JP4158361B2 - プリント化粧板用薄葉紙及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明はプリント化粧板用の薄葉紙に関する。さらに詳しくはプリント化粧板加工適性が良好で、グラビア印刷適性に優れたプリント化粧板用薄葉紙およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
プリント化粧板用原紙は、合板・ボード等を基材とし表面に目止めを兼ねて、無地、あるいは柄をグラビア印刷し、基材に貼り合わせ、その上にアミノアルキッド樹脂やポリウレタン樹脂等を塗布乾燥させたプリント合板として一般建築内装および家具類に広く使用されている。
【0003】
化粧板には、天然木化粧合板、メラミン化粧板、ジアリルフタレート(DAP)化粧板、ポリエステル化粧板、塩化ビニル化粧板、プリント合板があり、プリント合板は、加工の容易さ、安価なことから、生産量は年々増加している。また、プリント化粧板用原紙は目止め用から薄葉パターン紙として、プリント合板以外の特殊合板へと用途が拡大し、発展をとげている。
【0004】
世界的に見ても住宅部材、家具用部材は木材をスライスした付板品から印刷シート品が主流になっており、印刷基材は燃焼時に有害な塩素ガスを発生する塩ビが嫌われ、オレフィンフィルム、紙が使用されるようになってきており、近年は原紙への品質の要求が更に高まり、紙間強度、表面耐磨耗性、グラビア印刷での意匠性に優れた紙が要求されている。
【0005】
プリント化粧板用原紙に必要な特性としては、以下の項目が挙げられる。
(1)グラビア印刷で白ぬけが少ないこと。インキの着肉が良く、意匠の再現性が良いこと。
(2) 紙層間強度、表面強度が強いこと。
(3) 化粧板製造時の樹脂の浸透が適度に良いこと。
(4) 退色しにくいこと
(5) 遮蔽性の良いこと。
(6) 寸法安定性が良好なこと
【0006】
この中で、特にグラビア印刷適性について、近年では、旧来のはっきり木目模様が描かれた「オーク調」から、淡く、繊細な柄の「非オーク調」が好まれるようになってきており、「ハイライト部」と呼ばれる色の薄い部分にインクがきちんと載るか否かが最大の課題となっている。またアバタと呼ばれる微細な光沢ぬけが模様としてさらに目立つという課題が生じている。
【0007】
また、第2に必要な特性として、プリント化粧板は、建築施工時に粘着テープを使用したり、家庭で粘着テープを長時間貼ることがあり、これらテープを剥がす時、紙層間で破れると商品価値を失うために原紙の表面強度が高いことが望まれている。
【0008】
さらに加工適性をよくするには寸法安定性が必要となる。加工工程における寸法変化やそり、ねじれなどの形状変化を可及的に防止するためにパルプ繊維およびファイバーネットワーク加工工程中における寸法変化を押さえることが必要である。
【0009】
上記の品質要求に応えるため、様々な技術が提案されている。原紙の紙層間剥離強度を上げることを目的として、原紙に樹脂を内添した原紙が知られている。また、抄造後の原紙に樹脂含浸した原紙も提案されている(特開昭61−83399号、63−190092号、63−190094号公報)。内添樹脂としては水溶性高分子、合成ゴムラテックス、合成樹脂エマルジョンなどがあり、含浸用樹脂としては、ウレタン樹脂、アミノアルキッド樹脂、アクリル樹脂などがある。しかし、樹脂を含浸すると紙層間強度は上がるものの、表面粗さが粗くなり、グラビア印刷適性が悪化する。また、樹脂を含浸することにより、印刷後の表面コート樹脂のしみ込みが悪化し、出来上がった合板の粘着テープによる剥離性が悪化する場合もある。また、工程が増えることにより、経済性が悪化する。
【0010】
