JP2000336593A - 印刷用塗工紙 - Google Patents

印刷用塗工紙

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JP2000336593A
JP2000336593A JP11152121A JP15212199A JP2000336593A JP 2000336593 A JP2000336593 A JP 2000336593A JP 11152121 A JP11152121 A JP 11152121A JP 15212199 A JP15212199 A JP 15212199A JP 2000336593 A JP2000336593 A JP 2000336593A
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JP
Japan
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paper
weight
coated paper
pigment
coating
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English (en)
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Koji Okago
幸治 大篭
Hiroichi Morii
博一 森井
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Nippon Paper Industries Co Ltd
Jujo Paper Co Ltd
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Nippon Paper Industries Co Ltd
Jujo Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 印刷用塗工紙に関し、低坪量にも関わらず、
特に白紙光沢度、白色度および不透明度が高い優れた白
紙外観と、高い印刷光沢度を有し優れた印刷面感を兼ね
備えた塗工紙を効率よく提供することにある。 【解決手段】 原紙に顔料と接着剤を含有する塗工層を
有する印刷用塗工紙において、二酸化チタンを塗工用顔
料単独、または原紙の填料と併用して、塗工紙重量あた
り0.5〜15重量%含有し、塗工顔料の体積分布粒径
が0.1〜1.0μmの範囲に60%以上含まれる塗工
層を有することを特徴とする印刷用塗工紙。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、印刷用塗工紙に関
し、特に優れた白紙外観と印刷適性を備えた塗工紙に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、印刷物に対し、写真や図案を多用
し、更にカラー化するなどにより、視覚的に内容を強力
に伝達しようとする(以下視覚化という)強い要望があ
る。一方、省資源、輸送コストなどの点から印刷物の軽
量化に対しても強い要望がある。この二つの要望は相反
するものであって、視覚化に適する高級グレードの塗工
紙は原紙坪量、塗工量とも多く、高価であって、軽量、
低価格の要望にそぐわない。そこで、低坪量、低塗工量
のいわゆる低級グレードの塗工紙で、より上のグレード
の品質を実現する技術が求められる。
【0003】塗工紙の品質のうち、重要なものは、白色
度、不透明度、白紙光沢度、印刷光沢度、および剛度で
ある。白色度はコントラストに、不透明度は裏抜けに、
光沢度は印刷物の高級感に関係し、かつこれらが全て良
いバランスで満足されることが重要である。剛度は主と
して印刷作業性に関係し、印刷物のページめくり性にも
