JPH0770986A - 印刷用塗被紙およびその製造方法 - Google Patents

印刷用塗被紙およびその製造方法

Info

Publication number
JPH0770986A
JPH0770986A JP21659793A JP21659793A JPH0770986A JP H0770986 A JPH0770986 A JP H0770986A JP 21659793 A JP21659793 A JP 21659793A JP 21659793 A JP21659793 A JP 21659793A JP H0770986 A JPH0770986 A JP H0770986A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
paper
coated paper
calcium carbonate
coating
printing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP21659793A
Other languages
English (en)
Inventor
Nobuyasu Sasakuri
暢康 笹栗
Terunobu Fukui
照信 福井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
New Oji Paper Co Ltd
Original Assignee
New Oji Paper Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by New Oji Paper Co Ltd filed Critical New Oji Paper Co Ltd
Priority to JP21659793A priority Critical patent/JPH0770986A/ja
Publication of JPH0770986A publication Critical patent/JPH0770986A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Paper (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】印刷用塗被紙に関し、特に軽量塗被紙であって
剛度(紙腰)が強く、印刷作業性や加工適性に優れた印
刷用塗被紙およびその製造方法を提供する。 【構成】原紙上に顔料と接着剤を主成分とする塗被組成
物を単層あるいは複層に塗被し、必要に応じてキャレン
ダー掛けして製造される印刷用塗被紙であり、少なくと
もその一層の中の顔料として、長径および短径が、下記
の(1),(2)式を満足する針状炭酸カルシウムが1
0重量%以上含有せしめられてなる印刷用塗被紙。 3μm≦長径≦100μm …… (1) 0.3μm≦短径≦4μm …… (2) さらに、上記針状炭酸カルシウムが含有される塗被組成
物がロールコーター、あるいはブレードコーターで塗工
されてなる前記印刷用塗被紙の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、印刷用塗被紙に関し、
特に軽量塗被紙であって剛度(紙腰)が強く、印刷作業
性や加工適性に優れた印刷用塗被紙およびその製造方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、印刷物のビジュアル化、カラー
化、高級化指向に伴い、特に印刷用塗被紙においては、
塗被面の光沢度および平滑性の向上が要望されている。
また、雑誌あるいはダイレクトメールの多頁化に伴い、
印刷用塗被紙においては軽量であり、かつ平滑性や光沢
に優れた製品が要望されている。特に、郵便物として
は、できるだけ軽量化されたものが希求されている。こ
の場合、印刷用塗被紙は、平滑性や光沢をより改善する
ためにスーパーキャレンダー掛けされるのが一般的であ
る。そのために、通常最終製品の紙厚は薄くなり紙腰が
低下する傾向にあり、その上に塗被紙の軽量化と相まっ
た場合には、紙厚が一層薄くなり紙腰の低下を余儀なく
されているのが現状である。
【0003】一方、紙腰の低下は、高速印刷における自
動給紙や印刷後の紙揃え等の作業性に著しい支障をきた
し、作業能率を低下させるという問題がある。紙腰の方
向性については、一般に原紙のパルプ繊維が縦目(紙の
流れ方向)に配向していることから、縦目方向の紙腰が
横目のそれよりも強い。このため、印刷作業性や加工適
性において問題となるのは弱い方の横目の紙腰であるこ
とが多い。しかしながら、薄物の場合は、縦目あるいは
横目に関わらず、印刷用塗被紙の場合、全般に紙腰の低
下が避けられず、いずれにしてもその改善が強く求めら
れている。
【0004】一般的に、紙腰を改善する方法としては、
原紙面では針葉樹パルプを多く使用することやサイズプ
レスで澱粉を多く塗布する方法等が、また塗被組成物の
面では澱粉等の水溶性バインダー量を増やすこと、ある
いはガラス転移温度の高い共重合体ラテックスを用いる
