JP4918748B2 - 印刷用塗工紙 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、印刷用塗工紙に関し、軽量にも関わらず、特に優れた白紙外観と印刷適性を備えた塗工紙に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、印刷物に対し、写真や図案を多用し、更にカラー化するなどにより、視覚的に内容を強力に伝達できる高品質印刷用塗工紙への強い要望がある。一方、省資源、輸送および郵送コストなどの点から印刷物の軽量化に対しても強い要望がある。この二つの要望は相反するものであり、高品質印刷塗工紙は原紙および塗工量が多く、高価であって、軽量、低価格の要望にそぐわない。そこで、低坪量、低塗工量のいわゆる低級グレードの塗工紙で、より上のグレードの品質を実現する技術が求められていた。
【0003】
塗工紙の品質のうち、重要なものは、白色度、不透明度、白紙光沢度、印刷光沢度、印刷物の裏抜けおよび剛度等である。白色度はコントラストに、不透明度は裏抜けに、光沢度は印刷物の高級感に関係し、かつこれらが全て良いバランスで満足されることが重要である。剛度は主として印刷作業性に関係し、印刷物のめくり易さにも重要な要素である。
【0004】
塗工紙は、光沢塗工紙と艶消し塗工紙に大別される。光沢塗工紙は、高級印刷に用いられているアート紙、スーパーアート紙、あるいはカタログ、雑誌、パンフレットなどに用いられているコート紙等があり、印刷仕上がりが白紙光沢も印刷光沢も高いグロス調である。艶消し塗工紙は、ダル調、マット調があり、グロス調よりも白紙光沢や印刷光沢が低いものである。マット調は白紙面、印刷面ともに光沢が低くフラットで落ち着いた感じの印刷物で、ダル調は白紙光沢度は低いが、印刷光沢度は高いという、グロス調とマット調の中間のものである。
【0005】
前述のごとく、軽量化は原紙を低坪量にするとともに低塗工量の塗工層とすることが必要である。しかし、紙料配合を変えないで、単に低坪量の紙とすれば、軽量化に比例して紙厚が薄くなり不透明度と剛度が不足する。低坪量の原紙の上に厚い塗工層を設ければ、印刷適性は低坪量化前の水準を維持することができるが、不透明度および剛度はむしろ低下するので実用的ではない。また、引張強さの低下からオフセット輪転印刷の際に、回転中、ペースター時、立ち上げ時の断紙トラブルが発生する恐れがある。また、低坪量の原紙に塗工する場合、塗料が原紙内部に浸透し、バッキングロール汚れ等の操業性トラブルを生じやすい。
【0006】
逆に高坪量原紙上に低塗工量の塗工層を設けると、不透明度と剛度は十分であるが、低坪量化には必要以上に塗工量を減らさざるを得なくなり、印刷品質が不十分となり、やはり実用的ではない。つまり坪量と塗工量は一定のバランスが必要であり、低坪量原紙には低塗工量塗工層、高坪量原紙には高塗工量塗工層の塗工紙ということになり、一般的に低坪量品は高坪量品と比較して、白色度、不透明度、白紙光沢度、印刷光沢度および剛度は劣る。
【0007】
一般に不透明度および印刷物の裏抜けは特に坪量が80g/m以下になると急激に低下する。ある程度坪量を低下させても剛度と不透明度および裏抜けの低下度を最小限にするには低密度の嵩高な紙にすればよく、それにはガムウッド、メープル、バーチなど特定の樹種の機械パルプを使用することが有効であるが、省資源、コスト等で特定の樹種のみを使うことは実用的ではない。 また、低坪量化と不透明度および裏抜けの向上には、中空の合成樹脂カプセルを内添すること、合成有機発泡性填料(例えば商品名:EXPANSEL、日本フィラント株式会社)を内添し乾燥時に発砲させることが知られている。しかし、中空合成樹脂カプセルや発泡性填料は、混合や発砲条件が難しく、価格も高いことから、現在のところ実用的な手段ではない。また、填料ではないが、微細フィブリル化セルロースを添加する方法が提案されている(特許文献1参照)。しかしこの方法では、微細フィブリル化セルロースを別に調整する必要があり操業上煩雑になり、実用的ではない。また、原紙上に填料、特に二酸化チタンを配合すると不透明度および裏抜けは向上することが知られているが、しかし密度はかえって高くなり、剛度が低下するとともに、紙力が弱くなるという問題があり、単に填料を配合することはできない。
