JP2003113595A - オフセット印刷用塗工紙 - Google Patents

オフセット印刷用塗工紙

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JP2003113595A
JP2003113595A JP2001308122A JP2001308122A JP2003113595A JP 2003113595 A JP2003113595 A JP 2003113595A JP 2001308122 A JP2001308122 A JP 2001308122A JP 2001308122 A JP2001308122 A JP 2001308122A JP 2003113595 A JP2003113595 A JP 2003113595A
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JP
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Masato Higashiyama
正人 東山
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】表面サイズプレス液に特定の糊液を用いること
により、内部結合強度と透気性を向上させ、優れた耐ブ
リスター性を得ることのできるオフセット印刷用塗工紙
を提供する。 【解決手段】セルロースパルプを原料として抄紙して得
られる原紙の上に、顔料と接着剤からなる塗工層を設け
てなるオフセット印刷用塗工紙において、当該原紙が表
面サイズプレス液の糊液として、アルデヒド基を生成官
能基とする酸化澱粉をゲートロールコーター方式(以
下、GRC方式と略す。)を用いて塗工してなるもので
あることを特徴とするオフセット印刷用塗工紙。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、オフセット印刷用
塗工紙に関し、さらに詳しくは内部結合強度と透気性を
向上させ、耐ブリスター性に優れたオフセット印刷用塗
工紙に関するものである。 【0002】 【従来の技術】オフセット印刷用塗工紙を用いたオフセ
ット印刷では、印刷時に発生する問題点の一つに、”ブ
リスター”と呼ばれる現象がある。ブリスターは、オフ
セット印刷用塗工紙の印刷中に、紙自体の有する水分が
印刷時の急速な加熱(120℃前後)によって蒸発し、
発生した水蒸気が紙の毛細管を通って外に逃げようとす
る時に発生する。印刷部ではインキ層により水蒸気が逃
げ場を失い、オフセット印刷用塗工紙内部に圧力が発生
することになる。この圧力に紙内部の繊維結合強度が耐
えられない場合、その部分は剥離され、塗工層が火ぶく
れた状態となる。 【0003】従来より、ブリスターの対策、即ち耐ブリ
スター性の向上させるには、水蒸気脱出のし易さ(透気
性の向上)、紙内部の繊維間結合強度の強化(内部結合
強度の向上)により行われている。しかしながら、カチ
オン化澱粉を増量添加する方法や、叩解を進め紙料の濾
水度を細かくすることによって繊維間結合を増強させる
方法では、内部結合強度は向上するが透気性は逆に悪化
し、さらに濾水性の低下による抄速低下という悪影響を
及ぼす。また、合成紙力剤を添加する方法では、内部結
合強度や透気性、濾水性は向上するが、凝集が強く地合
の悪化を招く。また、表面サイズプレス方法をインクラ
インドサイズプレス方式(以下、ISP方式と略す。)
とし、表面サイズプレス液を紙内部にまで浸透させるこ
とによって繊維間結合を強化させてやる方法では、内部
結合強度、透気性ともに向上するが、低濃度、低粘度の
表面サイズプレス液のため、紙切れの発生、乾燥負荷の
増加、抄速の低下などの操業上の問題が多い。 【0004】また従来、オフセット印刷用塗工紙の原紙
には、経済的な理由から自家変性澱粉を用いることが多
い。自家変性澱粉は、使用の直前に製紙工場内で熱化学
変性を施した製紙メーカー自製品であるが、澱粉糊化液