一方、グラビア印刷適性を向上させるために、原紙の上に更に塗料をコートする試みが提案されている。(特開平4−314538号,7−42092号,7−42095号,7−42096号,7−42097号公報)、また、紙層間強度とグラビア印刷適性の双方を向上させる試みとして、樹脂を含浸した原紙にさらに塗料をコートする提案もなされている。(特開平10−273895号公報)、しかし、塗料をコートすることにより、グラビア印刷適性は良好となるものの、印刷後の表面コート用樹脂のしみ込みが悪化し、出来上がった合板の粘着テープ剥離性が悪化する。更に、抄紙後の原紙に樹脂含浸したものと同様、工程が増えることにより、経済性が悪化する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、表面性が良好でグラビア印刷適性の良い、言い換えれば印刷後の画像が細かく、シャープで意匠性に優れており、更に印刷後の樹脂の浸透性が適度に良好で、加工敵性にすぐれ、化粧板としての粘着テープ剥離性に優れ、経済性も良好なプリント合板用薄葉紙を提供することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は以下の各発明を包括する。
(1)建材用あるいは家具などの表面材に利用されるプリント化粧板用薄葉紙であって、該プリント化粧板用薄葉紙は、置換度0.3〜0.6のカルボキシメチルセルロースが絶乾パルプ重量に対して0.05〜3.0重量%添加されてなり、該プリント化粧板用薄葉紙のJIS P 8113に準じて測定した裂断長が5.5〜11.0kmであり、グラビア印刷予定面のパーカープリントサーフ(以下PPSと記す)紙平滑度試験機のクランピング圧490kpaでの平滑度が2〜3μm、クランピング圧1960kpaでの平滑度が1.5〜2.5μmであり、PPS圧縮性(490kpaのPPS/1960kpaのPPS)が1.1〜1.3であることを特徴とするプリント化粧板用薄葉紙。
【0015】
(2)原料として、木材の繊維断面積が200μm2以下であるパルプ繊維を10重量%以上含有することを特徴とする(1)記載のプリント化粧板用薄葉紙。
【0016】
(3)置換度が0.3〜0.6のカルボキシメチルセルロースを絶乾パルプ重量に対して0.05〜3.0重量%添加した後に、すくなくとも1種類以上の紙力増強剤を絶乾パルプ重量に対して0.1〜6.0重量%添加して抄紙し、熱風温度が150〜400℃のヤンキードライヤーで乾燥することを特徴とするプリント化粧板用薄葉紙の製造方法。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明に使用するパルプの木材原料としてはミズナラ、シナノキ、イタヤカエデ、ハリギリ、カツラ、ハルニレ、シラカバ等の国内産、ビーチ、オーク、オルダー、マングローブ、ユーカリ、アカシア等の広葉樹また赤松、杉、米松、スプールなどの針葉樹が使用可能である。
【0018】
中でも木材の繊維断面積が200μm2以下であるものが好ましい。
断面積が200μm2以下ということは繊維が細いことを意味し、繊維が細い繊維から作られたパルプはパルプも細く、同じ坪量で比較した場合に使用するパルプ総本数が多くなる。これにより繊維間結合点が増えるため、一本一本の繊維が負荷される荷重を伝播しやすくなり、前記の荷重より多くの繊維および繊維間結合点に分散して負担されるため動的弾性率が向上するものと考える。
【0019】
繊維断面積が200μm2以下の樹種としてはユーカリエグザータ(Eucalyptus exserta)、ユーカリデリガテンシス(Eucalyptus delegatensis)、ユーカリシトリオドラ(Eucalyptus citrodora)、ユーカリライチョウNO1(Eucalyptus leizhou NO.1)、アカシアメランシー(Acacia mearnsii)等をあげることが出来る。
【0020】
繊維断面積が200μm2以下の木材から作られたパルプ繊維は絶乾パルプあたり10重量%以上含有されていれば繊維断面積が200μm2を超えるものと一緒に使用しても寸歩安定性が向上する。200μm2以下の木材から作られたパルプが多ければ多いほど寸法安定性はよい。
【0021】
木材の繊維断面積の測定方法であるが、木材チップが乾燥状態の場合は組織が硬すぎて繊維形態が破壊せずに断面を切り出すことは困難であるため、木材チップを水中に入れて徐々に加熱し柔軟にしてからチップの木口面を剃刀を用いて繊維方向に対して直角に切る。次に含水状態のままでは細胞が膨潤していて観察に適さないため、エタノール中に放置して脱水した後に行う。木口面の繊維断面積は走査電子顕微鏡、レーザー顕微鏡などを用いて1000倍の繊維断面積を写真撮影し、200本以上の繊維の長軸方向および短軸方向の繊維幅を測定し、その値から繊維を長方形と仮定してパルプ繊維の断面積を計算する。木材チップ中の個々の繊維の断面積は一定ではないため200本以上の繊維について平均値で評価する。