【0008】
このように、従来の技術の単なる応用では所望の特性を持った軽量印刷用塗工紙を得ることはできない。
【0009】
【特許文献1】
特開平8−13380号公報
【発明が解決しようとする課題】
このような状況に鑑みて、本発明の課題は、軽量であるにも関わらず、実用に適した不透明度を有し、相対的に良好なインキ着肉性および印刷光沢度が高く、また印刷物の裏抜けが少ない印刷適性の優れる印刷用塗工紙を効率よく提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記課題について鋭意研究した結果、原紙上に顔料および接着剤を含有する塗工層を設けてなる印刷用塗工紙において、マルバーン社製マスターサイザーSを用いて測定したレーザー法およびマイクロメトリクス社製セディグラフ5100を用いて測定した沈降法でそれぞれ測定した顔料平均粒子径の比(レーザー法/沈降法)が4.0〜8.0の範囲である無機顔料を無機顔料100重量部当たり50重量部以上含有し、坪量が50g/m2以下の原紙を用いることにより、軽量でも実用に適した不透明度を有し、相対的に良好なインキ着肉性を有し印刷光沢度が高く、また印刷後の裏抜けも少ないといった印刷適性を有する塗工紙を効率よく製造することができ、前記課題が解決されることを見出し本発明に至った。本発明においては、特に無機顔料100重量部に対し、直径0.8μm以上の中空プラスチックピグメントを1重量部以上20重量部以下含有することにより、白紙光沢度を向上することができる。また、塗工紙重量あたり0.5重量%以上12重量%以下の二酸化チタンを含有することにより不透明度を向上することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明においては、低坪量の原紙に特定の顔料と接着剤を含有する塗工層を設けることにより、印刷用塗工紙を得ることができる。
【0012】
本発明に用いる塗工用顔料としては、レーザー法および沈降法でそれぞれ測定した顔料平均粒子径の比(レーザー法/沈降法、以下形状指数と略)が3.0〜10の範囲である無機顔料100重量部当たり50重量部以上配合することが重要である。例えばクレー等の板状顔料の粒径をレーザー法で測定した場合、最も大きな面の粒径を中心に測定される傾向にある。一方、沈降法で顔料の粒径を測定した場合、板状顔料の厚さが沈降する際の抵抗に影響を与えるため、厚さが薄い顔料ほど粒径の測定値がより小さくなる傾向にある。従って、レーザー法および沈降法で測定した顔料粒子径の比(レーザー法/沈降法)を測定することにより、顔料の形状を評価することができ、この値が大きい顔料は板状面積に対する厚さが小さいことを意味する。形状指数が3.0未満の場合、顔料形状はよりブロック状に近づき、坪量が低い原紙に塗工した際には、塗料が原紙内部に浸透し、バッキングロール汚れ等の操業性トラブルを生じやすい。また同塗工量で比較した場合、原紙被覆性は相対的に劣る。形状指数が10を越える場合は、顔料は薄く板状になるが、同体積あたりの比表面積は大きくなり50重量部以上配合した塗工液の粘度は極めて高くなる。この様な塗料を塗工した場合、ブレード塗工においてはブレード刃先でストーリーク、ストラクマイト等が発生、またフィルム転写塗工においてはボイリング、ミスト等が発生し、操業性は相対的に劣る。低坪量の原紙に対し、塗料による原紙被覆性を良好にし、かつ塗工適性および操業性を良好にするには、形状指数が3.0〜10の範囲である無機顔料を用いることが重要である。しかし、形状指数が3.0〜10の範囲である無機顔料を用いても、配合量が50重量部未満の場合には塗料による原紙被覆性は十分なレベルに達しない。