の老化性が早く、サイズ効果も出にくいなどの問題点を
有する。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、表面
サイズプレス液に特定の糊液を用いることにより、内部
結合強度と透気性を向上させ、優れた耐ブリスター性を
得ることのできるオフセット印刷用塗工紙を提供するも
のである。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明者は、上記に鑑み
鋭意研究した結果、本発明のオフセット印刷用塗工紙を
発明するに至った。 【0007】即ち、本発明のオフセット印刷用塗工紙
は、セルロースパルプを原料として抄紙して得られる原
紙の上に、顔料と接着剤からなる塗工層を設けてなるオ
フセット印刷用塗工紙において、当該原紙が表面サイズ
プレス液の糊液として、アルデヒド基を生成官能基とす
る酸化澱粉をGRC方式を用いて塗工してなるものであ
ることを特徴とするものである。 【0008】 【発明の実施の形態】以下、本発明におけるオフセット
印刷用塗工紙について、詳細に説明する。オフセット印
刷用塗工紙において、原紙への表面サイズプレス方式
は、近年の抄紙機械の高速化、操業性の向上により、G
RC方式が主流となってきていることから、本発明にお
ける表面サイズプレス方式においてもGRC方式を用い
るものである。 【0009】本発明では、GRC方式において原紙への
表面サイズプレス液の紙中への浸透性を上げるために、
従来技術である表面サイズプレス液に用いられる糊液と
して、自家変性澱粉を用いるのではなく、アルデヒド基
を生成官能基とした酸化澱粉を用いることにより、紙中
への浸透性が高いという効果が得られることに着目し
た。 【0010】本発明において、表面サイズプレス液に用
いられる糊液として、アルデヒド基を生成官能基とする
粘性の低い酸化澱粉を用いることにより、紙中への浸透
性を高めて繊維間結合を強化し、内部結合強度を向上さ
せ、紙表面のカバーリングを減らして透気性を向上させ
ることを見い出し、これにより、自家変性澱粉を用いた
場合と較べて、同等以上の耐ブリスター性を確保でき、
カチオン化澱粉や合成紙力剤などの内添紙力剤添加量の
減量が計れ、叩解の程度も濾水性や地合に影響が及ばな
い範囲内で叩解を粗くすることが可能となり、抄速など
の操業性の向上にも寄与できることがわかった。 【0011】本発明における”アルデヒド基を生成官能
基とした酸化澱粉”とは、乾式培焼法により製造される
酸化澱粉を示すものであり、本発明ではこれを”乾式酸
化澱粉”と称する。一般には、コーンスターチに酸化還
元物(例えば、過酸化水素水など。)をスプレーなどに
より散布、均一に混合含浸させた後、ベルトドライヤー
などの乾式培焼装置により加熱反応処理させるものであ
る。この酸化反応により得られる官能基は、アルデヒド
基である特徴が知られている。 【0012】本発明におけるオフセット印刷用塗工紙の
原紙に用いられる表面サイズプレス液とは、澱粉糊化液
単独を示すが、用途により澱粉糊化液にサイズ性を付与
する目的で表面サイズ剤を添加したり、数種の添加剤を
添加混合したものでも構わない。表面サイズプレス液の
液濃度は目的とする塗工量により、適宜希釈して使用さ
れるが通常7〜10%程度である。 【0013】一般に、乾式酸化澱粉は、同一濃度の自家
変性澱粉に較べてはるかに低粘度であるという特徴があ
る。この粘度が低いことにより、表面サイズプレス液の
糊液として乾式酸化澱粉を用いた場合に、紙中への浸透
性を上げることが可能となる。つまり、表面サイズプレ
ス液に用いられる糊液として低粘度である乾式酸化澱粉
を用いることにより、ISP方式のような”どぶ浸け塗
工”に近づけることができる。紙中への表面サイズプレ
ス液の浸透が増大され、繊維間結合が強化されることか
ら原紙の内部結合強度が向上するという効果が得られ
る。 【0014】また、乾式酸化澱粉では、紙中への浸透性
