JP4344930B2 - 印刷用塗被紙 - Google Patents

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Description

本発明は、原紙の両面に顔料と接着剤を主成分とする塗被層を有する印刷用塗被紙に関するものであって、さらに詳しくは、密度が低いにも関わらず、比較的白紙光沢が高く、しかも、印刷光沢や印刷平滑性等の印刷適性に優れたオフセット印刷用塗被紙に係る。
一般に印刷用塗被紙は、顔料と接着剤を主成分とする塗被液を原紙上に塗被、乾燥して製造され、塗被液の塗工量や塗被紙の仕上げ方法によって、キャストコート紙、アート紙、コート紙、微塗工紙等に分類される。これら塗被紙は、これに多色印刷又は単色印刷を施して、チラシ、パンフレット、ポスター等の商業用印刷物として使用されているほか、書籍、雑誌等の出版物として広く使用されている。近年、印刷物のビジュアル化、カラー化が進み、印刷用塗被紙の白色度や平滑性等の外観が以前にも増して重要視されている。
塗被紙の製造に際しては、製品塗被紙への要求品質が高いほど、塗被液の塗工量を増大させ、さらにスーパーカレンダー掛けなど比較的厳しい平滑化処理を施すのが一般的であるが、そうすることは塗被紙の密度増大を招く。ちなみに、白紙光沢の高いグロス調の塗被紙は、その密度が通常1.15g/cm3以上であるのに対し、白紙光沢の低いマット調の塗被紙の密度は、通常0.9g/cm3以上1.15g/cm3未満である。
一方、塗被紙自体の製造コストのみならず、塗被紙に印刷を施した印刷出版物等の物流コストの低減化を図る観点から、印刷用塗被紙の軽量化が強く要請されている。塗被紙の軽量化は、塗被液の塗工量の減少や原紙の坪量の低下で実現させることができるが、前者は印刷平滑性や印刷光沢等の印刷品質を損ない、後者は紙厚低下による印刷作業性の悪化や冊子のボリューム感の喪失、さらには手触り感の悪化を招く問題がある。このため、当業界では、塗被紙を軽量化しても紙厚低下を伴わない嵩高な塗被紙の登場が要望されている。
マット調の塗被紙やスーパーカレンダー等の平滑化処理を行っていない塗被紙は、一般的に、グロス調の塗被紙に比べて紙厚が高く、密度が低い。これは、スーパーカレンダー等の平滑化処理条件の違いによるところが大きく、紙厚を高く保つためには平滑化処理を全く行わないか、行ってもその条件(具体的にはカレンダー処理温度、圧力、処理段数等)を温和にする必要がある。しかし、平滑化処理を省いたり、省かないまでも処理条件を温和にしたりすると、製品塗被紙の表面平滑性が低下し、印刷平滑性や印刷光沢等の印刷品質が悪化する虞がある。
坪量は低いが紙厚はそれほど薄くない塗被紙、即ち、嵩高な塗被紙を得るための方法の一つとして、塗被紙製造の仕上げ工程に熱ソフトカレンダーを採用する方法が提案されている(特許文献1〜2参照)。しかし、この方法は、当然のことながら、熱ソフトカレンダーの設置が不可欠であるばかりでなく、たとえ熱ソフトカレンダーを採用しても一般的な原紙や塗被液組成を使用したのでは、満足できる品質の嵩高塗被紙を得ることが難しく、所望の嵩高塗被紙を得るためには、そこで使用する原紙や塗被液組成にも配慮しなければならない。
原紙自体を嵩高化する方策の一つに、原紙に機械パルプを配合する手法がある。一般的に、化学パルプと比較して機械パルプは、繊維が剛直であるので、原紙の嵩高化に効果がある。しかし、機械パルプはその種類や叩解の程度によって異なるものの、一般に表面強度が弱いために、機械パルプの配合量が比較的多い原紙に塗被層を設けて得られる塗被紙は、印刷時に紙ムケなどが発生し易い難点がある。さらに、この種の原紙は表面の平滑性が劣ることに加えて、塗被液が過度に浸透し易いため、塗被液の性能を充分に引き出せない難点もある。
機械パルプを配合した原紙から得られる塗被紙の印刷品質を向上させる技法としては、塗被層に沈降容積の高い嵩高カオリンを配合すること(特許文献3参照)が知られているが、この方法を用いた場合は、塗被紙の密度と白紙光沢のバランスが十分でなく、印刷光沢や印刷平滑性に優れた塗被紙を得ることが難しい。また、機械パルプを配合し、填料として無定形シリカを内添した原紙から得られる塗被紙の印刷品質を向上させる技法として、塗被液の顔料に、粒度分布の狭い顔料を選んで使用すること(特許文献4参照)も知られているが、この方法を用いたばあい、繊維間結合を阻害する填料を配合するため、表面強度が低下する問題があり、優れた印刷適性と密度のバランスをとることが難しい。
また、原紙を嵩高にする別法として、原紙に柔軟剤などの嵩高剤を含有させる手法が知られている(特許文献5参照)。しかし、上記の嵩高剤は、パルプ繊維同士の結合を阻害するのが本来の働きであるので、これを配合した原紙から得られる塗被紙は、これに適正な印刷強度を保持させることが難しい。これに加えて、嵩高剤を含有させた原紙は、機械パルプを多配合した原紙の場合と同様、表面平滑性が悪いばかりでなく、塗被液が過度に浸透し易いため、塗被液の性能を充分に引き出せない憾みがある。
原紙に嵩高剤を含有した塗被紙の印刷品質を向上させる方法として、プラスチックピグメントを配合する方法が提案されている(特許文献6参照)が、この方法では、比較的過酷な条件でスーパーカレンダー仕上げを行う必要があり、塗被紙の密度を約1.0g/cm3以下に抑えることが事実上不可能である。
