JP3757783B2 - プリント化粧板用薄葉紙およびその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明はプリント化粧板用の原紙に関する。更に詳しくはグラビア印刷機によりベタ印刷と柄印刷を施し、合板、パーティクルボード、中密度繊維板(MDF)などの基材に貼りつけて化粧板とし、建材用あるいは家具などの表面材に利用するためのプリント化粧板において、グラビア印刷適性に優れたプリント化粧板用薄葉紙およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
プリント化粧板用原紙は、合板・ボード等を基材とし表面に目止めを兼ねて、無地、あるいは柄をグラビア印刷し、基材に貼り合わせ、その上にアミノアルキッド樹脂やポリウレタン樹脂等を塗布乾燥させたプリント合板として一般建築内装および家具類に広く使用されている。
【0003】
化粧板には、天然木化粧合板、メラミン化粧板、ジアリルフタレート(DAP)化粧板、ポリエステル化粧板、塩化ビニル化粧板、プリント合板があり、プリント合板は、加工の容易さ、安価なことから、生産量は年々増加している。また、プリント化粧板用原紙は目止め用から薄葉パターン紙として、プリント合板以外の特殊合板へと用途が拡大し、発展をとげている。
【0004】
世界的に見ても住宅部材、家具用部材は木材をスライスした付板品から印刷シート品が主流になっており、印刷基材は燃焼時に有害な塩素ガスを発生する塩ビが嫌われ、オレフィンフィルム、紙が使用されるようになってきており、近年は原紙への品質の要求が更に高まり、紙間強度、表面耐磨耗性、グラビア印刷での意匠性に優れた紙が要求されている。
【0005】
プリント化粧板用原紙に必要な特性としては、以下の項目が挙げられる。
(1)グラビア印刷で白ぬけが少ないこと。インキの着肉が良く、意匠の再現性が良いこと。
(2)紙層間強度、表面強度が強いこと。
(3)化粧板製造時の樹脂の浸透が適度に良いこと。
(4)退色しにくいこと
(5)遮蔽性の良いこと。
(6)寸法安定性が良好なこと
【0006】
この中で、特にグラビア印刷適性について、近年では、旧来のはっきり木目模様が描かれた「オーク調」から、淡く、繊細な柄の「非オーク調」が好まれるようになってきており、「ハイライト部」と呼ばれる色の薄い部分にインクがきちんと載るか否かが最大の課題となっている。またアバタと呼ばれる微細な光沢ぬけが模様としてさらに目立つという課題が生じている。
【0007】
また、第2に必要な特性として、プリント化粧板は、建築施工時に粘着テープを使用したり、家庭で粘着テープを長時間貼ることがあり、これらテープを剥がす時、紙層間で破れると商品価値を失うために原紙の表面強度が高いことが望まれている。
【0008】
上記の品質要求に応えるため、様々な技術が提案されている。原紙の紙層間剥離強度を上げることを目的として、原紙に樹脂を内添した原紙が知られている。また、抄造後の原紙に樹脂含浸した原紙も提案されている(特開昭61−83399号、63−190092号、63−190094号公報)。内添樹脂としては水溶性高分子、合成ゴムラテックス、合成樹脂エマルジョンなどがあり、含浸用樹脂としては、ウレタン樹脂、アミノアルキッド樹脂、アクリル樹脂などがある。しかし、樹脂を含浸すると紙層間強度は上がるものの、表面粗さが粗くなり、グラビア印刷適性が悪化する。また、樹脂を含浸することにより、印刷後の表面コート樹脂のしみ込みが悪化し、出来上がった合板の粘着テープによる剥離性が悪化する場合もある。また、工程が増えることにより、経済性が悪化する。
【0009】
