JP2005314821A - オフセット印刷適性及びグラビア印刷適性を兼備する印刷用塗工紙 - Google Patents

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Abstract

【課題】 オフセット印刷適性及びグラビア印刷適性を兼ね備えた塗工紙の提供。
【解決手段】 この課題は、木材パルプを主原料とする塗工原紙の上に顔料と接着剤を主成分とする塗工層が形成されている印刷用塗工紙において、該塗工層が極微細重質炭酸カルシウムを5〜45重量部及び中空有機顔料を2〜7重量部含有する顔料、及び該塗工層の顔料100重量部に対してガラス転移温度(Tg)−5℃〜+10℃のラテックスを固形分として7〜11重量部含み、かつ塗工紙表面平滑度が0.6μm以下(ISO 8791−4:1992 測定圧2000kPa)の範囲に仕上げられていることによって解決される。




Description

本発明はオフセット印刷並びにグラビア印刷のどちらにも使用する事が出来る印刷用塗工紙に関するものであって、特にカタログ・雑誌本文等の商業・出版印刷用紙として用いられる。
従来から、商業印刷・出版印刷ではオフセット印刷が利用されてきた。オフセット印刷には枚葉、輪転の二種類があるが、いずれの方式にしても、グラビアインキに比べて粘凋なインキを使用するので、グラビア印刷用塗工紙に比べて表面強度の高い紙が必要とされる。弾力性に富むブランケットを介してのインキ転移となるので印刷上がりは良く、従って、オフセット印刷用塗工紙はグラビア印刷用塗工紙程の高い平滑性を要求されない。
従来のオフセット印刷用紙はグラビア印刷に適するほどの平滑性を持たず、グラビア印刷に用いるとミスドットと呼ばれる網点の欠落が生じ、印刷面の仕上がりが悪くなるという欠点があり、グラビア印刷に使用することはできなかった。
オフセット印刷用塗工紙は、通常、顔料としてカオリン、炭酸カルシウムが適宜配合され、場合によっては強光沢を出すために有機顔料なども適宜配合し、接着剤(以下、「バインダー」と記す。)として澱粉、ラテックス等を適宜配合した塗料が原紙上に塗工され、その後スーパーカレンダー等で平滑化処理され生産される。
オフセット印刷用塗工紙に用いるラテックスのガラス転移温度は、スーパーカレンダー等での平滑化処理の際にスーパーカレンダーのロール汚れが発生しないように、又、表面強度を重視するために−5℃〜+10℃の物が使用されているのが一般的である。オフセット印刷用塗工紙は、このような場合、スーパーカレンダー処理により平滑度を高めても、ラテックスそのものの持つ硬さに起因してグラビア印刷適性に要求されるクッション性を維持しながら、圧力下での平滑性が得られない。
尚、スーパーカレンダーで平滑化処理をしても、ラテックスのガラス転移温度が高いためにある程度紙の硬さ(いわゆる腰)が保たれ、印刷用紙を積み替える等の作業を行う場合に扱いやすい紙となる。
一方、グラビア印刷は、ハイライト部から中間部にかけての再現性が優れていて美しい写真調の印刷が出来るので広く利用されている。グラビア印刷は金属ロールの凹版から直接紙面にインクを転移させる方式であるため、印刷用紙に対して高い平滑性や高いクッション性が要求される。グラビアインキはオフセットインキに比べ粘凋ではないので、表面強度の高い紙は要求されない。
グラビア印刷用塗工紙はその特性上、紙面の強度が弱いため、紙剥け、塗工層からの粉落ちが発生しオフセット印刷に使用する事が出来なかった。
グラビア印刷用塗工紙の製造は、顔料として焼成カオリン、デラミネーテッドクレーが主顔料として用いられ、バインダーとしてラテックスが主バインダーとして用いられた塗料を原紙上に塗工し、その後スーパーカレンダー等で平滑化処理され生産される。
グラビア印刷用塗工紙に用いられるラテックスは、グラビア印刷適性に要求されるクッション性を維持しつつ圧力下での平滑度を高めるために、スーパーカレンダーでのロール汚れ発生は多少犠牲にしてもガラス転移温度−55℃〜0℃の物が用いられる。しかし、グラビア印刷用塗工紙に用いられるラテックスはオフセット印刷用塗工紙に用いられるラテックスに比べて顔料の結合効果は乏しく、製造された塗工紙は表面強度が弱く、グラビア印刷以外では使用することが出来ない。
