JP4741879B2 - 化粧板原紙 - Google Patents

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本発明は、化粧板に用いる化粧板原紙に関する。更に詳しくは、熱硬化性樹脂層が化粧板原紙上に塗工されることにより形成される化粧板に用いる化粧板原紙であって、耐粘着テープ適正が良く、脱泡不良が無い化粧板を得ることができる化粧板原紙に関する。
従来より化粧板としては、高圧メラミン化粧板、低圧メラミン化粧板、ポリエステル化粧板等があり、これらの化粧板はそれぞれその製造方法が異なることが知られている。高圧メラミン化粧板、低圧メラミン化粧板は、紙にアクリル樹脂やメラミン樹脂を含浸させた、いわゆる含浸紙を化粧板原紙として用い、これを加熱プレスして製造する方法が一般的である。一方、ポリエステル化粧板のように、合板やパーティクルボード、MDF等の化粧板用基材上に化粧板原紙を貼り合わせ、その上に熱硬化性樹脂であるポリエステル樹脂を塗工した後、表面をフィルムで覆い、樹脂を硬化させて製造する方法がある。このようなポリエステル化粧板等の製造では化粧板原紙として含浸紙を用いず、純白紙や建材用プリント用紙、薄葉紙、チタン紙等を化粧板原紙として用い、その表面にポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂を塗工する方式がとられている。近年、いわゆるシックハウス症候群等への配慮からホルムアルデヒド系樹脂や揮発性有機化合物(VOC)の使用が控えられつつあり、これとあわせてホルムアルデヒド系樹脂を用いないポリエステル系化粧板の需要が増えつつある。
ところで、化粧板に必要な特性の中で、耐粘着テープ適性がある。化粧板は家具や建材の表面材料として用いられる為、施工時に粘着テープを貼り付けたり、一般家庭などで粘着テープや粘着シールを貼り付けることが当然考えられるが、これら粘着品を剥がした際に化粧板の表面若しくは内部が破壊されると外観を損ね、商品価値を失ってしまう。それ故、化粧板は耐粘着テープ適性、即ち、化粧板表面に粘着テープを貼り、その後粘着テープを剥がした時に化粧板表面が剥がれにくい特性が必要となる。
化粧板の耐粘着テープ適性を向上させる方法としては様々な方法が開示されている。これらの方法として、特開2002−105886号(特許文献1)には、両性ポリアクリルアミド系紙力剤を内添した抄造原紙に熱可塑性樹脂を含浸し、平滑化処理を施した化粧板原紙が示されている。特開2003−286697号(特許文献2)には乾燥紙力増強剤を内添した抄造原紙に、熱可塑性樹脂と填料からなる含浸液を含浸した化粧板原紙が示されている。
特開2002−105886号(請求項1参照) 特開2003−286697号(請求項1参照)
前述の通り、ポリエステル化粧板等の製造では、化粧板原紙上に熱硬化性樹脂を塗工する方式がとられている。熱硬化性樹脂は化粧板原紙上に層を形成するように塗工され、その為、化粧板原紙中への熱硬化性樹脂の浸透は含浸した場合に比べて少ない。即ち、化粧板原紙表面に塗工した熱硬化性樹脂は、化粧板原紙の紙層内部に浸透するものの、化粧板原紙表面から紙層の中間程度までの浸透に止まる場合が多く、化粧板原紙の裏側までには達しない。その結果、化粧板原紙層に熱硬化性樹脂が浸透している紙層部分は強度特性に優れるが、熱硬化性樹脂が浸透していない紙層部分は強度特性に劣ることとなる為、化粧板表面に粘着テープを貼り、その後粘着テープを剥がした時に、熱硬化性樹脂が浸透していない紙層部分で紙層破壊が起こり、耐粘着テープ適性を保持できない問題がある。
前述の従来技術は、全て化粧板原紙に樹脂を含浸することにより耐粘着テープ適性を保持させるものであり、高圧メラミン化粧板や低圧メラミン化粧板に用いる化粧板原紙に関するものである。従って、ポリエステル化粧板のような化粧板原紙に含浸紙を用いない化粧板には適用できない。熱硬化性樹脂を化粧板原紙上に塗工する化粧板の製造においても、熱硬化性樹脂が紙層全体に浸透するようにし、含浸紙と同様に熱硬化性樹脂を紙層全体に行き渡らせ強度を付与する事も可能であるが、これでは熱硬化性樹脂の塗工量が多く必要となり、結果的に化粧板の製造コストが高くなる。