一方、グラビア印刷適性を向上させるために、原紙の上に更に塗料をコートする試みが提案されている。(特開平4−314538号,7−42092号,7−42095号,7−42096号,7−42097号公報)、また、紙層間強度とグラビア印刷適性の双方を向上させる試みとして、樹脂を含浸した原紙にさらに塗料をコートする提案もなされている。(特開平10−273895号公報)、しかし、塗料をコートすることにより、グラビア印刷適性は良好となるものの、印刷後の表面コート用樹脂のしみ込みが悪化し、出来上がった合板の粘着テープ剥離性が悪化する。更に、抄紙後の原紙に樹脂含浸したものと同様、工程が増えることにより、経済性が悪化する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、表面性が良好でグラビア印刷適性の良い、言い換えれば印刷後の画像が細かく、シャープで意匠性に優れており、更に印刷後の樹脂の浸透性が適度に良好で、化粧板としての粘着テープ剥離性に優れ、経済性も良好なプリント合板用薄葉紙を提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は以下の各発明を包括する。
(1)印刷予定面のパーカープリントサーフ(以下PPSと記す)紙平滑度試験機のクランピング圧490kpaでの平滑度が2〜3μm、クランピング圧1960kpaでの平滑度が1.5〜2.5μmであり、PPS圧縮性(490kpaのPPS/1960kpaのPPS)が1.1〜1.3であることを特徴とするプリント化粧板用薄葉紙。
【0012】
(2)該プリント化粧板用薄葉紙をハーパー型抄紙機で紙層形成し、ヤンキー型ドライヤーにより乾燥させることを特徴とする(1)記載のプリント化粧板用薄葉紙。
【0013】
(3)ハーパー型抄紙機で紙層形成し、ヤンキードライヤーの乾燥工程において、反ドライヤー面より150〜400℃の熱風を吹き付け、湿った熱風を吸引する工程を少なくとも1回以上行うことを特徴とするプリント化粧板用薄葉紙の製造方法。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明者等は、プリント化粧板用原紙のグラビア印刷適性に注目して検討を行い、グラビア印刷予定面のパーカープリントサーフ紙平滑度試験機のクランピング圧490kpaでの平滑度が2〜3μm、クランピング圧1960kpaでの平滑度が1.5〜2.5μmであり、PPS圧縮性(490kpaのPPS/1960kpaのPPS)が1.1〜1.3の範囲にすることにより、グラビア印刷適性が良好なプリント化粧板用薄葉紙が提供できることを見出した。
【0015】
本発明のプリント化粧板用薄葉紙に使用するパルプとしては、広葉樹晒クラフトパルプ(L−BKP)が好ましく、印刷時の地合むら、樹脂の浸透性を考えると配合量は60〜100重量%、好ましくは、80〜100重量%とする。針葉樹晒しクラフトパルプ(N−BKP)は20重量%を越えて配合すると地合が悪くなる。場合により、その他合成繊維、非木材繊維等を配合しても良い。
叩解度(フリーネス)は100〜400mlCSF、好ましくは200〜300mlCSFに調成することにより透気度が高まり、グラビア印刷時のインキと印刷後に含浸される樹脂の適度な浸透に効果がある。
【0016】
填料としては、二酸化チタン、クレー、タルク、炭酸カルシウム等が挙げられるが、シートの隠蔽性のためには二酸化チタンが望ましい。シートの隠蔽性はプリント化粧板としての外観に大きく影響する。シートの色相や坪量により隠蔽製が異なるため、0〜25重量%の範囲で配合することができる。
また、必要に応じてサイズ剤、定着剤の他、デンプン、ポリアクリルアミド等の紙力増強剤を内添する。
【0017】
調成した原料をハーパー型抄紙機にて抄紙し、紙の表側(フェルト面と称す)がヤンキードライヤーの鏡面に当たるように乾燥する。
【0018】