が高いことから紙表面にフィルム状に留まりにくい。紙
表面のカバーリングが減ることから原紙自体の透気性が
向上するという効果が得られる。カバーリングが減少す
ることにより、紙表面強度の低下が懸念されやすいが、
オフセット印刷用塗工紙においては塗工層が設けられる
ために原紙自体の面強度は、さほど重要では無く、塗工
量も0.8g/m2程度で良い。また、生成官能基である
アルデヒド基が架橋結合し、強固な被膜を形成するた
め、原紙に必要とされる面強度は充分確保できる。 【0015】従来技術であるカチオン化澱粉を増量する
方法や、叩解を進め濾水度を細かくして繊維間結合を増
強させる方法では、内部結合強度は向上するが透気性は
逆に悪化するため、結果として得られる耐ブリスター性
の効果は小さいものとなる。さらに叩解を進めると、濾
水性の低下も招き、抄速低下という操業性への悪影響を
及ぼす。また、合成紙力剤を用いる方法では、内部結合
強度や透気性、濾水性は向上するものの凝集が強いため
に地合の悪化を招く結果となる。 【0016】しかしながら、本発明における表面サイズ
プレス液の糊液として、アルデヒド基を生成官能基とす
る乾式酸化澱粉をGRC方式を用いて塗工することによ
り、紙中への浸透性の向上、カバーリングの減少効果が
得られ、原紙の内部結合強度および透気性を向上させる
ことが可能となり、耐ブリスター性が向上する。 【0017】このことから、カチオン化澱粉の増量や叩
解を進める方法、さらには合成紙力剤を添加する方法を
実施しなくても、従来技術と同等以上の耐ブリスタ−性
が得られることとなり、結果としてカチオン化澱粉や合
成紙力剤の減量および抄速向上、地合向上という優れた
効果が得られる。 【0018】乾式酸化澱粉からなる糊液は、従来から用
いられている自家変性澱粉や酸化澱粉の糊液と全く同様
の糊化方法により得ることができ、使い勝手も良い。つ
まり、澱粉スラリーは、攪拌装置を備えた加温容器によ
り85〜95℃で一定時間保持するか、ジェットクッカ
ーにより加熱蒸気を加え、130〜160℃に加温しな
がら通過させることで簡単に糊化できる。 【0019】ここでいう、表面サイズプレス液に用いら
れる糊液として、アルデヒド基を生成官能基とした酸化
澱粉を用いることにより、内部結合強度と透気性が向上
し、耐ブリスター性が得られるという事実は、実際に原
紙の内部結合強度、透気性と塗工紙のブリスター発生状
況を評価した結果から得られたものである。 【0020】本発明のオフセット印刷用塗工紙に用いら
れる原紙の抄造には、化学パルプ、高収率パルプ、脱墨
パルプのセルロースパルプ、填料、染料、サイズ剤、乾
燥紙力増強剤、湿潤紙力増強剤、定着剤、歩留まり向上
剤など、通常抄紙で用いられるパルプ、添加剤を必要に
応じて含むものとする。また塗工時の塗液に関しても、
填料、ラテックス、澱粉が適宜含まれる。 【0021】 【実施例】以下、実施例を挙げて、本発明の効果を説明
するが、これによって本発明が何ら限定されるものでは
ない。実施例中、%は質量%を示す。 【0022】実施例1 パルプスラリーとして、紙力増強剤を添加せず、カチオ
ン化澱粉1.00%、濾水度390ccのLBKP73
%、濾水度450ccのNBKP27%を用いて抄造
し、表面サイズプレス液の糊液として、乾式酸化澱粉
(王子コーンスターチ社製試作品)を用い、GRC方式
にて0.8g/m2塗工し、実施例1の原紙を得た。ここ
で、表面サイズプレス液は、クッカーにて糊化した17
%の乾式酸化糊液を温水にて希釈して8%とした。得ら
れた原紙の内部結合強度、ガーレー透気度の測定を行っ
た。さらに、下記の塗工液を用いて原紙の両面にブレー
ドコーターにより片面当たり8g/m2塗工し、ドライヤ
ーにて水分4%まで乾燥後、スーパーカレンダー処理を
施して実施例1のオフセット印刷用塗工紙を得た。 【0023】 <塗工液の配合> 市販一級カオリンクレー 50部 市販重質炭酸カルシウム 50部 市販ポリアクリル酸系分散剤 0.1部 ラテックスバインダー 12部 市販燐酸エステル澱粉 3部 市販カルボキシメチルセルロース系増粘剤(CMC) 0.1部 水酸化ナトリウム pH9.6に調製 【0024】実施例2 実施例1のパルプスラリーに用いられるカチオン化澱粉
