、原紙片面当たり2〜15g/m2が好ましく、より好ましくは3〜10g/m2である。
【0020】
湿潤塗工層を乾燥させる手法としては、例えば蒸気加熱シリンダー、加熱熱風エアドライヤー、ガスヒータードライヤー、電気ヒータードライヤー、赤外線ヒータードライヤー、高周波ヒータードライヤー等各種の方法が単独または併用して用いられる。
【0021】
以上のように塗工乾燥された塗工紙は、未カレンダー処理、またはスーパーカレンダー、高温ソフトニップカレンダー等で平滑処理を行う。
【0022】
【実施例】
以下に実施例を挙げて、本発明を具体的に説明するが、勿論これらの例に限定されるものではない。尚、特に断らない限り、例中の部および%はそれぞれ重量%を示す。また、得られた塗工紙について以下に示すような評価法に基づいて試験を行った。
〈評価方法〉
(1)体積分布粒径:MALVERNInstruments社製LaserDiffraction粒度分布測定機を用いて、体積分布粒径を測定した。
(2)白紙光沢度:JISP8142に基づいて測定した。
(3)印刷光沢度:東芝機械(株)のオフセット輪転機(4色)を用いてオフセット用印刷インキ(東洋インキ製造(株)製レオエコーM)を用いて印刷速度600rpmで印刷し、得られた印刷物(墨藍紅3色ベタ印刷部)の表面をJISP8142に基づいて測定した。
(4)インキ着肉性:東芝機械(株)のオフセット輪転機(4色)を用いて、オフセット用印刷インキ(東洋インキ製造(株)製レオエコーM)を用いて印刷速度600rpmで印刷し、得られた印刷物(藍単色ベタ印刷部)のインク着肉性を4段階で目視評価した。◎:非常に優れる、○:優れる、△:やや問題あり、×:問題あり
(5)不透明度:JISP8138に基づいて測定した。
(6)密度:JISP8118に基づいて測定した。
(7)引張こわさ:Lorentzen and Wettre社製の引張試験機を用いて測定した。
(8)印刷作業性:オフセット輪転機による印刷時の作業性(断紙等)を4段階で評価した。◎:非常に優れる、○:優れる、△:やや問題あり、×:問題あり[実施例1]
エンジニアードカオリン(エンゲルハード社製ECLIPS650、体積分布粒径0.40〜4.20μm:65.3%)80部、微粒重質炭酸カルシウム(ファイマテック社製FMT−90、体積分布粒径0.40〜4.20μm:71.9%)20部からなる顔料(体積分布粒径0.40〜4.20μm:66.6%)に、分散剤として対顔料でポリアクリル酸ソーダ0.2部を添加してセリエミキサーで分散し、固形分濃度が70%の顔料スラリーを調成した。このようにして得られた顔料スラリーに、直径1.0μmの中空プラスチックピグメント(Rohm&Haas社製HP1055)を4部、非増粘型のスチレン・ブタジエン共重合体ラテックス(ガラス転移温度15℃、ゲル含量75%)10部、およびヒドロキシエチルエーテル化澱粉(ペンフォード社製PG295)6部を加え、さらに水を加えて濃度60%の塗工液を得た。パルプとして機械パルプを30重量%含有し、内添填料として二酸化チタンを原紙重量あたり4重量%、タルク4重量%を含有した坪量30g/m2の中質原紙に片面当たりの塗工量が7g/m2になるように、800m/分の塗工速度のブレードコーターで両面塗工を行い、紙水分が5.5%になるように乾燥し、カレンダー処理を行い引張こわさが375kN/mの塗工紙を得た。
[実施例2]
顔料として、ブラジル産カオリン(リオカピム社製カピムDG、体積分布粒径0.40〜4.20μm:68.4%)70部、粗粒重質炭酸カルシウム(ファイマテック社製FMT−75、体積分布粒径0.40〜4.20μm:69.5%)30部からなる顔料(体積分布粒径0.40〜4.20μm:68.7%)に、分散剤として対顔料でポリアクリル酸ソーダ0.2部を添加してセリエミキサーで分散し、固形分濃度が70%の顔料スラリーを調成した以外は、実施例1と同様の方法で塗工紙を得た。
[実施例3]
実施例1において、パルプとして機械パルプを25重量%含有し、内添填料として二酸化チタンを原紙重量あたり4重量%、タルク4重量%を含有した坪量35g/m2の中質原紙に片面当たりの塗工量が7g/m2になるようにした以外は実施例1と同様の方法で塗工紙を得た。
[実施例4]
実施例1において、パルプとして機械パルプを10重量%含有し、内添填料として二酸化チタンを原紙重量あたり3重量%、タルク3重量%を含有した坪量35g/m2の中質原紙に片面当たりの塗工量が7.5g/m2になるようにして引張こわさを390kN/mにした以外は実施例1と同様の方法で塗工紙を得た。
[実施例5]
実施例1において、パルプとして機械パルプを25重量%含有し、内添填料として二酸化チタンを原紙重量あたり6重量%、タルク4重量%を含有した坪量35g/m2の中質原紙に片面当たりの塗工量が6.5g/m2になるようにして引張こわさを290kN/mにした以外は実施例1と同様の方法で塗工紙を得た。
