JP5456399B2 - 印刷用通気性化粧シート原紙 - Google Patents

印刷用通気性化粧シート原紙 Download PDF

Info

Publication number
JP5456399B2
JP5456399B2 JP2009171416A JP2009171416A JP5456399B2 JP 5456399 B2 JP5456399 B2 JP 5456399B2 JP 2009171416 A JP2009171416 A JP 2009171416A JP 2009171416 A JP2009171416 A JP 2009171416A JP 5456399 B2 JP5456399 B2 JP 5456399B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
air permeability
printing
decorative sheet
base paper
printability
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2009171416A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011026722A5 (ja
JP2011026722A (ja
Inventor
信行 上原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KJ Specialty Paper Co Ltd
Original Assignee
KJ Specialty Paper Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by KJ Specialty Paper Co Ltd filed Critical KJ Specialty Paper Co Ltd
Priority to JP2009171416A priority Critical patent/JP5456399B2/ja
Publication of JP2011026722A publication Critical patent/JP2011026722A/ja
Publication of JP2011026722A5 publication Critical patent/JP2011026722A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5456399B2 publication Critical patent/JP5456399B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Synthetic Leather, Interior Materials Or Flexible Sheet Materials (AREA)
  • Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
  • Paper (AREA)

Description

本発明は、印刷に適した通気性を有する化粧シート原紙に関するものである。
住宅等の内装材として意匠性を高めるために化粧シートが使用されている。シート原紙表面に印刷等により装飾処理層を形成させ、石膏ボードや合板等の各種基材に貼着させ内装材等として利用されている。また、近年の住宅の高気密化から、室内の結露の発生が問題となり、さらにシックハウス症候群の一因となるホルムアルデヒドが、室内に滞留することとなっている。
これを解決する方法として、調湿性やガス吸着性を有する基材を用いた化粧板を用いるのが有効である。しかし、装飾処理層である化粧シートを調湿性やガス吸着性を有する基材に粘着させると、通気性が低下するため調湿性等の基材の性能を十分に活かせないといった問題があった。
装飾処理層を有する化粧シートは通気性を優先させると平滑度の低下により印刷に適さなくなり、また印刷適性を優先させると通気性が低下するといったことにより、木目印刷等を施した化粧シート原紙を基材に貼着すると通気性を低下させ基材の調湿性等を充分に発揮できないといった問題があった。