こと、顔料としてアスペクト比の大きなカオリンを用い
ること等が知られている。しかしながら、いずれの方法
も満足すべき結果が得られていないのが実状である。
【0005】
【本発明が解決しようとする課題】上記の如き実状よ
り、本発明は、軽量塗被紙の印刷作業性や加工適性を改
善するために、特に紙腰の強い印刷用塗被紙を提供する
ものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、原紙上に顔料
と接着剤を主成分とする塗被組成物を単層あるいは複層
に塗被し、必要に応じてキャレンダー掛けして製造され
る印刷用塗被紙において、少なくともその一層の中の顔
料として、長径および短径が、下記の(1),(2)式
を満足する針状炭酸カルシウムが10重量%以上含有せ
しめられたことを特徴とする印刷用塗被紙である。 3μm ≦ 長径 ≦ 100μm …… (1) 0.3μm ≦ 短径 ≦ 4μm …… (2) さらに、上記特定の針状炭酸カルシウムが含有せしめら
れた塗被組成物をロールコーター、またはブレードコー
ターで塗被することを特徴とする印刷用塗被紙の製造方
法である。
【0007】
【作用】本発明者等は、塗被紙、特に軽量塗被紙の高品
質化や軽量化によって難点となり易い紙腰の低下を抑制
し、印刷作業性や加工適性に優れた印刷用塗被紙を得る
ために鋭意研究を行った。その結果、特定の顔料を配合
してなる塗被液をロールコーターあるいはブレードコー
ターで塗被することによって得られる印刷用塗被紙が紙
腰に優れる品質を有することを見出し、本発明を完成す
るに至った。
【0008】即ち、走査型電子顕微鏡で観察される長径
および短径が下記の条件〔(1)および(2)〕、 3μm ≦ 長径 ≦ 100μm …… (1) 0.3μm ≦ 短径 ≦ 4μm …… (2) を満足するような針状炭酸カルシウムと接着剤を主成分
とする塗被液をロールコーターにより原紙に塗被して得
られる塗被紙は、他の顔料や他のコーターを用いて塗被
した塗被層を有する塗被紙に比べ、とりわけ横目の紙腰
が著しく高く、他方針状炭酸カルシウムを含有する類似
の塗被液をブレードコータにより原紙に塗被して得られ
る塗被紙は、他の顔料からなる塗被液や、あるいは他の
コーターを用いて塗被して得られる塗被紙と比較し、と
りわけ縦目の紙腰が著しく高くなるという結果が得られ
た。
【0009】そのため、前記特定の針状炭酸カルシウム
を含有する類似の塗被液をロールコーターおよびブレー
ドコータで塗被して得られた塗被紙の表面を走査型電子
顕微鏡で観察したところ、針状の炭酸カルシウムは、ロ
ールコーターおよびブレードコーターによる塗工方式の
相違により、前者の場合、紙の流れ方向に対し、略直角
方向に、また後者の場合、紙の流れ方向に非常に奇麗に
配向していることが確認された。このように針状炭酸カ
ルシウムが配向する方向の紙腰が著しく高められること
が分かった。これは、針状炭酸カルシウムの配向性がそ
の方向に対する紙腰の強化に著しく貢献しているものと
推定される。
【0010】上記の如く、本発明で特定される針状炭酸
カルシウムを含有する塗被液をロールコーター、あるい
はブレードコーターのように塗工装置の特性によって針
状炭酸カルシウムが特定の方向に向かって配列する傾向
を示すことにより、その方向の紙腰が強化されることを
見出した。このような挙動を示す理由については明らか
ではないが、ブレードコータの場合は紙の流れ方向(縦
目)に強力な剪断力が作用することにより、針状炭酸カ
ルシウムが流れ方向に配列させられるものと推定され
る。一方、ロールコーターでは、回転ロールニップに塗
被組成物と被塗工紙(原紙)が導入され、通過する間に
紙の走行方向(流れ方向)と略直角方向(横目)に炭酸
カルシウムが配向させられる力が作用することによるも
のと推定される。
【0011】ここに、本発明で用いる針状炭酸カルシウ
ムは、Ca(OH)2スラリーにCO2ガスを吹き込んで製
造される沈降性の炭酸カルシウムであり、例えば特開平
2−302317、特開平2−34514や特開平3−
88714に示されるような方法で製造される。そし
て、その形状としては、前記(1),(2)式を満足す
る針状炭酸カルシウムを用いることが重要である。
【0012】因みに、ロールコーターでの塗工の場合、
長径が3μm未満では、針状炭酸カルシウムの配向性が
得られ難くなるだけでなく、顔料の配向による横目の紙
腰改善効果が小さく、また短径が0.3μm未満では、
針状炭酸カルシウム自身の剛度が小さく、塗被液調製過
程での攪拌あるいはポンプ送液による剪断力下でその形
状が破壊され、本来の形状が維持できないという問題が
あり好ましくない。他方、長径が100μmを、あるい
は短径が4μmを超える場合は、製品仕上げされた塗被
紙の平滑性が低下するという問題が懸念されるが、実用
的にそのような大粒子のものは、未だ工業的に製造方法
が確立されていないのが現状である。
【0013】他方、ブレードコータでの塗工の場合、針
状の炭酸カルシウムの長径が3μm未満では、顔料の配
向による縦目の紙腰改善効果が小さく、また短径が0.