嵩高な塗被紙を得る従来技術としては、上記した以外に、特定のデラミネーテッドカオリンの塗被層への配合が提案されている(特許文献7〜9参照)。しかし、これらの提案は何れも、比較的大きな粒子径のデラミネーテッドカオリンを使用するため、白紙光沢が比較的低い塗被紙しか得られない難点がある。
以上のように、従来の技術では、密度が低くても白紙光沢が比較的高く、しかも、印刷光沢や印刷平滑性等の印刷適性にも優れた塗被紙を得ることはできない。
特開平9−228298号公報 特開平6−294100号公報 特開平5−98596号公報 特開2001−214395号公報 特開2002−155494号公報 特開2003−171893号公報 特開平11−302998号公報 特開2002−105889号公報 特開2002−194698号公報
本発明は、原紙の両面に顔料と接着剤を主成分とする塗被層を有する印刷用塗被紙であって、密度が低いにも拘わらず白紙光沢が比較的高く、しかも、印刷光沢や印刷平滑性等の印刷適性に優れた印刷用塗被紙を提供することを目的の一つとする。
本発明に係る印刷用塗被紙の一つは、原紙の両面に顔料と接着剤を主成分とする塗被層を設けたのち平滑化処理を施した印刷用塗被紙において、原紙と接する塗被層がデラミネーテッドカオリンを全顔料の50質量%以上含有し、水溶性接着剤を全顔料基準で1〜6質量%含有し、塗被紙の密度が0.60〜1.00g/cm3の範囲であり、塗被紙の白紙光沢度Gと密度Dとで規定される式:D×100−Gの値が50以下であることを特徴とする。
本明細書において、全顔料とは塗被層に含まれる全ての顔料を意味する。従って、デラミネーテッドカオリンを全顔料の50質量%以上含有するとは、塗被層に含まれる顔料合計量の50質量%以上がデラミネーテッドカオリンで占められていることと同義である。同様にして、水溶性接着剤を全顔料基準で1〜6質量%含有するとは、塗被層に含まれる顔料合計量の1〜6質量%に相当する分量の水溶性接着剤が塗被層に存在していることと同義である。
また、本明細書で言う白紙光沢度とは、ISO 8254−1 Part1(1999)で規定される75度鏡面光沢度を指し、通常%表示される。
印刷用塗被紙の白紙光沢度(未印刷塗被紙の光沢度を指す)と、印刷用塗被紙の密度(緊度とも言う)とは、塗被紙調製に使用する原紙の密度、原紙に塗工する塗被液の組成及び塗工量、塗工層の仕上げ条件などで変動する。しかし、現在市場に流通しているごく普通の複数種の塗被紙について、それぞれの白紙光沢度(%)と密度(g/cm)を測定し、白紙光沢度をy軸とし、密度をx軸とした直交座標にそれぞれの測定値をプロットすることで、塗被紙の白紙光沢度と密度との関係を知ることができる。それによれば、幾つかの例外はあるものの、一般に白紙光沢度の高い塗被紙は密度が高く、白紙光沢度が低い塗被紙は密度も低いのが通例であって、この一般的な相関関係は正比例の関係であることが分かる。
然るに、本発明に係る印刷用塗被紙は、原紙上に設ける塗被層が以下に特定するデラミネーテッドカオリンを特定量以上含有し、かつ特定量の水溶性接着剤を含有している限り、その白紙光沢度と密度とを、上記した直交座標において、
0.60≦x≦1.00
100x−30≧y≧100x−50
で規制される領域内に収めることができる。
本発明の印刷用塗被紙において、その塗被層に含まれるデラミネーテッドカオリンは、光散乱方式により測定した平均粒子径d50が、2.0〜3.5μmの範囲にあり、沈降方式により測定した平均粒子径d50が、0.35〜0.55μmの範囲にあって、平均粒子径d50と平均粒子径d50の比、d50/d50が4以上であることで特徴付けることができる。
本発明の印刷用塗被紙は、原紙の両面に、特定量以上のデラミネーテッドカオリンを含有し、かつ水分散性接着剤に併用する水溶性接着剤の使用量を制限した水性塗被液を塗工し、乾燥した後、平滑化処理を施すことによって得られる。
原紙上に設けられる塗被層の前身である水性塗被液は、水分散性接着剤と水溶性接着剤を含有するが、その水溶性接着剤としては、例えば、酸化澱粉、カチオン化澱粉、エステル化澱粉等の各種澱粉類、ポリビニルアルコール等の合成樹脂接着剤、カゼイン、大豆蛋白、合成蛋白等の蛋白類、カルボキシメチルセルロースやメチルセルロース等のセルロース誘導体等から選ばれる1種又は2種以上が使用できる。水性塗被液への水溶性接着剤の配合量は、水性塗被液に同じく配合される顔料全量の1〜6質量%、好ましくは2〜5質量%の範囲で選ばれる。この配合量が1質量%未満では、塗被液の原紙への浸透を抑えることができないため、平滑性の高い塗被層を形成することが難しい。また、配合量が6質量%を越えると、塗被液が乾燥する過程において顔料の並び方、特にデラミネーテッドカオリンの配向に乱れが生じ、乾燥塗被層の平滑性が損なわれる心配がある。
