JP2970019B2 - 両面キャスト塗被紙の製造方法 - Google Patents

両面キャスト塗被紙の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、両面キャスト塗被紙の
製造方法に関し、特に高品質の両面キャスト塗被紙を効
率良く製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、印刷物の高級化、ビジュアル化お
よびカラー化などにより、印刷適性ならびに印刷効果の
優れた塗被紙、とりわけ雑誌や書籍の本文用紙として高
級印刷用塗被紙の要望が高まっている。なかでもキャス
ト塗被紙はその外観、印刷効果などの優れた特性により
最高級印刷用塗被紙として使用されているが、これまで
両面の薄物キャスト塗被紙は、要望に対して充分な製品
が市場に出されていなかった。
【0003】キャスト塗被紙が本文用紙として使用され
る場合の現実は、片面がキャスト仕上げされた強光沢面
を持ち、その裏面はアート紙やコート紙あるいは上質紙
のキャスト塗被紙が殆どである。キャスト塗被紙は印刷
用塗被紙として最高級の光沢や平滑性を持ち、印刷物は
他のアート・コート紙では得られない特有の美麗な仕上
りを発揮する。この様なことから両面ともに鏡面仕上げ
された両面キャスト塗被紙、とりわけ薄物両面キャスト
塗被紙が要望されている。
【0004】キャスト塗被紙の製造方法としては、湿潤
状態の塗被層を加熱された鏡面ドラムに圧接、乾燥して
光沢仕上げするウエットキャスト法、湿潤状態の塗被層
を一旦乾燥した後、再湿潤により可塑化させて加熱され
た鏡面ドラムに圧接、乾燥して光沢仕上げするリウエッ
トキャスト法、湿潤状態の塗被層をゲル状態にして加熱
された鏡面ドラムに圧接、乾燥して光沢仕上げするゲル
化キャスト法などが知られている。これらはいずれも、
顔料および接着剤を主体とする塗被層が水を含み湿潤状
態にある間に加熱された鏡面ドラムに圧接して、乾燥
し、離型させて強光沢仕上げする点で原理的に共通して
いる。
【0005】両面キャスト塗被紙を製造するには、原紙
の片面をキャスト仕上げして、これを一旦巻取り、再度
その反対裏面に同様のキャスト仕上げする方法やキャス
トコーターを連続に配置して両面をキャスト仕上げする
方法をとることになる。
【0006】しかしながら、これらの方法によって両面
キャスト塗被紙を製造する場合には、操業面と品質面で
解決しなければならない重要な問題点がある。即ち、ウ
エットキャスト法の場合は両面目をキャスト仕上げする
ときに、片面キャスト後の透気度が高いと乾燥が遅くな
りキャスト操業速度が低下し、さらにその水分が裏面に
浸透して蒸発乾燥中に先キャスト面の光沢や平滑性を悪
化させてしまう。またリウエットキャスト法やゲル化キ
ャスト法の場合にも、同様の問題点があるうえ、プレス
圧が高いために先キャスト面を損なうという難点を抱え
ている。
【0007】さらに、薄物両面キャスト塗被紙を製造す
る場合は、湿潤塗被層の水分が原紙に浸透してプレスニ
ップで皺が発生し易くなる。また湿潤塗被層を鏡面ドラ
ム面に密着させることが不十分になったり、塗被層の一
部がドラム面へ付着してドラムピック現象を起こすこと
などの問題がしばしば発生する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、キヤスト塗
被層中に特定の炭酸カルシウムを含有し、片面キャスト
塗被紙の透気度を特定の範囲内に調整することによっ
て、両面目のキャスト仕上げをする場合に先キャスト面
の光沢や平滑性などの品質面を損なわず、プレスニップ
皺やドラムピックなどの操業面に優れた、両面キャスト
塗被紙の製造方法、特に薄物両面キャスト塗被紙の製造
方法を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、原紙上に顔料
および接着剤を主成分とするキャスト塗被層を設け、そ
の塗被層が湿潤状態にある間に加熱された鏡面ドラムに
圧接、乾燥して、両面を順次キャストコーティング仕上