重要な要素である。
【0004】前述のごとく、軽量化は原紙を低坪量にす
るとともに低塗工量の塗工層とすることが必要である。
しかし、紙料配合を変えないで、単に低坪量の紙とすれ
ば、軽量化に比例して紙厚が薄くなり不透明度と剛度が
不足する。低坪量原紙の上に厚い塗工層を設ければ、印
刷適性は低坪量化前の水準を維持することができるが、
不透明度および、剛度はむしろ低下するので実用的でな
い。逆に高坪量原紙上に低塗工量の塗工層を設けると、
不透明度と剛度は十分であるが、低坪量化には必要以上
に塗工量を減らさざるをえなくなるため、印刷品質が不
十分となり、やはり実用的でない。そこで、坪量と塗工
量は一定のバランスが必要であり、低坪量原紙には低塗
工量塗工層、高坪量原紙には高塗工量塗工層の塗工紙と
いうことになり、一般的に低坪量品は高坪量品と比較し
て白色度、不透明度、白紙光沢度、印刷光沢度、および
剛度は劣る。一般に不透明度は坪量が80g/m2以下
になると急激に低下する。ある程度坪量を低下させても
剛度と不透明度の低下度を最小限にするには低密度の嵩
高な紙とすれば良く、それには、ガムウッド、メープ
ル、バーチなど特定の樹種の機械パルプの使用が有効で
あるが、省資源、コスト等で特定の樹種のみを使うこと
は実用的ではない。しかしどの樹種にしろ機械パルプの
使用は剛度と不透明度には有効である。また低密度化と
不透明度の向上には、中空の合成樹脂カプセルを内添す
ること(特公昭52−118116号公報)、合成有機発
泡性填料(例えば商品名:EXPANSEL、日本フィ
ライト株式会社製)を内添し乾燥時に発泡させることが
知られている。しかし、中空合成樹脂カプセルや発泡性
填料は、混合や発泡条件が難しく、また価格も高いこと
から、現在のところ実用的な手段ではない。また、原紙
中に填料特に二酸化チタンを配合すると不透明度は向上
することが知られているが、しかし密度はかえって高く
なり、剛度が低下するとともに、紙力が弱くなるという
問題があり、単に填料を配合することはできない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の課題
は、グレードの壁を越えた品質の塗工紙の提供にあり、
具体的には、原紙と塗工量が同レベルの従来の塗工紙に
比べ、白色度、不透明度、白紙光沢度、印刷光沢度、お
よび剛度が改善され、印刷作業に適した表面強度を有す
る印刷用塗工紙を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を解決するために鋭意検討した結果、原紙に顔料と接着
剤を含有する塗工層を有する印刷用塗工紙において、二
酸化チタンを塗工用顔料単独、または原紙の填料と併用
して、塗工紙重量あたり0.5〜15重量%含有し、塗
工顔料の体積分布粒径が0.1〜1.0μmの範囲に6
0%以上含まれる塗工層を有することにより課題の印刷
用塗工紙が得られることを見出し、本発明を完成するに
至った。
【0007】本発明においては、二酸化チタンを塗工用
顔料単独、または原紙の填料と併用して、塗工紙重量あ
たり0.5〜15重量%、好ましくは0.5〜10重量
%含有することにより、不透明度の高い塗工紙を得るこ
とが可能になる。二酸化チタンを塗工用顔料単独、また
は原紙の填料と併用して、塗工紙重量あたり0.5重量
%未満配合して、低坪量塗工紙を製造した場合、塗工紙
の不透明度は低く、パルプ配合、カレンダー条件等を最
適化した場合においても低密度かつ不透明度が高い塗工
紙を得ることは出来ない。二酸化チタンの配合量を15
重量%より多く配合した場合、塗工層中の二酸化チタン
配合量が著しく増加し、塗料の流動性が悪くなり、塗工
に適さなくなる。塗工層中の一部を原紙用内添として使
用した場合も、原紙内の単位重量あたりの粒子の数が多
くなり、繊維間結合が阻害され、塗工層を塗工した後に