上記の水性塗被液に配合される水分散性接着剤としては、スチレン−ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体等の共役ジエン系共重合体ラテックス、アクリル系重合体ラテックス、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のビニル系共重合体ラテックスなどを例示することができ、これらの水分散性接着剤のうちの1種又は2種以上が上記水溶性接着剤と併用して使用される。水性塗被液に配合される接着剤の量は、水分散性接着剤と水溶性接着剤との合計量で、水性塗被液に含まれる顔料全量の8〜25質量%、好ましくは10〜20質量%の範囲で選ぶことができる。
本発明に係る印刷用塗被紙において、その塗被層に含まれる顔料全量の少なくとも50質量%を占めるデラミネーテッドカオリンについて述べる。
デラミネーテッドカオリンは、層状構造の塊状カオリンを単層に剥がすことで得られる粘土鉱物であって、アスペクト比が大きい。このため、塗被層にこれを配合すると、原紙を効果的に被覆できる上に、塗被層の平滑性も向上させることができることから、デラミネーテッドカオリンは、塗被液の顔料成分として使用されている。
一般に、デラミネーテッドカオリンの如き平板状粒子の個々の形状特性は、その長径dと厚さtとの比(アスペクト比d/t)で規定することができるが、本発明ではデラミネーテッドカオリンの粒状特性を、光散乱方式による平均粒子径d50と沈降方式による平均粒子径d50で規定する。
光散乱方式による平均粒子径d50の測定では、個々の粒子が全て球形粒子に見做されてその径が計測されるのに対し、沈降方式による平均粒子径d50の測定では、粒子形状が沈降性に影響を及ぼすため、形状が平板状で沈降が遅い粒子ほど、見かけ上、その径が小さい粒子として計測される。従って、上記したアスペクト比が大きい粒子ほど、光散乱方式による平均粒子径d50と沈降方式による平均粒子径d50の比、d50/d50は、大きくなるものと考えられる。
なお、本発明では、光散乱方式による平均粒子径の測定方法としてレーザー回折式粒度分布測定装置SALD−2000(島津製作所製)を使用し、沈降方式による平均粒子径の測定方法としてセディグラフ5100(マイクロメリティクス社製)を使用した。
本発明では、塗被層に配合する顔料全量の少なくとも50質量%をデラミネーテッドカオリンで構成させ、そのデラミネーテッドカオリンとして、光散乱方式により測定した平均粒子径d50が2.0〜3.5μmの範囲に、好ましくは2.2〜2.8μmの範囲にあり、沈降方式により測定した平均粒子径d50が0.35〜0.55μm、好ましくは0.40〜0.50μmの範囲にあり、平均粒子径d50と平均粒子径d50の比、d50/d50が4以上、好ましくは5以上であるデラミネーテッドカオリンを使用する。
ちなみに、平均粒子径d50および平均粒子径d50が、それぞれ2.0μm未満および0.35μm未満である場合には、塗被液中のデラミネーテッドカオリンが、原紙内に過度に浸透するため、平滑性の高い塗被層を形成することが困難になる。また、平均粒子径d50および平均粒子径d50が、それぞれ3.5μmおよび0.55μmを越える場合には、40%以上の白紙光沢度を持つ塗被紙を得ることが難しい。そして、d50/d50が4未満の場合も、本発明が企図する印刷用塗被紙を得ることが困難である。
本発明の印刷用塗被紙は、その塗被層が上に特定したデラミネーテッドカオリンを、塗被層に含まれる顔料全量の50質量%以上の量で、好ましくは70〜95質量%の範囲の量で含有する。デラミネーテッドカオリンの配合量が全顔料の50質量%未満である場合は、本発明が企図する印刷用塗被紙を得ることができない。
本発明に係る印刷用塗被紙の塗被層には、前記デラミネーテッドカオリン以外の顔料が配合されるが、その顔料としては、例えば、前記範囲以外のデラミネーテッドカオリン、カオリン、タルク、クレー、焼成カオリン、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、二酸化チタン、亜硫酸カルシウム、石膏、硫酸バリウム、ホワイトカーボン、非晶質シリカ、ケイソウ土、炭酸マグネシウム、二酸化チタン、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、ベントナイト、セリサイト等の無機顔料のほか、尿素ホルマリン樹脂微粒子、微小中空粒子等の有機顔料を例示することができ、これらは併用も可能である。但し、これらその他の顔料の平均粒子径は、沈降方式により測定した粒子径で1μm以下であることが好ましく、これを越えると、たとえその使用量が少量であっても、本発明が企図する印刷用塗被紙が得られない虞がある。
本発明の印刷用塗被紙には、本発明の効果を妨げない範囲において、青系統或いは紫系統の染料や有色顔料、蛍光染料、増粘剤、保水剤、酸化防止剤、老化防止剤、導電処理剤、消泡剤、紫外線吸収剤、分散剤、pH調整剤、離型剤、耐水化剤、撥水剤等の各種助剤を適宜配合することができる。
次に、本発明の印刷用塗被紙に使用する原紙について述べる。本発明の印刷用塗被紙に使用する原紙は、特に限定されるものではなく、下記の材料が本発明の所望の効果を妨げない範囲において適宜選択して使用される。