げする両面キャスト塗被紙の製造方法において、キャス
ト塗被層の顔料として単一粒子径が0.05〜0.15
μmの立方形炭酸カルシウムを顔料100重量部中に2
0〜60重量部使用し、片面キャスト塗被後の透気度を
米坪の2乗で除した値を0.03(sec・m4
2 )以下とすることを特徴とする両面キャスト塗被紙
の製造方法である。
【0010】
【作用】前述の様に、キャスト塗被紙の製造は、湿潤塗
被層を加熱鏡面ドラム面に密着させて乾燥させるため、
通常の塗被紙製造の乾燥とは異なり、水分は全て原紙層
を通して裏面へ蒸発乾燥することになる。即ち、両面キ
ャスト塗被紙の両面目をキャスト仕上げする時は、湿潤
塗被層の水分が加熱ドラム面の熱により水蒸気化し、塗
被層、次いで原紙層、さらに先キャスト面のキャスト塗
被層を透過する。
【0011】このため両面キャスト塗被紙の生産速度は
著しく制限され、先キャスト面の品質を維持することも
困難であった。また、鏡面ドラムへの密着や、ドラムピ
ックなどの問題があった。
【0012】本発明の方法では、キャスト塗被層中に顔
料として単一粒子径が0.05〜0.15μmの立方形
炭酸カルシウムを配合し、キャスト仕上げ面の光沢平滑
性を良好にする。そして、特に片面キャスト塗被後で、
透気度を米坪の2乗で除した値を0.03(sec・m
4 /g2 )以下に調整することによって、両面目のキャ
スト仕上げの際にも蒸発水分が透過し易く、先にキャス
ト仕上げされた面の光沢や平滑性が維持できるだけでな
く、トラムピックも防止することができる。
【0013】ここで、単一粒子径が0.05〜0.15
μmの立方形炭酸カルシウムは、通常2μm程度の凝集
体で存在するものである。この様な凝集構造は、一般に
塗工紙の光沢や表面強度の低下を伴うが、キャスト塗被
紙の場合はそのバインダーとしてカゼインを使用し湿潤
状態で鏡面に密着させるためか、キャスト仕上げ面の光
沢や平滑性が良好で、さらに片面キャスト塗被後の透気
度が良好となった。
【0014】この特定の炭酸カルシウムは全顔料の20
〜60重量部の範囲で調節する必要がある。因に20重
量部未満では片面キャスト塗被後の透気度が高くなり、
本発明の目的を達成すことが困難になる。一方60重量
部を越えると片面キャスト後の透気度は良好となるがキ
ャスト塗被面の光沢や平滑性が劣り、高品質の両面キャ
スト塗被紙には適さない。
【0015】また単一粒子径が0.05μm未満の微粒
子の場合は、基本的に透気度が良好であっても接着強度
が低下するため、接着剤の配合率を多くする必要があり
好ましくない。一方単一粒子径が0.15μmを越えて
粗粒子の場合は光沢が低下する。
【0016】本発明では特定の立方形炭酸カルシウムと
他の顔料を併用してキャスト塗被層を構成するが、併用
する顔料としてはキャスト面の光沢を重視する場合はカ
オリンが最も好ましい。また、製造速度や両面の品質を
揃えることを重視する場合は立方形炭酸カルシウムの比
率を多くすることが良い。
【0017】さらに、不透明性、白さ、印刷適性、コス
トなどのために、例えば二酸化チタン、水酸化アルミニ
ウム、サチンホワイト、硫酸バリウム、重質炭酸カルシ
ウム、他の形体あるいは粒径の軽質炭酸カルシウム、タ
ルク、プラスチックピグメント、焼成カオリンなどの中
から一種または二種以上を適宜選択して併用することが
できる。
【0018】本発明のキャスト塗被層の接着剤として
は、例えばカゼイン、大豆蛋白などの蛋白質系接着剤、
共役ジエン系重合体ラテックス、アクリル系重合体ラテ
ックス、ビニル系重合体ラテックス、あるいはこれらの
各種重合体の官能基変性重合体ラテックス、合成樹脂系
接着剤、澱粉類、セルロース誘導体などの塗被紙用接着
剤を併用することができる。
【0019】本発明の特徴である、片面キャスト塗被後
の透気度を米坪の2乗で除した値を0.03(sec・
4 /g2 )以下とするためには、接着剤の種類と使用
比率も関連し、接着剤は顔料100重量部に対して10
〜30重量部、好ましくは15〜25重量部の範囲で調
節される。