おいても一定の表面強度を維持できない。二酸化チタン
の添加量としては、原紙に3重量%以下配合し、その他
の必要量を塗工層に配合することが好ましい。原紙に配
合する二酸化チタンの量を3重量%以下に抑えることに
より、抄紙時のフェルト汚れが減少し、操業性が良好に
なる。本発明において用いる二酸化チタンは、いわゆる
酸化チタンと呼ばれているものであり、その結晶形態で
ルチル型、アナターゼ型、ブルカイト型にわけられる。
紙塗工用の二酸化チタンとしては、ルチル型およびアナ
ターゼ型を使用するのが一般的であるが、各種二酸化チ
タンを単独または混合して適宜使用する。二酸化チタン
としては、特に隠蔽性の良いルチル型を使用することが
好ましい。
【0008】また、本発明においては塗工層の塗工用顔
料の体積分布粒径が0.1〜1.0μmの範囲に60%
以上含まれることが重要である。塗工用顔料の体積分布
粒子径がこの範囲をはずれると、いずれも光沢度の発現
性が悪くなる。塗工用顔料の体積分布粒径が0.1〜
1.0μmのものが60%未満であって、1.0μmよ
り大きい顔料が多くなる程塗工層の光沢度の発現性が不
十分になる。
【0009】一般的に体積分布粒径が小さい顔料は、光
沢度発現性が優れる傾向にあると言われている。塗工用
顔料の体積分布粒径が0.1μmより小さいものは、光
沢度の発現性への寄与率が低い。そのため、体積分布粒
径が0.1〜1.0μmのものが60%未満であって、
0.1μmより小さい顔料が多くなるほど、白紙光沢度
および印刷光沢度の発現性に欠ける結果となる。
【0010】本発明の製紙用パルプとしては機械パルプ
をパルプ重量あたり10重量%以上、特に15〜60重
量%含有することが好ましい。この範囲のものを使用す
ることによって、さらに低密度塗工原紙を得ることが容
易になる。機械パルプを10重量%未満配合した場合に
は、十分な嵩高効果を得ることは困難であり、填料、カ
レンダー条件等を最適化した場合においても、さらなる
低密度化、高不透明度化した塗工紙を得ることは困難で
ある。また、機械パルプとしては、新聞古紙、雑誌古紙
等の回収古紙から得られる機械パルプも使用できる。
【0011】また、塗工顔料100重量%に対しプラス
チックピグメントを2〜20重量%含む塗工層を設けた
印刷用塗工紙を得ることが望ましい。塗工顔料100重
量%に対し、プラスチックピグメントを2〜20重量%
含む塗工層を設けた場合、塗工層の光沢度発現性は向上
し、軽量化を試み塗工量を減少させざるを得なくなった
場合においても、さらに白紙光沢度および印刷光沢度の
発現性を向上した塗工紙を得ることが可能になる。塗工
顔料100重量%に対し、プラスチックピグメントを2
重量%未満含む塗工層の場合、塗工層の光沢度発現効果
は低く、プラスチックピグメントを配合していない塗工
紙とほぼ同等な白紙光沢度および印刷光沢度しか得るこ
とができない。塗工顔料100重量%に対し、プラスチ
ックピグメントを20重量%を越える量を塗料に配合し
塗工した場合、塗工層の光沢度発現効果は高いが、表面
強度が低くなりオフセット印刷時にブランケットからイ
ンクが転写される際に塗工層の表面剥けトラブルが発生
しやすい。また、プラスチックピグメントは、密実タイ
プと比較して、中空タイプの方が不透明度、光沢度の発
現性が優れており、中空タイプの平均粒径が0.6〜
1.5μmのものを配合する事が好ましい。カレンダー
処理については、弾性ロールと150℃以上に加熱した
金属ロールからなる高温カレンダーで行うことが望まし
い。塗工紙の含有水分が適当であれば、金属ロール温度
が高いほど、低いニップ圧あるいは短い滞留時間で、原
紙あるいは塗工層を平滑化し、密度を上げることなく光
沢度を得ることができるが、150℃未満ではこの効果
を得ることは出来ない。従来のスーパーカレンダーを使