そのため、基材に調湿性を有するものを用いた場合、化粧シートにより調湿性を低下させない事が求められている。そこで、印刷を行わない化粧シートを用いていた。また、不織布と多孔質フィルムを積層させ通気性シートを作成する方法が提案されている(特許文献1)。さらに、パルプ等のセルロース系繊維にポリエステル等の合成繊維を混合することにより通気性を有する壁紙が報告されている(特許文献2)。しかし、通気性を確保すると平滑性が悪化し印刷に適さなくなるなど問題があった。
特開2004−060061号 特開2006−200111号
本発明は、通気性と印刷適性を両立する化粧シート原紙を提供することを課題とする。
本発明者らは、かかる課題を解決するため鋭意研究の結果、繊維分として、芯部がポリエチレンテレフタレート鞘部は融点100〜150℃のポリエチレンテレフタレートコポリマーで被覆した繊維長3〜5mm、繊維径1.1〜4.4dtexの合成繊維を2〜10重量%と木材パルプ90〜98重量%とを、ろ水度350〜550mlCSFに叩解し、湿式抄紙してヤンキードライヤーにて乾燥した後、ヤンキー面を印刷面としてカレンダー処理を施してなる以下の(1)〜(3)を満たす坪量40〜60g/m 通気性化粧シート原紙。
(1)平滑度 150〜300s
(2)層間剥離 60〜85N/m
(3)透気度 10〜16s
を提供する。
本発明により、通気性と印刷適性を両立する通気性化粧シート原紙を得ることができる。当該化粧シート原紙に印刷処理してなる通気性化粧シートを調湿性やガス吸着性を有する基材に貼着させ、意匠性の高い機能性内装材として使用することができる。
本発明で使用する木材パルプは、印刷適性、通気性の観点からL材を使用することが好ましい。例えば、広葉樹晒しクラフトパルプ(LBKP)、広葉樹晒しサルファイトパルプ(LBSP)、広葉樹溶解クラフトパルプ(LDKP)等がある。なお、印刷適性を損なわない範囲でN材を適宜混合することも可能である。
パルプと合成繊維を混合し叩解する。ろ水度を350〜550mlCSF(好ましくは400〜500mlCSF)に叩解する。叩解する方法としては公知のものであれば特に限定するものでなく、例としてはビーターやダブルディスクリファナーが挙げられる。
木材パルプと合成繊維のろ水度が350ml〜550mlCSFの範囲になると、透気度と叩解度のバランスが悪くなる。ろ水度がすぎると透気度が上昇し、ろ水度がすぎると平滑度が低下し印刷適性が悪化する。
得られる原紙の坪量としては、40〜60g/mとなるように抄紙することが好ましい。40g/m 未満では、通気性は良好だが、十分な強度を得ることができないため好ましくない。また、60g/m を超えると通気性が悪くなるため好ましくない。
本発明で使用する合成繊維は、芯部がポリエステル系樹脂で、鞘部は芯部より低融点の共重合ポリエステル系樹脂で被覆した合成繊維である。芯部のポリエステル系樹脂の融点は、200〜300℃、鞘部は、100〜150℃程度の融点であることが好ましい。鞘部に部より低融点の合成繊維を使用することで鞘部の合成繊維がカレンダー処理により紙表面に溶解し皮膜が形成され、平滑性が上がることで印刷適性が良好になる。また芯部は、溶解しないため通気性を確保できる。
使用する合成繊維は、繊維分の全重量のうち2〜10重量%配合する。この範囲外の配合量であると通気性と印刷適性のバランスが悪くなる。使用する合成繊維長は3〜5mmである。3〜5mmの合成繊維を使用し上記のろ水度にすることで印刷適性にすぐれた化粧シート原紙を得ることができる。また、当該合成繊維の太さは1.1〜4.4dtexである。これ以外の太さの合成繊維であると通気性と印刷適性のバランスが悪くなる。
本発明には、公知の填料を添加することができる。通常、填料を添加すると通気性を阻害するため、通気性を阻害しない程度に添加する必要がある。例えば、遮蔽性を得るために二酸化チタンを添加する場合は、木材パルプに対して2〜5重量%の配合量であれば、通気性を確保した上で遮蔽性を得ることが可能である。