抄紙にてハーパー型抄紙機を使用するのは、微細繊維や填料の多い紙の表側の面(フェルト面)がヤンキードライヤーの鏡面に当たるようにするためであり、通常の長網抄紙機の場合は、紙の裏面(ワイヤー面と称す)がヤンキードライヤーの鏡面に当たり、微細繊維や填料が脱水により抜けて少なくなってしまった裏面(ワイヤー面)が艶のある印刷面になるため好ましくない。抄紙、乾燥されたシートは、ヤンキードライヤーの鏡面に当たっている紙の表側の面(フェルト面)が艶のある面となる。
【0019】
このようにして形成された紙層をフェルトにて搬送し、ヤンキードライヤーで乾燥させる。一般的にヤンキードライヤーにて乾燥させたシートは高光沢度、高平滑度を有する事が知られている。該ヤンキードライヤーには、蒸発させた水分を結露させない給気と、該給気を蒸発させた水分と共に排気するためのヤンキードライヤーフードが取り付けられていて、給気として100℃以下の温風が送風されている。
【0020】
本発明ではヤンキードライヤー熱風の温度を150〜400℃の範囲、好ましくは150〜300℃の範囲にする。熱風の温度が150℃未満であるとヤンキードライヤーの表面とシート間に発生する水蒸気を均一且つ迅速に蒸発させることが困難となり、ヤンキードライヤーとシートの非接触部分で発生するアバタを防ぐ事が出来なくなるため適さない。
【0021】
逆に、熱風の温度が400℃を超えて高くなると、過乾燥となりパルプの強度低下し、ひいてはシート強度が低下するばかりでなく、表面の平滑性が悪くなり、シート製造中シワや紙切れが発生しやすくなり、シート製造が困難になるため適さない。
【0022】
ヤンキードライヤーフード内で発生する水蒸気の結露防止、熱効率の向上、アバタの発生防止のためには熱風を吹き付け、水蒸気を含んだ熱風を吸引する工程を少なくとも1回以上行う。通常、シートがヤンキードライヤーに貼りつく適量な水分が必要であり、その範囲は45〜65%であることが好ましい。水分が45%未満であると、ヤンキードライヤーに貼りつかないため適さない、逆に水分が65%を超えて多くなると、ヤンキードライヤーとシートの間に水蒸気が多量に発生し、シートが浮いた状態になり適さない。
ヤンキードライヤーに貼りつく適量の水分をシートが保有していても、乾燥工程でシートとヤンキードライヤとの間に存在する水蒸気が不均一に蒸発し、結果としてアバタ(微小な光沢抜け)が発生するため、光沢を出すためには、ヤンキードライヤーに貼りついたシートの水分を均一に且つ速やかに排除する必要がある。そのためには、水蒸気を含んだ熱風を吸引する工程を少なくとも1回以上行うことが不可欠である。
【0023】
このようにして得られたシートに、カレンダ−にて表面処理を施し厚味プロファイルの均一化を図り、更なるグラビア印刷適性を付与させる。カレンダーとしては特に規定するものではなく、スーパーカレンダー、ソフトカレンダーなど表面の平滑性を高めるものであればいずれでもよいが、オフマシンであると経済的に不利であるため好ましくない。
【0024】
グラビア印刷する面、本発明ではつや面のJAPAN Tappi NO.5王研式平滑度200秒以上、透気度25〜70秒および光沢度が20〜50%にする。
なお、透気度を25〜70秒、更に好ましくは30〜55秒とすることが重要であり、透気度が25秒未満では、短繊維が少ないため、繊維間結合が少なくシートの強度不足となり好ましくない。短繊維が少ない事は、シートのつや面の緻密性が劣ることになり、その結果として、平滑度200秒以上、光沢度20%以上とするのが困難となり好ましくない。
逆に、透気度が70秒を超えた場合では、シート乾燥時の乾燥不良を発生させて平滑ムラおよび光沢ムラとなり、その結果、平滑度および光沢度を請求範囲内にすることが困難となるため適さない。
また、平滑度が200秒未満または光沢度が20%未満になると、グラビア印刷でのインキの着肉性が悪く、ミスドットが多くなる。