パルプとしては、例えば、一般に使用されているLBKPやNBKP等の漂白化学パルプ、砕木パルプ(GP)、加圧式砕木パルプ(PGW)、リファイナ砕木パルプ(RGP)、サーモメカニカルパルプ(TMP)等の機械パルプ、脱墨古紙パルプ(DIP)、損紙などが適宜混合使用され、低密度化に効果のある機械パルプを配合することが好ましい。また、新聞古紙に由来するDIP等、機械パルプを含むDIPを配合することも好ましいが、機械パルプの量は、原紙に配合する全パルプの70質量%を越えないことが好ましい。70質量%を越えると、最終的に得られる塗被紙の印刷平滑性や表面強度等の印刷適性が損なわれる虞がある。また、ケナフ等の非木材繊維原料から得られるパルプ繊維、合成パルプ、無機繊維等の1種又は2種以上を原紙に配合することもできる。
機械パルプやDIPは、必要に応じて漂白して使用することもでき、漂白の程度も任意に行うことができる。
なお、パルプの漂白には、塩素ガスのような分子状塩素や二酸化塩素のような塩素化合物を使用しない漂白工程を採用することが、環境保全の観点から好ましく、このような漂白工程を経たパルプとしては、ECFパルプやTCFパルプを挙げることができる。
原紙に内添される填料としては、例えば、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、亜硫酸カルシウム、石膏、タルク、カオリン、クレー、焼成カオリン、ホワイトカーボン、非晶質シリカ、デラミカオリン、ケイソウ土、炭酸マグネシウム、二酸化チタン、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛等の無機顔料や尿素ホルマリン樹脂微粒子、微小中空粒子等の有機顔料等が例示でき、古紙や損紙等に含まれる填料も再使用できる。填料は2種以上の混合使用も可能である。
填料の配合量は、一般に、紙(原紙)灰分が3〜20質量%の範囲となるように添加される。
なお、原紙中にはパルプや填料の他に、内添サイズ剤、アニオン性、ノニオン性、カチオン性あるいは両性の歩留り向上剤、濾水性向上剤、紙力増強剤等で例示される各種の抄紙用内添助剤を、必要に応じて添加することができる。内添サイズ剤の具体例としては、例えば、アルキルケテンダイマー系、アルケニル無水コハク酸系、スチレン−アクリル系、高級脂肪酸系、石油樹脂系サイズ剤、ロジン系サイズ剤等が挙げられる。また、歩留り向上剤、濾水性向上剤、紙力増強剤の具体例としては、例えば、アルミニウム等の多価金属化合物(具体的には、硫酸バンド、塩化アルミニウム、アルミン酸ソーダ、塩基性アルミニウム化合物等)、各種澱粉類、ポリアクリルアミド、尿素樹脂、ポリアミド・ポリアミン樹脂、ポリエチレンイミン、ポリアミン、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキサイド等が例示できる。
さらに言えば、原紙の調製に際して、パルプ繊維間結合の阻害機能を有する嵩高剤、柔軟剤等を使用することは、本発明が目指す塗被紙の低密度化を一層助勢する。嵩高剤、柔軟剤の具体例としては、例えば、多価アルコールと脂肪酸のエステル化合物、多価アルコールと脂肪酸のエステル化合物のポリオキシアルキレン化合物、脂肪酸ポリアミドアミン、多価アルコール系界面活性剤、油脂系非イオン界面活性剤等が例示できる。かかる嵩高剤や柔軟剤の添加量は、一般に、パルプ成分に対して0.5〜1.0質量%程度である。
本発明の印刷用塗被紙に使用する原紙の坪量は、一般的には、30〜80g/m程度の範囲にある。原紙の密度は、0.70g/cm3未満であることが好ましく、0.60g/cm3未満であることがより好ましい。原紙の密度を上記範囲に収めるには、前述のように、パルプ配合、填料配合および内添薬品を適宜選択するとともに、湿紙のプレス条件やマシンカレンダー条件などを適宜調整すればよい。
原紙の抄造条件にも特に限定はない。抄紙機としては、例えば、長網式抄紙機、ギャップフォーマー型抄紙機、円網式抄紙機、短網式抄紙機等の商業規模の抄紙機が、目的に応じて適宜選択して使用できる。抄紙方式としては、酸性抄紙、中性抄紙、弱アルカリ性抄紙等のいずれの方式でも良いが、近年、紙の保存性が要求されることから、中性抄紙により抄紙された原紙が好ましい。勿論、澱粉溶液等をサイズプレスすることもできる。
原紙に塗被層を設ける際に使用する水性塗被液の塗工装置にも、特に限定はない。当業界で一般的に使用されているトレーリング、フレキシブル、ロールアプリケーション、ファウンテンアプリケーション、ショートドゥエル等のベベルタイプやベントタイプのブレードコーター、エアーナイフコーター、バーコーター、ロッドブレードコーター、チャンプフレックスコーター、ゲートロールコーター、グラビアコーター、カーテンコーター、ダイコーター、スプレーコーター等の塗工装置が適宜使用できる。勿論、これらの装置はオンマシンでもよく、オフマシンであってもよい。
水性塗被液の塗工量にも特に限定はないが、得られる印刷用塗被紙の白紙品質、印刷品質および印刷適性、さらには塗被紙製造時の乾燥能力等を考慮して、片面当り1〜15g/m程度、好ましくは4〜8g/mの範囲とすることが望ましく、このような乾燥塗工量で原紙の両面に単層の塗被層が形成される。なお、湿潤塗被層を乾燥する方法としては、例えば、蒸気乾燥、ガスヒーター乾燥、電気ヒーター乾燥、赤外線ヒーター乾燥等の各種方式が採用できる。