【0020】また助剤としては、例えば消泡剤、着色
剤、離型剤、流動変性剤などが適宜使用される。
【0021】本発明においては、上記のキャスト塗被液
を、片面ずつ順次キャスト塗被仕上げを行い両面キャス
ト塗被紙を製造するが、キャスト方式は特に限定するも
のではない。また必要に応じて両面キャスト仕上げ後に
キャレンダー通紙を行い品質向上をはかることも可能で
ある。
【0022】なお、薄物両面キャスト塗被紙の場合は、
キャスト塗被層のコート量は片面当り5〜15g/m2
(固形分)程度の範囲で調節するのが好ましい。因に5
g/m2 未満では光沢ムラが発生し良好なキャスト面を
得ることができず、15g/m2 を越えるような場合は
既に述べたように、片面キャスト塗被後の透気度が高く
なり両面キャスト塗被仕上げにおいて先キャスト面の光
沢や平滑性が損なわれたり、生産性の低下が起こりやす
く好ましくない。
【0023】また、キャスト塗被仕上げのプレスロール
で、加熱鏡面ドラムに圧接させるプレス圧力は10〜5
0Kg/cm2 程度の範囲が好ましい。10Kg/cm
2 未満ではキャスト塗被層の加熱鏡面ドラムへの密着が
劣り、光沢ムラが発生し易くなる。一方50Kg/cm
2 を越えると両面目をキャスト仕上げする際に、先キャ
スト面の品質が損なわれるおそれがあるので好ましくな
い。
【0024】さらに本発明者等は、両面キャスト塗被紙
を、プレス皺や紙切れなどのトラブルがなく操業できる
改善方法について検討を重ねた結果、原紙のコッブ吸水
度が1分間値で25g/m2 以下であると、極めて効果
的に両面キャスト塗被紙が得られることを見出した。原
紙のコッブ吸水度が25g/m2 を越えるとキャスト塗
被仕上げの際に、キャスト塗被液中のバインダーが原紙
中に浸透しすぎ、片面キャスト塗被後の透気度が劣るよ
うになる。
【0025】このような原紙のコッブ吸水度を調整する
方法としては、例えばロジンサイズ、各種の変性合成サ
イズ、アルキルケテンダイマー、アルケニルコハク酸無
水物などの内部添加サイズ剤を適宜選択して使用でき
る。そして、サイズプレスやプレコーターなどで例えば
合成表面サイズ剤、耐水化剤配合表面サイズ液などを表
面処理することを併せて調整される。
【0026】本発明は、さらに原紙のピンホールを特定
することが重要である。本発明者等はコップ吸水度の他
に、原紙のピンホール細孔がドラムピックに対して重要
な影響を及ぼしていることを見出した。原紙層を貫通す
る直径20μm以上のピンホールが60個/100cm
2 以下であると、ドラムピックトラブルを起こすことな
く操業することができる。原紙のピンホールが60個/
100cm2 を越えると、キャスト塗被液がピンホール
中に浸透してキャストドラム上で乾燥不充分となりドラ
ムピックが発生し操業困難になる。
【0027】本発明の方法で用いられる原紙を抄造する
場合に使用されるパルプとしては、通常の抄紙機で使用
するものが用いられ、例えば化学パルプ、機械パルプ、
古紙再生パルプなどがあり、これらのパルプは最終製品
の仕様に応じて適宜配合され、機械的処理、必要な各種
内添剤などが加えられ、パルプ調成を経て抄紙される。
【0028】この場合、抄紙方法としては酸性抄紙、中
性(アルカリ)抄紙などによって抄紙されるものであり
特に限定されるものではない。また、これらの抄紙方法
においては、例えば酸性抄紙の場合にはタルクやカオリ
ンなどの顔料が、中性抄紙の場合には重質炭酸カルシウ
ム、軽質炭酸カルシウムなどの炭酸カルシウム類、さら
にタルクやカオリン、不透明性改善のために二酸化チタ
ン、焼成カオリン、プラスチックピグメントなどの顔料
が適宜選択して使用される。
【0029】また、上記の条件によって抄紙される原紙
の米坪は薄物から厚物に至るまで適用が可能であるが、
とりわけ本発明の方法は50g/m2以下の薄物用原紙
に適用した場合に極めて優れた効果を発揮するため、こ
のような薄物原紙への適用は本発明の好ましい実施態様
のひとつである。
【0030】上述したように、本発明はキャスト塗被層
と原紙を改善し、これらの条件を組合わせることによっ