尚、ラテックスのガラス転移温度が低いために、グラビア印刷用塗工紙は硬さ(いわゆる腰)が無く、柔らかい紙として仕上がる。一般に、グラビア印刷用紙は枚葉印刷として使用されることは無いが、枚葉として用いる場合には大きな欠点となる事が予想される。
このように、オフセット印刷に適した特性とグラビア印刷に適した特性とは異なり、それぞれの印刷方式に見合った印刷用紙、即ちオフセット印刷用紙及びグラビア印刷用紙として個別に上市されている。しかし、印刷業界からは例えば情報記録用紙の如くインクジェット記録方式とか電子写真記録方式とか熱転写記録方式などの各種プリンターや静電写真(PPC)方式の複写機にそれぞれ専用の記録用紙を使用していたが、それぞれのプリンターや複写機別に記録用紙の在庫管理をしなくてはならず、その管理が煩雑になっていた。近年になってこれらの共用記録用紙が上市され、管理の煩雑さが改善され、このような共用可能な機能を、即ちグラビア印刷用とかオフセット印刷用とか印刷用紙の種別を意識しなくても、それぞれの印刷方式に適宜兼用可能なものが要望されてきている。
一方、製紙メーカーにとっては塗料変更による変抄作業や資材ロスを少なくする等製造作業の効率化・省資源化のために、同一ロットでの塗工紙製造が求められている。オフセット印刷に適した特性とグラビア印刷に適した特性を併せ持つ塗工紙の開発が急務となっていた。
オフセット印刷適性及びグラビア印刷適性を兼ね備えた塗工紙を提供する事を目的とする。
本発明は、木材パルプを主原料とする塗工原紙の上に顔料とバインダーを主成分とする塗工層が形成されている印刷用塗工紙において、該塗工層が極微細重質炭酸カルシウムを5〜45重量部及び中空有機顔料を2〜7重量部含有する顔料、及び該塗工層の顔料100重量部に対してガラス転移温度(Tg)−5℃〜+10℃のラテックスを固形分として7〜11重量部含み、且つ、塗工紙表面平滑度が0.6μm以下(ISO 8791−4:1992 測定圧2000kPa)の範囲に仕上げられた事を特徴とするオフセット印刷適性及びグラビア印刷適性を兼備する印刷用塗工紙とするものである。
更には、塗工原紙の表面にサイズプレス、ゲートロール等で塗布処理を行わずに、塗料の一段塗工だけを行う事により、より優れたオフセット印刷適性及びグラビア印刷適性を兼備する印刷用塗工紙とするものである。
該塗工層が極微細重質炭酸カルシウムを5〜45重量部及び中空有機顔料を2〜7重量部含有する顔料とし、塗工層の顔料100重量部に対してガラス転移温度(Tg)−5℃〜+10℃のラテックスを7〜11重量部含むとしたのは、表面平滑度0.6μm以下の範囲に仕上げるためであり、且つ、塗工紙の表面強度をオフセット印刷に耐えるものとするからである。極微細重質炭酸カルシウムが5重量%未満、あるいは45重量%を越えると平滑化処理が困難となる。
極微細重質炭酸カルシウムが指定範囲であっても、中空有機顔料も2重量部未満であると平滑化処理が不十分になり、また7重量部を超えると平滑化処理は更に改善されるが、塗料の流動性が低下する事により操業時のストリーク、ブリーディングが発生しやすく好ましくない。
顔料の範囲を制限し、ガラス転移温度(Tg)−5℃〜+10℃のラテックスを7〜11重量部含むとしたのは、スーパーカレンダーの汚れも発生させず、且つ、塗工紙の表面強度をオフセット印刷に耐えるものとするからである。
従来グラビア印刷用塗工紙の塗料に用いられているガラス転移温度(Tg)−55℃〜0℃のラテックスと比較し、スーパーカレンダーの汚れは発生しづらく、且つ、7〜11重量部使用することにより表面強度も維持する事ができる。7重量部未満では表面強度が維持できず、11重量部を超えると加圧下でのクッション性を維持しつつの平滑度の低下が顕著となる。
更に塗工原紙の表面にサイズプレス、ゲートロール等で澱粉等の塗布処理を行わず、極微細重質炭酸カルシウムを5〜45重量部及び中空有機顔料を2〜7重量部含有する顔料とし、塗工層の顔料100重量部に対してガラス転移温度(Tg)−5℃〜+10℃のラテックスを7〜11重量部含む塗料の一段塗工だけにより、より優れたオフセット印刷適性及びグラビア印刷適性を持たせる事ができる。従って本発明の印刷用塗工紙はその製造工程数が少ないく、そのために経済性も優れている。