【0022】
パルプの製造は公知の方法で蒸解を施し、公知の方法で漂白を行う。環境を考えれば分子状塩素元素を使用しないECFまたはTCFで漂白することが好ましい。
パルプとしては、広葉樹晒クラフトパルプ(L−BKP)が好ましく、印刷時の地合むら、樹脂の浸透性を考えると配合量は60〜100重量%、好ましくは、80〜100重量%とする。針葉樹晒しクラフトパルプ(N−BKP)は20 重量%を越えて配合すると地合が悪くなる。場合により、その他合成繊維、非木材繊維等を配合しても良い。
【0023】
叩解度(フリーネス)は100〜400mlCSF、好ましくは200〜300mlCSFに調成することにより透気度が高まり、グラビア印刷時のインキと印刷後に含浸される樹脂の適度な浸透に効果がある。
【0024】
本発明は叩解された原料に置換度(エーテル度)0.3〜0.6のカルボキシメチルセルロース(以下CMCと略す)を0.05〜3.0%添加する。パルプ繊維のゼータ電位は、パルプ繊維の種類によっても異なるが0〜−25mVの範囲である。このゼータ電位を下げていくことでその後に添加する抄紙用薬品の効果が向上することは公知であるが、パルプ繊維のゼータ電位を下げる手段としてマイナスの電荷を有する高分子電解質をパルプに吸着させる方法がある。本発明におけるCMCをパルプ繊維スラリーに添加すると、CMCがパルプに吸着し、パルプ繊維のゼータ電位がマイナス側に大きく変化する。
【0025】
CMCの置換度が0.3未満であると水に不溶であり、パルプ繊維表面には吸着されず紙力増強剤の効果を向上させないため適さない。逆に、置換度が0.6を超えて大きくなるとイオン性基が多く分子内に存在する為、マイナス電荷を帯びているパルプ繊維との静電的反発が強く、且つパルプ繊維との親和性が乏しくなる為、電解質が共存して静電的反発がある程度遮蔽されても、パルプ表面に均一に留まらず、十分な紙力増強効果が得られなくなり、シート強度(裂断長)が十分でなくなるため適さない。
【0026】
CMCの添加率は絶乾パルプ重量に対して0.05〜3.0 重量%であることが好ましい。添加率が0.05 重量%未満であるとパルプ繊維のゼータ電位をマイナス側に大きく変化させることが困難である為、紙力増強効果が小さくなり、裂断長が不十分になるため適さない。逆に、3.0 重量%を超えて大きくなると、CMCを溶解した時の粘度が高くなりすぎて作業性が悪化するばかりでなく、紙の地合が低下したり濾水性が低下する場合がある。また、コストアップにつながる為適さない。
【0027】
本発明ではCMCをパルプ繊維スラリーに添加した後に少なくとも1種類以上の紙力増強剤を絶乾パルプ重量に対して0.1〜0.6 重量%添加する。
CMCをパルプ繊維スラリーに添加するとCMCがパルプ繊維表面に吸着してパルプ繊維のゼータ電位がマイナス側に大きく変わる。一般にゼータ電位とは微粒子における界面動電位で、表面に電荷を有する粒子が存在する際、周囲には粒子表面に比較的強く結びついているイオン層と静電気力とランダムな熱運動との平衡で成立する外層との電気二重層が存在し、粒子が移動する際、それを取り巻くイオン層の内部層も一体となり、媒体中を移動する移動体の表面電荷を示している。一般にパルプ繊維のゼータ電位は0〜−25mVの範囲である。本発明ではパルプ繊維スラリーにCMCを添加することでパルプ繊維のゼータ電位が下がるがその幅は3mV以上下がる紙力増強剤の効果があがる。
【0028】
CMC無添加ではパルプ繊維表面に存在する吸着点でしか紙力増強剤が吸着されないが、CMCを添加することによりパルプ繊維の吸着点だけでなくパルプに均一に吸着されたCMCに吸着されるため、紙力増強剤は均一、かつ高い確立で吸着されるため、紙力増強剤に起因する強度のムラがなくなり高い紙力強度が得あられるため絶乾パルプ重量に0.1〜0.6 重量%の紙力増強剤の添加で高い紙力強度を得ることが可能になる。紙力増強剤は0.1 重量%未満では効果が無く、0.6 重量%を超えて添加しても、吸着点の飽和でパルプに吸着されず抄紙系を汚したり、吸着されても地合が悪くなる、濾水性が低下するなどの問題を生じるため好ましくない。