さらに、熱硬化性樹脂を塗工する際、紙中の空気の抜けが悪いと脱泡不良が生じる虞がある。ここで言う脱泡不良とは、熱硬化性樹脂層と紙層の間や、熱硬化性樹脂層中に、紙層中の空気が移動することによって気泡が生じることを言う。熱硬化性樹脂を塗工し、熱硬化性樹脂が硬化する前に紙層中の空気が抜けないと脱泡不良が生じるものと考えられ、脱泡不良が起こると熱硬化性樹脂層に穴があいたりして外観が損なわれる等の問題がある。
本発明はこのような問題点を鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、熱硬化性樹脂を化粧板原紙上に塗工して化粧板を製造する際に、耐粘着テープ適正が良く、脱泡不良が無い化粧板を得ることができる化粧板原紙を提供することにある。
本発明の他の目的とするところは、揮発性有機化合物(VOC)を使用せず、建材用途にも好適な化粧板原紙を提供することにある。
この発明の他の目的並びに作用効果については、以下の記述を参照することにより、当業者であれば容易に理解されるであろう。
上記の目的を達成するために、本発明の化粧板原紙は、JAPAN TAPPI NO.18−2におけるインターナルボンドテスタ法による内部結合強さが縦、横のそれぞれの方向において0.2kgf・cm以上であり、且つJAPAN TAPPI No.5−2における透気度(以下、単に、透気度と記載)が20秒以下とするものである。
このような構成の化粧板原紙によれば、ポリエステル化粧板などのように、熱硬化性樹脂を化粧板原紙上に塗工して製造する化粧板において、耐粘着テープ適正が良く、脱泡不良が無い化粧板を得ることが可能である。なお、「脱泡不良」とは、熱硬化性樹脂層と紙層の間や、熱硬化性樹脂層中に、紙層中の空気が移動することによって気泡が生じることを言う。
本発明の好ましい実施の形態においては、化粧板原紙が、パルプ100重量部に対し、カチオン性デンプンを0.2〜1.0重量部、両性及び/或いはアニオン性のポリアクリルアミド樹脂を0.1〜1.0重量部含有する化粧板原紙であることが望ましい。
このような構成によれば、内部結合強さと透気度が適切な化粧板原紙を比較的容易に得ることが可能である。
本発明の好ましい実施の形態においては、化粧板原紙をポリエステル化粧板に用いることが望ましい。
本発明の化粧板原紙は、ポリエステル化粧板などのように、熱硬化性樹脂を化粧板原紙上に塗工して製造する化粧板に用いた場合、耐粘着テープ適正が良く、脱泡不良が無い化粧板を得ることが可能である。
また、パルプ100重量部に対し、カチオン性デンプンを0.2〜1.0重量部、両性及び/或いはアニオン性のポリアクリルアミド樹脂を0.1〜1.0重量部含有する化粧板原紙とすることにより、内部結合強さと透気度が適切な化粧板原紙を比較的容易に得ることが可能である。
以下において、本発明の好適な実施の形態について述べるが、本発明は以下の記述で限定されるものではない。
先にも述べたように、ポリエステル化粧板等の化粧板は、化粧板用基材に化粧板原紙を貼り合わせ化粧板原紙上に熱硬化性樹脂を塗工して製造する方式がとられている。化粧板の断面構造の一例が図1に示されている。同図において、1は化粧版、2は熱硬化性樹脂、3は化粧板原紙、4は接着剤、5は化粧板用基材である。ポリエステル化粧板等の化粧板においては、熱硬化性樹脂2は化粧板原紙3の紙層内部全てに浸透するのではなく、塗工した表層から紙層の中間程度まで浸透する場合が多く、化粧板原紙3の裏側までには達しない。その結果、熱硬化性樹脂2が浸透していない紙層部分の強度特性が不十分な場合、化粧板表面に粘着テープを貼り、その後粘着テープを剥がした時に、熱硬化性樹脂2が浸透していない紙層部分で紙層破壊が起こる虞がある。このため、ポリエステル化粧板等の化粧板原紙3上に熱硬化性樹脂2を塗工して製造する化粧板における粘着テープ適性を満足するには、使用する化粧板原紙3のZ軸方向への剥離強さが十分である必要がある。