を1.10%とした以外は、実施例1と同様にして実施
例2のオフセット印刷用塗工紙を得た。 【0025】実施例3 実施例1のパルプスラリーに用いられるカチオン化澱粉
を1.10%、濾水度420ccのLBKP、濾水度4
80ccのNBKPとした以外は、実施例1と同様にし
て実施例3のオフセット印刷用塗工紙を得た。 【0026】実施例4 実施例3のパルプスラリーに用いられるカチオン化澱粉
を0.85%とし、紙力増強剤を0.3%用いた以外
は、実施例1と同様にして実施例4のオフセット印刷用
塗工紙を得た。 【0027】実施例5 実施例4のパルプスラリーに用いられるカチオン化澱粉
を0.75%、紙力増強剤を0.2%、濾水度390c
cのLBKP、濾水度450ccのNBKPとした以外
は、実施例4と同様にして実施例5のオフセット印刷用
塗工紙を得た。 【0028】比較例1 パルプスラリーとして、紙力増強剤を添加せず、カチオ
ン化澱粉1.00%、濾水度390ccのLBKP73
%、濾水度450ccのNBKP27%を用いて抄造
し、表面サイズプレス液の糊液として、自家変性澱粉を
用い、GRC方式にて0.8g/m2塗工し、比較例1の
原紙を得た。ここで、表面サイズプレス液は、クッカー
にて糊化した17%の乾式酸化糊液を温水にて希釈して
8%とした。得られた原紙の内部結合強度、ガーレー透
気度の測定を行った。さらに、実施例1と同一配合の塗
工液を原紙の両面にブレードコーターにより片面当たり
8g/m2塗工し、ドライヤーにて水分4%まで乾燥後、
スーパーカレンダー処理を施して比較例1のオフセット
印刷用塗工紙を得た。 【0029】比較例2 比較例1のパルプスラリーに用いられるカチオン化澱粉
を1.10%とした以外は、比較例1と同様にして比較
例2のオフセット印刷用塗工紙を得た。 【0030】比較例3 比較例1のパルプスラリーに用いられるカチオン化澱粉
を1.20%とした以外は、比較例3と同様にして比較
例3のオフセット印刷用塗工紙を得た。 【0031】比較例4 比較例1のパルプスラリーに用いられるカチオン化澱粉
を0.85%とし、紙力増強剤を0.3%用いた以外
は、比較例1と同様にして比較例4のオフセット印刷用
塗工紙を得た。 【0032】上記、実施例1〜5および比較例1〜4に
おける製造条件、原紙の内部結合強度、ガーレー透気
度、地合、さらにオフセット印刷用塗工紙の耐ブリスタ
ー性について、下記の評価方法により評価し、その結果
を下記表1に示した。 【0033】評価方法: <内部結合強度>TAPPI UM 403に準拠して
測定した。単位はKN/mである。 【0034】<地合>地合測定機LUZEX5000
(ニレコ社製)により測定した。なお、地合指数が大き
い程、地合が悪いことを示している。 【0035】<ガーレー透気度>JIS P8117の
方法に準じた。なお、数値が大きい程、透気性が悪いこ
とを示している。 【0036】<ブリスター>明製作所のRIテスターで
オフセットインキ1mlを塗工紙の両面に印刷し、25
0℃の熱プレスで印刷面を加熱し、印刷表面に発生した
火ぶくれを目視にて判定した。 ◎:全く発生なし ○:僅かに発生 △:発生あるも実用上問題のないレベル ×:実用上不可 【0037】 【表1】 【0038】評価:本発明の実施例1〜5と比較例1〜
4の結果から、表面サイズプレス液に用いられる糊液と
して、アルデヒド基を生成官能基とした乾式酸化澱粉を
用いることにより、カチオン化澱粉や合成紙力剤の減
量、および叩解を粗くしても同等以上の耐ブリスター性
を有するオフセット印刷用塗工紙を得ることができると
いう優れた効果が得られることが明らかである。 【0039】実施例1〜2と比較例1〜2との比較から
明らかなように、カチオン化澱粉の同量添加、さらにL