【0029】
本発明で使用する紙力増強剤はいわゆる製紙用紙力増強剤や湿潤紙力増強剤で、たとえば、酸化澱粉、両性澱粉、カチオン化デンプン、アセチル化澱粉、リン酸エステル化澱粉等の澱粉類、カチオン化グアーガム、カルボキシメチル化グアーガム等のグアーガム類、ポリアミド・エピクロルヒドリン樹脂、メラミン樹脂、ポリエチレンイミン樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、ポリアミド樹脂等等があげられ、それらを1種類以上CMC添加後に加える。また、必要に応じてサイズ剤、定着剤を加えてもよく、同様の効果が考えられる。
【0030】
填料としては、二酸化チタン、クレー、タルク、炭酸カルシウム等が挙げられるが、シートの隠蔽性のためには二酸化チタンが望ましい。シートの隠蔽性はプリント化粧板としての外観に大きく影響する。シートの色相や坪量により隠蔽製が異なるため、0〜25重量%の範囲で配合することができる。
【0031】
本発明の抄紙は、公知の湿式抄紙機、例えば長網式抄紙機、ギャップフォーマ型抄紙機、円網式抄紙機、短網式抄紙機などの抄紙機を適宜選択することができる。
形成された紙層をフェルトにて搬送し、ヤンキードライヤーで乾燥させる。一般的にヤンキードライヤーにて乾燥させたシートは高光沢度、高平滑度を有する事が知られている。該ヤンキードライヤーには、蒸発させた水分を結露させない給気と、該給気を蒸発させた水分と共に排気するためのヤンキードライヤーフードが取り付けられていて、給気として100℃以下の温風が送風されている。
【0032】
本発明ではヤンキードライヤー熱風の温度を150〜400℃の範囲、好ましくは150〜300℃の範囲にする。熱風の温度が150℃未満であるとヤンキードライヤーの表面とシート間に発生する水蒸気を均一かつ迅速に蒸発させることが困難となり、ヤンキードライヤーとシートの非接触部で発生するアバタを防ぐことが出来ないため適さない。
【0033】
逆に、熱風の温度が400℃を超えて高くなると、過乾燥となりパルプの強度低下し、ひいてはシート強度が低下するばかりでなく、表面の平滑性が悪くなり、シート製造中シワや紙切れが発生しやすくなり、シート製造が困難になるため適さない。
【0034】
ヤンキードライヤーフード内で発生する水蒸気の結露防止、熱効率の向上、アバタの発生防止のためには熱風を吹き付け、水蒸気を含んだ熱風を吸引する工程を少なくとも1回以上行う。通常、シートがヤンキードライヤーに貼りつく適量な水分が必要であり、その範囲は45〜65%であることが好ましい。水分が45%未満であると、ヤンキードライヤーに貼りつかないため適さない、逆に水分が65%を超えて多くなると、ヤンキードライヤーとシートの間に水蒸気が多量に発生し、シートが浮いた状態になり適さない。
【0035】
ヤンキードライヤーに貼りつく適量の水分をシートが保有していても、乾燥工程でシートとヤンキードライヤとの間に存在する水蒸気が不均一に蒸発し、結果としてアバタ(微小な光沢抜け)が発生するため、光沢を出すためには、ヤンキードライヤーに貼りついたシートの水分を均一に且つ速やかに排除する必要がある。そのためには、水蒸気を含んだ熱風を吸引する工程を少なくとも1回以上行うことが不可欠である。
【0036】
得られたシートに、カレンダ−にて表面処理を施し厚味プロファイルの均一化を図り、更なるグラビア印刷適性を付与させる。カレンダーとしては特に規定するものではなく、スーパーカレンダー、ソフトカレンダーなど表面の平滑性を高めるものであればいずれでもよいが、オフマシンであると経済的に不利であるため好ましくない。
【0037】
グラビア印刷する面、本発明ではつや面のJAPAN Tappi NO.5王研式平滑度200秒以上、透気度25〜70秒および光沢度が20〜50%にする。なお、透気度を25〜70秒、更に好ましくは30〜55秒とすることが重要であり、透気度が25秒未満では、短繊維が少ないため、繊維間結合が少なくシートの強度不足となり好ましくない。短繊維が少ない事は、シートのつや面の緻密性が劣ることになり、その結果として、平滑度200秒以上、光沢度20%以上とするのが困難となり好ましくない。