用して得られる白紙光沢度および印刷光沢度を得るため
の条件で高温カレンダー処理をした場合、即ち、カレン
ダー圧力を低くするか、高速処理して滞留時間を短くす
れば、塗工層および原紙の密度は低くなり、不透明度は
向上し、剛度は高くなる。また、従来のスーパーカレン
ダー処理よりも処理速度が速く、巻取の枠替えなどが省
略できるため、効率よく生産でき操業性に優れる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明に用いる填料としては、二
酸化チタンの他にタルク、カオリン、クレー、重質炭酸
カルシウム、軽質炭酸カルシウム、無定形シリケート等
を必要に応じて単独または2種以上混合して使用するこ
とができる。
【0013】原紙の抄紙方法については特に限定される
ものではなく、トップワイヤー等を含む長網マシン、丸
網マシン、二者を併用したマシン、ヤンキードライヤー
マシン等を用いて、酸性抄紙、中性抄紙、アルカリ性抄
紙方式で抄紙した原紙のいずれであってもよく、新聞古
紙から得られる回収古紙パルプを含む中質原紙も使用で
きる。また、サイズプレス、ビルブレード、ゲートロー
ルコーター、プレメタリングサイズプレスを使用して、
澱粉、ポリビニルアルコールなどを予備塗工した原紙も
使用できる。塗工原紙としては、一般の塗工紙に用いら
れる坪量が30〜400g/m2程度を用いることがで
きる。しかし、原紙坪量が大きい場合は、本発明の効果
は小さく、原紙坪量が20〜70g/m2の場合特に有
効である。
【0014】本発明で用いられる顔料は、二酸化チタン
の他に塗工紙用に従来から用いられている、カオリン、
クレー、デラミネーテッドクレー、重質炭酸カルシウ
ム、軽質炭酸カルシウム、タルク、硫酸バリウム、硫酸
カルシウム、酸化亜鉛、ケイ酸、ケイ酸塩、コロイダル
シリカ、サチンホワイトなどの無機顔料を併用すること
が出来る。
【0015】本発明において用いられる接着剤に特に制
限は無く、塗工紙用に従来から用いられている、スチレ
ン・ブタジエン系、スチレン・アクリル系、エチレン・
酢酸ビニル系、ブタジエン・メチルメタクリレート系、
酢酸ビニル・ブチルアクリレート系、アクリル酸・メチ
ルメタクリレート系共重合体ラテックスおよびポリビニ
ルアルコール、オレフィン・無水マレイン酸樹脂、メラ
ミン酸樹脂等の合成系接着剤;カゼイン、大豆蛋白、合
成蛋白等の蛋白質類;酸化澱粉、陽性澱粉、尿素燐酸エ
ステル化澱粉、ヒドロキシエチルエーテル化澱粉などの
エーテル化澱粉、デキストリン等の澱粉類;カルボキシ
メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒド
ロキシメチルセルロース等のセルロース誘導体等の通常
の塗工紙用接着剤1種類以上を適宜選択して使用され
る。これらの接着剤は顔料100重量部当たり5〜50
重量部、より好ましくは10〜30重量部の範囲で使用
される。また、必要に応じて、分散剤、増粘剤、保水
剤、消泡剤、耐水化剤、着色剤等、通常の塗工紙用顔料
に配合される各種助剤が適宜使用される。
【0016】調整された塗工液は、ブレードコーター、
バーコーター、ロールコーター、エアナイフコーター、
リバースロールコーター、カーテンコーター、サイズプ
レスコーター、ゲートロールコーター等を用いて、一層
もしくは二層以上を原紙上に片面あるいは両面塗工す
る。本発明の塗工層の塗工量は、片面当たり5〜15g
/m2であることが、十分な白色度、不透明度、白紙光
沢度、印刷光沢度及び剛度を得るためには好ましい。
【0017】湿潤塗工層を乾燥させる方法としては、例
えば蒸気過熱シリンダ、加熱熱風エアドライヤ、ガスヒ
ータードライヤ、電気ヒータードライヤ、赤外線ヒータ
ードライヤ等各種の方法が単独もしくは併用して用いら
れる。
【0018】本発明においては、上述した塗工原紙に塗