本発明の印刷用塗被紙の製造に際しては、得られる印刷用塗被紙の白紙品質、印刷品質および印刷適性を考慮して、塗被層の形成後に、各種キャレンダー装置にて平滑化処理を施す。この平滑化処理の条件については、目標とする品質によって異なるが、塗被紙の密度が0.60〜1.00g/cm3の範囲になるように調整することにより、本発明の所望とする印刷用塗被紙を得ることができる。塗被紙の密度が0.60g/cm3未満の場合、印刷用塗被紙として、良好な白紙品質および良好な印刷品質を得ることが出来ない。また、塗被紙の密度が1.00g/cm3を越える場合、本発明の所望する白紙光沢度と密度の関係を得ることが出来ない。なお、この平滑化処理により、白紙光沢度が40%以上となるように仕上げることにより、より一層優れた印刷光沢や印刷平滑性等の印刷品質を得ることができ、より好ましい。
使用可能なキャレンダー装置としては、スーパーキャレンダー、ソフトキャレンダー、グロスキャレンダ等のグロス仕上げをするキャレンダー装置を挙げることができる。また、キャレンダー仕上げ条件としては、剛性ロールの温度、キャレンダー圧力、ニップ数、ロール速度、キャレンダー前の紙水分等が、要求される品質に応じて適宜調整される。キャレンダー装置は、コーターと別であるオフタイプと、コーターと一体となっているオンタイプがあるが、どちらを採用しても差し支えない。使用するキャレンダー装置の材質は、剛性ロールでは金属もしくはその表面に硬質クロムメッキ等で鏡面処理したロールである。弾性ロールはウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、フェノール樹脂、ポリアクリレート樹脂等の樹脂ロール、コットン、ナイロン、アスベスト、アラミド繊維等を成型したロールが適宜使用される。なお、キャレンダーによる仕上げ後の塗被紙の調湿、加湿のための水塗り装置、静電加湿装置、蒸気加湿装置等を適宜組合せて使用することも勿論可能である。
以下に実施例を挙げて、本発明をより具体的に説明するが、勿論、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、以下の実施例および比較例において、部および%とあるのは、それぞれ固形分質量部、固形分質量%を示す。
各実施例及び比較例で得られた印刷用塗被紙を、下記の方法で評価し、その結果を表1に示した。
・光散乱方式による顔料の平均粒子径測定
(株)島津製作所製のレーザー回折式粒度分布測定装置SALD−2000を使用して、顔料の粒度分布を測定し、50累積質量%に該当する平均粒子径(d50)を測定した。なお、測定に供した顔料分散液は、分散剤(ポリアクリル酸ナトリウム)を対顔料0.05%添加して調製した顔料スラリーを、当該測定装置で測定可能な領域にまで希釈して得た。
・沈降方式による顔料の平均粒子径測定
マイクロメリティクス社製のセディグラフ5100を使用して、顔料の粒度分布を測定し、50累積質量%に該当する平均粒子径(d50)を求めた。なお、測定に供した顔料分散液は、分散剤(ポリアクリル酸ナトリウム)を対顔料0.05%添加して調製した顔料スラリーを、燐酸塩系分散剤(ナンカリン)の0.1%水溶液で、顔料固形分濃度が約1%になるよう希釈して得た。

・塗被紙および原紙の密度
JIS P 8118(1998)に準拠して、塗被紙および原紙の密度を測定した。
・塗被紙の白紙光沢度
ISO 8254−1 Part1(1999)に準拠して、光沢度計(GM−25/村上色彩技術研究所製)を用いて75°光沢度を測定した。
・塗被紙の印刷光沢度
RI印刷試験機にて、印刷インキ(バリウスG墨Sタイプ/大日本インキ社製)を0.3cc使用して2回印刷(重ね刷り)を行い、23℃、50%RHの雰囲気で2日間放置してインキを乾燥させ、光沢度計(GM−26D/村上色彩技術研究所製)を用いて60°光沢度を測定した。
・塗被紙の印刷平滑性
RI印刷試験機にて、印刷インキ(バリウスG墨Sタイプ/大日本インキ社製)を0.3cc使用して2回印刷(重ね刷り)を行い、23℃、50%RHの雰囲気で2日間放置してインキを乾燥させ、印刷面の平滑性を以下の基準で目視評価した。
◎;インキ濃度が均一でムラがなく、印刷平滑性が極めて良好である。
○;インキ濃度に僅かにムラが認められるが、塗被紙としては良好なレベル。
△;インキ濃度にムラが目立ち、印刷平滑性が劣る。
×;インキ濃度にムラが非常に目立ち、印刷平滑性がかなり劣る。
・塗被紙の表面強度
RI印刷試験機にて、印刷インキ(紙試験用SD50紅/東洋インキ社製)を0.6cc使用して印刷を行い、印刷面のピッキングの程度を目視評価した。
◎;ピッキングが全く発生せず、表面強度が極めて良好である。
○;ピッキングが僅かに発生しているが、塗被紙としては良好なレベルである。
△;ピッキングが発生しており、表面強度が劣る。
×;ピッキングが多く発生しており、表面強度がかなり劣る。
実施例1
(A) 原紙の調製