形状指数が3.0〜10の範囲である無機顔料を50重量部以上配合することにより、低坪量の原紙に対する塗料の浸透抑制と塗料流動性を最適化できる(顔料の形状に起因)。原紙被覆性を十分なレベルにすることにより、印刷時にインキが塗工紙内部に浸透するのを抑制し、印刷物の裏抜けが良好となる。無機顔料による原紙被覆性および塗工適性を最適化させるには、形状指数が4.0〜8.0の範囲であることがより好ましい。また、顔料の平均粒子径としては、レーザー法で測定した値で0.5〜8.0μmが好ましく、沈降法においては、0.2〜2.0μmが好ましい。
【0013】
本発明で用いられる形状指数が3.0〜10の無機顔料の種類は、この形状指数を満たすものであれば特に制限はなく、塗工用顔料として従来から用いられているカオリン、クレー、エンジニアードカオリン、デラミネーテッドクレー、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、タルク、二酸化チタン、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、酸化亜鉛、珪酸、珪酸塩、コロイダルシリカ、サチンホワイトなどの無機顔料等であり、これらの顔料は必要に応じて単独または2種類以上併用して使用できる。好ましい顔料としては、カオリン、クレー、エンジニアードカオリン、デラミネーテッドクレーなどの板状の顔料である。これらの無機顔料の配合量は、無機顔料100重量部当たり50重量部以上であり、好ましくは70重量部以上である。本発明の無機顔料は形状に大きな特徴があり、通常用いられる塗工用顔料に比べて、薄い板状の顔料が多い配合であり、この形状をあらかじめ持っている顔料を選択して使用するか、あるいは分級して本発明で規定する範囲のものとして使用する。このようにすることにより、低塗工量でも原紙表面の被覆性を上げることができ、相対的に高い印刷光沢度が得られ、また印刷後の裏抜けが少なくなる。また、本発明で用いられる形状指数が3.0〜10の範囲外の無機顔料としては、塗工用顔料として従来から用いられているカオリン、クレー、エンジニアードカオリン、デラミネーテッドクレー、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、タルク、二酸化チタン、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、ケイ酸、ケイ酸塩、コロイダルシリカ、サチンホワイトなどの無機顔料、プラスチックピグメントなどの有機顔料を併用しても良い。
本発明においては無機顔料100重量部に対し、直径0.8μm以上の中空のプラスチックピグメントを1重量部以上20重量部以下含有することにより、白紙光沢度を向上させることができる。直径0.8μm未満の中空プラスチックピグメントを用いると、低塗工量ではより良好な被覆性を得られず、また、塗工層が嵩高化となりにくいため十分な不透明度が得られにくい。
【0014】
本発明において用いる接着剤としては塗工紙用に従来から用いられている、スチレン・ブタジエン系、スチレン・アクリル系、エチレン・酢酸ビニル系、ブタジエン・メチルメタクリレート系、酢酸ビニル・ブチルアクリレート系等の各種共重合体、あるいはポリビニルアルコール、無水マレイン酸共重合体、アクリル酸・メチルメタクリレート系共重合体等の合成接着剤:カゼイン、大豆蛋白、合成蛋白などの蛋白質類:酸化澱粉、陽性澱粉、尿素燐酸エステル化澱粉、ヒドロキシエチルエーテル化澱粉などのエーテル化澱粉、デキストリンなどの澱粉類:カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体などの通常の塗工紙用接着剤1種以上を便宜選択して使用される。これらの接着剤は無機顔料100重量部に対して5〜50重量部、より好ましくは10〜30重量部程度の範囲で使用される。
【0015】
