JP4619328B2 - 片艶クラフト紙及びその製造方法 - Google Patents
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少なくとも湿紙形成工程、プレス工程及びヤンキードライヤーによる乾燥工程を備え、
前記湿紙形成工程と乾燥工程との間で、クラフトパルプを主原料とした片艶用紙の、前記乾燥工程でヤンキードライヤーと接触する側の片面に、塗工液を固形分で2〜7g/m2塗工して塗工層を形成し、
前記塗工層をヤンキードライヤーと接触させて乾燥することを特徴とする、前記片艶クラフト紙の製造方法
に関する。
本発明の片艶クラフト紙は、JIS P 3401「クラフト紙」にて規格のクラフト紙であり、クラフトパルプを主原料とした片艶用紙(湿紙)の片面に、塗工層が設けられたものである。
まず、針葉樹チップ又は広葉樹チップを原料としてクラフト蒸解を行い、N材KP又はL材KPを製造し、原料調整後のJIS P 8123「紙及びパルプのハンター白色度試験方法」に記載の方法に準拠したハンター白色度が85%の漂白パルプを製造した。
艶面及び該艶面の裏面である非艶面について、JAPAN TAPPI 紙パルプ試験方法No.49−2:2000「紙及び板紙−表面pH試験方法−第2部:指示薬法」に規定の方法に準拠して測定した。
JIS P 8142「紙及び板紙の75度鏡面光沢度試験方法」に記載の方法に準拠して測定した。
JIS P 8123「紙及びパルプのハンター白色度試験方法」に記載の方法に準拠して測定した。
JIS Z 8729「色の表示方法−L*a*b*表色系及びL*u*v*表色系」に記載の方法に準拠し、片艶クラフト紙サンプルの艶面のb値をカラーアナライザー(分光光度計、グレタグマクベス社製)にて測定した。このサンプルを110℃に加熱したオーブンで48時間加熱処理し、同様にしてb値を測定した。これらの値から、加熱処理前後の色差(ΔE)を求め、以下の評価基準に基づいて評価した。なお、色差が小さいほど、黄変が少なく優れることを示す。
(評価基準)
◎:色差が5未満である。
○:色差が5以上、7未満である。
△:色差が7以上、10未満である。
×:色差が10以上である。
特殊インキ(SMXタックグレード15、東洋インキ製造(株)製)を0.4mL用い、RI型印刷試験機(石川島産業機械(株)製、RII型)にて片艶クラフト紙の艶面に
印刷を行い、裏取りを行った。艶面の剥がれ具合を目視にて観察し、以下の評価基準に基づいて評価した。
(評価基準)
◎:艶面の繊維とられが全くなく、良好な印刷適性を示す。
○:艶面の繊維とられがわずかに認められるが、実用上問題がない。
△:艶面の繊維とられが散見され、実用上問題がある。
×:塗工層の剥がれが多く、使用することができない。
ローランドファボリットRZF01型印刷機(デックマンローランド(株)製)にて、赤及び藍の2色インク(タックNo.9、大日本インキ化学工業(株)製)を用いて片艶クラフト紙の艶面にオフセット印刷を5000枚行った。裏移り防止用パウダー(NIKKA−OXY POWDER No.3500、ニッカ(株)製)を0.01g/m2用い、インクは赤、藍の順で、赤3g/m2、藍2.1g/m2を重ねて印刷した。印刷物を重ね合せたまま24時間放置後、裏移りの状態を目視にて観察し、裏移りした印刷物の枚数を調べ、以下の評価基準に基づいて評価した。
(評価基準)
◎:裏移りが5枚未満である。
○:裏移りが5枚以上、8枚未満である。
△:裏移りが8枚以上、15枚未満である。
×:裏移りが15枚以上である。
RI印刷機(石川島産業機械(株)製)を用いて片艶クラフト紙の艶面に印刷し、2時間後、印刷面にキャスト紙をあてがい、このRI印刷機でインクを練らない状態で空通し圧着した。圧着後、キャスト紙上のインクの裏移り状態を目視にて観察し、以下の評価基準に基づいて評価した。
(評価基準)
◎:インクの裏移りが全くなく、乾燥性に特に優れる。
○:インクの裏移りがほとんどなく、乾燥性に優れる。
△:インクの裏移りが少し認められ、乾燥性にやや劣る。
×:インクの裏移りが顕著で、乾燥性に劣る。
オフセットカラー印刷機(型番:LITHRONE44、(株)小森コーポレーション製)を使用し、800rpmの印刷速度で、片艶クラフト紙の艶面にテストパターン原稿の印刷を行った。得られたテストパターンの網点印刷部分について、約200倍の拡大ルーペを用いて網点の大きさ、形状及びダブリの状態を観察し、以下の評価基準に基づいて評価した。
(評価基準)
◎:網点の大きさ及び形状が原稿と同等であり、ダブリが認められない。
○:網点の大きさ及び形状が原稿とほぼ同等であり、ダブリが殆ど認められない。
△:部分的に網点に欠けが生じ、ダブリが認められる。
×:網点の欠け及びダブリが著しい。
自動製袋機(型番:185T、ニューロング社製)を用い、片艶クラフト紙から手提げ袋500個を加工した際の加工作業性(搬送不良及び折不良の有無)を調査し、以下の評価基準に基づいて評価した。
(評価基準)
◎:搬送不良及び折不良が1回も発生しなかった。
○:搬送不良又は折不良が1回のみ発生した。
△:搬送不良又は折不良が2回以上、10回未満発生した。
×:搬送不良又は折不良が10回以上発生した。
前記製袋適性の試験にて得られた手提げ袋について、その折面を目視にて観察し、以下の評価基準に基づいて評価した。
(評価基準)
◎:塗工層割れが全く認められない。
○:塗工層割れがわずかに認められるが、実用上問題がない。
△:塗工層割れが認められ、実用上問題がある。
×:塗工層割れが著しく、実用不可である。
Claims (7)
- JIS P 3401に準拠したクラフト紙であって、クラフトパルプを主原料とした片艶用紙の片面に塗工層が設けられてなり、前記塗工層が、澱粉と軽質炭酸カルシウムとを主成分とした塗工液を固形分で2〜7g/m2塗工して形成されたものであり、前記片艶用紙の艶面側に設けられた前記塗工層の紙面pHが6.0〜9.0で、かつ前記艶面の裏面である非艶面の紙面pHが4.3〜5.9であることを特徴とする、片艶クラフト紙。
- 前記軽質炭酸カルシウムが、カルサイト系の紡錘状軽質炭酸カルシウムである、請求項1に記載の片艶クラフト紙。
- 前記澱粉が、ヒドロキシエチル化澱粉又はカルボン酸エステル化澱粉である、請求項1又は2に記載の片艶クラフト紙。
- 少なくとも湿紙形成工程、プレス工程及びヤンキードライヤーによる乾燥工程を備え、前記湿紙形成工程と乾燥工程との間で、クラフトパルプを主原料とした片艶用紙の、前記乾燥工程でヤンキードライヤーと接触する側の片面に、塗工液を固形分で2〜7g/m2塗工して塗工層を形成し、前記塗工層をヤンキードライヤーと接触させて乾燥することを特徴とする、請求項1に記載の片艶クラフト紙の製造方法。
- 湿紙形成工程とプレス工程との間で片艶用紙の片面に塗工液を塗工する、請求項4に記載の製造方法。
- プレス工程と乾燥工程との間で片艶用紙の片面に塗工液を塗工する、請求項4に記載の製造方法。
- スプレー塗工にて片艶用紙の片面に塗工液を塗工する、請求項4に記載の製造方法。
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