て、高品質の両面キャスト塗被紙、とりわけ、原紙米坪
が50g/m2 以下の薄物両面キャスト塗被紙、あるい
は両面キャスト後の米坪が90g/m2 以下である薄物
両面キャスト塗被紙を効率良く、且つ高速度で製造する
方法を提供するものである。
【0031】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明をより具体的
に説明するが、勿論これらに限定するものではない。ま
た特に断らない限り、例中の部および%は重量部、重量
%を示す。
【0032】(キャスト塗被用原紙1〜4)NBKP2
0部とLBKP80部のパルプスラリーに対パルプ当り
ロジンサイズ2%、硫酸バンド3%、およびタルクを紙
灰分5%になるように添加して抄紙し、サイズプレスに
より表1に示すように表面サイズしてキャスト塗被用原
紙を得た。なお、原紙米坪は表1のとおりである。得ら
れた原紙のコッブ吸水度およびピンホール個数を測定し
て表1に示した。
【0033】(キャスト塗被用原紙5)上記原紙2と同
様に原料調成を行い、長網抄紙機での強制吸引脱水を強
く作用させて抄紙し、原紙2と同様にしてキャスト塗被
用原紙を得た。この原紙は表1に示すようにピンホール
個数が多かった。
【0034】(キャスト塗被用原紙6および7)NBK
P20部とLBKP80部のバルプスラリーに対パルプ
当り中性サイズ剤アルキルケテンダイマー0.1%、カ
チオン澱粉0.5%、および炭酸カルシウムを紙灰分1
0%になるように添加して抄紙し、サイズプレスにより
表1に示すように表面サイズしてキャスト塗被用原紙を
得た。得られた原紙のコッブ吸水度およびピンホール個
数を測定して表1に示した。
【0035】(キャスト塗被液の調整)全顔料100部
中に顔料配合比率、接着剤配合比率をいずれも部とし
て、表2に示すとおり、顔料としてカオリン、立方形炭
酸カルシウム、接着剤としてアンモニアで溶解したカゼ
イン、アクリル酸−ブタジエン−メチルアクリレート共
重合体ラテックスを配合し、さらに離型剤としてステア
リン酸アンモニウムを全顔料に対して1%添加し、固形
分濃度53%のキャスト塗被液を調整した。
【0036】実施例1〜8、比較例1〜5 上記のキャスト塗被用原紙およびキャスト塗被液を、表
2に記載した組み合せで、図1に示すウエットキャスト
方式によりキャスト仕上げを行って片面キャスト塗被紙
を得た。即ち、塗被装置(2)で塗抹し直ちにキャスト
ドラム(3)に圧接して乾燥し、テイクオフロール
(5)でドラムから剥離する。
【0037】この時、キャスト塗被液を塗被装置におい
て乾燥重量で12g/m2 になるように塗被した。キャ
ストドラムの温度は70℃であり、プレスロール圧は2
0Kg/cm2 であった。片面キャスト塗被紙の透気度
を測定して、これを米坪の2乗で除した値を表3に示し
た。
【0038】次いで、この片面キャスト塗被紙の裏面に
同一の工程を繰り返して両面キャスト仕上げを行い両面
キャスト塗被紙を得た。この時のキャスト塗被液の塗被
量は先にキャスト仕上げと同様であったが、キャストド
ラムの温度は60℃であり、プレスロール圧は15Kg
/cm2 であった。
【0039】得られた両面キャスト塗被紙の品質評価結
果を表3に示した。比較例の場合は光沢度が低いか、あ
るいは片面キャスト塗被後の透気度を米坪の2乗で除し
た値が0.03(sec・m4 /g2 )を越えて、両面
キャスト仕上げの際にドラムピックが発生した。
【0040】実施例9 実施例1と同じ組み合せで、図2に示す装置でリウエッ
トキャスト方式により両面キャスト塗被紙を得た。即
ち、原紙にエアーナイフコーター(12)でキャスト塗
被液を塗抹し、乾燥器(17)で乾燥後プレスロール
(14)とキャストドラム(13)で形成されるプレス
ニップ(18)に通紙し、ここでノズル(19)から供
給されるポリエチレンエマルジョンからなるリウエット
液によってキャスト塗被層を再湿潤した後、表面温度1
05℃のキャストドラムに圧接して乾燥後、テイクオフ
ロール(15)でドラムから剥離して片面キャスト塗被