3μm未満では針状炭酸カルシウム自身の剛度が小さ
く、塗被液調製過程での攪拌あるいはポンプ送液による
剪断力下でその形状が破壊され、本来の形状が維持でき
ないという問題があり好ましくない。なお、長径が10
0μmを、あるいは短径が4μmを越える場合は、ブレ
ードコータでの塗被適性が著しく低下するだけでなく、
塗被紙の平滑性が低下するという難点が懸念される。
【0014】本発明で使用する針状炭酸カルシウムは、
塗被層中で配向し、接着剤を介して互いに強固に接着す
ることで、本発明の目的とする紙腰を強くしているもの
である。そのためにロールコーター、あるいはブレード
コーターによって塗被される塗被液中の針状炭酸カルシ
ウムの配合部数が顔料として10重量%未満では、他の
顔料の影響により針状炭酸カルシウムの配向が阻害され
るだけでなく、針状炭酸カルシウム同志の接着度合いが
少なくなり、所望の紙腰の改善効果を期待することがで
きない。
【0015】本発明でいうロールコーターとは、一般に
使用されているチャンプレックスコーター、ゲートロー
ルコーター、3本リバースロールコーター、トップフィ
ードコーター、コンソリデーテッドコーター、KCMコ
ーター、サイズプレスコーター等のロールコーターを指
す。他方、ブレードコーターとは、塗料のアプリケート
方式により、パドルタイプ、フラッデッドニップタイ
プ、ファウンテンタイプ、ショートドゥエルタイプ等が
例示され、またブレード刃により、ベントタイプ、リジ
ッドタイプ等に分類でき、いずれも適宜使用することが
できる。
【0016】そして、これらの各種コーターにより、縦
目の紙腰を強くしたい場合はブレードコーター塗工によ
り、また、横目の紙腰を強くしたい場合はロールコータ
ー塗工により、所要の原紙上に塗被層が単層あるいは2
層以上の複層に形成される。なお、単層、複層、または
上層あるいは下層に限定されるものではなく、少なくと
も一層が針状炭酸カルシウムを所要量配合された塗料か
ら形成されていれば所要の目的を達成することができ
る。針状炭酸カルシウムを含有する塗被層の塗工量につ
いては、特に限定されるものではないが、一般的には片
面当たり3〜26g/m2 程度で調節されるのが望まし
い。
【0017】本発明において、針状炭酸カルシウムを含
む塗被液中の接着剤については特に限定されるものでは
ないが、所望の紙腰を得るためには、針状炭酸カルシウ
ムが原紙および針状炭酸カルシウム相互で強固に接着さ
れていることが必要であり、室温あるい印刷や製本加工
作業時の環境温度下で軟化したり、接着力が低下するこ
とのない水溶性バインダー等が主要成分として好ましく
用いられる。
【0018】水溶性バインダーには、酸化澱粉、陽性澱
粉、エステル化澱粉、デキストリンなどの澱粉類、ポリ
ビニルアルコールなどの合成樹脂接着剤、カゼイン、大
豆蛋白、合成蛋白などの蛋白類などが使用される。それ
に併用して、例えばスチレン−ブタジエン共重合体など
の共役ジエン系共重合体ラテックス、アクリル酸エステ
ルの重合体または共重合体などのアクリル系共重合体ラ
テックス、エチレン酢酸ビニル重合体などのビニル系重
合体ラテックス、あるいは、これらの各種重合体ラテッ
クスをカルボキシル基などの官能基含有単量体で変性し
たアルカリ溶解性、アルカリ膨潤性あるいはアルカリ非