逆に、光沢度が50%以上ではグラビア印刷でのインキの着肉性は良いが、乾燥前水分過多や薬品増添などによる地合不良および微少な光沢不良が発生して見栄えが悪くなり適さない。
【0025】
グラビア印刷適性を評価するのにもっとも適しているのがPPS平滑度測定機である。該PPS平滑度測定機は、測定ヘッドの加圧部分(測定ランド)の巾が51μmと薄く、測定が490kPa(5kgf/cm2)、980kPa(10kgf/cm2)、1960kPa(20kgf/cm2)のように印刷条件に近いクランプ圧の下で行える。また、ランド巾51μmは印刷の網点と同程度の大きさであるため、微細な凹凸の測定が行えるものであり、グラビア印刷適性に重要なインキ着肉性、ドットの再現性(白抜け)の評価に最も適した平滑度測定機である。
【0026】
クランピング圧490kpaでの平滑度が3μmを越えてより大きいか、クランピング圧1960kpaでの平滑度が2.5μmを越えてより大きいとグラビア印刷でのインキの着肉性が悪く、ミスドットが多くなる。また、クランピング圧490kpaでの平滑度が2μmより小さいか、クランピング圧1960kpaでの平滑度が1.5μmより小さいとグラビア印刷でのインキの着肉性は良いが、カレンダーのニップ圧を上げなければならず、その結果密度が上昇し、隠蔽性が悪化する。
【0027】
また、PPS圧縮性(490kpaのPPS/1960kpaのPPS)が1.1より小さいとクッション性のない紙となりグラビア印刷でのミスドット(白抜け)が多くなる。また、紙の隠蔽性も悪化する。逆に圧縮性が1.3より大きいとクッション性はあるものの、必然的に密度の低い紙にせざるを得ず、表面が粗くなりインキ着肉性が劣る。
【0028】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。実施例および比較例における%は重量%を表わす。尚、特性の測定並びに評価は、下記の方法によった。
【0029】
(1)厚さ
JIS P-8118に準じて測定した。
【0030】
(2)王研式平滑度、透気度および光沢度
王研式平滑度および透気度はJ.TAPPI No.5に準じて測定し、光沢度はJIS P-8142に準じて測定した。
【0031】
(3)PPS平滑度
Messmer社製PPS−78型パーカープリントサーフ紙平滑度試験機を使用し、クランピング圧490kPa、980kPa、1960kPaでの平滑度(表面粗さ)を測定した。測定値はμm単位で表す。
【0032】
Figure 0003757783
【0033】
Figure 0003757783
【0034】
3)アバタ
得られたプリント化粧板用薄葉紙のグラビア印刷後のアバタによる印刷ムラを目視評価した。
評価は以下の5段階で評価し、4以上を合格とした。
5:印刷ムラがまったくない
4:印刷ムラがほとんどない
3:印刷ムラがあるがほとんど目立たない
2:印刷ムラがあり、目立つ
1:印刷ムラが非常に多い
【0035】
実施例1
広葉樹晒パルプ(L−BKP)と針葉樹晒パルプ(N−BKP)を90%:10%で配合し、フリーネス350mlCSFに叩解し、填料として二酸化チタンを10重量%配合、さらにサイズ剤(荒川化学工業社製SPS−300)を1.0%添加し、その定着剤として合成バンドを1.5%添加した。さらに紙力増強剤としてポリアクリルアマイド(荒川化学工業社製 ポリストロン117)を1%添加し、ハーパー型抄紙機を用い、ヤンキードライヤーでの熱風の温度を160℃で、反ドライヤー面から吹き付けたに後に湿った熱風を吸引し、坪量約20g/m2の薄葉紙を抄造し、ソフトカレンダー処理し、坪量21.3g/m2のプリント化粧板用薄葉紙を得た。
【0036】
実施例2
ヤンキードライヤーでの熱風温度を300℃にした以外は実施例1と同様に坪量23.5g/m2のプリント化粧板用薄葉紙を得た。