紙を得た。
【0041】次いで、この片面キャスト塗被紙を再度同
一工程で反対面に両面目のキャスト仕上げを行い米坪6
4g/m2 の両面キャスト塗被紙を得た。得られた両面
キャスト塗被紙の品質評価結果を表3に示した。
【0042】実施例10 実施例1と同じ組み合せで、図3に示す装置でゲル化キ
ャスト方式により両面キャスト塗被紙を得た。即ち、原
紙にロールコーター(22)でキャスト塗被液を塗抹
し、次いで濃度0.5%の蟻酸カルシウム液(27)に
接触させてキャスト塗被層をゲル化させた後、表面温度
98℃のキャストドラム(23)に圧接して乾燥後、テ
イクオフロール(25)でドラムから剥離して片面キャ
スト塗被紙を得た。
【0043】次いで、この片面キャスト塗被紙を再度同
一工程で反対面に両面目のキャスト仕上げを行い、米坪
64g/m2 の両面キャスト塗被紙を得た。得られた両
面キャスト塗被紙の品質評価結果を表3に示した。
【0044】(品質評価方法)なお本発明の実施例比較
例で得られた片面キャスト塗被紙およひ両面キャスト塗
被紙の品質はそれぞれ下記の方法により評価した。 コッブ吸水度:JIS P−8140 1分間値 透気度 :TAPPI T536 光沢度 :JIS P−8142 ピンホール :SANKOH製、目盛付比較顕微鏡で目
視評価した。 ドラムピック:キャストドラム表面の曇りを目視評価し
て判定した。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】
【表3】
【0048】
【発明の効果】実施例の結果から明らかなように、本発
明の方法により操業性、品質的に優れた薄物両面キャス
ト塗被紙を得ることができた。
【0049】
【図面の簡単な説明】
図1〜図3は、本発明の実施例1〜10および比較例1
〜5を実施するのに使用した各キャスト装置の概略図で
ある。
【図1】ウェットキャスト方式のキャスト装置の概略図
である。
【図2】リウェットキャスト方式のキャスト装置の概略
図である。
【図3】ゲル化キャスト方式のキャスト装置の概略図で
ある。
【符号の説明】
1、11、21 ・・・キャスト塗被紙用原紙 2、12、22 ・・・コーター置 3、13、23 ・・・キャストドラム 4、14、24 ・・・プレスロール 5、15、25 ・・・テークオフロール 6、16、26 ・・・キャスト塗被紙 17、・・・乾燥器 18、・・・プレスニップ 19、・・・ノズル 27、・・・ゲル化液
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) D21H 19/36 - 19/38

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原紙上に顔料および接着剤を主成分とする
    キャスト塗被層を設け、その塗被層が湿潤状態にある間
    に加熱された鏡面ドラムに圧接、乾燥して、両面を順次
    キャストコーティング仕上げする両面キャスト塗被紙の
    製造方法において、キャスト塗被層の顔料として単一粒
    子径が0.05〜0.15μmの立方形炭酸カルシウム
    を顔料100重量部中に20〜60重量部使用し、片面
    キャスト塗被後の透気度を米坪の2乗で除した値を0.
    03(sec・m4 /g2 )以下とすることを特徴とす
    る両面キャスト塗被紙の製造方法。
  2. 【請求項2】原紙がコッブ吸水度25g/m2 以下であ
    り、原紙層を貫通する直径20μm以上のピンホールが
    60個/100cm2 以下である請求項1記載の両面キ
    ャスト塗被紙の製造方法。
  3. 【請求項3】原紙の米坪が50g/m2 以下である請求
    項1または2記載の両面キャスト塗被紙の製造方法。
  4. 【請求項4】両面キャスト塗被紙の米坪が90g/m2
    以下である請求項1または2記載の両面キャスト塗被紙
    の製造方法。
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