【0038】
逆に、透気度が70秒を超えた場合では、シート乾燥時の乾燥不良を発生させて平滑ムラおよび光沢ムラとなり、その結果、平滑度および光沢度を請求範囲内にすることが困難となるため適さない。
また、平滑度が200秒未満または光沢度が20%未満になると、グラビア印刷でのインキの着肉性が悪く、ミスドットが多くなる。
逆に、光沢度が50%以上ではグラビア印刷でのインキの着肉性は良いが、乾燥前水分過多や薬品増添などによる地合不良および微少な光沢不良が発生して見栄えが悪くなり適さない。
【0039】
グラビア印刷適性を評価するのにもっとも適しているのがPPS平滑度測定機会で該PPS平滑度測定機は、測定ヘッドの加圧部分(測定ランド)の巾が51μmと薄く、測定が490kPa(5kgf/cm2)、980kPa(10kgf/cm2)、1960kPa(20kgf/cm2)のように印刷条件に近いクランプ圧の下で行える。また、ランド巾51μmは印刷の網点と同程度の大きさであるため、微細な凹凸の測定が行えるものであり、グラビア印刷適性に重要なインキ着肉性、ドットの再現性(白抜け)の評価に最も適した平滑度測定機である。
【0040】
クランピング圧490kpaでの平滑度が3μmを越えてより大きいか、クランピング圧1960kpaでの平滑度が2.5μmを越えてより大きいとグラビア印刷でのインキの着肉性が悪く、ミスドットが多くなる。また、クランピング圧490kpaでの平滑度が2μmより小さいか、クランピング圧1960kpaでの平滑度が1.5μmより小さいとグラビア印刷でのインキの着肉性は良いが、カレンダーのニップ圧を上げなければならず、その結果密度が上昇し、隠蔽性が悪化する。
【0041】
また、PPS圧縮性(490kpaのPPS/1960kpaのPPS)が1.1より小さいとクッション性のない紙となりグラビア印刷でのミスドット(白抜け)が多くなる。また、紙の隠蔽性も悪化する。逆に圧縮性が1.3より大きいとクッション性はあるものの、必然的に密度の低い紙にせざるを得ず、表面が粗くなりインキ着肉性が劣る。
【0042】
得られたプリント化粧板用薄葉紙のJIS P 8113に準じて測定した裂MD方向の断長は5.5〜11.0kmであることが好ましい。MD方向の裂断長が5.5km未満であるとプリント化粧板用薄葉紙としての用途に十分な強度(引張強度、表面強度、層間剥離強度)が付与できなくなるため適さない。逆に11.0kmを超えて大きくすることはパルプの叩解を進めたり、紙力増強剤の添加を増加させる必要があり、紙の地合が悪化するばかりでなく濾水性の低下や抄紙機系内にパルプが付着しやすくなり安定して抄紙できなくなるため適さない。
【0043】
得られたプリント化粧板用薄葉紙の坪量及び厚さは要求品質に合わせ適宜選択可能であるが密度は0.65〜0.81g/ccの範囲にすることが重要である。好ましくは0.70〜0.79g/ccの範囲、更に好ましくは0.73〜0.77g/ccの範囲である。密度が0.65g/cc未満であるとクッション性はあるものの表面が粗くなりインクの着肉性が悪くなるばかりでなく、インクの裏抜けが発生しやすくなりグラビア印刷適性が悪化するため適さない。逆に、0.81g/ccを超えて大きくなると、平滑性はアップするものの得られるプリント化粧板用薄葉紙が堅くなりすぎて加工時に割れが発生しやすくなり適さない。
【0044】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。実施例および比較例における%は重量%を表わす。尚、特性の測定並びに評価は、下記の方法によった。
(1)厚さ
JIS P-8118に準じて測定した。
(2)裂断長
JIS P-8113に準じて測定した。
(3)王研式平滑度、透気度
王研式平滑度および透気度はJ.TAPPI No.5に準じて測定した。
【0045】
(4)PPS平滑度