溶解性の重合体ラテックスと呼ばれる、所謂通常の塗被
紙分野で使用される各種接着剤が適宜選択して使用でき
る。
【0019】なお、顔料としては、上記特定の針状炭酸
カルシウムの他に、カオリン、上記特定外の軽質炭酸カ
ルシウム、不定形重質炭酸カルシウム、二酸化チタン、
酸化亜鉛、水酸化アルミニウム、プラスチックピグメン
トなどが適宜使用できる。
【0020】また、塗被液中には必要に応じて消泡剤、
着色剤、離型剤、流動変性剤、耐水化剤などの各種助剤
が適宜配合される。
【0021】本発明に係る塗被液は、最終製品の紙腰改
善を縦目方向とするか、あるいは横目方向とするかによ
って、それぞれブレードコーター、あるいはロールコー
ターによって原紙上に塗被される。この場合の原紙とし
ては、長網マシン、ツインワイヤーマシン、丸網マシ
ン、多層丸網マシンにより抄紙されたもの、また、抄紙
方式として酸性抄紙、中性抄紙、弱アルカリ性抄紙等の
いずれの方式で製造されたものでもよい。また、高歩留
りパルプを含む中質原紙、古紙回収パルプ配合原紙等も
使用できる。さらに、抄紙機オンマシンコーターやサイ
ズプレスで予備塗工をした原紙、あるいはオフコーター
で下塗りした原紙等も適宜使用できる。なお、本発明の
場合、原紙としては軽量のものに特に効果が見られるも
のであり、具体的な米坪としては80g/m2 以下、好
ましくは60g/m2 の場合に本発明の効果が顕著に発
揮される。
【0022】湿潤塗被層を乾燥する方法としては、従来
から知られている蒸気加熱、熱風加熱等、塗工紙分野で
使用される各種乾燥方式が採用できる。
【0023】かくして得られた塗被紙をキャレンダー仕
上げする場合、例えばスーパーキャレンダー,グロスキ
ャレンダー,ソフトコンパクトキャレンダー等の各種キ
ャレンダーがオンマシンやオフマシンの形態で適宜使用
される。
【0024】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明をより具体的
に説明するが、勿論その範囲に限定されるものではな
い。なお、例中の部および%は特に断らない限り、それ
ぞれ「重量部」および「重量%」を示す。
【0025】実施例1 針状炭酸カルシウムとして、長径が20〜30μm、短
径が0.5〜1.0μmの炭酸カルシウム(商品名:F
CC/奥多摩工業製)50部、カオリン(商品名:UW
ー90/エンゲルハード社製)50部、接着剤として、
酸化澱粉を50部、スチレン−ブタジエン共重合体ラテ
ックス(固形分として)10部を加え、さらに、水を加
えて固形分濃度45%の塗被液を得た。この塗被液を米
坪43g/m2 の上質原紙に片面当たり乾燥重量で7g
/m2 になるようにサイズプレスコーターで両面塗被を
行い、乾燥後の水分5%の両面各一層の塗被紙を得た。
このようにして得られた塗被紙を金属ロールと弾性ロー
ルとで構成されるキャレンダーに通紙し平滑化処理を行
った。得られた塗被紙について、下記の如き品質評価を
行い、その結果を表1に示した。
【0026】なお、針状炭酸カルシウムの長径および短
径の測定は、日本電子社製電子顕微鏡(商品名:JSM
−T300)を用いて表面観察を行い、約200個の粒
子を計測して算出した。
【0027】実施例2 実施例1において、コーターをショートドウェルベント