[実施例6]
実施例1において、顔料スラリーにプラスチックピグメントを添加せずに塗料調成を行った以外は実施例1と同様の方法で塗工紙を得た。
[実施例7]
実施例1において、パルプとして機械パルプを30重量%含有し、内添填料として、タルク4重量%を含有した坪量30g/m2の中質原紙に片面当たりの塗工量が7g/m2になるようにした以外は実施例1と同様の方法で塗工紙を得た。
[実施例8]
実施例1において、顔料スラリーにプラスチックピグメントを添加せずに塗料調成を行い、パルプとして機械パルプを30重量%含有し、内添填料として、タルク4重量%を含有した坪量30g/m2の中質原紙に片面当たりの塗工量が7g/m2になるようにした以外は実施例1と同様の方法で塗工紙を得た。
[実施例9]
実施例1において、顔料スラリーに直径1.0μmの中空プラスチックピグメントを4部、二酸化チタンを5部、非増粘型のスチレン・ブタジエン共重合体ラテックス(ガラス転移温度15℃、ゲル含量75%)10部、およびヒドロキシエチルエーテル化澱粉(ペンフォード社製PG295)6部を加え、さらに水を加えて濃度60%の塗工液を得た以外は実施例1と同様の方法で塗工紙を得た。
[比較例1]
実施例1において、顔料として、微粒クレー(エンゲルハード社製MIRASHEEN、体積分布粒径0.40〜4.20μm:60.2%)80部、微粒重質炭酸カルシウム(ファイマテック社製FMT−90、体積分布粒径0.40〜4.20μm:71.9%)20部からなる顔料(体積分布粒径0.40〜4.20μm:62.5%)に、分散剤として対顔料でポリアクリル酸ソーダ0.2部を添加してセリエミキサーで分散し、固形分濃度が70%の顔料スラリーを調成した以外は、実施例1と同様の方法で塗工紙を得た。
[比較例2]
実施例1において、顔料として、2級クレー(ドライブランチカオリン社製DBコート、体積分布粒径0.40〜4.20μm:57.6%)60部、微粒重質炭酸カルシウム(ファイマテック社製FMT−90、体積分布粒径0.40〜4.20μm:71.9%)40部からなる顔料(体積分布粒径0.40〜4.20μm:63.3%)に、分散剤として対顔料でポリアクリル酸ソーダ0.2部を添加してセリエミキサーで分散し、固形分濃度が70%の顔料スラリーを調成した以外は、実施例1と同様の方法で塗工紙を得た。
[比較例3]
実施例1において、顔料として、デラミネーテッドクレー(ドライブランチカオリン社製DBプレート、体積分布粒径0.40〜4.20μm:48.1%)25部、2級クレー(ドライブランチカオリン社製DBコート、体積分布粒径0.40〜4.20μm:57.6%)25部、微粒クレー(カダム社製AMAZONPlus、体積分布粒径0.40〜4.20μm:53.8%)25部、微粒重質炭酸カルシウム(ファイマテック社製FMT−90、体積分布粒径0.40〜4.20μm:71.9%)25部からなる顔料(体積分布粒径0.40〜4.20μm:57.9%)に、分散剤として対顔料でポリアクリル酸ソーダ0.2部を添加してセリエミキサーで分散し、固形分濃度が70%の顔料スラリーを調成した以外は、実施例1と同様の方法で塗工紙を得た。
[比較例4]
実施例1において、パルプとして機械パルプを10重量%含有し、内添填料として二酸化チタンを原紙重量あたり3重量%、タルク4重量%を含有した坪量32g/m2の中質原紙に片面当たりの塗工量が7g/m2になるようにして引張こわさを420kN/mにした以外は実施例1と同様の方法で塗工紙を得た。
【0023】
以上の結果を表1に示した。
【0024】
【表1】
【0025】
【発明の効果】
本発明により、軽量であるにも関わらず、実用に適した不透明度を有し、相対的に良好なインク着肉性および印刷光沢度が高く、特にオフセット輪転印刷時の断紙が発生しない印刷適性の優れる印刷用塗工紙を得ることができた。
Claims (3)
- 原紙に顔料と接着剤を含有する塗工層を有する印刷用塗工紙において、塗工層の顔料粒子が体積基準で0.4〜4.2μmの範囲に65%以上含まれる粒径分布を有する顔料であり、塗工紙の坪量が50g/m2以下で引張こわさが200kN/m以上400kN/m以下であることを特徴とする印刷用塗工紙。
- 顔料100重量部に対し、直径0.8μm以上の中空プラスチックピグメントを1重量部以上20重量部以下含有することを特徴とする請求項1に記載の印刷用塗工紙。
- 塗工紙重量あたり0.5重量%以上12重量%以下の二酸化チタンを含有することを特徴とする請求項1または2に記載の印刷用塗工紙。
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