工液を塗工乾燥した後、150℃以上の高温カレンダー
で加圧仕上げすることにより、一層本発明の効果、即ち
白色度、光沢度が高く、剛度もある塗工紙とするもので
あるが、そのようなカレンダーとしては、硬度が高い弾
性ロールおよび金属ロールを用いて高速仕上げすること
が出来る高温ソフトニップカレンダーが適している。高
温ソフトニップカレンダーは、温度のみならずニップ滞
留時間も重要である。この点から実際の操業では、ロー
ル相当径300mm以上、弾性ロールのショアーD硬度
80〜100(好ましくは85〜95)であって、ロー
ル相当径500mmに換算した場合、通紙速度400〜
3000m/分、線圧30〜500kg/cm、カレン
ダ前塗工紙水分5〜8%で、カレンダニップ数2ニップ
以上で処理を行うことが好ましい。尚、ロール相当径と
は、A.V.Lyonsらが下記の計算式で示した(1990 TAPPI F
inishing and Converting, P5)ロール相当径(equivalen
t diameter)を指す。(ロール相当径)=(ソフトロー
ル径)×(チルドロール径)/{(ソフトロール径)+
(チルドロール径)}尚、本発明においては坪量80g
/m2以下、あるいは密度1.2g/cm3以下の製品に
対しての効果が顕著である。
【0019】
【実施例】以下に実施例をあげて、本発明をより具体的
に説明するが、勿論これらの例に限定されるものではな
い。なお、特に断らない限り、例中の部および%はそれ
ぞれ重量部および重量%を示す。尚、得られた塗工紙に
ついて以下に示すような評価法に基づいて試験を行っ
た。 〈評価方法〉 (1)体積分布粒径:MALVERN Instrum
ents社製Laster Diffraction粒
度分布測定器を用いて、体積分布粒径を測定した。 (2)白紙光沢度:JIS P 8142に基づいて測
定した。 (3)印刷光沢度:RI−II型印刷試験器を用い、東
洋インキ製造株式会社製枚葉プロセスインキ(商品名T
Kハイエコー紅 MZ)を0.30cc使用して印刷を
行い、一昼夜放置後、得られた印刷物の印刷光沢度をJ
IS P 8142に基づいて測定した。 (4)不透明度:JIS P 8138に基づいて測定
した。 (5)密度:JIS P 8118に基づいて測定し
た。 (6)表面強度:RI−II型印刷試験器を用い、東洋
インキ製造株式会社製特殊インキ(商品名SMXタック
グレード15)を0.40cc使用して印刷を行った
後、裏取りを行い、剥け状態を以下の基準で目視評価し
た。 ◎ :極めて良好,○:良好,△:やや劣る,×:劣る (7)剛度:JIS P8143に基づいて測定し、評
価は以下の基準で行った。 ◎:極めて良好,○:良好,△:やや劣る,×:劣る (8)抄紙作業性:抄紙時のフェルト汚れの状態を目視
評価した。 ◎:全く汚れない,○:ほとんど汚れない,△:やや汚
れる,×:汚れる [実施例1] 〔塗工液の調成〕微粒カオリン70部、微粒重質炭酸カ
ルシウム25部、二酸化チタン5部からなる顔料100
部(体積分布粒径0.1〜1.0μm:67.0%)
に、分散剤としてポリアクリル酸ソーダ0.2部を添加
してセリエミキサーで分散し、固形分濃度が70%の顔
料スラリーを調製した。このようにして得られた顔料ス
ラリーに、中空プラスチックピグメント4部、非増粘型
のスチレン・ブタジエン共重合体ラテックス(ガラス転
移温度15℃、ゲル含量75%)10部、およびヒドロ
キシエチルエーテル化澱粉6部を加え、さらに水を加え
て固形分濃度60%の塗工液を得た。 〔原紙〕填料として二酸化チタンを原紙重量あたり3重
量%、タルクを5重量%含有し、製紙用パルプとして機
械パルプをパルプ重量あたり30重量%含有する坪量4
4g/m2の中質紙を塗工原紙として用いた。 〔塗工紙の製造〕上記の原紙に前述の塗工液を片面当た