本発明の塗工層を設けるための塗工液には、顔料及び接着剤の他に分散剤、増粘剤、保水剤、消泡剤、耐水化剤等の通常使用される各種助剤を使用しても良い。
【0016】
本発明において、原紙を構成するパルプは機械パルプを10重量%以上含有させることが好ましい。機械パルプは化学パルプに比べ繊維が剛直なので、機械パルプを配合した原紙は抄紙工程でかかる各種の圧力で紙層が潰れることが少なく、全体として嵩高になるから、原紙内部の空隙量が増し、不透明度が向上し、同時に剛度も大きくなる。機械パルプの中でもグランドパルプは低密度化への寄与が高く好ましく用いることができる。機械パルプの配合量が10重量%未満では、填料やカレンダー条件を最適化しても相対的に不透明度および剛度が劣る。機械パルプは白色度や塗工適正等の点から製紙用パルプの60重量%以下とすることが好ましい。機械パルプの樹種は特に限定するものではないが、ガムウッド、メープル、バーチ等は繊維が粗大な分、原紙は低密度になりやすい。機械パルプ以外のパルプは特に限定するものではなく、化学パルプや古紙パルプを使用することができる。特に古紙パルプの使用は、古紙中の機械パルプを本発明の機械パルプとすることができる点、および資源の有効使用という点で好ましい。また原紙に配合する填料の種類としては、水和珪酸、ホワイトカーボン、タルク、カオリン、クレー、炭酸カルシウム、二酸化チタン、合成樹脂填料等の公知の填料を使用することができる。その他に必要に応じて、硫酸バント、サイズ剤、紙力増強剤、歩留まり向上剤、着色剤、染料、消泡剤等を含有してもよい。
【0017】
本発明で用いる原紙の抄紙方法については特に限定されるものではなく、トップワイヤー等を含む長網マシン、丸網マシン、二者を併用した板紙マシン、ヤンキードライヤーマシン等を用いて、酸性抄紙、中性抄紙、アルカリ性抄紙方式で抄紙した原紙のいずれであってもよい。また、サイズプレス、ビルブレード、ゲートロールコータ、プレメタリングサイズプレスを使用して、澱粉、ポリビニルアルコールなどを予備塗工した原紙や、ピグメントと接着剤を含む塗工液を1層以上予備塗工した塗工原紙も使用可能である。原紙をより軽量にする場合、J/W比、内添填料の配合量および脱水量の抄紙条件等を適宜変更することにより引っ張りこわさを調節することが好ましい。本発明においては、原紙の坪量が50g/m以下、より軽量である40〜20g/m、更に軽量である35〜20g/mの原紙を用いても、実用に適した不透明度を有し、インキ着肉性及び印刷光沢度等の良好な印刷適性を有する。また、50g/m以下の原紙を用いた場合、塗料が原紙内部に浸透してもバッキングロール汚れのトラブルを発生することはない。
【0018】
原紙に、調整された塗工液を塗工する方法としては、ブレードコータ、バーコータ、ロールコータ、エアナイフコータ、リバースロールコータ、カーテンコータ、サイズプレスコータ、ゲートロールコータ等を用いて、一層もしくは二層以上を原紙上に片面づつもしくは両面同時に両面塗工する。塗工量は、原紙片面当たり2〜15g/m2が好ましく、より好ましくは3〜10g/m2である。
【0019】
湿潤塗工層を乾燥させる手法としては、例えば蒸気加熱シリンダー、加熱熱風エアドライヤー、ガスヒータードライヤー、電気ヒータードライヤー、赤外線ヒータードライヤー、高周波ヒータードライヤー等各種の方法が単独または併用して用いられる。
【0020】
以上のように塗工乾燥された塗工紙は、未カレンダー処理、またはスーパーカレンダー、高温ソフトニップカレンダー等で平滑処理を行う。本発明では塗工紙の不透明度を向上するために、二酸化チタンを塗工紙重量あたり0.5重量%以上12重量%以下配合することが好ましく、二酸化チタンは原紙あるいは塗工層あるいはその両方に配合することができる。