【0037】
実施例3
広葉樹晒パルプ(L−BKP)100%をフリーネス300mlCSFに叩解し、ヤンキードライヤーでの熱風温度を180℃にした以外は実施例1と同様にして坪量22.0g/m2のプリント化粧板用薄葉紙を得た。
【0038】
実施例4
広葉樹晒パルプ(L−BKP)100%をフリーネス300mlCSFに叩解し、ヤンキードライヤーでの熱風温度を250℃にした以外は実施例1と同様にして坪量22.5g/m2のプリント化粧板用薄葉紙を得た。
【0039】
実施例5
ヤンキードライヤーでの熱風の温度を160℃にして反ドライヤー面から吹き付け、湿った熱風を吸引する工程を2回行った以外は実施例1と同様にして坪量46.3g/m2のプリント化粧板薄葉紙を得た。
【0040】
実施例6
ヤンキードライヤーでの熱風の温度を250℃にして反ドライヤー面から吹き付け、湿った熱風を吸引する工程を2回おこなった以外は実施例5と同様にして坪量46.3g/m2のプリント化粧板用薄葉紙を得た。
【0041】
比較例1〜4
実施例1と同じ原料配合で、ハーパー型抄紙機にて抄紙後、ヤンキードライヤーでの熱風の温度を100℃(比較例1、2)、120℃(比較例3,4)、で乾燥させ表2の坪量の薄葉紙を製造し、さらにソフトカレンダー処理を行い、坪量、平滑度、透気度および光沢度が各々表2の数値となる紙を得て、実施例1と同様に各物性を評価した。
【0042】
比較例5
実施例1と同じ原料配合とし、ハーパー型抄紙機にかえて、通常の長網抄紙機にて抄紙後、ヤンキードライヤーでの熱風温度を150℃で乾燥させ薄葉紙を製造した。この場合、紙の裏側(ワイヤー面)が艶面となる。抄紙後さらにスーパーカレンダーで平滑度を調整し、坪量、平滑度、透気度および光沢度が表2の数値となる紙を得て、同様に各物性を評価した。
【0043】
比較例6
実施例1と同じ原料配合とし、ハーパー抄紙機にかえて、通常の長網抄紙機にて抄紙後多筒ドライヤーで乾燥させ薄葉紙を製造し、さらにスーパーカレンダーにて平滑度を調整し、坪量、平滑度、透気度および光沢度を表2の数値となる紙を得た。この場合、紙の両面とも艶はなくなる。同様に各物性を評価した。結果を表2に示す。
【0044】
【表1】
Figure 0003757783
【0045】
【表2】
Figure 0003757783
【0046】
表1、2の結果から、実施例1〜6のプリント化粧板用薄葉紙はグラビアインキ着肉性に優れている。一方、比較例1〜6の薄葉紙は表面平滑性または光沢度が劣り、グラビア印刷適性が不良であった。特に網点グラビア版において網点の再現性が劣った。
【0047】
【発明の効果】
特定のクランプ圧でのPPS平滑度と圧縮率を規定することにより、グラビアインキの着肉性が良く、アバタ、白抜けのないグラビア印刷に最も良く適合したプリント化粧板用薄葉紙を得ることが可能となった。

Claims (3)

  1. グラビア印刷予定面のパーカープリントサーフ(以下PPSと記す)紙平滑度試験機のクランピング圧490kpaでの平滑度が2〜3μm、クランピング圧1960kpaでの平滑度が1.5〜2.5μmであり、PPS圧縮性(490kpaのPPS/1960kpaのPPS)が1.1〜1.3であることを特徴とするプリント化粧板用薄葉紙。
  2. 該プリント化粧板用薄葉紙はハーパー型抄紙機で紙層形成し、ヤンキー型ドライヤーにより乾燥させることを特徴とする請求項1のプリント化粧板用薄葉紙。
  3. ハーパー型抄紙機で紙層形成し、ヤンキードライヤーの乾燥工程において、反ドライヤー面より150〜400℃の熱風を吹き付け、湿った熱風を吸引する工程を少なくとも1回以上行うことを特徴とするプリント化粧板用薄葉紙の製造方法。
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