本発明の化粧板原紙を用いた化粧板の具体的構成としては、たとえば次のような構成が考えられる。化粧板用基材としては、合板、MDF、パーティクルボード等の木質系基材、珪酸カルシウム板、セメントスレート板、石綿スレート板等の無機系基材等の一般的なものから適宜選択して用いられる。また、本発明の化粧板原紙と化粧板用基材とを接着する接着剤としては、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、酢酸ビニル系樹脂等の一般的な接着剤の中から化粧板用基材の材質等を考慮して適宜選択するのが好ましい。化粧板原紙上に塗布する熱硬化性樹脂としては、不飽和ポリエステル樹脂等の一般的な熱硬化性樹脂が適宜選択して用いられ、熱硬化性樹脂には必要に応じて重合促進剤等を添加してもよい。
紙のZ軸方向に沿った剥離に抗する強度については、旧JIS−P8139に規定される層間剥離強度で表されることも多い。しかしながらこの方法は、紙試料を任意の界面で2層に剥離させ、その際の剥離に抗する強度を測定する方法であるため、ある一つの層間の結合強さは定義できるが、紙層全体の結合強さは定義できない。従って、耐粘着テープ適性を考慮した際の化粧板原紙のZ軸方向への剥離強さを定義するには不適である。
本発明の化粧板原紙では、化粧板原紙のZ軸方向への剥離強さを定義するのに、内部結合強さを用いた。JAPAN TAPPI NO.18−2におけるインターナルボンドテスタ法による内部結合強さの測定は、紙試料を両面粘着テープを介してホルダとアルミアングルで挟み込み、90度に振り上げた振り子でアルミアングルを打撃し、その際の振り子の損失エネルギーを測定するものである。この方法であれば紙層全体が振り子からエネルギーを吸収する為、紙層全体での結合強さが定義でき、耐粘着テープ適性を考慮した際の化粧板原紙のZ軸方向への剥離強さを定義するのに好適である。
本発明の化粧板原紙は、内部結合強さが縦、横のそれぞれの方向において0.2kgf・cm以上である必要がある。内部結合強さが0.2kgf・cmに満たないと、ポリエステル化粧板のように化粧板原紙上に熱硬化性樹脂を塗工して製造する化粧板に用いた場合に耐粘着テープ適性に劣る虞がある。
また、本発明の化粧板原紙は、JAPAN TAPPI No.5−2における透気度が20秒以下であることが必要である。透気度が20秒を超えると、熱硬化性樹脂を化粧板原紙上に塗工する際、紙中の空気の抜けが悪くなり脱泡不良が生じる。ここで言う脱泡不良とは、熱硬化性樹脂層と紙層の間や、熱硬化性樹脂層中に、紙層中の空気が移動することによって気泡が生じることを言う。熱硬化性樹脂を塗工し、熱硬化性樹脂が硬化する前に紙層中の空気が抜けないと脱泡不良が生じるものと考えられ、脱泡不良が起こると熱硬化性樹脂層に穴があくなどして外観が損なわれる等の問題がある。尚、脱泡不良を防止するためには透気度は低ければ低いほど良いと考えられるが、一般的な化粧板原紙としては、操業性や各種強度などを考慮すると、透気度は5〜20秒の範囲とすることが好ましい。
化粧板原紙の内部結合強さを満足させる方法としては、特に制限するものではなく、パルプの選定及び配合、パルプの叩解度(フリーネス)の調整、紙力増強剤の添加など通常製紙で用いられる方法を適宜選択して用いることが可能である。また、化粧板原紙の透気度を満足させる方法も特に制限するものではなく、パルプの選定及び配合、パルプの叩解度(フリーネス)の調整など通常製紙で用いられる方法を適宜選択して用いることが可能である。
しかしながら、前述の通り本発明の化粧板原紙においては内部結合強さと透気度を同時に満足する必要があるが、内部結合強さと透気度を共に満足させることは必ずしも容易ではない。例えば、内部結合強さを向上させる方法として、パルプの叩解度を進めた(フリーネスの値を低下させた)場合、結果的に透気度も上昇することとなるため、パルプの叩解度を進めすぎると内部結合強さは満足するものの、透気度が高くなりすぎてしまう虞がある。また、内部結合強さを向上させる方法として、紙力増強剤などの樹脂を添加した場合も、結果的に透気度の上昇を招くこととなるため、紙力増強剤の添加量が多いと内部結合強さは満足するものの、透気度が高くなりすぎてしまう虞がある。従って、内部結合強さと透気度を同時に満足させるには、内部結合強さをコントロールする方法と透気度をコントロールする方法を適宜組み合わせるなどして調整を行う必要がある。