本発明においては、軽量である塗工紙の坪量が75g/m以下、より軽量である65〜30g/m、更に軽量である50〜30g/mの時に、実用に適した不透明度を有し、相対的にインキ着肉性および印刷光沢度等が良好であり、本発明の効果をより発揮することが出来る。特に塗工紙の坪量が50〜30g/m2の場合、オフセット輪転印刷時の断紙の抑制や多色印刷の見当合わせを向上させるために、抄紙条件や塗工条件を調節して、Lorentzen and Wettre社製引張試験機で引張こわさを200kN/m以上400kN/m以下にすることが好ましい。
【0021】
【実施例】
以下に実施例を挙げて、本発明を具体的に説明するが、勿論これらの例に限定されるものではない。尚、特に断らない限り、例中の部および%はそれぞれ重量%を示す。また、得られた塗工紙について以下に示すような評価法に基づいて試験を行った。
〈評価方法〉
(1)形状指数:固形分濃度8%の顔料スラリーを超音波分散処理し、顔料粒径測定に用いた。レーザー回折・散乱法(Malvern社製Mastersizer Sを用いて測定)で測定した顔料の平均粒子径の値を、沈降法(Micromeritics社製Sedigraph 5100を用いて測定)で測定した値で除した値を形状指数と定義した。
(2)白紙光沢度:JIS P 8142に基づいて測定した。
(3)印刷光沢度:東芝機械(株)のオフセット輪転機(4色)を用いてオフセット用印刷インキ(東洋インキ製造(株)製 レオエコーM)を用いて印刷速度600rpmで印刷し、得られた印刷物(墨藍紅3色ベタ印刷部)の表面をJISP 8142に基づいて測定した。
(4)インキ着肉性:東芝機械(株)のオフセット輪転機(4色)を用いて、オフセット用印刷インキ(東洋インキ製造(株)製 レオエコーM)を用いて印刷速度600rpmで印刷し、得られた印刷物(藍単色ベタ印刷部)のインキ着肉性を4段階で目視評価した。◎:非常に優れる、○:優れる、△:やや問題あり、×:問題あり
(5)不透明度:JIS P 8138に基づいて測定した。
(6)裏抜け値:X−RITEを用いて(墨ベタ部の裏面のY値/白紙(非画線部)のY値)×100で測定した。
(7)密度:JIS P 8118に基づいて測定した。
(8)引張こわさ:Lorentzen and Wettre社製の引張試験機を用いて測定した。
(9)塗工適性:塗工時の操業性(バッキングロール汚れ)について4段階で評価した。◎:非常に優れる、○:優れる、△:やや問題あり、×:問題あり
(10)印刷作業性:オフセット輪転機による印刷時の作業性(断紙等)を4段階で評価した。◎:非常に優れる、○:優れる、△:やや問題あり、×:問題あり
[実施例1]
エンジニアードカオリン(イメリス社製 Contour1500, 形状指数4.6)100部からなる無機顔料に、分散剤として対無機顔料でポリアクリル酸ソーダ0.2部を添加してセリエミキサーで分散し、固形分濃度が64%の無機顔料スラリーを調成した。このようにして得られた無機顔料スラリーに、直径1.0μmの中空プラスチックピグメント(Rohm & Haas社製 HP1055)を4部、非増粘型のスチレン・ブタジエン共重合体ラテックス(ガラス転移温度15℃、ゲル含量75%)10部、およびヒドロキシエチルエーテル化澱粉(ペンフォード社製 PG295)6部を加え、さらに水を加えて固形分濃度58%の塗工液を得た。
【0022】
填料として二酸化チタンを原紙重量当たり4%、タルクを6%含有し、製紙用パルプとして機械パルプを30%、クラフトパルプを50%、古紙パルプを20%含有する坪量30g/mの中質紙を塗工原紙として用いた。
【0023】
上記の原紙に前述の塗工液を片面当たりの塗工量が7g/mになるように、800m/分の塗工速度のブレードコーターで両面塗工を行い、塗工紙水分が5.5%になるように乾燥し、カレンダー処理を行い、引張こわさが375kN/mの印刷用塗工紙を得た。
[実施例2]
無機顔料をエンジニアードカオリン(イメリス社製 Contour1500, 形状指数4.6)55部、微粒重質炭酸カルシウム(ファイマテック社製 FMT−90,形状指数1.1)45部を用いた以外は、実施例1と同様の方法で印刷用塗工紙を得た。
[実施例3]