本発明には、公知の製紙薬品を内添する。具体的には、乾燥紙力剤、表面紙力剤、湿潤紙力等である。紙力増強剤は、ポリアクリルアミドエピクロロヒドリンやCMCやカチオンデンプンがある。特に印刷適性を得るためには、表面紙力剤を添加することが好ましい。使用できる表面紙力剤としては、デンプン類、セルロース類の天然高分子やアクリルアミド系樹脂類等の合成高分子を用いることができる。これらの中でもカチオンデンプン等のデンプン類が好ましい。
本発明には、製紙原料に粘剤を添加することで、抄紙機のワイヤにパルプ繊維を均一に分散させることで、良好な地合を形成させることができる。使用する粘剤は、公知のものであれば、特に限定されないが、アニオン性のポリアクリルアミド系粘剤等が使用できる。
抄紙方法は、特に限定されないが、長網、丸網、傾斜ワイヤ、あるいは多層抄きの各抄紙機を用いることができ、いずれの方法でもよい。
印刷適性(平滑性)を良好なものにするためヤンキードライヤーとの接触面が印刷面となるようにヤンキードライヤーで乾燥させる。ヤンキードライヤーにより合成繊維を溶解させ表面に均一なPET皮膜を形成させることができる。
さらに、本発明では、高い印刷適性を得る目的でカレンダー処理をする。印刷適性(平滑性)と通気性は、カレンダーの熱ロールの温度、線圧で調整する。本願の通気性と印刷適性(平滑性)を得るためには、熱ロールの温度は、室温(25℃)〜80℃、線圧は、150〜250kg/cmで行うと良好な印刷適性と通気性を得ることができる。
本発明には、必要に応じて顔料等を添加することで単色の装飾処理をすることも可能であるが、本発明のシート原紙は、印刷後においても充分な通気性を確保することができるので、各種印刷(グラビア印刷等)による装飾処理を施すことが可能である。本発明のシート原紙は、木目印刷等による装飾処理をしても十分な通気性を確保することができる。
本発明では、印刷後の通気性は、原紙の透気度を代用とし、印刷適性は、層間剥離と平滑度を代用特性とした。印刷後においても十分な通気性を確保するためには、原紙の段階で、透気度を10〜16sとする必要がある。この透気度であれば、印刷後においても必要な通気性を確保することができる。
印刷適性については、原紙の平滑度を150〜300s、層間剥離を60〜85N/mとすることで必要な印刷適性を得ることができる。
以下に、本発明の実施例を挙げる。本発明の物性値については、以下の方法で行った。また、通気性は、透気度を代用とし、印刷適性は、平滑度及び層間剥離を代用特性とした。
(1)透気度 JAPAN TAPPI紙パルプ試験方法 No.5−2 紙及び板紙―平滑度及び透気度試験方法 王研式法に準じて測定した。透気度が、10〜16sとなると印刷後の通気性を○とした。
(2)平滑度JAPAN TAPPI紙パルプ試験方法 No.5−2 紙及び板紙―平滑度及び透気度試験方法 王研式法を用いて測定した。
(3)層間剥離JAPAN TAPPI紙パルプ試験方法 No.19−2 板紙―すき合わせ層のはく離強さ試験方法 平均荷重測定法 B法に準じて測定した。 平滑度が150〜300s、層間剥離60〜85N/mの場合、印刷適性を○とした。
(4)ろ水度(叩解度) JIS P8121に基づき測定した。
(実施例1〜4)(比較例1〜5)表1に示すような条件で長網抄紙機により抄紙した。パルプはLBKP、合成繊維は芯部:融点255℃のPET、鞘部:融点110℃のPET共重合、2.2dtex、長さ3mmの繊維をパルプと混合し、ダブルディスクリファナーで表1に示すフリーネス(カナディアン)に叩解した。実施例1〜4、比較例4〜5には、パルプに対してカルボキシルメチルセルロース乾燥紙力剤0.25重量%、カチオンデンプン表面紙力剤1.0重量%、ポリアクリルアミドエピクロロヒドリン樹脂ウエット紙力0.7重量%を添加した。比較例1〜3では、ポリアクリルアミドエピクロロヒドリン樹脂ウエット紙力0.7重量%、ポリアミド系表面紙力剤1.3重量%を添加した。印刷面をヤンキードライヤー面に密着させて乾燥し、表1に示すような熱ロール、線圧によりキャレンダー処理をした。
Figure 0005456399
本発明により、通気性と印刷適性を両立する通気性化粧シート原紙を得ることができる。当該化粧シート原紙に印刷処理してなる通気性化粧シートを調湿性やガス吸着性を有する基材に貼着させ、意匠性の高い機能性内装材として使用することができる。