酸素−オゾン−水酸化ナトリウム−過酸化水素−二酸化塩素からなる工程で多段漂白されたLBKP(CSF430ml)50%と、酸素−オゾン−水酸化ナトリウム−過酸化水素−二酸化塩素からなる工程で多段漂白されたNBKP(CSF450ml)20%と、GP(CSF80ml)30%とからなるパルプスラリーに、填料として軽質炭酸カルシウム(タマパールTP−121/奥多摩工業社製)を原紙灰分が10%となるように添加した後、パルプ固形分に対して硫酸アルミニウム0.5%、カチオン澱粉(エースK−100/王子コーンスターチ社製)0.5%、アルキルケテンダイマーサイズ剤(サイズパインK−287/荒川化学社製)0.1%、ポリアクリルアミド(ポリストロン851/荒川化学社製)0.02%を順次添加し、紙料を調製した。得られた紙料をオントップツインワイヤー抄紙機で抄紙し、さらにゲートロールサイズプレス装置で酸化澱粉(エースA/王子コーンスターチ社製)を両面で1.5g/m(固形分)塗布・乾燥し、マシンカレンダーで平滑化処理を施して実量50g/m、紙厚73μm、密度0.68g/cmの原紙を得た。
(B) 水性塗被液の調製
分散剤としてポリアクリル酸ナトリウムを、分散するデラミネーテッドカオリンに対して0.1部添加した水溶液に、デラミネーテッドカオリンA(コンツアー1160/イメリス社製)90部、重質炭酸カルシウム(ハイドロカーブ90/備北粉化工業社製)10部を順次添加し、コーレス分散機で分散し、顔料スラリーを調製した。このスラリーに、接着剤として澱粉(エースA/王子コーンスターチ社製)4.0部、スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス(T−2561C/JSR社製)12部、滑剤としてステアリン酸カルシウム(ノプコートC−104HS/サンノプコ社製)0.2部、および消泡剤、染料などの助剤を順次加え、更に水を加えて固形分濃度53%の水性塗被液を得た。なお、このデラミネーテッドカオリンAは、光散乱方式により測定した平均粒子径d50が2.7μm、沈降方式により測定した平均粒子径d50が0.38μm、光散乱方式により測定した平均粒子径d50と沈降方式により測定した平均粒子径d50の比、d50/d50が7.1であった。
(C) 塗被紙の製造
上記水性塗被液を上記条件で抄紙した原紙に、乾燥重量が片面当り7g/mとなるようにブレードコーターで両面塗被、乾燥した後、スーパーカレンダー仕上げを行い、実量64g/m、紙厚66μm、密度0.97g/cmの印刷用塗被紙を得た。
実施例2
実施例1の水性塗被液の顔料のうち、重質炭酸カルシウム(ハイドロカーブ90/備北粉化工業社製)を粗粒の重質炭酸カルシウム(ハイドロカーブ60/備北粉化工業社製)に変更して水性塗被液を調製した以外は、実施例1と同様にして印刷用塗被紙を得た。なお、得られた印刷用塗被紙は、実量64g/m、紙厚66μm、密度0.97g/cmであった。
実施例3
(A) 原紙の調製
酸素−オゾン−水酸化ナトリウム−過酸化水素−二酸化塩素からなる工程で多段漂白されたNBKP(CSF450ml)35%と、GP(CSF80ml)50%と、新聞古紙から製造したDIP(CSF180ml)15%とからなるパルプスラリーに、填料として軽質炭酸カルシウム(タマパールTP−121/奥多摩工業社製)を原紙灰分が15%となるように添加した後、パルプ固形分に対して硫酸アルミニウム0.5%、カチオン澱粉(エースK−100/王子コーンスターチ社製)0.5%、アルキルケテンダイマーサイズ剤(サイズパインK−287/荒川化学社製)0.1%、ポリアクリルアミド(ポリストロン851/荒川化学社製)0.02%を順次添加し、紙料を調製した。得られた紙料をオントップツインワイヤー抄紙機で抄紙し、さらにゲートロールサイズプレス装置で酸化澱粉(エースA/王子コーンスターチ社製)を両面で1.5g/m(固形分)塗布・乾燥し、マシンカレンダーで平滑化処理を施して実量50g/m、紙厚86μm、密度0.58g/cmの原紙を得た。
(B) 水性塗被液の調製
分散剤としてポリアクリル酸ナトリウムを、分散するデラミネーテッドカオリンに対して0.1部添加した水溶液に、デラミネーテッドカオリンB(コンツアー1500/イメリス社製)80部、重質炭酸カルシウム(ハイドロカーブ90/備北粉化工業社製)20部を順次添加し、コーレス分散機で分散し、顔料スラリーを調製した。このスラリーに、接着剤として澱粉(エースB/王子コーンスターチ社製)4.0部、スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス(T−2561C/JSR社製)12部、滑剤としてステアリン酸カルシウム(ノプコートC−104HS/サンノプコ社製)0.2部、および消泡剤、染料などの助剤を順次加え、更に水を加えて固形分濃度52%の水性塗被液を得た。なお、このデラミネーテッドカオリンBは、光散乱方式により測定した平均粒子径d50が2.7μm、沈降方式により測定した平均粒子径d50が0.46μm、光散乱方式により測定した平均粒子径d50と沈降方式により測定した平均粒子径d50の比、d50/d50が5.9であった。
(C) 塗被紙の製造
上記水性塗被液を上記条件で抄紙した原紙に、乾燥重量が片面当り5g/mとなるようにブレードコーターで両面塗被、乾燥した後、スーパーカレンダー仕上げを行い、実量60g/m、紙厚67μm、密度0.90g/cmの印刷用塗被紙を得た。