ブレードコーターとした以外は、実施例1と同様にして
塗被紙を得た。得られた塗被紙について、実施例1と同
様に品質評価を行い、その結果を表1に示した。
【0028】実施例3 実施例1において、塗被液中の酸化澱粉を25部とした
以外は、実施例1と同様にしてキャレンダー通紙前の塗
被紙を得た。さらに、得られた塗被紙を原紙として用
い、上塗りとして、カオリン(商品名:UWー90/エ
ンゲルハード社製)70部、重質炭酸カルシウム(商品
名:FMTー90/ファイマテック社製)30部、接着
剤として、酸化澱粉(固形分として)4部、スチレンー
ブタジエン共重合体ラテックス(固形分として)12部
を主成分とする、固形分濃度が60%の塗被液を片面当
たり乾燥重量で8g/m2 になるようにファウンテンア
プリケーター型のリジッドブレードコーターで両面塗被
を行い、乾燥後水分6%の両面各二層の塗被紙を得た。
このようにして得られた塗被紙を金属ロールと弾性ロー
ルとで構成されるキャレンダーに通紙し平滑化処理を行
った。かくして得られた塗被紙の品質結果を表1に示し
た。
【0029】実施例4 実施例1において、塗被液中の酸化澱粉を25部とし、
塗工機をショートドウェルベントブレードコーターとし
た以外は、実施例1と同様にしてキャレンダー通紙前の
塗被紙を得た。さらに、得られた塗被紙を原紙として用
い、上塗りとして、カオリン(商品名:UWー90/エ
ンゲルハード社製)70部、重質炭酸カルシウム(商品
名:FMTー90/ファイマテック社製)30部、接着
剤として、酸化澱粉(固形分として)4部、スチレンー
ブタジエン共重合体ラテックス(固形分として)12部
を主成分とする、固形分濃度が60%の塗被液を片面当
たり乾燥重量で8g/m2 になるようにファウンテンア
プリケーター型のリジッドブレードコーターで両面塗被
を行い、乾燥後の水分6%の両面各二層の塗被紙を得
た。このようにして得られた塗被紙を金属ロールと弾性
ロールとで構成されるキャレンダーに通紙し平滑化処理
を行った。かくして得られた塗被紙の品質結果を表1に
示した。
【0030】実施例5 実施例1において、針状炭酸カルシウムとして、特開平
3−88714号の方法に準じて製造した長径30〜7
0μm、短径1.0〜2.6μmの針状炭酸カルシウム
を用いた以外は実施例1と同様にしてキャレンダー通紙
前の塗被紙を得た。さらに、得られた塗被紙を原紙とし
て用い、上塗りは実施例3と同様にして両面各二層の塗
被紙を得た。かくして得られた塗被紙の品質結果を表1
に示した。
【0031】実施例6 実施例1において、針状炭酸カルシウムとして、特開平
3−88714号の方法に準じて製造した長径30〜7
0μm、短径1.0〜2.6μmの針状炭酸カルシウム
を用い、塗工機をショートドウェルベントブレードコー
ターとした以外は実施例1と同様にしてキャレンダー通
紙前の塗被紙を得た。さらに、得られた塗被紙を原紙と
して用い、上塗りは実施例3と同様にして塗料を塗被し
両面各二層の塗被紙を得た。かくして得られた塗被紙の
品質結果を表1に示した。
【0032】実施例7 実施例1で用いた長径が20〜30μm、短径が0.5
〜1.0μmの奥多摩工業製の針状炭酸カルシウム(商
品名:FCC)の40%スラリーをコーレスミキサーで
強攪拌して、長径が5〜15μm、短径が0.5〜1.