そこで、本発明の化粧板原紙においては、パルプ100重量部に対し、カチオン性デンプンを0.2〜1.0重量部、両性及び/或いはアニオン性のポリアクリルアミド樹脂を0.1〜1.0重量部配合することが好ましい。これらの化合物は、添加する樹脂量が少なくとも内部結合強さの向上に効果があるため、透気度を適切にコントロールしつつ、比較的容易に目的とする内部結合強さを得やすくなる。カチオン性デンプン、両性及び/或いはアニオン性のポリアクリルアミド樹脂の配合量が規定の下限値に満たない場合、内部結合強さを向上させる効果が不十分であり、上限値を超えると内部結合強さを向上させる効果が飽和するのみならず、抄紙機を汚したり、地合の悪化や繊維塊状物が発生する虞がある。
本発明の化粧板原紙において使用するパルプとしては、公知の木材パルプを1種又は2種以上適宜選択して使用することができる。使用される木材パルプとしては、化学パルプのNBKP、LBKP、SCP等、機械パルプのGP、CGP、RGP、TMP等、脱墨パルプ、再生パルプ、工程で発生する損紙を離解したパルプ等が挙げられる。
また、パルプの叩解度(フリーネス)は250〜400ml:CSFに調整することが好ましく、より好ましくは300〜350ml:CSFに調整することにより内部結合強さと透気度の適度なコントロールに効果がある。
本発明の化粧板原紙の坪量については特に限定するものではないが、45〜100g/m2とすることが望ましい。化粧板原紙の坪量が45g/m2より小さい場合には、化粧板原紙として必要な各強度特性の保持が難しく、また隠蔽性を確保できない虞がある。また、100g/m2より大きい場合には、剛度が高くなるなどして化粧板として加工する際の作業性に劣る虞がある。
本発明の化粧板原紙には、目的とする効果を損なわない範囲で、通常抄紙に使用される公知の填料を適宜使用することができる。これらの填料としては二酸化チタン、タルク、カオリン、炭酸カルシウム、有機顔料等が挙げられるが、化粧板として加工する際に、合板等の基材を化粧板原紙で十分に隠蔽する必要がある場合には、隠蔽性の付与に効果の高い二酸化チタンを使用することが好ましい。
また、本発明の化粧板原紙には、目的とする効果を損なわない範囲で、通常抄紙に使用される公知の添加剤を適宜使用することができる。これらの添加剤としては、サイズ剤、紙力増強剤、歩留まり向上剤、染料、顔料、消泡剤、pH調整剤、等が挙げられる。また、サイズプレス工程にてデンプン、ポリビニルアルコールなどの表面紙力増強剤を塗布しても良い。但し、本発明の化粧板原紙は建材用途に用いるため、近年社会問題となっている揮発性有機化合物(VOC)によるシックハウス症候群を考慮すると、VOCを含有する添加剤の使用は好ましくない。特に尿素−ホルムアルデヒド樹脂やメラミン−ホルムアルデヒド樹脂は製紙用添加剤として用いられることがあるが、厚生労働省により室内濃度指針値が示されているホルムアルデヒド類を放散する可能性があり、これらを使用するのは好ましくない。
以下に本発明に係わる化粧板原紙を具体的に説明するが、これによって本発明が限定されるものではない。尚、実施例中の部及び%は、断らない限り乾燥重量部及び重量%を示す。
<実施例1>
LBKP80重量部、NBKP20重量部を用い、叩解度(フリーネス)を330ml:CSFとした後、パルプ100重量部に対し、酸化チタン(タイペークR−855/石原産業株式会社製)を20重量部、硫酸バンドを0.5重量部、アルミン酸ソーダを0.1重量部、カチオン澱粉(アミロファックス00/AVEBEb.a.製)を0.5重量部、紙力増強剤(スミレッツレジン6615/住友化学工業株式会社製)を0.5重量部、コロイダルシリカを0.2重量部を添加し、原料を得た。得られた原料を用い、坪量が60g/m2となるように抄紙し、化粧板原紙を得た。尚、サイズプレス液として酸化澱粉(SK−20/日本コーンスターチ株式会社製)を4質量部を塗布した。