りの塗工量が8g/m2になるように、800m/分の
塗工速度のブレードコーターで両面塗工を行い、塗工紙
水分が5.5%になるように乾燥した。 〔カレンダー〕次いで、ロール相当径400mm、金属
ロール温度160℃、弾性ロールのショアー硬度85,
通紙速度650m/分、線圧230kg/cmで、カレ
ンダーニップ数2ニップの条件でソフトニップカレンダ
ー処理を行い印刷用塗工紙を得た。 [実施例2]実施例1において、顔料として、微粒カオ
リン80部、粗粒重質炭酸カルシウム15部、二酸化チ
タン5部からなる顔料100部(体積分布粒径0.1〜
1.0μm:80.5%)に、分散剤としてポリアクリ
ル酸ソーダ0.2部を添加してセリエミキサーで分散
し、固形分濃度が70%の顔料スラリーを調製した以外
は、実施例1と同様の方法で塗工紙を得た。 [実施例3]実施例2において、填料として二酸化チタ
ンを原紙重量あたり0.5重量%、タルクを7.5重量
%含有し、製紙用パルプとして機械パルプを30重量%
含有する坪量44g/m2の中質紙を塗工原紙として用
いた以外は、実施例2と同様の方法で塗工紙を得た。 [実施例4]実施例2において、填料としてタルクのみ
を8.0重量%含有し、製紙用パルプとして機械パルプ
を30重量%含有する坪量44g/m2の中質紙を塗工
原紙として用いた以外は、実施例2と同様の方法で塗工
紙を得た。 [実施例5]実施例2において、填料として二酸化チタ
ンを5.0重量%、タルクを3.0重量%含有し、製紙
用パルプとして機械パルプを30重量%含有する坪量4
4g/m2の中質紙を塗工原紙として用いた以外は、実
施例2と同様の方法で塗工紙を得た。 [実施例6]実施例1において、ソフトニップカレンダ
ーの代わりに、ロール温度70℃、2ニップ、カレンダ
ー線圧200kg/cm、通紙速度10m/分でスーパ
カレンダ処理した以外は実施例1と同様の方法で塗工紙
を得た。 [実施例7]実施例6において、顔料スラリーに、プラ
スチックピグメントを添加せずに塗料調製を行った以外
は、実施例6と同様の方法で塗工紙を得た。 [実施例8]実施例7において、填料として二酸化チタ
ン3重量%、タルクを5重量%含有し、製紙用パルプと
して機械パルプを8重量%含有する中質紙を塗工原紙と
して使用した以外は、実施例7と同様の方法で塗工紙を
得た。 [比較例1]実施例1において、顔料として、微粒カオ
リン25部、2級クレー25部、デラミネーテッドクレ
ー25部、粗粒重質炭酸カルシウム20部、二酸化チタ
ン5部からなる顔料100部(体積分布粒径0.1〜
1.0μm:54.2%)に、分散剤としてポリアクリ
ル酸ソーダ0.2部を添加してセリエミキサーで分散
し、固形分濃度が70%の顔料スラリーを調成した以外
は、実施例1と同様の方法で塗工紙を得た。 [比較例2]実施例4において、顔料として、微粒カオ
リン70部、微粒重質炭酸カルシウム28.5部、二酸
化チタン1.5部からなる顔料100部(体積分布粒径
0.1〜1.0μm:67.0%)に、分散剤としてポ
リアクリル酸ソーダ0.2部を添加してセリエミキサー
で分散し、固形分濃度が70%の顔料スラリーを調成し
た以外は、実施例4と同様の方法で塗工紙を得た。 [比較例3]実施例1において、填料として二酸化チタ
ン10重量%、タルクを2重量%含有し、製紙用パルプ
として機械パルプを30重量%含有する中質紙を塗工原
紙として、かつ、顔料として、微粒カオリン55部、微
粒重質炭酸カルシウム5部、二酸化チタン40部からな
る顔料100部(体積分布粒径0.1〜1.0μm:7
2.9%)に変更した以外は、実施例1と同様の方法で
塗工紙を得た。 [比較例4]〔塗工液の調成〕微粒カオリン20部、2
級クレー40部、微粒重質炭酸カルシウム40部からな
る顔料100部(体積分布粒径0.1〜1.0μm:5
7.0%)に、分散剤としてポリアクリル酸ソーダ0.