0μmの針状炭酸カルシウムを得た。このようにして調
製した針状炭酸カルシウムを使用した以外は、実施例1
と同様にしてキャレンダー通紙前の塗被紙を得た。さら
に得られた塗被紙を原紙として用い、上塗りは実施例3
と同様にして両面各二層の塗被紙を得た。得られた塗被
紙の品質結果を表1に示した。
【0033】実施例8 実施例1で用いた長径が20〜30μm、短径が0.5
〜1.0μmの奥多摩工業製の針状炭酸カルシウム(商
品名:FCC)の40%スラリーをコーレスミキサーで
強攪拌して、長径が5〜15μm、短径が0.5〜1.
0μmの針状炭酸カルシウムを得た。このようにして調
製した針状炭酸カルシウムを使用し、塗工機をショート
ドウェルベントブレードコーターとした以外は実施例1
と同様にしてキャレンダー通紙前の塗被紙を得た。さら
に、得られた塗被紙を原紙として用い、上塗りは実施例
3と同様にして両面各二層の塗被紙を得た。得られた塗
被紙の品質結果を表1に示した。
【0034】比較例1 実施例1において、針状炭酸カルシウムを5部、カオリ
ンを95部とした以外は実施例1と同様にして塗被紙を
得た。かくして得られた塗被紙の品質結果を表1に示し
た。
【0035】比較例2 実施例1において、針状炭酸カルシウムを5部、カオリ
ンを95部とし、塗工機をショートドウェルベントブレ
ードコーターとした以外は実施例1と同様にして塗被紙
を得た。かくして得られた塗被紙の品質結果を表1に示
した。
【0036】比較例3 実施例1において、針状炭酸カルシウムの長径が0.8
〜1.8μm、短径が0.06〜0.12μmの微粒子
針状炭酸カルシウム(商品名:TP−HGA/奥多摩工
業製)に代えた以外は実施例1と同様にしてキャレンダ
ー通紙前の塗被紙を得た。さらに、得られた塗被紙を原
紙として用い、上塗りは実施例3と同様にして塗工を行
い、両面各二層の塗被紙を得た。かくして得られた塗被
紙の品質結果を表1に示した。
【0037】比較例4 実施例1において、針状炭酸カルシウムの長径が0.8
〜1.8μm、短径が0.06〜0.12μmの微粒子
針状炭酸カルシウム(商品名:TP−HGA/奥多摩工
業製)に代え、塗工機をショートドウェルベントブレー
ドコーターとした以外は実施例1と同様にしてキャレン
ダー通紙前の塗被紙を得た。次いで、この塗被紙を原紙
として用い、上塗りは実施例3と同様にして塗工を行
い、両面各二層の塗被紙を得た。かくして得られた塗被
紙の品質結果を表1に示した。
【0038】比較例5 実施例1において、針状炭酸カルシウムをデラミカオリ
ン(商品名:NU−CLAY/エンゲルハード社製)に
代えた以外は実施例1と同様にしてキャレンダー通紙前
の塗被紙を得た。次いで、この塗被紙を原紙として用
い、上塗りは実施例3と同様にして塗工を行い、両面各
二層の塗被紙を得た。かくして得られた塗被紙の品質結
果を表1に示した。
【0039】比較例6 実施例1において、針状炭酸カルシウムをデラミカオリ
ン(商品名:NU−CLAY/エンゲルハード社製)に
代え、塗工機をショートドウェルベントブレードコータ
ーとした以外は実施例1と同様にしてキャレンダー通紙
前の塗被紙を得た。次いで、この塗被紙を原紙として用
い、上塗りは実施例3と同様にして塗工を行い、両面各
二層の塗被紙を得た。かくして得られた塗被紙の品質結
果を表1に示した。
【0040】以下に、各塗被紙の品質評価方法を示す。
【0041】クラーク剛度(紙腰):クラーク剛度計
(熊谷理機工業社製)を用いて、紙の流れ方向(縦目)
および流れに直角な方向(横目)の剛度をそれぞれ測定
した。値が大きい程紙腰が強い。 紙厚:JIS P−8118に準拠して測定した。
【0042】
【表1】
【0043】
【発明の効果】表1の結果から明らかなように、本発明
の方法で得られた印刷用塗被紙は、印刷作業性や加工適
性に重要とされる紙腰の極めて優れたものであった。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原紙上に顔料と接着剤を主成分とする塗被
    組成物を単層あるいは複層に塗被し、必要に応じてキャ
    レンダー掛けして製造される印刷用塗被紙において、少
    なくともその一層の中の顔料として、長径および短径
    が、下記の(1),(2)式を満足する針状炭酸カルシ
    ウムが10重量%以上含有せしめられたことを特徴とす
    る印刷用塗被紙。 3μm ≦ 長径 ≦ 100μm …… (1) 0.3μm ≦ 短径 ≦ 4μm …… (2)
  2. 【請求項2】顔料として針状炭酸カルシウムが含有せし
    められた塗被組成物をロールコーターで塗被することを
    特徴とする請求項1記載の印刷用塗被紙の製造方法。