<実施例2>
実施例1において、カチオン澱粉(アミロファックス00/AVEBEb.a.製)を0.3重量部、紙力増強剤(スミレッツレジン6615/住友化学工業株式会社製)を0.3重量部となるように添加した以外は実施例1と同様にして化粧板原紙を得た。
<実施例3>
実施例1において、カチオン澱粉(アミロファックス00/AVEBEb.a.製)を1重量部、紙力増強剤(スミレッツレジン6615/住友化学工業株式会社製)を1重量部となるように添加した以外は実施例1と同様にして化粧板原紙を得た。
<実施例4>
LBKP80重量部、NBKP20重量部を用い、叩解度(フリーネス)を330ml:CSFとした後、パルプ100重量部に対し、酸化チタン(タイペークR−855/石原産業株式会社製)を20重量部、硫酸バンドを0.5重量部、アルミン酸ソーダを0.1重量部、カチオン澱粉(アミロファックス00/AVEBEb.a.製)を0.5重量部、両性ポリアクリルアミド樹脂(ハーマイドEX−300F/ハリマ化成株式会社製)を0.5重量部を添加し、原料を得た。得られた原料を用い、坪量が60g/m2となるように抄紙し、化粧板原紙を得た。尚、サイズプレス液として酸化澱粉(SK−20/日本コーンスターチ株式会社製)を4質量部を塗布した。
<実施例5>
実施例4において、両性ポリアクリルアミド樹脂(ハーマイドEX−300F/ハリマ化成株式会社製)をアニオン性ポリアクリルアミド樹脂(ハーマイドE−15/ハリマ化成株式会社製)に変更した以外は実施例4と同様にして化粧板原紙を得た。
<実施例6>
実施例4において、カチオン澱粉(アミロファックス00/AVEBEb.a.製)を0.2重量部、両性ポリアクリルアミド樹脂(ハーマイドEX−300F/ハリマ化成株式会社製)を0.1重量部となるように添加した以外は実施例4と同様にして化粧板原紙を得た。
<実施例7>
実施例4において、カチオン澱粉(アミロファックス00/AVEBEb.a.製)を0.2重量部、アニオン性ポリアクリルアミド樹脂(ハーマイドE−15/ハリマ化成株式会社製)を0.1重量部となるように添加した以外は実施例4と同様にして化粧板原紙を得た。
<実施例8>
実施例4において、カチオン澱粉(アミロファックス00/AVEBEb.a.製)を1重量部、両性ポリアクリルアミド樹脂(ハーマイドEX−300F/ハリマ化成株式会社製)を1重量部となるように添加した以外は実施例4と同様にして化粧板原紙を得た。
<実施例9>
実施例4において、カチオン澱粉(アミロファックス00/AVEBEb.a.製)を1重量部、アニオン性ポリアクリルアミド樹脂(ハーマイドE−15/ハリマ化成株式会社製)を1重量部となるように添加した以外は実施例4と同様にして化粧板原紙を得た。
<実施例10>
実施例4において、叩解度(フリーネス)を410ml:CSFとした以外は実施例4と同様にして化粧板原紙を得た。
<実施例11>
実施例6において、叩解度(フリーネス)を240ml:CSFとした以外は実施例6と同様にして化粧板原紙を得た。
<比較例1>
実施例1において、LBKP95重量部、NBKP5重量部を用い、叩解度(フリーネス)を410ml:CSFとした以外は実施例1と同様にして化粧板原紙を得た。
<比較例2>
実施例1において、叩解度(フリーネス)を240ml:CSFとし、サイズプレス液として酸化澱粉(SK−20/日本コーンスターチ株式会社製)を8質量部を塗布した以外は実施例1と同様にして化粧板原紙を得た。
<比較例3>
実施例1において、LBKP95重量部、NBKP5重量部を用い、叩解度(フリーネス)を330ml:CSFとし、サイズプレス液として酸化澱粉(SK−20/日本コーンスターチ株式会社製)を8質量部を塗布した以外は実施例1と同様にして化粧板原紙を得た。