2部を添加してセリエミキサーで分散し、固形分濃度が
70%の顔料スラリーを調成した。このようにして得ら
れた顔料スラリーに、非増粘型のスチレン・ブタジエン
共重合体ラテックス(ガラス転移温度15℃、ゲル含量
75%)10部、およびヒドロキシエチルエーテル化澱
粉6部を加え、さらに水を加えて濃度60%の塗工液を
得た。 〔原紙〕填料として、タルクを8重量%含有し、製紙用
パルプとして機械パルプを含有しない坪量44g/m2
の上質紙を塗工原紙として用いた。 〔塗工紙の製造〕上記の原紙に前述の塗工液を片面当た
りの塗工量が10g/m 2になるように、800m/分
の塗工速度のブレードコーターで両面塗工を行い、塗工
紙水分が5.5%になるように乾燥した。 〔カレンダー〕次いで、ロール温度70℃、2ニップ、
カレンダ線圧200kg/cm、通紙速度10m/分で
スーパカレンダー処理を行い塗工紙を得た。 [比較例5]実施例1において、填料として二酸化チタ
ンのみを15重量%含有し、製紙用パルプとして機械パ
ルプをパルプ重量あたり30重量%含有する坪量44g
/m 2の塗工原紙を用い、顔料として、微粒カオリン7
0部、微粒重質炭酸カルシウム30部からなる顔料10
0部(体積分布粒径0.1〜1.0μm:65.0%)
に、分散剤としてポリアクリル酸ソーダ0.2部を添加
してセリエミキサーで分散し、固形分濃度が70%の顔
料スラリーを調製した以外は、実施例1と同様の方法で
塗工紙を得た。
【0020】以上の結果を表1及び表2に示した。
【0021】
【表1】
【0022】
【表2】 表1、表2から明らかなように実施例1〜8は、白紙光
沢度、白色度および不透明度が高い優れた白紙外観と、
高い印刷光沢度を有し、優れた印刷面感等を兼ね備えた
印刷用塗工紙を得ることができる。比較例1は白紙光沢
度、印刷光沢度に劣る。比較例2は不透明度に劣る。比
較例3は表面強度、抄紙作業性に劣る。比較例4は白紙
光沢度、不透明度、剛度に劣る。比較例5は抄紙作業性
に劣る。
【0023】
【発明の効果】本発明の構成により、低坪量にも関わら
ず、特に白紙光沢度、白色度および不透明度が高い優れ
た白紙外観と、高い印刷光沢度を有し優れた印刷面感を
兼ね備えた塗工紙を得ることができる。
フロントページの続き Fターム(参考) 4L055 AC01 AG11 AG19 AG26 AG27 AG56 AG63 AG76 AG89 AG97 AH01 AH02 AH37 AJ04 BE02 BE08 EA04 EA16 EA20 EA32 FA12 FA15 GA19

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原紙に顔料と接着剤を含有する塗工層を
    有する印刷用塗工紙において、二酸化チタンを塗工用顔
    料単独、または原紙の填料と併用して、塗工紙重量あた
    り0.5〜15重量%含有し、塗工顔料の体積分布粒径
    が0.1〜1.0μmの範囲に60%以上含まれる塗工
    層を有することを特徴とする印刷用塗工紙。
  2. 【請求項2】 原紙中の機械パルプがパルプ重量あたり
    10重量%以上含有することを特徴とする請求項1記載
    の印刷用塗工紙。
  3. 【請求項3】 塗工顔料100重量%に対し、プラスチ
    ックピグメントを2〜20重量%含むことを特徴とする
    請求項1または2記載の印刷用塗工紙。
  4. 【請求項4】 印刷用塗工紙が、金属ロールの温度15
    0℃以上のソフトカレンダーで処理されたことを特徴と
    する請求項1から3のいずれかに記載の印刷用塗工紙。
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