実施例4
(A) 原紙の調製
酸素−オゾン−水酸化ナトリウム−過酸化水素−二酸化塩素からなる工程で多段漂白されたLBKP(CSF430ml)70%と、酸素−オゾン−水酸化ナトリウム−過酸化水素−二酸化塩素からなる工程で多段漂白されたNBKP(CSF450ml)30%とからなるパルプスラリーに、填料として軽質炭酸カルシウム(タマパールTP−121/奥多摩工業社製)を原紙灰分が10%となるように添加した後、パルプ固形分に対して硫酸アルミニウム0.5%、カチオン澱粉(エースK−100/王子コーンスターチ社製)0.5%、アルキルケテンダイマーサイズ剤(サイズパインK−287/荒川化学社製)0.1%、ポリアクリルアミド(ポリストロン851/荒川化学社製)0.02%を順次添加し、紙料を調製した。得られた紙料をオントップツインワイヤー抄紙機で抄紙し、さらにゲートロールサイズプレス装置で酸化澱粉(エースA/王子コーンスターチ社製)を両面で1.5g/m(固形分)塗布・乾燥し、マシンカレンダーで平滑化処理を施して実量50g/m、紙厚65μm、密度0.77g/cmの原紙を得た。
(B) 水性塗被液の調製
分散剤としてポリアクリル酸ナトリウムを、分散するデラミネーテッドカオリンに対して0.1部添加した水溶液に、デラミネーテッドカオリンB(コンツアー1500/イメリス社製)90部、重質炭酸カルシウム(ハイドロカーブ90/備北粉化工業社製)10部を順次添加し、コーレス分散機で分散し、顔料スラリーを調製した。このスラリーに、接着剤として澱粉(エースB/王子コーンスターチ社製)4.0部、スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス(T−2561C/JSR社製)12部、滑剤としてステアリン酸カルシウム(ノプコートC−104HS/サンノプコ社製)0.2部、および消泡剤、染料などの助剤を順次加え、更に水を加えて固形分濃度52%の水性塗被液を得た。
(C) 塗被紙の製造
上記水性塗被液を上記条件で抄紙した原紙に、乾燥重量が片面当り5g/mとなるようにブレードコーターで両面塗被、乾燥した後、スーパーカレンダー仕上げを行い、実量60g/m、紙厚62μm、密度0.97g/cmの印刷用塗被紙を得た。
実施例5
(A) 原紙の調製
酸素−オゾン−水酸化ナトリウム−過酸化水素−二酸化塩素からなる工程で多段漂白されたLBKP(CSF430ml)80%と、酸素−オゾン−水酸化ナトリウム−過酸化水素−二酸化塩素からなる工程で多段漂白されたNBKP(CSF450ml)20%とからなるパルプスラリーに、填料として軽質炭酸カルシウム(タマパールTP−121/奥多摩工業社製)を原紙灰分が8%となるように添加した後、パルプ固形分に対して硫酸アルミニウム0.5%、カチオン澱粉(エースK−100/王子コーンスターチ社製)0.5%、アルキルケテンダイマーサイズ剤(サイズパインK−287/荒川化学社製)0.1%、嵩高剤(KB−115/花王社製)0.8%、ポリアクリルアミド(ポリストロン851/荒川化学社製)0.02%を順次添加し、紙料を調製した。得られた紙料をオントップツインワイヤー抄紙機で抄紙し、さらにゲートロールサイズプレス装置で酸化澱粉(エースA/王子コーンスターチ社製)を両面で1.5g/m(固形分)塗布・乾燥し、マシンカレンダーで平滑化処理を施して実量70g/m、紙厚106μm、密度0.66g/cmの原紙を得た。
(B) 水性塗被液の調製
分散剤としてポリアクリル酸ナトリウムを、分散するデラミネーテッドカオリンに対して0.1部添加した水溶液に、デラミネーテッドカオリンC(コンツアー2070/イメリス社製)60部、重質炭酸カルシウム(ハイドロカーブ90/備北粉化工業社製)40部を順次添加し、コーレス分散機で分散し、顔料スラリーを調製した。このスラリーに、接着剤として澱粉(エースB/王子コーンスターチ社製)4.0部、スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス(T−2561C/JSR社製)12部、滑剤としてステアリン酸カルシウム(ノプコートC−104HS/サンノプコ社製)0.2部、および消泡剤、染料などの助剤を順次加え、更に水を加えて固形分濃度53%の水性塗被液を得た。なお、このデラミネーテッドカオリンCは、光散乱方式により測定した平均粒子径d50が2.1μm、沈降方式により測定した平均粒子径d50が0.47μm、光散乱方式により測定した平均粒子径d50と沈降方式により測定した平均粒子径d50の比、d50/d50が4.5であった。
(C) 塗被紙の製造
上記水性塗被液を上記条件で抄紙した原紙に、乾燥重量が片面当り6g/mとなるようにブレードコーターで両面塗被、乾燥した後、スーパーカレンダー仕上げを行い、実量82g/m、紙厚90μm、密度0.91g/cmの印刷用塗被紙を得た。
比較例1
実施例1の水性塗被液において、澱粉(エースA/王子コーンスターチ社製)4部を0部に変更し、保水剤(ソマレックス270E/ソマール社製)を0.1部添加して水性塗被液を調製した以外は、実施例1と同様にして印刷用塗被紙を得た。なお、得られた印刷用塗被紙は、実量64g/m、紙厚66μm、密度0.97g/cmであった。