実施例及び比較例の化粧板原紙の配合について、図2に示されている。また、本実施例において、実施例及び比較例にて得られた化粧板原紙の物性評価はそれぞれ以下の方法で行った。
[内部結合強さ]
JAPAN TAPPI No.18−2に規定される測定方法(インターナルボンドテスタ法)により測定を実施した。
[透気度]
JAPAN TAPPI No.5−2に規定される測定方法により測定を実施した。
次に、本実施例及び比較例により得られた化粧板原紙を用い、以下の方法で化粧板を作成した。
[化粧板の作成]
厚さ2mmの木製合板に酢酸ビニル系接着剤を介して化粧板原紙を貼り合わせ、よく乾燥させた後、化粧板原紙表面に、不飽和ポリエステル樹脂(リゴラック/昭和高分子株式会社製)に硬化剤としてメチルエチルケトンパーオキサイド(パーメックN/日本油脂株式会社製)を添加してよく攪拌したものを、150g/m2となるように塗布した。塗布後、ビニロンフィルムを被せて化粧板原紙の塗布面側を被覆し、赤外照射して不飽和ポリエステル樹脂を硬化させ、次いでビニロンフィルムを除去して化粧板を得た。
各実施例及び比較例により得られた化粧板原紙を用いて作成した化粧板について、以下の2項目の評価を行った。
[耐粘着テープ適正]
化粧板の樹脂層表面から木質合板に達するようにカッターナイフで1cm四方となるように格子状に切れ込みを入れ、切れ込み箇所を覆うように粘着テープ(ハイクラフトテープ/ニチバン株式会社製)を貼り付けた。貼り付けた粘着テープ上を手抄き用クーチロール(12kg)を2回転させた後、3cm/secの速度で粘着テープを化粧板からT字剥離し、化粧板表面の状態を目視にて評価した。化粧板表面の切れ込み箇所の外観が粘着テープを貼り付ける前と変わらず、綺麗であるものを○、化粧板表面の切れ込み箇所に若干の樹脂層や紙層の破壊が認められるものの、実用上問題ないと判断できるものを△、化粧板表面の切れ込み箇所が紙層から破壊され剥離した粘着テープに樹脂層や繊維が取られているものを×とした。
[脱泡性]
化粧板の樹脂層表面の空気泡や穴の有無を目視でチェックした。空気泡や穴が無いものを○、微小な空気泡が認められるものの、実用上特に問題ないものを△、空気泡や穴があいているものを×とした。
図1から明らかなように実施例1〜11の化粧板原紙からは耐粘着テープ適正及び脱泡性に優れた化粧板を得ることができた。比較例1〜3の化粧板原紙から得られた化粧板は耐粘着テープ適正、脱泡性の何れか若しくは両方が悪い結果となった。
以上述べたように、本発明の化粧板原紙によれば、ポリエステル化粧板などのように熱硬化性樹脂を化粧板原紙上に塗工して製造する化粧板に用いた場合に、耐粘着テープ適正が良く脱泡不良が無い化粧板を得ることが可能である。
化粧板の断面構造の一例を模式的に表す図である。 実施例及び比較例の配合を示す図表である。
符号の説明
1 化粧板
2 熱硬化性樹脂
3 化粧板原紙
4 接着剤
5 化粧板用基材

Claims (3)

  1. 化粧板用基材の片面に化粧板原紙、熱硬化性樹脂層が順次積層され、該熱硬化性樹脂層は該化粧板原紙上に塗工することにより形成される化粧板に用いる化粧板原紙であって、
    パルプ100重量部に対し、カチオン性デンプンを0.2〜1.0重量部含有し、
    使用するパルプの叩解度は250〜400ml:CSFであり、
    JAPAN TAPPI No.18−2におけるインターナルボンドテスタ法による内部結合強さが縦、横のそれぞれの方向において0.2kgf・cm以上であり、且つJAPAN TAPPI No.5−2における透気度が20秒以下であることを特徴とする化粧板原紙。
  2. パルプ100重量部に対し、更に、両性及び/或いはアニオン性のポリアクリルアミド樹脂を0.1〜1.0重部含有することを特徴とする請求項1に記載の化粧板原紙。
  3. ポリエステル化粧板に用いることを特徴とする請求項1又は2に記載の化粧板原紙。
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