Claims (1)

  1. 繊維分として、芯部がポリエチレンテレフタレート鞘部は融点100〜150℃のポリエチレンテレフタレートコポリマーで被覆した繊維長3〜5mm、繊維径1.1〜4.4dtexの合成繊維を2〜10重量%と木材パルプ90〜98重量%とを、ろ水度350〜550mlCSFに叩解し、湿式抄紙してヤンキードライヤーにて乾燥した後、ヤンキー面を印刷面としてカレンダー処理を施してなる以下の(1)〜(3)を満たす坪量40〜60g/m 通気性化粧シート原紙。
    (1)平滑度 150〜300s
    (2)層間剥離 60〜85N/m
    (3)透気度 10〜16s
JP2009171416A 2009-07-22 2009-07-22 印刷用通気性化粧シート原紙 Active JP5456399B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009171416A JP5456399B2 (ja) 2009-07-22 2009-07-22 印刷用通気性化粧シート原紙

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009171416A JP5456399B2 (ja) 2009-07-22 2009-07-22 印刷用通気性化粧シート原紙

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2011026722A JP2011026722A (ja) 2011-02-10
JP2011026722A5 JP2011026722A5 (ja) 2012-02-02
JP5456399B2 true JP5456399B2 (ja) 2014-03-26

Family

ID=43635772

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009171416A Active JP5456399B2 (ja) 2009-07-22 2009-07-22 印刷用通気性化粧シート原紙

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5456399B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5929099B2 (ja) * 2011-10-28 2016-06-01 王子ホールディングス株式会社 保湿ペーパー,保湿ペーパーの製造装置,及び保湿ペーパーの製造方法
JP5592984B2 (ja) * 2013-08-21 2014-09-17 北越紀州製紙株式会社 湿式電子写真用印刷用紙

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06322695A (ja) * 1993-05-12 1994-11-22 Tokai Pulp Kk ポリエステル紙
JPH0711334U (ja) * 1993-07-29 1995-02-21 株式会社河合楽器製作所 表面化粧材
JP3757783B2 (ja) * 2000-10-30 2006-03-22 王子製紙株式会社 プリント化粧板用薄葉紙およびその製造方法
JP2002180398A (ja) * 2000-12-14 2002-06-26 Toppan Printing Co Ltd 化粧紙及びそれを用いた化粧板
JP4158361B2 (ja) * 2001-07-16 2008-10-01 王子製紙株式会社 プリント化粧板用薄葉紙及びその製造方法
JP4782451B2 (ja) * 2004-12-20 2011-09-28 淑夫 今井 通気性壁紙の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011026722A (ja) 2011-02-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2007077526A (ja) 壁紙用裏打ち紙
KR20180013965A (ko) 비목질 섬유를 포함하는 높은 내구성의 타월
JP7348251B2 (ja) 新聞用紙
KR20170106985A (ko) 습식 성능이 개선된 타월
WO2013132017A1 (en) Layered sheetlike material comprising cellulose fibres
JP2010529316A (ja) 紙の製造方法
JP5456399B2 (ja) 印刷用通気性化粧シート原紙
JP3714124B2 (ja) 嵩高板紙
ES2787211T3 (es) Proceso para producir al menos una capa de papel o cartón y un papel o cartón producido de acuerdo con el proceso
JP6791067B2 (ja) 熱転写紙用原紙および熱転写紙
JP2011026722A5 (ja)
JP6118617B2 (ja) 多層紙及び多層紙の製造方法
JP4158361B2 (ja) プリント化粧板用薄葉紙及びその製造方法
JP2008261078A (ja) 嵩高塗工紙及びその製造方法
JP4802128B2 (ja) 塗被紙の製造方法
JP3673760B2 (ja) 電子部品の製造に使用される工程剥離紙用原紙及び工程剥離紙
JP4533937B2 (ja) 床材用含浸紙
JP2018003218A (ja) 不織布およびその製造方法並びにその不織布を用いた壁紙
JP5454296B2 (ja) 化粧板用紙
JP2008297668A (ja) 印刷用紙
JP2007138339A (ja) 寸法安定性に優れた紙
JP5595656B2 (ja) 床材用含浸紙
JP2015110848A (ja) 印刷用塗工紙の製造方法
JP2003113595A (ja) オフセット印刷用塗工紙
JP6052069B2 (ja) 蒸散紙およびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20110930

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111208

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120420

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130313

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130910

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130913

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140107

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140108

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5456399

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150