比較例2
実施例1の水性塗被液において、澱粉(エースA/王子コーンスターチ社製)4部を8部に変更して水性塗被液を調製した以外は、実施例1と同様にして印刷用塗被紙を得た。なお、得られた印刷用塗被紙は、実量64g/m、紙厚60μm、密度1.07g/cmであった。
比較例3
実施例3の水性塗被液の顔料のうち、デラミネーテッドカオリンB(コンツアー1500/イメリス社製)を微粒カオリン(ミラグロス/エンゲルハード社製)に変更して水性塗被液を調製した以外は、実施例3と同様にして印刷用塗被紙を得た。なお、本微粒カオリンは、光散乱方式により測定した平均粒子径d50が1.8μm、沈降方式により測定した平均粒子径d50が0.24μm、光散乱方式により測定した平均粒子径d50と沈降方式により測定した平均粒子径d50の比、d50/d50が7.5であった。また、得られた印刷用塗被紙は、実量60g/m、紙厚66μm、密度0.91g/cmであった。
比較例4
実施例3の水性塗被液の顔料のうち、デラミネーテッドカオリンB(コンツアー1500/イメリス社製)をデラミネーテッドカオリンD(カピムNP/RCC社製)に変更して水性塗被液を調製した以外は、実施例3と同様にして印刷用塗被紙を得た。なお、デラミネーテッドカオリンDは、光散乱方式により測定した平均粒子径d50が3.7μm、沈降方式により測定した平均粒子径d50が0.95μm、光散乱方式により測定した平均粒子径d50と沈降方式により測定した平均粒子径d50の比、d50/d50が3.9であった。また、得られた印刷用塗被紙は、実量60g/m、紙厚66μm、密度0.91g/cmであった。
比較例5
実施例3の水性塗被液の顔料のうち、デラミネーテッドカオリンB(コンツアー1500/イメリス社製)をデラミネーテッドカオリンE(カピムDG/RCC社製)に変更して水性塗被液を調製した以外は、実施例3と同様にして印刷用塗被紙を得た。なお、デラミネーテッドカオリンEは、光散乱方式により測定した平均粒子径d50が2.3μm、沈降方式により測定した平均粒子径d50が0.61μm、光散乱方式により測定した平均粒子径d50と沈降方式により測定した平均粒子径d50の比、d50/d50が3.8であった。また、得られた印刷用塗被紙は、実量60g/m、紙厚66μm、密度0.91g/cmであった。
比較例6
実施例5の水性塗被液の顔料のうち、デラミネーテッドカオリンC(コンツアー2070/イメリス社製)をエンジニアードカオリン(エクシロン/エンゲルハード社製)に変更して水性塗被液を調製した以外は、実施例5と同様にして印刷用塗被紙を得た。なお、本エンジニアードカオリンは、光散乱方式により測定した平均粒子径d50が2.4μm、沈降方式により測定した平均粒子径d50が0.61μm、光散乱方式により測定した平均粒子径d50と沈降方式により測定した平均粒子径d50の比、d50/d50が3.9であった。また、得られた印刷用塗被紙は、実量82g/m、紙厚90μm、密度0.91g/cmであった。
比較例7
実施例5の水性塗被液の顔料のうち、デラミネーテッドカオリンC(コンツアー2070/イメリス社製)をデラミネーテッドカオリンF(ニューサーフ/エンゲルハード社製)に変更して水性塗被液を調製した以外は、実施例5と同様にして印刷用塗被紙を得た。なお、デラミネーテッドカオリンFは、光散乱方式により測定した平均粒子径d50が5.6μm、沈降方式により測定した平均粒子径d50が2.1μm、光散乱方式により測定した平均粒子径d50と沈降方式により測定した平均粒子径d50の比、d50/d50が2.7であった。また、得られた印刷用塗被紙は、実量82g/m、紙厚90μm、密度0.91g/cmであった。
比較例8
実施例5の水性塗被液の顔料のうち、デラミネーテッドカオリンC(コンツアー2070/イメリス社製)60部のうち、30部を微粒カオリン(ミラグロス/エンゲルハード社製)に変更して水性塗被液を調製した以外は、実施例5と同様にして印刷用塗被紙を得た。なお、得られた印刷用塗被紙は、実量82g/m、紙厚90μm、密度0.91g/cmであった。
Figure 0004344930

Claims (2)

  1. 原紙の両面に顔料と接着剤を主成分とする塗被層を設けたのち平滑化処理を施したオフセット印刷用塗被紙において、原紙と接する塗被層が下に規定するデラミネーテッドカオリンを全顔料の50質量%以上含有し、水溶性接着剤を全顔料の2〜5質量%含有し、塗被紙の密度が0.60〜1.00g/cm3の範囲であり、塗被紙の白紙光沢度Gと密度Dとで規定される式:D×100−Gの値が30以上50以下であることを特徴とするオフセット印刷用塗被紙。
    デラミネーテッドカオリンの規定
    光散乱方式により測定した平均粒子径d50 が2.0〜3.5μmの範囲内にあり、沈降方式により測定した平均粒子径d50 が0.35〜0.55μmの範囲内にあり、しかも、平均粒子径d50 と平均粒子径d50 の比、d50 /d50 が4以上である。
  2. 前記白紙光沢度が40%以上である請求項1記載のオフセット印刷用塗被紙。
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