Messmer社製PPS−78型パーカープリントサーフ紙平滑度試験機を使用し、クランピング圧490kPa、1960kPaでの平滑度(表面粗さ)を測定した。測定値はμm単位で表す。
【0046】
(5)寸法安定性
プリント化粧板用薄葉紙にスパン約250mmで標点を記し、温度23度、相対湿度50%の環境下で24時間調湿した後、標点間距離L0mmを高精度2次元座標測定装値(デジタルリーダー、DR−550−D、大日本スクリーン社製)で測定する。続いて、120度、15分間加熱し、再び23度、相対湿度50%の環境下で24時間調湿した後同じ標点間距離L1mmを測定する。これらにより寸法変化率αを式1により算出する。プリント化粧板用薄葉紙が通常の抄紙機で製造され、異方性を有する場合、寸法変化率は縦方向、横方向及び縦方向と横方向の相乗平均値で示す。寸法変化率が小さいほどプリント化粧板用薄葉紙の寸法安定性が高いことを示す。本発明では寸法変化率が0.025%以下であれば合格とした。
式1
α(%)=「(L0−L1)/L0」×100
【0047】
(6)グラビア印刷適性
1) 試験方法
試験機 STM社製印刷局式グラビア試験機
インキ 東洋インキ出版社用グラビアインキ
粘度:ザーンカップNo3で10秒(溶剤:キシレン)
速度 40m/min
印圧 200N/5cm
版 コンベンショナルグラビア、網点グラビア
【0048】
2)インキ着肉評価方法
デジタルスコープで拡大し、インキ着肉状態を観察した。
観察個所 コンベンショナル版:版深度 5μm、10μm
網点グラビア版:15%網点
◎:非常に良好
○:良好
△:やや劣る
×:劣る
【0049】
3)アバタ
得られたプリント化粧板用薄葉紙のグラビア印刷後のアバタによる印刷ムラを目視評価した。
評価は以下の5段階で評価し、4以上を合格とした。
5:印刷ムラが全くない
4:印刷ムラがほとんどない
3:印刷ムラがあるがほとんど目立たない
2:印刷ムラがあり、目立つ
1:印刷ムラが非常に多い
【0050】
(7)セロハンテープ剥離試験
A4サイズにカットしたサンプルを用意し、紙の流れに平行になるようにセロハンテープ(ユニ工業株式会社製セロハン粘着テープ:TK−18)を3本貼り付ける。その上を手抄き用クーチロール(13kg)を1回転させた後、3cm/secのスピードでセロハンテープをはがしシート表面の状態を目視で観測し、n=3の平均値を代表値とし、以下の5段階基準で判定して4以上を合格とした。
5:繊維抜けが全く見られない
4:繊維抜けがほとんどない
3:繊維抜けがあるがほとんど目立たない
2:繊維抜けがあり、目立つ
1:繊維抜けが非常に多い
【0051】
(8)地合判定
得られたプリント化粧板用薄葉紙の地合は、以下の5段階基準で判定し、20人の合計点を代表値として80点以上を合格とした。
5:厚薄ムラが全くなく地合はとても良好である
4:厚薄ムラがなく地合は良好である
3:厚薄ムラはあるが小さくほとんど目立たない
2:厚薄ムラがあり、目立つ
1:厚薄ムラが非常に多い
【0052】
実施例1
繊維断面積が128μm2のユーカリエグザータ材から製造した広葉樹晒パルプ(L−BKP)100%をフリーネス440mlCSFに叩解し、置換度0.40(固形分濃度1%の溶液粘度100mPa・s、第一工業製薬試作品#412C)のCMCを絶乾パルプ重量に対し0.1%添加した。その後サイズ剤(荒川化学工業株式会社製 SPE)を0.4%添加し、その定着剤として合成バンドを1.5%添加した。さらに紙力増強剤としてカチオン化デンプン(王子コンスターチ株式会社製 王子エースK−100)を2.9%と両性PAM(荒川化学工業株式会社製 KW831HC)を2.9%添加し、ハーパー型抄紙機を用い、ヤンキードライヤーでの熱風の温度を160℃で、反ドライヤー面から吹き付けたに後に湿った熱風を吸引し、坪量約20g/m2の薄葉紙を抄造し、ソフトカレンダー処理し、坪量32.1g/m2のプリント化粧板用薄葉紙を得た。
【0053】
実施例2
CMCを置換度が0.35のもの(固形分濃度1%の溶液粘度100mPa・s、自社実験室製造)にして添加率を2.9%にしたことと紙力増強剤を両性PAM5.8%にした以外は実施例1と同様にして坪量45.8g/m2のプリント化粧板用薄葉紙を得た。
【0054】