  3. 【請求項3】顔料として針状炭酸カルシウムが含有せし
    められた塗被組成物をブレードコーターで塗被すること
    を特徴とする請求項1記載の印刷用塗被紙の製造方法。
JP21659793A 1993-08-31 1993-08-31 印刷用塗被紙およびその製造方法 Pending JPH0770986A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21659793A JPH0770986A (ja) 1993-08-31 1993-08-31 印刷用塗被紙およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21659793A JPH0770986A (ja) 1993-08-31 1993-08-31 印刷用塗被紙およびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0770986A true JPH0770986A (ja) 1995-03-14

Family

ID=16690920

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP21659793A Pending JPH0770986A (ja) 1993-08-31 1993-08-31 印刷用塗被紙およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0770986A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005042242A (ja) * 2003-07-28 2005-02-17 Nippon Paper Industries Co Ltd 印刷用塗工紙
JP2006188800A (ja) * 2005-01-07 2006-07-20 Oji Paper Co Ltd 塗工紙
JP2015120994A (ja) * 2013-12-24 2015-07-02 大王製紙株式会社 塗工紙

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005042242A (ja) * 2003-07-28 2005-02-17 Nippon Paper Industries Co Ltd 印刷用塗工紙
JP2006188800A (ja) * 2005-01-07 2006-07-20 Oji Paper Co Ltd 塗工紙
JP2015120994A (ja) * 2013-12-24 2015-07-02 大王製紙株式会社 塗工紙

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7208068B2 (en) Dullish coated paper for printing
JP2012077423A (ja) 塗工紙及びその製造方法
JP4645199B2 (ja) 印刷用塗工紙の製造方法
JP4645237B2 (ja) 印刷用塗工紙の製造方法及び塗工紙
JPH0544192A (ja) 軽量顔料塗工紙の製造方法
JP2003171893A (ja) 印刷用塗工紙
JP4747405B2 (ja) グラビア印刷用塗工紙
JP4048623B2 (ja) 塗工軽量印刷紙の製造方法及び塗工軽量印刷紙
JP2008214782A (ja) グラビア印刷用塗工紙
AU2011235701A1 (en) Processes for preparing coated printing paper
JPH0770986A (ja) 印刷用塗被紙およびその製造方法
JPH09296394A (ja) グラビア印刷用塗工紙
JP4344930B2 (ja) 印刷用塗被紙
JP3058021B2 (ja) 嵩高艶消し塗被紙の製造方法
JP4210313B1 (ja) 合成皮革工程紙用の塗工紙
JP3755597B2 (ja) 印刷用塗被紙
JP3082188B2 (ja) オフセット印刷用光沢塗被紙の製造方法及び光沢塗被紙
JP4873973B2 (ja) グラビア印刷用塗工紙の製造方法及びその塗工紙
JP2005154951A (ja) 印刷用艶消し塗工紙
JP2011153388A (ja) 塗工紙及びその製造方法
JPH06235194A (ja) 印刷用塗被紙の製造方法
JP5203770B2 (ja) 印刷用紙の製造方法
JP4210507B2 (ja) 印刷用嵩高塗工紙
JPH04327295A (ja) 印刷用塗被紙の製造方法
JP4377425B2 (ja) 微塗工紙の製造方法