BKP、NBKPの濾水度を同じとした場合でも、乾式
酸化澱粉を用いた場合は、紙中への浸透により繊維間結
合が強化され内部結合強度が向上し、さらにカバーリン
グが減って透気性が向上することから、耐ブリスター性
が向上していることがわかる。この場合、濾水性は変わ
らないことから、抄速と地合には変化はない。 【0040】実施例3と比較例3は、カチオン化澱粉は
同量の添加であるが、LBKP、NBKPの濾水度を粗
くした場合の比較を示す。この場合でも、乾式酸化澱粉
の適用においては、濾水度を粗くしているにも係わら
ず、内部結合強度は維持している。さらに、濾水度を粗
くしたことと、乾式酸化澱粉塗工により、浸透性が増し
カバーリングが減少したことから、透気性が向上し、結
果的に耐ブリスター性の向上効果が得られる。また、濾
水性が向上することから抄速アップが可能となった。地
合については、この程度の濾水度を粗くするレベルでは
変化はなく維持できている。 【0041】実施例4と比較例4は、カチオン化澱粉と
合成紙力剤は同量の添加であるが、LBKP、NBKP
の濾水度を粗くした場合の比較を示す。この場合も、乾
式酸化澱粉の適用においては、濾水度を粗くしているに
も係わらず、内部結合強度は維持している。さらに、濾
水度を粗くしたことと、乾式酸化澱粉塗工により、浸透
性が増しカバーリングが減少したことから、透気性が向
上し、結果的に耐ブリスター性を維持している。また、
濾水性が向上することから抄速アップが可能となった。
地合については、この程度の濾水度を粗くするレベルで
は変化はなく維持できている。 【0042】実施例5と比較例4は、カチオン化澱粉と
合成紙力剤は添加量を減量し、LBKP、NBKPの濾
水度を同じとした場合の比較を示す。乾式酸化澱粉の適
用においては、カチオン化澱粉と合成紙力剤を減量して
いるにも係わらず、内部結合強度は維持している。さら
に、乾式酸化澱粉塗工により、浸透性が増しカバーリン
グが減少したことから、透気性が向上し、結果的に耐ブ
リスター性も維持している。また、カチオン化澱粉が減
り、濾水性が向上することから抄速アップが可能となっ
た。地合については、合成紙力剤が減量され凝集が抑え
られることから良化していることがわかる。 【0043】 【発明の効果】上記結果から明らかなように、本発明の
オフセット印刷用塗工紙は、用いられる原紙が、表面サ
イズプレス液の糊液として、アルデヒド基を生成官能基
とする酸化澱粉をGRC方式を用いて塗工して製造され
ることにより、カチオン化澱粉や合成紙力剤の減量、お
よび叩解を粗くしても同等以上の耐ブリスター性を有し
たオフセット印刷用塗工紙を得ることができるという優
れた効果が得られる。また、地合や抄速等の操業性が大
幅に向上するという効果も得られる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 セルロースパルプを原料として抄紙して
    得られる原紙の上に、顔料と接着剤からなる塗工層を設
    けてなるオフセット印刷用塗工紙において、当該原紙が
    表面サイズプレス液の糊液として、アルデヒド基を生成
    官能基とする酸化澱粉をゲートロールコーター方式(以
    下、GRC方式と略す。)を用いて塗工してなるもので
    あることを特徴とするオフセット印刷用塗工紙。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009097097A (ja) * 2007-10-12 2009-05-07 Kao Corp 塗工紙の製造方法
JP2009242998A (ja) * 2008-03-31 2009-10-22 Daio Paper Corp 塗工紙及びその製造方法
WO2016158231A1 (ja) * 2015-03-31 2016-10-06 日本製紙株式会社 クリア塗工紙

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