以上のように、サイズプレス、ゲートロール等で澱粉等塗布処理を行わない事により、加圧下でのクッション性を保持しつつ平滑度を更に向上することができる。
この様な構成をとることによって、本発明の塗工紙はオフセット印刷適性及びグラビア印刷適性を兼備する印刷用塗工紙として使用することができる。
以下に本発明に関するオフセット印刷適性及びグラビア印刷適性を兼備する印刷用塗工紙の好ましい態様例を上げて具体的に説明する。
本発明に用いられる塗工原紙は木材パルプを主原料とする。即ち、広葉樹晒クラフトパルプ、針葉樹晒クラフトパルプ等の化学パルプ、GP(グランドパルプ)、TMP(サーモメカニカルパルプ)等の機械パルプや古紙由来のパルプを適宜原料として任意に組合せてまたは単独で(但し、木材パルプが必ず主原料として)用いられる。これらは、公知の長網多筒型抄紙機、長網の上に上部脱水作用を持つ機構のついたオントップ多筒型抄紙機、ギャップフォーマー等で抄紙される、酸性紙、中性紙を包含する物である。塗工原紙中にはカチオン澱粉、ポリアクリルアマイド等の紙力増強剤、ロジンサイズ、アルケニル無水琥珀酸、アルキルケテンダイマー、合成サイズ剤等のサイズ剤、タルク、炭酸カルシウム、合成ゼオライト、チタン等の填料及びコロイダルシリカ、ポリアクリルアマイド、ポリエチレンオキサイド等の歩留まり向上剤、ろ水剤等の抄紙補助薬品が含まれる。
必要に応じて、サイズプレス、ゲートロール等により澱粉、ポリアクリルアマイド、ポリビニルアルコール等の紙力向上薬品を塗布処理する事も、オフセット印刷での耐刷力を更に向上させたい場合は可能であるが、グラビア印刷時における加圧下でのクッション性を保持しつつ平滑度をより重視する場合には好ましくない。
本発明による塗料を用いれば、塗工原紙に澱粉等紙力向上薬品をサイズプレス、ゲートロール等により塗布処理しなくとも、オフセット印刷での耐刷力は十分保持できる。
本発明に用いられる塗料は極微細重質炭酸カルシウムを5〜45重量部及び中空有機顔料を2〜7重量部含有する顔料とし、塗工層の顔料100重量部に対してガラス転移温度(Tg)−5℃〜+10℃のラテックスを7〜11重量部含む。
極微細重質炭酸カルシウムは5〜45重量部を含有することが好ましく、さらに好ましくは10〜40重量部を含有することが望ましい。また、極微細重質炭酸カルシウムは累積粒度分布で2μmアンダーが99%、1μmアンダーが90%程度のもので、通常使用されている湿式重質炭酸カルシウム2μmアンダー90%程度のものよりも更に細かい重質炭酸カルシウムである。尚、粒度分布は島津製作所の遠心沈降型粒度分布測定器SACP−2を使用した。
中空有機顔料は2〜7重量部含有することが好ましく、さらに好ましくは3〜6重量部を含有することが望ましい。また、中空有機顔料とは中空プラスチックピグメントとも呼ばれ、平均粒径が0.5μm〜1.5μm、内径が0.3μm〜0.8μm、空隙率が25%〜55%程度のものが市販されている。
特に限定する物ではないが、塗工紙の平滑性を重視する場合には大粒径の物を一般的には使用するが、塗工操業においてストリーク、ブリーディングなどのトラブルを起こしやすく、平均粒径0.5μm程度のものが好ましい。
極微細重質炭酸カルシウム、中空有機顔料と併用する塗工紙用顔料は、従来使用されている塗工紙用顔料であれば制限されるものではない。
具体的な例をあげると、カオリン、クレー、焼成カオリン、デラミネーテッドクレー、チタン、軽質炭酸カルシウム、サチンホワイト等が適宜用いられるが、出きるだけ平滑性が出るような組み合わせを用いる。
ラテックスは顔料100重量部に対してガラス転移温度(Tg)−5℃〜+10℃のラテックスを7〜11重量部使用する。
ラテックスのガラス転移温度(Tg)が−5℃〜+10℃であれば好ましく、さらに好ましくは−2℃〜+10℃であることが望ましく、ラテックスのその他の特性、例えば、粒径、ゲル含量に制限はない。
ラテックスの配合量は平滑性、強度、スーパーカレンダー汚れを考慮して、顔料100重量部に対して7〜11重量部に限定される。
上述した顔料、ラテックスを含む塗料は、澱粉、CMC、合成粘度調整剤、pH調整剤、蛍光染料、色味付け、防腐剤などを適宜含み、ブレードコータ、ロッドコータ、エアーナイフコータなどの公知の設備によって、塗工原紙の両面にオンマシン或いはオフマシンで一段塗工される。