実施例3
CMCを置換度が0.55のもの(固形分濃度1%の溶液粘度1600mPa・s、第一工業製薬社製セロゲン4H)にしてその添加量を0.06%、カチオン化デンプンの添加率を0.6%、両性PAMの添加率を0.6%にしたこと以外は実施例1と同様にして23.4g/m2のプリント化粧板用薄葉紙を得た。
【0055】
実施例4
CMCを置換度が0.45のもの(固形分濃度1%の溶液粘度900mPa・s第一工業製薬製試作品450A)の添加率を0.3%、カチオン化デンプンの添加率を3.0%、両性PAMの添加率を1.0%にしたこと以外は実施例3と同様にして坪量60.0g/m2のプリント化粧板用薄葉紙を得た。
【0056】
比較例1
CMCを添加しなかったこと以外は実施例3と同様に坪量23.4g/m2のプリント化粧板用薄葉紙を得た。
【0057】
比較例2
CMCを置換度が0.7のもの(固形分濃度1%の溶液粘度1700mPa・s、第一工業製薬株式会社製、セロゲンBSH4)、添加量を0.2%にした以外は実施例4と同様に坪量60.0g/m2のプリント化粧板用薄葉紙を得た。
【0058】
比較例3
CMCを置換度0.45のもの(固形分濃度1%の溶液粘度900mPa・s第一工業製薬製試作品450A)の添加率を0.04%にしたこと以外は実施例1と同様に坪量32.1g/m2のプリント化粧板用薄葉紙を得た。
【0059】
比較例4
繊維断面積が254μm2のユーカリグランディス材をから製造したL−BKP100%を使用し、CMCの置換度0.45のもの(固形分濃度1%の溶液粘度900mPa・s第一工業製薬製試作品450A)の添加率を3.3%にしたこと以外は実施例1と同様にして坪量32.1g/m2のプリント化粧板用薄葉紙を得た。
得られたプリント化粧板用薄葉紙の物性を測定し、表1に記した。
【0060】
【表1】
【0061】
表1の結果から明らかなように、実施例1〜4のプリント化粧板用薄葉紙はグラビア印刷適性に優れ、建材用あるいは家具などの表面材に利用される際の十分な強度を有している。一方、CMCを添加しなかったり(比較例1)、CMCの置換度が規定の範囲を外れた場合(比較例2)、あるいはCMCの添加率が規定の範囲を外れて小さくなると(比較例3)、裂断長が十分でなくなり、あわせてプリント化粧板用薄葉紙の実用をイメージしたセロハンテープ剥離試験も不十分となる。また、CMCの添加率が規定の範囲を超えて大きくなると(比較例4)、地合が悪化することによりPPS平滑度が低下し、グラビア印刷適正が劣る。
【0062】
【発明の効果】
特定のCMCを一定の範囲で添加し、特定の範囲の紙力増強剤を添加することにより、良好なグラビア印刷適性と強度を有する建材用あるいは家具用の表面材として利用されるプリント化粧板用薄葉紙を得ることが可能となった。
Claims (3)
- 建材用あるいは家具などの表面材に利用されるプリント化粧板用薄葉紙であって、該プリント化粧板用薄葉紙は、置換度0.3〜0.6のカルボキシメチルセルロースが絶乾パルプ重量に対して0.05〜3.0重量%添加されてなり、該プリント化粧板用薄葉紙のJIS P 8113に準じて測定した裂断長が5.5〜11.0kmであり、グラビア印刷予定面のパーカープリントサーフ(以下PPSと記す)紙平滑度試験機のクランピング圧490kpaでの平滑度が2〜3μm、クランピング圧1960kpaでの平滑度が1.5〜2.5μmであり、PPS圧縮性(490kpaのPPS/1960kpaのPPS)が1.1〜1.3であることを特徴とするプリント化粧板用薄葉紙。
- 原料として、木材の繊維断面積が200μm2以下であるパルプ繊維を10重量%以上含有することを特徴とする請求項1記載のプリント化粧板用薄葉紙。
- 置換度が0.3〜0.6のカルボキシメチルセルロースを絶乾パルプ重量に対して0.05〜3.0重量%添加した後に、すくなくとも1種類以上の紙力増強剤を絶乾パルプ重量に対して0.1〜6.0重量%添加して抄紙し、熱風温度が150〜400℃のヤンキードライヤーで乾燥することを特徴とするプリント化粧板用薄葉紙の製造方法。
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