無機顔料を大粒径カオリン(エンゲルハルド社製 Ultimatte, 形状指数5.8)60部、1級クレー(イメリス社製 DB Prime、形状指数1.4)40部に変更した以外は、実施例1と同様の方法で印刷用塗工紙を得た。
参考例1
無機顔料をブラジル産カオリン(リオカピム社製 カピムNP, 形状指数3.2)100部に変更した以外は、実施例1と同様の方法で印刷用塗工紙を得た。
[実施例5]
顔料スラリーにプラスチックピグメントを添加せずに塗料調成を行った以外は実施例1と同様の方法で印刷用塗工紙を得た。
[実施例6]
内添填料として、タルク4重量%を含有した坪量30g/mの中質原紙に片面当たりの塗工量が7g/mになるようにした以外は実施例1と同様の方法で印刷用塗工紙を得た。
[実施例7]
顔料スラリーにプラスチックピグメントを添加せずに塗料調成を行い、内添填料として、タルク4重量%を含有した坪量30g/mの中質原紙に片面当たりの塗工量が7g/mになるようにした以外は実施例1と同様の方法で印刷用塗工紙を得た。
[実施例8]
顔料スラリーに直径1.0μmの中空プラスチックピグメントを4部、二酸化チタンを5部、非増粘型のスチレン・ブタジエン共重合体ラテックス(ガラス転移温度15℃、ゲル含量75%)10部、およびヒドロキシエチルエーテル化澱粉(ペンフォード社製 PG295)6部を加え、さらに水を加えて固形分濃度60%の塗工液を得た以外は実施例1と同様の方法で塗工紙を得た。
[比較例1]
無機顔料をエンジニアードカオリン(エンゲルハード社製 ECLIPS650, 形状指数2.2)80部、微粒重質炭酸カルシウム(ファイマテック社製 FMT−90,形状指数1.1)20部に変更した以外は、実施例1と同様の方法で塗工紙を得た。
[比較例2]
無機顔料として、エンジニアードカオリン(イメリス社製 Contour1500, 形状指数4.6)45部、微粒重質炭酸カルシウム(ファイマテック社製 FMT−90,形状指数1.1)55部に変更した以外は、実施例1と同様の方法で塗工紙を得た。
[比較例3]
無機顔料として、カオリン(形状指数11.0)100部に変更した以外は、実施例1と同様の方法で塗工紙を得た。
【0024】
以上の結果を表1に示した。
【0025】
【表1】
Figure 0004918748
【0026】
【発明の効果】
本発明により、軽量であるにも関わらず、実用に適した不透明度を有し、相対的に良好なインキ着肉性および印刷光沢度が高く、また印刷後の裏抜けが少ない印刷適性の優れる印刷用塗工紙を得ることができた。

Claims (5)

  1. 原紙に顔料と接着剤を含有する塗工層を有する印刷用塗工紙において、顔料としてマルバーン社製マスターサイザーSを用いて測定したレーザー法およびマイクロメトリクス社製セディグラフ5100を用いて測定した沈降法で測定した顔料平均粒子径の比(レーザー法/沈降法)が4.0〜8.0の範囲である無機顔料を無機顔料100重量部当たり50重量部以上含有し、原紙の坪量が50g/m以下であることを特徴とする印刷用塗工紙。
  2. 無機顔料100重量部に対し、直径0.8μm以上の中空プラスチックピグメントを1重量部以上20重量部以下含有することを特徴とする請求項1に記載の印刷用塗工紙。
  3. 塗工紙重量あたり0.5重量%以上12重量%以下の二酸化チタンを含有することを特徴とする請求項1または2に記載の印刷用塗工紙。
  4. 原紙の坪量が20〜40g/mであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の印刷用塗工紙。
  5. 前記無機顔料の平均粒子径が、レーザー法で測定した値が0.5〜8.0μmであり、かつ、沈降法で測定した値が0.2〜2.0μmであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の印刷用塗工紙。
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