塗工原紙に下塗りをした場合の上塗りとして用いても良いが、一段塗工でもオフセット印刷適性及びグラビア印刷適性を兼ね備えた塗工紙は製造する事が可能であるので、コストの増加を伴う二段塗工は実施する必要がない。
このようにして塗工された塗工紙は、公知の乾燥機で乾燥された後に、スーパーカレンダーのような表面の仕上げ設備で平滑化処理される。
平滑化処理は表面平滑度が0.6μm以下となるようにし上げる。表面平滑度が0.6μmを超えると印刷でのミッシングドットが増えてグラビア印刷には適さない。
尚、表面平滑度はISO 8791−4:1992 に記載のあるパーカープリントサーフを用い、測定圧2000kPaで測定する。
以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、勿論本発明はこれによって限定される物ではない。尚、以下において%および部とあるのは、全て重量%および重量部を示す。塗料配合は部数で示す。
フリーネス450mlcsfの広葉樹晒クラフトパルプ80%、フリーネス450mlcsfの針葉樹晒クラフトパルプ20%からなる木材パルプ原料に、絶乾パルプ重量当たりで軽質炭酸カルシウム(商標TP121 奥多摩工業製)の含有量が10%となるよう添加し、更に中性ロジンサイズ剤(商標CC167 星光PMC製)0.2%を添加し、オントップ多筒型抄紙機により坪量44g/mの塗工原紙を抄造した。この塗工原紙には
オンマシン上でゲートロールコータにより、リン酸エステル化澱粉(商標MS4600 日本食品加工製)を両面で乾燥塗布量2.2g/mとなるように塗布した。
この塗工原紙に次に示す塗料をブレードコータにより、片面乾燥塗工量10g/mとな
るように両面塗工した後乾燥し、線圧200kg/cm、温度100℃、300m/分、2ニップでスーパーカレンダー処理して本発明の塗工紙を仕上げた。
塗料配合
顔料 一級カオリン ウルトラホワイト90(エンゲルハード製) 54部、
極微細湿式重質炭酸カルシウム カービラックス(イメリス製) 40部、
中空有機顔料 OP−84J(ロームアンドハース製) 6部、
分散剤 SDA−40N(ソマール製) 0.1部、
pH調整剤 苛性ソーダ 0.1部、
リン酸エステル化澱粉 MS4600(日本食品加工製) 2部、
SBRラテックス PA0372(日本エーアンドエル製) (固形分)8部、
(ラテックスのガラス転移温度−2℃)
塗料固形分 62%
塗工紙表面平滑度、オフセット印刷の耐刷力評価、グラビア印刷のミッシングドット、塗工時の操業性、スーパーカレンダー時の汚れは次の方法で測定、評価した。
(1)塗工紙表面平滑度:
得られた塗工紙を恒温、恒湿条件(23℃、50%)にて一昼夜放置し、その後パーカープリントサーフ(ISO 8791−4:1992 に記載)により、測定条件2000kPaの加圧下で測定した。数値が低いほど塗工紙の平滑が高いことを示す。
(2)オフセット印刷の耐刷力評価:
得られた塗工紙5,000枚を三菱重工製の三菱ダイヤ4色機で、11,000枚/時の印刷速度で刷了後、ブランケットの汚れ具合を目視評価し、市場性の判定を行った。
インキはDIC Values−Gを用いた。
判定基準 ◎、○・・市場性有り。
△、×・・市場性無し。
(3)グラビアのミッシングドット評価:
得られた塗工紙から所定の供紙片を作成し、大蔵省印刷局式グラビア印刷適性試験機(熊谷理機工業製)により網グラビア版を用いて印刷し、10〜70%網点部のミッシングドットを目視観察し、評価した。
判定基準 ◎、○・・優れており、市場性有り。
△・・劣っていて、市場性無し。
(4)塗工時の操業性:
ブレードコータにより750m/分で塗工し、ブリーディング、ストリークの発生を目視により評価し、判定した。
判定基準 ◎、○・・優れており、実操業に耐える。
△、×・・劣っていて、実操業に耐えない。
(5)スーパーカレンダーの汚れ(操業性):
巻取り20,000mを処理した後のロール汚れ・曇りの程度を目視にて評価した。
判定基準 ◎、○・・優れており、実操業に耐える。
△、×・・劣っていて、実操業に耐えない。
塗料配合で顔料の組み合わせを、84部のウルトラホワイト90、10部のカービラックスおよび6部のOP−84Jとし、そしてSBRラテックス部数を11部に変更した以外は実施例1と同様にして塗工紙を仕上げた。
塗料配合で顔料の組み合わせを57部のウルトラホワイト90、3部のOP−84Jに変更した以外は実施例1と同様にして塗工紙を仕上げた。
塗料配合で、SBRラテックス(ガラス転移温度 10℃)に置き換えた以外は実施例1と同様にして塗工紙を仕上げた。
オンマシンゲートロールコータによる、リン酸エステル化澱粉塗布処理を実施しない以外は実施例3と同様にして塗工紙を仕上げた。
比較例1:
塗料配合で顔料の組み合わせを、84部のウルトラホワイト90、極微細湿式重質炭酸カルシウムのカービラックスに替えて10部のイメリス製カービタル90(微細湿式重質炭酸カルシウム、2μmアンダー90%)および6部のOP−84Jとし、SBRラテックス部数を8部に変更した以外は実施例1と同様にして塗工紙を仕上げた。
比較例2:
塗料配合で顔料の組み合わせを、44部のウルトラホワイト90、50部のカービラックスおよび6部のOP−84Jとした以外は実施例1と同様にして塗工紙を仕上げた。
比較例3:
塗料配合で顔料の組み合わせを、52部のウルトラホワイト90、40部のカービラックスおよび8部のOP−84Jとした以外は実施例1と同様にして塗工紙を仕上げた。
比較例4:
塗料配合で顔料の組み合わせを、57部のウルトラホワイト90、40部のカービラックスおよび3部のOP−84Jとし、SBRラテックス部数を6部とした以外は実施例1と同様にして塗工紙を仕上げた。
比較例5:
塗料配合で、SBRラテックスをグラビア用ラテックス(ガラス転移温度 −47℃)に置き換えた以外は実施例1と同様にして塗工紙を仕上げた。
比較例6:
塗料配合で、SBRラテックスを旭化成製AP310(ガラス転移温度Tg −13℃)に置き換えた以外は実施例1と同様にして塗工紙を仕上げた。
比較例7:
塗料配合で、SBRラテックスを(ガラス転移温度 21℃)に置き換えた以外は実施例1と同様にして塗工紙を仕上げた。
Figure 2005314821
表1から以下のことが判る。極微細重質炭酸カルシウムでなく微細重質炭酸カルシウムを使用した比較例1および極微細重質炭酸カルシウムの含有量が45重量部を超えて50重量部含有する比較例2では平滑度が悪く、かつグラビアのミッシングドット評価が不十分である。中空有機顔料含有量が7重量部を超えて8重量部含まれる比較例3では塗工時の操業性が極めて悪い。ガラス転移点(Tg)が本発明の範囲に含まれる−2℃でも、ラテックス量が6重量部と本発明の範囲に不足する比較例4の場合には、オフセット印刷の耐刷力評価が非常に悪く、ガラス転移点(Tg)が本発明の範囲に含まれない−47℃のラテックスを使用した場合にはオフセット印刷の耐刷力評価が非常に悪くかつスーパーカレンダーの汚れが酷い。ガラス転移点(Tg)が本発明の範囲に含まれない−13℃のラテックスを使用した場合には、スーパーカレンダーの汚れがある。また、ガラス転移点(Tg)が本発明の範囲に含まれない+21℃のラテックスを使用した場合には、平滑度が極めて悪く、かつミッシングドット評価も悪い。
これに対して、本発明の範囲内にある実施例1〜5の印刷用塗工紙の場合には、表1から判る通り、平滑度、オフセット印刷の耐刷力、グラビアのミッシングドット評価、塗工時の操業性およびスパーカレンダーの汚れのそれぞれの全ての項目において卓越しており、オフセット印刷適性及びグラビア印刷適性を兼備していることが明らかである。

Claims (2)

  1. 木材パルプを主原料とする塗工原紙の上に顔料と接着剤を主成分とする塗工層が形成されている印刷用塗工紙において、該塗工層が極微細重質炭酸カルシウムを5〜45重量部及び中空有機顔料を2〜7重量部含有する顔料、及び該塗工層の顔料100重量部に対してガラス転移温度(Tg)−5℃〜+10℃のラテックスを固形分として7〜11重量部含み、かつ塗工紙表面平滑度が0.6μm以下(ISO 8791−4:1992 測定圧2000kPa)の範囲に仕上げられた事を特徴とするオフセット印刷適性及びグラビア印刷適性を兼備する印刷用塗工紙。
  2. 塗工原紙にサイズプレス、ゲートロール等で表面処理を行わずに、塗料の一段塗工だけを行った請求項1記載のオフセット印刷適性及びグラビア印刷適性を兼備する印刷用塗工紙。
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